JP6703469B2 - 複合成形体用熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents
複合成形体用熱可塑性エラストマー組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6703469B2 JP6703469B2 JP2016214209A JP2016214209A JP6703469B2 JP 6703469 B2 JP6703469 B2 JP 6703469B2 JP 2016214209 A JP2016214209 A JP 2016214209A JP 2016214209 A JP2016214209 A JP 2016214209A JP 6703469 B2 JP6703469 B2 JP 6703469B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- styrene
- elastomer
- thermoplastic
- mass
- thermoplastic elastomer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
〔1〕 熱可塑性スチレン系エラストマーA、40℃における動粘度が30〜500mm2/sである軟化剤B、及びポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、及びポリウレタン系エラストマーからなる群より選ばれた少なくとも1種の熱可塑性エラストマーCを含有する複合成形体用熱可塑性エラストマー組成物であって、前記熱可塑性スチレン系エラストマーAにおけるスチレン系単量体単位の含有量が45〜80質量%であり、前記熱可塑性スチレン系エラストマーAが制御分布型ブロック共重合体を含有し、前記熱可塑性スチレン系エラストマーA 100質量部に対して、前記軟化剤Bを20〜300質量部、前記熱可塑性エラストマーCを100〜800質量部含む、複合成形体用熱可塑性エラストマー組成物、並びに
〔2〕 前記〔1〕記載の熱可塑性エラストマー組成物が極性樹脂に熱融着してなる、複合成形体
に関する。
で表される共重合体が挙げられる。
で表される共重合体が挙げられる。
〔スチレン系単量体単位の含有量〕
核磁気共鳴装置(ドイツ国BRUKER社製、DPX-400)によって、プロトンNMR測定を行い、スチレンの特性基の定量を行うことによってスチレン及び/又はスチレン誘導体の含有量を決定する。他の単量体単位の含有量もプロトンNMR測定により求めることができる。
ハードセグメントとソフトセグメントの質量比は、核磁気共鳴装置(ドイツ国BRUKER社製、DPX-400)を用いて、重クロロホルム溶媒中、3〜5vol%濃度、25℃でプロトンNMR測定を行い、分子構造中の各種酸素に隣接するメチレンピークのシグナル強度比から算出する。
以下の測定条件で、ゲルパーミエーションクロマトグラフにより、ポリスチレン換算で分子量を測定し、重量平均分子量を求める。
・ポンプ:JASCO(日本分光(株))製、PU-980
・カラムオーブン:昭和電工(株)製、AO-50
・検出器:日立製、RI(示差屈折計)検出器 L-3300
・カラム種類:昭和電工(株)製「K-805L(8.0×300mm)」及び「K-804L(8.0×300mm)」各1本を直列使用
・カラム温度:40℃
・ガードカラム:K-G(4.6×10mm)
・溶離液:クロロホルム
・溶離液流量:1.0ml/min
・試料濃度:約1mg/ml
・試料溶液ろ過:ポリテトラフルオロエチレン製0.45μm孔径ディスポーザブルフィルタ
・検量線用標準試料:昭和電工(株)製ポリスチレン
〔動粘度〕
JIS Z 8803に従って、40℃の温度で測定する。
〔ハードセグメント/ソフトセグメント(質量比)〕
ハードセグメントとソフトセグメントの質量比は、核磁気共鳴装置(ドイツ国BRUKER社製、DPX-400)を用いて、重クロロホルム溶媒中、3〜5vol%濃度、25℃でプロトンNMR測定を行い、分子構造中の各種酸素に隣接するメチレンピークのシグナル強度比から算出する。
JIS K 6253 タイプAにて測定をする。
示差走査熱量測定(DSC)装置を用い、JIS K 7121で規定される方法に準拠して10℃/minで昇温して得られる融解ピークの温度を融点とする。融解ピークが複数表れる場合は、より低い温度で表れる融解ピークを融点とする。
〔スチレン系単量体単位の含有量〕
核磁気共鳴装置(ドイツ国BRUKER社製、DPX-400)によって、プロトンNMR測定を行い、スチレンの特性基の定量を行うことによってスチレン及び/又はスチレン誘導体の含有量を決定する。他の単量体単位の含有量もプロトンNMR測定により求めることができる。
以下の測定条件で、ゲルパーミエーションクロマトグラフにより、ポリスチレン換算で分子量を測定し、重量平均分子量を求める。
・ポンプ:JASCO(日本分光(株))製、PU-980
・カラムオーブン:昭和電工(株)製、AO-50
・検出器:日立製、RI(示差屈折計)検出器 L-3300
・カラム種類:昭和電工(株)製「K-805L(8.0×300mm)」及び「K-804L(8.0×300mm)」各1本を直列使用
・カラム温度:40℃
・ガードカラム:K-G(4.6×10mm)
・溶離液:クロロホルム
・溶離液流量:1.0ml/分
・試料濃度:約1mg/ml
・試料溶液ろ過:ポリテトラフルオロエチレン製0.45μm孔径ディスポーザブルフィルタ
・検量線用標準試料:昭和電工(株)製ポリスチレン
JIS K 6253で規定される方法に準拠して測定する。
変性する前のベース材料と有機酸のブレンド物を0.1mmのスペーサーを用いてプレスしIRを測定し、特徴的なカルボニル(1600〜1900cm-1)の吸収量と有機酸の仕込量から検量線を作成し、酸変性体のプレス板のIR測定(IR測定器:堀場製作所製FT-210)を行い、変性量(酸含有量)を決定する。
(1) 熱可塑性エラストマー組成物(ペレット)の作製
パラフィンオイル以外の表1〜4に示す材料をドライブレンドし、これにパラフィンオイルを含浸させて混合物を作製した。その後、混合物を下記の条件で、押出機で溶融混練して、ストランドに押出し、冷水中で冷却しつつカッターによって、直径3mm程度、厚さ3mm程度に切断し、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを製造した。
押出機:KZW32TW-60MG-NH(商品名、(株)テクノベル製)
シリンダー温度:180〜220℃
スクリュー回転数:300r/min
なお、G1651は特許文献1で開示されたa1−2成分と同じもの(1,2-結合の割合が37質量%)であり、G1641は、ブタジエン単量体単位における1,2-結合の割合が67質量%であって、特許文献1で開示されたa1−1成分とほぼ同じ分析値を示した。
ペレットを、下記の条件で射出成形し、厚さ2mm×幅125mm×長さ125mmのプレートを作製した。
射出成形機:100MSIII-10E(商品名、三菱重工業(株)製)
射出成形温度:200℃
射出圧力:30%
射出時間:3sec
金型温度:40℃
◎:金型からの離形性が非常に良い。
○:金型からの離形性が良い。
△:金型に密着して離形性は劣るが、外すことは容易。
×:金型に密着してしまって外し難い。
ASTM D1238に準拠して、230℃、2.16kgの条件で、メルトマスフローレイト(MFR)を測定する。
射出成形から1日経過したプレート(125mm角プレート)を用い、JIS K 6253で規定される方法に準拠してデュロメータA硬度を測定した。A硬度は、75以下が好ましい。
厚さ4mm×幅25mm×長さ125mmの金型内に下記の極性樹脂をインサートし、下記条件で、実施例及び比較例で得られた熱可塑性エラストマー組成物を射出成形し、短冊状の融着試験片を作製した。
(1) サイズ:厚さ2mm×幅25mm×長さ120mm
(2) 種類
・全ての実施例及び比較例
PC(ポリカーボネート):三菱エンジニアリングプラスチック(株)製、ユーピロンH-3000
・実施例1、4、5、8
ABS:デンカ(株)製、GR-2000
PMMA(ポリメチルメタクリレート):三菱レイヨン(株)製、アクリペットMD001
射出成形機:三菱重工業(株)製、100MSIII-10E
射出成形温度:240℃
射出圧力:98MPa、射出速度:50%、保持圧:20%、保持時間:10sec
射出時間:2sec
金型温度:40℃
1,2-結合の割合が高いスチレン系エラストマーを使用した比較例2は、1,2-結合の割合が低いスチレン系エラストマーを使用した比較例1に対して、極性樹脂への熱融着性が向上しているものの、その差は僅差であり、実施例1〜13において、極性樹脂への熱融着性が顕著に向上していることは明らかである。
Claims (5)
- 熱可塑性スチレン系エラストマーA、40℃における動粘度が30〜500mm2/sである軟化剤B、並びにポリエステル系エラストマー及びポリアミド系エラストマーからなる群より選ばれた少なくとも1種の熱可塑性エラストマーCを含有する複合成形体用熱可塑性エラストマー組成物であって、前記熱可塑性スチレン系エラストマーAにおけるスチレン系単量体単位の含有量が45〜80質量%であり、前記熱可塑性スチレン系エラストマーAが制御分布型ブロック共重合体を含有し、前記熱可塑性スチレン系エラストマーA 100質量部に対して、前記軟化剤Bを20〜300質量部、前記熱可塑性エラストマーCを100〜800質量部含む、複合成形体用熱可塑性エラストマー組成物(ただし、ポリウレタン系エラストマーを含むものを除く)。
- 熱可塑性スチレン系エラストマーAの重量平均分子量が200,000〜500,000である、請求項1記載の複合成形体用熱可塑性エラストマー組成物。
- さらに、熱可塑性スチレン系エラストマーA 100質量部に対して1〜30質量部の相溶化剤Dを含有する、請求項1又は2記載の複合成形体用熱可塑性エラストマー組成物。
- A硬度が75以下である、請求項1〜3いずれか記載の複合成形体用熱可塑性エラストマー組成物。
- 請求項1〜4いずれか記載の熱可塑性エラストマー組成物が極性樹脂に熱融着してなる、複合成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016214209A JP6703469B2 (ja) | 2016-11-01 | 2016-11-01 | 複合成形体用熱可塑性エラストマー組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016214209A JP6703469B2 (ja) | 2016-11-01 | 2016-11-01 | 複合成形体用熱可塑性エラストマー組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018070809A JP2018070809A (ja) | 2018-05-10 |
JP6703469B2 true JP6703469B2 (ja) | 2020-06-03 |
Family
ID=62113941
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016214209A Active JP6703469B2 (ja) | 2016-11-01 | 2016-11-01 | 複合成形体用熱可塑性エラストマー組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6703469B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7271196B2 (ja) * | 2019-01-17 | 2023-05-11 | アロン化成株式会社 | 熱可塑性エラストマー組成物 |
JP2020125444A (ja) * | 2019-01-31 | 2020-08-20 | Mcppイノベーション合同会社 | 熱可塑性エラストマー組成物、成形体及び複合成形体 |
JP7157257B2 (ja) * | 2019-08-05 | 2022-10-19 | アロン化成株式会社 | 熱可塑性エラストマー組成物 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10130451A (ja) * | 1996-10-29 | 1998-05-19 | Mitsubishi Chem Corp | 熱可塑性エラストマー組成物及びその複合成形体 |
JP4304655B2 (ja) * | 2002-10-28 | 2009-07-29 | 東レ・デュポン株式会社 | 熱可塑性エラストマ樹脂組成物、その製造方法および成形体 |
US20070066753A1 (en) * | 2005-09-16 | 2007-03-22 | Ehrlich Martin L | Highly processible compounds of high MW conventional block copolymers and controlled distribution block copolymers |
JP5249548B2 (ja) * | 2007-10-03 | 2013-07-31 | アロン化成株式会社 | 熱可塑性樹脂配合物、および複合材料、および複合材料の製造方法 |
EP2568012B1 (en) * | 2010-04-28 | 2015-01-14 | Aronkasei Co., Ltd. | Elastomer composition and stopper for medical container |
JP6353338B2 (ja) * | 2014-10-10 | 2018-07-04 | アロン化成株式会社 | 熱可塑性エラストマー組成物 |
-
2016
- 2016-11-01 JP JP2016214209A patent/JP6703469B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018070809A (ja) | 2018-05-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6062310B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP6353338B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP6703469B2 (ja) | 複合成形体用熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP6302815B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP6994421B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP6301804B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
KR20170048341A (ko) | 열 가소성 엘라스토머 조성물 및 성형품 | |
JP2009209274A (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP6768901B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP5203985B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー及びこれを用いた複合成形体 | |
JP5763461B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
KR102367517B1 (ko) | 열 가소성 엘라스토머 조성물 | |
JP2017088812A (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP3503352B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP7271196B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP2004136594A (ja) | 複層成形体 | |
JP3503339B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP7060374B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP3536556B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP3339166B2 (ja) | 優れた接着性を有する熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP6591921B2 (ja) | 熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP2003128871A (ja) | 熱可塑性重合体組成物 | |
JPH05171004A (ja) | 傷付き性の改良されたエラストマー組成物 | |
WO2023145369A1 (ja) | 水添ブロック共重合体、水添ブロック共重合体組成物、及び成形体 | |
JP2007217685A (ja) | 耐熱性軟質樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190205 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191121 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191126 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200109 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200424 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200508 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6703469 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |