JP6702141B2 - 単結晶引上げ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ルツボに収容された原料融液からシリコン単結晶をチョクラルスキー法で引上げる単結晶引上げ装置に関する。
低耐圧のパワーデバイス向けでN型低抵抗率基板の要求が益々強くなってきている。
複数スペックのものを作り分ける方法としては、一度抵抗率の高いXという製品を引き上げて、残ったメルト(原料融液)にまたドーパントを追加して抵抗率の低いYという製品を引き上げるABカットという2本の単結晶を引上げる方法がある。
もっと効率良く製造しようとすると、狙い抵抗率の高いXという製品は初期に投入した燐で結晶のTOP側から狙い、直胴の引上げ途中でドーパントを追加して抵抗率の低いYという製品を製造するという1本の単結晶を引上げる方法がある。途中ドープ速度が速い程、ロスを少なくする事ができる。
また抵抗率が低い結晶だけを製造する時には、引上げ前のメルトにたくさんのドーパントを投入する事になるが、ドーパントの投入量が多いと単結晶育成のコーン工程で有転位化しやすいという問題があった。これは、コーン工程の初期において湯面上に設けられたメルトやヒーターからの輻射熱をカットするための遮蔽物とメルト表面との間のガスの線速が遅いため、蒸発したドーパントやその酸化物が結晶に付着するためだと考えられる。
更にN型のドーパントは揮発性があり、種付け前に投入すると製品となる直胴工程を引き上げる前に一部が蒸発してしまうという問題もあった。
そうした意味からドーパントが低濃度のメルトでコーン工程を行い、直胴引上げ中に途中ドープをするという方法が取られる事もあるが(例えば特許文献1)、この時も途中ドープ速度が速いほどロスを少なくできる。
途中ドープにあたっては、燐やヒ素は昇華する性質があるため、炉内の熱を利用して昇華させ、チューブを通してキャリアガスと一緒にメルトに吹き付けてドープするという手法が取られる事が多い。
燐の途中ドープを行うHZ(ホットゾーン)構造は、図5のようになっている。メインチャンバー102aの外に赤燐投入装置116が置かれている。この中には赤燐が収納され、揺動する事で赤燐を所望の速度で落下させる機能がある(特許文献2)。落下した赤燐は連結チューブ120内を通り、炉内に設けられた昇華室117へと落下する。またキャリアガスもこの連結チューブ120内を流れるようになっている。昇華室117は1000℃以上になっているので、落下した赤燐は昇華してガスとなり、キャリアガスと一緒にドープチューブ121を通ってメルトに吹き付けられる。
特開2008−266093号公報 特開2013−129551号公報
上記のような途中ドープは短時間で行う程望ましい。
しかし途中ドープの速度を上げるとドープされた部分のメルトが高濃度となるため、その領域での蒸発物が増え、期待したほどメルトにドープされなかったり、また蒸発物が結晶に付着して有転位化してしまうという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、昇華性ドーパントをドープするにあたって、ドーパントをできるだけ短時間で効率良くドープすることができる単結晶引上げ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ルツボに収容された原料を加熱して原料融液にするためのヒーターと、該ヒーターと前記ルツボを格納するチャンバーと、昇華性のドーパントを前記原料融液に供給するドーパント供給手段とを具備し、前記原料融液からシリコン単結晶をチョクラルスキー法で引上げる単結晶引上げ装置であって、前記ドーパント供給手段は、前記チャンバーの外部に設けられ、前記ドーパントを収納し、前記チャンバー内へ投入する投入装置と、前記チャンバーの内部に設けられ、前記投入装置から投入されたドーパントを保持して昇華させる昇華室と、該昇華室にキャリアガスを導入するキャリアガス導入装置と、該キャリアガス導入装置からのキャリアガスと一緒に、前記昇華室で昇華されたドーパントを前記原料融液面に吹付ける吹付装置とを備えており、該吹付装置は、前記昇華室とつながるチューブと複数の吹付口を備えており、前記原料融液面に前記昇華されたドーパントを、前記チューブを介して前記複数の吹付口から分散して吹付けるものであることを特徴とする単結晶引上げ装置を提供する。
このような単結晶引上げ装置であれば、昇華性ドーパントをガスドープする際の、原料融液中のドーパントの局在化を抑制することができる。このため、従来のように、その局在化した領域においてドーパントの蒸発量が増え、蒸発物等(蒸発したドーパントやその酸化物)の付着により引上げ結晶が有転位化してしまったり、期待したほど原料融液にドープされなかったりするのを防ぐことができる。したがって、実際に原料融液に溶解して結晶に取り込まれる真のドープ速度を速めることができ、短時間で効率良くドープすることができる。このため、ドープのロスを少なくし、製造コストを低減することができる。
また、前記吹付装置の前記チューブは2本以上に分岐しており、該分岐の各先端に開けられた1つ以上の穴が、前記複数の吹付口を構成しているものとすることができる。
また、前記吹付装置の前記チューブの先端に開けられた複数の穴が、前記複数の吹付口を構成しているものとすることもできる。
これらのような複数の吹付口を有するものであれば、原料融液にドープする際のドーパントの局在化を効率良く防ぐことができる。
あるいは、前記吹付装置は、前記チューブの先端に脱着可能なアダプタが装備されており、該アダプタに開けられた複数の穴が、前記複数の吹付口を構成しているものとすることができる。
このようなアダプタに複数の吹付口を有するものであっても、原料融液にドープする際のドーパントの局在化を効率良く防ぐことができる。
さらに上記の場合、前記吹付装置の前記チューブは2本以上に分岐しており、該分岐の各先端に前記アダプタが装備されているものとすることができる。
このようなものであれば、より一層、ドーパントの局在化を防ぎ、より効率良くドープすることが可能である。
また、前記吹付装置は、前記複数の吹付口を塞ぐ脱着可能なキャップを備えたものとすることができる。
このようなキャップを備えたものであれば、例えば引上げ条件等に応じて、不要な吹付口にキャップをして塞ぎ、必要な複数の吹付口のみ開放してドープを行うことができる。キャップの脱着によってドープ量、原料融液へのドーパントの吹付け領域を調整することができる。
また、前記ドーパントは、燐またはヒ素とすることができる。
これらは昇華性ドーパントとして従来からよく用いられているので、本発明が好適である。
以上のように、本発明によれば、昇華性ドーパントをガスドープする際の、原料融液中のドーパントの局在化を抑制することができる。したがって、ドーパントの局在化を起因とする、蒸発量の増加、蒸発物等の付着による引上げ結晶の有転位化、ドープ量の不足を防ぐことができ、短時間で効率良くドープすることが可能である。その結果、単結晶の製造歩留りが向上する。
本発明の単結晶引上げ装置の一例を示す概略図である。 吹付装置の一例を示す側面図である。 吹付装置の一例を示す平面図である。 吹付装置の別の一例を示す概略図である。 吹付装置の別の一例を示す概略図である。 従来の単結晶引上げ装置の一例を示す概略図である。 従来の吹付装置の一例を示す概略図である。
以下、図面を参照して本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に本発明のチョクラルスキー法による単結晶引上げ装置の一例を示す。この単結晶引上げ装置1は、チャンバー2(メインチャンバー2a、引上げチャンバー2b)を有している。メインチャンバー2a内に配置された黒鉛ルツボ6内の石英ルツボ5の内部にシリコンメルト(原料融液)4が満たされており、シリコン単結晶3は、この原料融液4から引上げチャンバー2b内に引上げられる。原料融液4を加熱するためのヒーター7は黒鉛ルツボ6の外周に設置され、このヒーター7の外周にはヒーター7からの熱を断熱するために断熱部材8と黒鉛シールド9が設置されている。
ガス導入口10からは単結晶引上げ装置1内を満たすアルゴン等の不活性ガスが導入され、ガスはガス整流筒13に沿って流動し、ガス流出口11から排気される。また、ガス整流筒13の原料融液4側には、ヒーター7や原料融液4からの放射を遮断する遮熱部材12が設置されている。
さらに、単結晶引上げ装置1の外には放射温度計14が設置されており、この位置では断熱部材8の一部が除かれ黒鉛シールド9の温度を測定できるようになっている。
また、ドーパント供給手段15は単結晶の育成中に昇華性ドーパント(単に、ドーパントともいう)を原料融液4に供給するものであり、投入装置16、昇華室17、キャリアガス導入装置18、吹付装置19を備えている。
投入装置16はチャンバー2の外部に設けられ、連結チューブ20を備えており、チャンバー2の内部に設けられた昇華室17と連結されている。また、ドーパントを収納しており、連結チューブ20を介して昇華室17へドーパントを投入する装置である。収納されたドーパントを投入する量を適宜調整できる機構を有していればよい。例えば、揺動を利用してドーパントを所定速度で投入するものとすることができる。
ドーパントは昇華性のもので、原料融液にガスドープできるものであればよく特に限定されないが、例えば、従来から用いられている燐やヒ素が挙げられる。
昇華室17は、投入装置16から投入されたドーパントを保持する部屋である。そして、チャンバー2の内部に設けられており、チャンバー2内の雰囲気の熱により、保持する昇華性ドーパントを昇華させる部屋でもある。効率良く昇華させることができるように、そのチャンバー2内での配置は適宜決めることができる。
また、昇華室17は連結チューブ20を介してキャリアガス導入装置18とも連結されている。キャリアガス導入装置18は、例えばアルゴン等のキャリアガスを、連結チューブ20を介して昇華室17に導入するものである。昇華室17に導入されたキャリアガスは、昇華されたドーパントと一緒に、吹付装置19によって原料融液面に到達する。
導入するキャリアガスの流量は、昇華後のドーパントが原料融液4まで届くのに必要な流量で、かつドーパントを吹き付けることで原料融液4が単結晶の育成に不都合なほど振動しない範囲であることが望ましい。
また、吹付装置19は、昇華室17からの昇華されたドーパントとキャリアガスを原料融液面に吹付けるものである。本発明においては、この吹付装置19は昇華室17とつながるチューブ(なお、ここではドープチューブ21とする)と複数の吹付口22を備えている。
以下、この吹付装置19(ドープチューブ21と複数の吹付口22)の実施態様について以下に詳述するが、これらに限定されるものではない。
(第1の実施態様)
図2Aおよび図2Bに吹付装置の一例を示す。図2Aは側面図であり、図2Bは平面図である。
ドープチューブ21は2本以上に分岐している。ここでは一例として7本に分岐している例を示すが、分岐数は限定されず、所望のドープ速度等に応じて適宜決めることができる。
また、分岐した各々のドープチューブ21の先端には穴が1つ開けられており、昇華室17からのドーパントはキャリアガスと共に、この穴から原料融液面に吹付けられる。すなわち、この穴が吹付口22の役割を担っている。複数の分岐の先端の穴からドーパントを吹付けるので、原料融液面に分散して吹付け可能である。
分岐したドープチューブ21は、例えば図2Bに示すように、引上げるシリコン単結晶3の周囲を囲むように環状に配置することができる。ここではシリコン単結晶3の周囲の1/3程度の範囲に配置した例を示すが、これに限定されず、全周囲を囲むように配置することもできる。
一方で従来装置の構成では、例えば図6に示すように、ドープチューブ121は分岐しておらず1本しかなく、吹付口122も1つしかなくて、原料融液面の一領域に集中してドーパントが吹付けられてしまう。このような従来装置では、ドーパントが局在化してしまい、そのためにドーパントの蒸発量が増えてしまう。そして、蒸発したドーパントやその酸化物が舞い上がって引上げ中の結晶に付着してしまい、有転位化を引き起こしてしまう。また、蒸発量が多いために予定していた量が単結晶にドープされなかったりした。
これに対して本発明の単結晶引上げ装置1では、上記の吹付装置19のように特には複数の吹付口22が形成されているため、原料融液面の1箇所に集中して吹付けてしまうことを防ぐことができ、原料融液中のドーパントの局在化を抑制することができる。それにより、引上げ結晶の有転位化やドープ不足といった従来の問題の発生を抑制することができる。実際に原料融液に溶解する真のドープ速度を速めることができ、従来よりも極めて短時間で効率よくドープすることができる。その結果、従来に比べて製造コストを下げることができる。
このように、図2A、図2Bのようなドープチューブ21の分岐を利用することで、実に簡便に効率よくドーパントの局在化を防ぐことができる。
なお、図2Aから分かるように、上記の先端の穴(吹付口22)に対しては、それらを塞ぐことができる、脱着可能なキャップ23を備えることができる。
図2Aに示す例では、7つに分岐したドープチューブ21の各々の先端に開けられた穴のうち、5つがキャップ23で塞がれており、2つが開放されている。実際にシリコン単結晶を引き上げる際にガスドープを行う場合には、7つのうち2つ以上の穴が開放されていれば良い。キャップ23の取付け、取外しによって、ドープ量、ドーパントの吹付け領域の調整を行うことができる。各種条件に応じて自由にキャップ23の脱着を決定すればよく、ドープ条件の調整手段として利用することができる。
(第2の実施態様)
図3に吹付装置の別の一例を示す。この例では、ドープチューブ21に分岐はなく1本しかないものの、その先端に複数の穴(吹付口22)が開けられている。このような小さな穴を複数形成しておくことによっても、ドーパントの吹付けを分散させることができ、ドーパントの局在化を防ぐことができる。この場合、ドープチューブ21の先端のみならず、側面にも吹付口22を設けてもよい。
なお、第1の実施態様、第2の実施態様を組み合わせることもできる。すなわち、図2A、図2Bに示す例では、7つに分岐したドープチューブ21の先端には穴が1つずつしか開けられていない旨の説明をしたが、複数の穴を開けることも可能である。これにより、ドープチューブ21の分岐により7つに分散させた上、各々の分岐の先端の複数の穴からさらに分散して原料融液面にドーパントを吹付けることも可能である。その結果、より一層局在化を防ぎ、均等に原料融液に取り込ませることができる。
(第3の実施態様)
図4に吹付装置の別の一例を示す。この例では、ドープチューブ21の先端にアダプタ24が脱着可能に取り付けられている。アダプタ24には複数の穴が開けられており、これらが複数の吹付口22を構成している。アダプタ24の形状や穴の数等は自由に決定することができる。ドープチューブ21に取り付けることができ、複数の吹付口22から分散してドーパントを原料融液面に対して吹付けられるものであれば良い。
さらに、第1の実施態様、第3の実施態様を組み合わせて、ドープチューブ21を複数に分岐させ、各分岐の先端に上記アダプタ24を装着させたものとすることも可能である。
また、第3の実施態様においても、上述したキャップ23を脱着可能に取り付けることができる。必要に応じてキャップ23の取付け、取外しを行うことができ、シリコン単結晶3の製造の際に、複数の吹付口22が開放されていて、ドーパントを分散して吹付けることができれば良い。
以下、実施例及び比較例を示して、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1、2、比較例)
本発明の単結晶引上げ装置と従来の単結晶引上げ装置を用意し、種々のドープ速度でガスドープしつつシリコン単結晶を引き上げた。より具体的には、吹付装置として、ドープチューブが分岐していない1箇所から原料融液にドープする、図5および図6に示す従来の装置(装置A)(比較例)と、ドープチューブが7本に分岐している図2Aおよび図2Bに示す本発明の装置(装置B)(実施例1、2)の2種類を用意し、それぞれの装置で単結晶の引上げを実施した。
なお、装置Bは引上げた単結晶を囲むように環状にドープチューブが配置されている。また装置Bのチューブの先端にはキャップが装着可能であり、穴を塞ぐことも可能である。
石英ルツボにシリコン多結晶を仕込み、原料を溶融し、ドーパントを投入してから種付けを行った。
N型の低抵抗率結晶はコーン工程で有転位化しやすいため、製造には細心の注意が必要である。コーンの拡がり方が強すぎると(111)のファセットが発生してその位置で有転位化してしまうため、コーンの拡がり速度を通常の結晶よりも遅くして、長いコーンを作る。
このとき、コーンを長くしすぎると時間も余計にかかり、ドーパントの蒸発量が益々増える。
初期ドープは、直胴0cmで1.25mΩcmとなるように予め初期ドープを行ってある。直胴工程の途中で所定の区間で途中ドープ(燐のガスドープ)を行った。規定の長さになったら丸め工程を行い、更にアフターヒート工程をして単結晶を冷却後、取り出した。
もし途中で結晶が有転位化してしまった場合には、結晶の溶かし直しを行い、操業時間が長くなった分の、蒸発したと推定される燐を直接原料融液に投入してドープしたのちに再び種付け工程を行った。
ここでは、ドープ速度はもっとも少ない条件を1.0の速度と表現する。結晶がDF(無転位)となり成功した場合は徐々に速度を上げて引上げを行った。
比較例として、装置Aの場合は途中ドープ用のキャリアガスは1.5L/minとした。キャリアガスは途中ドープを行わない時も流し続けている。ドープ速度が1.0から3.0まではDFで引き上がった。ドープ速度3.0の場合はドープ区間が50cmでドープ後の抵抗率が0.87mΩcmとなっていた。
更にドープ速度を4.0としたが、数度のトライでいずれも有転位化した。
実施例1として、装置Bで7箇所を開放した場合はドープ速度6.0からトライした。途中ドープ用のキャリアガスは当初は3.0L/minで行ったが、抵抗率が低くならなかった。つまり燐が充分に原料融液にドープされなかったため、最終的には5.0L/minとした。キャリアガスについては流しすぎると異物が結晶に到達しやすくなって有転位化しやすくなり、少なすぎるとメインのArガスに飛ばされて燐が原料融液にドープされにくくなってしまうため、バランスが重要である。結果としては、ドープ速度が6.0と9.0の場合には結晶がDFとなり、この時ドープ区間が30cmで抵抗率が0.86mΩcmとなった。
なお、ドープ速度12.0の場合では数度のトライで全て有転位化した。
実施例2として、装置Bで5箇所を塞いで2箇所のみを開放した場合も評価した。ドープ速度5.0ではDFとなった。この時、キャリアガスが3.0L/minで、ドープ区間が40cmでドープ後の抵抗率は0.88mΩcmとなった。
ドープ速度が6.0では数度のトライでいずれも有転位化した。
引上げた結晶は円筒研削され、所定の位置からサンプルを切り出して抵抗率の測定を行った。測定された抵抗率は計算プログラムの値と比較して途中ドープした燐が原料融液に何%溶解したかを表す移行率を計算した。
計算プログラムでは、10分区間で燐のマテリアルバランスを計算している。すなわち10分区間で新たに作られた結晶中の燐と蒸発した燐を引いた分が原料融液の中に残った燐となる。途中ドープ区間では途中ドープした燐が加わった分が原料融液に残る燐となるが、原料融液に残る燐は移行率を掛けた分だけとなる。
結晶中の燐の濃度のプロファイルから抵抗率のプロファイルが得られる事となり、またそれは移行率の関数となる。実際に測定された抵抗率とフィッティングする事で移行率が計算できる。
このようにして求めたドープ速度、単結晶化の成功や失敗、移行率、真のドープ速度(ドープ速度×移行率)との関係を各装置ごとに、表1にまとめた。
Figure 0006702141
まとめた表1からも分かるように、1箇所からだけドーパントを吹付けた比較例では、有転位化せずにドープするには、せいぜい3.0のドープ速度でしかドープできなかった。また真のドープ速度としても1.1程度であった。
これに対して、2箇所から分散してドーパントを吹付けた実施例2では、5.0ものドープ速度でドープでき、真のドープ速度は1.75であった。すなわち、比較例に対して約1.6倍効率良くドープすることができた。
また7箇所から分散してドーパントを吹付けた実施例1では、9.0ものドープ速度でドープでき、真のドープ速度は2.7であった。すなわち、比較例に対して約2.5倍効率良くドープすることができた。
真のドープ速度を上げることで、短時間でドープすることができ、結晶のロスが減少し、単結晶の製造コストを低減できる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…本発明の単結晶引上げ装置、 2…チャンバー、 2a…メインチャンバー、
2b…引上げチャンバー、 3…シリコン単結晶、
4…原料融液、 5…石英ルツボ、 6…黒鉛ルツボ、 7…ヒーター、
8…断熱部材、 9…黒鉛シールド、 10…ガス導入口、 11…ガス流出口、
12…遮熱部材、 13…ガス整流筒、 14…放射温度計、
15…ドーパント供給手段、 16…投入装置、 17…昇華室、
18…キャリアガス導入装置、 19…吹付装置、 20…連結チューブ、
21…ドープチューブ、 22…吹付口、 23…キャップ、 24…アダプタ。

Claims (5)

  1. ルツボに収容された原料を加熱して原料融液にするためのヒーターと、該ヒーターと前記ルツボを格納するチャンバーと、昇華性のドーパントを前記原料融液に供給するドーパント供給手段とを具備し、前記原料融液からシリコン単結晶をチョクラルスキー法で引上げる単結晶引上げ装置であって、
    前記ドーパント供給手段は、前記チャンバーの外部に設けられ、前記ドーパントを収納し、前記チャンバー内へ投入する投入装置と、前記チャンバーの内部に設けられ、前記投入装置から投入されたドーパントを保持して昇華させる昇華室と、該昇華室にキャリアガスを導入するキャリアガス導入装置と、該キャリアガス導入装置からのキャリアガスと一緒に、前記昇華室で昇華されたドーパントを前記原料融液面に吹付ける吹付装置とを備えており、
    該吹付装置は、前記昇華室とつながるチューブと複数の吹付口を備えており、前記原料融液面に前記昇華されたドーパントを、前記チューブを介して前記複数の吹付口から分散して吹付けるものであり、
    前記吹付装置の前記チューブは2本以上に分岐しており、該分岐の各先端に開けられた1つ以上の穴が、前記複数の吹付口を構成しているものであることを特徴とする単結晶引上げ装置。
  2. 前記吹付装置の前記チューブの先端に開けられた複数の穴が、前記複数の吹付口を構成しているものであることを特徴とする請求項1に記載の単結晶引上げ装置。
  3. 前記吹付装置は、前記チューブの先端に脱着可能なアダプタが装備されており、該アダプタに開けられた複数の穴が、前記複数の吹付口を構成しているものであることを特徴とする請求項1に記載の単結晶引上げ装置。
  4. 前記吹付装置は、前記複数の吹付口を塞ぐ脱着可能なキャップを備えたものであることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の単結晶引上げ装置。
  5. 前記ドーパントは、燐またはヒ素であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の単結晶引上げ装置。
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