JP4530483B2 - Cz法単結晶引上げ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、砒素ドーピングが確実に行われるCZ法単結晶引上げ装置、より詳しくは、チョクラルスキー法(CZ法)によって製造されるシリコン単結晶に砒素をドーピングするのに好適な砒素ドーピング装置及び方法を備えるCZ法単結晶引上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造用のシリコンに対しては、リンや砒素などの微量元素がドープされるが、チョクラルスキー法(CZ法)によって製造されるシリコン単結晶に対するドーピングは、微量元素をシリコン融液に直接的に添加することによって行われている。そして、そのためのドーピング装置としては、ドーピング用の微量元素を粒状にしたものを落下させてシリコン融液中に投入するタイプのものが採用されている。
【0003】
そしてまた、このタイプのドーピング装置としては、プルチャンバー部分に固定設置されているものや、シードチャック部に取り付け使用されるもの等が提案されている(特開平5−275359号公報,特開昭59−156993号公報,特開平8−295591号公報等)。
【0004】
これらの従来技術において、CZ炉内のシリコン融液液面から比較的離れた位置に取り付けられているのは、ドーピング装置の中に貯留されているドーパント不純物(ドーピング用微量元素)がシリコン融液からの輻射熱によって蒸発してしまうのを防ぐためであり、そのために、上記の従来技術においてはいずれも、少なくともシリコン融液液面から300〜600mm程度離れた高い位置から粒状金属の状態で落下させて、シリコン溶融液中に投入するようにしているのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術においては、粒状のドーパント不純物の落下距離が長くなってしまうために、落下中にドーパント不純物が蒸発飛散することとなり、それが石英ルツボ壁やチャンバー内壁に付着してしまう率が多くなるという問題があった。
【0006】
そしてこのような場合には、蒸発飛散したドーパント不純物によって炉内部材が汚染されるという問題が生じるのは勿論のこと、投入の中途で蒸発飛散してしまうために、十分な量のドーパント不純物の投入が行われず、或いは、所定の抵抗率にバラツキ無くコントロールすることが難しくなり、ドーピングの目的が達せられないという問題があった。また、石英ルツボやトップチャンバー等に付着した不純物ドーパントは、酸化反応物成長の核となり、成長した反応物がメルト中に落下して単結晶化を阻害する要因となる場合もある。
【0007】
これについて、特にドーパント不純物が砒素であった場合には、砒素は低温で昇華してしまうものであるため、上記従来技術に係るドーピング装置を使用すると、投入の中途で蒸発飛散してしまう率が極めて多く、炉内部材の汚染の問題や製品抵抗率のバラツキの問題が、他のドーパント不純物の場合よりも極めて顕著に表れるということが、本発明者らによって確認された。
【0008】
因みに、ルツボの中にシリコンナゲットと共に予め投入をしておいてから加熱するという方法は、砒素のような昇華性のものに対して適用するには不向きである。
【0009】
本発明は以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、CZ法シリコン単結晶製造方法に適用することが可能であり、昇華性のドーパント不純物である砒素を的確かつ確実にドーピングすることができるようなドーピング方法を提供することにある。
【0010】
また、本発明の目的は、CZ法シリコン単結晶製造装置に取り付け可能であり、昇華性のドーパント不純物である砒素を的確かつ確実にドーピングすることができるようなドーピング装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するために本発明者らが鋭意研究を行った結果、CZ単結晶への不純物ドーパントとして砒素をドープする場合には、シリコン溶融液の液面若しくは液中にガス状でこれを投入するようにすることにより、ドーパント(砒素)が蒸発飛散して石英ルツボ壁やチャンバー内壁に付着することが防止できると共に、粒状の砒素を上から投下した場合よりも効率よくドープすることができるということを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
そして、本発明によれば、本発明によって砒素を効率よく投入することができるために、蒸発飛散する分を計算に入れてより多量のドーピング源の砒素量を用意するというような必要がなくなり、従来方法及び装置の場合よりも投入ドープ量の削減を図ることができる。また、本発明によれば、効率よく、しかもある程度の確実性をもって砒素をドーピングすることができるようになるため、単結晶化率の向上が図れると共に、製品の抵抗率のバラツキを低減させることができるようになる。
【0013】
より具体的には、本発明によれば、まず、以下のようなCZシリコン単結晶への砒素ドーピング方法が提供される。
【0014】
(1) 砒素をCZ炉内の高温雰囲気で気化させて砒素ガスを形成し、当該砒素ガスを前記シリコン融液液面若しくは液中に噴射させることによって砒素のドーピングを行うことを特徴とする、CZシリコン単結晶への砒素ドーピング方法。
【0015】
(2) CZ法単結晶引上げ装置のCZ炉内の温度を利用して砒素ガスを形成すると共に、当該砒素ガスをCZ炉内に備えられる細管構造を通すことを利用して当該砒素ガスを高速の砒素ガスとし、当該高速の砒素ガスをシリコン融液液面若しくは液中に噴射させることによって砒素ドーピングを行う方法。
【0016】
ここで、上記の砒素ドーピング方法を具現化する砒素ドーピング装置を備えるCZ法単結晶引上げ装置を概念的に記述すると、以下のようになる。
【0017】
(3) CZ法に従ってシリコン融液からシリコン単結晶の引上げを行うCZ法単結晶引上げ装置であって、CZ炉内の高温雰囲気で砒素を気化させて形成された砒素ガスを前記シリコン融液の液面に対して噴射する砒素ドーピング装置が備え付けられているCZ法単結晶引上げ装置。
【0018】
[原理]
図1は、本発明に係る上記方法の原理を、従来方法と対比させて説明するための概念図である。
【0019】
図1に示されるように、本発明に係る砒素ドーピング装置は、固体砒素が収容される容器体本体11aと放出管11bとからなる容器体11を含む。この一方で、CZ炉の中では、ルツボ13の中でシリコンナゲットが溶解されてシリコン融液14が形成されている。
【0020】
ここで、砒素ドーピングを行う際には、容器体11がシリコン融液液面14aの付近にまで降ろされる。そして、容器体11がシリコン融液液面付近にまで降ろされると、シリコン融液液面14aからの輻射熱によって、容器体本体11a内の固体砒素12が昇華し、容器体本体11a内に砒素ガス12aが充満するようになる。そして更に固体砒素12の昇華が進行すると、放出管11bを通って、放出管11bの下端11cから、高速の砒素ガス12bが放出されてくる。
【0021】
そして、放出管11bの下端11cから噴出してきた砒素ガス12bがシリコン融液液面14aに噴射されると、それによってシリコン融液14中に砒素がドーピングされることとなる。ここにおいて、このような高速の砒素ガス12bのシリコン融液液面14aへの噴射によるドーピングを行うようにすると、従来よりも的確かつ確実にドーピングが行われることとなる。これについては(ドーピングの的確性や確実性が向上するということについては)、図1の左側に示されているように、従来の方法では粒状砒素の落下の過程で蒸発飛散してロスが生じてしまっていたものが、ガスの直接噴射によって効率よくシリコン融液中に取り込まれることとなるということから、概念的に理解をすることができるが、その正当性については後に示す実施例において立証がなされる。
【0022】
なお、容器体11の周囲に、当該容器体11を全体的に収容する外筒体15を設けるようにすると、シリコン融液中への砒素の取り込み効率がアップするが、この外筒体15を設けない場合でも、従来技術を利用したものよりもドーピング効率は良い。
【0023】
また、本発明と同様にガスドープを行うものとしては、米国特許6059876号に記載されたものがあるが、この特許発明に係る手法では砒素ドーピング装置は、その明細書の記載内容と発明の原理とに照らし合わせてみれば、たとえそのドーピング装置のほんの一部分であったとしても、シリコン融液の液中に没入されることは有り得ないが、後述するように、本発明に係る砒素ドーピング装置では、砒素ドーピング装置の下部がシリコン融液の液中に没入されることが有り得る点で、米国特許6059876号に記載されたものとは異なる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明によれば、上記のような砒素ドーピング方法を実現する砒素ドーピング装置を備えるCZ法単結晶引上げ装置として、以下のようなものが提供される。以下、図面による詳細な実施形態を適宜付随させつつ、説明する。
【0025】
(4) 前記砒素ドーピング装置は、ドーピング源の固体砒素が収容される容器体と、この容器体を格納すると共に下部が下方に向かって開放されている外筒体と、の組み合せからなり、前記容器体は、ドーピング源の固体砒素をその内部に収容する容器体本体と、この容器体本体に一端が接続されると共に他端が下方に向かって開放されている放出管と、を備え、前記容器体と前記外筒体とが組み合わされた状態では、当該容器体の全体が当該外筒体の内側に収容された状態となると共に、当該外筒体の上方が閉じられた形態となり、砒素ドープを行う際には、前記外筒体の下端部分がシリコン融液液面の近傍に位置付けられることを特徴とする(3)記載のCZ法単結晶引上げ装置。
【0026】
即ち、本発明の好適な実施形態に係る砒素ドーピング装置は、ドーピング源の固体砒素12をその内部に収容する容器体本体11aと、この容器体本体11aに一端が接続されると共に他端(下端11c)が下方に向かって開放されている放出管11bと、を備える容器体11を含む(図2(A)及び図2(B))。そして、この容器体11それだけを使用して高速の砒素ガスをシリコン融液液面に噴射するようにした場合でも、従来の砒素ドーピング装置或いは砒素ドーピング方法を使用した場合よりも効率の良いドーピングを行うことができる。なお、好適な実施形態においては、初期段階において、ドーピング源の固体砒素は、放出管11bの下端11cから容器体本体11a内に入れられる。
【0027】
また、本発明のより好適な実施形態において、砒素ドーピング装置は、上記容器体11と、この容器体11を格納すると共に下部が下方に向かって開放されている外筒体15と、の組み合せからなる(図2(C)、(D)及び図2(E))。好適な実施形態において、容器体11の吊り下げ棒11eの中途には円錐部11dが設けられており、外筒体15の方にはこれに対応して、吊り下げ棒11eを通す穴15aと、前記円錐部11dに合接するテーパー15bと、が設けられている。そして、好適な実施形態において、円錐部11dとテーパー15bは、互いに擦り合せで構成されている。従って、容器体11の吊り下げ棒11eが外筒体15の穴15aに通されて、外筒体15の中に容器体11が格納され、これらが一体化された状態では、容器体11の円錐部11dと外筒体15のテーパー15bが合わさり、ここから砒素ガスが漏れ出さない状態となる(図2(D)及び図2(E))。
【0028】
なお、容器体11及び外筒体15は、一般的に石英で作製するのが望ましいが、これに限られることなく、SiC、C、その他のセラミックなどで作製することができる。また、容器体11の放出管11bは、必要に応じて複数本設けることもできる。
【0029】
更に、本発明に係る砒素ドーピング装置は、CZ法単結晶引上げ装置のシートチャック部に設置することが可能であり、引上げ装置の特別な改造を伴うことなく、簡易かつ安価に設置することができる。本発明に係る砒素ドーピング装置は、その構造自体はシンプルであるため、必要に応じて形状を適宜改変することが容易であるという利点も有している。
【0030】
(5) 場合に応じて、前記外筒体の下端部分に、当該外筒体の下端部分から漏れ出す砒素ガスを更にシリコン融液液面の面方向に導くスカート部材が、当該下端部分から延伸される形態で付されていることを特徴とする(4)記載のCZ法単結晶引上げ装置。
【0031】
(6) 場合に応じて、前記外筒体の形状が、下方に向かって末広がり形状若しくは下方に向かって内径が拡大する形状であることを特徴とする(4)記載のCZ法単結晶引上げ装置。なお、「場合に応じて、」というのは、特に必要性が生じた場合にという程度の意味合いである。
【0032】
即ち、図3(A)及び(B)に示されるように、好適な実施形態において、外筒体15の下端部分15cには、当該下端部分15cから延伸される形態でスカート部材15dもしくは15eが付加されている。このスカート部材は、図3(A)に示されるような水平のものでも、図3(B)に示されるような斜めのものであってもよい。
【0033】
そして、このようなスカート部材が設けられていることにより、外筒体15の下端部分15cから漏れ出した砒素ガスが更にシリコン融液液面の面方向に這わされることとなり、砒素ガスとシリコン融液液面14aとの接触面積を大きくすることができる。このため、高速噴射でシリコン融液中に取り込まれなかった砒素ガスについて、それがシリコン融液中に取り込まれる率をアップさせることができるようになる。
【0034】
加えて、図3(B’)に示されるように、外筒体15自体の形状が下方に向かって内径が拡大する形状であるような場合にも、これと同様の効果が得られる。その他、外筒体15自体の形状が下方に向かって末広がりの形状であるような場合も、同様の効果が得られることが期待できる。
【0035】
なお、本発明においては、容器体11の容器体本体11aの部分で気化されて、細い放出管11bを通って下端11cからシリコン融液液面に対して高速で噴射される砒素ガスによってガスドープを行うことを基本原理とするため、上述のようなスカート部材15d(もしくは15e)及びその類似構造を付加することは必須ではない。
【0036】
(7) 前記外筒体の下端部分、及び/または、前記容器体の放出管の下方に向かって開放されている他端が、シリコン融液の液中に没入されるものであることを特徴とする(4)から(6)いずれか記載のCZ法単結晶引上げ装置。
【0037】
(8) 前記外筒体には、当該外筒体の内圧を調整するための内圧調整窓が設けられていることを特徴とする(7)記載のCZ法単結晶引上げ装置。
【0038】
即ち、図3(C)に示されるように、外筒体15の下端部分15cがシリコン融液液面14a下に位置するまで外筒体15を降下させて行き、当該外筒体15の下端部分15cをシリコン融液14の液中に没入させるようにすると、砒素ガスが更に的確にシリコン融液中に取り込まれるようになることが期待できる。そしてこの場合には、外筒体15に圧力調整窓15fを設けるようにするのが好ましい。この圧力調整窓15fを設けることにより、外筒体15の下端部分15cからシリコン融液液面14aにかかる砒素ガス圧力を一定にすることができ、ドーピングされる濃度の均質化を図ることができるようになるので、最終製品の抵抗率のバラツキ等の所定物性のバラツキを防止することができるようになる。
【0039】
なお、シリコン融液14の液中に没入させるようにする実施形態としては、図3(C)に示されるような外筒体15の下端部分15c単独の場合の他、容器体本体11aの放出管11bの下端11c単独の場合、或いは、下端部分15c及び下端11cの両方の場合の実施形態を想定することができる。
【0040】
また、先に述べたように、本発明に係る砒素ドーピング装置では、上述のように砒素ドーピング装置の下部をシリコン融液の液中に没入し得る点で、米国特許6059876号に記載されたものと異なる。
【0041】
[砒素ドーピング装置の回転、ルツボの回転]
上記いずれの実施形態においても、砒素ドープの均一化を図るために、砒素ドーピング装置、ルツボ、或いはこれらを同時に回転させながら砒素ドープを行うようにしてもよい。
【0042】
【実施例】
以下、本発明に係る砒素ドーピング装置及び方法によって製造されたシリコンウエハの特性を検証した実施例について、従来技術に係るドーピング装置及び方法によって製造されたものとの対比で示す。なお、データの数値は、ドーピング装置及び方法だけを変えて、他の条件は全て同じにした場合の相対値で表したものである。また、従来技術に係るドーピング装置及び方法としては、特開平8−295591号公報のものを採用した。
【0043】
まず、図4に示されるように、単結晶化率については、本発明に係るドーピング装置及び方法を採用したCZ法シリコン単結晶引上げ装置によって製造されたものの方が、20%程度良好であることが分かる。この結果は、本発明によってアモルファスや蒸発飛散した砒素等による炉内環境の悪化が防止されることにより、単結晶化率の向上が図れているものと理解することができる。
【0044】
また、図5はウエハの抵抗率のバラツキについて調べたものであるが、この図5に示されているように、本発明によるもののほうがバラツキが少なく、ドーピング量の均質化が図れていることがわかる。そしてこの結果は、本発明によってドーピング中におけるドーパント不純物の蒸発飛散が著しく改善されることにより、所望の抵抗率についてバラツキが非常に小さい単結晶が収率よく得られるということを示している。
【0045】
更に、図6に示されるように、ドープ時間の経過に連れて砒素が揮散していくため、ドープ時間の経過に追従して結晶トップ部の抵抗率が上昇していくこととなるが、本発明のものは、従来技術のものと比較して抵抗率が低く、ドープされる砒素の量が多いということが伺える。加えて、この図6の結果より、本発明によれば、ドーピング中におけるドーパント不純物の蒸発飛散が著しく改善されることにより、シリコン溶融液へのドーパント吸収率が大幅に向上し、結果として、従来不可能であった超低抵抗率単結晶の実現が可能となったことが分かる。
【0046】
また更に、図7に示されるように、本発明のものは、ドーピング源として必要とされる砒素の量が従来のものよりも少なく、途中でロスする砒素の量が少ないということが分かる。即ち、本発明のものは、従来のものと比較して、シリコン融液中に取り込まれずに揮散してしまう砒素の量が少なく、効率的にシリコン融液中に取り込まれているということが分かる。より具体的に言い換えれば、本発明を適用することにより、同一抵抗を狙った場合には、従来法と比較して約20%程度ドーパント量を削減できるということが分かる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ドーパントの砒素がシリコン融液中に効率よく取り込まれるようになるため、投入ドープ量の削減及び抵抗率バラツキの低減を実現することができるようになる。
【0048】
また、本発明によれば、ドーパントの砒素が蒸発飛散して石英ルツボ壁やチャンバー内壁に付着することを防止することができ、単結晶化率の向上を図ることができる。
【0049】
更には、近年Power MOSFET用としてサブの低抵抗率化の要求が高まっているが、本発明によれば、サブの低抵抗率化が容易に図れる。
【0050】
また更に、本発明によれば、アモルファスや蒸発飛散した砒素等による炉内環境の悪化が防止されるので、炉内清掃時間の短縮が図れ、生産性が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理を説明するための図である。
【図2】 本発明に係る砒素ドーピング装置の実施形態を示す図である。ここで、図2(A)は容器体の外観を示す図、図2(B)は容器体本体部分を断面にした容器体の一部断面図で、図2(A)に対応する一部断面図、図2(C)は容器体と外筒体のセットを示した図、図2(D)は容器体と外筒体とが一体となった状態を示した図、図2(E)は容器体本体部分を断面にした一部断面図で、図2(D)に対応する一部断面図である。
【図3】 本発明に係る砒素ドーピング装置の応用例を示した図である。ここで、図3(A)は水平なスカート部材を取り付けた形態を示す図、図3(B)は斜めのスカート部材を取り付けた形態を示す図、図3(B’)は外筒体自体の形状を下方に向かって内径が大きくなるような形状とした実施形態を示す図、図3(C)は外筒体の下端部分をシリコン融液中に没入させると共に外筒体自体に圧力調整窓を設けた実施形態を示す図である。
【図4】 本発明に係るシリコンインゴットの単結晶化率について、従来例と対比させて示した図である。なお、目盛は、従来法を1とした相対比で示してある。
【図5】 本発明に係るシリコンウエハの抵抗率のバラツキについて、従来例と対比させて示した図である。なお、目盛は全て相対比で示してある。
【図6】 本発明に係る結晶の結晶トップ部抵抗率について、従来例と対比させて示した図である。なお、目盛は全て相対比で示してある。
【図7】 ドーピングの際に使用された砒素の投入量について、本発明のものと従来例のものとを対比させて示した図である。なお、目盛は、従来法を1とした相対比で示してある。
【符号の説明】
11 容器体
11a 容器体本体
11b 放出管
11c 放出管11bの下端
11d 円錐部
11e 容器体11の吊り下げ棒
12 固体砒素
12a 砒素ガス
12b 高速の砒素ガス
13 ルツボ
14 シリコン融液
14a シリコン融液液面
15 外筒体
15a 吊り下げ棒11eを通す穴
15b テーパー
15c 外筒体15の下端部分
15dもしくは15e スカート部材
15f 圧力調整窓

Claims (5)

  1. CZ法に従ってシリコン融液からシリコン単結晶の引上げを行うCZ法単結晶引上げ装置であって、
    CZ炉内で砒素を気化させて形成された砒素ガスを前記シリコン融液の液面若しくは液中に対して噴射する砒素ドーピング装置が備え付けられており、
    前記砒素ドーピング装置は、ドーピング源の固体砒素が収容される容器体と、この容器体を格納すると共に下部が下方に向かって開放されている外筒体と、の組み合わせからなり、
    前記容器体は、ドーピング源の固体砒素を内部に収容する容器体本体と、この容器体本体に一端が接続されると共に他端が下方に向かって開放されている放出管と、を備え、
    前記容器体と前記外筒体とが組み合わされた状態では、当該容器体の全体が当該外筒体の内側に収容された状態となると共に、当該外筒体の上方が閉じられた形態となり、
    砒素ドープを行う際には、前記外筒体の下端部分がシリコン融液の液面の近傍に位置付けられることを特徴とするCZ法単結晶引上げ装置。
  2. 前記外筒体の下端部分には、当該外筒体の下端部分から漏れ出す砒素ガスを更にシリコン融液の液面の面方向に導くスカート部材が、当該下端部分から延伸される形態で付されていることを特徴とする請求項記載のCZ法単結晶引上げ装置。
  3. 前記外筒体の形状は、下方に向かって末広がりの形状若しくは下方に向かって内径が拡大する形状であることを特徴とする請求項記載のCZ法単結晶引上げ装置。
  4. 前記外筒体の下端部分、及び/または、前記容器体の前記放出管における下方に向かって開放されている他端は、シリコン融液の液中に没入されるものであることを特徴とする請求項からのいずれか記載のCZ法単結晶引上げ装置。
  5. 前記外筒体には、当該外筒体の内圧を調整するための内圧調整窓が設けられていることを特徴とする請求項記載のCZ法単結晶引上げ装置。
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