JP6684474B2 - エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット及びその製造方法 - Google Patents

エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、フィルム成形したときに、フィッシュアイの発生が少ないフィルムを提供できるエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物(以下、「EVOH樹脂」と称することがある)のペレットに関し、さらに詳しくは、ペレット表面に存在するホウ素化合物の含有量を調整したEVOH樹脂ペレット及びその製造方法に関する。
EVOH樹脂は、分子鎖に含まれる水酸基が強固に水素結合して結晶部を形成し、かかる結晶部が外部からの酸素の侵入を防止するため、酸素バリア性をはじめとして、優れたガスバリア性を示すことができる。このような特性を生かして、EVOH樹脂は、食品包装材料、医薬品包装材料、工業薬品包装材料、農薬包装材料等のフィルムやシート、あるいはボトル等の包装容器などに成形されて利用されている。
EVOH樹脂の成形にあたっては、通常、溶融成形が行われ、フィルム状、シート状、ボトル状、カップ状、チューブ状、パイプ状等の形状に成形、加工されて、実用に供される。したがって、EVOH樹脂の成形性、加工性は重要である。
EVOH樹脂等の溶融成形可能なビニルアルコール系共重合体の膜成形性、特に成膜時のサージング防止の観点から、ホウ酸又はその塩を配合した組成物として、溶融粘度を高めたものを溶融成形することが有効であることが、特許文献1に開示されている。
また、特許文献2には、ホウ素化合物で処理したEVOH樹脂を、ポリオレフィンと共押出することにより、EVOH樹脂層とポリオレフィン層との接着性に優れた積層体が得られ、ガスバリア性能を要する分野において、好適な包装材を提供できることが開示されている。
特許文献2では、ホウ素化合物処理は、EVOH樹脂溶液又は分散液にホウ素化合物を添加することにより行われ、ホウ素成分を含有したEVOH樹脂ペレットを押出成形原料として用いている。
ところで、包装材料としてのEVOH樹脂フィルム又は多層構造体の外観に対する昨今の要求の高まりから、0.1mm未満の小さなフィッシュアイについても、改善が求められるようになっている。
特許文献3では、EVOH樹脂にホウ素化合物を含有させる処理を行って得られるホウ素含有EVOH樹脂ペレットについて、ペレットの含水率が0.1mm未満のフィッシュアイの発生と関係があることを見出し、含水率0.0001〜2重量%に乾燥させた後、水と接触させることにより、0.1mm未満のフィッシュアイの発生を抑制できることが開示されている。
特許文献3の実施例では、ホウ素化合物の添加処理を施したEVOH樹脂ペレットを水に浸漬した後、乾燥して、ホウ素化合物の含有量及び含水率を調整したEVOH樹脂ペレット(含水率0.13〜0.4%、EVOH樹脂100部に対するホウ素含有量0.015〜0.039部(150〜390ppmに該当))を製造し、このEVOH樹脂ペレットを、多層押出装置に供給して、3種5層の多層積層体を製造している(実施例1,3,4)。そして、得られた多層構造体のフィッシュアイの評価は、目視観察により、直径0.01〜0.1mmのフィッシュアイの発生の個数をカウントすることにより行っている(段落0038−0041)。
特公昭62−3866号公報 特公平3−11270号公報 特開2000−44756号公報
近年、包装材料の外観に対する要求は益々厳しくなっており、成形時のサージング防止等の溶融成形性を確保しつつ、さらなるフィッシュアイの改善が望まれている。特に、EVOH樹脂を単層成膜した場合、多層構造体の場合よりも、大きなフィッシュアイが発生しやすく、また発生個数も多くなる傾向があるため、EVOH樹脂の単層膜でも、フィッシュアイの発生が抑制されたEVOH樹脂ペレットが求められるようになっている。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、EVOH樹脂単層膜でも、フィッシュアイの発生を抑制できるEVOH樹脂ペレット及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、ホウ素化合物を含有させたEVOH樹脂ペレットについて、フィッシュアイの発生との関係を調べた。種々検討した結果、フィッシュアイは、ホウ素化合物の凝集体がEVOH樹脂の局所的増粘を招き、フィッシュアイの原因になっていること、単層成膜の場合、成形機の金属と接することになるEVOH樹脂ペレット表層部に存在するホウ素化合物が凝集しやすくなり、結果として、フィッシュアイが発生しやすく、目立つのではないかと考えた。かかる認識の下、本発明者らは、EVOH樹脂ペレット表層部のホウ素化合物の含有量に着目し、EVOH樹脂ペレットの表層部のホウ素化合物の含有量を従来より少なくすることにより、フィッシュアイが減少することを見出し、本発明を完成した。
なお、本発明は、単層膜であっても成形性に優れ、外観に優れているので、耐水性、強度等の観点から、他の樹脂層を積層した多層構造体の成形性や外観においても、当然に適用できるものである。
すなわち、本発明のEVOH樹脂ペレットは、ホウ素化合物を含有したエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット(以下、単に「ホウ素含有EVOH樹脂ペレット」と称する場合がある)であって、当該ペレット表層部のホウ素含有量が、前記ホウ素含有EVOH樹脂ペレットあたり1.7ppm以下であることを特徴とする。
前記ホウ素含有EVOH樹脂ペレット全体のホウ素全含有量が、10〜1000ppmであることが好ましい。
また、前記ホウ素含有EVOH樹脂ペレット全体のホウ素全含有量に対するペレット表層部のホウ素含有量の比(表層部ホウ素含有量/ホウ素全含有量)(重量比)が、1.38×10-2以下であることが好ましい。
また、前記ホウ素含有EVOH樹脂ペレットの含水率が0.01〜1重量%であることが好ましい。
上記本発明のEVOH樹脂ペレットの製造方法は特に限定されないが、好ましい製造方法として、下記方法が挙げられる。すなわち、本発明の製造方法は、ホウ素化合物を含有したエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレットを、水のアルコールに対する重量比率(水/アルコール)が80/20〜0/100の水/アルコール混合溶液と接触させる工程を含み、当該ペレット表層部のホウ素含有量を、当該ペレットあたり1.7ppm以下とすることを特徴とする、EVOH樹脂ペレットの製造方法である。
前記ホウ素化合物を含有したエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレットは、多孔質エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレットをホウ素化合物の水溶液と接触させることによりホウ素化合物を含有させた後、乾燥して得られたものであることが好ましい。
なお、本明細書において、前記ホウ素化合物を含有するエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット(ホウ素含有EVOH樹脂ペレット)におけるホウ素量として測定された含有量については、「ホウ素化合物含有量(ホウ素換算)」又は単に「ホウ素含有量」と称する。
本発明のEVOH樹脂ペレットは、ペレット全体に含まれるホウ素成分の含有量を特定範囲としつつ、表層部のホウ素含有量を低減しているので、溶融成形性を確保しつつ、フィッシュアイの発生を低減できる。
以下、本発明を詳細に説明するが、これらは望ましい実施態様の一例を示すものであり、これらの内容に特定されるものではない。
本発明のエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレットは、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物及びホウ素化合物を含有したペレット(ホウ素含有EVOH樹脂ペレット)であって、当該ペレットの表層部のホウ素含有量が、前記ホウ素含有EVOH樹脂ペレットあたり1.7ppm以下である。
ここで、「ペレット表層部のホウ素含有量」とは、ホウ素含有EVOH樹脂ペレット全体が含有するホウ素化合物のうち、表面近くに存在しているホウ素化合物に基づくホウ素の量をいい、ホウ素含有EVOH樹脂ペレット中に含有されているホウ素含有量(「ペレットのホウ素全含有量」)とは区別されるものである。
表面近くに存在するホウ素化合物とは、ペレット表面に付着しているだけのホウ素化合物、表面にブリードしてきたホウ素化合物などが含まれる。本明細書において、ペレット表層部のホウ素含有量とは、ホウ素含有EVOH樹脂ペレット4gを、30℃のメタノール20mlに6時間浸漬して得られた溶液について、誘導結合プラズマ質量分析計(ICP−MS)を用いて測定されるものをいう。
〔EVOH樹脂及びペレットの製造〕
(1)EVOH樹脂
本発明のEVOH樹脂ペレットを構成するEVOH樹脂は、通常、エチレンとビニルエステル系モノマーとの共重合体(エチレン−ビニルエステル系共重合体)をケン化させることにより得られる樹脂であり、非水溶性の熱可塑性樹脂である。エチレンとビニルエステル系モノマーとの共重合は、公知の任意の重合法、例えば、溶液重合、懸濁重合、エマルジョン重合を用いて行うことができるが、一般的にはメタノール等の低級アルコール、特に好ましくはメタノールを溶媒とする溶液重合で行われる。得られたエチレン−ビニルエステル系共重合体のケン化も公知の方法で行い得る。
このようにして製造されるEVOH樹脂は、エチレン由来の構造単位とビニルアルコール構造単位を主とし、ケン化されずに残存した若干量のビニルエステル構造単位を含む。
上記ビニルエステル系モノマーとしては、市場からの入手のしやすさや製造時の不純物の処理効率がよい点から、代表的には酢酸ビニルが用いられる。他のビニルエステル系モノマーとしては、例えばギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等の脂肪族ビニルエステル、安息香酸ビニル等の芳香族ビニルエステル等が挙げられ、通常炭素数3〜20、好ましくは炭素数4〜10、特に好ましくは炭素数4〜7の脂肪族ビニルエステルを用いることができる。これらは通常単独で用いるが、必要に応じて複数種を同時に用いてもよい。
上記エチレン及び上記ビニルエステル系モノマーは、通常はナフサなどの石油由来の原料が用いられているが、シェールガスなど天然ガス由来の原料や、さとうきび、テンサイ、トウモロコシ、ジャガイモなどに含まれる糖、デンプンなどの成分、又はイネ、麦、キビ、草植物等などに含まれるセルロースなどの成分から精製した植物由来の原料からのモノマーを用いてもよい。
EVOH樹脂におけるエチレン構造単位の含有量は、ISO14663に基づいて測定した値で、通常20〜60モル%、好ましくは25〜50モル%、特に好ましくは25〜35モル%である。かかる含有量が低すぎる場合、EVOH樹脂の高湿下のガスバリア性、溶融成形性が低下する傾向があり、逆に高すぎる場合は、ガスバリア性が低下する傾向がある。
EVOH樹脂におけるビニルエステル成分のケン化度は、JIS K6726(ただし、溶媒として水/メタノールを使用)に基づいて測定した値で、通常90〜100モル%、好ましくは95〜100モル%、特に好ましくは99〜100モル%である。かかるケン化度が低すぎる場合、EVOH樹脂のガスバリア性、熱安定性、耐湿性等が低下する傾向がある。
また、該EVOH樹脂のメルトフローレート(MFR)(210℃、荷重2,160g)は、通常0.5〜100g/10分であり、好ましくは1〜50g/10分、特に好ましくは3〜35g/10分である。かかるMFRが大きすぎる場合には、EVOH樹脂の製膜性が不安定となる傾向があり、小さすぎる場合には粘度が高くなり過ぎて溶融押出しが困難となる傾向がある。
本発明で用いられるEVOH樹脂には、本発明の効果を阻害しない範囲(例えば10モル%以下)で、以下に示すコモノマーに由来する構造単位が、さらに含まれていてもよい。
前記コモノマーとしては、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類;3−ブテン−1−オール、3−ブテン−1,2−ジオール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1,2−ジオール等のヒドロキシ基含有α−オレフィン類やそのエステル化物、アシル化物などの誘導体;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)フタル酸、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいは炭素数1〜18のモノまたはジアルキルエステル類;アクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のアクリルアミド類;メタアクリルアミド、炭素数1〜18のN−アルキルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、2−メタクリルアミドプロパンスルホン酸あるいはその塩、メタクリルアミドプロピルジメチルアミンあるいはその酸塩あるいはその4級塩等のメタクリルアミド類;N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のN−ビニルアミド類;アクリルニトリル、メタクリルニトリル等のシアン化ビニル類;炭素数1〜18のアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、アルコキシアルキルビニルエーテル等のビニルエーテル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル化合物類;トリメトキシビニルシラン等のビニルシラン類;酢酸アリル、塩化アリル等のハロゲン化アリル化合物類;アリルアルコール、ジメトキシアリルアルコール等のアリルアルコール類;トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のコモノマーが挙げられる。
さらに、ウレタン化、アセタール化、シアノエチル化、オキシアルキレン化等の「後変性」されたEVOH樹脂を用いることもできる。
特に、ヒドロキシ基含有α−オレフィン類を共重合したEVOH樹脂は、二次成形性が良好になる点で好ましく、中でも側鎖に1級水酸基を有するEVOH樹脂、特には1,2−ジオール構造を側鎖に有するEVOH樹脂が好ましい。
かかる1,2−ジオール構造を側鎖に有するEVOH樹脂は、側鎖に1,2−ジオール構造単位を含むものである。かかる1,2−ジオール構造単位とは、具体的には下記構造単位(1)で示される構造単位である。
Figure 0006684474
(1)式中、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子または有機基を示し、Xは単結合または結合鎖を示し、R、R、及びRはそれぞれ独立して水素原子または有機基を示す。
上記一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位における有機基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基等の飽和炭化水素基;フェニル基、ベンジル基等の芳香族炭化水素基;ハロゲン原子、水酸基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、スルホン酸基等が挙げられる。
〜Rは、通常炭素数1〜30、特には炭素数1〜15、さらには炭素数1〜4の飽和炭化水素基または水素原子が好ましく、水素原子が最も好ましい。R〜Rは、通常炭素数1〜30、特には炭素数1〜15、さらには炭素数1〜4のアルキル基または水素原子が好ましく、水素原子が最も好ましい。特に、R〜Rがすべて水素であるものが最も好ましい。
また、一般式(1)で表わされる構造単位中のXは、代表的には単結合である。
なお、本発明の効果を阻害しない範囲であれば結合鎖であってもよい。かかる結合鎖としては特に限定されないが、例えば、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、フェニレン、ナフチレン等の炭化水素鎖(これらの炭化水素はフッ素、塩素、臭素等のハロゲン等で置換されていても良い)の他、−O−、−(CHO)m−、−(OCH)m−、−(CHO)mCH−等のエーテル結合部位を含む構造;−CO−、−COCO−、−CO(CH)mCO−、−CO(C)CO−等のカルボニル基を含む構造;−S−、−CS−、−SO−、−SO−等の硫黄原子を含む構造;−NR−、−CONR−、−NRCO−、−CSNR−、−NRCS−、−NRNR−等の窒素原子を含む構造;−HPO−等のリン原子を含む構造などのヘテロ原子を含む構造;−Si(OR)−、−OSi(OR)−、−OSi(OR)O−等の珪素原子を含む構造;−Ti(OR)−、−OTi(OR)−、−OTi(OR)O−等のチタン原子を含む構造;−Al(OR)−、−OAl(OR)−、−OAl(OR)O−等のアルミニウム原子を含む構造などの金属原子を含む構造等が挙げられる。なお、Rは各々独立して任意の置換基であり、水素原子、アルキル基が好ましく、またmは自然数であり、通常1〜30、好ましくは1〜15、さらに好ましくは1〜10である。その中でも製造時あるいは使用時の安定性の点で−CHOCH−、および炭素数1〜10の炭化水素鎖が好ましく、さらには炭素数1〜6の炭化水素鎖、特には炭素数1であることが好ましい。
上記一般式(1)で表される1,2−ジオール構造単位における最も好ましい構造は、R〜Rがすべて水素原子であり、Xが単結合であるものである。すなわち、下記構造式(1a)で示される構造単位が最も好ましい。
Figure 0006684474
上記一般式(1a)で表わされる1,2−ジオール構造単位を含有する場合、その含有量は通常0.1〜20モル%、さらには0.1〜15モル%、特には0.1〜10モル%のものが好ましい。
(2)ペレットの製造
以上のようなEVOH樹脂からペレットを製造する方法としては、従来より公知の方法を採用でき、a)溶融状態のEVOH樹脂を吐出口から押出し、溶融状態でカットした後、冷却固化してペレットを作製するホットカット方式;b)EVOH樹脂溶液又はスラリー(EVOH樹脂含水組成物)を凝固浴中に押出し、冷却固化により得られたEVOH樹脂ストランドをカットするストランドカット方式が挙げられる。
a)ホットカット方式、b)ストランドカット方式のいずれであっても、ペレット原料として使用するEVOH樹脂は、(イ)上記EVOH樹脂の合成方法において、ケン化により得られたEVOH樹脂の溶液又はスラリーをそのまま、あるいは当該溶液またはスラリーの含水率を適宜調整した後のEVOH樹脂含水組成物;あるいは(ロ)EVOH樹脂のペレット(乾燥EVOH樹脂ペレット)を溶融し、かかる溶融状態のEVOH樹脂を用いることができる。
押出機に投入するペレット原料としてEVOH樹脂含水組成物を用いる場合、溶媒としては、アルコール、水/アルコール混合溶媒などが用いられる。これらのうち、水/アルコール混合溶媒が好ましい。また、水/アルコール混合重量比は、80/20〜5/95が好ましい。EVOH樹脂含水組成物としては、EVOH樹脂100重量部に対し、アルコールを0〜10重量部、水を10〜500重量部含有するEVOH樹脂含水組成物が好ましい。
ペレット製造におけるEVOH樹脂含水組成物の含水率を調整する方法としては特に限定しないが、含水率を上げるためには、樹脂に水をスプレーする方法、樹脂を水中に浸漬させる方法、樹脂を水蒸気と接触させる方法などを採用できる。含水率を下げるためには、適宜乾燥すればよく、例えば流動式熱風乾燥機あるいは静置式熱風乾燥機を用いて乾燥することができる。
a)ホットカット方式
EVOH樹脂含水組成物をホットカット方式で製造するペレット原料として押出機に投入する場合、押出機内でのEVOH樹脂含水組成物の温度は、70〜170℃が好ましく、より好ましくは80℃以上、さらに好ましくは90℃以上で170℃以下である。EVOH樹脂含水組成物の温度が低すぎる場合は、EVOH樹脂が完全に溶融しない傾向あり、高すぎる場合は、EVOH樹脂が熱劣化を受けやすくなる傾向がある。なお、樹脂組成物の温度は、押出機シリンダーに設置した温度センサーにより押出機先端部吐出口付近で検出した温度をいう。
ダイスから押し出されるEVOH樹脂含水組成物、すなわち溶融状態にあるEVOH樹脂は、冷却固化する前にカットされる。ホットカット方式は、大気中でカット(空中ホットカット方式)、冷却水で満たされたカッター設置容器内に押出され、冷却水中でカット(水中カット方式)のいずれでもよい。
水中カット方式における冷却水の温度は、溶融状態で押し出されたEVOH樹脂が瞬時に固化(凝固)しない程度の温度であり、カット前に冷却水と接触する場合には、冷却水の温度は−20〜50℃とすることが好ましく、より好ましくは−5〜30℃である。
ただし、乾燥EVOH樹脂ペレットを原料とする場合、EVOH樹脂含水組成物を原料として用いる場合よりも凝固しやすいことから、水中カット方式における冷却水の温度は、EVOH樹脂含水組成物を原料とする場合よりも高く、通常0〜90℃であり、好ましくは20〜70℃である。
冷却水は、水に限定しない。水/アルコール混合液;ベンゼン等の芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジプロピルエーテル等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル等の有機エステル類なども用いることができる。これらのうち、取扱い性が容易という点から、水、又は水/アルコール混合溶液が用いられる。水/アルコール混合溶液において、水/アルコール(重量比)は通常90/10〜99/1である。なお、上記アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコールを用いることができ、工業上、メタノールが好ましく用いられる。
b)ストランドカット方式
ストランドカット方式の場合も、ホットカット方式と同様に、ペレット原料として、EVOH樹脂含水組成物、溶融EVOH樹脂を用いることができる。
ただし、凝固浴に押し出すEVOH樹脂含水組成物の温度は、通常、10〜100℃である。また、凝固浴の温度は、押し出されたEVOH樹脂が冷却固化できる温度で、通常、−10〜40℃であり、滞留時間は、通常、10〜400秒程度である。
ペレットの形状は、通常、ペレットの製造方法に依存し、円柱状、球状、ラグビーボール状、立方体、直方体、不定形など、種々の形状のものを用いることができる。
ペレットのサイズ、形状は、使用する押出機のノズルの口径、カッター刃の枚数、カッター刃の回転数等を適宜調整することにより、調整することができる。
通常、ペレットサイズとしては、例えば、円柱状の場合は底面の直径が1〜10mm、特には2〜7mmが好ましく、長さが1〜10mm、特には3〜8mmが好ましく、球状の場合は直径が1〜10mm、特には2〜7mmが好ましい。
以上のようなEVOH樹脂ペレットのうち、後述するホウ素化合物の含有処理の点から、多孔質のペレットを用いることが好ましい。また、多孔質EVOH樹脂ペレットの含水率は20〜80重量%が好ましい。当該含水率のEVOH樹脂多孔質ペレットは、ホウ素化合物の含有処理により、ホウ素化合物を均一にかつ迅速に含有させることができる傾向にある。
このような多孔質のEVOH樹脂ペレットは、通常、ペレット原料として、EVOH樹脂含水組成物を使用し、当該含水組成物中のEVOH樹脂濃度、溶媒の種類、押出し時の含水組成物温度、凝固浴の温度、滞留時間などを任意に調整することで、得ることができる。
〔ホウ素化合物〕
EVOH樹脂ペレットに含有させるホウ素化合物としては、ホウ酸またはその金属塩、例えばホウ酸カルシウム、ホウ酸コバルト、ホウ酸亜鉛(四ホウ酸亜鉛,メタホウ酸亜鉛等)、ホウ酸アルミニウム・カリウム、ホウ酸アンモニウム(メタホウ酸アンモニウム、四ホウ酸アンモニウム、五ホウ酸アンモニウム、八ホウ酸アンモニウム等)、ホウ酸カドミウム(オルトホウ酸カドミウム、四ホウ酸カドミウム等)、ホウ酸カリウム(メタホウ酸カリウム、四ホウ酸カリウム、五ホウ酸カリウム、六ホウ酸カリウム、八ホウ酸カリウム等)、ホウ酸銀(メタホウ酸銀、四ホウ酸銀等)、ホウ酸銅(ホウ酸第2銅、メタホウ酸銅、四ホウ酸銅等)、ホウ酸ナトリウム(メタホウ酸ナトリウム、二ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、五ホウ酸ナトリウム、六ホウ酸ナトリウム、八ホウ酸ナトリウム等)、ホウ酸鉛(メタホウ酸鉛、六ホウ酸鉛等)、ホウ酸ニッケル(オルトホウ酸ニッケル、二ホウ酸ニッケル、四ホウ酸ニッケル、八ホウ酸ニッケル等)、ホウ酸バリウム(オルトホウ酸バリウム、メタホウ酸バリウム、二ホウ酸バリウム、四ホウ酸バリウム等)、ホウ酸ビスマス、ホウ酸マグネシウム(オルトホウ酸マグネシウム、二ホウ酸マグネシウム、メタホウ酸マグネシウム、四ホウ酸三マグネシウム、四ホウ酸五マグネシウム等)、ホウ酸マンガン(ホウ酸第1マンガン、メタホウ酸マンガン、四ホウ酸マンガン等)、ホウ酸リチウム(メタホウ酸リチウム、四ホウ酸リチウム、五ホウ酸リチウム等)などの他、ホウ砂、カーナイト、インヨーアイト、コトウ石、スイアン石、ザイベリ石等のホウ酸塩鉱物などが挙げられ、好適にはホウ砂、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム(メタホウ酸ナトリウム、二ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、五ホウ酸ナトリウム、六ホウ酸ナトリウム、八ホウ酸ナトリウム等)が挙げられる。
〔ホウ素含有EVOH樹脂ペレット〕
本発明のEVOH樹脂ペレットは、上記ホウ素化合物を含有したEVOH樹脂ペレット(ホウ素含有EVOH樹脂ペレット)であって、ペレット表層部のホウ素化合物の含有量が調整されたものである。このようなEVOH樹脂ペレットは、(1)ホウ素含有EVOH樹脂ペレットを製造する工程、(2)ホウ素含有EVOH樹脂ペレットを洗浄処理する工程により製造される。
以下、(1)により製造されたEVOH樹脂ペレットを、「ホウ素含有EVOH樹脂ペレット(処理前)」と称し、(2)の洗浄処理を経たEVOH樹脂ペレットを「ホウ素含有量調整済EVOH樹脂ペレット」と称して、両者を区別する。
(1)ホウ素化合物の含有処理
ホウ素含有EVOH樹脂ペレット(処理前)の製造、すなわちホウ素化合物をEVOH樹脂ペレットに含有させる処理は、EVOH樹脂と上記ホウ素化合物とを接触させることにより行う。
EVOH樹脂とホウ素化合物との接触は、i)ペレット製造段階でホウ素化合物と接触させる方法;ii)予め作製したEVOH樹脂ペレットとホウ素化合物とを接触させる方法がある。
i)ペレット製造段階でホウ素化合物と接触させる方法としては、例えば、ペレット製造原料(EVOH樹脂含水組成物、溶融EVOH樹脂)にホウ素化合物を添加、あるいはホウ素化合物含有水溶液を凝固液に使用する方法が挙げられる。
原料としてEVOH樹脂含水組成物を用いる場合には、当該含水組成物にホウ素化合物を添加すればよい。乾燥EVOH樹脂ペレットを溶融し、かかる溶融状態のEVOH樹脂を原料として用いる場合、乾燥EVOH樹脂に予めホウ素化合物を含有させればよい。
好ましくは、ホウ素化合物を添加したEVOH樹脂含水組成物を、凝固液中にストランド状に押出し、得られたストランドを切断する方法である。
ii)予め作製したEVOH樹脂ペレットとホウ素化合物を接触させる方法としては、ホウ素化合物の水溶液をEVOH樹脂ペレットに噴霧する方法;ホウ素化合物の水溶液にEVOH樹脂ペレットを浸漬する方法;ホウ素化合物の水溶液を撹拌しながら、EVOH樹脂ペレットを投入する方法などが挙げられる。これらのうち、ホウ素化合物をペレット内部にまで効率よく含有させることができるという点で、ホウ素化合物の水溶液を撹拌しながら、EVOH樹脂ペレットを投入する方法が好ましく用いられる。
以上のようなホウ素化合物との接触処理のうち、種々のペレットに適用でき、汎用性に優れているという点で、ii)予め作製したEVOH樹脂ペレットとホウ素化合物とを接触させる方法が好ましい。より好ましくは、多孔性EVOH樹脂ペレットを、ホウ素化合物の水溶液と接触させる方法である。
ホウ素化合物との接触処理に用いるホウ素化合物水溶液の濃度は、通常0.001%〜1%、好ましくは0.003〜0.5%である。かかる濃度が低すぎると、所定量のホウ素化合物を含有させることが困難となる傾向があり、高すぎると最終的に得られる成形物の外観が低下する傾向にある。
このようなホウ素化合物接触処理により得られるEVOH樹脂ペレット(ホウ素含有EVOH樹脂ペレット(処理前))に含有されるホウ素化合物量(ペレット中のホウ素化合物全含有量)は、ホウ素換算で、通常10〜10000ppmであり、好ましくは20〜5000ppm、さらに好ましくは30〜3000ppmである。かかる含有量が少な過ぎると、ホウ素化合物の添加効果が十分ではない傾向があり、多すぎると最終的に得られる成形物の外観が低下する傾向にある。
ホウ素化合物の水溶液との接触処理において、ホウ素化合物の濃度、接触処理時間、接触処理温度、接触処理時の撹拌速度や処理されるEVOH樹脂ペレットの含水率等により、ホウ素化合物全含有量をコントロールすることが可能である。
ここで、ホウ素含有EVOH樹脂ペレット(処理前)中に含有されるホウ素化合物の量(ホウ素化合物全含有量でホウ素換算)は、ペレットを濃硝酸とともにマイクロウェーブ分解法にて処理して得られた溶液に、純水を加えて定容したものを検液とし、ICP発光分析法(ICP−AES)で測定される量である。
ホウ素化合物との接触処理後、ペレットを乾燥することが好ましい。かかる乾燥に際しては公知の方法を採用することができ、例えば、円筒・溝型撹拌乾燥器、円筒乾燥器、回転乾燥器、流動層乾燥器、振動流動層乾燥器、円錐回転型乾燥器等を用いた流動乾燥や回分式箱型乾燥器、バンド乾燥器、トンネル乾燥器、竪型サイロ乾燥器等を用いた静置乾燥などにより乾燥することができる。80〜150℃の窒素ガス等の気体を乾燥器内を通過させることで、ホウ素含有EVOH樹脂ペレット(処理前)に影響を及ぼさないで、効率よく乾燥させることができる。
(2)ホウ素含有量調整処理(洗浄処理)
上記で製造されたホウ素含有EVOH樹脂ペレット(処理前)の表層部のホウ素化合物量を調整する処理(ホウ素含有量調整処理)は、処理対象であるホウ素含有EVOH樹脂ペレット(処理前)に含まれるホウ素化合物の全含有量、ペレット表層部のホウ素化合物の含有量にもよるが、ホウ素含有EVOH樹脂ペレット(処理前)を洗浄処理することにより行うことができる。
洗浄処理は、アルコール、水/アルコール等の洗浄用処理液と接触させることにより行うことが好ましい。好ましい洗浄用処理液は水/アルコール混合溶液又はアルコールであり、より好ましくは水/アルコール混合液である。
上記アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール等の炭素数1〜8、特には1〜5、更には1〜3のアルコールを用いることが好ましく、これらのうち、入手容易かつ安価の点で、メタノールが特に好ましく用いられる。
従って、洗浄処理に用いる洗浄用処理液としては、水/アルコール(重量比)が、80/20〜0/100、好ましくは65/35〜15/85、特に好ましくは50/50〜20/80である水/アルコール溶液である。水が多すぎても、アルコール濃度が高くなりすぎても、表層部のホウ素量低減効果が十分得られない傾向があることから、上記範囲の水/アルコール混合液が好ましい。このことは、一般にホウ素化合物の溶解度が、水よりもアルコールの方が高いという事情に鑑みると、アルコール単独よりも水/アルコール混合液の方が、ホウ素含有EVOH樹脂ペレットからのホウ素化合物の溶出が多かったことは、驚くべきことである。尚、ホウ素化合物の23℃の水10gに対する溶解度は、0.1〜10%程度であり、23℃のメタノール10gに対する溶解度は15〜30%程度である。
洗浄処理は、処理液とペレットとを接触させることにより行われる。接触は、例えば洗浄用処理液に浸漬させて撹拌したり、洗浄用処理液中でペレットを循環させたり、或いはペレットに洗浄用処理液を吹き付けたりする方法、あるいはこれらを組み合わせた方法により行うことができる。更に浸漬中に超音波等の振動を与えたりすることも有効であるが、工業上、EVOH樹脂ペレットを洗浄用処理液に浸漬させて撹拌したり、洗浄用処理液中でペレットを循環させたりする方法が好ましく用いられる。
洗浄用処理液との接触時間は5分〜48時間、更には10分〜24時間が好ましく、洗浄用処理液の温度10〜80℃、更には20〜60℃とすることが好ましい。
上記洗浄処理後、乾燥することが好ましい。具体的には、含水率0.01〜1%程度、好ましくは0.05〜0.5%程度まで乾燥することが好ましい。乾燥方法は、ホウ素含有EVOH樹脂ペレット(処理前)の乾燥方法と同様の方法を採用することができる。
上記洗浄処理により、ペレット表層部のホウ素化合物量の含有量を減じることができる。本発明では、調整処理後のEVOH樹脂ペレット(ホウ素含有量調整済ペレット)における、ホウ素化合物の全含有量は、EVOH樹脂に対するホウ素換算で、10〜1000ppmであることが好ましく、より好ましくは20〜500ppm、さらに好ましくは50〜300ppmである。
ペレットに含有されるホウ素含有量が少なすぎると、溶融粘度が低くなり、成膜性能が低下する傾向にあり、特にインフレーション成膜が困難になる傾向にある。従って、少なくともホウ素含有量が10ppm程度となるように、ホウ素化合物を含有せしめることが好ましい。
また、洗浄処理後のペレット表層部のホウ素含有量は、ホウ素含有EVOH樹脂ペレットあたり1.7ppm以下であり、好ましくは1.6ppm以下、より好ましくは1.5ppm以下、特に好ましくは1.2ppm以下である。下限は、特に限定しないが、ペレット中のホウ素全含有量が上記範囲内の場合、通常、1ppb以上、好ましくは50ppb以上、より好ましくは100ppb以上である。
表層部のホウ素含有量が多くなりすぎると、フィッシュアイ等が発生しやすくなり、フィルム外観が低下することとなり、また、成膜性も低下することとなる。
ここで、洗浄処理後のペレット表層部のホウ素含有量は、ホウ素含有EVOH樹脂ペレット4gを30℃メタノール20mlに6時間浸漬した後、得られたメタノール溶液について誘導結合プラズマ質量分析計(ICP−MS)を用いて測定される量である。
洗浄処理後のEVOH樹脂ペレット(ホウ素含有量調整済ペレット)は、ペレット中のホウ素全含有量に対する表層部のホウ素含有量(表層部のホウ素含有量/ホウ素全含有量)(重量比)を、1.38×10-2以下とすることが好ましく、より好ましくは1.35×10-2以下、さらに好ましくは1.30×10-2であり、またさらに好ましくは1.1×10-2、特に好ましくは1.00×10-2である。当該比率が高くなりすぎると、フィッシュアイが発生しやすくなり、フィルム外観が低下する傾向にある。なお、下限値は、通常1.0×10-7である。
〔その他の成分〕
本発明のEVOH樹脂ペレットは、異なる他のEVOH樹脂ペレットとの混合物であってもよく、上記他のEVOH樹脂ペレットとしては、一般式(1)で表わされる1,2−ジオール構造単位の含有量が異なるもの、エチレン構造単位の含有量が異なるもの、ケン化度が異なるもの、メルトフローレート(MFR)が異なるもの、他の共重合成分が異なるもの等をあげることができる。
本発明のEVOH樹脂ペレットには、本発明の効果を阻害しない範囲において、一般にEVOH樹脂に配合する配合剤、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、光安定剤、界面活性剤、抗菌剤、乾燥剤、アンチブロッキング剤、難燃剤、架橋剤、硬化剤、発泡剤、結晶核剤、防曇剤、生分解用添加剤、シランカップリング剤、酸素吸収剤などが含有されていてもよい。
上記熱安定剤としては、溶融成形時の熱安定性等の各種物性を向上させる目的で、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等の有機酸類またはこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、マグネシウム等)、亜鉛塩などの塩;または、硫酸、亜硫酸、炭酸、リン酸、ホウ酸等の無機酸類、またはこれらのアルカリ金属塩(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム、マグネシウム等)、亜鉛塩などの塩等の添加剤を添加してもよい。これらのうち、特に、酢酸、ホウ酸およびその塩を含むホウ素化合物、酢酸塩、リン酸塩を配合することが好ましい。
これらの成分を配合する場合、通常、ホウ素化合物を含有させるために行われるホウ素化合物水溶液との接触処理前、接触処理とともに、あるいは接触処理後のいずれに行ってもよい。好ましくはホウ素含有量への影響が少ないという点で、接触処理とともに行うことが好ましい。
その他の成分の配合方法は特に限定しないが、通常、これらの配合剤を含有する溶液にEVOH樹脂ペレットを接触させることにより行うことができる。したがって、ホウ素化合物との接触処理前であれば、得られたEVOH樹脂ペレットを上記配合物の水溶液に含浸することにより、あるいはホウ素化合物溶液に上記配合剤も含有させた溶液を用いることにより、行うことができる。
以上のような構成を有するEVOH樹脂ペレットは、溶融成形性、フィルム外観に優れている。特に、単層フィルムを成膜した場合であっても、フィシュアイの発生はほとんどなく、外観に優れている。
〔溶融成形品〕
本発明のEVOH樹脂ペレット(ホウ素含有量調整済EVOH樹脂ペレット)は、溶融成形法により、例えば、フィルム、シート、カップやボトルなどに成形することができる。かかる溶融成形方法としては、例えば、押出成形法(T−ダイ押出、インフレーション押出、ブロー成形、溶融紡糸、異型押出等)、射出成形法等が挙げられる。溶融成形温度は、通常150〜300℃の範囲から選ぶことが多い。
本発明のEVOH樹脂ペレットの溶融成形物はそのまま各種用途に用いてもよい。特に、本発明のEVOH樹脂ペレットを用いることにより外観に優れた溶融成形品を提供でき、特に単層膜でもフィッシュアイの発生が抑制されたEVOH樹脂フィルムを製造することができる。EVOH樹脂層(EVOH樹脂フィルム)の厚みは、通常1〜5000μm、好ましくは5〜4000μm、特に好ましくは10〜3000μm以上である。
本発明は、ホウ素含有EVOH樹脂の単層膜であっても成形性に優れ、外観に優れているが、耐水性、強度等の観点から、必要に応じて、他の樹脂層を積層した多層構造体としてもよい。
上記の如く得られたフィルム、シート、延伸フィルムからなる袋およびカップ、トレイ、チューブ、ボトル等からなる容器や蓋材は、一般的な食品の他、マヨネーズ、ドレッシング等の調味料、味噌等の発酵食品、サラダ油等の油脂食品、飲料、化粧品、医薬品等の各種の包装材料容器として有用である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、実施例の記載に限定されるものではない。
尚、例中「部」とあるのは、重量基準を意味する。
〔測定評価方法〕
(1)EVOH樹脂ペレット中のホウ素全含有量
EVOH樹脂ペレット0.1gを濃硝酸と共にマイクロウェーブ分解法にて処理して得られる溶液を純水にて定容(0.75mg/ml)したものを検液とし、ICP発光分析法(ICP−AES)(測定器:アジレント・テクノロジー社の720−ES型を使用)で測定した。当該測定されるホウ素含有量は、ホウ素化合物に由来するホウ素量に該当する。
(2)EVOH樹脂ペレット表層部のホウ素含有量
洗浄処理したEVOH樹脂ペレット4gを、メタノール(30℃)20mlに6時間浸漬し、得られたメタノール溶液を測定用試料として用いた。この測定用試料について、誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP−MS)(測定器:パーキンエルマー社のELAN DRCII)を用いてホウ素含有量を測定した。当該測定されるホウ素含有量は、ホウ素化合物に由来するホウ素量に該当する。
(3)ペレットの含水率(%)
乾燥前のEVOH樹脂ペレットの重量と、温度150℃、5時間乾燥後のEVOH樹脂ペレットの重量から揮発分を求め、これをペレットの含水率とした。
揮発分(%)=(乾燥前のEVOH樹脂ペレット重量−乾燥後のEVOH樹脂ペレット重量)/乾燥前のEVOH樹脂ペレット重量×100
(4)フィッシュアイ
厚み30μmの単層フィルム(サイズ:10cm×10cm)について、デジタル欠陥検査装置(マミヤオーピー社製GX−70LT)を用いて、フィッシュアイを計測した。
フィッシュアイの計測は、単層フィルムの下面から光を当て、光透過しなかった部分(直径0.1〜0.2mm)をフィッシュアイ1個として、100cmのあたりのフィッシュアイ個数をカウントすることにより行った。
なお、計測時の検査時の読み取り速度:3m/minである。
〔EVOH樹脂ペレットの製造〕
EVOH樹脂ペレットNo.1:
EVOH(エチレン含有量:44モル%、ケン化度:99.6モル%、MFR:3.8g/10分(210℃、荷重2160g))を水/メタノール混合溶媒(水/メタノール=20/80(重量比))に溶解した溶液(60℃、EVOH樹脂濃度40%)を、5℃に維持した水を収容した水槽内にストランド状に押出して凝固させた後、カッターで切断して、円柱状(直径4mm、長さ4mm)のペレットを得た。次いで、このEVOH樹脂ペレットを、30℃の温水に投入し、約4時間撹拌して、含水率50%の多孔質のEVOH樹脂ペレットを得た。
多孔質のEVOH樹脂ペレット100部を、0.08%のホウ酸水溶液200部に投入し、30℃で5時間撹拌した。撹拌後、多孔質のホウ素含有EVOH樹脂ペレット(処理前)を回収した。
このホウ素含有EVOH樹脂ペレット(処理前)を、回分式塔型流動層乾燥器にて、75℃の窒素ガスを3時間通過させることにより、含水率20%まで乾燥した。次いで、回分式箱型通気式乾燥器を用いて、125℃の窒素ガスを18時間通過させて、含水率0.3%にまで乾燥させた。乾燥後のホウ素含有EVOH樹脂ペレット(処理前)のホウ素全含有量を、上記方法により測定したところ、130ppmであった。
上記のようにして得られたホウ素含有EVOH樹脂ペレット(含水率0.3%、ホウ素全含有量130ppm)を、以下の洗浄処理に供した。
ホウ素含有EVOH樹脂ペレット(処理前)5部と、ホウ素含有量調整用処理液(洗浄用処理液)としての水/メタノール混合溶媒(水/メタノール=3/7(重量比))10部とを、ステンレス製容器にいれ、35℃で1時間撹拌した。その後、ペレットを取り出し、120℃、16時間、窒素気流下で乾燥した。以上のようにして、ホウ素含有量調整済EVOH樹脂ペレットを得た。
得られたホウ素含有量調整済EVOH樹脂ペレットを、上記方法によりホウ素全含有量、表層部のホウ素含有量を測定した。ホウ素全含有量は128.8ppm、表層部のホウ素含有量は1.1ppm、揮発分0.13重量%であった。
得られたホウ素含有量調整済EVOH樹脂ペレットを、単層Tダイ押出装置を用いて、最高温度230℃、スクリュー回転数40rpmで成膜し、厚み30μmの単層フィルムを製造した。この単層フィルムについて、上記方法によりフィッシュアイの発生個数を調べた。
EVOH樹脂ペレットNo.2,3:
洗浄用処理液の組成を、表1のように変更した以外は、No.1の場合と同様にして、洗浄処理を行った。得られたホウ素含有量調整済EVOH樹脂ペレットのホウ素全含有量、表層部のホウ素含有量を測定した。
次いで、このペレットを用いて、No.1と同様にして単層フィルムを作製し、フィッシュアイの発生について評価した。結果を表1に示す。
EVOH樹脂ペレットNo.4:
ホウ素含有EVOH樹脂ペレット(処理前)を、洗浄処理を行うことなく、単層Tダイ押出装置を用いて、最高温度230℃、スクリュー回転数40rpmで成膜し、厚み30μmの単層フィルムを製造した。得られたEVOH樹脂単層膜のフィッシュアイの発生個数を調べた。結果を表1に示す。
Figure 0006684474
ペレットNo.4とペレットNo.1〜3との比較から、洗浄処理により、表層部のホウ素含有量が減少したことがわかる。表層部のホウ素含有量の減少は、水よりもアルコール、さらには水/アルコール混合溶液を用いた方が大きく、表層部のホウ素含有量が1.7ppm以下では、フィッシュアイの発生を大幅に抑制できたことがわかる。
本発明のEVOH樹脂ペレットは、ペレット表層部のホウ素化合物の含有量を減少させることで、成形性を損なうことなく、外観を向上させることができるので、従来のEVOH樹脂ペレットよりも包装材料としての外観要求が厳しい分野に好適に利用できる。

Claims (6)

  1. ホウ素化合物を含有したエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレットであって、
    当該ペレット表層部のホウ素含有量が、当該ペレットあたり1.7ppm以下であることを特徴とするエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット。
  2. 前記ホウ素化合物を含有したエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット全体のホウ素全含有量が、10〜1000ppmであることを特徴とする請求項1に記載のエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット。
  3. 前記ホウ素化合物を含有したエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット全体のホウ素全含有量に対する前記ペレット表層部のホウ素含有量の比(表層部ホウ素含有量/ホウ素全含有量)(重量比)が、1.38×10-2以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット。
  4. 前記ホウ素化合物を含有したエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレットの含水率が0.01〜1重量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレット。
  5. ホウ素化合物を含有したエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレットを、水のアルコールに対する重量比率(水/アルコール)が80/20〜0/100の水/アルコール混合溶液と接触させる工程を含み、
    前記工程により、当該ペレット表層部のホウ素含有量を、当該ペレットあたり1.7ppm以下とすることを特徴とする、エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレットの製造方法。
  6. 前記ホウ素化合物を含有したエチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレットは、多孔質エチレン−ビニルエステル系共重合体ケン化物ペレットをホウ素化合物の水溶液と接触させることによりホウ素化合物を含有させた後、乾燥して得られたものであることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
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