JP6696701B2 - 空間殺菌方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、空間殺菌方法に関する。
従来、空気中に浮遊する菌を殺菌する目的や空間の除臭をする目的で次亜塩素酸水を空間中に噴霧することにより浮遊菌が殺菌されること、メチルメルカプタンやトイレ臭が除臭されることが知られており、除臭目的で空間中に噴霧する装置も販売されている。
ところで、殺菌、除臭に対して室内空間に噴霧される濃度が少ないと殺菌、除臭に対して効果がなく、また多すぎると酸性ガスが充満し、空間内の金属製品が錆びたり、健康を害する等の悪影響を受ける可能性がある。
例えば8.1mの密閉空間にあるメチルメルカプタンに対し、50〜150ppmの濃度の次亜塩素酸水を25〜30ml噴霧し、除臭効果が得られることが開示されているが、場所による濃度ばらつきや失活などにより除菌や除臭に効果的となる空間中の濃度は不明である。
特開2009−034025号公報 特開2009−178640号公報
第38回空気調和・衛生工学会近畿支部学術研究発表会論文集,pp.33−36
本発明の実施形態の課題は、次亜塩素酸水の悪影響を受けず、かつ被処理空間内を十分に殺菌、除臭することが可能な次亜塩素酸濃度を規定し、その濃度を維持し得る空間殺菌方法を提供することにある。
実施形態によれば、被処理空間にガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を供給する工程と、殺菌を行う工程とを含む空間殺菌方法であって、
前記殺菌を行う工程は、
殺菌処理時間y(時間)と、前記被処理空間において単位面積、単位時間当たりに到達する次亜塩素酸の空間存在量x(μg/(m・min)との関係において、下記式(1)を満足させ
y≧16.217x−1.384…(1)
前記被処理空間内の前記ガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を採取する容器を有する次亜塩素酸水採取部を用い、前記容器に採取された次亜塩素酸水から前記被処理空間中の次亜塩素酸の空間存在量を計測する計測方法で計測した前記空間存在量が400ppbないし500ppmである空間殺菌方法が提供される。
次亜塩素酸状態図の一例を表す図である。 実施形態の空間殺菌装置の構成の一例を表す模式図である。 実施形態に使用可能な次亜塩素酸水供給部の一例を表す模式図である。 実施形態にかかる殺菌装置の一例を表す模式図である。 理論空間噴霧量と有効な次亜塩素酸との量との関係を表すグラフ図である。 理論空間噴霧量と有効な次亜塩素酸との量との関係を表すグラフ図である。 供給した次亜塩素酸濃度と空間次亜塩素酸濃度との関係を表すグラフ図である。 培養法によるオクラの一般細菌の殺菌効果を表す写真である。 培養法によるオクラの一般細菌の殺菌効果を表す写真である。 培養法によるオクラの一般細菌の殺菌効果を表す写真である。 培養法によるオクラの一般細菌の殺菌効果を表す写真である。 実施形態に適用可能な酸性電解水を作成するための電解装置の一例を表す図である。 有効な次亜塩素酸の空間存在量とガス分解量との関係を表すグラフ図である。 ドライミスト供給量と殺菌時間との関係の一例を表すグラフ図である。 ドライミスト供給量と殺菌時間との関係の他の一例を表すグラフ図である。
第1の実施形態にかかる空間殺菌装置は、被処理空間にガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を供給する次亜塩素酸水供給部を含み、被処理空間中の次亜塩素酸濃度を400ppbないし500ppmにすることができる。
また、第2の実施形態にかかる空間除臭装置は、被処理空間にガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を供給する次亜塩素酸水供給部を含み、前記被処理空間中の次亜塩素酸濃度を400ppbないし500ppmにすることができる。
実施形態によれば、次亜塩素酸水供給部により被処理空間にガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を供給して、被処理空間中の次亜塩素酸濃度を400ppbないし500ppmとすることにより、次亜塩素酸水による悪影響が無く、かつ十分な殺菌及び除臭効果が得られる。
なお、ここでは、殺菌とは、被処理空間の菌の少なくとも一部を殺すことをいう。
また、除臭とは、菌の繁殖を抑制し、臭気の発生、あるいは発散を防ぐことをいう。
次亜塩素酸水は、次亜塩素酸分子(HClO)と次亜塩素酸イオン(ClO)とを平衡して含んでおり、HClOはClOに比較し強い殺菌力を有する。両者の構成比率はpHによって変化し、アルカリ性領域ではClOの比率が高くなり、弱酸性領域ではHClOが多くなるため、強い殺菌力を発揮できる。なお、塩素ガス(Cl)の殺菌力は、ClOの殺菌力よりも低い。
図1に、例えば温度25℃における次亜塩素酸状態図の一例を示す。
図中、電解水は、pHにより、SA領域では強酸性電解水、WA領域では弱酸性電解水、MA領域では微酸性電解水、AI領域では電解次亜水となっている。
次亜塩素酸水供給部は、次亜塩素酸水をガス状にする気化装置、または霧状にする噴霧装置を含むことができる。
また、実施形態に係る空間殺菌装置は、次亜塩素酸濃度を計測するシステムをさらに含むことができる。
一実施形態において、次亜塩素酸濃度を計測するシステムは、例えば、被処理空間内のガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を採取する容器及び前記容器内に収容され、次亜塩素酸と反応して発光する蛍光試薬を含む次亜塩素酸水採取部と、発光強度計測部とを含み、発光強度から次亜塩素酸濃度を算出することができる。
使用される蛍光試薬として、アミノフェニルフルオレセイン(APF)試薬があげられる。APF試薬は、次亜塩素酸に対して高い反応性を持ち、酸化により蛍光化合物を生成する。
また、他の実施形態において、次亜塩素酸濃度を計測するシステムは、例えば、被処理空間内のガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を採取する容器を有する次亜塩素酸水採取部及び容器内に収容された純水を含む次亜塩素酸水採取部と、容器から回収した純水中の有効塩素濃度を計測する有効塩素濃度計とを含むことができる。
使用される有効塩素濃度計として、ヨウ素吸光光度法またはDPD法を用い、回収した純水中の次亜塩素酸を反応により発色させて有効塩素濃度を計測し、有効塩素濃度に基づいて次亜塩素酸濃度を算出することができる。
次亜塩素酸濃度は、好ましくは500ppbないし200ppmにすることができる。
500ppb未満であると、十分な殺菌効果が得られず、200ppmを越えると装置や空間の金属が錆びやすくなる傾向がある。
実施形態に係る空間殺菌装置はまた、被処理空間内の空気を吸気する吸気装置、及び吸気装置と次亜塩素酸水供給部に接続され、吸気装置により導入された空気をガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を用いて殺菌する殺菌部をさらに含むことができる。
図2に、吸気装置を備えた空間殺菌装置の構成の一例を表す模式図を示す。
図示するように、この空間殺菌装置は、吸気装置51、次亜塩素酸水供給部56、及び吸気装置51と次亜塩素酸水供給部56に接続された殺菌部54、殺菌部54に接続された排気部57を含む。また、吸気装置51前段には、任意に、粗い塵を取り除く除塵フィルタ52を設けることができる。吸気装置51は、吸気ダクト58及び吸気ファン53から構成される。殺菌部54では、被処理空間から吸気装置51により殺菌部54に導入された空気をガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を用いて殺菌し、排気部57を通して再び被処理空間に排出することができる。殺菌部54内の次亜塩素酸濃度は、有効塩素濃度計やAPF試薬等により、計測することが可能であり、好ましくは500ppbないし200ppmにすることができる。500ppb未満であると、十分な殺菌効果を得ることができず、200ppmを越えると平衡等により生じる腐食性ガスにより装置内の金属酸化により金属腐食が進み、装置寿命が短くなる傾向がある。
図3に、実施形態に使用可能な次亜塩素酸水供給部の一例を示す。
図示するように、次亜塩素酸水供給部1は、タンク10と、配管11と、ポンプ12と、噴霧装置13と、コントローラ14と、を備えている。
タンク10は、殺菌水の一例である次亜塩素酸水を貯水する。この次亜塩素酸水は、タンク10が備える給水口を介して人手により、或いはタンク10に接続された給水管を介してポンプなどの動力源により、適宜に補充される。
配管11は、一端がタンク10の例えば底面に接続されるとともに、他端が噴霧装置13に接続されている。ポンプ12は、タンク10の次亜塩素酸水を噴霧装置13に供給する送液装置として機能するものであり、配管11に設けられている。ポンプ12は、例えば回転数の可変制御により、噴霧装置13に送る次亜塩素酸水の流量を調整することができる。なお、タンク10から噴霧装置13への次亜塩素酸水の送液は、水頭圧等を利用して行われても良い。この場合においては、例えば配管11に開度が可変な電磁弁を設けることにより、噴霧装置13に送る次亜塩素酸水の流量を調整することができる。
噴霧装置13は、吸気口15a及び排気口15bを有する筐体15と、この筐体15に収容された気化器16及びファン17と、を備えている。図3の例において、配管11は筐体15の内部に延び、気化器16に接続されている。
気化器16は、配管11を介して供給される次亜塩素酸水を気化し、殺菌成分を空間に放出する。同時に、気化器16は粒径が比較的小さいミストも発生する。また、ミストの発生を主目的としない気化の方式としては、例えば、超音波方式を採用することができる。この場合において、気化器16は、配管11を介して供給される次亜塩素酸水を溜める容器と、超音波によりこの容器に溜められた次亜塩素酸水を振動させ、液面から次亜塩素酸水のミストを発生させる超音波振動子と、を有している。その他にも、気化器16により次亜塩素酸水を気化する方式としては、微細孔を有するノズルから次亜塩素酸水を放出することにより次亜塩素酸水を気化(霧化)する方式などを採用しても良い。さらに気化フィルタにファン等で風を当てる自然気化式がある。空間殺菌の場合には、対象物を濡らさずに殺菌することが好ましいため、発生するミスト量は少なく、かつ粒径が小さいことが望ましい。
ファン17は、気化器16により生成された気化した次亜塩素酸水及びミストを筐体15の外部に送り出す。具体的には、ファン17の回転に伴って吸気口15aから筐体15に空気が取り込まれ、この空気が気化器16により生成された気化した次亜塩素酸水及びミストとともに排気口15bから排出(噴霧)される。ファン17の回転数の可変制御により、筐体15の外部に噴霧する気化した次亜塩素酸水等の量を調整することができる。
コントローラ14は、例えば第1殺菌装置1の制御の中枢を担うプロセッサ、各種の設定条件やプロセッサが実行するコンピュータプログラムを記憶したメモリ、及び、各部に供給する電圧を生成する電源装置などを備えている。このコントローラ14は、ポンプ12、気化器16、及びファン17などを制御する。図3の例において、コントローラ14には、表示灯或いはディスプレイなどの表示装置、ボタン或いはスイッチ等の入力装置、及びスピーカなどの音声出力装置を備える入出力装置18が接続されている。
このような気化した殺菌水(次亜塩素酸水)は、被処理空間の内壁を濡らさずに殺菌することができ、同時に発生する粒径の小さいミストが付着しても迅速に蒸発するため、被処理空間の内壁表面等を過度に濡らすことがない。したがって、水洗いなどに不向きな被処理物の殺菌に適している。
次亜塩素酸水は、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、あるいは無機塩化物を含む電解質水溶液の電気分解により得られる電解水を使用することができる。
次亜塩素酸水中の有効塩素濃度は、10ないし200ppmであることが好ましい。
次亜塩素酸水は、pH7以下であることが好ましい。
図2の空間殺菌装置は空間除臭装置として使用可能であり、また、図3の次亜塩素酸水供給部は空間除臭装置に適用可能である。
空間除臭装置として使用場合、次亜塩素酸水は、pH3ないし7であることが好ましい。
実施例
実施例1
実施例1では、以下のように、蛍光試薬を用いて次亜塩素酸の空間存在量を算出し、オクラの一般細菌の殺菌効果を評価した。
次亜塩素酸の空間存在量の算出
発明者らはまずpHの違い、噴霧形態の違いによる次亜塩素酸の空間存在量を下記のように求めた。
図4に、実施例1に適用可能な殺菌装置を表す模式図を示す。
まず、失活などが予測されるため、実験用に幅3m、奥行き4m高さ2mの密閉空間20を用意した。
積水メディカル製 APF試薬の5000倍希釈液を20mlずつ第1、第2、及び第3のシャーレに入れて、第1、第2、及び第3の次亜塩素酸水採取部22,23,24を作成した。
図示するように、空間殺菌装置25は、密閉空間20内に設けられ、図3と同様の構成を有する次亜塩素酸水供給部1と、密閉空間20の床21に次亜塩素酸水供給部1に近い位置から順に配置された、第1の次亜塩素酸水採取部22、第2の次亜塩素酸水採取部23、及び第3の次亜塩素酸水採取部24と、図示しない分光蛍光光度計とを含む。
食塩を2隔壁3室型の電解水生成装置によって電気分解することによって陽極側で得られた50mg/Lの有効塩素濃度を有する次亜塩素酸水をpH3およびpH6にて作成した。pHは同装置の陰極側で得られる電解アルカリ水を添加することにより調整した。
得られた次亜塩素酸水を、例えばこの殺菌装置25の次亜塩素酸水供給部に適用し、各々、密閉空間に2時間噴霧した。
次亜塩素酸水の実際の噴霧量は、噴霧した前後の次亜塩素酸水の重量の差から求めた。
空間体積より処理時間当たりの理論空間噴霧量を求めた。
それぞれ30分、1時間、2時間後のシャーレ内の蛍光発光強度を図示しない分光蛍光光度計を用いて計測した。計測結果より、30分、1時間、2時間後のシャーレ上に落下した次亜塩素酸水の量を算出した。
さらに、噴霧後、シャーレ直上に浮遊する次亜塩素酸水の有無を確認するため、同一場所で2時間放置した。噴霧中及び噴霧後の次亜塩素酸水量の和を、処理時間内にシャーレ直上の円柱の体積上に到達した次亜塩素酸水量として算出し、これを次亜塩素酸の空間存在量すなわち次亜塩素酸の濃度とした。
なお、発光強度は、分光蛍光光度計として島津製作所製RF−5300PCを用い、励起波長490nm,蛍光波長526nmにて測定した。また、検量線は、既知の濃度の次亜塩素酸水を直接APFの5000倍試薬に投入し、その発光強度から求めた。
図5は、気化式装置でpH3の有効塩素濃度50ppmの次亜塩素酸水を噴霧した時の重量変化から求めた理論空間噴霧量と、補足された次亜塩素酸との量との関係を表すグラフ図を示す。
図中、グラフ31,グラフ32,グラフ33は、各々、第1の次亜塩素酸水採取部22、第2の次亜塩素酸水採取部23、及び第3の次亜塩素酸水採取部24のシャーレにおける計測結果を示す。グラフ30は、理論総噴霧量を示す。
図5から、pH3の場合、有効な次亜塩素酸の空間存在量は理論空間噴霧量の20から30%であることがわかる。
また、図6は、気化式装置でpH6の50ppmの次亜塩素酸水を噴霧した時の重量変化から求めた理論噴霧量と、補足された次亜塩素酸水の量との関係を表すグラフ図を示す。
図中、グラフ41,グラフ42,グラフ43は、各々、第1の次亜塩素酸水採取部22、第2の次亜塩素酸水採取部23、及び第3の次亜塩素酸水採取部24のシャーレにおける計測結果を示す。グラフ40は、理論総噴霧量を示す。
図6から、有効な次亜塩素酸の空間存在量はpH6の場合は理論空間噴霧量の20から50%であることがわかる。
オクラの一般細菌の殺菌効果
実験用密閉空間20の第1の次亜塩素酸水採取部22、第2の次亜塩素酸水採取部23、及び第3の次亜塩素酸水採取部24の近傍にシャーレに載せたオクラをそれぞれ配置した。
50mg/Lの有効塩素濃度を有する次亜塩素酸水をpH3およびpH6にて作成し、有効な次亜塩素酸の空間存在量が、0ppb,200ppb,400ppb,500ppb,5ppm,50ppm,200ppm,500ppmとなるよう理論噴霧量を設定して、各々、2時間暴露した。また安全のため塩素ガスセンサー(日本トキシレーシステムズ社製 トキシレ−2−CL2)を空間室内にセットした。
なお、ブース内の有効な次亜塩素酸の空間存在量は、予め実験により次亜塩素酸水の濃度、pH、単位時間あたりの噴霧量等を設定することにより調整することができる。
図7は、供給した次亜塩素酸濃度と空間次亜塩素酸濃度との関係を表すグラフ図である。
グラフ81,82は、それぞれ、pH3、pH6の種々の濃度の次亜塩素酸を実験空間に200ml/時間の噴霧を行った場合の2時間後の空間濃度である。
例えば実験用密閉空間20内を200ppbにするには、pH3の場合は、130mg/Lの濃度を有する次亜塩素酸水を2時間、pH6の場合は100mg/Lの濃度を有する次亜塩素酸水を2時間、連続的に噴霧することでできる。また、噴霧は、所望の空間存在量に応じて、連続的でなくても一定時間毎に行うことができる。
その時のオクラ表面の一般細菌を綿棒で採取して、標準寒天培地に移し、37℃のインキュベータ内で24時間培地培養した。
上記の実験をそれぞれ4回(N1〜N4)ずつ実施した。
図8Aないし図8Dは、培養法によるオクラの一般細菌の殺菌効果を表す写真である。
オクラの一般細菌数によれば有効な次亜塩素酸の空間存在量が400ppb以上で細菌の増殖防止効果がみられた。
図8Aは空間存在量が0ppbの時のオクラの一般細菌数を示す。
また図8Bは5ppm、図8Cは50ppm時、図8Dは200ppm時のオクラの一般細菌数を示す。
また、有効な次亜塩素酸の空間存在量が500ppmを越えると、塩素ガスモニターが0.5ppmを示した。
同様にpH3の次亜塩素酸水においても実験を行った。この結果を下記表1に示す。
Figure 0006696701
これにおいても400ppb以上で殺菌効果がみられた。
なお、図9に、実施例1に使用可能な2隔壁3室型の電解水生成装置の一例を表す概略図を示す。
図示するように、この電解水生成装置150は、陽極室154と、陰極室155と、陽極室154及び陰極室155の間に設けられた中間室151との3室からなる3室型電解槽158を有する。中間室151は、無機塩化物を含む電解質水溶液として飽和食塩水165とその無機塩化物である残留塩166とを収容する飽和食塩水貯留器161、塩水循環ポンプ162、及び食塩水供給ライン169を備えた飽和食塩水循環システム163と接続され、常にほぼ飽和状態の食塩水165が供給される。一方、陽極室154及び陰極室155は、給水システム164と接続され、各々、常に新しい水が供給される。中間室151と陽極室154の間は陰イオン交換膜152で仕切られ、中間室151と陰極室155の間は陽イオン交換膜153で仕切られている。陽極室154には陽極電極156、陰極室155には陰極電極157が備えられており、それぞれにプラスとマイナスの電圧が印加されている。
陽極室154では、中間室151中の塩素イオンが陽極電極156に引っ張られ、陰イオン交換膜152を通過して陽極室154に移動し、陽極電極156で電子を渡して塩素ガスとなり、水と反応して次亜塩素酸と塩酸を生じる。次亜塩素酸と塩酸を含む酸性電解水は、酸性電解水に溶解できない塩素ガスと共に酸性電解水ライン167を通して取り出される。
陰極室155では、中間室151中のナトリウムイオンが陰極電極157に引っ張られ、陽イオン交換膜153を通過して陰極室155に移動し、陰極電極157で水が分解した水素イオンが電子を受け取って水素ガスとなり、水酸化ナトリウムを生じる。この水酸化ナトリウムの水溶液は、アルカリ性電解水として、アルカリ性電解水ライン171を通して取り出される。
なお、実施形態に使用される無機塩化物として例えば塩化ナトリウム、及び塩化カリウムなどがあげられ、この場合、アルカリ性電解水としては、各々、水酸化ナトリウム水溶液、及び水酸化カリウム水溶液が得られる。
実施例2
実施例2では、蛍光試薬以外の試薬を使用して次亜塩素酸の空間存在量を算出し、除臭効果としてメチルメルカプタンのガス分解性能を評価した。
まず、1mの実験用ブースを用意する。
この実験用ブースの中に、次亜塩素酸水供給部として音波噴霧機、例えばシャーレなどの次亜塩素酸水採取部、及び有効塩素濃度計を含む空間防臭装置が設けられている。
例えば実験用ブース中にメチルメルカプタンガス100ppm/N2を一定量注入し、ブース内のメチルメルカプタン濃度を3ppmに設定した。さらに、ブース内に株式会社CGI製超音波噴霧機エリアクリンCS−P102を設置し、次亜塩素酸水を噴霧した。次亜塩素酸水の空間濃度によるメチルメルカプタンガスの分解量を測定した。
メチルメルカプタンガスの濃度はガステック製気体採取器GV−110を用い、同社製ガス検知管No.70L(メルカプタン類検知管)にて測定した。空間濃度はシャーレ上に20mlの水を入れ、一定時間後にシャーレを取り出し、その水の有効塩素濃度を柴田化学製AQUAB AQ−102を用いヨウ素試薬吸光光度法により測定し、そのデータよりブース内の次亜塩素酸濃度を求めた。
有効な次亜塩素酸の空間存在量に対するメチルメルカプタンのガス分解量(初期ガス濃度−ガス残存量)との関係を表すグラフ図を図10に示す。
図中、83がpH3,84がpH6のときのメチルメルカプタン分解性能を表す。
図示するように、空間内のHClO濃度に比例してガスが分解され、またその比率が1:1であることがわかる。
実施例2ではヨウ素試薬を用いて次亜塩素酸の空間存在量を算出し、メチルメルカプタンのガス分解性能を評価したが、実施例1に示すように蛍光試薬を用いて同様の評価を行うことも可能である。
実施例3
殺菌空間においた対象物は、その表面が殺菌されるが、その殺菌力は殺菌空間の殺菌濃度、殺菌処理時間、殺菌対象物(菌種類と数(密度)など)にて規定される。
図11は、オクラの表面に着床した灰色かび病菌を殺菌対象物とした場合の、殺菌濃度と、その濃度にて必要な殺菌処理時間との関係を示している。
グラフ90の横軸は、単位面積当たりに単位時間供給される次亜塩素酸ドライミスト供給量μg/(m・分)を表している。次亜塩素酸ドライミスト供給量は、活性酸素検出用蛍光試薬(Aminophenyl Fluorescein)、通称APF液を用いた蛍光強度測定法より算出できる。
ここでは、APF液で満たしたφ84mmのシャーレを所定の濃度の次亜塩素酸水のドライミストを噴霧する空間に一定時間設置後に、回収したシャーレ内の次亜塩素酸量から、単位面積・単位時間あたりの対象物への次亜塩素酸ドライミスト供給量を算出する。
一方で、縦軸は、殺菌処理時間を示しており、任意のドライミスト供給量に対して、対象を十分に殺菌するために必要な処理時間を示している。例えば条件(1)として100(mg/l)の濃度の次亜塩素酸水を用いた、次亜塩素酸ドライミスト供給量が53μg/(m・分)の噴霧空間では、1.3時間(80分)処理すれば対象物を殺菌できることを示している。実際に条件(1)で殺菌した場合、オクラ表面に300万個いた灰色かび病菌が7000個まで減少し、その後に20℃にて一週間保管しても菌の発病がない事を確認している。一方で、殺菌処理無しのサンプルでは、同保管条件にて1週間後には灰色かび病菌の発病が観測される。
また、オクラの表面積を113cmと仮定して、ドライミスト供給量に表面積と処理時間を掛けた値がオクラ1本の表面に噴霧されたドライミストの総供給量となる。以下、ドライミスト総供給量(μg)とする。
条件(1)で殺菌処理した場合のオクラ1本に供給されたドライミスト総供給量は48μgとなる。
また、条件(2)では、25mg/Lの濃度の次亜塩素酸水を用い、ドライミスト供給量7μg/(m・分)で、24時間で殺菌処理できる。条件(1)と同等の殺菌効果を得るためには総供給量112μgと2倍以上のドライミスト総供給量が必要である。図11ではグラフ90の上の領域91で殺菌効果がある。つまり殺菌効果は単純なドライミスト総供給量だけでは判断できず、瞬間的に供給する殺菌濃度が影響することがわかる。
また、本例の灰色かび病菌は真菌であり、大腸菌などに代表される細菌は真菌の1/10の殺菌力で殺菌できると言われているため、殺菌効果がある噴霧空間を図12で定義する。
以上の結果から、殺菌処理時間y(時間)と次亜塩素酸ドライミスト供給量x(μg/(m・分)との関係において、図12のグラフ92で表されるy=16.217x−1.384以上の領域93すなわち下記式(1)
y≧16.217x−1.384…(1)
とを満足するとき、殺菌効果がある噴霧空間とすることができる。
以下に、本願出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]被処理空間にガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を供給する次亜塩素酸水供給部を含み、前記被処理空間中の次亜塩素酸濃度を400ppbないし500ppmにする空間殺菌装置。
[2]次亜塩素酸水供給部は、次亜塩素酸水をガス状にする気化装置、または霧状にする噴霧装置を含む[1]に記載の空間殺菌装置。
[3]前記被処理空間中の前記次亜塩素酸濃度を計測するシステムをさらに含む[1]または[2]に記載の空間殺菌装置。
[4]前記被処理空間中の前記次亜塩素酸濃度を計測するシステムは、前記被処理空間内の前記ガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を採取する容器及び前記容器内に収容され、前記次亜塩素酸と反応して発光する蛍光試薬を含む次亜塩素酸水採取部と、発光強度計測部とを含み、発光強度から前記次亜塩素酸濃度を算出する[3]に記載の空間殺菌装置。
[5]前記蛍光試薬は、アミノフェニルフルオレセイン試薬である[4]に記載の空間殺菌装置。
[6]前記被処理空間中の前記次亜塩素酸濃度を計測するシステムは、前記被処理空間内の前記ガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を採取する容器を有する次亜塩素酸水採取部及び前記容器内に収容された純水を含む次亜塩素酸水採取部と、前記容器から回収した純水中の有効塩素濃度を計測する有効塩素濃度計とを含む[3]に記載の空間殺菌装置。
[7]前記有効塩素濃度計は、ヨウ素吸光光度法またはDPD法を用い、回収した純水中の次亜塩素酸を反応により発色させて有効塩素濃度を計測し、前記有効塩素濃度に基づいて次亜塩素酸濃度を算出する[6]に記載の空間殺菌装置。
[8]前記被処理空間中の前記次亜塩素酸濃度は、500ppbないし200ppmである[1]ないし[7]のいずれか1項に記載の空間殺菌装置。
[9]前記次亜塩素酸水中のpHは、7以下である[1]ないし[7]のいずれか1項に記載の空間殺菌装置。
[10]被処理空間内の空気を吸気する吸気装置、及び前記吸気装置と前記次亜塩素酸水供給部に接続され、前記吸気装置により導入された空気を前記ガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を用いて殺菌する殺菌部を具備する[1]ないし[9]のいずれか1項に記載の空間殺菌装置。
[11]殺菌処理時間y(時間)と、単位面積、単位時間当たりに供給される次亜塩素酸ドライミスト供給量x(μg/(m・min)との関係が下記式(1)を満足する[1]ないし[10]のいずれか1項に記載の空間殺菌装置。
y≧16.217x−1.384…(1)
[12]被処理空間にガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を供給する次亜塩素酸水供給部を含み、前記被処理空間中の次亜塩素酸濃度を400ppbないし500ppmにする空間除臭装置。
[13]次亜塩素酸水供給部は、次亜塩素酸水をガス状にする気化装置、または霧状にする噴霧装置を含む[12]に記載の空間除臭装置。
[14]前記次亜塩素酸濃度を計測するシステムをさらに含む[12]または[13]に記載の空間除臭装置。
[15]前記次亜塩素酸濃度を計測するシステムは、前記被処理空間内の前記ガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を採取する容器及び前記容器内に収容され、前記次亜塩素酸と反応して発光する蛍光試薬を含む次亜塩素酸水採取部と、発光強度計測部とを含み、発光強度から前記次亜塩素酸濃度を算出する[14]に記載の空間除臭装置。
[16]前記蛍光試薬は、アミノフェニルフルオレセイン試薬である[15]に記載の空間除臭装置。
[17]前記次亜塩素酸濃度を計測するシステムは、前記被処理空間内の前記ガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を採取する容器を有する次亜塩素酸水採取部及び前記容器内に収容された純水を含む次亜塩素酸水採取部と、前記容器から回収した純水中の有効塩素濃度を計測する有効塩素濃度計とを含む[14]に記載の空間除臭装置。
[18]前記有効塩素濃度計は、ヨウ素吸光光度法またはDPD法を用い、回収した純水中の次亜塩素酸を反応により発色させて有効塩素濃度を計測し、前記有効塩素濃度に基づいて次亜塩素酸濃度を算出する[17]に記載の空間除臭装置。
[19]前記次亜塩素酸濃度は、1ないし200ppmである[12]ないし[18]のいずれか1項に記載の空間除臭装置。
[20]前記次亜塩素酸水中のpHは、3ないし7である[12]ないし[18]のいずれか1項に記載の空間除臭装置。
[21]被処理空間内の空気を吸気する吸気装置、及び前記吸気装置と前記次亜塩素酸水供給部に接続され、前記吸気装置により導入された空気を前記ガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を用いて殺菌する殺菌部を具備する[12]ないし[20]のいずれか1項に記載の空間除臭装置。
[22]殺菌処理時間y(時間)と、単位面積、単位時間当たりに供給される次亜塩素酸ドライミスト供給量x(μg/(m・min)との関係が下記式(1)を満足する[12]ないし[21]のいずれか1項に記載の空間除臭装置。
y≧16.217x−1.384…(1)
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
20…密閉空間、22,23,24…次亜塩素酸水採取部、25…空間殺菌装置

Claims (9)

  1. 被処理空間にガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を供給する工程と、殺菌を行う工程とを含む空間殺菌方法であって、
    前記殺菌を行う工程は、
    殺菌処理時間y(時間)と、前記被処理空間において単位面積、単位時間当たりに到達する次亜塩素酸の空間存在量x(μg/(m・min)との関係において、下記式(1)を満足させ
    y≧16.217x−1.384…(1)
    前記被処理空間内の前記ガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を採取する容器を有する次亜塩素酸水採取部を用い、前記容器に採取された次亜塩素酸水から前記被処理空間中の次亜塩素酸の空間存在量を計測する計測方法で計測した前記空間存在量が400ppbないし500ppmである空間殺菌方法。
  2. 前記計測方法は、発光強度計測部を使用し、前記容器内に次亜塩素酸と反応して発光する蛍光試薬を収容し、前記発光強度計測部にて発光強度を計測し、得られた発光強度から前記次亜塩素酸の空間存在量を算出する請求項1に記載の空間殺菌方法。
  3. 前記蛍光試薬は、アミノフェニルフルオレセイン試薬である請求項2に記載の空間殺菌方法。
  4. 前記計測方法は、有効塩素濃度計を使用し、前記容器内に純水を収容し、前記容器から回収した純水中の有効塩素濃度を前記有効塩素濃度計で計測して被処理空間中の次亜塩素酸の空間存在量を算出する請求項1に記載の空間殺菌方法。
  5. 前記有効塩素濃度計は、ヨウ素吸光光度法またはDPD法を用い、回収した純水中の次亜塩素酸を反応により発色させて有効塩素濃度を計測し、前記有効塩素濃度に基づいて次亜塩素酸の空間存在量を算出する請求項4に記載の空間殺菌方法。
  6. 前記次亜塩素酸水を供給する工程は、次亜塩素酸水をガス状にする気化装置、または霧状にする噴霧装置を含む次亜塩素酸水供給部を用いて行われる請求項1ないし5のいずれか1項に記載の空間殺菌方法。
  7. 前記被処理空間中の前記空間存在量は、500ppbないし200ppmである請求項1ないし6のいずれか1項に記載の空間殺菌方法。
  8. 前記次亜塩素酸水のpHは、7以下である請求項1ないし7いずれか1項に記載の空間殺菌方法。
  9. 前記殺菌を行なう工程は、被処理空間内の空気を吸気する吸気装置、及び前記吸気装置と前記次亜塩素酸水供給部に接続され、前記吸気装置により導入された空気を前記ガス状及び/または霧状の次亜塩素酸水を用いて殺菌する殺菌部を用いることをさらに含む請求項に記載の空間殺菌方法。
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