JP6682872B2 - 口腔用シリカ分散安定化剤およびこれを含有する歯磨剤組成物 - Google Patents

口腔用シリカ分散安定化剤およびこれを含有する歯磨剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、歯磨剤等に用いられる口腔用シリカの組成物中での分散を安定化させるための口腔用シリカ分散安定化剤に関し、さらに該口腔用シリカ分散安定化剤と増粘性シリカとを含有する歯磨剤組成物に関する。
口腔用組成物は、う蝕予防、歯周病予防、口臭予防のために使用され、ペースト状、液状、粘稠液状、ゲル状、粉末など用途に応じて様々な物性で提供される。
これら口腔用組成物の中でも、歯磨剤組成物は、水や多価アルコールなどの水溶性の基剤に、非水溶性の研磨剤や油性の強い香料などが含有されるので、非水溶性成分の分散安定性が低い。そのため、界面活性剤などの分散剤に加えて、例えば、カルボキシメチルセルロース、カラギーナン、キタンタンガムのような多糖類やポリアクリル酸ナトリウムのような合成高分子化合物、ベントナイトのような無機粘土鉱物を粘結剤として使用することで、水溶性成分と非水溶性成分の分離を抑制している。例えば、特許文献1には、水系媒体中に研磨剤を配合してなる歯磨組成物に、ジェランガムを配合することによって、研磨剤の分散安定性に優れ、曳糸性の発現が少ない歯磨組成物が得られることが開示されている。
これら粘結剤は、配合量が多い場合には使用者に対して重い使用感を与えてしまうことや、該粘結剤を溶解させるために特別な操作が必要になるなど、処方設計に制限を与えてしまう。また、非水溶性成分を多く含むと、容器の取り出し口や口唇などに付着した製剤が乾燥しやすく、白残りしてしまう。その課題を解決するため、例えば特許文献2には、炭酸カルシウムと増粘性シリカを一定の比率で配合することで、水分量が多いにもかかわらず十分な保形性を有しながらも、粉体量が多くないことから味が良好で白残りが少なく、使用感の軽い歯磨剤が得られることが開示されている。
しかしながら、この技術は水分量を多くすることで乾燥を抑制するものであるので、一定の比率の炭酸カルシウムと増粘性シリカに加えて、一定量の水を必要とするなど処方設計に制約がある点に課題が残る。
このように、増粘性シリカの増粘性を増強しながら、製剤中の水溶性成分と非水溶性成分の分離を抑制できる口腔用シリカ分散安定化剤が求められており、このような高性能な口腔用シリカ分散安定化剤によって歯磨剤組成物の使用感の向上や、製剤からの水分蒸散の抑制がなされることが求められているのである。
特開平8−337517号公報 特開2010−280616号公報
本発明の目的は、処方設計が容易で、使用者に対して使用感が重くなく、かつ水分の蒸散を抑制することで乾燥による白残りが少ない歯磨剤組成物を提供すること、さらに本発明の歯磨剤組成物に使用することができる口腔用シリカ分散安定化剤を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、増粘性シリカに対して、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく特定の共重合体を用いることで、使用感が軽く、水分蒸散を抑制できる歯磨剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の〔1〕および〔2〕である。
〔1〕重量平均分子量が10,000〜5,000,000であり
−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく式(A)の構成単位と、4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体に基づく式(B2)の構成単位とを含有し、構成単位(A)/構成単位(B2)のモル比が10/90〜90/10である共重合体
からなる口腔用シリカ分散安定化剤。
Figure 0006682872
Figure 0006682872
(式(A)中、Rは水素原子またはメチル基を示す。式(B2)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、R、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1〜のアルキル基を示し、Xはハロゲンイオンもしくは酸残基を示す。)
〔2〕上記〔1〕に記載の口腔用シリカ分散安定化剤と、増粘性シリカとを含有する歯磨剤組成物。
本発明によって、増粘性シリカの増粘性を増強しながら、製剤中の水溶性成分と非水溶性成分の分離を抑制できる口腔用シリカ分散安定化剤が提供される。また、使用感が軽く、かつ分散性が高いので使用者にとって使用感が良好であり、さらには製剤からの水分蒸散が抑制されるため白残りが少ない歯磨剤組成物をも提供される。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。まず、本発明の歯磨剤組成物に含有される本発明の口腔用シリカ分散安定化剤について説明する。
<(1)口腔用シリカ分散安定化剤>
本発明の口腔用シリカ分散安定化剤は、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを少なくとも含む単量体を重合することにより得られる単独重合体または共重合体からなる。より詳しくは、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく式(A)の構成単位(以下、構成単位(A)ともいう。)からなる単独重合体、もしくは、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位(A)と、アルキル基含有(メタ)アクリル系単量体に基づく式(B1)の構成単位(以下、構成単位(B1)ともいう。)、および4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体に基づく式(B2)の構成単位(以下、構成単位(B2)ともいう。)からなる群から選ばれる少なくとも1種の構成単位とを含有する共重合体からなる。
すなわち、本発明の口腔用シリカ分散安定化剤は、構成単位(A)のみからなる単独重合体、構成単位(A)と構成単位(B1)とを含有する共重合体、構成単位(A)と構成単位(B2)とを含有する共重合体、構成単位(A)と構成単位(B1)と構成単位(B2)とを含有する共重合体からなる。
〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位(A)〕
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく構成単位(A)は、より具体的には下記の式(A)で表され、式(A’)で表される単量体の重合によって得られる。
なお、式(A’)で表される単量体に包含される2−アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよび2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを用いてもよい。
Figure 0006682872
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式(A)および式(A’)において、Rは水素原子もしくはメチル基のいずれでもよいが、好ましくはメチル基である。すなわち、式(A’)で表される2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの好適な例として、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンが挙げられる。
本発明の口腔用シリカ分散安定化剤である重合体は、構成単位(A)のみからなる単独重合体、または構成単位(A)と他の構成単位とを含有する共重合体である。本発明に用いる重合体が分子鎖中に構成単位(A)を有することによって、歯磨剤組成物に含有される増粘性シリカの分散が安定化される。したがって、歯磨剤組成物の増粘性が高められ、歯磨剤組成物からの水分蒸散が抑制されるため、白残りが少ないという効果が得られる。
本発明の口腔用シリカ分散安定化剤である重合体は、構成単位(A)のみからなる単独重合体であってもよいが、構成単位(A)と他の構成単位とを含有する共重合体であってもよい。他の構成単位は、アルキル基含有(メタ)アクリル系単量体に基づく構成単位(B1)、および4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体に基づく構成単位(B2)である。各構成単位(B1)および(B2)について説明する。
〔アルキル基含有(メタ)アクリル系単量体に基づく構成単位(B1)〕
アルキル基含有(メタ)アクリル系単量体に基づく構成単位(B1)は、より具体的には下記の式(B1)で表され、式(B1’)で表される単量体の重合によって得られる。
本発明に用いる共重合体が分子鎖中に構成単位(B1)を有することによって、組成物の増粘性の調整がさらに容易となる。
Figure 0006682872
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式(B1)および式(B1’)において、Rは水素原子もしくはメチル基のいずれでも良いが、好ましくはメチル基である。Rは炭素数4〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基のいずれでも良い。
炭素数4〜18の直鎖状アルキル基としては、例えば、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基(ラウリル基)、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、ステアリル基などが挙げられる。
炭素数4〜18の分岐状アルキル基としては、例えば、t−ブチル基、イソブチル基、イソペンチル基、t−ペンチル基、ネオペンチル基、イソヘキシル基、イソへプチル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、イソウンデシル基、イソドデシル基、イソトリデシル基、イソテトラデシル基、イソペンタデシル基、イソヘキサデシル基、イソヘプタデシル基、イソオクタデシル基などが挙げられる。
は、好ましくは、n−ブチル基、n−ドデシル基(ラウリル基)、n−オクタデシル基等である。
式(B1’)で表されるアルキル基含有(メタ)アクリル系単量体の好適な例として、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
〔4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体に基づく構成単位(B2)〕
4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体に基づく構成単位(B2)は、より具体的には下記の式(B2)で表され、式(B2’)で表される単量体の重合によって得られる。
本発明に用いる共重合体が分子鎖中に構成単位(B2)を有することによって、増粘性シリカの増粘性をさらに高めることができる。
Figure 0006682872
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式(B2)および式(B2’)において、Rは水素原子もしくはメチル基のいずれでも良いが、好ましくはメチル基である。R、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜8のアルキル基を示す。炭素数1〜8のアルキル基は直鎖状、分枝状および環状のいずれであってもよい。R、RおよびRとしては、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、特に好ましくはメチル基である。Xとしては、例えば、クロライドイオンなどのハロゲンイオン、硫酸イオン、メチル硫酸イオンなどの酸残基が挙げられる。これらの中では、ハロゲンイオンが好ましい。
式(B2’)で表される4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体の好適な例として、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
本発明に用いる共重合体は、分子鎖中に構成単位(B1)および構成単位(B2)からなる群から選択される少なくとも1つの構成単位を有する。すなわち、本発明に用いる共重合体は、分子鎖中に構成単位(B1)または構成単位(B2)のいずれか1つの構成単位のみを有していてもよく、構成単位(B1)および構成単位(B2)の2つの構成単位を有していてもよい。さらに、構成単位(B1)に包含される複数の構成単位の中から選択される2つ以上の構成単位を有していてもよく、同様に、構成単位(B2)に包含される複数の構成単位の中から選択される2つ以上の構成単位を有していてもよい。
本発明に用いる共重合体の分子鎖中に含まれる、構成単位(A)、構成単位(B1)および(B2)の組み合わせの好適な例は、以下のとおりである。便宜上、単量体の名称で組み合わせを記載する。
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの単独;
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよびブチルメタクリレート;
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよびステアリルメタクリレート;並びに
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンおよび2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド。
本発明に用いる重合体は、構成単位(A)、構成単位(B1)および(B2)以外の構成単位を含んでいてもよいが、構成単位(A)の単独重合、並びに構成単位(A)と、構成単位(B1)および構成単位(B2)からなる群から選択される1または2の構成単位とからのみなる共重合体が好ましい。
本発明に用いられる共重合体は、公知の方法により製造することができ、例えば、後記の実施例で用いたポリマー1〜4は下記に示す公報に記載された方法に準じた方法により製造することができる。
ポリマー1:特開平8−333421号公報
ポリマー2:特開平11−035605号公報
ポリマー3:特開2004−196868号公報
ポリマー4:特開2004−189678号公報
本発明に用いる共重合体は、構成単位(A)/(構成単位(B1)および構成単位(B2)からなる群から選ばれる少なくとも1種の構成単位)のモル比が10/90〜90/10であり、好ましくは20/80〜80/20、特に好ましくは30/70〜70/30である。モル比が上記の範囲内であるとき、歯磨剤組成物に含有される増粘性シリカの分散が安定化されるとともに、歯磨剤組成物の増粘性の調整がさらに容易となる。
本発明に用いる重合体の重量平均分子量は、10,000〜5,000,000であり、好ましくは50,000〜1,500,000、特に好ましくは100,000〜1,200,000、さらに好ましくは100,000〜1,000,000である。重量平均分子量が低すぎると配合量に見合った効果が得られにくくなり、高すぎると効果が得られる一方で、使用感が重くなることがある。
なお、重合体の重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定される。
<(2)歯磨剤組成物>
本発明の歯磨剤組成物は、本発明の口腔用シリカ分散安定化剤と、増粘性シリカとを含有する。
増粘性シリカは、口腔内に適用可能なものであれば特に限定されず、公知のものを用いることができる。
増粘性シリカのBET法による比表面積は、好ましくは10〜500m/g、特に好ましくは40〜400m/g、さらに好ましくは45〜350m/gである。
増粘性シリカの平均一次粒子径(D50)は、好ましくは1〜100nm、特に好ましくは5〜50nm、さらに好ましくは10〜40nmである。平均一次粒子径(D50)が小さすぎると分散安定性が低下することがあり、平均一次粒子径(D50)が大きすぎると粉末としての取扱い性が劣り、それを用いた組成物の実用性が低下することがある。
なお、平均一次粒子径(D50)は分散前の粒子、または分散液を乾燥させた粒子をSEMやTEM等で評価し、写真の画像解析からnが50個以上の粒子の体積基準の積算径における平均粒子径(D50)に基づいて求められる。
本発明の歯磨剤組成物における口腔用シリカ分散安定化剤の含有量は、好ましくは0.001〜2質量%、特に好ましくは0.005〜1.5質量%、さらに好ましくは0.01〜1質量%である。
増粘性シリカの含有量は、好ましくは0.5〜30質量%、特に好ましくは1〜20質量%、さらに好ましくは1.5〜10質量%である。
本発明の歯磨剤組成物の形態は、特に限定されず、ペースト状、液状、粘性液体、ジェル状などの形態をとり得るが、ペースト状が好ましい。
さらに、本発明の歯磨剤組成物は、必要に応じて一般に歯磨剤組成物に使用できる薬剤、研磨剤(シリカを除く。)、緩衝剤、湿潤剤、界面活性剤、防腐殺菌剤、甘味剤、粘稠化剤、溶剤、色材、有機酸、無機塩類、酸化防止剤、安定剤、防腐剤、金属イオン封鎖剤、香料、矯味剤、清涼化剤、色素等が配合されていてもよい。
歯磨剤組成物に使用できる薬剤を以下に列挙する。
殺菌剤:イソプロピルメチルフェノール、塩化デカリウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、トリクロサン、1,8−シネオール等。
抗炎症剤:アズレンスルホン酸ナトリウム、アラントイン、グリチルリン酸およびその塩、β−グリチルリチン酸等。
ビタミン:アスコルビン酸およびその塩、塩酸ピリドキシン、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール等。
止血剤:イプシロン−アミノカプロン酸、トラネキサム酸等。
知覚過敏緩和剤:硝酸カリウム、乳酸アルミニウム等。
去痰剤:1,8−シネオール等。
吸着剤:ゼオライト等。
歯石沈着防止:ピロリン酸二水素二ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、塩化亜鉛等。
虫歯予防剤:フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム等。
口臭除去剤:銅クロロフィリンナトリウム等。
洗浄剤:ポリオキシエチレンラウリルエーテル(8〜10E.O.)、ラウロイルサルコシンナトリウム等。
収斂剤:塩化ナトリウム、l−メントール等。
歯垢除去剤:リン酸1水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン等。
研磨剤(シリカを除く。)、は、特に限定されず、例えば、炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウムが挙げられ、歯磨剤組成物中、1〜99質量%で使用されることが望ましい。
緩衝剤は、特に限定されず、例えば、クエン酸、リン酸、リンゴ酸、グルコン酸およびこれらの塩が挙げられ、歯磨剤組成物中、0.01〜3質量%で使用されることが望ましい。
湿潤剤は、特に限定されず、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、キシリトール、マンニトール、エリスリトールなどの多価アルコールが挙げられ、歯磨剤組成物中、1〜50質量%で使用されることが望ましい。
界面活性剤は、特に限定されず、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エチレン付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アシルアミノ酸塩、脂肪酸アミノプロピルベタイン、脂肪酸アミドベタインなどが挙げられ、特にポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エチレン付加物を歯磨剤組成物中、0.05〜2質量%で使用されることが好ましい。
防腐殺菌剤は、特に限定されず、例えば、塩酸ポリヘキサニド、安息香酸およびこの塩、パラベン類などが挙げられ、歯磨剤組成物中、通常0.01〜1質量%を配合することができる。
甘味剤は、特に限定されず、例えば、サッカリン、ステビオシド、スクロース、アスパルテーム、甘草抽出物が挙げられる。
粘稠化剤は、特に限定されず、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース系粘稠化剤、ヒアルロン酸およびその塩、コンドロイチン硫酸およびその塩、アルギン酸およびその塩、ジュランガム、キサンタンガムなどのような多糖類などが挙げられる。
溶剤は、特に限定はされず、例えば、精製水、エタノールが挙げられる。
以下、本発明について実施例、参考例、対照例および比較例により、本発明の歯磨剤組成物の効果を具体的に説明する。
まず、本実施例、参考例、対照例および比較例における歯磨剤組成物の測定評価方法は、次のとおりである。
<粘度の測定>
参考例1−1〜1−13、参考例2−1〜2−2、実施例2−3、対照1−1〜1−4、および比較例1−1〜1−6の歯磨剤組成物の1mLを用いて、E型粘度計(VISCOMATE VM−150III、東機産業(株)製、測定条件;標準ロータ、測定レンジ:M、回転速度2.5rpm)で粘度を測定した。
<分散安定性確認>
参考例1−1〜1−13、参考例2−1〜2−2、実施例2−3、対照1−1〜1−4、および比較例1−1〜1−6の歯磨剤組成物を110mLガラス管にそれぞれ50mL入れ、25℃で3日間静置したときの安定性を以下のように目視により判定した。
×:明らかな分離がある。
△:僅かな分離がある。
○:分離がない。
参考例1−1〜1−13、対照1−1〜1−4、比較例1−1〜1−6]
表1、2、4および5に示す組成の歯磨剤組成物を常法にしたがって調製し、前記の方法で粘度と分散安定性を評価した。結果をともに表に示す。
参考例2−1〜2−2、実施例2−3]
表3に示す組成の歯磨剤組成物を常法にしたがって調製し、前記の方法で粘度と分散安定性を評価した。結果をともに表に示す。
Figure 0006682872
Figure 0006682872
Figure 0006682872
Figure 0006682872
Figure 0006682872
表中に略号で記載した材料の詳細は、次のとおりである。
ポリマー1: 2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単独重合体〔重量平均分子量:100,000〕であり、特開平8−333421号公報の実施例記載の方法によって重合を行って得られた。
ポリマー2: 2−メタクリロイルオキシエチルホスホコリン・ブチルメタクリレート共重合体〔共重合組成比(モル比)80/20、重量平均分子量:600,000〕であり、特開平11−035605号公報の実施例記載の方法によって重合を行って得られた。
ポリマー3: 2−メタクリロイルオキシエチルホスホコリン・ブチルメタクリレート共重合体〔共重合組成比(モル比)30/70、重量平均分子量:142,000〕であり、特開2004−196868号公報の実施例記載の方法によって重合を行って得られた。
ポリマー4: 2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム共重合体〔共重合組成(モル比)70/30、重量平均分子量:450,000〕であり、特開2004−189678号公報の実施例記載の方法によって重合を行って得られた。
増粘性シリカ1:「AEROSIL 130」、比表面積130m/g、平均一次粒子径16nm
増粘性シリカ2:「AEROSIL 200」、比表面積200m/g、平均一次粒子径12nm
増粘性シリカ3:「AEROSIL 300」、比表面積300m/g、平均一次粒子径7nm
増粘性シリカ4:「AEROSIL OX50」、比表面積50m/g、平均一次粒子径40nm
ポリエチレングリコール:ポリエチレングリコール(分子量100,000)
参考例1−1〜1−13と対照1−1〜1−4との比較から、増粘性シリカの種類によらず、参考例1−1〜1−13の口腔用シリカ分散安定化剤では、粘度上昇が著しく認められ、十分に安定性が向上することが確認された。また、参考例2−1〜2−2、実施例2−3に示すように、構成単位(A)からなる単独重合体のポリマー1、構成単位(A)と構成単位(B1)とを含有し、かつポリマー2と共重合組成比(モル比)が異なる共重合体のポリマー3、構成単位(A)と構成単位(B2)とを含有する共重合体のポリマー4を用いた場合についても同様に、粘度上昇が著しく認められ、十分に安定性が向上することが確認された。
一方、比較例1−1〜1−6においては、ポリエチレングリコールの粘性により増粘性シリカ単独よりも粘度が上昇するが、25℃、3日間静置すると分離が見られたことから分散安定性に劣ることが分かった。
参考例1−1、比較例1−2、および対照1−1をそれぞれ約5g精密に秤量した。これら検体の37℃での質量変化を電子式水分計MOC−120H((株)島津製作所製)を用いて1分毎に60分間測定した。その後、対照1−1の60分後の水分蒸散量と実施例1−1と比較例1−2の60分後の水分蒸散量から水分蒸散抑制率を算出した。
水分蒸散抑制率(%)=(対照の水分蒸散量−検体の水分蒸散量)÷対照の水分蒸散量×100
結果を表6に示す。
Figure 0006682872
ポリマー量が同じとき、参考例1−1は比較例1−2に比べて、水分蒸散を約2倍抑制でき、白残りがし難いことが示された。

Claims (2)

  1. 重量平均分子量が10,000〜5,000,000であり
    −(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリンに基づく式(A)の構成単位と、4級アンモニウム基含有(メタ)アクリル系単量体に基づく式(B2)の構成単位とを含有し、構成単位(A)/構成単位(B2)のモル比が10/90〜90/10である共重合体
    からなる口腔用シリカ分散安定化剤。
    Figure 0006682872
    Figure 0006682872
    (式(A)中、Rは水素原子またはメチル基を示す。式(B2)中、Rは水素原子またはメチル基を示し、R、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1〜のアルキル基を示し、Xはハロゲンイオンもしくは酸残基を示す。)
  2. 請求項1に記載の口腔用シリカ分散安定化剤と、増粘性シリカとを含有する歯磨剤組成物。
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