JP2020151276A - 空気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】用途に応じて次亜塩素酸ガスの発生量を調節する空気浄化装置を提供する。【解決手段】気液接触部材7を通過した空気を次亜塩素酸で殺菌する空気浄化装置において、貯留部13内にpHを調製する薬剤を投入するpH調製剤投入装置23と、運転モードを設定する操作スイッチ15、操作スイッチ15に合わせてpH調製剤投入装置23を動作させる制御部14とを備え、pH調製剤投入装置23は、アルカリ性のpH調製剤及び酸性のpH調製剤を保持しており、制御部14は、操作スイッチ15によって設定された運転モードに合わせて、前記アルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤の少なくとも一方を貯留部13に投入し、貯留部13内のpHを所定の値に調製できるものであり、前記運転モードは少なくとも貯留部13内の次亜塩素酸を含む溶液をpH6からpH7の間へ調製する運転モードと、pH8からpH9の間に調製する運転モードを備えた。【選択図】図2

Description

本発明は、室内を代表とする対象空間の除菌を行う空間殺菌装置に関するものである。
水を電気分解して電解水を生成し、この電解水をフィルタ部材へ供給し、このフィルタ部材に室内空気を通過させることで、室内空気中に浮遊する細菌やウィルスなどの浮遊微生物や臭気成分等の除去を行う空気浄化装置が既に提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2014−190660号公報
次亜塩素酸を用いた除菌装置において、室内の壁面に付着した菌の除菌を行う場合と、空気中に漂う臭気や菌を除去する場合では、空気中に揮発させ、装置外に放出する次亜塩素酸の量を調製する必要があった。
そこで本発明は、上記従来課題を解決するものであり、用途に応じて次亜塩素酸ガスの発生量を調節することができる空気浄化装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、吸込口と吹出口を備えた筐体と、筐体の内部には、次亜塩素酸水を貯留する貯留部と、前記貯留部へ次亜塩素酸を供給する次亜塩素酸給装置と、前記貯留部において通過させた空気に次亜塩素酸を揮発させる気液接触部材と、前記吸込口から吸い込んだ空気を前記気液接触部材を通過させ前記吹出口から放出する送風機と、電解補助剤を保持する電解補助剤投入装置と、を有し前記気液接触部材を通過した空気を次亜塩素酸で殺菌する空気浄化装置において、前記貯留部内にpHを調製する薬剤を投入するpH調製剤投入装置と、運転モードを設定する運転モード設定部と、前記運転モードに合わせて前記pH調製剤投入装置を動作させる制御部とを備え、前記pH調製剤投入装置は、アルカリ性のpH調製剤及び酸性のpH調製剤を保持しており、前記制御部は、前記運転モード設定部によって設定された運転モードに合わせて、前記アルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤の少なくとも一方を前記貯留部に投入し、前記貯留部内のpHを所定の値に調製できるものであり、前記運転モードは少なくとも前記貯留部内の次亜塩素酸を含む溶液をpH6からpH7の間へ調製する運転モードと、pH8からpH9の間に調製する運転モードを備えることを特徴とした空気浄化装置であり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、吸込口と吹出口を備えた筐体と、筐体の内部には、次亜塩素酸水を貯留する貯留部と、前記貯留部へ次亜塩素酸を供給する次亜塩素酸給装置と、前記貯留部において通過させた空気に次亜塩素酸を揮発させる気液接触部材と、前記吸込口から吸い込んだ空気を前記気液接触部材を通過させ前記吹出口から放出する送風機と、電解補助剤を保持する電解補助剤投入装置と、を有し前記気液接触部材を通過した空気を次亜塩素酸で殺菌する空気浄化装置において、前記貯留部内にpHを調製する薬剤を投入するpH調製剤投入装置と、運転モードを設定する運転モード設定部と、前記運転モードに合わせて前記pH調製剤投入装置を動作させる制御部とを備え、前記pH調製剤投入装置は、アルカリ性のpH調製剤及び酸性のpH調製剤を保持しており、前記制御部は、前記運転モード設定部によって設定された運転モードに合わせて、前記アルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤の少なくとも一方を前記貯留部に投入し、前記貯留部内のpHを所定の値に調製できるものであり、前記運転モードは少なくとも前記貯留部内の次亜塩素酸を含む溶液をpH6からpH7の間へ調製する運転モードと、pH8からpH9の間に調製する運転モードを備えることを特徴とした空気浄化装置という構成にしたことにより、用途に応じて次亜塩素酸ガスの発生量を調節することができる空気浄化装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1の空気浄化装置の概略図 本発明の実施の形態1の空気浄化装置の断面の概略図 本発明の実施の形態1の空気浄化装置の投入装置の概略図 本発明の実施の形態1の空気浄化装置のブロック図 本発明の実施の形態1の空気浄化装置の運転フローチャート
本発明の請求項1に係る空気浄化装置は、吸込口と吹出口を備えた筐体と、筐体の内部には、次亜塩素酸水を貯留する貯留部と、前記貯留部へ次亜塩素酸を供給する次亜塩素酸給装置と、前記貯留部において通過させた空気に次亜塩素酸を揮発させる気液接触部材と、前記吸込口から吸い込んだ空気を前記気液接触部材を通過させ前記吹出口から放出する送風機と、電解補助剤を保持する電解補助剤投入装置と、を有し前記気液接触部材を通過した空気を次亜塩素酸で殺菌する空気浄化装置において、前記貯留部内にpHを調製する薬剤を投入するpH調製剤投入装置と、運転モードを設定する運転モード設定部と、前記運転モードに合わせて前記pH調製剤投入装置を動作させる制御部とを備え、前記pH調製剤投入装置は、アルカリ性のpH調製剤及び酸性のpH調製剤を保持しており、前記制御部は、前記運転モード設定部によって設定された運転モードに合わせて、前記アルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤の少なくとも一方を前記貯留部に投入し、前記貯留部内のpHを所定の値に調製できるものであり、前記運転モードは少なくとも前記貯留部内の次亜塩素酸を含む溶液をpH6からpH7の間へ調製する運転モードと、pH8からpH9の間に調製する運転モードを備えたものである。
これにより、運転時に貯留部内の水溶液に分子状の次亜塩素酸が多く含まれる状態と、次亜塩素酸のイオンが多く含まれる状態を作り出すことができ、分子状の次亜塩素酸を揮発させて、室内の壁面に付着した菌の除菌を行う運転モードと、空気中に漂う臭気や菌を装置内に取り込んで除去する運転モードを選択して実現することができる。
また、請求項2に係る空気浄化装置は、アルカリ性のpH調製剤として、りん酸水素二ナトリウム、酸性のpH調製剤として、りん酸二水素カリウム、またはりん酸二水素ナトリウムを備え、前記アルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤をそれぞれ液体、もしくは固体状態で装置内に格納したものである。
これにより、これらアルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤は溶解時にその混合比率を変更することで、溶液のpHを調製することができ、さらにアルカリ性のpH調製剤として、りん酸水素二ナトリウムを、酸性のpH調製剤として、りん酸二水素カリウムまたはりん酸二水素ナトリウムを使用することで、これらが水溶液中で緩衝液を構成し、pHの変動を抑えることができる。
例えば、pHを6.5にする場合は、りん酸水素二ナトリウムとりん酸二水素ナトリウムを物質量でおよそ5:1の割合、pHを7.5にする場合は、りん酸水素二ナトリウムとりん酸二水素ナトリウムを物質量でおよそ1:2の割合、pHを8.5とするには、りん酸水素二ナトリウムとりん酸二水素ナトリウムを物質量でおよそ1:20の割合で混合することでpHを調製することができ、濃度を高めることでその緩衝能力は高くなる。
これらアルカリ性のpH調製剤及び酸性のpH調製剤を溶解することで、水素イオンが化学平衡状態になり、水溶液内のpHが安定化される。
また、請求項3に係る空気清浄装置は、アルカリ性のpH調製剤及び酸性のpH調製剤は固体のタブレットとして保持しているものである。
これにより、りん酸塩などの多量に溶解させる必要がある化学物質では、固形にすることで、液体よりも多く保持することができるので、補充期間を長くとることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1において、空気浄化装置1の外観を示す。
空気浄化装置1は、筐体、すなわち本体ケース2を備えている。
本体ケース2は、側面に比べて天面の面積が小さな箱体であり、対抗する側面にそれぞれ吸込口3を備え、天面に吹出口4を備えている。つまり、空気浄化装置1は、除菌を対象とする対象空間である室内に設置する箱体の本体ケース2を備えている。そして、室内の空気を吸込口3から吸い込んで、除菌を行い、吹出口4から室内へ放出するものである。
また、本体ケース2の天面には、運転モード設定部として空気浄化装置1の操作をする操作スイッチ15を備えている。操作スイッチ15を押すことで、空気浄化装置1の運転モードを設定するものである。
図2に示すように、本体ケース2の内部には、吸込口3と吹出口4を連通する空気風路5が設けられている。また、本体ケース2内には、吸込口3から吸い込んだ空気を気液接触部材7へ通過させて、吹出口4から放出する送風機6を備えている。送風機6は、モータとモータにより回転する羽根車とそれらを囲むケースとから構成されるいわゆるシロッコファンの構成を有している。
また、次亜塩素酸水を生成する電解部12と生成された次亜塩素酸水を貯留する貯留部13を有したトレイ10を備えている。
トレイ10内の電解部12には、次亜塩素酸を生成する次亜塩素酸供給装置26を、トレイ10内の貯留部13には、通過させた空気に次亜塩素酸を揮発させる気液接触部材7と気液接触部材7を保持する内枠30を配置している。
電解部12において次亜塩素酸供給装置26は、水を貯水した給水タンク8と、電極11を有するから構成されている。
気液接触部材7は、空気風路5を遮るようにして配置している。本実施の形態における気液接触部材7は回転可能な筒形状のフィルタであり、タイミングモーター35によって回転させることができる。そして、気液接触部材7の下部を次亜塩素酸水に浸漬させることができるものである。次亜塩素酸水を浸み込ませておき、通過する空気に次亜塩素酸を接触させることができるものである。
また、トレイ10は、本体ケース2の下部に設け、本体ケース2から取り外すことが可能にしている。
このような構成において、送風機6は、気液接触部材7の下流側に、かつ、本体ケース2の上部に設けられている。
給水タンク8は、トレイ10に装着した状態で下端に位置する面に開口を形成している。開口には蓋を備え、蓋には、上下方向に開口した蓋開口と、蓋開口を開閉する開閉弁部とを備えている。開閉弁部は、蓋開口に設けられた弁支持によって可動自在に支持される。給水タンク8は蓋の側を下にしてトレイに装着すると、開閉弁部が蓋開口を開き、蓋開口から給水タンク8内の水が、トレイ10へ貯水される構成である。蓋開口がトレイ10内の水に埋没すると給水タンク8内へ空気が入らなくなり、給水タンク8内の水の重力によって開閉弁部が閉じて給水タンク8内の水はトレイ10へ供給されなくなるものである。
さらに、本体ケース2内には、制御部14と電解補助剤投入装置16とpH調製剤投入装置23とを備えている。
また、図4に示すように制御部14に操作スイッチ15を備えている。操作スイッチ15は運転モードを選択するものである。操作スイッチ15によって選択された運転モードに応じて、制御部14はpH調製剤投入装置23の運転を制御し、所定量のpH調製剤をトレイ10内に投入することができる。
pH調製剤投入装置23は、アルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤をそれぞれ液体、もしくは固体状態で保持している。pH調製剤投入装置23内でこれらアルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤は筒状の容器に保持されており、シリンジ機構または押し出し機構を稼動させることで所定量をトレイ10内へ投入することができる。
上記構成において、まず、給水タンク8をセットすると前記トレイ10内が常に定水位となるように給水タンク8からトレイ10へと水が給水される。
その後、電解補助剤投入装置16が電解補助剤をトレイ10内に追加し、操作スイッチ15を操作することによって空気浄化装置1運転を開始することができる。運転開始後、電解部12では電極11によって電気分解を開始し、タイマー制御によって電気分解を終了する。電気分解によって、電解部12および貯留部13内に次亜塩素酸水が生成される。その後、送風機6を運転することで、通風が行われ、気液接触部材7を空気が通過することで気液の接触が行われる。つまり、次亜塩素酸を空気中に放出することができる。
運転開始時、及び運転中、使用者は、操作スイッチ15によって運転モードを選択することができる。選択にあわせて制御部14は、pH調製剤投入装置23を制御すると、所定のpHとなるようにpH調製剤がトレイ内に投入される。
この時のpH調製剤の投入量は制御部14に記憶されるため、運転モードを変更した場合には、過去の投入量を基に新たなpH調製剤の量が決定され調製剤の投入がなされる。例えば、初めの操作スイッチ15の入力に合わせてアルカリ性のpH調製剤24と酸性のpH調製剤25を1:2で投入し、その後の操作スイッチ15の入力に合わせて2:1としたいときにはアルカリ性のpH調製剤24のみを投入し割合を変化させることができる。
このようにモードを切り替える場合は、アルカリ性のpH調製剤24と酸性のpH調製剤25を追加することでその割合を変化させるため、トレイ10内のアルカリ性のpH調製剤24と酸性のpH調製剤25の濃度はそれぞれモードの切り替えを行うに連れて増加することになる。アルカリ性のpH調製剤24と酸性のpH調製剤25の濃度の増加は緩衝能力が上がることにつながるので、運転モードの切り替えを行っても問題ない。ただし、アルカリ性のpH調製剤24と酸性のpH調製剤25は溶解度を超える量を投入した場合には、それぞれが溶解せず沈殿してしまうために、好ましくない。溶解度を超える調整剤の投入がされる場合はトレイ10内の水を排水する必要がある。制御部14に排水を喚起するランプ17を備えればよい。
また、時間ごとにpHを変更するモードを備えることも可能であり、タイマー制御等でpHを切り替えながら運転するアルゴリズムを備えてもかまわない。
制御部14で記憶されたアルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤の投入量はトレイ10内の水が排水されたときにリセットされる。
トレイ10の排水タイミングについては、給水検知手段9によって渇水が検知されたとき、もしくは一定以上のpH調製剤が投入される時、あるいは一定時間以上の運転が行われたときであり、これらの条件を制御部14が検知すると、運転は停止し、排水を喚起するランプ17または給水を喚起するランプ18の点灯等によって使用者に排水及び給水が促される。
渇水については、給水検知手段9であるフロートセンサーによってトレイ10内が渇水でないことを確認し、アルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤のそれぞれの投入量と運転時間については制御部14が判定する。
本実施の形態の構成においては特にトレイ10内の溶液のpHの検知を行うことはせず、投入割合のみでのコントロールを行っているが、より精度高くコントロールを行うために、pHメーター等のpH検知手段を設けることで、トレイ10内の溶液のpHを検出し、それにあわせて調製剤を投入するという構成も可能である。
続いてpH調製の意義と具体的な調製例を示す。
次亜塩素酸はpHによって、分子状態とイオン状態の存在比率が変化する。
室内の壁面の浄化を促進したい場合(表面浄化運転時)には、次亜塩素酸を吹出口4から積極的放出させる必要がある。表面浄化運転時には、pHを5.0以上6.5以下とすることで、トレイ10内の次亜塩素酸の90%以上が次亜塩素酸分子として存在するようになり、空気中に揮発しやすくなる。例えば人の出入りの多い部屋において、夜間の無人状態の時間帯に机やドアノブなどに付着した菌を除菌したいときに効果的である。
一方、室内の空気を浄化したい場合(空気浄化運転時)には、吸込口3から取り込んだ空気を空気浄化装置1内部で浄化するほうが効果的である。そこで、pHを8.5以上にすることで次亜塩素酸の90%以上がイオンで存在するようになり、脱臭効果を高めたり、空気中に揮発しにくくすることで、空気浄化装置1内に取り込んだ空気の除菌効果を高めたりすることができる。例えば、汚物処理や調理臭など一時的な臭気や空気の汚れの発生に対して効果的である。
また、表面浄化運転時は気液接触による空気の浄化がしにくく、空気浄化運転時には次亜塩素酸が揮発しにくいため空間表面の除菌がしにくいという課題もあるが、それらの両方の浄化を行いたいときには、その他の運転モードとして、pHを7.5程度にすることで分子状態とイオン状態の割合が1対1とすることも可能である。この場合、表面浄化運転時や、空気浄化運転時と比べて、それぞれに特化した性能を求めることはできないが、次亜塩素酸をある程度揮発させながら、同時に汚れた空気を取り込んだ際の気液接触による浄化も行うことができる。また、表面浄化運転と比較すると揮発量が減少するため、次亜塩素酸を揮発させつつもトレイ内の次亜塩素酸濃度を比較的長時間維持することもできる。例えば、ペットの飼育時にはペットが動き回ることで付着するまたは浮遊する菌やペット由来のにおいの発生が予想される。このように比較的軽微な菌やにおいの継続的な発生が想定される場合には、このような運転方法によって環境表面及び空気の汚れの双方の問題を低減することができる。
上記以外でも、pHを変化させることで次亜塩素酸の分子状態とイオン状態の割合を変化させ、目的に合わせて、揮発させた次亜塩素酸による浄化と、装置内部での気液接触での浄化のバランスを調製することができる。
本実施の形態において、送風機6はシロッコファンを用いているが、送風を行える機構であればその他の手段を用いてもよく、その構成を制限するものではない。加えて気液接触部材7は回転可能な筒形状のフィルタを使用しているが、次亜塩素酸と気流を接触させることができればよく、その構成を制限するものではない。
また、本実施の形態における電解補助剤はタブレット状の塩化ナトリウムを使用しているが、その成分を制限するものではなく、塩化物イオンを供給できるものであれば、塩酸等を用いることもできる。加えて、タブレット状以外にも、液体での保存や給水タンクに直接追加することも可能であり、その構成を制限するものではない。また、本実施の形態では空気浄化装置1外に備えたボトルに保存しているが、本体との直結や、取り外し可能な状態で本体に備え付けてもよく、その構成を制限するものではない。
また本実施の形態において、電気分解の終了はタイマー制御を使用しているが、例えば次亜塩素酸水センサーによる濃度検知等を使用してもよく、その構成を制限するものではない。加えて、送風機6とタイミングモーター35による気液接触部材7の回転は電解後に開始するものとしているが、電解中にも回転することも可能であり、その制御を制限するものではない。
加えて本実施の形態において電解補助剤投入装置およびpH調製剤投入装置23の機構はシリンジ機構に限らず、例えば回転体の回転や、ポンプの使用等も可能であり、その構成を制限するものではない。
(実施の形態2)
実施の形態1では、pH調製剤の投入により次亜塩素酸の揮発量を調製できる空気浄化装置1の実施形態を説明した。
特に、pHによって次亜塩素酸の揮発量を効率よく制御するには、pH調製剤と次亜塩素酸との反応性が低いことや2種類のpH調製剤によって緩衝液が形成されることが望ましい。
そこで本実施の形態においては、実施の形態1で記載したpH調製剤についてアルカリ性のpH調製剤としてりん酸水素二ナトリウムを、酸性のpH調製剤としてりん酸二水素ナトリウム、もしくは、りん酸二水素カリウムを用いるものとする。
これにより、アルカリ性のpH調製剤としてりん酸水素二ナトリウム、酸性のpH調製剤として、使用したりん酸二水素カリウム、またはりん酸二水素ナトリウムが水溶液中で緩衝液を構成し、pHの変動を抑えることができる。
これらアルカリ性のpH調製剤及び酸性のpH調製剤は溶解することで、水素イオンが化学平衡状態になり、水溶液内のpHが安定化させることができる。
調製剤の例としては、りん酸水素二ナトリウムやりん酸二水素ナトリウムなどのりん酸塩を挙げたが、調製剤には次亜塩素酸との反応性が低いものが望ましく、クエン酸等の有機酸は次亜塩素酸と反応し有機塩素化合物を生成するため、好ましくない。
本実施の形態におけるpH調製剤の投入例を示す。
本実施の形態において、アルカリ性のpH調製剤はりん酸水素二ナトリウム、酸性のpH調製剤はりん酸二水素ナトリウムもしくはりん酸二水素カリウムである。アルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤の混合割合は、pHを6.5とするには物質量で5:1程度、pHを7.5とするには物質量で1:2程度、pHを8.5とするには物質量で1:20程度とすることで、所定のpHに到達させることができる。このとき、それぞれの混合割合を維持したまま、濃度を高くすると、緩衝能力は高くなりpHの変動がより抑えられるが、割合が正しければ、投入量を規定するものではない。
pH調製剤の投入判定の例を示す。
図4に示すように、制御部14には、溶解可能量記憶手段31と調整剤投入量記憶手段32と調整剤投入量算出手段33と投入可否判定手段34とを備えている。
溶解可能量記憶手段31には、アルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤について、(溶解度とトレイ10内に保持される水の量から)溶解可能量(これ以上解かせない量)が記憶されている。調整剤投入量算出手段33は、使用者が給水後初めて運転モードを選択すると必要量のアルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤を算出するものである。調整剤投入量算出手段33が算出したアルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤の量をpH調製剤投入装置23が投入する。
例えば、トレイ10内の水量が1.5Lでアルカリ性のpH調製剤としてりん酸水素二ナトリウムを、酸性のpH調製剤としてりん酸二水素ナトリウムを使用した場合について示す。この場合、りん酸水素二ナトリウムの溶解可能量が181.5g、りん酸水素二ナトリウム1094.75gであり、あらかじめ溶解可能量記憶手段31に記憶されている。
さて、表面浄化運転が選択された時には、調整剤投入量算出手段33がりん酸水素二ナトリウムとりん酸二水素ナトリウムが、それぞれ、0.179g(1.248mmol)、0.758g(6.252mmol)投入させることで、pH6.5、5mMの緩衝液が形成される。
この時の投入量は、調整剤投入量記憶手段32に記憶される。次に、運転モードが空気浄化運転に切り替えられると、調整剤投入量記憶手段32に記憶された初期の投入量を調整剤投入量算出手段33が参照して、増やすアルカリ性のpH調製剤の量を算出し、pH調製剤投入装置23に所定の量を投入させることで、pH8.5の緩衝液に調製される。この場合、りん酸水素二ナトリウムを17.87g投入することで、総量としてりん酸二水素ナトリウムが0.758g(6.252mmol)、りん酸水素二ナトリウムが18.05g(127.1mmol)投入されることとなり、調整剤投入量記憶手段32にはこれらの量が記憶されることとなる。
このように調整剤投入量算出手段33によって投入量の計算がなされた時、制御部14では、投入可否判定手段34が所定の投入量の投入前に、投入量の総量を算出して、溶解可能量記憶手段31に記憶された溶解可能量に対して、該投入量の総量が越えないかを比較判定する。前記投入例のように、投入量の合計が溶解可能量を超えない場合は、アルカリ性のpH調製剤または酸性のpH調製剤が投入され、pHの調整が行われる。一方で、投入量の合計が溶解可能量を超える場合は、アルカリ性のpH調製剤または酸性のpH調製剤の投入が中止され、排水を喚起するランプ17によって排水が喚起される。
(実施の形態3)
実施の形態2では、アルカリ性のpH調製剤としてりん酸水素二ナトリウムを、酸性のpH調製剤としてりん酸二水素ナトリウムもしくはりん酸二水素カリウムを用いる空気浄化装置1の実施の形態を説明した。
この装置において、pH調製剤の状態は液体での保持も可能であるが、例えば、りん酸水素二ナトリウムは水への溶解度が7.7g/100mLであり、大量に保持することは難しい。
また、粉末で保持した場合には投入時の秤量や粉末の飛散、装置細部への侵入の可能性等によって取り扱いが難しい。
そこで本実施の形態における空気浄化装置1は、アルカリ性のpH調製剤及び、酸性のpH調製剤を固体のタブレットとして保持することで、空気浄化装置1内での保持量を増やすことができ、かつ投入量の調製をしやすくしたものである。
本発明に係る空気殺菌装置は、室内の空気浄化手段等として有用である。
1 空気浄化装置
2 本体ケース
3 吸込口
4 吹出口
5 空気風路
6 送風機
7 気液接触部材
8 給水タンク
10 トレイ
11 電極
12 電解部
13 貯留部
14 制御部
15 操作スイッチ
16 電解補助剤投入装置
17 排水を喚起するランプ
18 給水を喚起するランプ
23 pH調製剤投入装置
24 アルカリ性のpH調製剤
25 酸性のpH調製剤
26 次亜塩素酸供給装置
30 内枠
31 溶解可能量記憶手段
32 調整剤投入量記憶手段
33 調整剤投入量算出手段
34 投入可否判定手段
35 タイミングモーター

Claims (3)

  1. 吸込口と吹出口を備えた筐体と、筐体の内部には、次亜塩素酸水を貯留する貯留部と、前記貯留部へ次亜塩素酸を供給する次亜塩素酸給装置と、前記貯留部において通過させた空気に次亜塩素酸を揮発させる気液接触部材と、前記吸込み口から吸い込んだ空気を前記気液接触部材を通過させ前記吹出口から放出する送風機と、
    電解補助剤を保持する電解補助剤投入装置と、を有し前記気液接触部材を通過した空気を次亜塩素酸で殺菌する空気浄化装置において、
    前記貯留部内にpHを調製する薬剤を投入するpH調製剤投入装置と、運転モードを設定する運転モード設定部と、前記運転モードによって前記pH調製剤投入装置を動作させる制御部とを備え、
    前記pH調製剤投入装置は、アルカリ性のpH調製剤及び酸性のpH調製剤を保持しており、
    前記制御部は、前記運転モード設定部によって設定された運転モードに合わせて、前記アルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤の少なくとも一方を前記貯留部に投入し、電解槽内のpHを所定の値に調製できるものであり、前記運転モードは少なくとも前記貯留部内の次亜塩素酸を含む溶液をpH6からpH7の間へ調製する運転モードと、pH8からpH9の間に調製する運転モードを備えた空気浄化装置。
  2. アルカリ性のpH調製剤としてりん酸水素二ナトリウム、酸性のpH調製剤としてりん酸二水素カリウム、またはりん酸二水素ナトリウムを備え、前記アルカリ性のpH調製剤と酸性のpH調製剤のそれぞれを液体、もしくは固体状態で装置内に格納した請求項1記載の空気浄化装置。
  3. アルカリ性のpH調製剤及び酸性のpH調製剤は固体のタブレットとして保持している請求項2記載の空気浄化装置。
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