JP6682915B2 - 画像処理方法、画像処理装置、および印刷システム - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置、および印刷システム Download PDF

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Description

本発明は、画像データに基づき印刷装置に印刷を実行させる印刷データを生成する画像処理方法、該画像処理方法によって印刷データを生成する画像処理装置、および該画像処理装置を備える印刷システムに関する。
複数のノズルを印刷媒体の搬送方向と同方向に並べたノズル列を、このノズル列方向と直交する方向(走査方向)に往復させながらインク滴を吐出して画像を形成するタイプのインクジェット式プリンターがある。このようなインクジェット式プリンターでは、ノズル列内のノズルの位置(例えば、ノズル列の中央部に位置するノズルとノズル列の端部に位置するノズルと、などの位置の違い)によって印刷媒体に対するインク滴の吐出タイミング(吐出位置)が所定のタイミング(位置)からずれた場合、所望の高精細な画像(例えば、極細罫線)が形成できなくなってしまう。
これに対して、例えば、特許文献1には、複数のノズルからインクを吐出することによって搬送方向に沿って事前に印刷された罫線について、ノズル列中央部のノズルにより形成されたドットの座標と、ノズル列端部のノズルにより形成されたドットの座標とを計測し、これらの座標同士の走査方向のずれ量を算出しておき、画像を構成する単位要素を表す画素データのうち、ノズル列端部のノズルにより形成されるドットに対応する画素データを、ずれ量に応じて走査方向にずらして印刷を行う印刷方法が記載されている。この印刷方法によれば、罫線印刷を行う際に、ノズル列端部とノズル列中央部との間に生じるインク着弾位置の走査方向のずれを補正することができる。
特開2011−183582号公報
しかしながら、特許文献1に記載の印刷方法では、補正が画素の位置単位(画素ピッチ単位)であるため、マルチパス方式(ノズル列を走査方向に移動させながらインク滴を吐出するパスを部分的に複数回重ねながら画像を形成していく方式)で画像を形成する場合に、複数のパスが重なった領域においては、画素ピッチ未満の補正しきれない位置ずれ(補正残差)によって濃度むらなどが顕在化してしまう場合があるという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例または形態として実現することが可能である。
[適用例1] 本適用例にかかる画像処理方法は、印刷媒体に対し走査方向に相対移動しながらインク滴を吐出する複数のノズルが形成するドットによって画像データに基づく印刷画像を構成する印刷装置に実行させる印刷データを生成する画像処理方法であって、前記画像データに基づき、前記ノズル毎に、前記印刷画像を構成するドットを形成するためのインク滴吐出データを前記ドット位置に対応する位置に並べたドットマップデータを生成するマッピング工程と、前記ドットマップデータに応じて形成される所定ドット位置に対する実ドット位置のずれ量を示す位置ずれ情報に基づき、前記ドットマップデータにおける前記インク滴吐出データの位置を前記走査方向において補正して補正ドットマップデータを生成する第1補正工程と、前記補正ドットマップデータ、および前記印刷画像を構成するために使用する前記ノズルの組合せ情報に基づき、前記補正ドットマップデータにおける前記インク滴吐出データの位置を前記走査方向において補正する第2補正工程と、を含むことを特徴とする。
本適用例の印刷データを生成する画像処理方法には、画像データに基づき、ノズル毎に、印刷画像を構成するドットを形成するためのインク滴吐出データをドット位置に対応する印刷データ空間の位置に並べたドットマップデータを生成するマッピング工程と、ノズル毎の走査方向におけるドットが形成される所定ドット位置に対する実ドット位置のずれ量を示す位置ずれ情報に基づき、ドットマップデータにおけるインク滴吐出データの位置を走査方向において補正して補正ドットマップデータを生成する第1補正工程と、ノズル毎に補正され生成された補正ドットマップデータ、および印刷画像を構成するために使用するノズルの組合せ情報に基づき、補正ドットマップデータにおけるインク滴吐出データの位置を走査方向において補正する第2補正工程と、を含んでいる。
本適用例によれば、所定ドット位置に対する実ドット位置のずれ量を示す位置ずれ情報に基づきドット形成位置が補正される第1補正工程により、ドット形成位置が、ノズル毎に、ドットピッチ単位で最適な範囲に補正される。更に、印刷画像を構成するために使用するノズルの組合せ情報に基づき、インク滴吐出データの位置を走査方向において補正する第2補正工程を含むため、更にドットピッチ単位での最適な補正を行うことが可能となる。具体的には、ドットピッチ単位での位置の補正であっても、ノズルの組合せによって発生する更なる補正の余地に対して補正を行うことが可能となり、より高品質な印刷画像の印刷を行う印刷データを生成することができる。
[適用例2] 上記適用例にかかる画像処理方法において、前記第2補正工程が、前記走査方向において隣り合う前記ドットを形成する2つのノズルそれぞれの前記補正ドットマップデータから導出される補正された前記インク滴吐出データの位置の前記所定ドット位置に対する残差に基づき、前記ノズル毎の補正の要否を判定する補正要否判定工程を含み、前記補正要否判定工程で補正要と判定された場合に、前記残差に基づき補正を行うことを特徴とする。
本適用例によれば、第2補正工程が、走査方向において隣り合うドットを形成する2つのノズルそれぞれの補正ドットマップデータから導出される補正されたインク滴吐出データの位置の所定ドット位置に対する残差に基づき、ノズル毎の補正の要否を判定する補正要否判定工程を含んでいるため、必要充分な範囲で、より適切な補正を行うことができる。また、第2補正工程が、2つのノズルそれぞれの残差に基づき補正を行うため、より高品質な印刷画像の印刷を行う印刷データを生成することができる。
[適用例3] 上記適用例にかかる画像処理方法において、前記補正要否判定工程が、前記2つのノズルの一方のノズルの前記残差を残差a、他方のノズルの前記残差を残差bとしたとき、前記残差aと前記残差bとの差の大きさが前記所定ドット位置の間隔の50%を上回る場合に、補正要と判定することを特徴とする。
本適用例によれば、補正要否判定工程が、走査方向において隣り合うドットを形成する一方のノズルの補正されたインク滴吐出データの位置の所定ドット位置に対する残差aと他方のノズルの同残差bとの差の大きさが所定ドット位置の間隔の50%を上回る場合に、補正要と判定する。そのため、ドットピッチ単位分の位置の補正が有効な場合に補正が実施されるため、より確実に補正を行うことができる。
[適用例4] 上記適用例にかかる画像処理方法において、前記補正要否判定工程において、補正要と判定された場合に、前記残差aと前記残差bとの差の大きさが前記所定ドット位置の間隔の50%以下となる方向に、前記一方のノズルの前記インク滴吐出データの位置を、前記所定ドット位置の間隔分、補正することを特徴とする。
本適用例によれば、補正要否判定工程において、補正要と判定された場合に、残差aと残差bとの差の大きさが所定ドット位置の間隔の50%以下となる方向に、一方のノズルのインク滴吐出データの位置を、所定ドット位置の間隔分(ドットピッチ単位分)、補正する。その結果、走査方向において隣り合うドットの間隔が所定ドット位置の間隔に近づく方向により平均化されるため、より高品質な印刷画像の印刷を行う印刷データを生成することができる。
[適用例5] 本適用例にかかる画像処理装置は、上記適用例にかかる画像処理方法に基づいて、前記印刷データを生成することを特徴とする。
本適用例の画像処理装置によれば、印刷媒体に対し走査方向に相対移動しながらインク滴を吐出する複数のノズルが形成するドットによって画像データに基づく印刷画像を構成する印刷装置に対して、より高品質な印刷画像の印刷を行わせる印刷データを生成することができる。
[適用例6] 本適用例にかかる印刷システムは、上記適用例にかかる画像処理装置と、印刷装置と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、より高品質な印刷画像の印刷を行うことができる。
実施形態1に係る印刷システムの構成を示す正面図 実施形態1に係る印刷システムのブロック図 プリンタードライバーの基本機能の説明図 ハーフトーン処理を行った結果の画素データの配列の例を示す概念図 印刷ヘッドの下面から見た、ノズルの配列の例を示す模式図 ノズル列がY軸方向に対して角度θ斜めに取り付けられた場合の例を示す模式図 ドットマップデータにおけるインク滴吐出データの位置を補正する際の補正量を示す概念図 印刷データ空間におけるインク滴吐出データの位置を補正する様子を示す概念図 第1補正工程によって補正された仮想のドット列の並びと、そのノズル列が走査方向(X軸方向)に移動しながらインク滴を吐出することによって形成された8列のドット列の例を示す説明図 第1補正工程によって補正されたドット列を使用して、マルチパスで印刷を行った場合の、8列のドット列の例を示す説明図 第2補正工程における補正の方法を説明する概念図 第2補正工程のフローチャート
以下に本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。以下は、本発明の一実施形態であって、本発明を限定するものではない。なお、以下の各図においては、説明を分かりやすくするため、実際とは異なる尺度で記載している場合がある。また、図面に付記する座標においては、Z軸方向が上下方向、+Z方向が上方向、X軸方向が前後方向、−X方向が前方向、Y軸方向が左右方向、+Y方向が左方向、X−Y平面が水平面としている。
(実施形態1)
<印刷システム>
図1は、実施形態1に係る印刷システム1の構成を示す正面図、図2は、同ブロック図である。
印刷システム1は、印刷装置100および印刷装置100に接続される「画像処理装置」としてのパーソナルコンピューター110(以下PC110と言う)から構成される。印刷装置100は、PC110から受信する印刷データに基づいて、ロール状に巻かれた状態で供給される長尺状の印刷媒体5に所望の画像を印刷するインクジェットプリンターである。
<画像処理装置(PC110)の基本構成>
PC110は、プリンター制御部111、入力部112、表示部113、記憶部114などを備え、印刷装置100に印刷を行わせる印刷ジョブの制御を行う。
PC110が動作するソフトウェアには、印刷する画像データを扱う一般的な画像処理アプリケーションソフトウェア(以下アプリケーションと言う)や、印刷装置100の制御や、印刷装置100に印刷を実行させるための印刷データを生成するプリンタードライバーソフトウェア(以下プリンタードライバーと言う)が含まれる。
プリンター制御部111は、CPU(Central Processing Unit)115や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)116、DSP(Digital Signal Processor)117、メモリー118、プリンターインターフェイス部119などを備え、印刷システム1全体の集中管理を行う。
入力部112は、ヒューマンインターフェイスとして情報入力手段である。具体的には、例えば、キーボードや情報入力機器が接続されるポートなどである。
表示部113は、ヒューマンインターフェイスとしての情報表示手段(ディスプレー)であり、プリンター制御部111の制御の基に、入力部112から入力される情報や、印刷装置100に印刷する画像、印刷ジョブに関係する情報などが表示される。
記憶部114は、ハードディスクドライブ(HDD)やメモリーカードなどの書き換え可能な記憶媒体であり、PC110が動作するソフトウェア(プリンター制御部111で動作するプログラム)や、印刷する画像、印刷ジョブに関係する情報などが記憶される。
メモリー118は、CPU115が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子によって構成される。また、メモリー118には、後述する「印刷データ空間」が形成される。
<印刷装置100の基本構成>
印刷装置100は、印刷部10、印刷媒体移動部20、制御部30などから構成されている。PC110から印刷データを受信した印刷装置100は、制御部30によって印刷部10、印刷媒体移動部20を制御し、印刷媒体5に画像を印刷(画像形成)する。
印刷データは、例えば、デジタルカメラなどによって得られた一般的な画像データ(例えば、RGBのデジタル画像情報)を、PC110が備えるアプリケーションおよびプリンタードライバーによって印刷装置100で印刷できるように変換処理した画像形成用のデータであり、印刷装置100を制御するコマンドを含んでいる。
印刷部10は、印刷ヘッド11、印刷ヘッド制御部12などから構成されている。
印刷媒体移動部20は、走査部40、搬送部50などから構成されている。走査部40は、キャリッジ41、ガイド軸42、キャリッジモーター(図示省略)などから構成されている。搬送部50は、供給部51、収納部52、搬送ローラー53、プラテン55などから構成されている。
印刷ヘッド11は、印刷用インク(以下インクと言う)をインク滴として吐出する複数のノズル(ノズル列)を有している。印刷ヘッド11は、キャリッジ41に搭載され、走査方向(図1に示すX軸方向)に移動するキャリッジ41に伴って走査方向に往復移動する。印刷ヘッド11が走査方向に移動しながら制御部30の制御の下に、プラテン55に支持される印刷媒体5にインク滴を吐出することによって、走査方向に沿ったドットの列(ラスタライン)が印刷媒体5に形成される。
インクには、例えば、濃インク組成物からなるインクセットとして、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色のインクセットにブラック(K)を加えた4色のインクセットなどがある。また、例えば、それぞれの色材の濃度を淡くした淡インク組成物からなるライトシアン(Lc)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトイエロー(Ly)、ライトブラック(Lk)などのインクセットを加えた8色のインクセットなどがある。
インク滴を吐出する方式(インクジェット方式)としては、好適例としてピエゾ方式を用いている。ピエゾ方式は、圧力室に貯留されたインクに圧電素子(ピエゾ素子)により印刷情報信号に応じた圧力を加え、圧力室に連通するノズルからインク滴を噴射(吐出)し印刷する方式である。
なお、インク滴を吐出する方式は、これに限定するものではなく、インクを液滴状に噴射させ、印刷媒体上にドット群を形成する他の記録方式であってもよい。例えば、小型ポンプでインクに圧力を加え、ノズルを水晶振動子などで機械的に振動させることにより、強制的にインク滴を噴射させる方式、インクを記録情報信号に従って微小電極で加熱発泡させ、インク滴を噴射し記録する方式(サーマルジェット方式)などであってもよい。
印刷媒体移動部20(走査部40、搬送部50)は、制御部30の制御の下に、印刷媒体5を印刷部10に対し相対移動させる。
ガイド軸42は、走査方向に延在しキャリッジ41を摺接可能な状態で支持し、また、キャリッジモーターは、キャリッジ41をガイド軸42に沿って往復移動させる際の駆動源となる。つまり、走査部40(キャリッジ41、ガイド軸42、キャリッジモーター)は、制御部30の制御の下にキャリッジ41を(つまりは、印刷ヘッド11を)ガイド軸42に沿って走査方向に移動させる。
供給部51は、印刷媒体5がロール状に巻かれたリールを回転可能に支持し、印刷媒体5を搬送経路に送り出す。収納部52は、印刷媒体5を巻き取るリールを回転可能に支持し、印刷が完了した印刷媒体5を搬送経路から巻き取る。
搬送ローラー53は、印刷媒体5を走査方向と交差する搬送方向(図1に示すY軸方向)に移動させる駆動ローラーや印刷媒体5の移動に伴って回転する従動ローラーなどから成り、印刷媒体5を供給部51から印刷部10の印刷領域(プラテン55の上面で印刷ヘッド11が走査移動する領域)を経由し、収納部52に搬送する搬送経路を構成する。
制御部30は、インターフェイス部31、CPU32、メモリー33、駆動制御部34、駆動データセット部35などを備え、印刷装置100の制御を行う。
インターフェイス部31は、PC110のプリンターインターフェイス部119に接続され、PC110と印刷装置100との間でデータの送受信を行う。
CPU32は、印刷装置100全体の制御を行うための演算処理装置である。
メモリー33は、CPU32が動作するプログラムを格納する領域や動作する作業領域などを確保する記憶媒体であり、RAM、EEPROMなどの記憶素子によって構成される。
CPU32は、メモリー33に格納されているプログラム、およびPC110から受信した印刷データに従って、駆動制御部34を介して印刷媒体移動部20(走査部40、搬送部50)、印刷部10(印刷ヘッド11)を制御すると共に、駆動データセット部35を介して後述するヘッド駆動データを順次印刷ヘッド制御部12に送出する。
以上の構成により、制御部30は、搬送部50(供給部51、搬送ローラー53)によって印刷領域に供給された印刷媒体5に対し、ガイド軸42に沿って印刷ヘッド11を支持するキャリッジ41を走査方向(X軸方向)移動させながら印刷ヘッド11からインク滴を吐出する動作と、搬送部50(搬送ローラー53)により走査方向と交差する搬送方向(+Y方向)に印刷媒体5を移動させる動作とを交互に繰り返すことにより、印刷媒体5に所望の画像を形成(印刷)する。
<プリンタードライバーの基本機能>
図3は、プリンタードライバーの基本機能の説明図である。
印刷媒体5への印刷は、PC110から印刷装置100に印刷データが送信されることにより開始される。印刷データは、プリンタードライバーによって生成される。
以下、印刷データの生成処理について、図3を参照しながら説明する。
プリンタードライバーは、アプリケーションから画像データ(例えば、テキストデータやフルカラーのイメージデータなど)を受け取り、印刷装置100が解釈できる形式の印刷データに変換し、印刷データを印刷装置100に出力する。アプリケーションからの画像データを印刷データに変換する際に、プリンタードライバーは、解像度変換処理、色変換処理、ハーフトーン処理、ラスタライズ処理、コマンド付加処理などを行う。
解像度変換処理は、アプリケーションから出力された画像データを、印刷媒体5に印刷する際の解像度(印刷解像度)に変換する処理である。例えば、印刷解像度が720×720dpiに指定されている場合、アプリケーションから受け取ったベクター形式の画像データを720×720dpiの解像度のビットマップ形式の画像データに変換する。解像度変換処理後の画像データの各画素データは、マトリクス状に配置された画素から構成されている。各画素はRGB色空間の例えば256階調の階調値を有している。つまり、解像度変換後の画素データは、対応する画素の階調値を示すものである。
マトリクス状に配置された画素の内の所定の方向に並ぶ1列分の画素に対応する画素データを、ラスタデータと言う。なお、ラスタデータに対応する画素が並ぶ所定の方向は、画像を印刷するときの印刷ヘッド11の移動方向(走査方向)と対応している。
色変換処理は、RGBデータをCMYK色系空間のデータに変換する処理である。CMYK色とは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)であり、CMYK色系空間の画像データは、印刷装置100が有するインクの色に対応したデータである。従って、例えば、印刷装置100がCMYK色系の10種類のインクを使用する場合には、プリンタードライバーは、RGBデータに基づいて、CMYK色系の10次元空間の画像データを生成する。
この色変換処理は、RGBデータの階調値とCMYK色系データの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブルLUT)に基づいて行われる。なお、色変換処理後の画素データは、CMYK色系空間により表される例えば256階調のCMYK色系データである。
ハーフトーン処理は、高階調数(256階調)のデータを、印刷装置100が形成可能な階調数のデータに変換する処理である。このハーフトーン処理により、256階調を示すデータが、2階調(ドット有り、無し)を示す1ビットデータや、4階調(ドット無し、小ドット、中ドット、大ドット)を示す2ビットデータに変換される。具体的には、階調値(0〜255)とドット生成率が対応したドット生成率テーブルから、階調値に対応するドットの生成率(例えば、4階調の場合は、ドット無し、小ドット、中ドット、大ドットのそれぞれの生成率)を求め、得られた生成率において、ディザ法・誤差拡散法などを利用して、ドットが分散して形成されるように画素データが作成される。
つまり、ハーフトーン処理後の画素データは、1ビットまたは2ビットのデータであり、本願発明における、印刷画像を構成するドットを形成するための「インク滴吐出データ」である。この画素データ(インク滴吐出データ)は各画素でのドットの形成(ドットの有無、ドットの大きさ)を示すデータになる。例えば、2ビット(4階調)の場合、ドット無しに対応するドット階調値[00]、小ドットの形成に対応するドット階調値[01]、中ドットの形成に対応するドット階調値[10]、および、大ドットの形成に対応するドット階調値[11]のように4段階に変換される。
図4は、ハーフトーン処理を行った結果の画素データの配列の例を示している。図示する例では、高階調数(256階調)の画像データを、ハーフトーン処理により4×4のマトリクスの2ビットデータに展開した結果を示している。これは1つのインクに対応するものであり、インク色毎に、このような2ビットデータに展開される。
4×4のマトリクスに並ぶd1〜d16は、それぞれドットの形成位置に対応する2ビットデータであり、ハーフトーン処理によって得られた[00]、[01]、[10]、[11]のいずれかのデータが入る。
なお、以下の説明は、ハーフトーン処理後の画素データが2ビット(4階調:ドット無し、小ドット、中ドット、大ドット)の場合について行う。
ラスタライズ処理は、マトリクス状に並ぶ画素データ(2ビットのデータ)を、印刷時のドット形成順序に従って並べ替える処理である。ラスタライズ処理には、ハーフトーン処理後の画素データによって構成される画像データを、印刷ヘッド11(ノズル列)が走査移動しながらインク滴を吐出する各パスに割り付けるパス割り付け処理が含まれる。パス割り付けが完了すると、印刷画像を構成する各ラスタラインを形成する実際のノズルが割り付けられる。
印刷時のドット形成順序に従って並べ替えが完了した画素データの配列が、本願発明における「ドットマップデータ」である。ドットマップデータは、画像データに基づき、ノズル毎に、印刷画像を構成するドットを形成するためのインク滴吐出データをドット位置に対応する印刷データ空間の位置に並べたデータである。また、上述した解像度変換処理からラスタライズ処理(パス割り付け処理)までの工程が、本願発明における「マッピング工程」である。
コマンド付加処理は、ラスタライズ処理されたデータに、印刷方式に応じたコマンドデータを付加する処理である。コマンドデータとしては、例えば媒体の搬送仕様(搬送方向への移動量や速度など)に関わる搬送データなどがある。
プリンタードライバーによるこれらの処理は、CPU115の制御の元にASIC116およびDSP117(図2参照)によって行われ、生成された印刷データは、プリンターインターフェイス部119を介して印刷装置100に送信される。
<ノズル列>
図5は、印刷ヘッド11の下面から見た、ノズルの配列の例を示す模式図である。
図5に示すように、印刷ヘッド11は、各色のインクを吐出するための複数のノズルが並んで形成されたノズル列(図5に示す例は、それぞれ♯1〜♯400の400個のノズルから成るブラックインクノズル列K、シアンインクノズル列C、マゼンタインクノズル列M、イエローインクノズル列Y、グレーインクノズル列LK、ライトシアンインクノズル列LC)を備えている。
各ノズル列は、走査方向(X軸方向)と直交するY軸方向に精度良く並ぶように構成されているが、ノズル形成の加工精度や、ノズル列の組み付け精度、印刷ヘッド11の取り付け精度などのばらつきによって、ノズルが吐出するインク滴によるドットの形成位置が、設計した理想位置(所定ドット位置)からずれてしまう場合がある。
例えば、図6は、ノズル列がY軸方向に対して角度θ斜めに取り付けられた場合の例を示している。図6には、Y軸方向に対して角度θ斜めに取り付けられたノズル列と、そのノズル列が走査方向(X軸方向)に移動しながらインク滴を吐出することによって形成された4列のドット列の例を示している。
<ドット形成位置の補正>
ドット形成位置の所定ドット位置からのずれは、インク滴を吐出するタイミングを変えることで、ある程度補正することができる。吐出タイミングの補正は、PC110(画像処理装置)のプリンタードライバーにおいて、パス割り付け処理が完了したドットマップデータを補正することにより行う。具体的には、ドットマップデータ上でインク滴吐出データの位置をずらすことにより行う。本実施形態では、以下に説明する従来技術による第1補正工程に加え、本実施形態を特徴付ける第2補正工程を行うことで、より高品質の印刷を行えるようにしている。
なお、以下、説明を簡単にするために、ノズル列は、15個のノズルから構成されている例で説明する。また、実際には傾きθはごく小さな値であるため、傾きθによるY軸方向のドット間隔の変化については考慮していない。
<第1補正工程>
図6のようにノズル列がY軸方向に対して斜めに取り付けられた結果として発生する走査方向(X軸方向)のドット位置ずれを補正する場合を例に説明する。
第1補正工程は、ノズル毎の走査方向におけるドットが形成される所定ドット位置に対する実ドット位置のずれ量を示す「位置ずれ情報」に基づき、ドットマップデータにおけるインク滴吐出データの位置を走査方向においてずらす補正をして補正ドットマップデータを生成する工程である。
ノズル毎の位置ずれ情報(走査方向(X軸方向)における所定ドット位置に対する実ドット位置のずれ量)は、予め、実際に印刷媒体5にドット列を形成して実測することにより得ておくことができる。具体的には、例えば、ノズル列毎に、全ノズルから1ショットのインク滴を吐出することによってできるドット列をY軸方向に間隔を置いて(印刷媒体5をステップ移動させて)形成し、画像処理によりドット重心座標を求めるなどして形成された複数のドット列の画像を解析することによって得ることができる。また、例えば、ノズル列内のノズルの位置ばらつきおよびインク滴の吐出方向のばらつきが無視できるほどに小さいことが分かっている場合には、ノズル列両端のノズルが形成するドット座標を計測し、その座標データから他のドット座標を算出することで所定ドット位置からのずれ量を導出する方法などであっても良い。
図7は、得られた位置ずれ情報に基づき、ドットマップデータにおけるインク滴吐出データの位置を補正する際の補正量を示す概念図である。
図7に示すように、傾きによってずれてしまった量(位置ずれ情報)に対し、走査方向(X軸方向)における画素ピッチ(ドットピッチDp)を単位として所定ドット位置に近づけることができる。図7に示す例では、両端の画素については、3Dp分、その内側の6つの画素については2Dp分、更にその内側の4画素については1Dp分を所定ドット位置に近づけることで、所定ドット位置に対してドット中心位置が±0.5Dpの範囲内に補正できる様子を示している。なおドットピッチDpは、所定ドット位置の間隔(以下、理想ピッチDpとも言う)である。
図8は、印刷データ空間(ドットマップデータ)におけるインク滴吐出データの位置を補正する様子を示す概念図である。
第1補正工程におけるインク滴吐出データの位置の補正は、図8に示すように、ノズル列毎の印刷データ空間において、ノズル毎に、上述した画素ピッチ(ドットピッチDp)を単位とした補正量分だけ(つまりは、データの個数分だけ)インク滴吐出データのラスタライン方向の並びごとずらすことによって行われる。
この補正が行われたドットマップデータは、補正ドットマップデータとして得られる。
図9は、第1補正工程によって補正された仮想のドット列の並びと、そのノズル列が走査方向(X軸方向)に移動しながらインク滴を吐出することによって形成された8列のドット列の例を示している。また、図10は、第1補正工程によって補正されたドット列を使用して、マルチパスで印刷を行った場合の、8列のドット列の例を示している。
図9に示すように、1つのノズル列だけでノズル列幅(Y軸方向のノズル列の長さ)の画像を形成する場合には、走査方向に並ぶドットのピッチは一定となり、高品質の画像を形成することができる。これに対し、ノズル列幅を越えて、ノズル列によるバンディングを避けるためにマルチパスで画像を形成する場合には、例えば、図10に示すように、走査方向に並ぶドットのピッチがばらばらとなり、印刷品質が低下してしまう部分が発生する。
図10に示す画像の形成方法は、2パスで画像を形成する領域Mwがある印刷方法であり、最初のパスで1ドット置きにドットを形成し、次に印刷媒体5を送り量Fd移動させ、次のパスで間隔が空いたドット部分が埋まるようにドットを形成する方法である。2パスで画像を形成する領域Mwでは、走査方向に並ぶドットのピッチがばらばらとなり、印刷品質が低下している。これは、所定ドット位置に対してドット中心位置が±0.5Dpの範囲内でばらつき(補正の残差)があるため、ドットの組合せによっては、ドットのピッチずれが最大1Dp程度までに顕在化してしまうことによる。
本実施形態では、マルチパスで構成される領域での印刷品質の低下を抑制するために、補正ドットマップデータに対して更に補正を加える第2補正工程を設けている。
<第2補正工程>
第2補正工程は、第1補正工程によってノズル毎に補正して生成された補正ドットマップデータ、および印刷画像を構成するために使用するノズルの組合せ情報に基づき、補正ドットマップデータにおけるインク滴吐出データの位置を走査方向において更に補正する工程である。
印刷画像を構成するために使用するノズルの組合せ情報とは、上述したように、マルチパスで画像を形成する場合に使用するノズルの組み合わせと、それぞれのノズルの位置関係の情報であり、具体的には、走査方向に隣り合うドットを形成するノズルの組み合わせ情報である。
図11は、第2補正工程における補正の方法を説明する概念図である。
図11に示す例は、2つのノズル(白丸で示すドットを形成するノズルAと、白丸にXで示すドットを形成するノズルB)によるマルチパスで画像を形成する場合の例である。図11の中央から左側の図には、それぞれのノズルによって形成されるドットの所定ドット位置(理想位置)に対するX軸上での位置関係の例を示し、右側には、それぞれのノズルによって交互にドットを形成した様子を示している。なお、左側の図は、分かり易くするために、それぞれのノズルのドットを上下に分けて示しており、ドットの上下方向の位置関係は、意味を成さない。
図11における(a)の状態は、ノズルA,Bによって交互に形成されるドットが所定ドット位置(理想位置)に形成された様子を示しており、(b)は、ノズルAによるドットが、理想ピッチDpの0.4(0.4Dp、以下0.4ピッチとも言う)+X方向にずれ、ノズルBによるドットが0.4ピッチ−X方向にずれて形成された様子を示している。
(b)は、所定ドット位置からのずれ量が第1補正工程によって±0.5ピッチ内に補正されているが、それぞれの残差(補正されたドット位置の所定ドット位置に対する残差)が逆方向であるためにドットが重なってしまっている(ドットサイズによっては必ずしも重ならないが、近接してしまう)ことを示している。
図11における(c)は、この残差によるドットの重なりを第2補正工程により補正した結果を示している。具体的には、−X方向に0.4ピッチずれているノズルBのインク滴吐出データの位置を+方向にずらす補正(すなわち、ドット形成位置を+X方向に1Dpずらす補正、つまりは、ドットマップデータにおいて、インク滴吐出データの位置を+X方向に1つずらす補正)をしている。
図11における(d)は、(c)がノズルBのインク滴吐出データの位置を+方向にずらす補正であったのに対して、ノズルAの補正を行った結果を示している。すなわち、+X方向に0.4ピッチずれているノズルAのインク滴吐出データの位置を−方向にずらす補正(すなわち、ドット形成位置を−X方向に1Dpずらす補正、つまりは、ドットマップデータにおいて、インク滴吐出データの位置を−X方向に1つずらす補正)をしている。
このように第2補正工程は、隣り合うドットを形成するノズルの補正ドットマップデータを参照し、必要に応じ、更にドットの間隔がより均等になる方向にインク滴吐出データの位置をずらす補正である。
以下、第2補正工程について、ラスタラインを2つのノズルで形成する場合を例に具体的に説明する。
図12は、第2補正工程のフローチャートである。
まず、補正の対象となるノズル(ラスタラインの形成を担当する2つのノズル)を抽出する(ステップS1)。上述したように、ハーフトーン処理の後にパス割り付け処理が完了したドットマップデータを参照すると、各ラスタラインの形成を担当するノズルが分かる。これは、本願発明における印刷画像を構成するために使用するノズルの組合せ情報である。この情報よりラスタラインの形成を担当する2つのノズルを抽出する。
次に、抽出されたノズルの残差(補正されたドット位置の所定ドット位置に対する残差)の値を抽出する(ステップS2)。この残差は、位置ずれ情報(計測して得られている所定ドット位置に対する実ドット位置のずれ量)と補正ドットマップデータを生成する際の補正量とから導出することができる。なお、残差は、第1補正工程が完了している場合には、位置ずれ情報(ずれ量)をDpで除した余りであるため、位置ずれ情報のみから算出できる。
次に、抽出された2つのノズルの残差の大きさを参照し、補正の要否を判定する(ステップS3)。具体的には、一方のノズルの残差の値を残差a、他方のノズルの残差を残差bとしたとき、残差aと残差bとの差の大きさが理想ピッチDp(所定ドット位置の間隔)の50%を上回る場合に、補正要と判定する(補正要否判定工程)。
次に、ステップS3にて、補正要と判定された場合に、残差aと残差bとの差の大きさが理想ピッチDpの50%以下となる方向に、一方のノズルのインク滴吐出データの位置を、所定ドット位置の間隔分ずらす補正(すなわち、ドット形成位置を1Dpずらす補正、つまりは、ドットマップデータにおいて、該当するノズルのインク滴吐出データの位置を1つずらす補正)をする(ステップS4)。
例えば、残差a=0.2Dp、残差b=0.6Dpの場合、残差aと残差bとの差の大きさは0.4Dpであり、理想ピッチDpの50%を上回らないため、補正は行わない。
また、例えば、残差a=−0.2Dp、残差b=0.6Dpの場合、残差aと残差bとの差の大きさは0.8Dpであり、理想ピッチDpの50%を上回るため、補正を行う。
この場合の補正は、残差a=−0.2Dp+DP=0.8DPとする補正、あるいは、残差b=0.6Dp−DP=−0.4Dpとする補正が有効であり、それぞれ、補正後の残差aと残差bとの差の大きさは0.2Dpであり、理想ピッチDpの50%を上回らなくなる。
このように、補正するノズルは、2つのノズルのどちらか一方を選択することができる。これは、図11を参照して説明したように、図11における(c)の方法と(d)の方法のいずれかが選択できることで説明されている。
なお、同じノズル列のノズルに対する補正を同じ方向に行った場合に、画像の走査方向の端部では、ノズル列単位で画像がずれるため、端部において補正した結果が可視化しやすい。そのため、例えば、補正方向が異なる2つのノズルの補正を交互に行うなどして、このように補正した結果が顕在化しないようにすることが好ましい。
順次、各ラスタラインについて同様の処理を行い、すべてのラスタラインについての補正が完了したら第2補正工程を完了する(ステップS5)。
以上述べたように、本実施形態による画像処理方法、画像処理装置、および印刷システムによれば、以下の効果を得ることができる。
所定ドット位置に対する実ドット位置のずれ量を示す位置ずれ情報に基づきドット形成位置が補正される第1補正工程により、ドット形成位置が、ノズル毎に、ドットピッチ単位で最適な範囲に補正される。更に、印刷画像を構成するために使用するノズルの組合せ情報に基づき、インク滴吐出データの位置を走査方向において補正する第2補正工程を含むため、更にドットピッチ単位での最適な補正を行うことが可能となる。具体的には、ドットピッチ単位での位置の補正であっても、ノズルの組合せによって発生する更なる補正の余地に対して補正を行うことが可能となり、より高品質な印刷画像の印刷を行う印刷データを生成することができる。
また、第2補正工程が、走査方向において隣り合うドットを形成する2つのノズルそれぞれの補正ドットマップデータから導出される補正されたインク滴吐出データの位置の所定ドット位置に対する残差に基づき、ノズル毎の補正の要否を判定する補正要否判定工程を含んでいるため、必要充分な範囲で、より適切な補正を行うことができる。また、第2補正工程が、2つのノズルそれぞれの残差に基づき補正を行うため、より高品質な印刷画像の印刷を行う印刷データを生成することができる。
また、補正要否判定工程が、走査方向において隣り合うドットを形成する一方のノズルの補正されたインク滴吐出データの位置の所定ドット位置に対する残差aと他方のノズルの同残差bとの差の大きさが所定ドット位置の間隔の50%を上回る場合に、補正要と判定する。そのため、ドットピッチ単位分の位置の補正が有効な場合に補正が実施されるため、より確実に補正を行うことができる。
また、補正要否判定工程において、補正要と判定された場合に、残差aと残差bとの差の大きさが所定ドット位置の間隔の50%以下となる方向に、一方のノズルのインク滴吐出データの位置を、所定ドット位置の間隔分(ドットピッチ単位分)、補正する。その結果、走査方向において隣り合うドットの間隔が所定ドット位置の間隔に近づく方向により平均化されるため、より高品質な印刷画像の印刷を行う印刷データを生成することができる。
また、PC110(画像処理装置)によれば、印刷媒体5に対し走査方向に相対移動しながらインク滴を吐出する複数のノズルが形成するドットによって画像データに基づく印刷画像を構成する印刷装置100に対して、より高品質な印刷画像の印刷を行わせる印刷データを生成することができる。
また、印刷システム1は、PC110と、印刷装置100とを備えるため、より高品質な印刷画像の印刷を行うことができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。ここで、上述した実施形態と同一の構成部位については、同一の符号を使用し、重複する説明は省略している。
(変形例1)
上述した実施形態では、第2補正工程について、ラスタラインを2つのノズルで形成する場合を例に説明したが、ラスタラインを3つ以上のノズルで形成するマルチパスの場合においても、基本的な考え方は同じである。しかしながら、特定の2つのノズルの関係において、上述したアルゴリズムで第2補正工程の補正処理を行った結果、隣り合う他のノズルが形成するドットとの位置関係が悪化する場合がある。従って、ラスタラインを3つ以上のノズルで形成するマルチパスの場合には、想定されるすべての組合せの第2補正工程による補正処理を行い、その結果から、形成されるラスタラインにおけるドットの間隔のばらつきが最も小さい補正を選択する判定処理を行う。
1…印刷システム、5…印刷媒体、10…印刷部、11…印刷ヘッド、12…印刷ヘッド制御部、20…印刷媒体移動部、30…制御部、31…インターフェイス部、32…CPU、33…メモリー、34…駆動制御部、35…駆動データセット部、40…走査部、41…キャリッジ、42…ガイド軸、50…搬送部、51…供給部、52…収納部、53…搬送ローラー、55…プラテン、100…印刷装置、110…パーソナルコンピューター(PC)、111…プリンター制御部、112…入力部、113…表示部、114…記憶部、115…CPU、116…ASIC、117…DSP、118…メモリー、119…プリンターインターフェイス部。

Claims (4)

  1. 印刷媒体に対し走査方向に相対移動しながらインク滴を吐出する複数のノズルが形成するドットによって画像データに基づく印刷画像を構成する印刷装置に実行させる印刷データを生成する画像処理方法であって、
    前記画像データに基づき、前記ノズル毎に、前記印刷画像を構成するドットを形成するためのインク滴吐出データを前記ドット位置に対応する位置に並べたドットマップデータを生成するマッピング工程と、
    前記ドットマップデータに応じて形成される所定ドット位置に対する実ドット位置のずれ量を示す位置ずれ情報に基づき、前記ドットマップデータにおける前記インク滴吐出データの位置を前記走査方向において補正して補正ドットマップデータを生成する第1補正工程と、
    前記補正ドットマップデータ、および前記印刷画像を構成するために使用する前記ノズルの組合せ情報に基づき、前記補正ドットマップデータにおける前記インク滴吐出データの位置を前記走査方向において補正する第2補正工程と、を含み、
    前記第2補正工程が、
    前記走査方向において隣り合う前記ドットを形成する2つのノズルそれぞれの前記補正ドットマップデータから導出される補正された前記インク滴吐出データの位置の前記所定ドット位置に対する残差に基づき、前記ノズル毎の補正の要否を判定する補正要否判定工程を含み、
    前記補正要否判定工程で補正要と判定された場合に、前記残差に基づき補正を行い、
    前記補正要否判定工程が、
    前記2つのノズルの一方のノズルの前記残差を残差a、他方のノズルの前記残差を残差bとしたとき、
    前記残差aと前記残差bとの差の大きさが前記所定ドット位置の間隔の50%を上回る場合に、補正要と判定することを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記補正要否判定工程において、補正要と判定された場合に、
    前記残差aと前記残差bとの差の大きさが前記所定ドット位置の間隔の50%以下となる方向に、前記一方のノズルの前記インク滴吐出データの位置を、前記所定ドット位置の間隔分、補正することを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
  3. 請求項1又は請求項に記載の画像処理方法に基づいて、前記印刷データを生成することを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項に記載の画像処理装置と、前記印刷装置と、を備えることを特徴とする印刷システム。
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