JP6683931B2 - トラクションドライブ用潤滑油基油 - Google Patents

トラクションドライブ用潤滑油基油 Download PDF

Info

Publication number
JP6683931B2
JP6683931B2 JP2016166583A JP2016166583A JP6683931B2 JP 6683931 B2 JP6683931 B2 JP 6683931B2 JP 2016166583 A JP2016166583 A JP 2016166583A JP 2016166583 A JP2016166583 A JP 2016166583A JP 6683931 B2 JP6683931 B2 JP 6683931B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
cyclohexanedicarboxylic acid
acid
dimethylundecyl
base oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016166583A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018035203A (ja
Inventor
明伸 竹上
明伸 竹上
真也 辻本
真也 辻本
川原 康行
康行 川原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Japan Chemical Co Ltd
Original Assignee
New Japan Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by New Japan Chemical Co Ltd filed Critical New Japan Chemical Co Ltd
Priority to JP2016166583A priority Critical patent/JP6683931B2/ja
Publication of JP2018035203A publication Critical patent/JP2018035203A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6683931B2 publication Critical patent/JP6683931B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Lubricants (AREA)

Description

本発明は、トラクションドライブ用潤滑油基油に関する。
技術背景
近年、地球環境保護の気運が高まり、自動車の省燃費性がより一層要求されてきている。省燃費化の手段として、動力伝達装置に無段変速機(CVT)が多く採用されている。CVTは、一定の入力回転に対して出力回転を連続的に変化させることができる伝達装置であり、種々のタイプの伝達装置が知られている。その代表的なものとして金属ベルトやチェーンを用いて動力を伝達するフリクションドライブ型CVTと、そのような要素を用いないトラクションドライブ型CVTがある。
特にトラクションドライブ型CVTでは小型で大容量の動力伝達が可能であり、産業機器用無段変速機や航空機のジェネレータ、ヘリコプターのローター回転数制御などの分野で実用化が進展している。
トラクションドライブ用潤滑油基油は、動力伝達能を高めるべく、高いトラクション係数を有するものが好ましく、脂環式炭化水素化合物等が提案されている。例えば、2−メチル−2,4−ジシクロヘキシルペンタンで代表されるジシクロヘキシル化合物や二量化ノルボルナン類などが挙げられる(特許文献1、2)。
しかしながら、2−メチル−2,4−ジシクロヘキシルペンタンに代表される脂環式炭化水素化合物は引火点が200℃以下と低くなる傾向が強く、安全性を重要視される分野では必ずしも十分でなかった。また、粘度指数も60以下と低くなる傾向が強く、省燃費化の観点からも必ずしも十分でなかった。
特開昭47−7664号公報 特開平3−95295号公報
本発明は、トラクション係数、粘度指数及び引火点が高いトラクションドライブ用潤滑油基油を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、特定の脂環式ジカルボン酸ジエステルが高いトラクション係数、高い粘度指数及び高い引火点を有することを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
即ち、本発明は、以下の項目のトラクションドライブ用潤滑油基油を提供するものである。
[項1]
一般式(1)
[式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ炭素数5〜13の分岐鎖状アルキル基(該分岐鎖状アルキル基は主鎖である直鎖状アルキル基とこれに結合した2個若しくは3個以上の炭素数1〜3のアルキル基(分枝)とからなる)を表す。]
で表される脂環式ジカルボン酸ジエステルを含有するトラクションドライブ用潤滑油基油。
[項2]
及びRのうちの少なくとも一方が、主鎖である直鎖状アルキル基とこれに結合した2個若しくは3個以上のメチル基(分枝)とからなる分岐鎖状アルキル基である、[項1]に記載のトラクションドライブ用潤滑油基油。
[項3]
及びRのうちの少なくとも一方が、3,5,5−トリメチルヘキシル基である、[項1]又は[項2]に記載のトラクションドライブ用潤滑油。
[項4]
及びRが、3,5,5−トリメチルヘキシル基である、[項1]〜[項3]のいずれかに記載のトラクションドライブ用潤滑油基油。
本発明の脂環式ジカルボン酸ジエステルを含有する潤滑油基油は、トラクション係数、粘度指数及び引火点が高く、トラクションドライブ用潤滑油基油として使用することができる。
本発明のトラクションドライブ用潤滑油基油は、下記の一般式(1)
[式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ炭素数5〜13の分岐鎖状アルキル基(該分岐鎖状アルキル基は主鎖である直鎖状アルキル基とこれに結合した2個若しくは3個以上の炭素数1〜3のアルキル基(分枝)とからなる)を表す。]
で表される脂環式ジカルボン酸ジエステルを含有していることを特徴とする。
上記一般式(1)におけるR及びRは、同一又は異なって、それぞれ炭素数5〜13の分岐鎖状アルキル基(該分岐鎖状アルキル基は主鎖である直鎖状アルキル基とこれに結合した2個若しくは3個以上の炭素数1〜3のアルキル基(分枝)とからなる)であり、好ましくは、炭素数が8〜10の分岐鎖状アルキル基が好ましい。
また、R及びRのうちの少なくとも一方が、主鎖である直鎖状アルキル基とこれに結合した2個若しくは3個以上のメチル基(分枝)とからなる分岐鎖状アルキル基が好ましい。
及びRの具体的な例としては、2,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチル−2−ブチル基、4−メチル−2−ペンチル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、3,4−ジメチルペンチル基、4,4−ジメチルペンチル基、2−エチル−2−メチルブチル基、2−エチル−3−メチルブチル基、3−エチル−2−メチルブチル基、3−エチル−3−メチルブチル基、4,4−ジメチル−2−ペンチル基、2,4−ジメチル−3−ペンチル基、5,5−ジメチルヘキシル基、4,5−ジメチルヘキシル基、3,5−ジメチルヘキシル基、2,5−ジメチルヘキシル基、4,4−ジメチルヘキシル基、3,4−ジメチルヘキシル基、2,4−ジメチルヘキシル基、3,3−ジメチルヘキシル基、2,3−ジメチルヘキシル基、2,2−ジメチルヘキシル基、3−エチル−4−メチルペンチル基、3−エチル−3−メチルペンチル基、3−エチル−2−メチルペンチル基、2−エチル−4−メチルペンチル基、2−エチル−3−メチルペンチル基、2−エチル−2−メチルペンチル基、2,4,4、−トリメチルペンチル基、2,2−ジメチル−3−ヘキシル基、6−メチル−3−ヘプチル基、6,6−ジメチルヘプチル基、5,6−ジメチルヘプチル基、4,6−ジメチルヘプチル基、3,6−ジメチルヘプチル基、2,6−ジメチルヘプチル基、5,5−ジメチルヘプチル基、4,5−ジメチルヘプチル基、3,5−ジメチルヘプチル基、2,5−ジメチルヘプチル基、4,4−ジメチルヘプチル基、3,4−ジメチルヘプチル基、2,4−ジメチルヘプチル基、3,3−ジメチルヘプチル基、2,3−ジメチルヘプチル基、2,2−ジメチルヘプチル基、4,5,5−トリメチルヘキシル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、2,5,5−トリメチルヘキシル基、4,4,5−トリメチルヘキシル基、3,4,4−トリメチルヘキシル基、2,4,4−トリメチルヘキシル基、3,3,5−トリメチルヘキシル基、3,3,4−トリメチルヘキシル基、2,3,3−トリメチルヘキシル基、2,2,5−トリメチルヘキシル基、2,2,4−トリメチルヘキシル基、2,2,3−トリメチルヘキシル基、2−メチル−3−オクチル基、2,4−ジメチル−4−ヘプチル基、7,7−ジメチルオクチル基、6,7−ジメチルオクチル基、5,7−ジメチルオクチル基、4,7−ジメチルオクチル基、3,7−ジメチルオクチル基、2,7−ジメチルオクチル基、6,6−ジメチルオクチル基、5,6−ジメチルオクチル基、4,6−ジメチルオクチル基、3,6−ジメチルオクチル基、2,6−ジメチルオクチル基、5,5−ジメチルオクチル基、4,5−ジメチルオクチル基、3,5−ジメチルオクチル基、2,5−ジメチルオクチル基、4,4−ジメチルオクチル基、3,4−ジメチルオクチル基、2,4−ジメチルオクチル基、3,3−ジメチルオクチル基、2,3−ジメチルオクチル基、2,2−ジメチルオクチル基、5,6,6−トリメチルヘプチル基、4,6,6−トリメチルヘプチル基、3,6,6−トリメチルヘプチル基、2,6,6−トリメチルヘプチル基、5,5,6−トリメチルヘプチル基、4,5,5−トリメチルヘプチル基、3,5,5−トリメチルヘプチル基、2,5,5−トリメチルヘプチル基、4,4,6−トリメチルヘプチル基、4,4,5−トリメチルヘプチル基、3,4,4−トリメチルヘプチル基、2,4,4−トリメチルヘプチル基、3,3,6−トリメチルヘプチル基、3,3,5−トリメチルヘプチル基、3,3,4−トリメチルヘプチル基、2,3,3−トリメチルヘプチル基、2,2,6−トリメチルヘプチル基、2,2,5−トリメチルヘプチル基、2,2,4−トリメチルヘプチル基、2,2,3−トリメチルヘプチル基、8,8―ジメチルノニル基、7,8―ジメチルノニル基、6,8―ジメチルノニル基、5,8―ジメチルノニル基、4,8―ジメチルノニル基、3,8―ジメチルノニル基、2,8―ジメチルノニル基、7,7−ジメチルノニル基、6,7−ジメチルノニル基、5,7−ジメチルノニル基、4,7−ジメチルノニル基、3,7−ジメチルノニル基、2,7−ジメチルノニル基、6,6−ジメチルノニル基、5,6−ジメチルノニル基、4,6−ジメチルノニル基、3,6−ジメチルノニル基、2,6−ジメチルノニル基、5,5−ジメチルノニル基、4,5−ジメチルノニル基、3,5−ジメチルノニル基、2,5−ジメチルノニル基、4,4−ジメチルノニル基、3,4−ジメチルノニル基、2,4−ジメチルノニル基、3,3−ジメチルノニル基、2,3−ジメチルノニル基、2,2−ジメチルノニル基、6,7,7−トリメチルオクチル基、5,7,7−トリメチルオクチル基、4,7,7−トリメチルオクチル基、3,7,7−トリメチルオクチル基、2,7,7−トリメチルオクチル基、5,6,6−トリメチルオクチル基、4,6,6−トリメチルオクチル基、3,6,6−トリメチルオクチル基、2,6,6−トリメチルオクチル基、5,5,6−トリメチルオクチル基、4,5,5−トリメチルオクチル基、3,5,5−トリメチルオクチル基、2,5,5−トリメチルオクチル基、4,4,6−トリメチルオクチル基、4,4,5−トリメチルオクチル基、3,4,4−トリメチルオクチル基、2,4,4−トリメチルオクチル基、3,3,6−トリメチルオクチル基、3,3,5−トリメチルオクチル基、3,3,4−トリメチルオクチル基、2,3,3−トリメチルオクチル基、2,2,6−トリメチルオクチル基、2,2,5−トリメチルオクチル基、2,2,4−トリメチルオクチル基、2,2,3−トリメチルオクチル基、9,9―ジメチルデシル基、8,9―ジメチルデシル基、7,9―ジメチルデシル基、6,9―ジメチルデシル基、5,9―ジメチルデシル基、4,9―ジメチルデシル基、3,9―ジメチルデシル基、2,9―ジメチルデシル基,8,8―ジメチルデシル基、7,8―ジメチルデシル基、6,8―ジメチルデシル基、5,8―ジメチルデシル基、4,8―ジメチルデシル基、3,8―ジメチルデシル基、2,8―ジメチルデシル基、7,7−ジメチルデシル基、6,7−ジメチルデシル基、5,7−ジメチルデシル基、4,7−ジメチルデシル基、3,7−ジメチルデシル基、2,7−ジメチルデシル基、6,6−ジメチルデシル基、5,6−ジメチルデシル基、4,6−ジメチルデシル基、3,6−ジメチルデシル基、2,6−ジメチルデシル基、5,5−ジメチルデシル基、4,5−ジメチルデシル基、3,5−ジメチルデシル基、2,5−ジメチルデシル基、4,4−ジメチルデシル基、3,4−ジメチルデシル基、2,4−ジメチルデシル基、3,3−ジメチルデシル基、2,3−ジメチルデシル基、2,2−ジメチルデシル基、7,8,8−トリメチルノニル基、6,8,8−トリメチルノニル基、5,8,8−トリメチルノニル基、4,8,8−トリメチルノニル基、3,8,8−トリメチルノニル基、2,8,8−トリメチルノニル基、6,7,7−トリメチルノニル基、5,7,7−トリメチルノニル基、4,7,7−トリメチルノニル基、3,7,7−トリメチルノニル基、2,7,7−トリメチルノニル基、5,6,6−トリメチルノニル基、4,6,6−トリメチルノニル基、3,6,6−トリメチルノニル基、2,6,6−トリメチルノニル基、5,5,6−トリメチルノニル基、4,5,5−トリメチルノニル基、3,5,5−トリメチルノニル基、2,5,5−トリメチルノニル基、4,4,6−トリメチルノニル基、4,4,5−トリメチルノニル基、3,4,4−トリメチルノニル基、2,4,4−トリメチルノニル基、3,3,6−トリメチルノニル基、3,3,5−トリメチルノニル基、3,3,4−トリメチルノニル基、2,3,3−トリメチルノニル基、2,2,6−トリメチルノニル基、2,2,5−トリメチルノニル基、2,2,4−トリメチルノニル基、2,2,3−トリメチルノニル基、10,10―ジメチルウンデシル基、9,10―ジメチルウンデシル基、8,10―ジメチルウンデシル基、7,10―ジメチルウンデシル基、6,10―ジメチルウンデシル基、5,10―ジメチルウンデシル基、4,10―ジメチルウンデシル基、3,10―ジメチルウンデシル基、2,10―ジメチルウンデシル基、9,9―ジメチルウンデシル基、8,9―ジメチルウンデシル基、7,9―ジメチルウンデシル基、6,9―ジメチルウンデシル基、5,9―ジメチルウンデシル基、4,9―ジメチルウンデシル基、3,9―ジメチルウンデシル基、2,9―ジメチルウンデシル基,8,8―ジメチルウンデシル基、7,8―ジメチルウンデシル基、6,8―ジメチルウンデシル基、5,8―ジメチルウンデシル基、4,8―ジメチルウンデシル基、3,8―ジメチルウンデシル基、2,8―ジメチルウンデシル基、7,7−ジメチルウンデシル基、6,7−ジメチルウンデシル基、5,7−ジメチルウンデシル基、4,7−ジメチルウンデシル基、3,7−ジメチルウンデシル基、2,7−ジメチルウンデシル基、6,6−ジメチルウンデシル基、5,6−ジメチルウンデシル基、4,6−ジメチルウンデシル基、3,6−ジメチルウンデシル基、2,6−ジメチルウンデシル基、5,5−ジメチルウンデシル基、4,5−ジメチルウンデシル基、3,5−ジメチルウンデシル基、2,5−ジメチルウンデシル基、4,4−ジメチルウンデシル基、3,4−ジメチルウンデシル基、2,4−ジメチルウンデシル基、3,3−ジメチルウンデシル基、2,3−ジメチルウンデシル基、2,2−ジメチルウンデシル基、8,9,9−トリメチルデシル基、7,9,9−トリメチルデシル基、6,9,9−トリメチルデシル基、5,9,9−トリメチルデシル基、4,9,9−トリメチルデシル基、3,9,9−トリメチルデシル基、2,9,9−トリメチルデシル基、7,8,8−トリメチルデシル基、6,8,8−トリメチルデシル基、5,8,8−トリメチルデシル基、4,8,8−トリメチルデシル基、3,8,8−トリメチルデシル基、2,8,8−トリメチルデシル基、6,7,7−トリメチルデシル基、5,7,7−トリメチルデシル基、4,7,7−トリメチルデシル基、3,7,7−トリメチルデシル基、2,7,7−トリメチルデシル基、5,6,6−トリメチルデシル基、4,6,6−トリメチルデシル基、3,6,6−トリメチルデシル基、2,6,6−トリメチルデシル基、5,5,6−トリメチルデシル基、4,5,5−トリメチルデシル基、3,5,5−トリメチルデシル基、2,5,5−トリメチルデシル基、4,4,6−トリメチルデシル基、4,4,5−トリメチルデシル基、3,4,4−トリメチルデシル基、2,4,4−トリメチルデシル基、3,3,6−トリメチルデシル基、3,3,5−トリメチルデシル基、3,3,4−トリメチルデシル基、2,3,3−トリメチルデシル基、2,2,6−トリメチルデシル基、2,2,5−トリメチルデシル基、2,2,4−トリメチルデシル基、2,2,3−トリメチルデシル基、等が挙げられる。その中でも2,2−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチル−2−ブチル基、4−メチル−2−ペンチル基、4,4−ジメチル−2−ペンチル基、2,4−ジメチル−3−ペンチル基、2,2−ジメチル−3−ヘキシル基、6−メチル−3−ヘプチル基、2−メチル−3−オクタチル、2,4−ジメチル−4−ヘプチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基が好ましく、特に、3,5,5−トリメチルヘキシル基が好ましい。
本発明に係る脂環式ジカルボン酸ジエステルの製造方法は、目的物が得られれば特にその製法に限定されない。例えば、所定の1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(又は、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の低級アルキルエステル)と所定のアルコール成分[炭素数5〜13の分岐鎖状脂肪族飽和アルコール(該分岐鎖状脂肪族飽和アルコールは主鎖とこれに結合した2個若しくは3個以上の炭素数1〜3のアルキル基(分枝)とからなる)]とを常法に従って、好ましくは窒素等の不活性化ガス雰囲気下において、エステル化触媒(又は、エステル交換触媒)の存在下または無触媒下で加熱撹拌しながらエステル化反応(又は、エステル交換反応)することにより調製する方法や、テレフタル酸(又は、テレフタル酸の低級アルキルエステル)と所定のアルコール成分[炭素数5〜12の分岐鎖状脂肪族飽和アルコール(該分岐鎖状脂肪族飽和アルコールは主鎖とこれに結合した2個若しくは3個以上の炭素数1〜3のアルキル基(分枝)とからなる)]とを常法に従って、好ましくは窒素等の不活性化ガス雰囲気下において、エステル化触媒(又は、エステル交換触媒)の存在下または無触媒下で加熱撹拌しながらエステル化反応(又は、エステル交換反応)した後、当該ベンゼン環を常法に従って、水素雰囲気下において、水素化触媒の存在下で核水素化反応することにより調製する方法、なども例示される。
前記炭素数5〜13の分岐鎖状脂肪族飽和アルコール(該分岐鎖状脂肪族飽和アルコールは主鎖とこれに結合した2個若しくは3個以上の炭素数1〜3のアルキル基(分枝)とからなる)の具体例としては、2,2−ジメチルプロパノール、2,2−ジメチルブタノール、2,3−ジメチルブタノール、3,3−ジメチルブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2,2−ジメチルペンタノール、2,3−ジメチルペンタノール、2,4−ジメチルペンタノール、3,3−ジメチルペンタノール、3,4−ジメチルペンタノール、4,4−ジメチルペンタノール、2−エチル−2−メチルブタノール、2−エチル−3−メチルブタノール、3−エチル−2−メチルブタノール、3−エチル−3−メチルブタノール、4,4−ジメチル−2−ペンタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、5,5−ジメチルヘキサノール、4,5−ジメチルヘキサノール、3,5−ジメチルヘキサノール、2,5−ジメチルヘキサノール、4,4−ジメチルヘキサノール、3,4−ジメチルヘキサノール、2,4−ジメチルヘキサノール、3,3−ジメチルヘキサノール、2,3−ジメチルヘキサノール、2,2−ジメチルヘキサノール、3−エチル−4−メチルペンタノール、3−エチル−3−メチルペンタノール、3−エチル−2−メチルペンタノール、2−エチル−4−メチルペンタノール、2−エチル−3−メチルペンタノール、2−エチル−2−メチルペンタノール、2,4,4、−トリメチルペンタノール、2,2−ジメチル−3−ヘキサノール、6−メチル−3−ヘプタノール、6,6−ジメチルヘプタノール、5,6−ジメチルヘプタノール、4,6−ジメチルヘプタノール、3,6−ジメチルヘプタノール、2,6−ジメチルヘプタノール、5,5−ジメチルヘプタノール、4,5−ジメチルヘプタノール、3,5−ジメチルヘプタノール、2,5−ジメチルヘプタノール、4,4−ジメチルヘプタノール、3,4−ジメチルヘプタノール、2,4−ジメチルヘプタノール、3,3−ジメチルヘプタノール、2,3−ジメチルヘプタノール、2,2−ジメチルヘプタノール、4,5,5−トリメチルヘキサノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、2,5,5−トリメチルヘキサノール、4,4,5−トリメチルヘキサノール、3,4,4−トリメチルヘキサノール、2,4,4−トリメチルヘキサノール、3,3,5−トリメチルヘキサノール、3,3,4−トリメチルヘキサノール、2,3,3−トリメチルヘキサノール、2,2,5−トリメチルヘキサノール、2,2,4−トリメチルヘキサノール、2,2,3−トリメチルヘキサノール、2−メチル−3−オクタノール、2,4−ジメチル−4−ヘプタノール、7,7−ジメチルオクタノール、6,7−ジメチルオクタノール、5,7−ジメチルオクタノール、4,7−ジメチルオクタノール、3,7−ジメチルオクタノール、2,7−ジメチルオクタノール、6,6−ジメチルオクタノール、5,6−ジメチルオクタノール、4,6−ジメチルオクタノール、3,6−ジメチルオクタノール、2,6−ジメチルオクタノール、5,5−ジメチルオクタノール、4,5−ジメチルオクタノール、3,5−ジメチルオクタノール、2,5−ジメチルオクタノール、4,4−ジメチルオクタノール、3,4−ジメチルオクタノール、2,4−ジメチルオクタノール、3,3−ジメチルオクタノール、2,3−ジメチルオクタノール、2,2−ジメチルオクタノール、5,6,6−トリメチルヘプタノール、4,6,6−トリメチルヘプタノール、3,6,6−トリメチルヘプタノール、2,6,6−トリメチルヘプタノール、5,5,6−トリメチルヘプタノール、4,5,5−トリメチルヘプタノール、3,5,5−トリメチルヘプタノール、2,5,5−トリメチルヘプタノール、4,4,6−トリメチルヘプタノール、4,4,5−トリメチルヘプタノール、3,4,4−トリメチルヘプタノール、2,4,4−トリメチルヘプタノール、3,3,6−トリメチルヘプタノール、3,3,5−トリメチルヘプタノール、3,3,4−トリメチルヘプタノール、2,3,3−トリメチルヘプタノール、2,2,6−トリメチルヘプタノール、2,2,5−トリメチルヘプタノール、2,2,4−トリメチルヘプタノール、2,2,3−トリメチルヘプタノール、8,8―ジメチルノナノール、7,8―ジメチルノナノール、6,8―ジメチルノナノール、5,8―ジメチルノナノール、4,8―ジメチルノナノール、3,8―ジメチルノナノール、2,8―ジメチルノナノール、7,7−ジメチルノナノール、6,7−ジメチルノナノール、5,7−ジメチルノナノール、4,7−ジメチルノナノール、3,7−ジメチルノナノール、2,7−ジメチルノナノール、6,6−ジメチルノナノール、5,6−ジメチルノナノール、4,6−ジメチルノナノール、3,6−ジメチルノナノール、2,6−ジメチルノナノール、5,5−ジメチルノナノール、4,5−ジメチルノナノール、3,5−ジメチルノナノール、2,5−ジメチルノナノール、4,4−ジメチルノナノール、3,4−ジメチルノナノール、2,4−ジメチルノナノール、3,3−ジメチルノナノール、2,3−ジメチルノナノール、2,2−ジメチルノナノール、6,7,7−トリメチルオクタノール、5,7,7−トリメチルオクタノール、4,7,7−トリメチルオクタノール、3,7,7−トリメチルオクタノール、2,7,7−トリメチルオクタノール、5,6,6−トリメチルオクタノール、4,6,6−トリメチルオクタノール、3,6,6−トリメチルオクタノール、2,6,6−トリメチルオクタノール、5,5,6−トリメチルオクタノール、4,5,5−トリメチルオクタノール、3,5,5−トリメチルオクタノール、2,5,5−トリメチルオクタノール、4,4,6−トリメチルオクタノール、4,4,5−トリメチルオクタノール、3,4,4−トリメチルオクタノール、2,4,4−トリメチルオクタノール、3,3,6−トリメチルオクタノール、3,3,5−トリメチルオクタノール、3,3,4−トリメチルオクタノール、2,3,3−トリメチルオクタノール、2,2,6−トリメチルオクタノール、2,2,5−トリメチルオクタノール、2,2,4−トリメチルオクタノール、2,2,3−トリメチルオクタノール、9,9―ジメチルデカノール、8,9―ジメチルデカノール、7,9―ジメチルデカノール、6,9―ジメチルデカノール、5,9―ジメチルデカノール、4,9―ジメチルデカノール、3,9―ジメチルデカノール、2,9―ジメチルデカノール,8,8―ジメチルデカノール、7,8―ジメチルデカノール、6,8―ジメチルデカノール、5,8―ジメチルデカノール、4,8―ジメチルデカノール、3,8―ジメチルデカノール、2,8―ジメチルデカノール、7,7−ジメチルデカノール、6,7−ジメチルデカノール、5,7−ジメチルデカノール、4,7−ジメチルデカノール、3,7−ジメチルデカノール、2,7−ジメチルデカノール、6,6−ジメチルデカノール、5,6−ジメチルデカノール、4,6−ジメチルデカノール、3,6−ジメチルデカノール、2,6−ジメチルデカノール、5,5−ジメチルデカノール、4,5−ジメチルデカノール、3,5−ジメチルデカノール、2,5−ジメチルデカノール、4,4−ジメチルデカノール、3,4−ジメチルデカノール、2,4−ジメチルデカノール、3,3−ジメチルデカノール、2,3−ジメチルデカノール、2,2−ジメチルデカノール、7,8,8−トリメチルノナノール、6,8,8−トリメチルノナノール、5,8,8−トリメチルノナノール、4,8,8−トリメチルノナノール、3,8,8−トリメチルノナノール、2,8,8−トリメチルノナノール、6,7,7−トリメチルノナノール、5,7,7−トリメチルノナノール、4,7,7−トリメチルノナノール、3,7,7−トリメチルノナノール、2,7,7−トリメチルノナノール、5,6,6−トリメチルノナノール、4,6,6−トリメチルノナノール、3,6,6−トリメチルノナノール、2,6,6−トリメチルノナノール、5,5,6−トリメチルノナノール、4,5,5−トリメチルノナノール、3,5,5−トリメチルノナノール、2,5,5−トリメチルノナノール、4,4,6−トリメチルノナノール、4,4,5−トリメチルノナノール、3,4,4−トリメチルノナノール、2,4,4−トリメチルノナノール、3,3,6−トリメチルノナノール、3,3,5−トリメチルノナノール、3,3,4−トリメチルノナノール、2,3,3−トリメチルノナノール、2,2,6−トリメチルノナノール、2,2,5−トリメチルノナノール、2,2,4−トリメチルノナノール、2,2,3−トリメチルノナノール、10,10―ジメチルウンデカノール、9,10―ジメチルウンデカノール、8,10―ジメチルウンデカノール、7,10―ジメチルウンデカノール、6,10―ジメチルウンデカノール、5,10―ジメチルウンデカノール、4,10―ジメチルウンデカノール、3,10―ジメチルウンデカノール、2,10―ジメチルウンデカノール、9,9―ジメチルウンデカノール、8,9―ジメチルウンデカノール、7,9―ジメチルウンデカノール、6,9―ジメチルウンデカノール、5,9―ジメチルウンデカノール、4,9―ジメチルウンデカノール、3,9―ジメチルウンデカノール、2,9―ジメチルウンデカノール,8,8―ジメチルウンデカノール、7,8―ジメチルウンデカノール、6,8―ジメチルウンデカノール、5,8―ジメチルウンデカノール、4,8―ジメチルウンデカノール、3,8―ジメチルウンデカノール、2,8―ジメチルウンデカノール、7,7−ジメチルウンデカノール、6,7−ジメチルウンデカノール、5,7−ジメチルウンデカノール、4,7−ジメチルウンデカノール、3,7−ジメチルウンデカノール、2,7−ジメチルウンデカノール、6,6−ジメチルウンデカノール、5,6−ジメチルウンデカノール、4,6−ジメチルウンデカノール、3,6−ジメチルウンデカノール、2,6−ジメチルウンデカノール、5,5−ジメチルウンデカノール、4,5−ジメチルウンデカノール、3,5−ジメチルウンデカノール、2,5−ジメチルウンデカノール、4,4−ジメチルウンデカノール、3,4−ジメチルウンデカノール、2,4−ジメチルウンデカノール、3,3−ジメチルウンデカノール、2,3−ジメチルウンデカノール、2,2−ジメチルウンデカノール、8,9,9−トリメチルデカノール、7,9,9−トリメチルデカノール、6,9,9−トリメチルデカノール、5,9,9−トリメチルデカノール、4,9,9−トリメチルデカノール、3,9,9−トリメチルデカノール、2,9,9−トリメチルデカノール、7,8,8−トリメチルデカノール、6,8,8−トリメチルデカノール、5,8,8−トリメチルデカノール、4,8,8−トリメチルデカノール、3,8,8−トリメチルデカノール、2,8,8−トリメチルデカノール、6,7,7−トリメチルデカノール、5,7,7−トリメチルデカノール、4,7,7−トリメチルデカノール、3,7,7−トリメチルデカノール、2,7,7−トリメチルデカノール、5,6,6−トリメチルデカノール、4,6,6−トリメチルデカノール、3,6,6−トリメチルデカノール、2,6,6−トリメチルデカノール、5,5,6−トリメチルデカノール、4,5,5−トリメチルデカノール、3,5,5−トリメチルデカノール、2,5,5−トリメチルデカノール、4,4,6−トリメチルデカノール、4,4,5−トリメチルデカノール、3,4,4−トリメチルデカノール、2,4,4−トリメチルデカノール、3,3,6−トリメチルデカノール、3,3,5−トリメチルデカノール、3,3,4−トリメチルデカノール、2,3,3−トリメチルデカノール、2,2,6−トリメチルデカノール、2,2,5−トリメチルデカノール、2,2,4−トリメチルデカノール、2,2,3−トリメチルデカノール、等が挙げられる。その中でも、2,2−ジメチルプロパノール、2,2−ジメチル
ブタノール、2,3−ジメチルブタノール、3,3−ジメチルブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4,4−ジメチル−2−ペンタノール、2,4−ジメチル−3−ペンタノール、2,2−ジメチル−3−ヘキサノール、6−メチル−3−ヘプタノール、2−メチル−3−オクタノール、2,4−ジメチル−4−オクタノール、3,5,5−トリメチルヘキサノールが好ましく、特に、3,5,5−トリメチルヘキサノールが好ましい。
前記脂環式ジカルボン酸成分とアルコール成分とをエステル化反応を行うに際し、該アルコール成分は、例えば、脂環式ジカルボン酸成分1モルに対して2〜5モル、好ましくは2.01〜3モル、特に2.02〜2.5モルの範囲で使用することが好ましい(換言すると、脂環式ジカルボン酸成分1当量に対して1〜2.5当量、好ましくは1.005〜1.5当量、特に1.01〜1.25当量の範囲で使用することが好ましい)。
エステル化反応に用いる触媒としては、鉱酸、有機酸又はルイス酸類等が例示される。より具体的には、鉱酸として、硫酸、塩酸、燐酸が例示され、有機酸としては、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等が例示され、ルイス酸としては、アルミニウム誘導体、スズ誘導体、チタン誘導体、鉛誘導体、亜鉛誘導体が例示され、これらの1種又は2種以上を併用することが可能である。
それらの中でも、p−トルエンスルホン酸、炭素数3〜8のテトラアルキルチタネート、酸化チタン、水酸化チタン、炭素数3〜12の脂肪酸スズ、酸化スズ、水酸化スズ、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、酸化鉛、水酸化鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウムが特に好ましい。その使用量は、例えば、エステル合成原料である酸成分およびアルコール成分の総重量に対して、0.01〜5.0重量%、好ましくは0.02〜4.0重量%、特に0.03〜3.0重量%を使用することが推奨される。
反応温度としては、100〜230℃が例示され、通常、3〜30時間でエステル化反応は完結する。
本エステルの原料の酸成分である、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸は、特に制限はなく、公知の方法で製造したものや、市販品、試薬等で入手できるものなどが使用できる。
また、エステル交換反応とは、上記アルコール成分と酸成分である1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルとのエステル交換反応を意味し、そのエステル交換反応を行うに際し、該アルコール成分は、例えば、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチル1モルに対して、好ましくは2.00〜5.00モル、より好ましくは2.01〜3.00モル、特に2.02〜2.50モルを使用することが推奨される。
エステル交換反応に用いる触媒としては、ルイス酸類又はアルカリ金属類等が例示される。より具体的には、ルイス酸としては、アルミニウム誘導体、スズ誘導体、チタン誘導体、鉛誘導体、亜鉛誘導体が例示され、アルカリ金属類としてはナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が例示され、これらの1種又は2種以上を併用することが可能である。
その中でも、炭素数3〜8のテトラアルキルチタネート、酸化チタン、水酸化チタン、炭素数1〜4のナトリウムアルコキシド、水酸化ナトリウム、炭素数3〜12の脂肪酸スズ、酸化スズ、水酸化スズ、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、酸化鉛、水酸化鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウムが特に好ましい。その使用量は、例えば、エステル合成原料である酸成分およびアルコール成分の総重量に対して、0.01〜5.0重量%、好ましくは0.02〜4.0重量%、特に0.03〜3.0重量%を使用することが推奨される。
エステル交換反応の温度としては、100〜230℃が例示され、通常、3〜30時間で反応は完結する。
本エステルの原料の酸成分である、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルは、特に制限はなく、公知の方法で製造したものや、市販品、試薬等で入手できるものなどが使用できる。
上記エステル交換反応の原料酸成分としては、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチルが好ましいが、他に1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の低級アルキルエステル(例えば炭素数2又は3)も同等に使用することができる。
エステル化反応又はエステル交換反応においては、反応により生成する水又はメタノールの留出を促進するために、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサンなどのエントレーナー又は同伴剤を使用することが可能である。
また、エステル化反応又はエステル交換反応時に、原料、生成エステル及び有機溶媒(水同伴剤)の酸化劣化により酸化物、過酸化物、カルボニル化合物などの含酸素有機化合物を生成すると耐熱性、耐候性等に悪影響を与える。その悪影響を抑制するために及び安全性の観点から、系内を窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下又は不活性ガス気流下で、常圧ないし減圧下にて当該反応を行うことが望ましい。エステル化反応又はエステル交換反応終了後、通常、過剰の原料を減圧下または常圧下にて留去する。
上記反応により得られた本エステルの反応粗物は、通常、引き続き、後処理を行うことで精製される。例えば、触媒の不活性化処理(中和処理、塩基処理、酸処理等)、水洗処理、液液抽出、蒸留(減圧、脱水処理)、吸着精製処理等の本技術分野で採用される処理方法を単独で又は適宜組み合わせることにより精製することができる。
塩基処理に用いる塩基としては、塩基性の化合物であれば特に制約はなく、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどが例示される。
吸着精製に用いる吸着剤としては、活性炭、活性白土、活性アルミナ、ハイドロタルサイト、シリカゲル、シリカアルミナ、ゼオライト、マグネシア、カルシア、珪藻土などが例示される。それらを1種で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
上記処理は、常温で行なっても良いが、40〜95℃程度に加温して行なうこともできる。
また、別法として、エステル化反応又はエステル交換反応で得られる、テレフタル酸の分岐鎖状脂肪族飽和アルコール[炭素数5〜13の分岐鎖状脂肪族飽和アルコール(該分岐鎖状脂肪族飽和アルコールは主鎖とこれに結合した2個若しくは3個以上の炭素数1〜3のアルキル基(分枝)とからなる)]エステルを、当該ベンゼン環を常法に従って、水素雰囲気下において、水素化触媒の存在下で核水素化反応することにより調製する方法も例示される。
水素化触媒としては、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛などの卑金属、ロジウム、ルテニウム、白金、パラジウムなどの貴金属などが触媒として使用できる。
卑金属としては、0価の金属に限らず、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、塩化物、臭化物、酸化物、水酸化物等の無機化合物、アセチルアセトナート化合物、アミン化合物、ホスフィン化合物、カルボニル化合物との錯体等が挙げられる。
さらに、上記卑金属の他に、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、カルシウム、チタン、クロム、マンガン、パラジウム、銀、スズ、バリウム、モリブテン等の1種以上を添加した変性触媒として使用することもできる。
上記卑金属触媒はそのままで使用することができるが、通常、スポンジメタル型触媒又は担体担持型触媒として使用される。
スポンジメタル型触媒としては、従来公知或いは市販されているものが広く使用でき、例えば、スポンジニッケル触媒、スポンジコバルト触媒、スポンジ銅触媒、スポンジ鉄触媒、スポンジ亜鉛触媒等が挙げられ、この中でもスポンジニッケル触媒、スポンジコバルト触媒が好ましく、選択率が高い点から、特にスポンジニッケル触媒が好ましい。
スポンジメタル型触媒は、展開後の含水状態のものから、水分を適当な溶媒で置換した後に使用することが好ましい。水分を置換する際に使用する溶媒としては、水と相溶し、水素化生成物に悪影響を及ぼさない溶媒であれば、特に限定されない。
担体担持型触媒としては、従来公知或いは市販されているものが広く使用でき、例えば、安定化ニッケル触媒、耐硫黄性ニッケル触媒、フレークニッケル触媒、担持コバルト触媒等が挙げられる。この中でも安定化ニッケル触媒、耐硫黄性ニッケル触媒が好ましい。
該担体担持型触媒に使用される坦体としては、珪藻土、軽石、活性炭、グラファイト、シリカゲル、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、ゼオライト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が例示され、なかでも珪藻土、アルミナ等が好ましい。これらの坦体は、1種でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
該担体担持型触媒の卑金属成分の担持量は、特に限定されないが、触媒の総重量に対して、卑金属分として、通常、1〜90重量%程度、好ましくは20〜80重量%である。
これらの担体担持触媒の製造方法は特に限定されず、例えば、含浸法、共沈法等の従来公知の方法により容易に製造することができる。通常は、市販されているものをそのまま、或いは、使用する前に還元処理等の適当な活性化処理をした後で反応に供することができる。
これら卑金属触媒の形態は特に限定されず、選択される反応方式に応じて粉末状、成型触媒など適宜選択して使用される。粉末状の触媒は、通常、回分或いは連続の懸濁床の水素化反応に用いられ、成型触媒は、固定床連続式の水素化反応に使用される。また、成型触媒としては、使用する反応器の大きさにより適宜選択されるが、通常は直径2〜6mm、高さ2〜8mmの範囲の円柱状が好ましい。
水素化反応に用いられる卑金属触媒の使用量は、通常、原料に対して、0.1〜50重量%の範囲であり、好ましくは0.5〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%が推奨される。この範囲内において、経済的に有利かつ十分な反応速度で水素化反応を行うことができる。
上記貴金属としては、従来公知のものが広く使用できるが、具体的には、0価の金属、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、塩化物、臭化物、酸化物、水酸化物等の各種該金属含有無機物化合物、アセチルアセトナート化合物等の各種該金属含有有機物、アミン錯体、ホスフィン錯体、カルボニル化合物等の各種該金属含有錯体化合物などが例示される。これらは、それぞれ単独で又は2種以上組み合わせて触媒として使用することもできる。
上記貴金属触媒は、そのままで使用することもできるが、通常、担体担持触媒として使用することが好ましい。担体担持触媒としては、従来公知或いは市販されているものでもよく、具体的には、珪藻土、軽石、カーボン(グラファイト、活性炭等)、シリカゲル、アルミナ、ハイドロタルサイト、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、ゼオライト、炭酸カルシウム及びこれらの混合物等が例示される。これらのうち特に、カーボン担持触媒が、反応性や選択性の点で好ましい。
担体担持触媒の貴金属成分の担持量は、特に限定されないが、触媒の総重量に対して、貴金属として、通常0.1〜10重量%程度、好ましくは0.5〜5重量%である。担持量が0.1重量%未満では、触媒重量あたりの活性が低下し、触媒を多量に使用する必要が生じて設備的にも経済的にも不利である。また、10重量%を超えた貴金属触媒では、担持した貴金属量に見合う反応速度の向上は得られずあまり好ましくない。
貴金属触媒の使用量としては、特に限定されないが、原料に対して、貴金属として0.01〜5重量%が例示され、より好ましくは0.05〜2重量%である。
これらの貴金属触媒の形態は、特に限定されず、選択される反応方式に応じて粉末状、タブレット状等適宜選択して使用される。具体的には、回分或いは連続の懸濁床反応には粉末触媒が、また、固定床反応にはタブレット触媒が好適に使用される。
水素化反応の反応温度は、触媒の種類、触媒量、水素圧力等により異なり、一概にはいえないが、50〜280℃の範囲が好ましく、特に70〜250℃が推奨される。水素化時の水素分圧としては、広い範囲から選択することができるが、0.5〜20MPaの範囲、特に1〜10MPaの範囲が好ましい。反応時間は、触媒の種類、触媒量や諸条件によって異なるが、通常1〜12時間程度である。
反応形式としては、回分反応、連続反応いずれの方法でもよく、また流動床、固定床のいずれも選択することができる。
水素化反応終了後は、濾過、遠心分離等公知の方法により触媒を分離除去した後、必要に応じて上記記載の「エステル化粗物」の後処理工程を行ない、本発明に係る脂環式ジカルボン酸ジエステルを得ることができる。
脂環式ジカルボン酸ジエステルの酸価としては、好ましくは0.1mgKOH/g以下、より好ましくは0.05mgKOH/g以下が推奨される。酸価が0.1mgKOH/g以下のときには脂環式ジカルボン酸ジエステル自身の耐熱性がより向上する傾向が認められ、このような好ましい範囲では本発明の潤滑油の耐熱酸化安定性の向上にも好影響を与える。酸価を低減する方法としては、反応を十分に進行させる方法や、後処理工程でのアルカリ成分で中和・水洗する方法(上記のアルカリ水溶液による洗浄(中和)及び水による洗浄を行う工程)などが例示される。
脂環式ジカルボン酸ジエステルの水酸基価としては、好ましくは2mgKOH/g以下、より好ましくは1mgKOH/g以下が推奨される。水酸基価が2mgKOH/g以下のときには脂環式ジカルボン酸ジエステル自身の吸湿性がより低くなり、耐熱性もより向上する傾向が認められ、このような好ましい範囲では本発明の潤滑油の耐水性及び耐熱酸化安定性の向上にも好影響を与える。水酸基価を低減する方法としては、反応を十分に進行させる方法や、後処理工程での原料アルコール成分を減圧留去する方法(上記の蒸留可能な過剰の原料等を減圧下または常圧下にて留去する工程)などが例示される。
一般式(1)で表される脂環式ジカルボン酸ジエステルの具体的な例としては、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2−ジメチルブチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,3−ジメチルブチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3−ジメチルブチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3−ジメチル−2−ブチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4−メチル−2−ペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2−ジメチルペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,3−ジメチルペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4−ジメチルペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3−ジメチルペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,4−ジメチルペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4−ジメチルペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2−エチル−2−メチルブチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2−エチル−3−メチルブチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3−エチル−2−メチルブチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3−エチル−3−メチルブチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4−ジメチル−2−ペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4−ジメチル−3−ペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,5−ジメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,5−ジメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5−ジメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,5−ジメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4−ジメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,4−ジメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4−ジメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3−ジメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,3−ジメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2−ジメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3−エチル−4−メチルペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3−エチル−3−メチルペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3−エチル−2−メチルペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2−エチル−4−メチルペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2−エチル−3−メチルペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2−エチル−2−メチルペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4,4、−トリメチルペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2−ジメチル−3−ヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6−メチル−3−ヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,6−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,6−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,6−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,6−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,6−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,5−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,5−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,5−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,4−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,3−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2−ジメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,5,5−トリメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,5,5−トリメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4,5−トリメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,4,4−トリメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4,4−トリメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3,5−トリメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3,4−トリメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,3,3−トリメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,5−トリメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,4−トリメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,3−トリメチルヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2−メチル−3−オクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4−ジメチル−4−ヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(7,7−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,7−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,7−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,7−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,7−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,7−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,6−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,6−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,6−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,6−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,6−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,5−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,5−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,5−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,4−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,3−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2−ジメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,6,6−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,6,6−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,6,6−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,6,6−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,5,6−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,5,5−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,5,5−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4,6−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4,5−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,4,4−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4,4−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3,6−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3,5−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3,4−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,3,3−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,6−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,5−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,4−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,3−トリメチルヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(8,8―ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(7,8―ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,8―ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,8―ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,8―ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,8―ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,8―ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(7,7−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,7−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,7−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,7−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,7−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,7−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,6−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,6−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,6−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,6−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,6−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,5−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,5−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,5−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,4−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,3−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2−ジメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,7,7−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,7,7−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,7,7−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,7,7−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,7,7−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,6,6−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,6,6−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,6,6−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,6,6−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,5,6−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,5,5−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,5,5−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4,6−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸
ジ(4,4,5−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,4,4−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4,4−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3,6−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3,5−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3,4−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,3,3−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,6−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,5−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,4−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,3−トリメチルオクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(9,9―ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(8,9―ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(7,9―ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,9―ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,9―ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,9―ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,9―ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,9―ジメチルデシル),1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(8,8―ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(7,8―ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,8―ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,8―ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,8―ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,8―ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,8―ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(7,7−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,7−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,7−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,7−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,7−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,7−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,6−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,6−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,6−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,6−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,6−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,5−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,5−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,5−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,4−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,3−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2−ジメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(7,8,8−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,8,8−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,8,8−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,8,8−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,8,8−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,8,8−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,7,7−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,7,7−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,7,7−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,7,7−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,7,7−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,6,6−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,6,6−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,6,6−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,6,6−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,5,6−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,5,5−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,5,5−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4,6−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4,5−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,4,4−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4,4−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3,6−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3,5−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3,4−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,3,3−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,6−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,5−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,4−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,3−トリメチルノニル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(10,10―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(9,10―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(8,10―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(7,10―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,10―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,10―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,10―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,10―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,10―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(9,9―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(8,9―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(7,9―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,9―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,9―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,9―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,9―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,9―ジメチルウンデシル),1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(8,8―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(7,8―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,8―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,8―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,8―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,8―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,8―ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(7,7−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,7−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,7−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,7−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,7−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,7−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,6−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,6−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,6−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,6−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,6−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,5−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,5−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,5−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,4−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,3−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2−ジメチルウンデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(8,9,9−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(7,9,9−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,9,9−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,9,9−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,9,9−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,9,9−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,9,9−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(7,8,8−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,8,8−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,8,8−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,8,8−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,8,8−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,8,8−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6,7,7−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,7,7−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,7,7−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,7,7−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,7,7−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,6,6−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,6,6−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,6,6−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,6,6−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(5,5,6−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,5,5−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,5,5−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4,6−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4
,4,5−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,4,4−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4,4−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3,6−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3,5−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3,4−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,3,3−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,6−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,5−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,4−トリメチルデシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2,3−トリメチルデシル)、等が挙げられる。その中でも、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2−ジメチルブチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,3−ジメチルブチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3−ジメチルブチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,3−ジメチル−2−ブチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4−メチル−2−ペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(4,4−ジメチル−2−ペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4−ジメチル−3−ペンチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,2−ジメチル−3−ヘキシル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(6−メチル−3−ヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2−メチル−3−オクチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2,4−ジメチル−4−ヘプチル)、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルヘキシル)が好ましく、特に、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルヘキシル)が好ましい。
本発明のトラクションドライブ用潤滑油基油は、上記一般式(1)で表わされる脂環式ジカルボン酸ジエステルを含有するトラクションドライブ用潤滑油基油である。
本発明のトラクションドライブ用潤滑油基油のトラクション係数(60℃)は、0.070以上が好ましく、さらに好ましくは0.075以上である。なお、本明細書においてトラクション係数(60℃)は、後述の実施例に記載した方法で測定された値である。
本発明のトラクションドライブ用潤滑油基油の動粘度(100℃)は、粘度指数の観点から、3〜10mm/sが好ましく、さらに好ましくは4〜8mm/sである。なお、本明細書において動粘度(100℃)は、後述の実施例に記載した方法で測定された値である。
本発明のトラクションドライブ用潤滑油基油の粘度指数は、長期安定性の観点から、80以上が好ましく、さらに好ましくは100以上である。なお、本明細書において粘度指数は、後述の実施例に記載した方法で測定された値である。
本発明のトラクションドライブ用潤滑油基油の流動点は、低温作動性の観点から、−30℃以下が好ましく、さらに好ましくは−40℃以下である。なお、本明細書において流動点は、後述の実施例に記載した方法で測定された値である。
本発明のトラクションドライブ用潤滑油基油の引火点は、貯蔵安定性の観点から、200℃以上が好ましく、さらに好ましくは210℃以上である。なお、本明細書において引火点は、後述の実施例に記載した方法で測定された値である。
本発明のトラクションドライブ用潤滑油基油は、併用基油として鉱物油(石油の精製によって得られる炭化水素油)、ポリ−α−オレフィン、ポリブテン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、脂環式炭化水素油、フィッシャートロプシュ法によって得られる合成炭化水素の異性化油などの合成炭化水素油、動植物油、本エステル以外の有機酸エステル、ポリアルキレングリコール、ポリビニルエーテル、ポリフェニルエーテル、アルキルフェニルエーテル、シリコーン油などの併用基油の少なくとも1種を適宜併用することができる。
鉱物油としては、溶剤精製鉱油、水素化精製鉱油、ワックス異性化油が挙げられるが、通常、100℃における動粘度が1.0〜25mm/s、好ましくは2.0〜20.0mm/sの範囲にあるものが用いられる。
ポリ−α−オレフィンとしては、炭素数2〜16のα−オレフィン(例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1ーヘキサデセン等)の重合体又は共重合体であって、100℃における動粘度が1.0〜25mm/s、粘度指数が100以上のものが例示され、特に100℃における動粘度が1.5〜20.0mm/sで、粘度指数が120以上のものが好ましい。
ポリブテンとしては、イソブチレンを重合したもの、イソブチレンをノルマルブチレンと共重合したものがあり、一般に100℃の動粘度が2.0〜40mm/sの広範囲のものが挙げられる。
アルキルベンゼンとしては、炭素数1〜40の直鎖又は分岐のアルキル基で置換された、分子量が200〜450であるモノアルキルベンゼン、ジアルキルベンゼン、トリアルキルベンゼン、テトラアルキルベンゼン等が例示される。
アルキルナフタレンとしては、炭素数1〜30の直鎖又は分岐のアルキル基で置換されたモノアルキルナフタレン、ジアルキルナフタレン等が例示される。
動植物油としては、牛脂、豚脂、パーム油、ヤシ油、ナタネ油、ヒマシ油、ヒマワリ油等が例示される。
有機酸エステルとしては、脂肪酸モノエステル、脂肪族二塩基酸ジエステル、脂肪族二価アルコールジエステル、ポリオールエステル及びその他のエステルが例示される。
脂肪酸モノエステルとしては、炭素数5〜22の脂肪族直鎖状又は分岐鎖状モノカルボン酸と炭素数3〜22の直鎖状又は分岐鎖状の飽和若しくは不飽和の脂肪族アルコールとのエステルが挙げられる。
脂肪族二塩基酸ジエステルとしては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナメチレンジカルボン酸、1,10−デカメチレンジカルボン酸等脂肪族二塩基酸若しくはその無水物と炭素数3〜22の直鎖状又は分岐鎖状の飽和若しくは不飽和の脂肪族アルコールとのフルエステルが挙げられる。
脂肪族二価アルコールジエステル、ポリオールエステルとしては、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチルプロパンジオール、2−ブチル2−エチルプロパンンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール等のネオペンチル型構造のポリオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2−メチル−1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,6−ヘキサンジオール、1,6−ヘプタンジオール、2−メチル−1,7−ヘプタンジオール、3−メチル−1,7−ヘプタンジオール、4−メチル−1,7−ヘプタンジオール、1,7−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3−メチル−1,8−オクタンジオール、4−メチル−1,8−オクタンジオール、1,8−ノナンジオール、2−メチル−1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,9−ノナンジオール、4−メチル−1,9−ノナンジオール、5−メチル−1,9−ノナンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、グリセリン、ポリグリセリン、ソルビトール等の非ネオペンチル型構造のポリオールと炭素数3〜22の直鎖状及び/又は分岐鎖状の飽和又は不飽和の脂肪酸とのフルエステルを使用することが可能である。
その他のエステルとしては、ダイマー酸、水添ダイマー酸などの重合脂肪酸、或いは、縮合ヒマシ油脂肪酸、水添縮合ヒマシ油脂肪酸などのヒドロキシ脂肪酸と炭素数3〜22の直鎖状若しくは分岐鎖状の飽和又は不飽和の脂肪族アルコールとのエステルが挙げられる。
ポリアルキレングリコールとしては、アルコールと炭素数2〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレンオキシドの開環重合体が例示される。アルキレンオキシドとしてはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドが挙げられ、これらの1種を用いた重合体、若しくは2種以上の混合物を用いた共重合体が使用可能である。又、片端又は両端の水酸基部分がエーテル化した化合物も使用可能である。重合体の動粘度としては、好ましくは5.0〜1000mm/s(40℃)、より好ましくは5.0〜500mm/s(40℃)が推奨される。
ポリビニルエーテルとしては、ビニルエーテルモノマーの重合によって得られる化合物であり、モノマーとしてはメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、sec−ブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、2−メトキシエチルビニルエーテル、2−エトキシエチルビニルエーテル等が挙げられる。重合体の動粘度としては、好ましくは5.0〜1000mm/s(40℃)、より好ましくは5.0〜500mm/s(40℃)が推奨される。
ポリフェニルエーテルとしては、2個以上の芳香環のメタ位をエーテル結合又はチオエーテル結合でつないだ構造を有する化合物が挙げられ、具体的には、ビス(m−フェノキシフェニル)エーテル、m−ビス(m−フェノキシフェノキシ)ベンゼン、及びそれらの酸素の1個若しくは2個以上を硫黄に置換したチオエーテル類(通称C−エーテル)等が例示される。
アルキルフェニルエーテルとしては、ポリフェニルエーテルを炭素数6〜18の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基で置換した化合物が挙げられ、特に1個以上のアルキル基で置換したアルキルジフェニルエーテルが好ましい。
シリコーン油としては、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーンのほか、長鎖アルキルシリコーン、フルオロシリコーン等の変性シリコーンが挙げられる。
本発明のトラクションドライブ用潤滑油基油に中における併用基油の含有量としては、30重量%以下が推奨され、好ましくは20重量%以下、特に10重量%以下が好ましい。
本発明のトラクションドライブ用潤滑油基油には、その性能を向上させるために、潤滑油基油(即ち、本発明の脂環式ジカルボン酸ジエステル、又は脂環式ジカルボン酸ジエステルと併用基油との混合物)に加えて、酸化防止剤、金属清浄剤、無灰分散剤、油性剤、摩耗防止剤、極圧剤、金属不活性剤、防錆剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、消泡剤、加水分解抑制剤、増ちょう剤、腐食防止剤、色相安定剤等の添加剤の少なくとも1種を適宜配合することも可能である。これらの配合量は、本発明の効果を奏する限り特に限定されるものではないが、その具体的な例を以下に示す。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチル−ジフェニルメタン、2,2’−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、1,4−ジヒドロキシアントラキノン、3−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2,4−ジベンゾイルレゾルシノール、4−tert−ブチルカテコール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,5−トリヒドロキシベンゾフェノン、α−トコフェロール、ビス[2−(2−ヒドロキシ−5−メチル−3−tert−ブチルベンジル)−4−メチル−6−tert−ブチルフェニル]テレフタレート、トリエチレングリコールビス[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ジフェニルアミン、モノブチル(直鎖及び分岐鎖を含む)ジフェニルアミン、モノペンチル(直鎖及び分岐鎖を含む)ジフェニルアミン、モノヘキシル(直鎖及び分岐鎖を含む)ジフェニルアミン、モノヘプチル(直鎖及び分岐鎖を含む)ジフェニルアミン、モノオクチル(直鎖及び分岐鎖を含む)ジフェニルアミン等のモノアルキルジフェニルアミン、特にモノ(C−Cアルキル)ジフェニルアミン(即ち、ジフェニルアミンの二つのベンゼン環の一方が、アルキル基、特にC−Cアルキル基でモノ置換されているもの、即ち、モノアルキル置換されたジフェニルアミン)、p,p’−ジブチル(直鎖及び分岐鎖を含む)ジフェニルアミン、p,p’−ジペンチル(直鎖及び分岐鎖を含む)ジフェニルアミン、p,p’−ジヘキシル(直鎖及び分岐鎖を含む)ジフェニルアミン、p,p’−ジヘプチル(直鎖及び分岐鎖を含む)ジフェニルアミン、p,p’−ジオクチル(直鎖及び分岐鎖を含む)ジフェニルアミン、p,p’−ジノニル(直鎖及び分岐鎖を含む)ジフェニルアミン等のジ(アルキルフェニル)アミン、特にp,p’−ジ(C−Cアルキルフェニル)アミン(即ち、ジフェニルアミンの二つのベンゼン環の各々が、アルキル基、特にC−Cアルキル基でモノ置換されているジアルキル置換のジフェニルアミンであって、二つのアルキル基が同一であるもの)、ジ(モノC−Cアルキルフェニル)アミンであって、一方のベンゼン環上のアルキル基が他方のベンゼン環上のアルキル基と異なるもの、ジ(ジ−C−Cアルキルフェニル)アミンであって、二つのベンゼン環上の4つのアルキル基のうちの少なくとも1つが残りのアルキル基と異なるもの等のジフェニルアミン類;N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、4−オクチルフェニル−1−ナフチルアミン、4−オクチルフェニル−2−ナフチルアミン等のナフチルアミン類;p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン等のフェニレンジアミン類等が例示される。この中でも、特に、p,p’−ジオクチル(直鎖及び分岐鎖を含む)ジフェニルアミン、p,p’−ジノニル(直鎖及び分岐鎖を含む)ジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、チオジプロピオン酸ジ(n−ドデシル)、チオジプロピオン酸ジ(n−オクタデシル)等のチオジプロピオン酸エステル、フェノチアジン等の硫黄系化合物等が例示される。これらの酸化防止剤は、単独で又は適宜2種以上組み合わせて用いることができる。酸化防止剤を使用する場合、通常、潤滑油基油に対して0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量%程度添加することが望ましい。
ここで、本明細書及び特許請求の範囲において、「潤滑油基油に対して0.01〜5重量%」のように、「潤滑油基油に対して」との表現を用いて、添加剤の配合量の範囲を規定している場合がある。この場合に用いる「潤滑油基油」は、本発明に係る脂環式ジカルボン酸ジエステルのみからなる潤滑油基油又は脂環式ジカルボン酸ジエステルと併用基油との混合物からなる潤滑油基油の何れかの意味で用いている。そしてまた、「潤滑油基油に対して0.01〜5重量%」の例で言えば、潤滑油基油100重量部に対して、0.01〜5重量部という意味と同義である。
金属清浄剤としては、Ca−石油スルフォネート、過塩基性Ca−石油スルフォネート、Ca−アルキルベンゼンスルフォネート、過塩基性Ca−アルキルベンゼンスルフォネート、Ba−アルキルベンゼンスルフォネート、過塩基性Ba−アルキルベンゼンスルフォネート、Mg−アルキルベンゼンスルフォネート、過塩基性Mg−アルキルベンゼンスルフォネート、Na−アルキルベンゼンスルフォネート、過塩基性Na−アルキルベンゼンスルフォネート、Ca−アルキルナフタレンスルフォネート、過塩基性Ca−アルキルナフタレンスルフォネート等の金属スルフォネート、Ca−フェネート、過塩基性Ca−フェネート、Ba−フェネート、過塩基性Ba−フェネート等の金属フェネート、Ca−サリシレート、過塩基性Ca−サリシレート等の金属サリシレート、Ca−フォスフォネート、過塩基性Ca−フォスフォネート、Ba−フォスフォネート、過塩基性Ba−フォスフォネート等の金属フォスフォネート、過塩基性Ca−カルボキシレート等が使用可能である。金属清浄剤を使用する場合、通常、潤滑油基油に対して1〜10重量%程度、好ましくは2〜7重量%程度添加することが望ましい。
無灰分散剤としては、ポリアルケニルコハク酸イミド、ポリアルケニルコハク酸アミド、ポリアルケニルベンジルアミン、ポリアルケニルコハク酸エステル等が例示される。これらの無灰分散剤は、単独で又は組合わせて用いてもよく、これを使用する場合、通常、潤滑油基油に対して1〜10重量%、好ましくは2〜7重量%程度添加することが望ましい。
油性剤としては、ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪族飽和及び不飽和モノカルボン酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸などの重合脂肪酸、リシノレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸などのヒドロキシ脂肪酸、ラウリルアルコール、オレイルアルコールなどの脂肪族飽和及び不飽和モノアルコール、ステアリルアミン、オレイルアミンなどの脂肪族飽和及び不飽和モノアミン、ラウリン酸アミド、オレイン酸アミドなどの脂肪族飽和及び不飽和モノカルボン酸アミド、バチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコールなどのグリセリンエーテル、ラウリルポリグリセリンエーテル、オレイルポリグリセリルエーテルなどのアルキル若しくはアルケニルポリグリセリルエーテル、ジ(2−エチルヘキシル)モノエタノールアミン、ジイソトリデシルモノエタノールアミンなどのアルキル若しくはアルケニルアミンのポリ(アルキレンオキサイド)付加物等が例示される。これらの油性剤は、単独で又は組合わせて用いてもよく、これを使用する場合、通常、潤滑油基油に対して0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%程度添加することが望ましい。
摩耗防止剤・極圧剤としては、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、アルキルフェニルホスフェート類、トリブチルホスフェート、ジブチルホスフェート等のリン酸エステル類、トリブチルホスファイト、ジブチルホスファイト、トリイソプロピルホスファイト等の亜リン酸エステル類及びこれらのアミン塩等のリン系、硫化油脂、硫化オレイン酸などの硫化脂肪酸、ジベンジルジスルフィド、硫化オレフィン、ジアルキルジスルフィドなどの硫黄系、Zn−ジアルキルジチオフォスフェート、Zn−ジアルキルジチオフォスフェート、Mo−ジアルキルジチオフォスフェート、Mo−ジアルキルジチオカルバメートなどの有機金属系化合物等が例示される。これらの摩耗防止剤は、単独で又は組み合わせて用いてもよく、これを使用する場合、通常、潤滑油基油に対して0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%程度添加することが望ましい。
金属不活性剤としては、ベンゾトリアゾール系、チアジアゾール系、没食子酸エステル系の化合物等が例示される。これらの金属不活性剤は、単独で又は組み合わせて用いてもよく、これを使用する場合、通常、潤滑油基油に対して0.01〜0.4重量%、好ましくは0.01〜0.2重量%程度添加することが望ましい。
防錆剤としては、ドデセニルコハク酸ハーフエステル、オクタデセニルコハク酸無水物、ドデセニルコハク酸アミドなどのアルキル又はアルケニルコハク酸誘導体、ソルビタンモノオレエート、グリセリンモノオレエート、ペンタエリスリトールモノオレエートなどの多価アルコール部分エステル、Ca−石油スルフォネート、Ca−アルキルベンゼンスルフォネート、Ba−アルキルベンゼンスルフォネート、Mg−アルキルベンゼンスルフォネート、Na−アルキルベンゼンスルフォネート、Zn−アルキルベンゼンスルフォネート、Ca−アルキルナフタレンスルフォネートなどの金属スルフォネート、ロジンアミン、N−オレイルザルコシンなどのアミン類、ジアルキルホスファイトアミン塩等が例示される。これらの防錆剤は、単独で又は組み合わせて用いてもよく、これを使用する場合、通常、潤滑油基油に対して0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜2重量%程度添加することが望ましい。
粘度指数向上剤としては、ポリアルキルメタクリレート、ポリアルキルスチレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸エステル共重合体などのオレフィン共重合体が例示される。これらの粘度指数向上剤は、単独で又は組み合わせて用いてもよく、これを使用する場合、通常、潤滑油基油に対して0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜7重量%程度添加することが望ましい。
流動点降下剤としては、塩素化パラフィンとアルキルナフタレンの縮合物、塩素化パラフィンとフェノールの縮合物、既述の粘度指数向上剤であるポリアルキルメタクリレート、ポリアルキルスチレン、ポリブテン等が例示される。これらの流動点降下剤は、単独で又は組み合わせて用いてもよく、これを使用する場合、通常、潤滑油基油に対して0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%程度添加することが望ましい。
消泡剤としては、液状シリコーンが適しており、これを使用する場合、その添加量は、通常、潤滑油基油に対して0.0005〜0.01重量%程度である。
加水分解抑制剤としては、アルキルグリシジルエーテル類、アルキルグリシジルエステル類、アルキレングリコールグリシジルエーテル類、脂環式エポキシ類、フェニルグリシジルエーテルなどのエポキシ化合物、ジ−tert−ブチルカルボジイミド、1,3−ジ−p−トリルカルボジイミドなどのカルボジイミド化合物が使用可能であり、通常、潤滑油基油に対して0.05〜2重量%程度である。
本発明のトラクションドライブ用潤滑油基油に増ちょう剤を適宜組み合わせることにより、「グリース」とすることができる。
増ちょう剤としては、ナトリウム石鹸、リチウム石鹸、カルシウム石鹸、カルシウムコンプレックス石鹸、アルミニウムコンプレックス石鹸、リチウムコンプレックス石鹸等の石鹸系や、ベントナイト、シリカエアロゲル、ナトリウムテレフタラメート、ウレア化合物、ポリテトラフルオロエチレン、窒化ホウ素等の非石鹸系が挙げられる。
金属石けん系増ちょう剤としては、リチウム−12−ヒドロキシステアレート等の水酸基を有する脂肪族カルボン酸リチウム塩、リチウムステアレート等の脂肪族カルボン酸リチウム塩またはそれらの混合物などが例示される。
複合体金属石けん系増ちょう剤としては、水酸基を有する1価の脂肪族カルボン酸金属塩と2価の脂肪族カルボン酸金属塩とのコンプレックス等が挙げられ、具体的には複合体リチウム石けんや複合体アルミニウム石けんが例示される。
ウレア化合物としては、脂環族、芳香族、脂肪族、ジウレア、トリウレア、テトラウレア、ウレア・ウレタン化合物等が例示される。
上記の中でも、増ちょう剤として、リチウム石鹸、リチウムコンプレックス石鹸、ウレア化合物が好ましく、耐熱性の点から特にウレア化合物が好ましい。
これらの増ちょう剤は1種でまたは適宜2種以上を組み合わせて用いることができ、その添加量は所定の効果を奏する限り特に限定されるものではない。
腐食防止剤としては、ナトリウムスルホネートやソルビタンエステルが例示され、通常、潤滑油基油に対して0.1〜3.0重量%程度添加される。
色相安定剤としては、置換ハイドロキノン、フルフラールアジン等が例示され、通常、潤滑油基油に対して0.01〜0.1重量%程度添加される。
かくして得られる本発明のトラクションドライブ用潤滑油基油は、上述の通り、トラクション係数、粘度指数及び引火点が高いことから、トラクションドライブ用潤滑油基油として好適である。
以下に実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例および比較例中の各特性の測定方法は以下の通りである。特に言及していない化合物は試薬を使用した。
<使用化合物>
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸:新日本理化株式会社製 製品名「リカシッド CHDA」
3,5,5−トリメチルヘキサノール:KHネオケム株式会社製 製品名「ノナノール」
2−エチルヘキサノール:KHネオケム株式会社製 製品名「オクタノール」
n−オクタノール:新日本理化株式会社製 製品名「コノール 10WS」
アジピン酸ジイソデシル:新日本理化株式会社製 製品名「サンソサイザー DIDA」
鉱物油Y:SKルブリカンツ製 製品名「YUBASE 3」(飽和炭化水素の工業用流動パラフィン)
[脂環式ジカルボン酸ジエステル]
<酸価(AV)>
JIS K2501(2003)に準拠して測定した。
<水酸基価(OHV)>
JIS K0070(1992)に準拠して測定した。
[潤滑油基油の物性測定]
<トラクション係数>
下記装置および条件にて試験した時の最大トラクション係数を測定し、トラクション係数(60℃)とした。
[測定条件]
装置:ボールオンリング型摩擦試験機(Phoenix Tribology社製TE54型)
試験片形状:上試験片(Φ25mmの球)、下試験片(Φ50mmのリング)
試験片材質:SUJ2
回転速度:1.0〜1.5mm/s
滑り率:0.5〜50%(0.5%毎に変化させた)
試料温度:60℃
荷重:100N
<動粘度および粘度指数の測定法>
JIS K2283(2000)に準拠して、40℃、100℃における動粘度を測定し、得られた測定値から粘度指数を算出した。
<低温流動性試験(流動点)の測定法>
JIS K2269(1987)に準拠して流動点を測定した。
<引火点>
JIS K2265(クリーブランド開放式)に準拠して測定した。
[実施例1]
撹拌器、温度計、冷却管付き水分分留受器を備えた2リットルの四ツ口フラスコに脂環式ジカルボン酸として1,4−シクロヘキサンジカルボン酸568.2g(3.3mol)、分岐鎖状アルコールとして3,5,5−トリメチルヘキサノール1047.3g(7.26mol)、エステル化触媒として酸化スズ1.4gを仕込み、フラスコ内を窒素置換した後、徐々に230℃まで昇温した。理論生成水量(118.8g)を目処にして留出してくる生成水を水分分留受器で除去しつつ、3,5,5−トリメチルヘキサノールが還流するように減圧度を調整しながら、エステル化反応を行い、全酸価が0.1mgKOH/g以下となるまで反応を行った。反応終了後、残存する3,5,5−トリメチルヘキサノールを減圧下で蒸留により除去してエステル化粗物を得た。次いで、得られたエステル化粗物の全酸価に対して3倍当量の苛性ソーダ水溶液で中和した後、中性になるまで水洗を繰り返した。得られたエステル化粗物に硫酸マグネシウムを加えて脱水した後、濾過により硫酸マグネシウムを除去して、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(3,5,5−トリメチルヘキシル)1298.2g(3.06mol)を得た。得られた脂環式ジカルボン酸ジエステルの酸価は、0.01mgKOH/g以下、水酸基価は、1mgKOH/g以下であった。当該脂環式ジカルボン酸ジエステルをトラクションドライブ用潤滑油基油(A)として評価した際の各物性を表1に示す。
[比較例1]
3,5,5−トリメチルヘキサノールを2−エチルヘキサノール945.5g(7.26mol)に変更した以外は実施例1と同様の方法で、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(2−エチルヘキシル)1189.8g(3.00mol)を得た。得られた脂環式ジカルボン酸ジエステルの酸価は、0.01mgKOH/g以下、水酸基価は、1mgKOH/g以下であった。当該脂環式ジカルボン酸ジエステルをトラクションドライブ用潤滑油基油(a)として評価した際の各物性を表1に示す。
[比較例2]
3,5,5−トリメチルヘキサノールをn−オクタノール945.5g(7.26mol)に変更した以外は実施例1と同様の方法で、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジ(n−オクチル)1201.2g(3.03mol)を得た。得られた脂環式ジカルボン酸ジエステルの酸価は、0.01mgKOH/g以下、水酸基価は、1mgKOH/g以下であった。当該脂環式ジカルボン酸ジエステルをトラクションドライブ用潤滑油基油(b)として評価した際の各物性を表1に示す。
[比較例3]
アジピン酸ジイソデシルをトラクションドライブ用潤滑油基油(c)として評価した際の各物性値を表1に示す。
[比較例4]
鉱物油Yをトラクションドライブ用潤滑油基油(d)として評価した際の各物性を表1に示す。
表1からわかるように実施例1に記載のトラクションドライブ用潤滑油基油は粘度指数が130と高く、引火点が220℃以上と高い。また、流動点が−30℃以下と低く、トラクション係数が0.070以上と高い。
比較例1〜4に記載の潤滑油基油は、トラクション係数が0.065以下と低い。
以上のことから本発明に係る脂環式ジカルボン酸ジエステルを用いることで、高トラクション係数を実現しながら、同時に高粘度指数、優れた低温流動性及び高引火点を示す潤滑油基油を得ることができ、トラクションドライブ用潤滑油基油に好適に用いることができる。
本発明のトラクションドライブ用潤滑油基油は、トラクション係数、粘度指数及び引火点が高いことから、自動車、船舶、航空機及び精密機器等のトラクションドライブ用潤滑油基油として好適に使用することができる。

Claims (4)

  1. 一般式(1)
    [式中、R及びRは、同一又は異なって、それぞれ炭素数5〜13の分岐鎖状アルキル基(該分岐鎖状アルキル基は主鎖である直鎖状アルキル基とこれに結合した2個若しくは3個以上の炭素数1〜3のアルキル基(分枝)とからなる)を表す。]
    で表される脂環式ジカルボン酸ジエステルを含有するトラクションドライブ用潤滑油基油。
  2. 及びRのうちの少なくとも一方が、主鎖である直鎖状アルキル基とこれに結合した2個若しくは3個以上のメチル基(分枝)とからなる分岐鎖状アルキル基である、請求項1に記載のトラクションドライブ用潤滑油基油。
  3. 及びRのうちの少なくとも一方が、3,5,5−トリメチルヘキシル基である、請求項1又は請求項2に記載のトラクションドライブ用潤滑油基油。
  4. 及びRが、3,5,5−トリメチルヘキシル基である、請求項1〜3のいずれかに記載のトラクションドライブ用潤滑油基油。
JP2016166583A 2016-08-29 2016-08-29 トラクションドライブ用潤滑油基油 Active JP6683931B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016166583A JP6683931B2 (ja) 2016-08-29 2016-08-29 トラクションドライブ用潤滑油基油

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016166583A JP6683931B2 (ja) 2016-08-29 2016-08-29 トラクションドライブ用潤滑油基油

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018035203A JP2018035203A (ja) 2018-03-08
JP6683931B2 true JP6683931B2 (ja) 2020-04-22

Family

ID=61565454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016166583A Active JP6683931B2 (ja) 2016-08-29 2016-08-29 トラクションドライブ用潤滑油基油

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6683931B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020080269A1 (ja) * 2018-10-19 2020-04-23 新日本理化株式会社 動力伝達用潤滑油基油

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3786112B2 (ja) * 1995-12-12 2006-06-14 新日本理化株式会社 潤滑油
JP6561773B2 (ja) * 2014-12-08 2019-08-21 新日本理化株式会社 トラクションドライブ用基油
JP6274326B2 (ja) * 2014-12-08 2018-02-07 新日本理化株式会社 トラクションドライブ用潤滑油基油

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018035203A (ja) 2018-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4466850B2 (ja) 軸受用潤滑油
JP6963186B2 (ja) 動力伝達用潤滑油基油
JP5092376B2 (ja) 軸受用潤滑油
JP2016176041A (ja) 潤滑油基油
JP6561773B2 (ja) トラクションドライブ用基油
JP6274326B2 (ja) トラクションドライブ用潤滑油基油
JP2005232434A (ja) 軸受用潤滑油
JP4843997B2 (ja) 潤滑油
JP2012144715A (ja) 自動車用潤滑油
JP6666559B2 (ja) トラクションドライブ用潤滑油基油
JP6683931B2 (ja) トラクションドライブ用潤滑油基油
JP7235952B2 (ja) 潤滑油基油
JP5953995B2 (ja) 自動車用潤滑油
JP6040986B2 (ja) 流体軸受用潤滑油基油
JP2014015527A (ja) 潤滑油
JP2014065908A (ja) グリース基油及びそれを含有するグリース組成物
JP7368737B2 (ja) 動力伝達用潤滑油基油
JP6112034B2 (ja) 新規なエステル系潤滑油基油
JP6773976B2 (ja) 軸受用潤滑油基油
JP5998869B2 (ja) 流体軸受用潤滑油基油及びスピンドルモータ
JP2002060769A (ja) 潤滑油
JP2023012593A (ja) 動力伝達用潤滑油基油
JP2023012566A (ja) 動力伝達用潤滑油基油
JP2021188031A (ja) 動力伝達用潤滑油基油
JP2023012594A (ja) 動力伝達用潤滑油基油

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190327

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200309

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6683931

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250