JP6686647B2 - 農薬粒剤 - Google Patents
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すなわち本発明は、以下の通りである。
[1] プロピリスルフロンと固体担体とを含有する農薬粒剤であって、該農薬粒剤10グラムとイオン交換水90グラムとを混合したときの25℃におけるpHが7.0〜9.0の範囲である農薬粒剤。
[2] 水溶性結合剤を含有する[1]に記載の農薬粒剤。
[3] 農薬粒剤における水溶性結合剤の含有量が、1〜20重量%の範囲である[2]に記載の農薬粒剤。
[4] 水溶性結合剤がデキストリンである[2]または[3]に記載の農薬粒剤。
[5] 固体担体が、該固体担体10グラムとイオン交換水90グラムとを混合したときの25℃におけるpHが9.0以下である固体担体である[1]〜[4]のいずれかに記載の農薬粒剤。
[6] 固体担体が、該固体担体10グラムとイオン交換水90グラムとを混合したときの25℃におけるpHが9.0以下であり、非水溶性の固体担体である[1]〜[4]のいずれかに記載の農薬粒剤。
[7] 固体担体が、パイロフィライト、カオリナイト、ハロイサイト、セリサイト、石英、酸性白土及び活性白土からなる群より選ばれる少なくとも1種である[1]〜[4]のいずれかに記載の農薬粒剤。
で示される化合物である。本発明粒剤におけるプロピリスルフロンの含有量は、通常0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜1.5重量%の範囲である。
本発明粒剤のpHは、以下の方法により測定される値である。まず、本発明粒剤10グラムをイオン交換水90グラムに投入しマグネティックスターラー等を用いて十分攪拌することにより混合物を得る。次いで、得られる混合物の温度を、恒温槽等を用いて25℃にした後、ガラス電極式のpHメーターのガラス電極を該混合物に浸漬する。浸漬してから2分後にpH値を読み取る。
固体担体のpHは、以下の方法により測定される値である。まず、固体担体10グラムをイオン交換水90グラムに投入しマグネティックスターラー等を用いて十分攪拌することにより混合物を得る。次いで、得られる混合物の温度を、恒温槽等を用いて25℃にした後、ガラス電極式のpHメーターのガラス電極を該混合物に浸漬する。浸漬してから2分後にpH値を読み取る。
本発明粒剤における固体担体の合計含有量は、本発明粒剤のpHが7.0〜9.0の範囲を呈する量であり、固体担体の種類、及び目標とするpHにより適宜変更し得るが、通常50〜95重量%の範囲である。また、本発明粒剤が、pHが9.0以下である固体担体を含有する場合、その割合は、固体担体の合計100重量部に対して、通常80〜100重量部、好ましくは90〜100重量部、さらに好ましくは99〜100重量部の範囲である。
本発明粒剤が水溶性結合剤を含有する場合、その合計含有量は、通常1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%の範囲である。
本発明粒剤が界面活性剤を含有する場合、その合計含有量は、通常0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の範囲である。
本発明粒剤がpH調整剤を含有する場合、その合計含有量は、通常0.1〜10重量%の範囲である。
プロピリスルフロン0.9重量部、ペントキサゾン2.0重量部、ポリアクリル酸ナトリウム(商品名「トキサノンGR−31A」、三洋化成工業社製)2.0重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名「ネオコールSW−CP」、第一工業製薬社製)0.5重量部、デキストリン(商品名「デキストリンND−S」、日澱化学社製)8.0重量部、及びクレー(商品名「NK−300」、カオリナイトと石英の混合物、昭和KDE社製)86.6重量部を混合し、水9.5重量部を加えて混練した。得られた混練物を1.0mmφのスクリーンから押出造粒した。得られた造粒物を乾燥して、本発明粒剤1を得た。
プロピリスルフロン0.9重量部、ペントキサゾン2.0重量部、ポリアクリル酸ナトリウム(商品名「トキサノンGR−31A」、三洋化成工業社製)2.0重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名「ネオコールSW−CP」、第一工業製薬社製)0.5重量部、デキストリン(商品名「デキストリンND−S」、日澱化学社製)5.0重量部、及びクレー(商品名「NK−300」、カオリナイトと石英の混合物、昭和KDE社製)89.6重量部を混合し、水12.0重量部を加えて混練した。得られた混練物を1.0mmφのスクリーンから押出造粒した。得られた造粒物を乾燥して、本発明粒剤2を得た。
プロピリスルフロン0.9重量部、ペントキサゾン2.0重量部、ポリアクリル酸ナトリウム(商品名「トキサノンGR−31A」、三洋化成工業社製)2.0重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名「ネオコールSW−CP」、第一工業製薬社製)0.5重量部、デキストリン(商品名「デキストリンND−S」、日澱化学社製)11.0重量部、及びクレー(商品名「NK−300」、カオリナイトと石英の混合物、昭和KDE社製)83.6重量部を混合し、水8.5重量部を加えて混練した。得られた混練物を1.0mmφのスクリーンから押出造粒した。得られた造粒物を乾燥して、本発明粒剤3を得た。
プロピリスルフロン0.9重量部、ペントキサゾン2.0重量部、ブロモブチド9.0重量部、ポリアクリル酸ナトリウム(商品名「トキサノンGR−31A」、三洋化成工業社製)2.0重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名「ネオコールSW−CP」、第一工業製薬社製)0.5重量部、デキストリン(商品名「デキストリンND−S」、日澱化学社製)8.0重量部、及びクレー(商品名「NK−300」、カオリナイトと石英の混合物、昭和KDE社製)77.6重量部を混合し、水10.5重量部を加えて混練した。得られた混練物を1.0mmφのスクリーンから押出造粒した。得られた造粒物を乾燥して、本発明粒剤4を得た。
プロピリスルフロン0.9重量部、ペントキサゾン2.0重量部、ブロモブチド9.0重量部、ポリアクリル酸ナトリウム(商品名「トキサノンGR−31A」、三洋化成工業社製)2.0重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名「ネオコールSW−CP」、第一工業製薬社製)0.5重量部、デキストリン(商品名「デキストリンND−S」、日澱化学社製)5.0重量部、及びクレー(商品名「NK−300」、カオリナイトと石英の混合物、昭和KDE社製)80.6重量部を混合し、水11.5重量部を加えて混練した。得られた混練物を1.0mmφのスクリーンから押出造粒した。得られた造粒物を乾燥して、本発明粒剤5を得た。
プロピリスルフロン0.9重量部、ペントキサゾン2.0重量部、ブロモブチド9.0重量部、ポリアクリル酸ナトリウム(商品名「トキサノンGR−31A」、三洋化成工業社製)2.0重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名「ネオコールSW−CP」、第一工業製薬社製)0.5重量部、デキストリン(商品名「デキストリンND−S」、日澱化学社製)11.0重量部、及びクレー(商品名「NK−300」、カオリナイトと石英の混合物、昭和KDE社製)74.6重量部を混合し、水8.5重量部を加えて混練した。得られた混練物を1.0mmφのスクリーンから押出造粒した。得られた造粒物を乾燥して、本発明粒剤6を得た。
プロピリスルフロン0.9重量部、ペントキサゾン2.0重量部、ブロモブチド9.0重量部、ポリアクリル酸ナトリウム(商品名「トキサノンGR−31A」、三洋化成工業社製)2.0重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名「ネオコールSW−CP」、第一工業製薬社製)0.5重量部、デキストリン(商品名「デキストリンND−S」、日澱化学社製)8.0重量部、炭酸カルシウム(商品名「東北タンカル♯250」、東和石灰工業社製)0.3重量部、及びクレー(商品名「NK−300」、カオリナイトと石英の混合物、昭和KDE社製)76.6重量部を混合し、水9.5重量部を加えて混練した。得られた混練物を1.0mmφのスクリーンから押出造粒した。得られた造粒物を乾燥して、本発明粒剤7を得た。
プロピリスルフロン0.9重量部、ペントキサゾン2.0重量部、ブロモブチド9.0重量部、アルケニル(C=12〜14)スルホネートリン酸塩(商品名「ソルポール5160」、東邦化学工業社製)2.5重量部、デキストリン(商品名「デキストリンND−S」、日澱化学社製)8.0重量部、ベントナイト(商品名「関西ベントナイト」、カサネン工業社製)10.0重量部、及びクレー(商品名「NK−300」、カオリナイトと石英の混合物、昭和KDE社製)67.6重量部を混合し、水9.5重量部を加えて混練した。得られた混練物を1.0mmφのスクリーンから押出造粒した。得られた造粒物を乾燥して、本発明粒剤8を得た。
プロピリスルフロン0.9重量部、ペントキサゾン2.0重量部、ブロモブチド9.0重量部、ポリアクリル酸ナトリウム(商品名「トキサノンGR−31A」、三洋化成工業社製)2.0重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名「ネオコールSW−CP」、第一工業製薬社製)0.5重量部、デキストリン(商品名「デキストリンND−S」、日澱化学社製)8.0重量部、クレー(商品名「勝光山クレーS」、パイロフィライトと石英の混合物、勝光山鉱業所社製)3.6重量部、及びクレー(商品名「NK−300」、カオリナイトと石英の混合物、昭和KDE社製)74.0重量部を混合し、水9.5重量部を加えて混練した。得られた混練物を1.0mmφのスクリーンから押出造粒した。得られた造粒物を乾燥して、本発明粒剤9を得た。
プロピリスルフロン0.9重量部、ペントキサゾン2.0重量部、ポリアクリル酸ナトリウム(商品名「トキサノンGR−31A」、三洋化成工業社製)2.0重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名「ネオコールSW−CP」、第一工業製薬社製)0.5重量部、ベントナイト(商品名「クニゲルV1」、クニミネ工業社製)30.0重量部、及び炭酸カルシウム(商品名「東北タンカル♯250」、東和石灰工業社製)64.6重量部を混合し、水13.0重量部を加えて混練した。得られた混練物を1.0mmφのスクリーンから押出造粒した。得られた造粒物を乾燥して、比較粒剤1を得た。
プロピリスルフロン0.9重量部、ペントキサゾン2.0重量部、ブロモブチド9.0重量部、ポリアクリル酸ナトリウム(商品名「トキサノンGR−31A」、三洋化成工業社製)2.0重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名「ネオコールSW−CP」、第一工業製薬社製)0.5重量部、ベントナイト(商品名「クニゲルV1」、クニミネ工業社製)27.0重量部、及び炭酸カルシウム(商品名「東北タンカル♯250」、東和石灰工業社製)58.6重量部を混合し、水15.0重量部を加えて混練した。得られた混練物を1.0mmφのスクリーンから押出造粒した。得られた造粒物を乾燥して、比較粒剤2を得た。
プロピリスルフロン0.9重量部、ペントキサゾン2.0重量部、ブロモブチド9.0重量部、ポリアクリル酸ナトリウム(商品名「トキサノンGR−31A」、三洋化成工業社製)2.0重量部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(商品名「ネオコールSW−CP」、第一工業製薬社製)0.5重量部、デキストリン(商品名「デキストリンND−S」、日澱化学社製)8.0重量部、炭酸カルシウム(商品名「東北タンカル♯250」、東和石灰工業社製)1.0重量部、及びクレー(商品名「NK−300」、カオリナイトと石英の混合物、昭和KDE社製)76.6重量部を混合し、水9.5重量部を加えて混練した。得られた混練物を1.0mmφのスクリーンから押出造粒した。得られた造粒物を乾燥して、比較粒剤3を得た。
プロピリスルフロン0.9重量部、ペントキサゾン2.0重量部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル(商品名「ソルポールT−20」、東邦化学工業社製)1.0重量部、アルファ化澱粉(商品名「アミロックスNo.1A」、日本コーンスターチ社製)5.0重量部、クレー(商品名「勝光山クレーS」、パイロフィライトと石英の混合物、勝光山鉱業所社製)91.1重量部を混合し、水17.0重量部を加えて混練した。得られた混練物を1.0mmφのスクリーンから押出造粒した。得られた造粒物を乾燥して、比較粒剤4を得た。
プロピリスルフロン0.9重量部、ペントキサゾン2.0重量部、ブロモブチド9.0重量部、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル(商品名「ソルポールT−20」、東邦化学工業社製)1.0重量部、アルファ化澱粉(商品名「アミロックスNo.1A」、日本コーンスターチ社製)5.0重量部、クレー(商品名「勝光山クレーS」、パイロフィライトと石英の混合物、勝光山鉱業所社製)82.1重量部を混合し、水17.0重量部を加えて混練した。得られた混練物を1.0mmφのスクリーンから押出造粒した。得られた造粒物を乾燥して、比較粒剤5を得た。
100mL容のガラス製容器に粒剤10gとイオン交換水90gとを入れて蓋をし、振とう機を用いて30分間混合することにより粒剤10gとイオン交換水90gとの混合物を得た。該混合物が入っているガラス製容器を、25℃に設定した恒温水槽内に置いた。30分後にガラス電極式のpHメーターのガラス電極を該混合物に浸漬し、浸漬してから2分後に粒剤のpH値を読み取った。
結果を表1に示す。
500mL容ビーカーに3度硬水500mLと円形の撹拌子を入れ、撹拌子を100rpmで回転させて、水温が25±1℃になるように温度管理した。粒剤約10ミリグラム(溶液中のプロピリスルフロンの最大溶出濃度が約0.18ppm)を撹拌子に巻き込まれないように水中に投入し、粒剤を投入してから1日後及び3日後にビーカーの中央部より試験溶液約2mLをサンプリングして、該試験溶液中のプロピリスルフロン濃度を液体クロマトグラフィーにより測定し、以下の式により溶出率を算出した。
水中溶出率(%)=サンプリングした溶液中のプロピリスルフロン濃度(ppm)/プロピリスルフロンの最大溶出濃度(ppm)×100
ただし、上記において、プロピリスルフロンの最大溶出濃度とは、粒剤に含有されるプロピリスルフロンが全量水中に溶出したときの濃度である。
結果を表2に示す。
1/5000アールのプラスチックポットに土壌を詰め、水を入れて代掻きし、2日間静置し試験土壌とした。試験土壌の表面にアゼナの種子を蒔き、アゼナが子葉期まで成長してから5cmの湛水を行い、粒剤10ミリグラム(水田10アールあたり粒剤0.5キログラムの施用に相当)を施用した。試験期間中の水位を5cmに維持し、粒剤を施用してから39日後に、アゼナに対する除草効力を、無作用を0、完全枯死を100として目視観察による除草効力評価を行った。試験は各粒剤につき2反復行い、その平均値を結果とした。
結果を表3に示す。
Claims (4)
- プロピリスルフロンと水溶性結合剤と固体担体とを含有する農薬粒剤であって、該農薬粒剤10グラムとイオン交換水90グラムとを混合したときの25℃におけるpHが7.0〜9.0の範囲であり、前記水溶性結合剤がデキストリンであり、前記固体担体が、カオリナイト、パイロフィライト及び石英からなる群より選ばれる少なくとも1種である、農薬粒剤。
- 農薬粒剤における水溶性結合剤の含有量が、1〜20重量%の範囲である請求項1に記載の農薬粒剤。
- 農薬粒剤におけるプロピリスルフロンの含有量が、0.1〜5重量%の範囲である請求項1または2に記載の農薬粒剤。
- 農薬粒剤における固体担体の含有量が、50〜95重量%の範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の農薬粒剤。
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