JP6689718B2 - 電子デバイスの製造方法及びこれに用いる通気性シート - Google Patents

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Description

本発明は、プリンテッドエレクトロニクスで真空吸着装置の吸着ステージに吸引固定された基材の表面へ印刷を施す際に、前記吸着ステージと前記基材との間に介在使用する、通気性シートを用いた電子デバイスの製造技術に関するものである。
電気機器の小型化に伴い、小型で軽量な、或いは厚さの薄い、例えば集積回路や配線材あるいは電子基板などの電子部品(以降、包括的に電子部品と称することがある)の開発が進められている。このような要請に応える技術として、近年、プリンテッドエレクトロニクスが注目を浴びている。プリンテッドエレクトロニクスとは、導電性成分或いは半導体成分などを配合した各種インク(以降、プリンテッドエレクトロニクスに使用される各種インクを単にインクと称することがある)を、フィルム(以下、非通気性基材と称する)などの基材表面に印刷し、この基材に種々の電子部品を作り込む技術分野である。
プリンテッドエレクトロニクスを用いることで、例えば、フィルムや布帛などの軽くて薄い基材や、柔軟性を有する基材の表面に電子部品を形成し、小型・軽量化された、或いはフレキシブルな電気機器を提供することができる。
本出願人らは、このプリンテッドエレクトロニクスに関連する技術として、上記非通気性基材に形成する画像の鮮明度を向上させるため、国際公開番号WO2016/021239A1公報(以下、特許文献1)を提案している。図1に、この公報に開示された通気性シートの使用時における模式的断面図を示す。この公報に提案している通気性シート11は、少なくとも1層の不織布層11aと、少なくとも1層の支持層11bとを含んで構成され、同図に示す2層のほか、他の通気性部材を更に含んで積層構成し得る。図1に示すとおり、使用時の通気性シート11は真空吸着装置(詳細な装置構成は不図示)に備えられた平坦な吸着ステージ15上に載置される。通気性シート11に非通気性基材13を載せた状態で真空吸着装置を稼働させることで、当該通気性シート11を構成する各構成成分が通気性を有するため、非通気性基材13が間接的に吸着ステージ15上に固定される。この技術では、インク付与部材19から付与されたインクは、非通気性基材13上に配置した不図示のメッシュスクリーンを介して、非通気性基材13の表面に所望のパターン形状で印刷される。
ここで、通気性シート11の吸引口17側に接している支持層11bには吸引作用を直接受けることから、織物又は編物のように形態変化を来しにくいメッシュ状の素材が用いられ、好適にはSUS製の平織りメッシュが用いられる。また、プリンテッドエレクトロニクスに従前用いられていた燒結金属や多孔質セラミックスを直接吸着ステージ15に載置する場合、これら従前の素材表面の凹凸が非通気性基材の印刷面に影響し、鮮明な画像を形成することが難しかった。従って特許文献1の技術では、非通気性基材13の表面に形成される画像を鮮明とするため、吸着ステージ15に接する支持層11bに、非通気性基材13を載置する不織布層11aが積層配置され、吸引固定された非通気性基材13の表面を平滑に保つ構成としている。
印刷を終えた非通気性基材のみを取り除き、通気性シート上に新たな非通気性基材を吸引固定することで、繰り返して印刷を行うことも可能で有る。図2は通気性シート使用時における各構成成分の配置関係をさらに詳細に説明するため、紙面上側に吸着ステージに載置された通気性シートの平面に着目した説明図を示すと共に、紙面下側には、上記平面をI−Iの一点鎖線で切り取った断面を示す説明図である。尚、図1と同一の構成成分には同一のハッチング並びに符号を付してある。この図2に示すように、略正方形の通気性シート11の四辺には、二点鎖線で透視的に示す固定用テープ21を貼付し、不図示の非通気性基材を載置吸着した際、吸引口(同図中の図示省略)からの吸引力が通気性シート11の端部断面部分から漏れないようにして印刷を行う。
本明細書では、このテープ固定による作業を封止または貼着封止と称し、実質的に吸引力が漏れない状態を封止と称する。また、この固定用テープ21による通気性シート11の吸着ステージへの固定は、実際に非通気性基材を載置した状態で真空吸着装置を稼働して吸引固定するまでの間、通気性シート11の吸着ステージ面内での位置ずれを防ぐためにも実施されている。このような各構成成分の配置関係によって印刷を終えた後、通気性シート11が吸着ステージ15から取り除かれる。これら一連の印刷は、1枚の通気性シートで、不織布層11a上に印刷ミス等でインクが構成繊維交点に入り込み通気性が損なわれる、もしくは平坦性が損なわれるまで当該シートを交換せずに繰り返し行うことができる。
国際公開番号WO2016/021239A1公報(特許請求の範囲、[0003]、[0019]、[0021]、[0025]、[図1]など)
上述のとおり、特許文献1に開示される通気性シートは、所定回数の印刷を終えた後、他の印刷パターンに切り替えを行う場合、または別の吸着ステージに取り付けて使用する場合には、印刷を行った当該シートを、一度、吸着ステージ15から取り除く必要がある。また、同文献に開示のとおり、不織布層11aと支持層11bとは、素材固有の通気性低下を極力抑えるため、熱圧着などによる積層一体化を図るのが最も望ましい。従って、上述の除去作業時に不織布層11aと支持層11bとが剥離してしまう、或いは通気性シート11と固定用テープ21とを剥離させる作業によって、当該テープが直接貼着されている不織布層11aの繊維構造が損なわれ、真空装置の設置環境を汚染する場合が有った。加えて、通気性シートの構造上の損傷は、通気性シートの除去時のみならず、吸着ステージ上の所定位置に固定用テープで固定する際、位置ズレを修正するためのテープの貼り直し作業でも生じる場合がある。このため、吸着ステージと通気性シートの位置合わせ作業、並びに、テープによる通気性シートの固定作業を慎重に行う必要があった。
本発明は、上述した通気性シートの取り扱いに伴う種々の問題点に鑑みてなされたものであり、通気性シートの吸着ステージ上の適正位置への固定、或いは、通気性シートを一度取り外し再び固定用テープで固定する場合であっても、上述の設置環境汚染や剥離の解消を図り、各種の電子デバイスを効率的に製造し得る技術を提供することを目的としている。
この目的の達成を図るため、本発明に係る電子デバイスの製造方法によれば、
平坦な吸着ステージ上に、この吸着ステージと接し、メッシュ状素材からなる支持層と、不織布層とを積層構成した通気性シートを貼着固定し、この不織布層に非通気性基材を載置して吸着固定し、印刷を施す電子デバイスの製造方法であって、
前述した支持層の周縁にはメッシュ状素材が露出し、かつ、このメッシュ状素材を目止めした非通気性貼着部を設け、この非通気性貼着部と前述した吸着ステージとにわたって固定用テープを貼着することによって、前記吸着ステージ表面と通気性シートとの間を封止することを特徴としている。
また、本発明に係る通気性シートの構成によれば、前述の非通気性基材に接して使用するための不織布層と、吸着ステージに接して使用する前述の支持層とが積層構成されている通気性シートであり、上述の不織布層側から平面視した通気性シートの周縁には、上述の非通気性貼着部を設け、しかも、この非通気性貼着部と前述した不織布層とが平面視した場合に重なる重畳部を設けたことを特徴としている。
さらに、この通気性シートに係る発明の実施にあたり、前述した非通気性貼着部は、前述の支持層を構成するメッシュ状素材の平面視で露出する周縁部分に熱可塑性樹脂による目止めが施された状態で非通気性を付与されていることが好ましい。
本発明に係る技術を適用することによって、作業に伴う通気性シートの繊維構造の破壊や層間剥離などを実質的に回避することができ、各種の電子デバイスを効率的に製造することが可能となる。
背景技術を説明するため、通気性シートの使用時における、模式的断面図である。 背景技術としての通気性シート使用時の各構成成分の配置関係を平面と断面とにより示す説明図である。 本発明の技術を説明するため、図2と同様に示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明の技術に関する好適な実施形態を説明する。尚、以下の説明では、本発明の理解を容易とするため、特定の形状、数値的条件、及び配置関係を例示して説明するが、本発明に係る技術は、これら特定の条件にのみ限定されるものではなく、この発明の目的の範囲内で任意好適に設計の変更または変形を行うことができる。さらに、以下で参照する図面には、前述のとおり同一の機能を有する構成成分には同一の符号とハッチングとを付すと共に、一部構成成分には断面を表すハッチングを省略する。
図3は、図2と同様、通気性シートを吸着ステージに載せ、固定用テープで固定した状態を示す説明図であって、紙面上側に平面視した図、同図に一点鎖線II-IIとした部分の断面を紙面下側に示している。この図3においても吸着ステージに設けられた吸引口の図示は省略し、平面図中の構成成分の符号は一部省略してある。
まず、本発明に係る通気性シート23では、メッシュ状素材を略正方形に裁断した支持層23b(図中、一辺の長さにaの符号を付す)に対して、寸法形状を一回り小さく採った略正方形の不織布層23a(一辺の長さb)を、市販されているスチレンブタジエンゴム、ポリビニルアルコール、ナイロンホットメルトなどを主成分とするスプレー状接着剤により、通気性を損なわないように積層一体化する。図示例では、このような寸法を有する2つの構成成分は、各々の中心が重なり、かつ各正方形の頂点同士が実質的に一直線となるように構成されている。このうち、不織布層を構成する素材は、特許文献1に開示されるポリオレフィン系樹脂を始めとする種々の合成樹脂を周知の不織布技術でシート状に構成したものを用いることができる。
また図3に示すとおり、支持層23bには、外縁から幅cにわたって非通気性貼付部25を設けている。この支持層に用いるメッシュ状素材としても前述特許文献1に開示されるように、通気性を有する種々の布帛を用いることができる。具体的には同文献に記載されるとおり、70メッシュ以上400メッシュ以下のステンレス鋼(SUS)製平織りメッシュなどを用いるのが良い。ここで、この支持層23bに非通気性貼付部25を設けるに当たっては、例えばナイロン、ポリオレフィンなどの合成樹脂からなるホットメルトフィルムを図示の幅cとした帯状に裁断し、これを支持層の周縁部に加熱加圧する手段、或いは、周知のバインダーや接着剤を幅cで塗布した後に硬化して、メッシュの目開きを封止する手段など、周知の手段によって「目止め」が達成できる。この際、上述した幅cは、不織布層23aの寸法や積層一体化する位置などで種々に設計することができるが、当該幅cの寸法条件として、固定用テープ21の幅に応じて、不織布層23aとは離間する位置に貼着封止するために十分な広さを持たせれば良い。この離間距離は任意好適な値で採り得るが、このような形態で貼着封止を行うことで、通気性シートの再使用に際して、不織布層23aを毛羽立たせ、あるいは支持層23bとの剥離を生じるなどの損傷を来すことなく本発明の方法を実施することができる。
さらに、支持層23bに行った「目止め」で実現する、非通気性貼着部25の「非通気性」とは、全く通気しない状態とする必要はない。即ち、吸着ステージに設けられた複数の吸引口がすべて通気性シート23で覆われ、しかも、当該シート23を構成する非通気性貼着部25と吸着ステージ15との間を固定用テープ21で封止する状態とすれば、非通気性基材に働く吸引力は、不織布層23aのうち非通気性貼着部25を除く支持層23bの領域のみを介して作用することとなる。従って、非通気性貼着部25に僅かな通気性が残ってしまった場合であっても、固定用テープが非通気性であれば「封止」が良好に機能し、通気性基材の吸引固定を確実に図ることができる。
非通気性基材には、種々の材質や厚さを用いるが、本出願に係る通気性シートは、図3に例示するように、非通気性貼着部25と不織布層23aとの間に、当該層23aの厚さに相当する段差を持っている。この厚さは、吸着ステージ15に載置、封止し、非通気性基材を載置後に実際に印刷を行う状態では不織布層23aが圧縮され、比較的小さくなる。ここで、封止に用いた固定用テープ21の厚さと圧縮された不織布層23aとの関係によっては、通気性シート23の周縁に相当する非通気性基材の部分で、当該基材表面に多少の凹凸を生じる場合がある。
このような通気性シート23には、支持層23b及びこれに設けた非通気性貼着部25の寸法条件と、不織布層23aの寸法条件とを調整することによって、幅dにわたる重畳部27を画成するのが好適である。この重畳部27の幅dは、設計に応じて任意好適に設計することができ、不図示の非通気性基材を載置、吸引した際に不織布層23aが圧縮されて厚さが減り、図示水平方向に非通気性の状態を実現することで、通気性シート23と非通気性基材13とを密着固定することができる(後段で詳述)。
以上、本発明の好適形態について、具体的な構成を挙げて説明したが、本発明の技術はこれら特定条件にのみ限定されるものではない。例えば、通気性シート23として略正方形の形状を例示しているが、これに代えて長方形などの矩形、円形、楕円形、三角形及びその他の多角形とすることもでき、吸着ステージに孔設された吸引口の形状、又は、不図示のメッシュスクリーンに設けられた印刷パターンの設計などに応じて形状変更することも可能である。これら形状、配置関係、数値的条件などは、この発明の目的の範囲内で任意好適に設計の変更または変形を行い得る。
以下、本発明の実施例として、本発明の好適態様を含む種々の通気性シート(以下、包括的に評価サンプルと称する)を調製し、評価した結果を記載する。尚、各構成成分の名称に符号を付す場合があるが、これは図3に示したものである。
(不織布の調製)
不織布層は、前述特許文献1に開示された静電紡糸技術によって作製した。始めに、重量平均分子量20万の市販されているポリアクリロニトリルを、N,N−ジメチルホルムアミドに濃度16wt%になるように溶解させ、ポリマー溶液(粘度:2000mPa・s)とした。次いで、ケースに周囲を囲われた空間(縦:1000mm、横:1000mm、高:1000mm)内に、ポリマー溶液を吐出できる内径0.41mmの金属製ノズルを直流高電圧装置に接続した状態で配置し、吐出されたポリマー溶液を捕集するための無端ベルトをアースし、ケース内に配置した。この金属製ノズルに17kVの電圧を印加することで、ポリマー溶液を3g/hの速度で吐出させて繊維化し、17g/mの目付を有する不織布を得た。このようにして得られた不織布の主体となる構成繊維の平均繊維径を電子顕微鏡によって測定したところ、0.4μm(400nm)であった。これによって得られた不織布を155mm角に裁断し、不織布層23aとなる不織布を準備した。
(支持層の調製)
続いて支持層も上記特許文献1と同様、ステンレス鋼製の金属メッシュ(関西金網株式会社製、100メッシュ平織り、線径0.10mm、目開きの間隔0.15mm)を用いた。ここで表記した目開きの間隔とは平織りにおけるワイヤー同士で形成される網目状の開口の一辺の長さに相当する公称値である。尚、メッシュ数とミリ単位とした線径Dにより、以下の式で算出したところ、当該周知の計算式と、実際に顕微鏡で観察した結果との高い相関を確認した。
目開きの間隔=(25.4/メッシュ数)−線径D
次いで、上述の金属メッシュを170mm×170mmに裁断した。この裁断物に目止めするホットメルトフィルムとして、市販のポリウレタンホットメルトフィルム『SM101−PUR』(NTW株式会社製、商品名)を幅20mm、長さ152mmの短冊状に裁断した。この短冊状のホットメルトフィルムは、上述した支持層の四隅に電動シーラー『OPL−600−10』(富士インパルス株式会社製、商品名)によって、180℃で熱プレスした。このようにして、図3に示す形態で、幅aが170mmの正方形であり、支持層23bの中央部分に150mm角の通気性領域が形成されるように、幅cが20mmとなる非通気性貼着部25を形成した。
(実施例1:重畳部を有する通気性シートの調製)
上述した支持層23bに接着剤『スプレーのり 77』(スリーエムジャパン株式会社製、商品名:接着成分スチレンブタジエンゴム含有)を吹きつけ、その中央に前述の不織布を載せて積層一体化し、重畳部27の幅dを5mmとした実施例1の評価サンプルを得た。評価試験はスルーホール型吸着ステージ『WHT-ラボ』(株式会社ミノグループ製、商品名)を用いて実施した。この吸着ステージは260mm×290mmの矩形平板状であり、直径1.0mmの円形吸引口が10mm間隔で格子状(縦15個、横15個)に合計225個、孔設されたものである。
(実施例1:評価試験)
始めに、印刷対象物である非通気性基材として160mm角に裁断したPETフィルム『ルミラー S−100』(東レ株式会社製、厚さ100μm)を吸着ステージに直接載せ、真空吸着装置の圧力ゲージが−30kPaになるように吸着して、基準となる圧力(以下、基準圧力)を測定した。次いで、非通気性基材を一度取り外し、実施例1に係る通気性シート23を吸着ステージ15上に全ての吸引口を覆うように載置し、支持層23bの周囲を固定用テープ21で貼着、封止した。この際、固定用テープ21の貼着位置は、非通気性基材25上であって、かつ、不織布層23aとは1〜2mm離間した位置に封止作業を行った。続いて、吸着ステージ15に貼着封止した通気性シート23上に非通気性基材を載せて真空吸着装置を作動させ、非通気性基材を吸着固定した。この際の到達圧力を測定したところ、評価環境に対する吸引力の漏洩がないことを示す、上述の基準圧力相当の−30kPaを示した。また、貼着封止作業の説明からも明らかなように、吸着ステージに貼付した固定用テープ部分を再貼付可能な状態で作業を行うことができる。さらに、当該テープが不織布層23aとは離間した位置に貼着されているため、通気性シートを吸着ステージから取り外した後に、通気性シートに貼着された当該テープを利用して再び吸着ステージに載置使用しても、印刷作業が再開実施できることを確認した。
(実施例2)
次に、重畳部の幅dが2mmとなるように不織布層23aを設けたことを除き、実施例1と同一の手順で評価サンプルの作製、並びに、評価を実施した。その結果、実施例1と同様に、良好な吸着状態を実現でき、しかも、再度の印刷作業再開にも支障は来たさなかった。
(比較例1)
上述した支持層に目止めを施さず、非通気性貼着部25を備えていないこと以外は実施例1と同じ構成で通気性シートを作製し、上述の実施例と同様に評価を行った。その結果、非通気性基材の吸着固定時の到達圧力は−15kPaであり、基準圧力の2分の1に過ぎなかった。この比較例1に係る通気性シートを用いて、非通気性基材への印刷を実施したが、本来は印刷完了後に被印刷物である非通気性基材とメッシュスクリーンとが分離すべきところ、非通気性基材と通気性シートとの吸着固定不足によって、非通気性基材とメッシュスクリーンとが密着し、正常な印刷を完了することができなかった。この異常は、不織布層と、これを積層していない支持層領域との境界近傍で、吸着ステージの主面方向内での漏れを生じ、吸着力の散逸が生じたためと推定される。
(比較例2)
次いで、上述した不織布層と支持層とを170mm角としたことを除いては、比較例1と同一の評価サンプルを調製し、比較例2とした。この評価サンプルを評価した結果、基準圧力には到達し、非通気性基材への印刷には支障を来たさなかった。しかしながら、固定用テープが不織布層の表面に貼着せざるを得ないため、印刷作業の再開を目的とした通気性シートの吸着ステージからの除去作業に際し、不織布層と支持層との剥離による通気性シートの破損を生じた。
これら、一連の評価サンプルについて、その評価結果を表1にまとめて示す。同表中、
「通気性シートの剥離」として、通気性シートにおける不織布層と支持層との剥離の有無を確認した結果は下記のように表記した。
「○」:固定用テープ剥離時の剥離なし
「×」:固定用テープ剥離時の剥離あり
また、正常な印刷工程の完了である非通気性基材とメッシュスクリーンとの分離について、「非通気性基材の分離」として、正常な場合を「○」、分離できない異常な場合を「×」で表記してある。
11,23:通気性シート、11a,23a:不織布層、11b,23b:支持層、
13:非通気性基材、15:吸着ステージ、17:吸引口、
19:インク付与部材、21:固定用テープ、25:非通気性貼着部、27:重畳部、
a:支持層23bの一辺の長さ、b:不織布層23aの一辺の長さ、
c:非通気性貼着部の幅、d:重畳部の幅。

Claims (3)

  1. 平坦な吸着ステージ上に、該吸着ステージと接するメッシュ状素材からなる支持層と、不織布層とを積層構成した通気性シートを貼着固定し、該不織布層に非通気性基材を載置して吸着固定し、印刷を施す電子デバイスの製造方法であって、
    前記支持層の周縁にはメッシュ状素材が露出し、かつ、該メッシュ状素材を目止めした非通気性貼着部を設け、該非通気性貼着部と前記吸着ステージとにわたって固定用テープを貼着することによって、前記吸着ステージ表面と通気性シートとの間を封止することを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  2. 非通気性基材に接するための不織布層と、吸着ステージに接するメッシュ状素材からなる支持層とが積層されてなる通気性シートであって、
    該通気性シートの前記不織布層側から平面視した周縁には、前記支持層の外縁から所定幅で目止めされた非通気性貼着部が設けられており、しかも該非通気性貼着部と前記不織布層とが平面視で重なる重畳部を設けたことを特徴とする通気性シート。
  3. 前記非通気性貼着部は、熱可塑性樹脂で目止めされてなることを特徴とする請求項2に記載の通気性シート。
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