JP2018176490A - スクリーン印刷版及びスクリーン印刷版の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成の安定性に優れたスクリーン印刷版を提供する。【解決手段】スクリーン印刷版は、枠体2とスクリーンメッシュ4からなる印刷枠7と、フィルム8と支持体9からなるスクリーンマスター5を有する。スクリーンマスターの支持体を製版枠15のスクリーンメッシュ4に貼り付け(図3)、フィルムを製版し(図4)、フィルムに接着剤11を塗布し(図5)、印刷枠7にフィルムを接着剤で接着し、製版枠から印刷枠にスクリーンマスターを移行させ(図6)、スクリーンマスターの製版画像の穿孔10を清掃する(図7)。スクリーンメッシュとフィルムは接着強度が高く剥離せず、画像形成の安定性は良好である。フィルムは支持体に覆われ耐刷性も高い。【選択図】図1

Description

本発明は、枠体に張設されたスクリーンメッシュにスクリーンマスターを貼り合わせてなる二重構造のスクリーン印刷版及びその製造方法に係り、特に従来に比べて画像形成の安定性が高く、耐刷性も改良されたスクリーン印刷版及びその製造方法に関するものである。
下記特許文献1には、スクリーンと孔版原紙の二重張り技術によるスクリーン枠の発明が開示されている。このスクリーン枠1は、枠体3と、枠体3の下面に貼られたスクリーン4と、スクリーン4の下面に設ける孔版原紙5の周囲を目止めするマスキングテープ6を備えている。マスキングテープ6は、スクリーン4を目止めし、孔版原紙5をスクリーン4の下面に固定する。スクリーン枠1をスクリーン印刷装置に設け、スクリーン枠1の下面を印刷用紙の上面に密着させ、上面からインクをスキージすると、インクはスクリーン4と孔版原紙5を通過して印刷用紙に転移し、印刷用紙に画像が形成される。孔版原紙5の周囲のスクリーン4はマスキングテープ6に覆われているため、この部分からインクが漏れることはない。印刷画像を変える場合には、マスキングテープ6を剥がして孔版原紙を除去し、別の孔版原紙を取り付ければよいので、手間がかからず、印刷コストが安くなる。
下記特許文献2には、前記二重張り技術を改良したスクリーン印刷枠の発明が開示されている。このスクリーン印刷枠は、所定の枠体に所定の張力で張設されたスクリーンメッシュと、スクリーンメッシュのいずれか一方の面に配置された製版済みのスクリーンマスターとから構成されており、スクリーンメッシュを張設する際のテンション強度を、スクリーンマスターを配置する際のテンション強度よりも高くしたことにより、大判印刷の際にも強度を十分に保ち、印刷用スクリーンに過度なテンションを付与しなくても精度が確保できるようになった。
特開平10−166546号公報 特開2011−194866号公報
上記特許文献1及び上記特許文献2に開示されたスクリーン枠又はスクリーン印刷枠の発明は、いずれも、枠体に固定したスクリーンメッシュの一方の面に対し、感熱性のフィルムと支持体からなるスクリーンマスターの支持体側を接着した構造となっている。すなわち、スクリーンメッシュと支持体という繊維構造の2つの層が接着されて連続した繊維層が構成されている。印刷時には、スクリーンマスターのフィルムを被印刷体に対面させ、スクリーンメッシュの他方の面からインクをスキージする。スキージされたインクは、当該繊維層を通過してフィルムの製版画像から被印刷体に転移し、印刷画像が形成される。
このように、繊維構造のスクリーンメッシュと支持体が面で接する構造では、繊維構造を構成する繊維と繊維の点接触によってスクリーンメッシュと支持体が接着している。このため、例えばスクリーンマスターにおけるフィルムと支持体の接着面などに比べれば、スクリーンメッシュと支持体が接する実面積は少なく、その接着強度は強くはない。
前記スクリーン枠又はスクリーン印刷枠による印刷時、スクリーンマスターのフィルムを被印刷体の印刷面に対面させ、スクリーンメッシュの他方の面からインクをスキージすると、スキージされたインクは、接着されているスクリーンメッシュと支持体の二層分の厚さの繊維層を充填するとともに、スキージにより被印刷体との間で圧力が上昇し、この圧力上昇を受けて前記繊維層は膨張する。このため、前記繊維層をインクが通過する際の抵抗が上昇して被印刷物にインクが転移しにくい状態になるとともに、接着強度が強くはないスクリーンメッシュと支持体の接着面が前記繊維層の膨張によりずれるため、支持体と一体であるフィルムの平坦性が劣化し、製版画像に忠実に印刷画像を形成する画像形成の安定性が低下してしまう。
さらにまた、前記スクリーン枠又はスクリーン印刷枠によれば、印刷時には、スクリーンマスターのフィルムを被印刷体に対面させ、スクリーンメッシュの他方の面からインクをスキージするため、フィルムは被印刷体に押し付けられて強い力が加わる。このため、特に被印刷体が衣料品等のように凹凸の多い繊維等である場合には、フィルムは大きなストレスを受けがちとなり、耐刷性に限界があるという問題もあった。
本発明は、以上のような従来の課題に鑑みてなされたものであり、枠体に張設したスクリーンメッシュにスクリーンマスターを貼り付けた二重スクリーン構造のスクリーン印刷版において、スクリーンメッシュとスクリーンマスターの一体性が良好であるため画像形成の安定性に優れており、スクリーンマスターの耐刷性も改善されたスクリーン印刷版と、係る機能を実現するための構造を備えたスクリーン印刷版を製造できる製造方法を提供することを目的としている。
請求項1に記載されたスクリーン印刷版は、
枠体と、
前記枠体に張設されたスクリーンメッシュと、
インクが通過可能である穿孔により構成された製版画像が形成され、前記穿孔の周囲において前記スクリーンメッシュに接着剤で貼り付けられた熱可塑性のフィルムと、
前記フィルムに一体に設けられたメッシュ構造の支持体と、
を有することを特徴としている。
請求項2に記載されたスクリーン印刷版の製造方法は、
熱可塑性のフィルムとメッシュ構造の支持体で構成されるスクリーンマスターの前記フィルムに製版画像を形成する工程と、
枠体に張設したスクリーンメッシュに前記スクリーンマスターの前記フィルムを接着剤で接着する工程と、
前記スクリーンマスターの前記製版画像を清掃する工程と、
を有することを特徴としている。
請求項3に記載されたスクリーン印刷版の製造方法は、
熱可塑性のフィルムとメッシュ構造の支持体で構成されるスクリーンマスターの前記支持体を、製版用支持体に貼り付ける工程と、
穿孔により構成された製版画像を前記フィルムに形成する工程と、
前記フィルムに接着剤を塗布する工程と、
枠体に張設したスクリーンメッシュと前記フィルムを前記接着剤で接着することにより、前記製版用支持体から前記枠体の前記スクリーンメッシュに前記スクリーンマスターを移行させる工程と、
前記スクリーンマスターの前記製版画像を清掃する工程と、
を有することを特徴としている。
請求項1に記載されたスクリーン印刷版を用いて印刷を行う場合には、支持体を被印刷体に対面させ、フィルムが接着されている側とは反対側であるスクリーンメッシュの他方の面からインクをスキージする。スクリーンメッシュとフィルムは接触面積が大きく、一体性が良好で接着強度が高いので、スキージの圧力で剥離することはなく、印刷時にフィルムが歪むおそれは少ない。スクリーンメッシュにスキージされたインクは歪みの少ないフィルムの製版画像を直ちに通過し、被印刷体に転移して画像を形成するため、画像形成の安定性は良好である。
また、前記印刷時のスキージにより、フィルムと支持体は被印刷体に押し付けられて強い力を与えられるが、製版画像が形成されたフィルムは支持体に覆われており、被印刷体に直接押し付けられることがない。このため、被印刷体が、凹凸の多い繊維で構成された衣料品等であったとしても、感熱フィルムがスキージによって直接的に大きなストレスを受けることはなく、フィルムと被印刷体が接する従来のスクリーン印刷版に比べ、耐刷性は改善されている。
請求項2及び3に記載されたスクリーン印刷版の製造方法によれば、枠体に張設されたスクリーンメッシュに、スクリーンマスターのフィルムが接着剤で貼り付けられた構造のスクリーン印刷版を製造できる。このような製法によれば、スクリーンマスターとスクリーンメッシュの接着強度が強く、印刷時のスキージによるインクの圧力上昇等により、スクリーンマスターとスクリーンメッシュの接着面がずれて感熱フィルムの平坦性が劣化することはなく、画像形成において高い安定性が得られる。
また、このような製法によれば、製版画像が形成されたフィルムは、スクリーンメッシュに接着剤で貼り付けられているとともに、このスクリーンメッシュと支持体の間に挟まれた位置にあるにもかかわらず、製版画像の穿孔内には、製版時に生成されたフィルムの残滓も、スクリーンメッシュとの接着に使用された接着剤も、印刷に影響がない程度に除去されている。従って、印刷時におけるインクの通過には何ら支障がなく、画像形成における所定の高精細度が確保される。
また、特に請求項3に記載されたスクリーン印刷版の製造方法によれば、スクリーンマスターの製版作業と、製版済みのスクリーンマスターを枠体のスクリーンメッシュに接着する作業を、製版用支持体を用いて連続的に行うことができるため、シート状のスクリーンマスターの取り扱いが容易となり、作業上の利便性が高いという効果がある。
本発明の実施形態に係るスクリーン印刷版の分解斜視図である。 本発明の実施形態に係るスクリーン印刷版の製造工程(1)を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るスクリーン印刷版の製造工程(2)を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るスクリーン印刷版の製造工程(3)を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るスクリーン印刷版の製造工程(4)を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るスクリーン印刷版の製造工程(5)を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るスクリーン印刷版の製造工程(6)を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図1〜図7を参照して実施形態のスクリーン印刷版及びその製造方法について説明する。ただし、図面は模式的又は簡略化したものであり、寸法、形状、各部の比率等が現実のものとは必ずしも同一ではなく、特徴を示すために模式的に示す場合もあることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が必ずしも同一でない場合があることはもちろんである。
また、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想における構成要件を下記のもののみに限定する趣旨で示したものではない。本願の特許請求の範囲に記載された発明の技術的思想は、本願の明細書及び図面に開示された範囲及び本願出願時点における公知技術の範囲内において、種々の組合せ、変更を加えることができる。
まず、図1及び図7を参照して本実施形態のスクリーン印刷版1の構造を説明する。
図1は、本実施形態に係るスクリーン印刷版1の分解斜視図であり、図2は、このスクリーン印刷版1の製造工程図(図2〜図7)の最後の図であって、スクリーン印刷版1の短辺に平行な切断面における断面図である。
図1及び図7に示すように、本発明のスクリーン印刷版1は、枠体2と、枠体2に接着剤3(図7では不図示)で取り付けられたスクリーンメッシュ4と、スクリーンメッシュ4の枠体2とは反対側の面(表面)に接着剤で貼り付けられたスクリーンマスター5と、スクリーンマスター5の外周を覆ってスクリーンメッシュ4に貼り付けられた接着テープ6を有している。なお、枠体2と、枠体2に貼り付けたスクリーンメッシュ4から構成される部分を、スクリーンマスター5を用いた印刷に使用する部分であるとの意味で、特にスクリーン印刷枠7と称する。
図1及び図7に示すように、枠体2は、例えば、外周が610mm×710mmの長方形状であり、枠体2の開口は550mm×650mmとなっており、A3サイズのスクリーンマスター5(320mm×480mm)に十分対応できる大きさとなっている。また、枠体2はスクリーンメッシュ4を緊張させるだけの役割を持っており、強度を確保できればアルミニウム以外の素材であっても良い。
図1及び図7に示すように、枠体2の一方の面には、その全周に渡って、スクリーンメッシュ4の裏面が接着剤3(図7では不図示)によって接着され、所定の張力が与えられた緊張状態で張設されている。スクリーンメッシュ4は、ナイロンやポリエステルを含んだ線材及び金属材であり、50〜200メッシュ程度の網目状に平織りされたものを長方形状にカットしたものである。
図1及び図7に示すように、スクリーンメッシュ4の表面には、製版されたスクリーンマスター5が載置され、固定されている。スクリーンマスター5は、図7に示すように、熱可塑性のフィルム8と、ポリエチレンテレフタレート製のメッシュ構造である支持体9を一体に張り合わせて構成されている。このスクリーンマスター5には、理想科学工業株式会社製GOCCOPRO(登録商標)QS200等の製版機によって、予め所望の製版画像が形成されている。図7に模式的に示すように、スクリーンマスター5の製版画像は、多数の穿孔10によって構成されている。なお、支持体9はポリエチレンテレフタレートに限らず、多孔性のものであれば天然繊維、化学繊維、合成繊維、もしくはこれらの混合したものでも良い。
図7に示すように、スクリーンマスター5は、フィルム8の側においてスクリーンメッシュ4の表面に接着剤11で貼られており、支持体9が表側に露出している。フィルム8は、前述した通り製版されているが、製版画像を構成する穿孔10からは、接着剤11や製版時に発生したフィルム8の残滓は除去されており、インクが通過可能な状態に貫通して印刷には支障がない状態である。しかしながら、フィルム8は、穿孔10の周囲においては前記スクリーンメッシュ4に接着剤11で確実に貼り付けられて高い接着強度で一体化している。また、枠体2に対してスクリーンメッシュ4が緊張状態で取り付けられているため、スクリーンメッシュ4に貼り付けたスクリーンマスター5もスクリーンメッシュ4に近い緊張状態で固定されている。
なお、スクリーンメッシュ4にスクリーンマスター5のフィルム8が接着されて表面には支持体9が露出し、フィルム8の製版画像の穿孔10が清浄な状態で貫通しており、製版画像の穿孔10の周囲が接着剤11でスクリーンメッシュ4に確実に接着された構造は、後述するスクリーン印刷版1の製造方法によって実現される。
図1及び図7に示すように、スクリーンメッシュ4に貼り付けられたスクリーンマスター5の外周は、枠状の接着テープ6でスクリーンメッシュ4に固定されている。スクリーンマスター5の周囲をスクリーンメッシュ4に接着テープ6で固定することにより、印刷の途中でスクリーンマスター5の周辺が剥離する事故を防ぐことが出来る。
以上説明したように、本実施形態のスクリーン印刷版1によれば、スクリーンメッシュ4とフィルム8は接触面積が大きく、一体性が良好で接着強度が高いので、スキージの圧力で剥離することはなく、印刷時にフィルム8が歪むおそれは少ない。スクリーンメッシュ4にスキージされたインクは歪みの少ないフィルム8の製版画像を直ちに通過し、被印刷体に転移して画像を形成するため、このスクリーン印刷版1による画像形成の安定性は良好である。
また、本実施形態のスクリーン印刷版1によれば、印刷時のスキージにより、フィルム8と支持体9は被印刷体に押し付けられて強い力を与えられるが、製版画像が形成されたフィルム8は支持体9に覆われており、被印刷体に直接押し付けられることがない。このため、被印刷体が、凹凸の大きい繊維で構成された衣料品等であったとしても、感熱フィルム8がスキージによって直接的に大きなストレスを受けることはない。さらに、スクリーンメッシュ4と支持体9の間にフィルム8があるため、印刷時のスキージによる圧力はスクリーンメッシュ4が受け止め、スクリーンマスター5の支持体9がスキージのストレスを受けて延びることによりフィルム8にピンホールや画像の壊れが生じることはなく、この点においても耐刷性の向上が期待できる。総じて、本実施形態によれば、フィルム8と被印刷体が接する従来のスクリーン印刷版1に比べ、耐刷性は改善されている。
具体的な耐刷性能の数値例として、印刷可能な限界枚数を示す。枠体2に張設したスクリーンメッシュ4に乳剤を用いて版を形成したスクリーン版の耐刷性能が100枚であるとすると、「背景技術」の項で例示したような従来の二重のスクリーン印刷版では、耐刷性能が同程度の100枚程度であるが、実施形態のスクリーン印刷版1では、約120枚以上と改善されている。
また、本実施形態のスクリーン印刷版1によれば、被印刷体と接触する印刷面がスクリーンマスター5の支持体9であり、被印刷体に対して繊維構造で接するため、インクが付着した印刷後の被印刷体からの版離れが良好である。また、被印刷体の画像が乾かなくとも、重ね印刷を行うことができる。
次に、図2〜図7を参照して本実施形態のスクリーン印刷版1の製造方法を説明する。
[製造工程(1)](図2参照)
分図(a)に示すように、熱可塑性のフィルム8とメッシュ構造の支持体9で構成されるスクリーンマスター5を準備する。スクリーンマスター5の大きさは、先に構造の説明で例示したように、枠体2の開口よりも小さい程度とする。また、分図(b)に示すように、スクリーン製版枠15を用意する。スクリーン製版枠15は、シート状のスクリーンマスター5をサーマルヘッドで製版する際の支えとなる製版用支持体であり、製版用の枠体2にスクリーンメッシュ4を貼り付けた部材である。スクリーン製版枠15は、先に構造を説明した本実施形態のスクリーン印刷版1の一部であるスクリーン印刷枠7と同一である。なお、この工程で、スクリーン印刷枠7も用意しておくとよい。
[製造工程(2)](図3参照)
スクリーンマスター5の支持体9の側を、スクリーン製版枠15のスクリーンメッシュ4に貼り付ける。この貼り付けは、スクリーン製版枠15上に配置したスクリーンマスター5に対して、サーマルヘッドで製版が行える程度の仮固定状態でよい。例えば、スクリーンマスター5の数カ所に塗布した図示しない接着剤でスクリーンメッシュ4に仮止めする手法が考えられる。このような場合、仮止めする位置としては、例えば、サーマルヘッドでスクリーンマスター5を走査する方向を考慮し、スクリーンマスター5が製版中にずれにくくなるような固定効果を得られる位置が好ましい。例えば、スクリーンマスター5において、サーマルヘッドの移動方向について最も上流側の位置であって、スクリーンマスター5の幅方向に設定した数カ所の位置や、矩形のスクリーンマスター5の4辺ごとに設定した数カ所の位置等が考えられる。仮止め用の接着剤の塗布はスプレー糊の散布で行うことができる。スクリーンメッシュ4に対するスクリーンマスター5の取り付けは上述のように仮止めであるから、製版後にはスクリーンマスター5をスクリーンメッシュ4から容易に剥がすことができる。
[製造工程(3)](図4参照)
スクリーン製版枠15上のスクリーンマスター5をサーマルヘッドで製版する。製版には、構成の説明で例示した製版機を用いることができる。先に構造の説明で明らかなように、図7で示したスクリーン印刷版1では、スクリーンメッシュ4の表面にスクリーンマスター5のフィルム8が貼り付けられ、被印刷体はスクリーンマスター5の支持体9に接し、インクはスクリーンメッシュ4の裏面(図7中の下面)からスキージする。従って、スクリーン製版枠15上にあるスクリーンマスター5を製版する段階では、製版画像は正像で製版する。図4では、フィルム8に数個の穿孔10が形成されている状態が模式的に示されているが、実際には、製版画像は多数の穿孔10によって構成されている。
[製造工程(4)](図5参照)
スクリーン製版枠15の上に仮固定された製版済みのスクリーンマスター5のフィルム8に接着剤11を塗布する。接着剤11の塗布はスプレー糊の散布で行うことができる。製版されたフィルム8に対する接着剤11の塗布は、製版済みのスクリーンマスター5を後述するスクリーン印刷枠7に移行させて固定するためである。従って、接着剤11の塗布は、スクリーンマスター5のフィルム8の全面に行う。この工程において、フィルム8に形成してある製版画像の穿孔10に接着剤11が入ったとしても、後の工程で除去することができる。
[製造工程(5)](図6及び図7参照)
製造工程(1)で用意しておいたスクリーン印刷枠7を、スクリーンメッシュ4の表面を下に向けた姿勢で、スクリーン製版枠15上のスクリーンマスター5になるべく平行な状態で同じ位置で対面させ、そのまま接触させる。スクリーン印刷枠7側又はスクリーン製版枠15側から、適当な摺擦具で軽く擦ることにより、スクリーンマスター5のフィルム8をスクリーン印刷枠7のスクリーンメッシュ4に接着剤11で接着する。接着後、スクリーン印刷枠7をスクリーン製版枠15から遠ざければ、スクリーンマスター5はスクリーン製版枠15から剥離し、スクリーン印刷枠7に移行する。移行後のスクリーン印刷枠7の状態を示したのが図7である(接着テープ6を除く。)。
本実施形態では、スクリーン製版枠15とスクリーン印刷枠7を同一形状、構造としたので、スクリーン製版枠15におけるスクリーンマスター5の位置と、スクリーン印刷枠7におけるスクリーンマスター5の位置を同じにできる。すなわち、スクリーン製版枠15に対してスクリーンマスター5を所望の位置に設定しておき、スクリーン製版枠15とスクリーン印刷枠7を同じ位置で合せ、製版されたスクリーンマスター5をスクリーン印刷枠7に移行させれば、スクリーン製版枠15について設定したスクリーンマスター5の位置を、スクリーン印刷枠7において自動的に再現することができる。
[製造工程(6)](図7参照)
図7に示すように、スクリーン印刷枠7におけるスクリーンメッシュ4の表面、すなわちスクリーンメッシュ4の枠体2とは反対側の面に、スクリーンマスター5のフィルム8が接着剤11で接着された。ここで、スクリーンマスター5の製版画像を清掃する作業を行う。なぜなら、スクリーンマスター5の製版工程(製造工程(3)、図4)においてフィルム8の残渣が発生し、これが製版画像を構成する穿孔10に残っている可能性があるからである。また、スクリーンマスター5のフィルム8に接着剤11を塗布する工程(製造工程(4)、図5)、又はスクリーン製版枠15上のスクリーンマスター5にスクリーン印刷枠7を接着する工程(製造工程(5)、図6)において、接着剤11が製版画像を構成する穿孔10に入り込んでいる可能性があるからである。
図7において、スクリーンマスター5の支持体9の側から、清掃用溶剤を少量含ませたスポンジ等の柔らかい清掃具で製版画像に清掃用溶剤をしみ込ませ、清掃具で拭き取る。穿孔10に接着剤11や残渣があったとしても、これらは溶剤に融解し、又は溶剤に洗い流されて清掃具で穿孔10から印刷に影響がない程度に除去される。この清掃作業は、スクリーンマスター5の支持体9の側から行うだけでなく、スクリーンメッシュ4の裏面側から追加的に行ってもよい。但し、スクリーン印刷枠7のスクリーンメッシュ4とフィルム8の接着力を弱めない範囲で行うものとする。
以上説明したように、本実施形態のスクリーン印刷版1の製造方法によれば、枠体2に張設されたスクリーンメッシュ4に、スクリーンマスター5のフィルム8が接着剤11で貼り付けられた接着強度の高い構造となっている。従って、印刷時のスキージの圧力によってスクリーンメッシュ4とスクリーンマスター5の接着面がずれて感熱フィルム8の平坦性が劣化することはなく、画像形成は従来に比べて安定している。
また、このような製法によれば、製版画像が形成されたフィルム8は、スクリーンメッシュ4に接着剤11で貼り付けられており、スクリーンメッシュ4と支持体9の間に挟まれた位置にあるが、製版画像の穿孔10内には、製版時に生成されたフィルム8の残滓も、スクリーンメッシュ4との接着に使用された接着剤11も、印刷に影響がない程度に除去され、インクの通過には何ら支障がない状態となっており、印刷時における画像の高精細度が確保されている。
また、このような製法によれば、スクリーン製版枠に設けたスクリーンマスターを製版し、これに接着剤を塗布し、さらにスクリーン製版枠をスクリーン印刷枠に対面させてスクリーンマスターをスクリーンメッシュに転写していた。このように、スクリーンマスターの製版から転写までの作業を、スクリーン製版枠を用いて連続的に行うことにしたので、シート状のスクリーンマスターの取り扱いが容易となり、作業上の利便性が高いという効果がある。
以上説明した実施形態では、スクリーンマスター5を製版するための製版用支持体として、製版用の枠体2にスクリーンメッシュ4を貼り付けたスクリーン製版枠15を用いた。しかしながら、製版用支持体としては必ずしもスクリーン製版枠15を用いる必要はなく、スクリーンマスター5をサーマルヘッドで製版する際に、サーマルヘッドの押圧力及びスクリーンマスター5を、サーマルヘッドと反対の側から支えうる部材であればよい。例えば、スクリーンマスター5よりも外形が大きく、ゴム等の弾性材料で構成されたプラテンボードのような支持板でもよい。
以上説明した実施形態では、スクリーン製版枠15の枠体2と反対側にスクリーンマスター5を仮接着して製版し、スクリーン印刷枠7の枠体2と反対側にスクリーンマスター5を転写した。しかしながら、スクリーン製版枠15の枠体2の側(スクリーンメッシュ4の裏側)にスクリーンマスター5を仮接着し、スクリーン印刷枠7の枠体2と反対側にスクリーンマスター5を転写するようにしてもよい。
なお、以上説明した実施形態では、スクリーンマスターの製版、接着剤の塗布、スクリーンメッシュへの転写に製版用支持体を利用して作業上の利便性を向上させていたが、製版用支持体の利用は必ずしも必須ではない。スクリーンマスターに正像を製版し、製版画像を下にしてスクリーンメッシュに接着し、製版画像を清掃すれば、実施形態のスクリーン印刷版と同様の構造及びこれに起因する同様の効果を得ることができる。
1…スクリーン印刷版
2…枠体
3…接着剤
4…スクリーンメッシュ
5…スクリーンマスター
6…接着テープ
7…スクリーン印刷枠
8…フィルム
9…支持体
10…穿孔
11…接着剤
15…スクリーン製版枠

Claims (3)

  1. 枠体と、
    前記枠体に張設されたスクリーンメッシュと、
    インクが通過可能である穿孔により構成された製版画像が形成され、前記穿孔の周囲において前記スクリーンメッシュに接着剤で貼り付けられた熱可塑性のフィルムと、
    前記フィルムに一体に設けられたメッシュ構造の支持体と、
    を有することを特徴とするスクリーン印刷版。
  2. 熱可塑性のフィルムとメッシュ構造の支持体で構成されるスクリーンマスターの前記フィルムに製版画像を形成する工程と、
    枠体に張設したスクリーンメッシュに前記スクリーンマスターの前記フィルムを接着剤で接着する工程と、
    前記スクリーンマスターの前記製版画像を清掃する工程と、
    を有することを特徴とするスクリーン印刷版の製造方法。
  3. 熱可塑性のフィルムとメッシュ構造の支持体で構成されるスクリーンマスターの前記支持体を、製版用支持体に貼り付ける工程と、
    穿孔により構成された製版画像を前記フィルムに形成する工程と、
    前記フィルムに接着剤を塗布する工程と、
    枠体に張設したスクリーンメッシュと前記フィルムを前記接着剤で接着することにより、前記製版用支持体から前記枠体の前記スクリーンメッシュに前記スクリーンマスターを移行させる工程と、
    前記スクリーンマスターの前記製版画像を清掃する工程と、
    を有することを特徴とするスクリーン印刷版の製造方法。
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