JP2011132043A - シリコン単結晶引上装置及びそれを用いたシリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

シリコン単結晶引上装置及びそれを用いたシリコン単結晶の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ドーパントの添加途中での昇華やシリコン融液の液面上での飛び跳ねによるドーパントの添加具合のばらつき及びガスをシリコン融液に吹き付けた際のシリコン融液の吹き飛びを防止し、かつ、シリコン単結晶の育成中であってもドーパントを添加することが可能なシリコン単結晶引上装置及びそれを用いたシリコン単結晶の製造方法の提供。
【解決手段】シリコン単結晶引上装置は、固相ドーパントを自由落下させる自由落下部52と、固相ドーパントを自由落下部52内に供給するドーパント供給部と、自由落下された固相ドーパントを保持して気化させるドーパント気化部56と、気化された気相ドーパントをシリコン融液16の液面上に送入するドーパント送入部58と、気相ドーパントと共にシリコン融液の液面上に送入される第2キャリアガスを供給する第2キャリアガス供給部と、を備えたドーパント添加装置を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、シリコン単結晶引上装置及びそれを用いたシリコン単結晶の製造方法に関し、特に、ドーパントを添加するドーパント添加装置を改良したシリコン単結晶引上装置及びそれを用いたシリコン単結晶の製造方法に関する。
チョクラルスキー法によるシリコン単結晶の製造は、炉体内に配置されたルツボ内に支持されたシリコン融液に種結晶(シード)を浸漬し、種結晶及びルツボを回転させながら当該種結晶を引き上げてシリコン単結晶を育成するシリコン単結晶引上装置が用いられる。
このようなシリコン単結晶の製造時には、通常、所望の抵抗率を有するシリコン単結晶を得るために、ホウ素、リン、アンチモン、砒素などのドーパントや、Grown−in欠陥の低減等のシリコン単結晶の特性向上を図るために、窒素やゲルマニウムなどの補助ドーパントを添加することが行われている。
このようなドーパント添加方法の一例として、溝状の滑り体又は管体として構成され少なくとも30〜35°の勾配を有し、その下端が坩堝のすぐ上方に位置している斜め平面に炉体外から粒状物を供給し、当該下端から粒状物をシリコン融液の液面に投入する方法が知られている(例えば、特許文献1)。
また、その他の一例として、固相状態のドーパントを収容する収容部と、収容部から排出されたガスが導入されると共に、下端面が開口し、ガスを融液に導く筒状部とを備えたドーピング装置を使用する方法が知られている(例えば、特許文献2)。
特開平7−82076号公報 特開2008−87981号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、粒状物自体をシリコン融液の液面上に投入するため、ドーパントの添加途中での昇華やシリコン融液の液面上での飛び跳ねによってドーパントの添加具合がばらついてしまう問題がある。このような問題は育成したシリコン単結晶のバッチ毎の抵抗率のばらつきやGrown−in欠陥の発生のばらつきを生じるため好ましくない。また、この方法によるシリコン単結晶の育成中の添加はシリコン融液の液面振動を引き起こすため、その実施は困難である。
なお、特許文献2に記載の方法は、揮発したドーパントガスの流量を制御するため、ガスを融液に吹き付けた際の融液の吹き飛びを防止することができる。しかしながら、この方法は当該筒状部の下端部を融液内に浸漬させるため、シリコン融液の液面振動を引き起こしてしまい、特許文献1と同様にシリコン単結晶の育成中の実施は困難である。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、ドーパントの添加途中での昇華やシリコン融液の液面上での飛び跳ねによるドーパントの添加具合のばらつき及びガスをシリコン融液に吹き付けた際のシリコン融液の吹き飛びを防止し、かつ、シリコン単結晶の育成中であってもドーパントを添加することが可能なシリコン単結晶引上装置及びそれを用いたシリコン単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るシリコン単結晶引上装置は、炉体内に配置されたルツボ内に支持されたシリコン融液からシリコン単結晶を引き上げるシリコン単結晶引上装置であって、前記シリコン融液の上方に設けられ、前記シリコン単結晶への輻射熱を遮蔽する円筒形状の熱遮蔽体と、前記熱遮蔽体の上方に設けられ、前記熱遮蔽体の内周側、前記熱遮蔽体と前記シリコン融液との間及び前記ルツボの下方に位置する排出口を通って前記炉体外に排出される第1キャリアガスが供給される第1キャリアガス供給口と、前記熱遮蔽体の外周側及び前記シリコン融液の液面から離間して設けられ、前記シリコン融液内にドーパントを添加するドーパント添加装置と、を備え、前記ドーパント添加装置は、固相ドーパントを自由落下させる自由落下部と、前記自由落下部の上部に接続され、前記自由落下させる固相ドーパントを前記自由落下部内に供給するドーパント供給部と、前記自由落下部の下部に設けられ、前記自由落下された固相ドーパントを保持して気化させるドーパント気化部と、前記自由落下部の下部であり、前記ドーパント気化部よりも上方位置に接続され、前記気化された気相ドーパントを前記シリコン融液の液面上に送入するドーパント送入部と、前記自由落下部に接続され、前記自由落下部の上部から下部及び前記ドーパント送入部を通って前記気相ドーパントと共に前記シリコン融液の液面上に送入される第2キャリアガスを供給する第2キャリアガス供給部と、を備えることを特徴する。
前記自由落下部の長軸は、前記シリコン融液の液面に対して略垂直に前記炉体内に設けられていることが好ましい。
前記ドーパント送入部は、前記自由落下部の下部であり、前記ドーパント気化部よりも上方位置に接続され、前記シリコン融液の液面と略平行に延在した水平部と、前記水平部から前記シリコン融液の液面方向に延在した傾斜部と、を備えることが好ましい。
本発明に係るシリコン単結晶の製造方法は、請求項1乃至3のいずれかに記載のシリコン単結晶引上装置を用いたシリコン単結晶の製造方法であって、前記第2キャリアガスの流量を前記第1キャリアガスの流量より5%以上20%以下に制御することを特徴とする。
本発明によれば、ドーパントの添加途中での昇華やシリコン融液の液面上での飛び跳ねによるドーパントの添加具合のばらつき及びガスをシリコン融液に吹き付けた際のシリコン融液の吹き飛びを防止し、かつ、シリコン単結晶の育成中であってもドーパントを添加することが可能なシリコン単結晶引上装置及びそれを用いたシリコン単結晶の製造方法が提供される。
本発明の実施形態に係るシリコン単結晶引上装置の概略図である。 図1の熱遮蔽体近傍における拡大図である。
以下、本発明に係るシリコン単結晶引上装置及びそれを用いたシリコン単結晶の製造方法の実施形態について添付図面を参照してより詳細に説明する。 図1は、本発明の実施形態に係るシリコン単結晶引上装置の概略図であり、図2は、図1の熱遮蔽体近傍における拡大図である。
本実施形態に係るシリコン単結晶引上装置10は、図1に示すように、炉体12と、炉体12内に配置され、原料シリコン(主に、ポリシリコン)を支持するルツボ14と、ルツボ14の外周囲に設けられ、ルツボ14を加熱し、ルツボ14内に支持された原料シリコンを溶融してシリコン融液16とするヒータ18と、シリコン融液16の上方に設けられ、チョクラルスキー法によりシリコン融液16から引上げたシリコン単結晶Igへの輻射熱を遮断する円筒形状の熱遮蔽体20とを備える。
ルツボ14は、シリコン融液16を支持する石英ルツボ14aと、石英ルツボ14aを収容するカーボンルツボ14bとで構成されている。
ヒータ18の外周囲には第1保温部材22が設けられ、第1保温部材22の上部には、ヒータ18と一定の間隔を有して第2保温部材24が設けられている。
熱遮蔽体20の上方には、熱遮蔽体20の内周側、熱遮蔽体20とシリコン融液16との間及びルツボ14の下方に位置する排出口26を通って炉体12外に排出される第1キャリアガスG1が供給される第1キャリアガス供給口28が設けられている。また、熱遮蔽体20の外周側及びシリコン融液16の液面から離間して、シリコン融液16内にドーパントを添加するドーパント添加装置30が設けられている。
また、炉体12内には、シリコン単結晶Igを育成するために用いられるシード(図示せず)を保持するシードチャック32が取り付けられた引上用ワイヤ34が、ルツボ14の上方に設けられている。引上用ワイヤ34は、炉体12外に設けられた回転昇降自在なワイヤ回転昇降機構36に取り付けられている。
ルツボ14は、炉体12の底部を貫通し、炉体12外に設けられたルツボ回転昇降機構38によって回転昇降可能なルツボ回転軸40に取付けられている。

熱遮蔽体20は、第2保温部材24の上面に取付けられた熱遮蔽体支持部材42を介してルツボ14の上方に保持されている。
第1キャリアガス供給口28には、電磁弁43を介して、炉体12内に第1キャリアガスG1を供給する第1キャリアガス供給部44が接続されている。排出口26には、電磁弁46を介して、熱遮蔽体20の内周側、熱遮蔽体20とシリコン融液16との間を通った第1キャリアガスG1を排出するキャリアガス排出部48が接続されている。電磁弁43を調整することで炉体12内に供給する第1キャリアガスG1の供給量を、電磁弁46を調整することで炉体12内から排出する排出ガス(シリコン融液16から発生したSiOxガス及び後述する第2キャリアガスG2等も含む)の排出量をそれぞれ制御する。
ドーパント添加装置30は、図1及び図2に示すように、固相ドーパントDsを自由落下させる自由落下部52と、自由落下部52の上部52aに接続され、前記自由落下させる固相ドーパントDsを自由落下部52の上部52a内に供給するドーパント供給部54と、自由落下部52の下部52bに設けられ、自由落下された固相ドーパントDsを保持して気化させるドーパント気化部56と、自由落下部52の下部52bであり、ドーパント気化部56よりも上方位置に接続され、気化された気相ドーパントDaをシリコン融液16の液面上に送入するドーパント送入部58と、自由落下部52に接続され、自由落下部52の上部52aから下部52b及びドーパント送入部58を通って気相ドーパントDaと共にシリコン融液16の液面上に送入される第2キャリアガスG2を供給する第2キャリアガス供給部60と、を備えている。
自由落下部52は、熱遮蔽体20及び熱遮蔽体支持部材42と接触しない位置において、ルツボ14の上方からシリコン融液16方向に長軸を有して炉体12内に配置されている。自由落下部52は、好ましくは、石英管で構成されている。
ドーパント供給部54は、自由落下部52の上部52aに接続され、炉体12外まで延在し、自由落下部52内に固相ドーパントDsを供給する供給管54aと、炉体12外で供給管54aと接続され、固相ドーパントDsを一時的に保持すると共に、一時的に保持した固相ドーパントDsを供給管54a内に供給する固相ドーパント供給部54bとを備える。供給管54aは、好ましくは、石英管で構成されている。
ドーパント気化部56は、自由落下部52の下部52bに設けられた有底部52cと、ドーパント送入部58が接続された上方位置との間の部位で構成される。このドーパント気化部56では、シリコン融液16からの輻射熱によって、固相ドーパントDsは気化されて気相ドーパントDaとなる。
ドーパント送入部58は、自由落下部52内を自由落下された固相ドーパントDsが固相状態のまま導入されにくい構成で、自由落下部52の下部52bに接続されている。この「固相ドーパントDsが固相状態のまま導入されにくい構成」とは、例えば、図2に示すように、自由落下部52に接続されたドーパント送入部58側が自由落下部52内に突出した突出部58aを有する構成や、ドーパント送入部58と自由落下部52との接続部の内径が自由落下部52の内径(短軸側の内径)より小さい構成等を用いることができる。
第2キャリアガス供給部60は、自由落下部52の上部52aであり、前記供給管54aより上方に接続され、炉体12外まで延在し、自由落下部52内に第2キャリアガスG2を供給する供給管60aと、炉体12外で供給管60aと接続され、第2キャリアガスG2を供給管60aに供給する第2キャリアガス供給手段60bとを備える。供給管60aは、好ましくは、石英管で構成されている。
炉体12内には、ドーパント添加装置30を炉体12内に保持する保持ワイヤ50aが設けられ、自由落下部52の上部52aに着脱可能に取り付けられている。保持ワイヤ50aは炉体12外に設けられた昇降自在なワイヤ昇降機構50bに取り付けられている。
本発明に係わるシリコン単結晶引上装置10は、上述したようなドーパント添加装置30を備えているため、ドーパントの添加途中での昇華やシリコン融液の液面上での飛び跳ねよるドーパントの添加具合のばらつき及びガスをシリコン融液に吹き付けた際のシリコン融液の吹き飛びを防止し、かつ、シリコン単結晶の育成中であってもドーパントを添加することが可能となる。
すなわち、ドーパント添加装置30はシリコン融液16の液面から離間して配置されており、ドーパント送入部58からシリコン融液16の液面上に送入されるドーパントは、ドーパント気化部56で気化された気相ドーパントDaであるため、ドーパントの添加途中でのシリコン融液の液面上での飛び跳ねを防止することができる。また、自由落下部52の上部52aから下部52b及びドーパント送入部58を通って、第2キャリアガスG2が流れるため、ドーパントの添加途中での昇華によるドーパントの添加具合のばらつきを防止することができる。従って、育成したシリコン単結晶毎の抵抗率のばらつきやGrown−in欠陥の発生のばらつきを抑制することができる。
更に、図2に示すように、ドーパント添加装置30とシリコン融液16との間には、第1キャリアガスG1がシリコン単結晶Ig方向からシリコン融液16の液面上を流れるため、シリコン融液16の液面に対するドーパント送入部58から送入される気相ドーパントDaの風力が当該第1キャリアガスG1によって相殺されるため、シリコン融液16の液面がドーパント送入部58から送入されるドーパントガスによって直接影響を受けることが軽減される。従って、ドーパントガスを融液に吹き付けた際のシリコン融液の吹き飛びを防止することができる。また、このような構成が、ドーパント送入部58から送入されるドーパントガスによるシリコン融液の液面振動の発生も抑制することができる。従って、シリコン単結晶の育成中であっても容易にドーパントを添加することができる。
前記自由落下部52の長軸は、図1に示すように、シリコン融液16の液面に対して略垂直に炉体12内に設けられていることが好ましい。このような構成を備えることで、自由落下部52内に投入する固相ドーパントDsをドーパント気化部56まで容易に落下させることができると共に、ドーパント添加装置30を熱遮蔽体20、第2保温部材24及び熱遮蔽体支持部材42との間に配置しやすくなるため好ましい。なお、ここでいう「略垂直」とは、シリコン融液16の液面に対して90°±5°の範囲のことをいう。
前記ドーパント送入部58は、自由落下部52の下部52bであり、ドーパント気化部56よりも上方位置に接続され、シリコン融液16の液面と略平行に延在した水平部58bと、水平部58bからシリコン融液16の液面方向に角度θ(例えば、90°以上)を有して延在した傾斜部58cと、を備えることが好ましい。なお、ここでいう「略平行」とは、シリコン融液16の液面に対して0°±5°の範囲のことをいう。
このような水平部58bを備えることにより、第2キャリアガスG2によって固相ドーパントDsがドーパント気化部56まで落下せずに、ドーパント送入部58内に入り込んでしまった場合でも、当該水平部58bで固相ドーパントDsを保持することができ、かつ、シリコン融液16の輻射熱によって気化させることもできるため、ドーパントが固相状態のままシリコン融液16の液面上に落下するのを防止することができる。
ドーパント送入部58のドーパント吐出口58c1から吐出される気相ドーパントDa及び第2キャリアガスG2(Da+G2)の吐出方向とシリコン融液16の液面との接点Mpは、シリコン単結晶Igの外周から10mm以上離間しており、かつ、石英ルツボ14aの内壁から10mm以上離間していることが好ましい。シリコン単結晶Igの外周から10mm以上離間していない場合は、シリコン単結晶Igに近すぎるため、シリコン単結晶Igの外周部近傍に当該ドーパントが添加されやすくなり、シリコン単結晶Igの径方向の抵抗バラツキを生じやすくなるため好ましくない。また、石英ルツボ14aの内壁から10mm以上離間していない場合は、第1キャリアガスG1の影響により、気相ドーパントDaがシリコン融液16の液面に届かず、シリコン融液16内に添加されずに排出口26から排出されやくなるため好ましくない。
第1キャリアガスG1及び第2キャリアガスG2共に、アルゴンガスが好適に用いられる。
次に、本実施形態に係るシリコン単結晶引上装置10を用いたシリコン単結晶の製造方法について説明する。
最初に、原料シリコン(主に、ポリシリコン)を石英ルツボ14a内に充填し、第1キャリアガスG1としてアルゴンガスを炉体12の上方の第1キャリアガス供給口28から炉体12内に流入させ、ヒータ18をオンして、石英ルツボ14aを加熱し、ルツボ回転昇降機構38をオンしてルツボ回転軸40を回転させることでルツボ14を回転させながら、原料シリコンを溶融してシリコン融液16とする(準備段階)。
その後、ヒータ18の加熱を継続しつつ、ワイヤ回転昇降機構36を回転させながらシードチャック32を降下させて、図示しないシードをシリコン融液16に浸漬させ、シードチャック32およびルツボ14を同方向または逆方向に回転させながらシードチャック32を引上げることによりシリコン単結晶Igを育成する(育成段階)。最後に、シリコン単結晶Igをシリコン融液16から切り離し、ヒータ18をオフとしてシリコン単結晶Igを自然冷却し、炉体12内からシリコン単結晶Igを取り出す(終了段階)。
前記育成段階においてドーパント添加装置30によるドーパントの添加は下記の方法にて行う。ドーパント供給部54に保持された固相ドーパントDsを自由落下部52内に供給すると共に、第2キャリアガス供給部60から自由落下部52内に第2キャリアガスG2を供給する。その後、自由落下部52内に供給された固相ドーパントDsは、自由落下部52内を自由落下し、ドーパント気化部56で保持され、シリコン融液16からの輻射熱によりドーパント気化部56で気化される。その後、気化された気相ドーパントDaは、第2キャリアガスG2と共に、ドーパント送入部58を通り、シリコン融液16の液面上に送入される。
この際、第2キャリアガスG2の流量を第1キャリアガスG1の流量より5%以上20%以下に制御することが好ましい。ここでいう第1キャリアガスG1の流量とは、第1キャリアガス供給口28から炉体12内に供給する際の第1キャリアガスG1の供給量であり、第2キャリアガスG2の流量とは、第2キャリアガス供給部60から自由落下部52内に供給する際の第2キャリアガスG2の供給量である。
前記流量が5%未満である場合には、気相ドーパントGaが第1キャリアガスG1の流れに阻まれてシリコン融液16の液面まで到達しにくくなるため、大量のドーパントをシリコン融液16の液面上に送入することが難しい。前記流量が20%を超える場合には、気相ドーパントGaが第1キャリアガスG1の流れを貫通し、シリコン融液16の液面まで到達するが、流量が大きいため、融液の吹き飛びや液面振動が起こりやすくなるため好ましくない。
以上、上述したドーパントは、アンチモン、ヒ素、リン、ホウ素、窒素、ガリウムなどが用いられる。これらドーパントのうち、アンチモン、ヒ素及びリンは、蒸気圧が高いため、その投入は原料溶融後に行う必要があり、また、シリコン単結晶育成中においては絶えずシリコン融液の表面から蒸発している。そのため、本発明に係わるシリコン単結晶の製造方法を用いることで、絶えずシリコン融液の表面から蒸発するアンチモン、ヒ素及びリンをシリコン単結晶育成中に添加することができるため、抵抵抗のシリコン単結晶を容易に得ることができる。
なお、第2キャリアガス
供給部60は前述したような図1に示すような構成に限定されない。例えば、第2キャリアガス供給部60の供給管60aを、ドーパント供給部54の供給管54aに接続してもよい。これによって、自由落下部52の上部52aから下部52b及びドーパント送入部58を通ってシリコン融液16の液面上に送入される第2キャリアガスG2を供給することが可能である。
また、前記ドーパント添加装置30は、単数であってもよく、熱遮蔽体20の外周上に複数備えてもよい。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明は、下記実施例により限定解釈されるものではない。
(実施例) 図1及び図2に示すような本発明に係わるシリコン単結晶引上装置10を用いて、固相ドーパントDsとして砒素を用い、第1キャリアガスG1(アルゴンガス)の流量を50リットル/分、第2キャリアガスG2(アルゴンガス)の流量を7リットル/分としてドーパント添加装置30によりドーパントの送入を行いながら、直径200mm、直胴部1000mmの砒素ドープのシリコン単結晶を育成した。この際、同一の装置及び条件にて、10バッチ試験を行い、合計10本のシリコン単結晶を育成した。
(比較例1) 特許文献1に示すような固相ドーパントによる直接的な添加方法を用いて、ドーパントとして砒素を用い、シリコン融液形成後、ドーパントを添加した後に、直径200mm、直胴部1000mmの砒素ドープのシリコン単結晶を育成した。この時の炉体内に供給するキャリアガス(アルゴンガス:実施例でいう第1キャリアガスG1に相当)は実施例と同様に50リットル/分とした。この同一の装置及び条件にて、10バッチ試験を行い、合計10本のシリコン単結晶を育成した。
(比較例2) 特許文献2に示すようなガスを融液に導く筒状部を備えたドーピング装置を用いて、ドーパントとして砒素を用い、シリコン融液形成後、ドーパントを添加した後に、直径200mm、直胴部1000mmの砒素ドープのシリコン単結晶を育成した。この時の炉体内に供給するキャリアガス(アルゴンガス:実施例でいう第1キャリアガスG1に相当)は実施例と同様に50リットル/分とした。この同一の装置及び条件にて、10バッチ試験を行い、合計10本のシリコン単結晶を育成した。
その後、実施例、比較例1及び比較例2で各々引上げた計30本のシリコン単結晶について、砒素の添加率を評価した。 添加率の評価は、育成したシリコン単結晶の直胴部のクラウン側(直胴部長0mm:図1でいうとシリコン単結晶Ig内の点線部分)の面内抵抗率の平均値から算出したものである。 実施例、比較例1及び比較例2における各々の評価結果を表1に示す。
Figure 2011132043
表1からもわかるように、実施例では、添加率が10本の平均で、比較例1より17%、比較例2より12%向上していることが認められる。更に、標準偏差においても、実施例が最も低く、ドーパントの添加量のばらつきにおいても向上していることが認められる。 また、シリコン単結晶育成後の直径バラツキにおいても、実施例、比較例1、2共に有意差はなく、気相ドーパントの送入によるシリコン融液の液面振動の影響は問題ないことが認められる。
10 シリコン単結晶引上装置12 炉体14 ルツボ16 シリコン融液18 ヒータ20 熱遮蔽体22 第1保温部材24 第2保温部材26 排出口28 第1キャリアガス供給口30 ドーパント添加装置32 シードチャック34 引上用ワイヤ36 ワイヤ回転昇降機構38 ルツボ回転昇降機構40 ルツボ回転軸42 熱遮蔽体支持部材43 電磁弁44 第1キャリアガス供給部46 電磁弁48 キャリアガス排出部50a 保持ワイヤ50b ワイヤ昇降機構52 自由落下部54 ドーパント供給部56 ドーパント気化部58 ドーパント送入部60 第2キャリアガス供給部Ig シリコン単結晶G1 第1キャリアガスG2 第2キャリアガス

Claims (4)

  1. 炉体内に配置されたルツボ内に支持されたシリコン融液からシリコン単結晶を引き上げるシリコン単結晶引上装置であって、前記シリコン融液の上方に設けられ、前記シリコン単結晶への輻射熱を遮蔽する円筒形状の熱遮蔽体と、前記熱遮蔽体の上方に設けられ、前記熱遮蔽体の内周側、前記熱遮蔽体と前記シリコン融液との間及び前記ルツボの下方に位置する排出口を通って前記炉体外に排出される第1キャリアガスが供給される第1キャリアガス供給口と、前記熱遮蔽体の外周側及び前記シリコン融液の液面から離間して設けられ、前記シリコン融液内にドーパントを添加するドーパント添加装置と、を備え、 前記ドーパント添加装置は、固相ドーパントを自由落下させる自由落下部と、前記自由落下部の上部に接続され、前記自由落下させる固相ドーパントを前記自由落下部内に供給するドーパント供給部と、前記自由落下部の下部に設けられ、前記自由落下された固相ドーパントを保持して気化させるドーパント気化部と、前記自由落下部の下部であり、前記ドーパント気化部よりも上方位置に接続され、前記気化された気相ドーパントを前記シリコン融液の液面上に送入するドーパント送入部と、前記自由落下部に接続され、前記自由落下部の上部から下部及び前記ドーパント送入部を通って前記気相ドーパントと共に前記シリコン融液の液面上に送入される第2キャリアガスを供給する第2キャリアガス供給部と、を備えることを特徴するシリコン単結晶引上装置。
  2. 前記自由落下部の長軸は、前記シリコン融液の液面に対して略垂直に前記炉体内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶引上装置。
  3. 前記ドーパント送入部は、前記自由落下部の下部であり、前記ドーパント気化部よりも上方位置に接続され、前記シリコン融液の液面と略平行に延在した水平部と、前記水平部から前記シリコン融液の液面方向に延在した傾斜部と、を備えることを特徴とする請求項2に記載のシリコン単結晶引上装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のシリコン単結晶引上装置を用いたシリコン単結晶の製造方法であって、 前記第2キャリアガスの流量を前記第1キャリアガスの流量より5%以上20%以下に制御することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
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