JP6693965B2 - エンドミル及び切削加工物の製造方法 - Google Patents

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Description

本態様は、エンドミル及び切削加工物の製造方法に関する。
エンドミルは、ワークの溝加工及び肩加工などに利用されているが、切削によって発生する切屑をスムーズに排出する必要がある。そのため、複数条の外周切刃間に切屑排出溝を形成して、切屑排出性を向上させている。また、例えば特開2015−080844号公報(特許公報1)に示すように、エンドミルには、切屑排出溝の先端側に、底刃を形成するためのギャッシュが設けられている。
しかしながら、溝加工と肩加工では切屑の排出状態が異なり、特に、多量の切屑が生成する溝加工において、切屑が詰まる場合がある。また、切屑排出溝を深くすると、エンドミル本体の芯厚が小さくなり、エンドミル本体の剛性が低くなるため、エンドミル本体の回転軸に対して直交する方向にかかる抵抗が大きい肩加工において、エンドミル本体が大きく撓んで、エンドミルの加工精度が低下する場合がある。
一態様のエンドミルは、回転軸に沿って第1端から第2端にかけて延びた棒状体の本体部と、該本体部の前記第1端の側に位置する切刃と、前記切刃に隣接して位置するギャッシュと、該ギャッシュを囲み、前記ギャッシュから前記第2端に向かって螺旋状に延びた第1溝と、該第1溝を囲み、前記第1溝から前記第2端に向かって螺旋状に延びた第2溝と、を備えており、前記回転軸に直交する断面において、前記第1溝の深さが前記第2溝よりも深く、前記第1溝のねじれ角は、前記第2溝のねじれ角よりも小さい
一実施形態のエンドミルを示す側面図である。 図1に示すエンドミルの第1端の側における拡大図である。 図2に示すエンドミルを90°回転させた側面図である。 図1に示すエンドミルを第1端に向かって見た模式図である。 図2に示すエンドミルのX−Xにおける断面図である。 図2に示すエンドミルのY−Yにおける断面図である。 図2に示すエンドミルのZ−Zにおける断面図である。 第1実施形態の切削加工物の製造方法を示す模式図である。 第2実施形態の切削加工物の製造方法を示す模式図である。
図1に示すエンドミル30は、ソリッドタイプのエンドミルであり、回転軸Oに沿って第1端Aから第2端Bにかけて延びた棒状体の本体部1と、本体部1の第1端Aの側に位置する第1切刃2と、第1切刃2に隣接して位置するギャッシュ3と、ギャッシュ3を囲み、ギャッシュ3から本体部1の第2端Bに向かって螺旋状に延びた第1溝4aと、第1溝4aを囲み、第1溝4aから本体部1の第2端Bに向かって螺旋状に延びた第2溝4bとを備えている。
本実施形態における本体部1は、図5に示すように、回転軸Oを中心とした直径Dを有しており、回転軸Oに沿って第1端Aから第2端Bにかけて延びた棒状体であることから、略円柱状体である。なお、図1などにおいて回転軸Oは2点鎖線によって示している。本体部1は、少なくとも第1切刃2が位置する部分が、超硬合金、サーメット又はcBN等の硬質材料によって構成されている。
本体部1は、図1に示すように、第2端Bの側に位置するシャンク部1aと、シャンク部1aに対して第1端Aの側に位置する根元部1bと、根元部1bに対して第1端Aの側に位置する切刃部1cとによって構成されている。本体部1の芯厚d1〜d3は、図5〜図7に示すように、第2端の側に向かうにしたがって大きくなっていてもよい(d1<d2<d3)。このような構成を満たすときには、本体部1の撓みが抑制される。
本実施形態におけるエンドミル30は、第1切刃2を有している。第1切刃2は、本体部1における第1端Aの側に位置しており、一般的に底刃と呼ばれる部分である。第1切刃2は、1つのみであってもよく、また、複数あってもよい。本実施形態におけるエンドミル30は、図4に示すように、4つの第1切刃2を有している。
また、本実施形態におけるエンドミル30は、第1切刃2に加えて第2切刃5を有している。第2切刃5は、本体部1の外周に位置しており、一般的に外周刃と呼ばれる部分である。第2切刃5は、第1切刃2の外周側の端部に接続されている。本実施形態においては、第1切刃2が4つ存在していることから、第2切刃5もまた4つ存在している。
第2切刃5は、第1切刃2から第2端Bの側に向かって延在している。第2切刃5の回転軸Oに沿った方向の長さを、図2及び図3において切刃長Lとして示している。また、第2切刃5は回転軸Oに対してねじれ角α3でねじれており、本体部1の外周に螺旋状に位置している。第1切刃2及び第2切刃5は、滑らかに隣接されていてもよい。第1切刃2及び第2切刃5によって切刃が構成されている。
ギャッシュ3は、第1切刃2に隣接して位置している。ギャッシュ3が上記の領域に位置していることによって、第1切刃2に沿ってすくい面6が形成される。本実施形態におけるすくい面6は、平坦な面形状となっている。
第1溝4aは、ギャッシュ3を囲み、ギャッシュ3から第2端Bに向かって螺旋状に延びている。ただし、第1溝4aはギャッシュ3の周りの全体を囲んでいる訳ではなく、ギャッシュ3における第1切刃2に沿った部分を除く範囲を囲んでいる。
第2溝4bは、第1溝4aを囲み、第1溝4aから第2端Bに向かって螺旋状に延びている。ただし、第2溝4bは第1溝4aの周りの全体を囲んでいる訳ではなく、第1溝4aにおける第1端Aの側の一部を除く範囲を囲んでいる。第2溝4bは、第1溝4aから第2端Bに向かって延びていることから、第1溝4aよりも第2端Bの側に長く延びている。
このように本実施形態におけるエンドミル30は、切屑を排出する溝4として、第1溝4a及び第2溝4bを有している。本実施形態における溝4は、第1端Aの側に位置して第1溝4a及び第2溝4bが位置する部分4cと、第2端Bの側に位置して第2溝4bのみが位置する部分4dとを有している。
そして、図5及び図6に示すように、本実施形態では、回転軸Oに直交する断面において、第1溝4aの深さt1が第2溝4bの深さt2よりも深くなっている。そのため、加工状況の異なる溝加工及び肩加工のいずれにおいても良好に切削加工を行なうことができる。
具体的には、溝加工においては、第1切刃2において多量の切屑が発生し易い。しかしながら、部分4cに相対的に深さが深い第1溝4aが存在していることから、切屑の収容量が大きくなり、切屑が詰まるおそれを小さくできる。また、肩加工においては、回転軸Oに直交する方向にかかる抵抗が大きくなり易い。しかしながら、部分4dには相対的に深さが深い第1溝4aが存在せず、溝4として第2溝4bのみが存在している。そのため、エンドミル30は、高い剛性を有していることから、撓みや折損を抑制できる。
ここで、本実施形態における溝4の深さとは、図5〜図7に示すような断面図において、本体部1の外接円から、第1溝4a及び第2溝4bの底までの深さを指す。図5〜図7に第1溝4aの深さをt1、第2溝4bの深さをt2として示す。
第1溝4a及び第2溝4bによって構成される溝4は、本体部1の外周に位置している。そのため、第1切刃2が複数存在する場合においては、例えば図2に示すように、複数の第2切刃5の間に、溝4がそれぞれ位置することになる。回転軸Oに直交する断面である図5〜図7に示すように、本体部1の外周において、複数の第2切刃5と複数の溝4とが交互に位置している。本体部1の外周には、第2切刃5及び溝4に加えて、第2逃げ面7が位置している。本体部1には、これら以外に、回転軸Oからの距離が第2切刃5と同じであるマージン部が位置していてもよい。
溝4は、本体部1における切刃部1cから根元部1bにかけて螺旋状に延在している。図2及び図3に示すように、溝4は、根元部1bに位置する切れ上がり部8を有している。切れ上がり部8の深さは、第2端Bの側に向かうにしたがって浅くなっている。
図4に示すように、第1端Aに向かって見た場合において、各第1切刃2からエンドミル30の回転方向Rの前方にそれぞれ溝4が位置している。溝4において、第2切刃5(第1切刃2の最外点)の対岸の位置にヒール9が位置している。言い換えれば、溝4を間に挟むように第2切刃5及びヒール9が位置している。このとき、溝4を基準として、回転方向Rの後方に第2切刃5が位置するとともに、回転方向Rの前方にヒール9が位置している。
第1切刃2に対して回転方向Rの後方には第1逃げ面10が位置している。本実施形態においては、本体部1の溝4を挟んで第2切刃5と対向する第2逃げ面7の終端をヒール9と定義する。図5〜図7に示すように回転軸Oに直交する断面において、ヒール9は、第2逃げ面7と溝4との交点によって示される。
本実施形態において、本体部1の直径Dに対する部分4cの長さの比、言い換えれば、本体部1の直径Dに対する第1溝4aにおける回転軸Oに沿った方向の長さの比は、1〜1.6に設定されている。上記の比が1〜1.6に設定されている場合には、溝加工における切屑排出性と肩加工における本体部1の剛性をともに高めることができる。
本実施形態において、第1溝4aの深さt1は、第1端Aの側より第2端Bの側が浅くなっている。第1溝4aが上記の構成である場合には、溝加工及び肩加工のいずれにおいてもさらに良好に切削加工を行なうことができる。溝加工において切屑が詰まりやすい第1端Aの側における第1溝4aの深さを深くすることが可能であるとともに、肩加工において大きな負荷が加わり易い第2端Bの側における第1溝4aの深さを浅くすることが可能である。
特に、本実施形態において、第1溝4aの深さt1は、第1端Aの側から第2端Bの側に向かうにしたがって浅くなっている。第1溝4aが上記の構成である場合には、第1溝4aにおける切屑がスムーズに第2端Bの側に流れ易くなるので、切屑排出性が向上する。また、第1溝4aにおける第2端Bの側の端部において第2溝4bとの間に大きな段差ができにくくなるので、切屑が詰まりにくくなる。特に、第1溝4aにおける第2端Bの側の端部において第1溝4aと第2溝4bとが段差なく隣接している場合には、切屑排出性がよい。
溝4として、第1溝4a及び第2溝4b以外に、例えば第1溝4aと第2溝4bとの間に別の領域が位置していてもよいが、本実施形態においては、第1溝4aが第2溝4bに隣接しており、溝4が第1溝4a及び第2溝4bからなっている。溝4が上記のように構成されている場合には、第1溝4a及び第2溝4bのスペースが広く確保できる。
本実施形態では、第1溝4aよりも第2端Bの側、言い換えれば、部分4dでの第2溝4bの深さは、一定であるか、又は第1端Aの側から第2端Bの側に向かうにしたがって浅くなっている。第1端Aの側から第2端Bの側に向かうにしたがって浅くなっている場合において、第1溝4aの深さの傾斜よりも第2溝4bの深さの傾斜が緩やかであると、第1切刃2及び第2切刃5における切屑排出性をより一層高めることができる。第1溝4aの深さの傾斜は、第1溝4aにおける第1端Aの側の端部での深さと、第1溝4aにおける第2端Bの側の端部での深さとの差を、第1溝4aの長さで割った値(tanθ)で表される。第2溝4bの深さの傾斜も同様に求められる。
本実施形態では、第1溝4aのねじれ角α1は、第2溝4bのねじれ角α2よりも小さい。第1溝4a及び第2溝4bのねじれ角が上記のように構成されている場合には、第2切刃5にて発生する切屑の切屑排出性を損なうことなく、第1切刃2において発生する切屑の切屑排出性を高めることができる。すなわち、第2切刃5と第1溝4aとの間は、第2切刃5のすくい面として機能するが、このすくい面の状態が第1端Aの側と第2端Bの側とで、できるだけ異ならないように設定することができ、第2切刃5が安定した切削性能を発揮する。
ここで、第1溝4aのねじれ角α1とは、第1溝4aにおける最も溝の深さが深い底に沿った直線L1と、回転軸Oとのなす角であり、第2溝4bのねじれ角α2とは、第2溝4bにおける最も溝の深さが深い底に沿った直線L2と、回転軸Oとのなす角で定義される。第1溝4aのねじれ角α1は、33°〜40°であり、第2溝4bのねじれ角α2は30°〜37°である。
なお、本実施形態において、第2切刃5のねじれ角α3は、第2溝4bのねじれ角α2と同じであり、30°〜37°である。この角度であれば、切削抵抗のうち回転軸Oと直交する方向に加わる力が小さくなるため、エンドミル30に加わる負荷を小さくできる。第1端の側から見た隣接する第2切刃5、5間の間隔(距離)wは、第2切刃5の数によって異なるが、例えば、エンドミル30の直径Dに対して0.25〜0.5倍となる。
本実施形態において、第1溝4aの幅が側面視において第2端に向かうにしたがって狭くなっている。第1溝4aが上記の構成である場合には、部分4c及び部分4dのいずれにおいても、第2溝4bにおける第2切刃5と隣接する部分、すなわち、第2溝4bにおける第2切刃5のすくい面として機能する部分を安定して確保し易くなるので、第2切刃5での切削性能が安定する。
第2溝4bは、第2切刃5と第1溝4aとの間に位置する部分の幅が一定である。また、第2溝4bは、第2切刃5とヒール9との間に位置する部分の幅が、第1端Aの側から第2端Bの側に向かうにしたがって広くなっている。言い換えれば、第2溝4bは、回転方向Rの後方において第1溝4aよりも外周側に位置する部分の幅が一定であるとともに、回転方向Rの前方において第1溝4aよりも外周側に位置する部分の幅が第2端Bに向かうにしたがって広くなっている。
第2溝4bが上記の構成である場合には、第2溝4bにおける第2切刃5のすくい面として機能する部分が、第1端Aの側と第2端Bの側で同じ幅となるように設定されるので、第2切刃5が安定した切削性能を発揮することができる。なお、本実施形態において、第2溝4bの第2切刃5のすくい面として機能する部分の幅が一定であるとは、この部分の幅のばらつきが10%以内であることを意味する。
また、図2、図3及び図7に示すように、第2溝4bは、第1溝4aよりも第2端Bの側での回転軸Oに直交する断面において、互いに隣り合う2つの凹曲面形状の溝部11、12によって構成されている。第2溝4bが上記の構成である場合には、溝4の容量を最適化しつつ、第2切刃5側のすくい角の調整が容易となる。このような2つの溝部11、12は、加工筋の状態(向きや形状)が異なることによって、判別することができる。2つの溝部11、12は、滑らかに繋がっていてもよいが、その間に突起13を有するものであってもよい。このような2つの溝部11、12からなる溝4は、製造工程で、本体部1に対して少なくとも2回、溝加工を行なうことによって形成される。
本実施形態のエンドミル30は、図4に示すように、4つの第1切刃2を有している。このとき、4つの第1切刃2は、回転軸Oを通り、互いに回転対称に位置する2つの第1切刃2(以下、第1部分2aという)と、回転軸Oから離れ、互いに回転対称に位置する2つの第1切刃2(以下、第2部分2bという)によって構成されている。すなわち、本実施形態のエンドミル30は、2つの第1部分2a及び2つの第2部分2bを含む4つ以上の第1切刃2を有する構成となっている。一般的に、第1部分2aは親刃と呼ばれる部分であり、第2部分2bは子刃と呼ばれる部分である。
本実施形態では、回転軸Oに直交する断面において、第1部分2aから延びた第1溝4aの深さt1pが、第2部分2bから延びた第1溝4aの深さt1cよりも深くなっている。第1溝4aが上記の構成である場合には、本体部1の剛性を維持しつつ、第1部分2aにおける切屑排出性を高めることができる。第1部分2aは第2部分2bより切刃長さが長いことから、切屑の生成量が多い。そのため、第1部分2aで生成された切屑が通る第1溝4aの部分においては、第2部分2bで生成された切屑が通る第1溝4aの部分よりも溝4の容量よりも大きくすることが求められるからである。
なお、第1切刃2が複数存在する場合において、本実施形態のように第1部分2a及び第2部分2bを有する構成ではなく、複数の第1切刃2の少なくとも1つが、他の第1切刃2とは点対称の形状ではない、不等分割であってもよい。少なくとも1つの第1切刃2が他の第1切刃2に対して非対称な形状である場合には、切削時にエンドミル30が共振してびびり振動が発生することを抑制できる。
びびり振動が抑制される構成として、第1切刃2の配置を上記のように非対称にする構成以外に、一部の第1切刃2及びそれに続く第2切刃5の開き角を変えた構成(不等分割)、又は、ねじれ角α3を変えた構成が採用されてもよい。
第1切刃2の数によって異なるが、図6に示す溝4の開き角β1、β2の望ましい範囲は30°〜165°である。この範囲であれば、溝4に切屑が詰まることなく、かつ切屑が溝4によってカールされずに飛び出すおそれが小さくなる。
なお、溝4の開き角β1、β2は、図6において、第2切刃5と回転軸Oとを結ぶ直線と、ヒール9と回転軸Oとを結ぶ直線とのなす角度で定義される。図5〜図7では、第1部分2aに連続する第2切刃5に対する開き角β1と第2部分2bに連続する第2切刃5に対する開き角β2が異なっている。
本実施態様のエンドミル30は、再研磨によって切刃を再生することが可能である。具体的には、溝4の再研磨加工とすくい面6のギャッシュ3の再研磨加工によって、第1切刃2及び第2切刃5を再生させることができる。このとき、場合によっては、第1溝4aも再加工して、溝4を最適化するのがよい。
<切削加工物の製造方法>
本実施形態に係る切削加工物の製造方法を、図8、図9を用いて説明する。
図8は、第1実施形態として、図1のエンドミルを用いて被削材を肩加工する切削加工物の製造方法を示す模式図である。本実施形態では、エンドミル30を、図8Aに示すように、回転軸Oを基準に矢印A方向に回転させつつ矢印B方向に動かして、被削材100に近づける。
次に、図8Bに示すように、回転しているエンドミル30を被削材100に接触させる。具体的には、回転しているエンドミル30を、回転軸Oに対して垂直な方向である矢印C方向に移動させ、第1切刃及び第2切刃を被削材100の表面に接触させる。第2切刃に接触して切削された被削材100の被削面が、側方切削面101となる。また、第1切刃によって切削された被削材100の被削面が、底切削面102となる。
切削加工が終了したら、図8Cに示すように、エンドミル30を矢印C方向にそのまま動かし、エンドミル30を被削材100から離すことによって、所望の切削加工物110が得られる。エンドミル30が上述した理由から、肩加工において優れた切削能力を備えているので、加工面精度に優れる切削加工物110を得ることができる。
なお、切削加工を継続する場合には、エンドミル30を回転させた状態を保持したまま、被削材100の異なる箇所にエンドミル30の切刃を接触させる工程を繰り返せばよい。本実施形態では、エンドミル30を被削材100に近づけているが、エンドミル30及び被削材100は相対的に近づけばよく、例えば被削材100をエンドミル30に近づけてもよい。この点、エンドミル30を被削材100から離隔させる工程についても同様である。
図9は、第2実施形態として、図1のエンドミルを用いて、被削材を溝加工する切削加工物の製造方法を示す模式図である。本実施形態では、図9Aに示すように、図8Aと同様に、エンドミル30を被削材100に近づける。
次に、図9B、図9Cに示すように、回転しているエンドミル30を被削材100の表面に接触させる。具体的には、図9Bに示すように、回転しているエンドミル30を、回転軸Oに対して平行な方向である矢印B方向に移動させ、第1切刃及び第2切刃を被削材100の表面に接触させる。そして、エンドミル30を、回転軸Oに対して垂直な方向である矢印C方向に移動させ、第1切刃及び第2切刃を被削材100の表面に接触させる。これにより、第1切刃に接触して切削された被削材100の被削面が、底切削面103となる。また、第2切刃によって切削された被削材100の被削面が、側方切削面104となる。
切削加工が終了したら、図9Dに示すように、エンドミル30を矢印B方向とは逆のD方向に動かし、エンドミル30を被削材100から離すことによって、所望の切削加工物111が得られる。エンドミル30が上述した理由から、溝加工においても優れた切削能力を備えているので、加工面精度に優れる切削加工物111を得ることができる。なお、肩加工と溝加工を組合せた切削加工も可能である。
以上、一実施形態のエンドミル及びこれを用いた切削加工物の製造方法について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることは言うまでもない。
30 エンドミル
1 本体部
1a シャンク部
1b 根元部
1c 切刃部
2 第1切刃
2a 第1部分
2b 第2部分
3 ギャッシュ
4 溝
4a 第1溝
4b 第2溝
5 第2切刃
6 すくい面
7 第2逃げ面
8 切れ上がり部
9 ヒール
10 第1逃げ面
11、12 溝部
13 突起
O 回転軸
D エンドミルの直径
α ねじれ角
β 開き角
d 芯厚

Claims (10)

  1. 回転軸に沿って第1端から第2端にかけて延びた棒状体の本体部と、
    該本体部の前記第1端の側に位置する切刃と、
    該切刃に隣接して位置するギャッシュと、
    該ギャッシュを囲み、前記ギャッシュから前記第2端に向かって螺旋状に延びた第1溝と、
    該第1溝を囲み、前記第1溝から前記第2端に向かって螺旋状に延びた第2溝と、
    を備えたエンドミルであって、
    前記回転軸に直交する断面において、前記第1溝の深さが前記第2溝よりも深く、
    前記第1溝のねじれ角は、前記第2溝のねじれ角よりも小さい、エンドミル。
  2. 前記第1溝の深さは、前記第1端の側よりも前記第2端の側が浅くなっている、請求項に記載のエンドミル。
  3. 前記第1溝の深さは、前記第1端の側から前記第2端の側に向かうにしたがって浅くなっている、請求項に記載のエンドミル。
  4. 前記第1溝よりも前記第2端の側での前記第2溝の深さは、前記第1端の側から前記第2端の側に向かうにしたがって浅くなっており、
    前記第2溝の深さの傾斜が、前記第1溝の深さの傾斜よりも緩やかである、請求項に記載のエンドミル。
  5. 前記本体部の直径に対する前記第1溝における回転軸に沿った方向の長さの比が1〜1.6である、請求項1〜のいずれか1つに記載のエンドミル。
  6. 前記第1溝よりも前記第2端の側での前記回転軸に直交する断面において、
    前記第2溝は、隣り合う2つの凹曲面形状の溝部を有する、請求項1〜のいずれか1つに記載のエンドミル。
  7. 前記第1溝の幅は、側面視において、前記第2端に向かうにしたがって狭くなっている、請求項1〜のいずれか1つに記載のエンドミル。
  8. 回転方向の後方において前記第1溝よりも外周側に位置する前記第2溝の部分の幅が一定であるとともに、回転方向の前方において前記第1溝よりも外周側に位置する前記第2
    溝の部分の幅が前記第2端に向かうにしたがって広くなっている、請求項に記載のエンドミル。
  9. 第1端の側からの端面視において、
    前記切刃は、前記回転軸を通り、互いに回転対称に位置する2つの第1部分と、前記回転軸から離れ、互いに回転対称に位置する2つの第2部分と、を含む4つ以上の部分を有し、
    前記回転軸に直交する断面において、前記第1部分から延びた前記第1溝の深さが、前記第2部分から延びた前記第1溝の深さよりも深い、請求項1〜のいずれか1つに記載のエンドミル。
  10. 請求項1〜のいずれか1つに記載のエンドミルを回転させる工程と、
    回転している前記エンドミルを被削材に接触させる工程と、
    前記エンドミルを前記被削材から離す工程とを備えた切削加工物の製造方法。
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