JP6689718B2 - 電子デバイスの製造方法及びこれに用いる通気性シート - Google Patents
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Description
プリンテッドエレクトロニクスを用いることで、例えば、フィルムや布帛などの軽くて薄い基材や、柔軟性を有する基材の表面に電子部品を形成し、小型・軽量化された、或いはフレキシブルな電気機器を提供することができる。
平坦な吸着ステージ上に、この吸着ステージと接し、メッシュ状素材からなる支持層と、不織布層とを積層構成した通気性シートを貼着固定し、この不織布層に非通気性基材を載置して吸着固定し、印刷を施す電子デバイスの製造方法であって、
前述した支持層の周縁にはメッシュ状素材が露出し、かつ、このメッシュ状素材を目止めした非通気性貼着部を設け、この非通気性貼着部と前述した吸着ステージとにわたって固定用テープを貼着することによって、前記吸着ステージ表面と通気性シートとの間を封止することを特徴としている。
不織布層は、前述特許文献1に開示された静電紡糸技術によって作製した。始めに、重量平均分子量20万の市販されているポリアクリロニトリルを、N,N−ジメチルホルムアミドに濃度16wt%になるように溶解させ、ポリマー溶液(粘度:2000mPa・s)とした。次いで、ケースに周囲を囲われた空間(縦:1000mm、横:1000mm、高:1000mm)内に、ポリマー溶液を吐出できる内径0.41mmの金属製ノズルを直流高電圧装置に接続した状態で配置し、吐出されたポリマー溶液を捕集するための無端ベルトをアースし、ケース内に配置した。この金属製ノズルに17kVの電圧を印加することで、ポリマー溶液を3g/hの速度で吐出させて繊維化し、17g/m2の目付を有する不織布を得た。このようにして得られた不織布の主体となる構成繊維の平均繊維径を電子顕微鏡によって測定したところ、0.4μm(400nm)であった。これによって得られた不織布を155mm角に裁断し、不織布層23aとなる不織布を準備した。
続いて支持層も上記特許文献1と同様、ステンレス鋼製の金属メッシュ(関西金網株式会社製、100メッシュ平織り、線径0.10mm、目開きの間隔0.15mm)を用いた。ここで表記した目開きの間隔とは平織りにおけるワイヤー同士で形成される網目状の開口の一辺の長さに相当する公称値である。尚、メッシュ数とミリ単位とした線径Dにより、以下の式で算出したところ、当該周知の計算式と、実際に顕微鏡で観察した結果との高い相関を確認した。
目開きの間隔=(25.4/メッシュ数)−線径D
次いで、上述の金属メッシュを170mm×170mmに裁断した。この裁断物に目止めするホットメルトフィルムとして、市販のポリウレタンホットメルトフィルム『SM101−PUR』(NTW株式会社製、商品名)を幅20mm、長さ152mmの短冊状に裁断した。この短冊状のホットメルトフィルムは、上述した支持層の四隅に電動シーラー『OPL−600−10』(富士インパルス株式会社製、商品名)によって、180℃で熱プレスした。このようにして、図3に示す形態で、幅aが170mmの正方形であり、支持層23bの中央部分に150mm角の通気性領域が形成されるように、幅cが20mmとなる非通気性貼着部25を形成した。
上述した支持層23bに接着剤『スプレーのり 77』(スリーエムジャパン株式会社製、商品名:接着成分スチレンブタジエンゴム含有)を吹きつけ、その中央に前述の不織布を載せて積層一体化し、重畳部27の幅dを5mmとした実施例1の評価サンプルを得た。評価試験はスルーホール型吸着ステージ『WHT-ラボ』(株式会社ミノグループ製、商品名)を用いて実施した。この吸着ステージは260mm×290mmの矩形平板状であり、直径1.0mmの円形吸引口が10mm間隔で格子状(縦15個、横15個)に合計225個、孔設されたものである。
始めに、印刷対象物である非通気性基材として160mm角に裁断したPETフィルム『ルミラー S−100』(東レ株式会社製、厚さ100μm)を吸着ステージに直接載せ、真空吸着装置の圧力ゲージが−30kPaになるように吸着して、基準となる圧力(以下、基準圧力)を測定した。次いで、非通気性基材を一度取り外し、実施例1に係る通気性シート23を吸着ステージ15上に全ての吸引口を覆うように載置し、支持層23bの周囲を固定用テープ21で貼着、封止した。この際、固定用テープ21の貼着位置は、非通気性基材25上であって、かつ、不織布層23aとは1〜2mm離間した位置に封止作業を行った。続いて、吸着ステージ15に貼着封止した通気性シート23上に非通気性基材を載せて真空吸着装置を作動させ、非通気性基材を吸着固定した。この際の到達圧力を測定したところ、評価環境に対する吸引力の漏洩がないことを示す、上述の基準圧力相当の−30kPaを示した。また、貼着封止作業の説明からも明らかなように、吸着ステージに貼付した固定用テープ部分を再貼付可能な状態で作業を行うことができる。さらに、当該テープが不織布層23aとは離間した位置に貼着されているため、通気性シートを吸着ステージから取り外した後に、通気性シートに貼着された当該テープを利用して再び吸着ステージに載置使用しても、印刷作業が再開実施できることを確認した。
次に、重畳部の幅dが2mmとなるように不織布層23aを設けたことを除き、実施例1と同一の手順で評価サンプルの作製、並びに、評価を実施した。その結果、実施例1と同様に、良好な吸着状態を実現でき、しかも、再度の印刷作業再開にも支障は来たさなかった。
上述した支持層に目止めを施さず、非通気性貼着部25を備えていないこと以外は実施例1と同じ構成で通気性シートを作製し、上述の実施例と同様に評価を行った。その結果、非通気性基材の吸着固定時の到達圧力は−15kPaであり、基準圧力の2分の1に過ぎなかった。この比較例1に係る通気性シートを用いて、非通気性基材への印刷を実施したが、本来は印刷完了後に被印刷物である非通気性基材とメッシュスクリーンとが分離すべきところ、非通気性基材と通気性シートとの吸着固定不足によって、非通気性基材とメッシュスクリーンとが密着し、正常な印刷を完了することができなかった。この異常は、不織布層と、これを積層していない支持層領域との境界近傍で、吸着ステージの主面方向内での漏れを生じ、吸着力の散逸が生じたためと推定される。
次いで、上述した不織布層と支持層とを170mm角としたことを除いては、比較例1と同一の評価サンプルを調製し、比較例2とした。この評価サンプルを評価した結果、基準圧力には到達し、非通気性基材への印刷には支障を来たさなかった。しかしながら、固定用テープが不織布層の表面に貼着せざるを得ないため、印刷作業の再開を目的とした通気性シートの吸着ステージからの除去作業に際し、不織布層と支持層との剥離による通気性シートの破損を生じた。
「通気性シートの剥離」として、通気性シートにおける不織布層と支持層との剥離の有無を確認した結果は下記のように表記した。
「○」:固定用テープ剥離時の剥離なし
「×」:固定用テープ剥離時の剥離あり
また、正常な印刷工程の完了である非通気性基材とメッシュスクリーンとの分離について、「非通気性基材の分離」として、正常な場合を「○」、分離できない異常な場合を「×」で表記してある。
13:非通気性基材、15:吸着ステージ、17:吸引口、
19:インク付与部材、21:固定用テープ、25:非通気性貼着部、27:重畳部、
a:支持層23bの一辺の長さ、b:不織布層23aの一辺の長さ、
c:非通気性貼着部の幅、d:重畳部の幅。
Claims (3)
- 平坦な吸着ステージ上に、該吸着ステージと接するメッシュ状素材からなる支持層と、不織布層とを積層構成した通気性シートを貼着固定し、該不織布層に非通気性基材を載置して吸着固定し、印刷を施す電子デバイスの製造方法であって、
前記支持層の周縁にはメッシュ状素材が露出し、かつ、該メッシュ状素材を目止めした非通気性貼着部を設け、該非通気性貼着部と前記吸着ステージとにわたって固定用テープを貼着することによって、前記吸着ステージ表面と通気性シートとの間を封止することを特徴とする電子デバイスの製造方法。 - 非通気性基材に接するための不織布層と、吸着ステージに接するメッシュ状素材からなる支持層とが積層されてなる通気性シートであって、
該通気性シートの前記不織布層側から平面視した周縁には、前記支持層の外縁から所定幅で目止めされた非通気性貼着部が設けられており、しかも該非通気性貼着部と前記不織布層とが平面視で重なる重畳部を設けたことを特徴とする通気性シート。 - 前記非通気性貼着部は、熱可塑性樹脂で目止めされてなることを特徴とする請求項2に記載の通気性シート。
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