JP5925051B2 - 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は電子写真装置の接触帯電に用いる帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
感光体と当接して該感光体を帯電させる帯電部材は、感光体と帯電部材との当接ニップを十分かつ均一に確保するためにゴムを含む弾性層を有する構成が一般的である。かかる弾性層中には低分子量成分が不可避的に含まれることから、長期間の使用によって、当該低分子量成分が帯電部材の表面に染み出し、感光体の表面を汚染することがある。このような課題に対して特許文献1には、弾性層の周面を無機酸化物の被膜あるいは無機−有機ハイブリッドの被膜で被覆し、低分子量成分が帯電部材の表面に染み出すことを抑制した構成が提案されている。
ところで、近年の電子写真の画像形成プロセスの高速化に伴って、感光体と帯電部材との接触時間が相対的に短くなってきており、これは、感光体を安定かつ確実に帯電させるうえで不利な方向である。かかる状況の下では、周面に低分子量成分の染み出しを抑制するための膜が厚く形成されているような帯電部材は、感光体を安定かつ確実に帯電させる上では不利な構成といえる。また、帯電部材と当接する感光体との摺擦の増大が、弾性層や表面層からのブリード物の析出を促進し、長期間に亘って感光体を均一に帯電させることが困難となる場合があった。さらに帯電部材と感光体との摺擦増大に伴って、感光体表面の電荷輸送層が削れやすくなるため、電荷輸送層の膜厚を厚く形成する必要がある。しかしながら、感光体の電荷輸送層の膜厚の増大は、電荷輸送層の静電容量の減少を伴うため、帯電部材からの電荷の供給が不安定になり、異常放電による帯電ムラが発生する場合があった。
また、感光体を安定かつ均一に帯電させるために、局所的なリークによる異常放電を抑制するアプローチが提案されている。このような異常放電による帯電ムラを抑制するために、特許文献2は、電気抵抗調整層の上にイオン導電性を有する中間層を設け、さらに、中間層の上に絶縁性を有する表面層を設けた導電ローラを開示している。
特開2001−173641号公報 特開2010−197590号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献1に記載の帯電部材においては、有機−無機ハイブリッド膜中に存在する微細な電子欠損によって、異常放電が発生する場合があった。また、特許文献2に記載の導電ローラにおいては、繰り返し画像を出力した際に、イオン性物質がブリードし、安定的な均一帯電が困難な場合があった。
本発明の目的は、被帯電体を安定して帯電させることができ、かつ、その性能が長期に亘る電子写真画像の形成に供した場合においても変化しにくい帯電部材を提供することにある。また、本発明の他の目的は、高品位な電子写真画像を安定して形成可能な電子写真装置およびプロセスカートリッジを提供することにある。
本発明によれば、基体、弾性層および表面層を有し、該表面層は、下記一般式(1)、化学式(2)及び一般式(3)で示される構成単位を有し、かつ、Si−O−Ti結合、Ti−O−M結合、及びSi−O−M結合を有している高分子化合物を含む帯電部材が提供される。
Figure 0005925051
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一般式(3)中、Mは、V、Nb、Wからなる群から選ばれるいずれかの原子である。一般式(1)中、RおよびRは、各々独立に下記一般式(4)〜(7)のいずれかを示す。
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上記式中、R〜R、R10〜R14、R19、R20、R25およびR26は、各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、カルボキシル基またはアミノ基を示す。R、R、R15〜R18、R23、R24およびR29〜R32は、各々独立に水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基を示す。R21、R22、R27およびR28は、各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルコキシル基、または炭素数1〜4のアルキル基を示す。n、m、l、q、sおよびtは、各々独立に1以上8以下の整数を示す。pおよびrは、各々独立に4以上12以下の整数を示す。xおよびyは、各々独立に0または1を示す。「*」および「**」は、各々一般式(1)中のケイ素原子および酸素原子との結合部位を示す。
また本発明によれば、感光体と、該感光体に接触して配置されている前記帯電部材とを有することを特徴とする電子写真装置が提供される。
更に本発明によれば、感光体と、該感光体に接触して配置されている前記帯電部材とを有し、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジが提供される。
本発明によれば、電子写真画像に帯電ムラを引き起こす原因となる異常放電を抑制し、かつ、表面層の汚れが少ないことで、長期間に亘って均一な帯電を可能とする帯電部材を得ることができる。また、本発明によれば、高品位な電子写真画像を安定して形成することのできるプロセスカートリッジおよび電子写真装置を得ることができる。
本発明に係る帯電部材の構成の一例を示す図である。 本発明に係るプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の断面図である。 29Si−NMRのスペクトルを示す図である。 13C−NMRのスペクトルを示す図である。 本発明に係る表面層の形成工程における架橋反応の説明図である。
図1に示す本発明に係る帯電部材は、支持体101、導電性の弾性層102及び表面層103がこの順で積層された構成を有する。
帯電部材は感光体に接触配置されて感光体を所定の極性・電位に帯電(一次帯電)する。接触帯電方式における帯電電位を制御する主な因子として、高圧印加時の放電現象による電荷の付与、注入帯電、および摩擦帯電による電荷の付与が挙げられるが、一般的には放電現象による電荷の付与が支配的である。
帯電ムラ、すなわち、感光体の電位ムラは、電子写真画像上に濃度ムラとして顕在化することがある。そのため、帯電部材においては、顕著な帯電ムラを誘起する異常放電を抑制することが、電子写真画像への濃度ムラの発生を抑制するうえで重要なアプローチである。
また、繰り返し画像を出力した際の帯電部材の表面へのトナー付着の抑制も、帯電部材の長期間に亘る使用時における異常放電の発生を抑制するために重要である。これは、トナーが帯電部材の表面に付着することで帯電部材の電気抵抗値や帯電部材と感光体との摩擦力が変動し、帯電ムラを引き起こすためである。さらに、帯電部材の表面上のトナーが付着した箇所と付着していない箇所で、電界勾配が形成されて電界集中が生じることで、異常放電が誘起されやすくなるためである。
一般的に、異常放電による帯電ムラを抑制するために、下記(1)〜(3)の手法が用いられる。
(1)導電性物質としてイオン導電性物質を用い、電気抵抗値の分布のムラを抑制する。
(2)帯電部材の電気抵抗値を上げる。
(3)ゴムなどのマトリックス材中へのカーボンブラック等の電子導電性物質の分散を向上させる。
しかしながら、(1)の手法では、感光体との摺擦を繰り返すことによって、イオン導電性物質が表面にブリードすることで帯電ムラが発生する場合がある。さらに、イオン導電性物質のブリードを抑制するために、表面層を厚く設定する必要があり、電子写真感光体を均一に帯電させることが困難な場合がある。一方、(2)の手法では、電気抵抗値の上昇に伴って、静電的なトナー付着力が増大し、トナー付着による帯電ムラが発生する場合がある。また、(3)の手法を用いても、異常放電は局所的なリーク箇所から発生するため、電子導電性物質を三次元方向に均一に配置させる必要がある。そのため、異常放電を抑制することが困難な場合がある。
従って、本発明においては、帯電部材に対して下記(1)〜(3)の技術的要件を同時に達成することを目指した。
(1)ブリードの抑制。
(2)トナーの物理的および静電的付着の抑制。
(3)局所的なリークの抑制。
そして、本発明者らは、表面層における電子欠損を通じた局所的なリークの抑制に着目し、高速での電子写真画像の出力下における異常放電の発生の抑制を試みた。その結果、帯電部材の表面層を構成する有機金属種の選択、即ち、下記(1)および(2)の要件を満たすことにより、高速での電子写真画像の出力下における異常放電の発生の抑制を良く達成できることを見出した。
(1)少なくとも一層以上の表面層が形成されている帯電部材であり、該表面層が、Si−O−Ti結合、Ti−O−M結合、及びSi−O−M結合を有している高分子化合物を含むこと。
(2)Mは、V、Nb、Wからなる群から選ばれるいずれかの原子であること。
〔表面層〕
本発明に係る帯電部材の表面層は、Si−O−Ti結合、Ti−O−M結合、及びSi−O−M結合を有している高分子化合物を含み、該高分子化合物は、下記一般式(1)、化学式(2)及び一般式(3)で示される構成単位を有している。
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一般式(3)中、Mは、V、Nb、およびWからなる群から選ばれるいずれかの原子である。一般式(1)中、RおよびRは、各々独立に下記一般式(4)〜(7)のいずれかを示す。
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上記式中、R〜R、R10〜R14、R19、R20、R25、およびR26は、各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、カルボキシル基またはアミノ基を示す。R、R、R15〜R18、R23、R24、およびR29〜R32は、各々独立に水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基を示す。R21、R22、R27、およびR28は、各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルコキシル基、または炭素数1〜4のアルキル基を示す。n、m、l、q、sおよびtは、各々独立に1以上8以下の整数を示す。pおよびrは、各々独立に4以上12以下の整数を示す。xおよびyは、各々独立に0または1を示す。「*」および「**」は、各々一般式(1)中のケイ素原子および酸素原子との結合部位を示す。
Si−O−Ti結合、Ti−O−Ti結合、Si−O−Si結合および、一般式(1)で示される構成単位をもつ高分子化合物を表面層に用いた帯電部材は、その誘電率の高さから、画像印刷時の感光体の回転速度が増大しても、電位の安定供給が可能である。本発明における高分子化合物は、大部分がアモルファス状態で存在すると考えられるが、部分的に金属酸化物の状態で存在することで、誘電率の上昇により帯電電位の安定化に寄与すると考えられる。
物質の誘電率は、物質を構成する原子の分極の大きさに依存する。原子の分極は、原子間の電気陰性度の差に支配されることから、C−C結合やC−O結合などの有機鎖を構成する共有結合よりも、金属−酸素結合等のイオン結合の方が圧倒的に強いことが、一般的に知られている。従って、金属原子の選択によって、誘電率を制御することが可能であり、感光体に与える電位の制御を高次元なレベルで行うことができる。しかしながら、特に金属酸化物中の酸素原子は物質中から脱離しやすい特性を有するため、必然的に酸素欠陥が生じる。酸素欠損は正孔(ホール)として振る舞うため、下記反応式(101)の通りに、付随的に電子欠損が生じ、この電子欠損がミクロなリークサイトとなることで、異常放電のトリガーになると考えられる。
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上記思想に鑑み、本発明者らは、表面層の電子欠損を通じた異常放電の抑制に関して、鋭意検討を行った。その結果、高分子化合物中に更にM原子が存在してTi−O−M結合及びSi−O−M結合を有することで、本発明の目的を達成できることを見出した。なお、本発明における金属原子Mとは、下記(1)〜(3)の特徴を有する。
(1)酸素原子との分極が大きい。
(2)価数5の高価数金属原子である。
(3)M5+のイオン半径とTi4+のイオン半径との差が小さい。
詳細なメカニズムは明らかになっていないが、下記反応式(102)の通りに、5価の高価数金属イオンで4価のTi4+を置換することで、余剰電子が電子欠損を補償するものと推察される。その結果、表面層に存在するミクロなリークサイト形成を抑制することで、高次元なレベルで異常放電の抑制効果を発現すると推察される。
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高分子化合物中において、Ti4+にイオン半径が近いM5+イオンが部分的に置換されると考えられる。配位数6においては、Ti4+→0.745nm、V5+→0.680nm、Nb5+→0.780nm、W5+→0.740nmである。上記観点から、本発明における金属原子Mとしては、V、NbおよびWからなる群から選ばれるいずれかの原子を用いる必要がある。上記金属原子を用いることで、酸素原子との分極が十分に得られ、誘電率の向上に寄与する。さらに、Ti4+にM5+が十分に置換され、電子欠損を補償することで、異常放電の抑制効果を奏する。Ti4+のイオン半径とM5+のイオン半径の差が大きいと、金属酸化物中に他種原子が置換されず異相が析出し、放電の安定性に悪影響を及ぼす場合がある。上記金属原子の中でも、酸素原子との分極の形成および、Ti4+に対する易置換性の観点から、V原子が最も好ましい。また、この時のイオン半径は、配位数が6の時におけるシャノンのイオン半径の文献値で定義される。
またSi、Ti及びM原子が分子レベルで混合されているため膜組成のムラがない。この特性はSiとTiのみ、SiとMのみでは発現せず、Si、Ti及びMが互いに酸素を介して結合している高分子化合物に特有のものである。
また、表面層に金属原子を含有するために、トナーとの親和性が低く、繰り返し画像出力を行っても、トナー付着を効果的に抑制することができる。このような高分子化合物で構成される表面層は緻密であり、薄膜化しても弾性層からの低分子成分のブリードを抑制することができる。さらには、高価数金属置換に相まって、薄膜化に伴って、膜中にランダムに生じる酸素欠陥のサイズを抑制することができるため、表面層由来の電子欠損部を通じた異常放電の抑制効果を奏する。
[原子比]
本発明の高分子化合物における、MとTiの総和に対するケイ素の原子数比Si/(M+Ti)は0.05以上7.0以下であることが好ましい。0.10以上5.0以下であることがより好ましい。この値が0.05以上であれば、コーティング剤のライフや塗工安定性が十分に得られ、均一な塗膜形成を可能とすることで、異常放電の抑制効果を奏する。また、7.0以下であれば、高価数金属が十分に置換され、異常放電の抑制効果が十分に得られる。
前記高分子化合物における、MとTiの総和に対するMの原子数比M/(M+Ti)は、0.005以上0.95以下、特には、0.01以上0.90以下であることがより好ましい。この範囲内とすることで、高価数金属が十分に置換され、異常放電をより一層抑制することができる。
前記高分子化合物において、前記一般式(1)のRおよびRが、下記一般式(8)〜(11)のいずれかで示されるものであることが好ましい。この場合、有機鎖が存在することで、表面層の弾性率の制御、あるいは表面層の膜特性としてのもろさやフレキシビリティ性の制御が可能となる。また有機鎖の構造、特にエーテル部位が存在すると、表面層の弾性層への密着性が向上するとともに、可とう性が十分に得られることで、高速画像出力を繰り返した際の電位安定性の向上に寄与する。
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ここでN、M、L、Q、S、およびTは、各々独立に1以上8以下の整数、x’およびy’は、各々独立に0または1を示す。また、「*」および「**」は、各々一般式(1)中のケイ素原子および酸素原子との結合部位を示す。
前記高分子化合物が、一般式(12)で示される構造を有する加水分解性化合物、一般式(14)〜(16)で示される構造を有する加水分解性化合物の少なくとも1種、及び一般式(13)で示される加水分解性化合物との架橋物であることが好ましい。このような架橋物を用いる場合、帯電部材の最表面の材料組成は、充填材や粒子を含まない単一系で構成可能である。さらには、表面層の厚さを薄くすることが可能である。
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上記一般式(12)中、R33は、下記一般式(17)〜(20)のいずれかを示し、R34〜R36は、各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を示す。また、一般式(13)〜(16)中、R37〜R53は、各々独立に炭素数1〜9のアルキル基を示す。
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一般式(17)〜(20)中、R54〜R58、R59〜R65、R66、R67、R72およびR73は、各々独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、カルボキシル基、またはアミノ基を示す。R57、R58、R62〜R65、R70、R71およびR76〜R79は、各々独立に水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基を示す。n’、m’、l’、q’、s’およびt’は、各々独立に1以上8以下の整数を示す。p’およびr’は、各々独立に4以上12以下の整数を示す。また、「*」は、一般式(12)中のケイ素原子との結合位置を示す。
以下に、一般式(13)で示される構造を有する加水分解性チタン化合物の具体例を示す。(13−1):チタニウムメトキシド、(13−2):チタニウムエトキシド、(13−3):チタニウムn−プロポキシド、(13−4):チタニウムi−プロポキシド、(13−5):チタニウムn−ブトキシド、(13−6):チタニウムt−ブトキシド、(13−7):チタニウムi−ブトキシド、(13−8):チタニウムノニルオキシド、(13−9):チタニウム2−エチルヘキソキシド、(13−10):チタニウムメトキシプロポキシド。
以下に、一般式(14)で示される構造を有する加水分解性バナジウム化合物の具体例を示す。(14−1):バナジウムトリエトキシドオキシド、(14−2):バナジウムトリ−i−プロポキシドオキシド、(14−3):バナジウムトリ−n−プロポキシドオキシド、(14−4):バナジウムトリ−i−ブトキシドオキシド、(14−5):バナジウムトリ−n−ブトキシドオキシド、(14−6):バナジウムトリ−sec−ブトキシドオキシド。
以下に、一般式(15)で示される構造を有する加水分解性ニオブ化合物の具体例を示す。(15−1):ニオブメトキシド、(15−2):ニオブエトキシド、(15−3):ニオブn−プロポキシド、(15−4):ニオブi−プロポキシド、(15−5):ニオブn−ブトキシド、(15−6):ニオブi−ブトキシド、(15−7):ニオブsec−ブトキシド、(15−8):ニオブt−ブトキシド。
以下に、一般式(16)で示される構造を有する加水分解性タングステン化合物の具体例を示す。(16−1):タングステンメトキシド、(16−2):テングステンエトキシド、(16−3):タングステン−n−プロポキシド、(16−4):タングステンi−プロポキシド、(16−5):タングステンn−ブトキシド、(16−6):タングステンt−ブトキシド、(16−7):タングステン2−エチルヘキソキシド、(16−8):タングステン2−メチル―2―ブトキシド。
以下に、一般式(17)で示される構造を有する加水分解性シラン化合物の具体例を示す。(17−1):4−(1,2−エポキシブチル)トリメトキシシラン、(17−2):4−(1,2−エポキシブチル)トリエトキシシラン、(17−3):5,6−エポキシヘキシルトリメトキシラン、(17−4):5,6−エポキシヘキシルトリエトキシラン、(17−5):8−オキシラン−2−イルオクチルトリメトキシシラン、(17−6):8−オキシラン−2−イルオクチルトリエトキシシラン。
以下に、一般式(18)で示される構造を有する加水分解性シラン化合物の具体例を示す。(18−1):グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、(18−2):グリシドキシプロピルトリエトキシシラン。
以下に、一般式(19)で示される構造を有する加水分解性シラン化合物の具体例を示す。(19−1):2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、(19−2):2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン。
以下に、一般式(20)で示される構造を有する加水分解性シラン化合物の具体例を示す。(20−1):3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルオキシプロピルトリメトキシシラン、(20−2):3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルオキシプロピルトリエトキシシラン。
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上記一般式(21)中、R80は、炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基を示し、R81〜R83は、各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を示す。
以下に、一般式(21)で示される構造を有する加水分解性シラン化合物の具体例を示す。(21−1):メチルトリメトキシシラン、(21−2):メチルトリエトキシシラン、(21−3):メチルトリプロポキシシラン、(21−4):エチルトリメトキシシラン、(21−5):エチルトリエトキシシラン、(21−6):エチルトリプロポキシシラン、(21−7):プロピルトリメトキシシラン、(21−8):プロピルトリエトキシシラン、(21−9):プロピルトリプロポキシシラン、(21−10):ヘキシルトリメトキシシラン、(21−11):ヘキシルトリエトキシシラン、(21−12):ヘキシルトリプロポキシシラン、(21−13):デシルトリメトキシシラン、(21−14):デシルトリエトキシシラン、(21−15):デシルトリプロポキシシラン、(21−16):フェニルトリメトキシシラン、(21−17):フェニルトリエトキシシラン、(21−18):フェニルトリプロポキシシラン。
一般式(21)で示される構造を有する加水分解性シラン化合物を併用する場合、R76が炭素数6〜10の直鎖状のアルキル基を有する加水分解性シラン化合物と、R76がフェニル基を有する加水分解性シラン化合物を組み合わせることが好ましい。この場合は、加水分解・縮合反応によりモノマー構造が変化しても溶媒への相溶性が良好である。
[高分子化合物の製造例]
ここでは、本発明に係る高分子化合物の製造例として、弾性層上に表面層を形成させる方法をより具体的に説明する。当該高分子化合物は、次の工程(1)〜工程(6)を経て製造される。尚、成分(A)は一般式(12)の加水分解性シラン化合物であり、成分(B)は一般式(19)の加水分解性シラン化合物、成分(C)は一般式(13)の加水分解性チタニウム化合物である。成分(D)は一般式(14)〜(16)の加水分解性有機金属化合物(M=V、Nb、およびWから選ばれる少なくとも一種)である。
(1):成分(A)および成分(B)と、成分(C)および成分(D)とのモル比{成分(C)+成分(D)}/{成分(A)+成分(B)}を0.1以上5.0以下に調整する工程。
(2):成分(A)と(B)を混合し、成分(E)の水、成分(F)のアルコールを添加した後、加熱還流により加水分解・縮合を行う工程。
(3):前記加水分解・縮合を行った溶液に成分(C)および成分(D)を添加し混合する工程。
(4):成分(G)の光重合開始剤を添加し、成分(F)のアルコールで濃度を希釈してコーティング剤(塗料)を得る工程。
(5):基体上に形成された弾性層上にコーティング剤を塗布する工程。
(6):加水分解縮合物を架橋反応させてコーティング剤を硬化する工程。
尚、工程(2)において成分(A)、(B)、(C)及び(D)を同時に添加してもよい。また加水分解性シラン化合物は、成分(A)1種類のみを使用してもよく、また成分(A)を2種類以上、もしくは成分(B)を2種類以上併用してもよい。
成分(E)の水の添加量は、成分(E)/{成分(A)+成分(B)}モル比が、0.3以上7.5以下が好ましい。更に0.6以上6.0以下が好ましい。このモル比が0.3以上であれば縮合が十分に進行して、緻密な架橋が形成されるため、弾性層からの低分子染み出し物、および未反応の残存モノマーが少なく、トナー付着を効果的に抑制することができる。またこのモル比が7.5以下であれば縮合の進行が早すぎることがなく、白濁化や沈殿が抑制されることで、帯電均一化に寄与する。さらに、緻密な膜が均一に形成されることで、表面層の酸素欠陥を通じた異常放電の抑制に寄与する。また、成分(E)の水が多いとアルコールや縮合物との相溶性が悪くなり、白濁化や沈殿が生じやすくなる方向となる。
成分(F)のアルコールとしては、第1級アルコール、第2級アルコール、第3級アルコール、第1級アルコールと第2級アルコールの混合系、第1級アルコールと第3級アルコールの混合系を用いることが好ましい。特にエタノール、メタノールと2−ブタノールの混合液、エタノールと2−ブタノールの混合液が好ましい。
成分(G)の光重合開始剤は、ルイス酸あるいはブレンステッド酸のオニウム塩を用いることが好ましい。その他のカチオン重合触媒としては、例えば、ボレート塩、イミド構造を有する化合物、トリアジン構造を有する化合物、アゾ化合物、過酸化物が挙げられる。光重合開始剤はコーティング剤との相溶性を向上させるために事前にアルコールやケトンなどの溶媒で希釈することが好ましい。溶媒は、メタノールやメチルイソブチルケトンが好ましい。各種カチオン重合触媒の中でも、感度、安定性および反応性の観点から、芳香族スルホニウム塩や芳香族ヨードニウム塩が好ましい。特には、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム塩、下記化学式(22)で示される構造を有する化合物(商品名:アデカオプトマ−SP150、旭電化工業(株)製)や、下記化学式(23)で示される構造を有する化合物(商品名:イルガキュア261、チバスペシャルティーケミカルズ社製)が好ましい。
Figure 0005925051
Figure 0005925051
[膜厚]
表面層の膜厚の目安としては、10〜1000nm、特には、50〜500nmである。表面層の膜厚を上記の範囲内とすることにより、厚みムラの少ない表面層とすることができる。また、表面層中のミクロな酸素欠陥サイズが上昇することを抑え、酸素欠陥を通じた異常放電の発生をより確実に抑えることができる。また、電気抵抗値の過度な上昇によるトナーの静電的付着力の増加と、それに伴うトナーの付着も抑えることができる。表面層の体積抵抗率の目安としては、1010〜1016Ω・cmである。
〔基体〕
基体としては導電性を有するものが用いられる。具体例としては、以下のものが挙げられる。鉄、銅、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金又はニッケルで形成されている金属製(合金製)の基体。
〔弾性層〕
導電性弾性層には、従来の帯電部材の弾性層(導電性弾性層)に用いられているゴムなどの弾性体を1種または2種以上用いることができる。ゴムとしては以下のものが挙げられる。ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、ポリノルボルネンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンゴム、アクリロニトリルゴム、エピクロルヒドリンゴムおよびアルキルエーテルゴム。
また、導電性弾性層には、導電剤を適宜使用することによって、その導電性を所定の値にすることができる。導電性弾性層の電気抵抗値は、導電剤の種類および使用量を適宜選択することによって調整することができ、その電気抵抗値の好適な範囲は10〜10Ωであり、より好適な範囲は10〜10Ωである。また、導電性弾性層用の導電剤として、ケッチェンブラックEC、アセチレンブラック、ゴム用カーボン、酸化処理を施したカラー(インク)用カーボン、および、熱分解カーボンなどの導電性のカーボンを用いることもできる。また、導電性弾性層用の導電剤として、天然グラファイトおよび人造グラファイトの如きグラファイトを用いることもできる。導電性弾性層には、無機または有機の充填剤や架橋剤を添加してもよい。
導電性弾性層の硬度は、帯電部材と被帯電体である感光体とを当接させた際の帯電部材の変形を抑制する観点から、MD−1で60度以上85度以下、特には、70度以上80度以下であることが好ましい。
導電性弾性層は、上記の導電性弾性体の原料を密閉型ミキサー等で混合して、例えば、押出成形、射出成形、圧縮成形等の公知の方法により基体上に形成される。尚、導電性弾性層は必要に応じて接着剤を介して基体上に接着される。基体上に形成された導電性弾性層は必要に応じて加硫処理される。加硫温度を急速に立ち上げると、加硫反応による加硫促進剤等の揮発性の副生成物がガス化してボイドの要因となる。従って、加熱ゾーンを2つに分けて、第1ゾーンを加硫温度より低い状態に保持する事で、ガス成分を十分抜いた後に、第2ゾーンで加硫を行うことが好ましい。
帯電部材の表面へのトナーや外添剤の固着を抑制し、また、電子写真感光体の電位を制御する観点から、帯電部材の表面の粗さRzは0.1μm以上25μm以下、特には、1.0μm以上20μm以下であることが好ましい。
〔表面層の形成〕
調製されたコーティング剤は、ロールコーターを用いた塗布、浸漬塗布、リング塗布などの手法によって導電性弾性層の上に塗布されてコーティング層が形成される。コーティング層に活性化エネルギー線を照射すると、コーティング剤に含まれるシラン縮合物中のカチオン重合可能な基が開裂・重合する。これによって、該シラン縮合物同士が架橋して硬化し表面層が形成される。このようなカチオン重合により得られる高分子化合物は、一般式(1)で表される架橋構造を有し、有機基(RまたはR)に結合したSi原子が、それぞれ酸素を介して他の3原子(Si、Ti、M)と結合されている。
本発明に係る高分子化合物の形成過程において生じる架橋および硬化反応について図5を用いて具体的に説明する。例えば、前記した成分(A)としての、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランと、成分(B)と、成分(C)とを加水分解させて得られる縮合物は、カチオン重合可能な基としてエポキシ基を有する。このような加水分解縮合物のエポキシ基は、カチオン重合触媒(図5中、Rと記載)の存在下で、エポキシ環が開環し、連鎖的に重合が進む。その結果、Si−O−Ti結合、Ti−O−M結合およびSi−O−M結合を有するポリシロキサン同士が架橋し、硬化して本発明に係る高分子化合物が形成される。
活性エネルギー線としては、紫外線が好ましい。表面層の硬化を紫外線で行うことで、余分な熱が発生しにくく、熱硬化のような溶剤の揮発中における相分離やシワが生じにくく、非常に均一な膜状態が得られる。このため、感光体へ均一で安定した電位を与えることができる。
紫外線の照射には、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ、エキシマUVランプなどを用いることができ、これらのうち、紫外線の波長が150nm以上480nm以下の光を豊富に含む紫外線源が用いられる。なお、紫外線の積算光量は、以下のように定義される。
紫外線積算光量[mJ/cm]=紫外線強度[mW/cm]×照射時間[s]
紫外線の積算光量の調節は、照射時間や、ランプ出力や、ランプと被照射体との距離で行うことが可能である。また、照射時間内で積算光量に勾配をつけてもよい。低圧水銀ランプを用いる場合、紫外線の積算光量は、ウシオ電機(株)製の紫外線積算光量計UIT−150−AやUVD−S254(いずれも商品名)を用いて測定することができる。また、エキシマUVランプを用いる場合、紫外線の積算光量は、ウシオ電機(株)製の紫外線積算光量計UIT−150−AやVUV−S172(いずれも商品名)を用いて測定することができる。
〔電子写真装置及びプロセスカートリッジ〕
図2によって、本発明の帯電部材が帯電ローラとして使用される電子写真装置及びプロセスカートリッジの概略構成について説明する。像担持体としての回転ドラム型の感光体21は、図中の矢印が示す時計回りに所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動する。感光体21には、例えばロール状の導電性基体と該基体上に無機感光材料または有機感光材料を含有する感光層とを少なくとも有する公知の感光体等を採用すればよい。また、感光体21は、感光体の表面を所定の極性及び電位に帯電させるための電荷注入層を更に有していてもよい。
帯電部材22と帯電部材22に帯電バイアスを印加する帯電バイアス印加電源S2とによって帯電手段が構成されている。帯電部材22は、感光体21に所定の押圧力で接触させてあり、本例では感光体21の回転に対して順方向に回転駆動する。この帯電部材22に対して帯電バイアス印加電源S2から、所定の直流電圧(本例では─1050Vとする)が印加される(DC帯電方式)ことで、感光体21の表面が所定の極性電位(本例では暗部電位─500Vとする)に一様に帯電処理される。
露光手段23には公知の手段を利用することができ、例えばレーザービームスキャナー等を好適に例示することができる。Lは露光光である。感光体21の帯電処理面に該露光手段23により目的の画像情報に対応した像露光がなされることにより、感光体の帯電面の露光明部の電位(本例では明部電位─150Vとする)が選択的に低下(減衰)して感光体21に静電潜像が形成される。
反転現像手段としては公知の手段を利用することができる。例えば本例における現像手段24は、トナーを収容する現像容器の開口部に配設されてトナーを担持搬送するトナー担持体24aと、収容されているトナーを撹拌する撹拌部材24bと、トナー担持体のトナーの担持量(トナー層厚)を規制するトナー規制部材24cとを有する。現像手段24は、感光体21表面の静電潜像の露光明部に、感光体21の帯電極性と同極性に帯電しているトナー(ネガトナー)を選択的に付着させて静電潜像をトナー像として可視化する(本例では現像バイアス─400Vとする)。現像方式としては、公知のジャンピング現像方式、接触現像方式及び磁気ブラシ方式等を用い得る。そして、カラー画像を出力する電子写真装置においては、トナーの飛散性を改善できる接触現像方式の使用が好ましい。
転写ローラ25としては、金属等の導電性基体上に中抵抗値に調製された弾性樹脂層を被覆してなる転写ローラ等を用い得る。転写ローラ25は、感光体21に所定の押圧力で接触させてあり、感光体21の回転と順方向に感光体21の回転周速度とほぼ同じ周速度で回転する。また、転写バイアス印加電源S4からトナーの帯電特性とは逆極性の転写電圧が印加される。感光体21と転写ローラの接触部に不図示の給紙機構から転写材Pが所定のタイミングで給紙され、その転写材Pの裏面が転写電圧を印加した転写ローラ25により、トナーの帯電極性とは逆極性に帯電される。これにより、感光体21と転写ローラの接触部において感光体21面側のトナー画像が転写材Pの表面側に静電転写される。
トナー画像の転写を受けた転写材Pは感光体面から分離して、不図示のトナー画像定着手段へ導入されて、トナー画像の定着を受けて画像形成物として出力される。両面画像形成モードや多重画像形成モードの場合は、この画像形成物が不図示の再循環搬送機構に導入されて転写部へ再導入される。転写残余トナー等の感光体21上の残留物は、クリーニングブレード等のクリーニング手段26により、感光体上より回収される。本発明に係るプロセスカートリッジは、感光体21と、感光体21に接触配置された本発明に係る帯電部材22とを一体に支持し、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されている。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
<1.導電性弾性ローラ1の作製>
下記表1に示す成分を、6L加圧ニーダー(使用装置:TD6−15MDX、トーシン社製)にて、充填率70体積%、ブレード回転数30rpmで24分間混合して、未加硫ゴム組成物を得た。
Figure 0005925051
この未加硫ゴム組成物174質量部に対して、加硫促進剤としてのテトラベンジルチウラムジスルフィド[商品名:サンセラーTBzTD、三新化学工業(株)製]4.5部、加硫剤としての硫黄1.2部を加えた。そして、ロール径12インチのオープンロールで、前ロール回転数8rpm、後ロール回転数10rpm、ロール間隙2mmで、左右の切り返しを合計20回実施した。その後、ロール間隙を0.5mmとして薄通し10回を行い、導電性弾性層用の混練物1を得た。
次に、直径6mm、長さ252mmの円柱形の鋼製の基体(表面をニッケルメッキ加工したもの)を準備した。そして、この基体の円柱面軸方向中央を挟んで両側115.5mmまでの領域(あわせて軸方向幅231mmの領域)に、金属およびゴムを含む熱硬化性接着剤(商品名:メタロックU−20、(株)東洋化学研究所製)を塗布した。これを30分間、温度80℃で乾燥させた後、さらに1時間、温度120℃で乾燥させた。
次にクロスヘッド押出機を使用して、上記接着層付き基体上に混練物1を同軸状に外径8.75〜8.90mmの円筒形に押出し、端部を切断して、基体の外周に未加硫の導電性弾性層を積層した導電性弾性ローラを製造した。押出機はシリンダー径70mm、L/D=20の押出機を使用し、押出時の温調はヘッドの温度を90℃とし、シリンダーの温度を90℃とし、スクリューの温度を90℃とした。
次に上記ローラを異なる温度設定にした2つのゾーンをもつ連続加熱炉を用いて加硫した。第1ゾーンを温度80℃に設定して30分で通過させ、第2ゾーンを温度160℃に設定して30分で通過させ、加硫された導電性弾性ローラを得た。
次に、この導電性弾性ローラの導電性弾性層部分(ゴム部分)の両端を切断し、導電性弾性層部分の軸方向幅を232mmとした。その後、導電性弾性層部分の表面を回転砥石で研磨(ワーク回転数333rpm、砥石回転数2080rpm、研磨時間12秒)した。こうすることで、端部直径8.26mm、中央部直径8.50mmのクラウン形状で、表面の十点平均粗さ(Rz)が5.5μmで、振れが18μm、硬度が73度(MD−1)の導電性弾性ローラ1(表面研磨後の導電性弾性ローラ)を得た。
ここで、十点平均粗さ(Rz)はJISB0601(1994)に準拠して測定した。振れの測定は、ミツトヨ(株)製高精度レーザー測定機LSM−430vを用いて行った。詳しくは、該測定機を用いて外径を測定し、最大外径値と最小外径値の差を外径差振れとし、この測定を5点で行い、5点の外径差振れの平均値を被測定物の振れとした。MD−1硬度の測定は、温度25℃、相対湿度55%の測定環境で、測定対象の表面にMD−1型硬度計(高分子計器(株)製)の押針を当接し、荷重1000gの条件で行った。
(実施例1)
<1.縮合物1−1の調製>
次に表面層の形成に使用される縮合物を合成した。
(合成−1)
まず以下の表2に示す成分を混合した後、室温で30分間攪拌した。
Figure 0005925051
続いてオイルバスを用い、120℃で20時間加熱還流を行うことによって、縮合物中間体1を得た。この縮合物中間体1の理論固形分(加水分解性シラン化合物が全て脱水縮合したと仮定した時のポリシロキサン重合物の、溶液全質量に対する質量比率)は28.0質量%である。
(合成−2)
次に、室温に冷却した縮合物中間体1:22.706gに対し、チタニウムイソプロポキシド(以降「Ti−1」と示す。)(加水分解性チタニウム化合物)[Gelest(株)製]:12.659g(0.0469mol)、及びニオブエトキシド(以降「Nb−1」と示す。)(加水分解性ニオブ化合物)[Gelest(株)製]:0.057g(0.179mol)を添加し、室温で3時間攪拌し最終的な縮合物1−1を得た。一連の攪拌は250rpmで行った。Si:Ti:Nbのモル比は50:49.8:0.2であり、Si/(Ti+Nb)=1.0、およびNb/(Ti+Nb)=0.004である。
〔評価1〕縮合物の液外観の評価:
縮合物1−1について合成直後から1ヶ月後の液外観を以下の基準で評価した。その結果を表10に示す。
Figure 0005925051
〔評価2〕縮合物1−1の化学構造の評価:
縮合物1−1の硬化膜中に式(1)で示される構造が含まれていることを以下の方法によって確認した。
まず、25gの縮合物1−1に光カチオン重合開始剤としての芳香族スルホニウム塩[商品名:アデカオプトマーSP−150、旭電化工業(株)製]をメタノールで10質量%に希釈したものを0.7g添加した。次いで、縮合物1−1の理論固形分が7.0質量%になるようにエタノールと2−ブタノールの混合液(エタノール:2−ブタノール=1:1)で希釈し、縮合物1−1の希釈液を調製した。この希釈液を、厚さが100μmのアルミニウム製シートの脱脂した表面に、スピンコート装置(商品名:1H−D7、ミカサ(株)製)を用いてスピンコートした。スピンコートの条件としては、回転数を300rpm、回転時間を2秒とした。
アルミニウム製シート上に形成した、希釈液の塗膜を乾燥させた後、当該塗膜に対して、波長が254nmの紫外線を、積算光量が9000mJ/cmになるように照射し、当該塗膜を硬化させた。紫外線の照射には、低圧水銀ランプ(ハリソン東芝ライティング(株)製)を用いた。次いで、該塗膜の硬化膜をアルミニウム製シートから剥離し、メノウ製の乳鉢を用いて粉砕し、NMRの測定用試料とした。この試料を、核磁気共鳴装置(商品名:JMN−EX400、JEOL製)を用いて、29Si−NMR測定、13C−NMRを測定した。
29Si−NMR測定で得られたスペクトルを図3に示す。同図内にスペクトルを波形分離したピークを同時に示す。−64ppm〜−74ppm付近のピークがT3成分を示す。ここでT3成分とは有機官能基との結合を1つ持つSiが、Oを介した他の原子(Si、Ti、M)との結合を3つ持つ状態を示す。図3より、エポキシ基を含む有機鎖を持つ加水分解性シラン化合物が縮合し、−SiO3/2の状態で存在する種があることを確認した。
また13C−NMR測定で得られたスペクトルを図4に示す。開環前のエポキシ基を示すピークは44ppm、51ppm付近に現れ、開環重合後のピークは69ppm、72ppm付近に現れる。図4より未開環のエポキシ基がほとんど残存せずに重合していることを確認した。以上の29Si−NMR、13C−NMRより縮合物1−1の硬化膜が、一般式(1)の構造を有していることを確認した。
<2.表面層形成用の塗料1−1の調製および帯電ローラ1の作製>
縮合物1−1を用いて以下の手順で、表面層形成用の塗料1−1を調製した。すなわち、25gの縮合物1−1に光カチオン重合開始剤としての芳香族スルホニウム塩[商品名:アデカオプトマーSP−150、旭電化工業(株)製]をメタノールで10質量%に希釈したものを0.7g添加した。次いで、縮合物1−1の固形分が1.0質量%になるようにエタノールと2−ブタノールの混合液(エタノール:2−ブタノール=1:1)で希釈し、表面層形成用の塗料1−1を調製した。
次いで、表面層形成用の塗料1−1を、先に作製した導電性弾性ローラ1(表面研磨後のもの)の導電性弾性層上に、リング塗布(吐出量:0.120ml/s、リング部のスピード:85mm/s、総吐出量:0.130ml)した。塗料1−1の塗膜に、波長が254nmの紫外線を、積算光量が9000mJ/cmになるように照射し、塗料1−1の塗膜を硬化させ、表面層を形成した。紫外線の照射には低圧水銀ランプ(ハリソン東芝ライティング(株)製)を用いた。このようにして帯電ローラ1を得た。
〔評価3〕塗料1−1の塗工性評価:
帯電ローラ1の表面の外観状態を目視にて観察し、以下の表4に示す基準にて塗料1−1の塗工性を評価した。評価結果を表10に示す。
Figure 0005925051
〔評価4〕Si−O−Ti、Si−O−M、および、Ti−O−M結合の確認:
続いて、帯電ローラ1の表面層内においてSi−O−Ti結合、Si−O−Nb結合、およびTi−O−Nb結合の存在をESCA(商品名:Quantum2000、アルバックファイ製)を用いて確認した。すなわち、帯電ローラ1の表面にX線が照射されるようにして、表面層内の結合様式を評価した。検出されたO1sスペクトルより、Si−O−Ti結合、Si−O−Nb結合、およびTi−O−Nb結合の存在が確認された。
〔評価5〕帯電ローラ1の帯電性能の耐久性評価
以下の方法により、帯電ローラ1の帯電性能の耐久性を評価した。画像評価に用いたレーザービームプリンターは、市販のレ−ザービームプリンター(商品名:LBP7200CN、Canon(株)製)の記録メディアの出力スピードを32ppmに改造した改造機である。
まず、帯電ローラ1と感光体とを、これらを一体に支持するプロセスカートリッジ「商品名:トナーカートリッジ318(ブラック)、Canon(株)製」に装着して、高温高湿環境(温度40℃、相対湿度95%)下に1ヶ月間放置した。なお、高温高湿環境における長期保管は、帯電ローラ中に残存する低分子成分の分子運動性が上昇するため、ブリードには不利な条件である。その後、さらに温度15℃、相対湿度10%の環境に72時間放置した後、該プロセスカートリッジを前記レーザービームプリンター改造機に装着した。
なお、前記感光体は、支持体上に層厚22.0μmの有機感光層を形成してなる有機感光体である。この有機感光層の厚さは、レーザービームプリンターの改造に伴って、厚く形成したものである。また、この有機感光層は、支持体側から電荷発生層とポリアリレート(結着樹脂)を含有する電荷輸送層とを積層してなる積層型感光層であり、この電荷輸送層は感光体の表面層となっている。
電子写真画像の出力は、温度15℃、相対湿度10%の環境下で行った。出力した電子写真画像としては、A4サイズの紙上に、サイズが4ポイントのアルファベット「E」の文字が、印字率が0.5%となるように形成されるものとした。以降、この電子写真画像を「E文字画像」と称する。
また、プロセススピードは、154.0mm/sとした。このような高速出力下における連続モードでの電子写真画像の形成においては、感光体に対する安定的な電荷の供給が必要となる。そのため、異常放電に起因する電子写真画像への濃度ムラの有無の評価に対しては、より厳しい評価条件である。
そして、「E文字画像」を連続して1000枚出力する毎に、ハーフトーン画像を1枚出力した。ハーフトーン画像とは、垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描くような画像である。
当該ハーフトーン画像について目視で観察して、異常放電に起因する濃度ムラの有無を評価した。なお、帯電ローラにおいて異常放電が発生すると、感光体に付与される電位が不均一になるため、特にハーフトーン画像において、うろこ状の濃淡ムラとして顕在化する。そのため、上記ハーフトーン画像における異常放電に起因する濃度ムラの有無の評価は、下記の表5に示す基準で評価した。
また、初期に出力したハーフトーン画像に、異常放電起因の顕著な濃度ムラが発生した場合にも、「E文字画像」の連続出力枚数が20000枚に達するまでは継続して評価を行った。結果を表10に示す。
Figure 0005925051
〔評価6〕耐久試験後のローラの外観評価:
20000枚の「E文字画像」の出力後、プロセスカートリッジから帯電ローラ1を取り出し、目視で観察して、表面の汚れの程度を以下の表6に示す基準で評価した。結果を表10に示す。
Figure 0005925051
(実施例2)〜(実施例50)
<1.縮合物中間体2〜9の調製>
成分(A)および成分(B)並びにそれらの使用量を表7に記載したように変更したこと以外は、縮合物中間体1と同様にして縮合物中間体2〜9を調製した。なお、表7中の、「EP−1」等の記号は各々、表8に記載の化合物を示す。
Figure 0005925051
Figure 0005925051
<2.縮合物1−2〜1−26の調製>
縮合物中間体1、成分(C)および成分(D)、並びにそれらの使用量を表9に記載したように変更したこと以外は、縮合物1−1と同様にして縮合物1−2〜1−26を調製した。各縮合物の原子数比を表9に示す。また、各縮合物を評価2に供した。その結果、各縮合物の硬化膜中に一般式(1)で示される構造が含まれていることを確認した。
<3.縮合物2−1〜2−6、縮合物3−1〜3−6、縮合物4−1〜4−6、縮合物5−1〜5−2、縮合物6〜9の調製>
縮合物中間体、成分(C)および成分(D)の種類、並びにそれらの使用量を表9に記載したように変更したこと以外は、縮合物1−1と同様にして縮合物2−1〜2−6、縮合物3−1〜3−6、縮合物4−1〜4−6、縮合物5−1〜5−2、及び、縮合物6〜9を調製した。各縮合物の原子数比を表9に示す。また、各縮合物を評価2に供した。その結果、各縮合物の硬化膜中に一般式(1)で示される構造が含まれていることを確認した。
<4.表面層形成用塗料の調製>
縮合物1−1の代わりに、縮合物1−2〜1−26、縮合物2−1〜2−6、縮合物3−1〜3−6、縮合物4−1〜4−6、縮合物5−1〜5−2、及び、縮合物6〜9の各々を用いた。また、縮合物1−23〜1−26については固形分濃度(塗料中における縮合物の濃度)を、それぞれ、0.01%、2.0%、5.0%、及び6.0%とした。これら以外は、表面層形成用の塗料1−1の場合と同様にして、表面層形成用の塗料1−2〜1−26、表面層形成用の塗料2−1〜2−6、表面層形成用の塗料3−1〜3−6、表面層形成用の塗料4−1〜4−6、表面層形成用の塗料5−1〜5−2、及び、表面層形成用の塗料6〜9を調製した。塗料中における縮合物の濃度を、「希釈後固形分」として表9に示した。
<5.帯電ローラの作製及び評価>
表面層形成用の塗料1−1の代わりに、表面層形成用の塗料1−2〜1−26、表面層形成用の塗料2−1〜2−6、表面層形成用の塗料3−1〜3−6、表面層形成用の塗料4−1〜4−6、表面層形成用の塗料5−1〜5−2、及び、表面層形成用の塗料6〜9の各々を用いた。また、表面層の膜厚を表10に示す厚みとした。これら以外は帯電ローラ1と同様にして帯電ローラ2〜50を作製し、評価3〜評価6に供した。評価結果を表10に示す。
Figure 0005925051
Figure 0005925051
(比較例1)
実施例1における縮合物中間体1を縮合物C−1として用意した。この縮合物C−1を評価1に供した。その結果を表12に示す。また、縮合物C−1の硬化膜中に、一般式(1)の構造が存在することを、評価2の方法により確認した。
次に、実施例1において、縮合物1−1を縮合物C−1に替えたこと以外は実施例1に記載した表面層形成用の塗料1−1の調製方法と同様にして表面層形成用の塗料C−1を調製した。そしてこの塗料C−1を用いたこと以外は、実施例1に記載した帯電ローラ1の製造方法と同様にして帯電ローラC−1を製造し、評価3、5及び6に供した。なお、縮合物C−1には、原料として成分(C)および成分(D)を用いていないため、評価4は行わなかった。評価結果を表12に示す。
(比較例2)〜(比較例5)
成分(C)及び成分(D)の種類と使用量、並びに水とエタノールの使用量を表11に記載したようにした以外は実施例1における「合成―2」に記載の方法と同様にして縮合物C―2〜C−5を調製した。縮合物C−2〜C−5を評価1に供した。また、縮合物C−2〜C−5の原料として成分(A)および成分(B)を用いていないため、評価2の方法による一般式(1)の構造の存在確認は行わなかった。
次に、実施例1において、縮合物1−1を縮合物C−2〜C−5に替えたこと以外は、実施例1に記載した表面層形成用の塗料1−1の調製方法と同様にして表面層形成用の塗料C−2〜C−5を調製した。
そしてこの塗料C−2〜C−5を用いたこと以外は、実施例1に記載した帯電ローラ1の製造方法と同様にして帯電ローラC−2〜C−5を製造し、評価3、5及び6に供した。なお、縮合物C−2〜C−5には、原料として成分(A)を用いていないため、評価4は行わなかった。評価結果を表12に示す。
Figure 0005925051
Figure 0005925051
101 基体
102 導電性弾性層
103 表面層
21 感光体
22 帯電部材
23 露光手段
24 現像手段
24a トナー担持体
24b 攪拌部材
25c トナー規制部材
26 クリーニング手段
S2 帯電バイアス引加電源
S4 転写バイアス引加電源
L 露光光
P 転写剤

Claims (5)

  1. 基体、弾性層および表面層を有している帯電部材であって、該表面層は、下記一般式(1)、化学式(2)及び一般式(3)で示される構成単位を有し、かつ、Si−O−Ti結合、Ti−O−M結合、及びSi−O−M結合を有している高分子化合物を含むことを特徴とする帯電部材:
    Figure 0005925051
    Figure 0005925051
    Figure 0005925051
    [一般式(3)において、Mは、V、Nb、およびWからなる群から選ばれるいずれかの原子である。一般式(1)中、RおよびRは、各々独立に下記一般式(4)〜(7)のいずれかを示す;
    Figure 0005925051
    Figure 0005925051
    Figure 0005925051
    Figure 0005925051
    [一般式(4)〜(7)中、R〜R、R10〜R14、R19、R20、R25及びR26は、各々独立に水素、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、カルボキシル基、またはアミノ基を示す。R、R、R15〜R18、R23、R24、及びR29〜R32は、各々独立に水素または炭素数1〜4のアルキル基を示す。R21、R22、R27、およびR28は、各々独立に水素、炭素数1〜4のアルコキシル基、または炭素数1〜4のアルキル基を示す。n、m、l、q、s及びtは、各々独立に1以上8以下の整数を示す。p及びrは、各々独立に4以上12以下の整数を示す。x及びyは、各々独立に0または1を示す。「*」及び「**」は、各々一般式(1)中のケイ素原子及び酸素原子との結合位置を示す。]]。
  2. 前記高分子化合物において、前記一般式(1)のR及びRが、各々独立に下記一般式(8)〜(11)で示される構造から選ばれる何れかである請求項1に記載の帯電部材:
    Figure 0005925051
    Figure 0005925051
    Figure 0005925051
    Figure 0005925051
    [一般式(8)〜(11)中、N、M、L、Q、S及びTは、各々独立に1以上8以下の整数を示し、x’及びy’は、各々独立に0または1を示す。「*」及び「**」は、各々一般式(1)中のケイ素原子及び酸素原子との結合位置を示す。]。
  3. 前記高分子化合物における、MとTiの原子数比M/(M+Ti)が0.005以上0.95以下である請求項1または2に記載の帯電部材。
  4. 感光体と、該感光体に接触して配置されている請求項1〜3のいずれかの一項に記載の帯電部材とを有することを特徴とする電子写真装置。
  5. 感光体と、該感光体に接触して配置されている請求項1〜3のいずれかの一項に記載の帯電部材とを有し、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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