JP6702812B2 - 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 - Google Patents

帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は帯電部材、それを用いたプロセスカートリッジ、及び、電子写真画像形成装置(以下「電子写真装置」と称す)に関する。
電子写真感光体(以下「感光体」と称す)の表面を帯電する方式の1つとして、接触帯電方式がある。接触帯電方式は、感光体に接触配置された帯電部材に電圧を印加し、該帯電部材と該感光体との間の当接部近傍で微少な放電をさせることによって、該感光体の表面を帯電する方式である。
接触帯電方式に用いられる帯電部材においては、帯電部材と感光体との当接ニップを十分に確保する観点から、導電性の弾性層を有する構成が一般的である。しかしながら、導電性弾性層は低分子量成分を比較的多量に含むことが多いため、この低分子量成分が帯電部材の表面にブリードし、感光体に付着することがある。そこで、低分子量成分の帯電部材の表面へのブリードの抑制を目的として、導電性弾性層上に表面層を設けることがある。
特許文献1では、導電性ロール基材の表面をゾル−ゲル法によって形成される無機酸化物膜で被覆することを提案している。
特開2001−173641号公報
近年、電子写真画像形成装置に対しては、より一層の耐久性向上が求められており、このため、長期間に亘って安定した帯電性能を発揮する帯電部材が必要である。本発明者らの検討によれば、特許文献1に係る導電性ロールを帯電部材として用いた場合、帯電部材表面にトナーやトナーの外添剤が付着し、帯電部材の帯電性能を低下させることが判明した。
本発明の一態様は、表面へのトナーやトナーの外添剤の静電的な付着を抑制し、長期間の使用によっても安定した帯電性能を示す帯電部材の提供することに向けたものである。また、本発明の他の態様は、安定して高品位な電子写真画像を形成し得るプロセスカートリッジ及び電子写真装置の提供に向けたものである。
本発明の一態様によれば、支持体と、該支持体上の表面層とを備えた帯電部材であって、該表面層は、アルミニウム、チタン、ジルコニウムおよびタンタルからなる群から選択される少なくとも一つの金属原子を含むポリメタロキサンを含み、該ポリメタロキサン中の少なくとも一つの該金属原子に、下記式(1)〜(4)で表される基から選択される少なくとも一つの基が結合している帯電部材が提供される:
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(式(1)〜(4)中、X1およびX2は、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、または、炭素数6〜20の置換もしくは未置換のアリール基を表し、R1〜R5は、それぞれ独立して、水素原子、または、炭素数1〜20のアルキル基を表し、A1は芳香環を形成するのに必要な原子群を表し、記号「*」は、ポリメタロキサン中の金属原子との結合部位を表す。)。
また、本発明の他の態様によれば、電子写真感光体と、該電子写真感光体の表面を帯電可能に配置された帯電部材とを備え、かつ、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、該帯電部材が上記に記載の帯電部材であるプロセスカートリッジが提供される。
また、本発明の更に他の態様によれば、電子写真感光体と、該電子写真感光体の表面を帯電可能に配置された帯電部材とを備えている電子写真画像形成装置であって、該帯電部材が上記に記載の帯電部材である電子写真画像形成装置が提供される。
本発明の一態様によれば、帯電部材の表面へのトナーやトナーの外添剤の付着を抑制することができ、長期間の使用によっても安定した帯電性能を示す帯電部材を得ることができる帯電部材を得ることができる。また、本発明の他の態様によれば、安定して高品位な電子写真画像を形成し得るプロセスカートリッジ及び電子写真装置を得ることができる。
本発明に係る帯電部材の一例の断面図である。 本発明に係る電子写真装置の一例の模式図である。 本発明に係るプロセスカートリッジの一例の模式図である。 X線光電子分光法での測定結果の一例である。 カスケード式表面帯電量測定装置の一例の概略図である。
負帯電性トナーを用いる電子写真プロセスにおいて、記録媒体に転写されずに電子写真感光体に残存したトナー(以下「転写残トナー」とも称す)やトナーの外添剤には、弱負帯電又は正帯電のものが含まれる。この弱負帯電又は正帯電トナーおよびトナーの外添剤は、帯電部材に静電的に引きつけられ帯電部材表面へ付着するため、帯電部材の帯電性能を低下させることが判明している。本現象は特に、低温低湿環境において顕著である。
そこで、本発明者らは、帯電部材表面に付着したトナーやトナーの外添剤を摺擦時に負に帯電させることで、静電的に帯電部材から剥がれやすくなることを利用し、帯電部材表面への汚れの付着を抑制する方法を検討した結果、本発明に至った。以下、本発明の一実施形態を詳細に説明する。
<帯電部材>
以下、本発明に係る帯電部材の一実施形態として、ローラ状の帯電部材(以下、「帯電ローラ」と称す場合がある。)を例に挙げ説明する。帯電部材の形状は、特に限定されるものではなく、ローラ状、板状といったいずれの形状であってもよい。
図1は、支持体1上に形成された弾性層2及び表面層3を有する帯電ローラの断面図である。帯電部材としては、感光体との当接ニップを十分に確保する観点から、弾性層を有する構成が好ましく用いられる。弾性層を有する帯電部材の最も簡単な構成は、支持体上に弾性層及び表面層の2層を設けた構成である。支持体と弾性層との間や弾性層と表面層との間に別の層を1つ又は2つ以上設けてもよい。
〔表面層〕
表面層3は、アルミニウム、チタン、ジルコニウムおよびタンタルからなる群から選択される少なくとも一つの金属原子を含むポリメタロキサンを含み、該ポリメタロキサン中の少なくとも一つの該金属原子に、下記式(1)〜(4)で表される基から選択される少なくとも一つの基が結合している。
Figure 0006702812
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式(1)〜(4)中、X1およびX2は、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、または、炭素数6〜20の置換もしくは未置換のアリール基を表し、R1〜R5は、それぞれ独立して、水素原子、または、炭素数1〜20のアルキル基を表し、A1は芳香環を形成するのに必要な原子群を表し、記号「*」は、ポリメタロキサン中の金属原子との結合部位を表す。
上記ポリメタロキサンは、ポリメタロキサン中の金属原子に特定の構造を有する有機基が結合しているため、金属の電子構造が変化して電子が放出されやすいという特徴がある。そのため、トナーやトナーの外添剤が帯電部材表面と摺擦する際、帯電部材表面から電子が放出され、帯電部材表面に付着したトナーやトナー外添剤を負に帯電させることが可能であると考えられる。これにより、上記のトナーやトナーの外添剤が、静電的に帯電部材から剥がれやすくなり、帯電部材表面へのトナーやトナー外添剤の付着を抑制できていると本発明者らは推察している。
上記式(1)〜(4)で表される基から選択される少なくとも一つの基は、ポリメタロキサン中に含まれる金属原子(アルミニウム、チタン、ジルコニウムおよびタンタル)1モルに対して、0.1モル以上3モル以下含まれていることが好ましい。上記式(1)〜(4)で表される基から選択される少なくとも一つの基の含有量が0.1モル以上であると、帯電部材表面へのトナーやトナー外添剤の付着を抑制する効果が良好である。上記式(1)〜(4)で表される基から選択される少なくとも一つの基の含有量が3モル以下であると、表面層3の膜性(膜の平滑性、強度)が良好である。より一層の帯電部材表面への付着抑制効果を得るためには、上記式(1)〜(4)で表される基から選択される少なくとも一つの基が、金属原子1モルに対して1モル以上3モル以下の範囲に含まれていることが好ましい。特に、表面層が上記式(1)で表される基を有している場合、上記式(1)で表される基が金属原子1モルに対して1モル以上3モル以下含まれていると、帯電部材表面への付着抑制効果が高い。
以下、各式で表される基の構造について詳細に説明する。
式(1)〜式(4)中、X1及びX2は、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、または、炭素数6〜20の置換もしくは未置換のアリール基を表す。X1及びX2は、好ましくは、炭素数1〜10のアルキル基、または、炭素数6〜18の置換もしくは未置換のアリール基である。アルキル基は、直鎖状、分岐状または環状のいずれであってもよい。アルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基が挙げられる。アリール基としては、具体的には、フェニル基、ナフチル基、および、アントリル基が挙げられる。アリール基の置換基としては、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、または、フェニル基、特には、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、またはフェニル基であることが好ましい。X1及びX2としては、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、フェニル基、p−トリル基、t−ブチルフェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、または、9−アントリル基であることが好ましい。
式(1)〜(4)中、R1〜R5は、それぞれ独立して、水素原子、または、炭素数1〜20のアルキル基を表す。アルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましい。R1〜R5としては、具体的には、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基が挙げられる。
式(4)中、A1は芳香環を形成するのに必要な原子群を表す。具体的には、炭素数6〜20、好ましくは炭素数6〜18の置換または未置換のアリール基を形成するのに必要な原子群である。さらに好ましくは、置換もしくは未置換のベンゼン環または置換もしくは未置換のナフタレン環を形成するのに必要な原子群を表す。置換基としては、炭素数1〜10、特には炭素数1〜4のアルキル基、または、炭素数1〜10、特には炭素数1〜4のアルコキシ基であることが好ましい。
上記式(1)〜(4)で表される基としては、具体的には、下記式(1a)〜(1e)、(2a)〜(2b)、(3a)〜(3e)及び(4a)〜(4d)で表される基であることが好ましい。
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式(1a)〜(1e)、(2a)〜(2b)、(3a)〜(3e)及び(4a)〜(4d)中、記号「*」は、ポリメタロキサン中の金属原子との結合部位を表し、式(2b)中、nは、1以上4以下の整数を表す。
〔支持体〕
支持体1としては、感光体と当接に十分な剛性を持つ必要があり、金属材料が好ましく用いられる。金属材料としては、具体的には、鉄、銅、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケルが挙げられる。また、フィラーで強化された樹脂性の支持体を用いることも可能である。
〔弾性層〕
弾性層2を構成する材料としては、従来から帯電部材の弾性層として用いられているゴムや熱可塑性エラストマーといった弾性体を1種又は2種以上用いることができる。
ゴムとしては、具体的には、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ポリノルボルネンゴム、アクリロニトリルゴム、エピクロルヒドリンゴムおよびアルキルエーテルゴムが挙げられる。熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系エラストマー及びオレフィン系エラストマー等が挙げられる。
弾性層2は、導電剤を含むことによって所定の導電性を有するように構成することが好ましい。弾性層2の電気抵抗値の好適な範囲は10Ω以上10Ω以下である。
導電性弾性層に用いられる導電剤としては、炭素系材料、金属酸化物、金属、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤、帯電防止剤、電解質を用いることが可能である。
炭素系材料としては、具体的には、導電性カーボンブラック、グラファイトが挙げられる。金属酸化物としては、具体的には、酸化スズ、酸化チタン及び酸化亜鉛が挙げられる。金属としては、具体的には、ニッケル、銅、銀及びゲルマニウムが挙げられる。
陽イオン性界面活性剤としては、具体的には、第四級アンモニウム塩(ラウリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムおよび変性脂肪酸・ジメチルエチルアンモニウム等)、過塩素酸塩、塩素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、エトサルフェート塩およびハロゲン化ベンジル塩(臭化ベンジル塩や塩化ベンジル塩)が挙げられる。
陰イオン性界面活性剤としては、具体的には、脂肪族スルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加硫酸エステル塩、高級アルコール燐酸エステル塩および高級アルコールエチレンオキサイド付加燐酸エステル塩が挙げられる。
帯電防止剤としては、高級アルコールエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル及び多価アルコール脂肪酸エステルの如き非イオン性帯電防止剤が挙げられる。
電解質としては、周期律表第1族の金属(Li、Na、K)の塩(第四級アンモニウム塩)が挙げられる。周期律表第1族の金属の塩としては、具体的には、LiCFSO、NaClO、LiAsF、LiBF、NaSCN、KSCNおよびNaClが挙げられる。
また、導電性弾性層用の導電剤として、周期律表第2族の金属(Ca、Ba)の塩(Ca(ClO)やこれから誘導される帯電防止剤を用いることもできる。また、これらと多価アルコール(1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール)もしくはその誘導体との錯体や、これらとモノオール(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル)との錯体の如きイオン導電性導電剤を用いることが可能である。
弾性層2の硬度は、帯電部材と被帯電体である感光体とを当接させた際の帯電部材の変形を抑制する観点から、MD−1硬度で60度以上85度以下であることが好ましい。また、弾性層2は、感光体と幅方向で均一に当接させるために、長手方向における中央部の層厚が端部の層厚よりも厚い、いわゆるクラウン形状とすることが好ましい。
〔表面層の形成〕
表面層3は、支持体1上、又は、弾性層2上にコーティング液を塗布し、形成された塗膜を乾燥させることにより形成される。コーティング液は、有機溶剤中、金属アルコキシドと、下記式(5)〜(8)で表される化合物から選択される少なくとも1つ化合物と、を混合することにより得ることができる。
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式(5)〜(8)中、X11およびX12は、それぞれ、前記X1およびX2と同意義であり、R11〜R15は、それぞれ、前記R1〜R5と同意義であり、A11は前記A1と同義である。
金属アルコキシドとしては、アルミニウム、チタン、ジルコニウムおよびタンタルのアルコキシドが用いられる。アルコキシドとしては、メトキシド、エトキシド、n−プロポキシド、iso−プロポキシド、n−ブトキシド、2−ブトキシド、t−ブトキシドが挙げられる。
金属アルコキシドとしては、その金属アルコキシド中のアルコキシ基の一部をアセチルアセトンのようなβ−ジケトン類、または、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチルのようなβ−ケトエステル類で置換したものを用いても良い。また、複数の金属アルコキシドを組み合わせて用いても良い。
上記式(5)〜(8)から選択される少なくとも1つの構造で表される化合物は、金属アルコキシド1モルに対して0.1モル以上3モル以下添加することが好ましい。式(5)〜(8)から選択される少なくとも1つの構造で表される化合物の添加量が0.1モル以上であると、帯電部材表面へのトナーやトナー外添剤の付着を抑制する効果が良好である。式(5)〜(8)から選択される少なくとも1つの構造で表される化合物の添加量が3モル以下であると、コーティング液の成膜性が良好である。より一層の帯電部材表面へ付着抑制効果を得るためには、式(5)〜(8)から選択される少なくとも1つの構造で表される化合物を、金属アルコキシド1モルに対して1モル以上3モル以下添加することが好ましい。
金属アルコキシドを縮合してポリメタロキサンとする反応を促進するために、触媒として水、酸、アルカリなどを加えることが一般的に知られている。しかし、反応系中に過剰の水が存在すると、上記式(5)〜(8)から選択される少なくとも1つの構造で表される化合物と金属アルコキシドとの反応よりも、金属アルコキシドどうしの縮合反応が、優先して起こるため、前者の反応が進行しにくい。そのため、本発明では、触媒として水を反応系に添加することは好ましくない。ただし、式(5)〜(8)から選択される少なくとも1つの構造で表される化合物中に結晶水として含まれる水程度であれば、前者の反応に大きな影響を与えない。
なお、上記式(5)で表されるスルホン酸も、金属アルコキシドの縮合を促進させる触媒として用いられることがある。しかし、この場合、上記式(1)で表される基とポリメタロキサンとの結合は形成されないと推測される。上記式(5)で表されるスルホン酸を触媒として反応系に添加する場合、過剰の水と共に用いられることが一般的である。このため、上記と同様に、金属アルコキシドどうしの縮合反応が優先して起こるため、上記式(5)で表されるスルホン酸は金属アルコキシドと反応しにくい。また、コーティング液を加熱して縮合を促進しても良い。
表面層3の膜性(膜の平滑性、強度)をより向上させるために、コーティング液にアルコキシシランを添加することもできる。用いられるアルコキシシランとしては、テトラアルコキシシラン、トリアルコキシシラン、ジアルコキシシランが挙げられる。
テトラアルコキシシランとしては、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(iso−プロポキシ)シラン、テトラ(n−ブトキシ)シラン、テトラ(2−ブトキシ)シラン、テトラ(t−ブトキシ)シランが挙げられる。
トリアルコキシシランとしては、トリメトキシヒドロシラン、トリメトキシメチルシラン、トリメトキシエチルシラン、トリメトキシ(n−プロピル)シラン、トリメトキシ(iso−プロポキシ)シラン、トリメトキシ(n−ブトキシ)シラン、トリメトキシ(2−ブトキシ)シラン、トリメトキシ(t−ブトキシ)シラン、トリメトキシ(n−ヘキシル)シラン、トリメトキシ(n−オクチル)シラン、トリメトキシ(n−デシル)シラン、トリメトキシ(n−ドデシル)シラン、トリメトキシ(n−テトラデシル)シラン、トリメトキシ(n−ペンタデシル)シラン、トリメトキシ(n−ヘキサデシル)シラン、トリメトキシ(n−オクタデシル)シラン、トリメトキシシクロヘキシルシラン、トリメトキシフェニルシラン、トリメトキシ(3−グリシジルプロピル)シランの如きトリメトキシシラン類、トリエトキシヒドロシラン、トリエトキシメチルシラン、トリエトキシエチルシラン、トリエトキシ(n−プロピル)シラン、トリエトキシ(iso−ポロポキシ)シラン、トリエトキシ(n−ブトキシ)シラン、トリエトキシ(2−ブトキシ)シラン、トリエトキシ(t−ブトキシ)シラン、トリエトキシ(n−ヘキシル)シラン、トリエトキシ(n−オクチル)シラン、トリエトキシ(n−デシル)シラン、トリエトキシ(n−ドデシル)シラン、トリエトキシ(n−テトラデシル)シラン、トリエトキシ(n−ペンタデシル)シラン、トリエトキシ(n−ヘキサデシル)シラン、トリエトキシ(n−オクタデシル)シラン、トリエトキシシクロヘキシルシラン、トリエトキシフェニルシラン、トリエトキシ(3−グリシジルプロピル)シランの如きトリエトキシシラン類が挙げられる。
ジアルコキシシランとしては、具体的には、ジメトキシジメチルシラン、ジメトキシジエチルシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジメトキシ(ビス−3−グリシジルプロピル)シランの如きジメトキシシラン類、ジエトキシジメチルシラン、ジエトキシジエチルシラン、ジエトキシメチルフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、ジエトキシ(ビス−3−グリシジルプロピル)シランの如きジエトキシシラン類が挙げられる。
用いる有機溶剤としては、金属アルコキシドと先述の化合物が溶解できる溶剤であれば特に限定はないが、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、セロソルブ系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒など用いられる。
アルコール系溶媒としては、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブチルアルコール、1−ペンタノール、シクロヘキサノールが挙げられる。
エーテル系溶媒としては、具体的には、ジメトキシエタンが挙げられる。セロソルブ系溶媒としては、具体的には、メチルセロソルブ、エチルセロソルブが挙げられる。ケトン系溶媒としては、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルiso−ブチルケトンが挙げられる。
エステル系溶媒としては、具体的には、酢酸メチル、酢酸エチルが挙げられる。
上記の有機溶剤は、単独で用いるほか、2種以上の混合物も使用可能である。
表面層3を形成させる方法は特に限定はなく、一般的に用いられる方法を選択することができる。具体的には、ロールコーターを用いた塗布、浸漬塗布、リング塗布が挙げられる。表面層3の形成後は、溶剤を乾燥させるために、加熱処理することも可能である。
また、表面層3を表面処理することにより、動摩擦、表面自由エネルギーなどの表面物性を調整することが可能である。具体的には、形成後の表面層3の表面に活性エネルギー線を照射する方法がある。用いる活性エネルギー線としては、紫外線、赤外線、電子線が挙げられる。
表面層3の厚さは、0.005μm〜30μmであることが好ましく、0.005μm〜5μmであることがより好ましい。表面層3の厚さは、コーティング液の固形分濃度で調整が可能である。コーティング液の固形分濃度としては、コーティング液を基準として、0.01〜20質量%が好ましい。
<電子写真装置及びプロセスカートリッジ>
図2に、本発明の帯電部材を有する電子写真装置の一例を、図3に本発明の帯電部材を有するプロセスカートリッジの一例を示す。
感光体4は、回転ドラム型の像担持体である。この感光体4は、図中の矢印が示す時計回りに所定の周速度で回転駆動する。
ローラ形状を有する帯電部材(以降、「帯電ローラ」ともいう)5は、感光体4の表面を帯電可能に配置されている。ここでは、具体的には、帯電ローラ5は、感光体4の表面に対して、所定の押圧力で接触させられている。そして、帯電ローラ5は、感光体4の回転に対して順方向に回転駆動する。帯電ローラ5に対しては、帯電バイアス印加電源19から所定の直流電圧が印加される(DC帯電方式)。なお、後述の実施例では、帯電ローラに印加する直流電圧は、−1050Vとした。これにより、感光体4の表面が所定の極性電位に一様に帯電処理される。なお、後述の実施例では暗部電位−500Vとした。
感光体4の帯電処理面に、不図示の露光手段からの、目的の画像情報に対応した像露光光11が照射される。その結果、感光体の明部電位が選択的に低下(減衰)し、感光体4に静電潜像が形成される。なお、後述の実施例では、感光体の明部電位は、−150Vとした。不図示の露光手段としては、レーザービームスキャナーの如き公知の露光手段を利用することができる。
現像ローラ6は、感光体4表面の静電潜像の露光明部に、感光体4の帯電極性と同極性に帯電しているトナー(ネガトナー)を選択的に付着させて静電潜像をトナー像として可視化する。後述の実施例では現像バイアス−400Vとした。現像方式としては特に制限はなく、例えば、ジャンピング現像方式、接触現像方式および磁気ブラシ方式が存在するが、特にカラー画像を出力する電子写真装置には、トナーの飛散を有効に抑制することができる点で、接触現像方式は好ましい。
転写ローラ8は、感光体4に所定の押圧力で接触させてあり、感光体4の回転と順方向に感光体4の回転周速度とほぼ同じ周速度で回転する。また、転写バイアス印加電源からトナーの帯電極性とは逆極性の転写電圧が印加される。感光体4と転写ローラ8の接触部に不図示の給紙機構から転写材7が所定のタイミングで給紙され、その転写材7の裏面が転写電圧を印加した転写ローラ8により、トナーの帯電極性とは逆極性に帯電される。このことにより、感光体4と転写ローラ8との接触部において感光体面側のトナー画像が転写材7の表面側に静電転写される。転写ローラ8としては、公知の手段を利用することができる。具体的には、金属の導電性支持体上に中抵抗に調製された弾性層を被覆してなる転写ローラを例示することができる。
トナー画像の転写を受けた転写材7は感光体面から分離して、定着装置9へ導入されて、トナー画像の定着を受けて画像形成物として出力される。両面画像形成モードや多重画像形成モードの場合は、この画像形成物が不図示の再循環搬送機機構に導入されて転写部へ再導入される。転写残余トナー等の感光体4上の残留物は、クリーニングブレード10を有するクリーニング装置14により、感光体4上から回収される。また、感光体4に残留電荷が残るような場合には、転写後、帯電ローラ5による一次帯電を行う前に、前露光装置(不図示)によって感光体4の残留電荷を除去する方がよい。
本発明の一態様に係るプロセスカートリッジは、帯電部材と感光体を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱可能に構成されている。後述の実施例では、帯電ローラ5と、感光体4と、現像ローラ6と、クリーニングブレード10を有するクリーニング装置14とを一体に支持するプロセスカートリッジを用いた。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。実施例中の化合物について、「部」は、特に断りがない場合は「質量部」を意味する。以下で使用した試薬の一覧を下記表1に記載した。
Figure 0006702812
〔導電性弾性ローラNo.1の作製〕
下記表2に示した材料を6L加圧ニーダー(商品名:TD6−15MDX、トーシン社製)にて、充填率70体積%、ブレード回転数30rpmで24分混合して、未加硫ゴム組成物を得た。この未加硫ゴム組成物174質量部に対して、加硫促進剤としてのテトラベンジルチウラムジスルフィド[商品名:サンセラーTBzTD、三新化学工業(株)製]4.5部、加硫剤としての硫黄1.2部を加えた。
そして、ロール径12インチのオープンロールで、前ロール回転数8rpm、後ロール回転数10rpm、ロール間隙2mmで、左右の切り返しを合計20回実施した。その後、ロール間隙を0.5mmとして薄通し10回を行い、導電性弾性層用の「混練物No.1」を得た。
Figure 0006702812
次に、直径6mm、長さ252mmの円柱形、鋼製の支持体(表面をニッケルメッキ加工したもの。以下「芯金」という)を準備した。そして、この芯金上の軸方向中央を挟んで両側115.5mmまでの領域(あわせて軸方向幅231mmの領域)に、金属およびゴムを含む熱硬化性接着剤(商品名:メタロックU−20、(株)東洋化学研究所製)を塗布した。これを温度80℃で30分間乾燥させた後、さらに120℃で1時間乾燥させた。
混練物No.1を、クロスヘッドを用いた押出成形によって、上記接着層付き芯金を中心として、同軸状に外径8.75〜8.90mmの円筒形に同時に押出し、端部を切断して、芯金の外周に未加硫の導電性弾性層を積層した。押出機はシリンダー径70mm、L/D=20の押出機を使用し、押出時の温調はヘッド、シリンダー、スクリューの温度を90℃とした。
次に上記ローラを異なる温度設定にした2つのゾーンをもつ連続加熱炉を用いて加硫した。第1ゾーンを温度80℃に設定し、30分で通過させ、第2ゾーンを温度160℃に設定し、こちらも30分通過させ、導電性弾性ローラを得た。
次に、この導電性弾性ローラの導電性弾性層部分(ゴム部分)の両端を切断し、導電性弾性層部分の軸方向幅を232mmとした。その後、導電性弾性層部分の表面を回転砥石で研磨(ワーク回転数333rpm、砥石回転数2080rpm、研磨時間12sec)した。こうすることで、端部直径8.26mm、中央部直径8.50mmのクラウン形状で、表面の十点平均粗さRzが5.5μmで、振れが18μm、硬度が73度(アスカーC)の導電性弾性ローラNo.1を得た。
十点平均粗さRzは、JIS B 0601:2013に準拠して測定した。振れの測定は、高精度レーザ測定機(商品名:LSM430v、ミツトヨ(株)製)を用いて行った。詳しくは、該測定機を用いて外径を測定し、最大外径値と最小外径値の差を外径差振れとし、この測定を5点で行い、5点の外径差振れの平均値を被測定物の振れとした。アスカーC硬度の測定は、測定環境25℃、55%RHで、測定対象の表面にアスカーC型硬度計(高分子計器(株)製)の押針を当接し、1000g加重の条件で行った。
〔コーティング液の調製〕
(実施例;コーティング液E1〜E9の調製)
ガラス製の容器に、p−トルエンスルホン酸0.46g、エタノール97.3gを秤取したのち、撹拌して溶解させた。ここにジルコニウムプロポキシド70wt%プロパノール溶液2.29gを加え、撹拌してコーティング液E1を調製した。
下記表3に記載されている材料と秤量値に変えた以外はコーティング液E1と同様の方法により、コーティング液E2〜コーティング液E9を調製した。
Figure 0006702812
(比較例;コーティング液C1〜C5の調製)
ガラス製の容器にエタノール96.2gを秤取したのち、ジルコニウムプロポキシド70wt%プロパノール溶液3.80gを加え、撹拌してコーティング液C1を調製した。下記表4に記載されている材料と秤量値に変えた以外はコーティング液C1と同様に方法により、コーティング液C2〜コーティング液C3を調製した。
しかし、コーティング液C1〜コーティング液C3は、調製中に溶液が白濁してしまい、帯電部材の作製をすることが困難であった。そのため、以降の評価は行わなかった。
また、ガラス製の容器にエタノール95.4gを秤取したのち、ジルコニウムプロポキシド70wt%プロパノール溶液3.80gを加え、ここに添加剤としてアセチルアセトン0.81gを加え、撹拌してコーティング液C4を調製した。下記表4に記載されている材料と秤量値に変えた以外はコーティング液C4と同様の方法で、コーティング液C5を調製した。
Figure 0006702812
〔帯電部材の作製〕
導電性弾性ローラNo.1上にコーティング液E1を、吐出量0.120ml/s(リング部のスピード:85mm/s)でリング塗布した。これを常温、常圧で放置して乾燥させた後に、254nmの波長の紫外線を、積算光量が9000mJ/cmになるように塗工後のローラの表面に照射し、表面層を形成した。紫外線の照射には低圧水銀ランプ[東芝ライテック(株)製]を用いた。以上のようにして帯電部材E1を作製した。
コーティング液E2〜コーティング液E9及びコーティング液C4〜コーティング液C5を使用した以外は、帯電部材E1と同様の方法で、帯電部材E2〜帯電部材E9及び帯電部材C4〜C5を作製した。
〔評価〕
(1)塗膜の構造解析
まず、ジルコニウムn−ブトキシドをエタノールに溶解させ、ここに多量のイオン交換水を加えて撹拌し、析出した固体を160℃で1時間焼成してサンプルAを作製した。また、コーティング液E2を160℃で1時間焼成してサンプルBを作製した。
次に、X線分光電子分光装置「QUANTUM2000」(アルバック・ファイ(ULVAC PHI)社製)を用い、X線光電子分光法(ESCA)によりサンプルAおよびサンプリBの分析をおこなった。測定条件は以下である。
測定条件
X線源:Al Kα線
X線出力:15KV、25W
ビーム径:φ100μm
測定領域:300μm×300μm
検出角度:45度
図4(a)はサンプルAの測定結果、図4(b)はサンプルBの測定結果をそれぞれ示している。サンプルBでは、ジルコニウムの3d軌道に由来するピークがシフトしていることが確認された。このため、ジルコニウムとp−トルエンスルホン酸が結合し、ジルコニウムの電子構造が変化していることが示唆される。
(2)塗膜の帯電量の評価
コーティング液E1をステンレス鋼製の基板にスピンコート(200rpm、30秒)し、120℃で30分焼成することにより、帯電量測定用の試料板E1を作製した。コーティング液E2〜コーティング液E9及びコーティング液C4〜コーティング液C5を使用した以外は、試料板E1と同様の作製方法により、試料板E2〜試料板E9及び試料板C4および試料板C5を作製した。
得られた各試料板の帯電量を、N/N(温度22℃、相対湿度55%)環境下、図5に示すカスケード式表面帯電量測定装置(京セラケミカル(株)(旧社名:東芝ケミカル(株))社製)を使用して測定した。
まず、受け皿23の質量を秤量してW1〔g〕とし、受け皿23を絶縁板24上に設置した。次に、傾斜勾配60度の傾斜板21に試料板27を固定し、基準粉体投入口20から基準粉体22として、コア材料がフェライトを含む電子写真現像剤用キャリア(商品名:「MF−60」、パウダーテック社製)を20秒間落下させた。なお、「MF−60」は、マンガンおよび鉄を含み、表面を樹脂で被覆されていないものであり、飽和磁化は、90〜97Am/kg、平均粒径は、60μm、見掛密度は、2.4〜2.7g/cmである。
この基準粉体を落下させた後、試料板27の総帯電量を、メーター接続端子26に接続したエレクトロメーター25で測定し、Q〔μC〕とした。さらに、基準粉体落下後の受け皿23全体の質量を秤量し、W2〔g〕とした。そして、帯電量Q/Wを次式によって計算した。
帯電量Q/W〔μC/g〕=Q/(W2−W1)
帯電部材表面のQ/W値が高いほど、帯電部材は、負帯電性トナーと摺擦した時にトナーをより負帯電化させやすい。したがって上記方法で測定した帯電量Q/Wが高い程、作製したコーティング液を用いて表面層が形成された帯電部材は、弱負帯電又は正帯電のトナーが静電的に帯電部材に付着することを抑制する効果があるといえる。
評価結果はまとめて表4に示した。
(3)帯電部材の汚れ評価
HP社製プリンター「HPColorLaserJetCP4525」用のシアンカートリッジを用意し、カートリッジにセットされている帯電部材を取出して先に作製した帯電部材E1に置き換えた。HP社製プリンター「HPColorLaserJetCP4525」に上記のカートリッジをセットし、低温低湿環境下(10℃、15%RH)にて、ハーフトーン画像を12000枚出力した。次いで、当該カートリッジから帯電部材E1を取り出し、表面を目視で観察し、以下の基準で評価した。
ランク「A」:表面に汚れの付着がほとんど認められない、または、汚れの付着が認められるもののわずかである。
ランク「C」:表面に多くの汚れの付着が認められる。
同様にして、各帯電部材E2〜E9及び帯電部材C4〜C5について汚れ評価を行い、その結果を下記表5に示した。
Figure 0006702812
コーティング液E1〜コーティング液E9を用いて作製した試料板E1〜試料板E9では、試料板側が正に帯電(基準粉体が負に帯電)した。また、コーティング液E1〜コーティング液E9を用いて作製した帯電部材表面の汚れ量が少なかった。
一方、コーティング液C4およびコーティング液C5を用いて作製した試料板C4及び試料板C5では、試料板が負に帯電(基準粉体が正に帯電)した。また、コーティング液C4〜コーティング液C5を用いて作製した帯電部材C4および帯電部材C5の表面の汚れ量が多かった。
1 支持体
3 表面層
5 帯電ローラ(帯電部材)

Claims (6)

  1. 支持体と、該支持体上の表面層とを備えた帯電部材であって、
    該表面層は、
    アルミニウム、チタン、ジルコニウムおよびタンタルからなる群から選択される少なくとも一つの金属原子を含むポリメタロキサンを含み、
    該ポリメタロキサン中の少なくとも一つの該金属原子に、下記式(1)〜(4)で表される基から選択される少なくとも一つの基が結合していることを特徴とする帯電部材:
    Figure 0006702812

    Figure 0006702812

    Figure 0006702812

    Figure 0006702812

    (式(1)〜(4)中、X1およびX2は、それぞれ独立して、炭素数1〜20のアルキル基、または、炭素数6〜20の置換もしくは未置換のアリール基を表し、R1〜R5は、それぞれ独立して、水素原子、または、炭素数1〜20のアルキル基を表し、A1は芳香環を形成するのに必要な原子群を表し、記号「*」は、ポリメタロキサン中の金属原子との結合部位を表す。)。
  2. 前記ポリメタロキサン中、前記式(1)〜(4)で表される基から選択される少なくとも一つの基は、前記金属原子1モルに対して、0.1モル以上3モル以下含まれている請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記ポリメタロキサン中、前記式(1)〜(4)で表される基から選択される少なくとも一つの基は、前記金属原子1モルに対して、1モル以上3モル以下含まれている請求項2に記載の帯電部材。
  4. 前記金属原子に結合している前記基が、下記式(1a)〜(1e)、(2a)〜(2b)、(3a)〜(3e)、(4a)〜(4d)で表される基から選択される少なくとも一つの基である請求項1〜3のいずれか一項に記載の帯電部材:
    Figure 0006702812

    Figure 0006702812

    Figure 0006702812

    Figure 0006702812

    (式(1a)〜(1e)、(2a)〜(2b)、(3a)〜(3e)及び(4a)〜(4d)中、記号「*」は、前記ポリメタロキサン中の前記金属原子との結合部位を表し、式(2b)中、nは、1以上4以下の整数を表す。)。
  5. 電子写真感光体と、該電子写真感光体の表面を帯電可能に配置された帯電部材とを備え、かつ、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、該帯電部材が請求項1〜4のいずれか一項に記載の帯電部材であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 電子写真感光体と、該電子写真感光体の表面を帯電可能に配置された帯電部材とを備えている電子写真装置であって、該帯電部材が請求項1〜4のいずれか一項に記載の帯電部材であることを特徴とする電子写真装置。
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