JP6697073B2 - 金属蒸発材料 - Google Patents

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Description

本発明はAuの真空蒸着に用いられる蒸発材料に関する。
一般的にAu蒸着膜は、電子ビーム蒸発源を用いたEB蒸着法やWボートを用いた抵抗加熱蒸着法によって作製される。
EB蒸着法では、水冷銅ハース内にAu蒸発材料を直接入れて加熱蒸発させる方法とW製やMo製のハースライナーを用い、ハースライナー内にAu蒸発材料を入れて加熱蒸発させる方法がある。
ハースライナーを用いることにより、Auを蒸発させるための消費電力が大幅に低減でき、水冷銅ハース内にAuが付着しないため、蒸発源のメンテナンスを容易にすることができる。
特開2010−210681号公報
ハースライナーをWやMo等の高融点金属から形成するためには、高融点金属の粉末を原材料に用い、焼結によって容器状に成型する。そのため、ハースライナーにはW粉末やMo粉末に由来した酸化物が不純物として混入している。そしてこれらのWやMoの焼結体のハースライナーの表面や内部に含まれる酸化物(不純物)は、Au蒸着時に高温に加熱されるため、酸化物の蒸発や乖離が発生し、Au蒸着時のガスの発生源になる。特にハースライナーの内部に含まれる不純物はハースライナーを加熱して脱ガスさせようとしても、短時間で枯渇させることができない。
Au蒸発材料中には大気中での溶解時に取り込まれた溶存ガスや伸線加工時に材料内に巻き込まれた潤滑剤や有機成分が含まれており、これらの不純物は、Au蒸着時にガスの発生源になる。しかし、それらは脱ガスによって短時間で枯渇させることができるため、実際の蒸着工程ではAu蒸着中にハースライナーから放出されたガスがAuの熔融物中に混入され、それらのガスの突沸が発生してAuの液滴(スプラッシュ)が周囲に放出される。
これらのスプラッシュが、基板に形成された電気回路の配線間を跨いで付着すると配線間が短絡してしまうため、配線回路の形成工程において大きな問題となる。
本発明は上記従来技術の不都合を解決するために創作されたものであり、その目的は、蒸着中にスプラッシュが発生しない金属蒸発材料を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、不純物を0.01wt%未満の範囲で含有するAuを母材とした金属材料と、前記金属材料に添加された添加金属とを有する金属蒸発材料であって、前記添加金属は、700℃以上の温度では、同一温度の前記母材の蒸気圧の1/10000未満の蒸気圧である金属低蒸気圧性と、前記金属蒸発材料に含有されるガスと反応して反応生成物を生成する反応性とを有し、前記反応生成物は、700℃以上の温度では、同一温度の前記母材の蒸気圧の1/10000未満の蒸気圧である生成物低蒸気圧性を有し、前記添加金属は、Ta,Zr,Hf,又はNbの金属元素のうち、少なくともいずれか一種類以上の前記金属元素から成り、前記添加金属は0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有されることを特徴とする金属蒸発材料である。
また、本発明は金属蒸発材料であって、前記金属蒸発材料は、高融点金属から成る高融点金属容器と接触して配置されて熔融される金属蒸発材料である。
本発明は金属蒸発材料であって、前記高融点金属から放出されるガスには酸素ガスが含有され、前記反応生成物は、前記添加金属の酸化物である金属蒸発材料である。
また、本発明は金属蒸発材料であって、前記高融点金属はWとMoのいずれか一方である金属蒸発材料である。
スプラッシュは突沸現象によって発生し、突沸はハースライナーから放出されたガスが、ハースライナーと接触する熔融Auの中に溶解され、溶解されたガスが集合して熔融物の外部に放出されることであると考えられる。
ハースライナーから放出されるガスと反応して、母材よりも蒸気圧が低い反応生成物を発生させる添加金属を主成分として母材を含有する金属材料に含有させることができれば、金属蒸発材料に含有されるガスを減少させることができるので、突沸の発生を防止することができる。
そして、その添加金属が、母材と比較して、母材と同一温度で1/10000未満の蒸気圧であり、また、ハースライナーから放出されるガスとの反応生成物も母材と比較して、母材と同一温度で母材の蒸気圧の1/10000未満の蒸気圧であれば、金属蒸発材料の蒸発によって形成される薄膜の純度を低下させずに、突沸が発生しないようにすることができる。
蒸着によって形成される母材の薄膜の純度を低下させずに、突沸を防止することができる。
本発明の金属蒸発材料が用いられる蒸着装置の一例 Au,W,WO2,WO3の温度と蒸気圧との関係を示す蒸気圧曲線 Au,Ti,Hf,Zr,Taの温度と蒸気圧との関係を示す蒸気圧曲線 Au,TiO,TiO2,ZrO2,HfO2,Ta2O5の温度と蒸気圧との関係を示す蒸気圧曲線
図1の蒸着装置11は真空槽12を有しており、真空槽12の内部には、蒸着源20が配置されている。
蒸着源20の上方には基板ホルダ13が配置されており、基板ホルダ13の蒸着源20と対面する部分には、一乃至複数の基板14が配置されている。ここでは、基板ホルダ13は、湾曲した円盤であり、その凹面部分が蒸着源20と対面され、複数の基板14が配置されている。
蒸着源20は、凹部が形成された銅製の容器本体(銅ハース)21と、容器本体21の凹部内に配置された高融点金属から成る高融点金属容器(ハースライナー)22とを有している。
高融点金属容器22の内部には、金属蒸発材料23が配置されている。
真空槽12の外部には真空排気装置15と加熱電源17とが配置されており、真空槽12の内部には電子線照射装置16が配置されている。
蒸着を行う際には真空排気装置15を動作させ、真空槽12の内部を真空排気し、真空槽12の内部に真空雰囲気が形成された後、加熱電源17を起動して電子線照射装置16に電力を供給し、電子線照射装置16から電子線を放出させる。放出された電子線は金属蒸発材料23に照射され、金属蒸発材料23が昇温して熔融し、金属蒸発材料23の蒸発が開始される。
蒸発が安定したところでシャッター26を開け、蒸気を基板ホルダ13に配置された基板14の表面に到達させ、基板14の表面に薄膜を成長させる。薄膜を成長させる際には、モータ25によって基板ホルダ13を回転させて各基板14の表面に均一に薄膜を成長させる。
ここで、金属蒸発材料23は表面が露出する高融点金属容器22の内部に配置されており、金属蒸発材料23の熔融物は高融点金属容器22の露出した表面と接触する。
金属蒸発材料23は、所定の一種類の金属、又は、所定の複数種類の金属を主成分である母材とし、母材に微量の不純物が含有された金属材料と、この金属材料に添加される添加金属とを有しており、金属材料の不純物は、0.01wt%未満の含有率であり、金属材料には、母材は、99.99wt%以上含有されている。
添加金属は、700℃以上の温度では、同一温度の母材の蒸気圧の1/10000未満の蒸気圧である金属低蒸気圧性を有しており、従って、金属蒸発材料23が加熱されて熔融したときに、金属蒸発材料23の熔融物から放出される蒸気の中には、添加金属の蒸気は母材の蒸気の1/10000未満の含有率になり、高純度の母材から成る薄膜を基板14の表面に形成することができる。
金属蒸発材料23の母材は、高融点金属容器22を構成するW又はMoを熔解させない金属であり、従って、金属蒸発材料23の熔融物の中には高融点金属容器22を構成する高融点金属は溶解されないが、高温に昇温した高融点金属容器22からガスが放出されると、そのガスは金属蒸発材料23の熔融物中に混入する。
金属蒸発材料23に含有される添加金属は、金属蒸発材料23が放出するガスと反応して反応生成物を生成する性質(反応性)を有しており、従って、高融点金属容器22から放出され、金属蒸発材料23の熔融物中に混入されたガスと、金属蒸発材料23の熔融物中の添加金属とは反応して、金属蒸発材料23の熔融物中に反応生成物が生成される。
700℃以上の温度に於いて、その反応生成物は、反応生成物の温度と同一温度の母材の蒸気圧の1/10000未満の大きさの蒸気圧である生成物低蒸気圧性を有している。
従って、金属蒸発材料23の熔融物から発生した蒸気中の反応生成物の蒸気の含有率は、母材の蒸気の1/10000未満であるから、基板14の表面に到達する反応生成物は少量であり、高純度の母材の薄膜が得られる。
図2は、母材であるAuと、高融点金属Wと、高融点金属Wの酸化物WO2、WO3との、温度と蒸気圧との関係を示すグラフである。このグラフから、WO3の蒸気圧はAuの蒸気圧よりも大きく、WO2の蒸気圧はAuの蒸気圧に近いことが分かるから、Au母材の熔融物中にWO2やWO3が含有された場合には、容易に突沸が発生することが明らかである。なお、この図及び後述する図中、nを数値として表した「1.E+n」は、1.0×10nを表し、「1.E−n」は、1.0×10-nを意味する。
図3は、母材であるAuと、反応性が高い金属であるTi,Hf,Zr,Taとの、温度と蒸気圧の関係を示すグラフである。各金属Ti,Hf,Zr,Taは酸素ガスや有機ガスに対する反応性は高いが、それら金属の中では、金属Tiが、添加金属となるHf,Zr,Taよりも、母材Auの蒸気圧に近い大きさの蒸気圧を有しており、従って、Tiを含有する金属蒸発材料23を熔融させて蒸気を発生させたときに、その蒸気の中にはTi蒸気が高濃度で含有されることになるので、Tiを添加金属に採用することは適当ではない。
図4は、母材であるAuと、酸化物TiO,TiO2,ZrO2,HfO2,Ta2O5との、温度と蒸気圧との関係を示すグラフである。Au蒸気中のTiの酸化物(TiO,TiO2)の含有率は大きいが、添加金属の酸化物であるZrO2,HfO2,Ta2O5の含有率は小さいことは明らかなので、ZrとHfとTaは添加金属として適当であることが分かる。
純度99.999%(5N)のAuインゴットを真空雰囲気中で熔融させ、脱ガスを行って5NのAuの金属材料を得た。含有率を変えて金属材料に添加金属を添加させて金属蒸発材料を得た。また、添加金属を添加せず、その金属材料から成る金属蒸発材料を得た。
それら金属蒸発材料を、図1の蒸着装置11に配置し、加熱して蒸発させ、φ4インチ(直径4インチ)のSiウエハから成る基板14の表面に、成膜レートを変えて、膜厚250nmのAu薄膜を形成した。金属蒸発材料の蒸着中には、成膜レートを膜厚モニター31と制御装置32によって測定し、成膜レートが一定になるように電子線照射装置16の出力を自動的にコントロールした。
下記表1に、添加金属を添加しない金属蒸発材料を、W製の高融点金属容器(ハースライナー)22の中に入れて蒸着した時の蒸着条件を示す。
また、金属材料に、Taを添加金属として2.5wt%添加して作製した金属蒸発材料23を、W製の高融点金属容器22の中に入れて蒸着した時の蒸着条件を下記表2に示し、銅製の容器本体21に直接入れて蒸着したときの蒸着条件を下記表3に示す。
なお、添加金属については、Ta以外に、ZrとHfとNbもTaと同様にAuと比較して蒸気圧が極めて低く、また、様々な放出ガスに対して活性であり、金属低蒸気圧性と生成物低蒸気圧性とを有しているため、ZrとHfとNbもTaと同様なスプラッシュの低減効果が得られる。
Figure 0006697073
Figure 0006697073
Figure 0006697073
Au薄膜を形成した後、粒径が0.2μmから1.5μmの粒子の付着数をスプラッシュ付着数(異物付着数)として測定した。
容器本体21に高融点金属容器22を配置せず、金属蒸発材料23を容器本体21の表面に露出する銅と接触して配置した場合であって、Taから成る添加金属を用いたときの測定結果を下記表4に示し、Zrから成る添加金属を用いたときの測定結果を表5に示す。
容器本体21にW製の高融点金属容器22を配置し、金属蒸発材料23を、高融点金属容器22中に、高融点金属容器22の表面と接触して配置し、熔融させた場合であって、Taから成る添加金属を用いたときの測定結果を下記表6に示し、Zrから成る添加金属を用いたときの測定結果を表7に示す。
Figure 0006697073
Figure 0006697073
Figure 0006697073
Figure 0006697073
表4、表5に記載された測定結果から、添加金属が0.1wt%以上添加されることによってスプラッシュの付着数を大幅に低減させられることが分かる。
特に、真空溶解は行われているが添加金属が添加されていないAu母材から成る金属蒸発材料に比較して、添加金属が2.5wt%添加された金属蒸発材料23では、スプラッシュ(異物)の付着数が約1/13まで低減されている。
添加金属の含有率が2.5wt%〜10wt%の範囲内では大きな変化は見られず、いずれの場合でも良好な結果が得られている。
高融点金属容器22からガスが放出されるため、高融点金属容器22に金属蒸発材料23を配置して蒸着した場合の方が、容器本体21に金属蒸発材料23を直接配置して蒸着した場合よりもスプラッシュ付着数は増加する。
しかし、真空溶解は行われているが添加金属が添加されていないAu母材から成る金属蒸発材料と比較して、表6では、Au母材にTaを0.1wt%以上添加することによってスプラッシュ付着数を約1/3まで低減することができている。
さらに、Au中のTa添加量を2.5wt%まで増加させることによって、スプラッシュ付着数が大幅に減少し、真空溶解は行われているが添加金属が添加されていないAu母材から成る金属蒸発材料と比較すると1/25まで低減することができている。
Taの含有率が2.5wt%〜10wt%の範囲内では大きな変化は見られず、いずれの含有率でも良好な結果が得られている。
また、表7から、Au母材中にZrを添加金属として含有させた場合も、Taを添加金属として含有させた場合と同程度のスプラッシュ付着数の減少効果が見られている。
下記表8は、添加金属にTiを用いた金属蒸発材料を、W製の高融点金属容器22に配置して熔融させた場合のスプラッシュ数である。Tiの方が、TaやZrよりもスプラッシュ数が少なくなるが、表9に示すように、Tiを添加金属とした金属蒸発材料から得られるAu薄膜の抵抗率は、無添加のAu母材から成る金属蒸発材料から得られるAu薄膜の抵抗率よりも高いことから、そのAu薄膜にはTiが高濃度に含有されていると考えられる。TaやZrを添加金属とした金属蒸発材料23では、抵抗率は、無添加のAu母材から成る金属蒸発材料から得られるAu薄膜の抵抗率と同程度の値であり、Au薄膜中には添加金属は含有されていないことが分かる。
Figure 0006697073
Figure 0006697073
以上は母材にAuを用いたが、母材は他の金属であっても、WやMoが溶解せず、また、金属低蒸気圧性と生成物低蒸気圧性とを有する添加金属を、金属蒸発材料に添加すれば、本発明はAu以外の金属の金属蒸発材料についても適用することができる。
また、母材は単一の金属に限定されず、合金であってもよい。
23……金属蒸発材料
22……高融点金属容器

Claims (4)

  1. 不純物を0.01wt%未満の範囲で含有するAuを母材とした金属材料と、
    前記金属材料に添加された添加金属とを有する金属蒸発材料であって、
    前記添加金属は、
    700℃以上の温度では、同一温度の前記母材の蒸気圧の1/10000未満の蒸気圧である金属低蒸気圧性と、
    前記金属蒸発材料に含有されるガスと反応して反応生成物を生成する反応性とを有し、
    前記反応生成物は、700℃以上の温度では、同一温度の前記母材の蒸気圧の1/10000未満の蒸気圧である生成物低蒸気圧性を有し、前記添加金属は、Ta,Zr,Hf,又はNbの金属元素のうち、少なくともいずれか一種類以上の前記金属元素から成り、前記添加金属は0.1wt%以上10wt%以下の範囲で含有されることを特徴とする金属蒸発材料。
  2. 前記金属蒸発材料は、高融点金属から成る高融点金属容器と接触して配置されて熔融される請求項1記載の金属蒸発材料。
  3. 前記高融点金属から放出されるガスには酸素ガスが含有され、前記反応生成物は、前記添加金属の酸化物である請求項2記載の金属蒸発材料。
  4. 前記高融点金属はWとMoのいずれか一方である請求項2又は請求項3のいずれか1項記載の金属蒸発材料。
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