JP6681676B2 - プロピレンを循環処理および精製するための方法および装置 - Google Patents

プロピレンを循環処理および精製するための方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6681676B2
JP6681676B2 JP2015145828A JP2015145828A JP6681676B2 JP 6681676 B2 JP6681676 B2 JP 6681676B2 JP 2015145828 A JP2015145828 A JP 2015145828A JP 2015145828 A JP2015145828 A JP 2015145828A JP 6681676 B2 JP6681676 B2 JP 6681676B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
propylene
stream
range
component stream
propylene recovery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015145828A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016029039A (ja
Inventor
楊衛勝
李木金
施徳
何志
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sinopec Shanghai Research Institute of Petrochemical Technology
Original Assignee
Sinopec Shanghai Research Institute of Petrochemical Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from CN201410355936.6A external-priority patent/CN105439792B/zh
Priority claimed from CN201410355420.1A external-priority patent/CN105330504B/zh
Application filed by Sinopec Shanghai Research Institute of Petrochemical Technology filed Critical Sinopec Shanghai Research Institute of Petrochemical Technology
Publication of JP2016029039A publication Critical patent/JP2016029039A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6681676B2 publication Critical patent/JP6681676B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C7/00Purification; Separation; Use of additives
    • C07C7/04Purification; Separation; Use of additives by distillation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D3/00Distillation or related exchange processes in which liquids are contacted with gaseous media, e.g. stripping
    • B01D3/007Energy recuperation; Heat pumps
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D3/00Distillation or related exchange processes in which liquids are contacted with gaseous media, e.g. stripping
    • B01D3/14Fractional distillation or use of a fractionation or rectification column
    • B01D3/143Fractional distillation or use of a fractionation or rectification column by two or more of a fractionation, separation or rectification step
    • B01D3/148Fractional distillation or use of a fractionation or rectification column by two or more of a fractionation, separation or rectification step in combination with at least one evaporator
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D3/00Distillation or related exchange processes in which liquids are contacted with gaseous media, e.g. stripping
    • B01D3/14Fractional distillation or use of a fractionation or rectification column
    • B01D3/26Fractionating columns in which vapour and liquid flow past each other, or in which the fluid is sprayed into the vapour, or in which a two-phase mixture is passed in one direction
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C11/00Aliphatic unsaturated hydrocarbons
    • C07C11/02Alkenes
    • C07C11/06Propene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C7/00Purification; Separation; Use of additives
    • C07C7/005Processes comprising at least two steps in series
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C7/00Purification; Separation; Use of additives
    • C07C7/04Purification; Separation; Use of additives by distillation
    • C07C7/05Purification; Separation; Use of additives by distillation with the aid of auxiliary compounds
    • C07C7/08Purification; Separation; Use of additives by distillation with the aid of auxiliary compounds by extractive distillation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D301/00Preparation of oxiranes
    • C07D301/32Separation; Purification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D303/00Compounds containing three-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom
    • C07D303/02Compounds containing oxirane rings
    • C07D303/04Compounds containing oxirane rings containing only hydrogen and carbon atoms in addition to the ring oxygen atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D301/00Preparation of oxiranes
    • C07D301/02Synthesis of the oxirane ring
    • C07D301/03Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds
    • C07D301/19Synthesis of the oxirane ring by oxidation of unsaturated compounds, or of mixtures of unsaturated and saturated compounds with organic hydroperoxides

Description

〔関連出願への相互参照〕
本願は、2014年7月24日に中国特許庁に出願された、中国特許出願201410355936.6および201410355420.1の利益を主張し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれるものとする。
〔技術分野〕
本開示は、プロピレンを循環処理するための方法および装置に関する。特に、本開示は、プロピレンのエポキシ化反応生成物からプロピレンを循環処理するための方法および装置に関する。
プロピレンオキシド(PO)は、非常に重要な有機化学物質であり、プロピレン誘導体間の収率においては、ポリプロピレンおよびアクリロニトリルの次に位置付けられる。プロピレンオキシドは、ポリエーテル、プロピレングリコール、イソプロパノールアミン、非ポリエーテル多価アルコール類等を調製するために主に使用され、それにより、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン、界面活性剤、および難燃剤等をさらに生成する。プロピレンオキシドは、化学工業、軽工業、医薬品、食品、および繊維の産業において広く使用され、化学産業の発展、および国民経済の発展に広範囲にわたって影響を及ぼしている。プロピレンオキシドの適用範囲が広がり、その下流の生成物の使用量が増加するにしたがって、市場におけるプロピレンオキシドの需要も次第に高まっている。
現在、プロピレンオキシドの工業生産のための主な工程として、クロロヒドリン工程、副生成物を伴うプロピレンオキシドの共酸化工程(PO/SM工程およびPO/MTBE工程またはPO/TBA工程)、および副生成物を伴わないプロピレンオキシドのクメンヒドロペルオキシド工程(CHP工程)が挙げられる。クロロヒドリン工程では、製造工程において多量の塩素含有排出物が生成されるため、環境汚染を引き起こし、装置が激しく腐食する。副生成物を伴うプロピレンオキシドの共酸化工程により、クロロヒドリン工程の汚染および腐食の問題は解消できるが、また、当該共酸化工程では、非常に長い技術工程、多大な投資、多量の副生成物が問題となり、それらは、プロピレンオキシドの製造に一定の影響を及ぼす。CHP工程は、汚染度が低く、副生成物を伴わないため、プロピレンオキシドの製造技術の開発においてよく使用される傾向にある。
固定床触媒の存在下で、クメンヒドロペルオキシド(CHP)およびプロピレンから、プロピレンオキシド化合物を調製するための技術が知られている。当該技術には主に3つの反応工程が含まれる。まず、クメンヒドロペルオキシドを調製するために、クメンの大気酸化が行われる。次に、不均一触媒の存在下で、CHPとプロピレンとのエポキシ化反応が行われ、プロピレンオキシド(PO)およびα,α−ジメチル−ベンジルアルコール(DMBA)が生成される。続いて、触媒の存在下で、Hを用いてDMBAの水素化分解反応が行われて、クメンが生成され、CHPを調製するための酸化工程に再循環される。CHPの変換率を高めるために、通常、過剰な量のプロピレンが使用される。例えば、CHPに対するプロピレンのモル比は、5〜20の範囲であるため、反応生成物に過剰な量のプロピレンが含まれる。エポキシ化効率を高め、PO精製の負荷を減少させるため、反応生成物中のプロピレンを循環処理する必要がある。循環プロピレンは、高純度を有して、かつ不純物が取り除かれている必要がある。その一方で、不活性成分の循環システムへの蓄積は回避されるべきである。
文献CN1505616Aによると、以下の工程を含むプロピレンオキシドの生成方法が提案されている。すなわち、まず、触媒の存在下で、プロピレンをクメンヒドロペルオキシドと反応させてプロピレンオキシドを生成する。次に、最初の工程で得られた反応混合物を蒸留し、未反応のプロピレンを蒸留塔から循環処理する。蒸留塔の底部温度は200℃以下に設定される。上記方法によると、蒸留塔の底部から粗PO生成物が得られ、蒸留塔の上部からプロピレンが得られる。POの熱感応性により、工業生産の間、蒸留塔の底部温度は通常、130℃以下に制御される。すなわち、蒸留塔の動作圧力が規定され、蒸留塔の上部の動作温度は40℃未満となる。その結果、従来の冷却水を寒剤として使用することができず、プロピレンの凝縮回収に、さらに低温寒剤が大量に必要になる。したがって、工業的運用が困難になり、消費電力が増加する。
本開示は、先行技術における、消費電力が高いという技術的問題を解決し、プロピレンを循環処理および精製するための新規な方法および装置を提供しようとするものである。本開示によると、低温寒剤の使用を回避することができる。そのため、本開示は、高プロピレン回収率、プロパンの完全な除去、プロピレンオキシド生成物の高収率、装置への投資の削減、簡単な工程、工業的に高い実現可能性等の利点を有する。
プロピレンを循環処理および精製するための方法が、本開示に従って提示され、当該方法は、
工程1:プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含む、エポキシ化反応から得られるストリームを、第1プロピレン回収塔に供給し、そして、上記第1プロピレン回収塔の上部から、非凝縮性ガスを含む第1軽質成分ストリームと、上記第1プロピレン回収塔の底部から、プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、およびプロピレンオキシドを含む第1重質成分ストリームと、上記第1プロピレン回収塔の中間部から、プロピレンを含む側方ストリームとを得て、その後、上記側方ストリームを、第1側方ストリームと第2側方ストリームとに分けること、
工程2:上記第1側方ストリームを脱プロパン塔に供給し、上記脱プロパン塔の上部から第2軽質成分ストリームと、上記脱プロパン塔の底部からプロパンを含む第2重質成分ストリームとを得ること、
工程3:上記第1重質成分ストリームに断熱フラッシュ分離を行い、プロピレン、クメン、およびプロピレンオキシドを含む第3軽質成分ストリームと、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、クメン、およびプロピレンオキシドを含む第3重質成分ストリームとを得ること、ならびに、
工程4:上記第3軽質成分ストリームおよび上記第3重質成分ストリームを、第2プロピレン回収塔に供給し、上記第3重質成分ストリームが上記第2プロピレン回収塔に供給される位置は、上記第3軽質成分ストリームが上記第2プロピレン回収塔に供給される位置より高く、そして、プロピレンを含み、上記第2プロピレン回収塔の上部から得られる第4軽質成分ストリームを上記第1プロピレン回収塔に供給し、上記第2プロピレン回収塔の底部から、プロピレンオキシド、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、およびクメンを含む第4重質成分ストリームを得ること、を含み、
上記第2側方ストリームおよび上記第2軽質成分ストリームは回収プロピレンである。
本開示によると、上記の側方ストリームは主にプロピレンを含んでいる。ある実施形態においては、上記第4軽質成分は基本的にプロピレンから成る。主にプロピレンを含んでいる部分的なストリーム(すなわち、第1側方ストリーム)は、脱プロパン塔に供給されて、当該脱プロパン塔内のプロパンが除去される。その結果、不活性不純物であるプロパンの蓄積を回避することができる。断熱フラッシュ分離によって得られる液相ストリーム(すなわち、第3重質成分ストリーム)は、気相ストリーム(第3軽質成分ストリーム)の吸収液として上記第2プロピレン回収塔で使用され、上記第2プロピレン回収塔の塔頂気相は、上記第1プロピレン回収塔に還流されて、プロピレンが回収される。そのような方法においては、低温寒剤の使用を回避することができる。第1プロピレン回収塔から回収されたプロピレンは、当該第1プロピレン回収塔の上部からではなく、当該第1プロピレン回収塔の側部から得られる。この方法においては、反応によって生成されたCOおよびCO等のガス(非凝縮性ガス)を除去することができ、それによって、上記のガスが回収プロピレンと共に反応系に浸入することを防ぐことができる。その結果、回収プロピレンの純度を高めることが可能となる。つまり、COやCOを含む非凝縮性ガスを排出したり、他の目的に使用したりすることが可能である。
本開示に係るある実施形態において、上記第1側方ストリームと、上記側方ストリームとの重量比は(0.05〜0.5):1(すなわち、1:(20〜2))の範囲である。ある実施形態において、上記第1側方ストリームと、上記側方ストリームとの重量比は1:(8〜15)の範囲である。主にプロピレンを含んでいる上記ストリームの大部分(第2側方ストリーム)は、第1プロピレン回収塔を介して回収され、少量のプロピレンのみが脱プロパン塔の上部から得られる。主にプロピレンを含んでいる少量のストリーム(第1側方ストリーム)は、脱プロパン塔に供給され、当該脱プロパン塔内のプロパンが除去され、その結果、不活性不純物であるプロパンの蓄積を回避することができる。
本開示に係るある実施形態において、上記第3重質成分ストリームを、上記第2プロピレン回収塔の上部の第1トレイに供給し、上記第3軽質成分ストリームを、上記第2プロピレン回収塔の中間部に供給する。この場合、第2プロピレン回収塔の分離効率および利用率を高めることが可能であり、低温寒剤の使用を避け、電力消費を削減することができる。
本開示に係る別の実施形態において、プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含む上記ストリームにおいて、重量%で算出すると、α,α−ジメチル−ベンジルアルコールの成分は19〜50重量%、クメンの成分は10〜70重量%、プロピレンオキシドの成分は5〜20重量%、プロピレンの成分は5〜60重量%、プロパンの成分は0〜10重量%を占める。
本開示に係る方法の別の実施形態において、プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含む上記ストリームは、工業用プロピレンおよび任意の循環プロピレンと、クメンヒドロペルオキシドとのエポキシ化反応生成物から得られる。工業用プロピレンは、通常、エタンおよびプロパンを含んでいる。そのような状況においては、上記の第1プロピレン回収塔の側部から得られるプロピレンを回収することによって、CO、CO等の反応で生成される不純物、および工業用プロピレン材料と共に取り込まれるエタン等の軽質成分が除去されるだけでなく、これらが回収プロピレンと共に反応系に浸入することを防ぐことができる。この場合、回収プロピレンの純度を高めることができる。つまり、このときの非凝縮性ガスは、CO、CO、エタン等の軽質成分ガスを含んでいる。上記の任意の循環プロピレンとは、上記のストリームが循環プロピレンを伴ってもよく、伴わなくてもよいことを意味している。
本開示に係る方法の別の実施形態において、上記第1プロピレン回収塔の動作圧力は、ゲージ圧が1.5〜2.5MPaの範囲である。上記第2プロピレン回収塔の動作圧力は、ゲージ圧が0.01〜0.2MPaの範囲である。上記第1プロピレン回収塔の上記圧力は、上記第2プロピレン回収塔の上記圧力よりも高いことが観察される。したがって、上記第1プロピレン回収塔は、高圧プロピレン回収塔とも称され、上記第2プロピレン回収塔は、低圧プロピレン回収塔とも称される。上記第2プロピレン回収塔を介して分離された後、上記第4重質成分ストリームは、基本的にプロピレンを含まない。上記第4重質成分ストリームを、さらに分離することができ、それによって、上記プロピレンオキシドを精製することができる。
本開示に係る方法のさらなる実施形態において、上記フラッシュ分離の動作圧力は、ゲージ圧が0.5〜1.5MPaの範囲であり、上記フラッシュ分離の動作温度は、90〜110℃の範囲である。
本開示に係る方法のさらなる実施形態において、上記脱プロパン塔の動作圧力は、ゲージ圧が1.5〜2.5MPaの範囲であり、上記脱プロパン塔の上部の動作温度は、40〜65℃の範囲であり、上記脱プロパン塔の底部の動作温度は、40〜65℃の範囲であり、かつ上記脱プロパン塔の理論段数は、10〜80の範囲である。上記脱プロパン塔の底部からのストリーム(すなわち、第2重質成分ストリーム(プロパン含有ストリーム))を排出することができる。
本開示に係る方法の別の実施形態において、上記第1プロピレン回収塔の上部の動作温度は、5〜80℃の範囲であり、上記第1プロピレン回収塔の底部の動作温度は、45〜120℃の範囲であり、かつ上記第1プロピレン回収塔の理論段数は、10〜50の範囲である。上記第2プロピレン回収塔の上部の動作温度は、10〜50℃の範囲であり、上記第2プロピレン回収塔の底部の動作温度は、70〜120℃の範囲であり、かつ上記第2プロピレン回収塔の理論段数は、10〜50の範囲である。
第1および第2プロピレン回収塔、フラッシュタンク、ならびに脱プロパン塔の、技術的パラメータを制御することによって、上記のストリームを、より好適に分離することができる。その結果、プロピレン回収率と、プロピレンオキシドの収率と、回収プロピレンの純度とを全て高めることができる。
本開示に係る方法の別の実施形態において、プロピレンは、高回収率(略99.9%)を有し、回収されたプロピレンは、高純度(略95%)を有しているため、当該プロピレンを、再利用される循環プロピレンとして利用することができる。本開示に係る方法において上記循環プロピレンが再利用された場合、反応系における不純物プロパンの蓄積を回避することができる。回収プロピレンは、エポキシ化反応系に循環され、当該エポキシ化反応に関与することができる。
本開示に係る方法の別の実施形態において、上記第3重質成分ストリームを、好ましくは10〜50℃の範囲の温度に冷却し、その後、上記第2プロピレン回収塔の上部の第1トレイに供給する。上記の冷却された第3重質成分ストリームは、より好適に吸収液としての役割を果たすことができるため、低温寒剤の使用を避けることができる。
本開示に係る方法の別の実施形態において、上記第4軽質成分ストリームを過給し、次に、上記第1プロピレン回収塔の底部に供給する。上記第4軽質成分ストリームを、好ましくは10〜40℃の範囲の温度に冷却し、そして上記第4軽質成分ストリームで気液相分離を行い、その後、当該気相および液相をそれぞれ過給し、上記第1プロピレン回収塔に供給する。この場合、基本的にはプロピレンを含んでいる上記第4軽質成分ストリームは、上記第1プロピレン回収塔に還流され、その結果、プロピレンは上記第2側方ストリームから回収され、それによって、低温寒剤の使用を回避することができる。
本開示の別の態様においては、プロピレンを循環処理および精製するための装置は、第1プロピレン回収塔と、脱プロパン塔と、フラッシュタンクと、第2プロピレン回収塔とを備え、
上記第1プロピレン回収塔において、
上記第1プロピレン回収塔の入口は、プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含むストリーム用パイプに連結され、上記第1プロピレン回収塔の上部の出口は、第1軽質成分ストリーム用パイプに連結され、上記第1プロピレン回収塔の底部の出口は、第1重質成分ストリーム用パイプに連結され、上記第1プロピレン回収塔の中間部の側部の出口は、側方ストリーム用パイプに連結され、上記側方ストリーム用パイプは、第1側方ストリーム用パイプおよび第2側方ストリーム用パイプと連通し、
上記第1プロピレン回収塔は、プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含む、エポキシ化反応から得られるストリームの分離に使用され、それにより、上記第1プロピレン回収塔の上部から、非凝縮性ガスを含む第1軽質成分ストリームと、上記第1プロピレン回収塔の底部から、プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、およびプロピレンオキシドを含む第1重質成分ストリームと、上記第1プロピレン回収塔の中間部の側部から、プロピレンを含む側方ストリームとが得られ、上記側方ストリームは、第1側方ストリームと、第2側方ストリームとに分けられ、
上記脱プロパン塔において、
上記脱プロパン塔の中間部の入口は、上記第1側方ストリーム用パイプに連結され、上記脱プロパン塔の上部の出口は、第2軽質成分ストリーム用パイプに連結され、上記脱プロパン塔の底部の出口は、第2重質成分ストリーム用パイプに連結され、
上記脱プロパン塔を、上記パイプから上記第1側方ストリームを受けて分離するために使用し、それにより、上記脱プロパン塔の上部から、上記第2軽質成分ストリームと、上記脱プロパン塔の底部から、プロパンを含む上記第2重質成分ストリームとが得られ、
上記フラッシュタンクにおいて、
上記フラッシュタンクの入口は、上記第1重質成分ストリーム用パイプに連結され、上記フラッシュタンクの上部の出口は、第3軽質成分ストリーム用パイプに連結され、上記フラッシュタンクの底部の出口は、第3軽質成分ストリーム用パイプに連結され、
上記フラッシュタンクは、上記第1プロピレン回収塔の底部から、上記第1重質成分ストリームを受けて分離するために使用され、それにより、上記フラッシュタンク上部から、プロピレン、クメン、およびプロピレンオキシドを含む第3軽質成分ストリームと、上記フラッシュタンクの底部から、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、クメン、およびプロピレンオキシドを含む第3重質成分ストリームとが得られ、
上記第2プロピレン回収塔において、
上記第3軽質成分ストリーム用パイプと、上記第3重質成分ストリーム用パイプにそれぞれ連結された入口は、上記第2プロピレン回収塔の中上部に配置され、上記第3重質成分ストリーム用パイプに連結された上記入口は、上記第3軽質成分ストリーム用パイプに連結された上記入口よりも高い位置に位置し、
上記第2プロピレン回収塔の上部の出口は、第4軽質成分ストリーム用パイプに連結され、上記第2プロピレン回収塔の底部の出口は、第4重質成分ストリーム用パイプに連結され、
上記第4軽質成分ストリーム用パイプは、上記第1プロピレン回収塔と連通し、かつ、
上記第2プロピレン回収塔は、上記フラッシュタンクから、上記第3軽質成分ストリームと、上記第3重質成分ストリームとを受けるために使用され、それにより、上記第2プロピレン回収塔の上部から、プロピレンを含む上記第4軽質成分ストリームと、上記第2プロピレン回収塔の底部から、プロピレンオキシド、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、およびクメンを含む上記第4重質成分ストリームとが得られ、上記第4軽質成分ストリームを、上記第1プロピレン回収塔の底部に還流し、
上記第2側方ストリーム用パイプおよび上記第2軽質成分ストリーム用パイプは、プロピレンを回収するために使用される。
本開示によると、上記の側方ストリームは、主にプロピレンを含んでいる。ある実施形態において、上記の第4軽質成分ストリームは、基本的にプロピレンを含んでいる。主にプロピレンを含んでいる部分的なストリーム(第1側方ストリーム)は、脱プロパン塔に供給されて、当該脱プロパン塔内のプロパンが除去される。その結果、不活性不純物であるプロパンの蓄積を回避することができる。断熱フラッシュ分離によって得られる液相ストリーム(すなわち、第3重質成分ストリーム)は、気相ストリーム(すなわち、第3軽質成分ストリーム)の吸収液として上記の第2プロピレン回収塔で使用され、上記の第2プロピレン回収塔の塔頂気相は、上記の第1プロピレン回収塔に還流され、プロピレンが回収される。そのような方法においては、低温寒剤の使用を回避することができる。プロピレンは、上記の第1プロピレン回収塔の上部から回収されるのではなく、むしろ当該第1プロピレン回収塔の側部から回収される。この方法においては、反応によって生成されたCOやCO等のガス(非凝縮性ガス)を除去することができ、それによって、上記のガスが回収プロピレンと共に反応系に浸入することを防ぐことができる。その結果、回収プロピレンの純度を高めることが可能となる。つまり、COやCOを含む非凝縮性ガスを排出したり、他の目的に使用したりすることが可能である。
本開示に係る装置のある実施形態において、上記第3軽質成分ストリーム用パイプの入口は、上記第2プロピレン回収塔の中間部に位置し、上記第3重質成分ストリーム用パイプの入口は、上記第2プロピレン回収塔の上部の第1トレイに位置し、それにより、上記第3重質成分ストリームを、上記第2プロピレン回収塔の上部の上記第1トレイに供給して、かつ上記第3軽質成分ストリームを上記第2プロピレン回収塔の中間部に供給する。そのような配置によって、上記の第2プロピレン回収塔の分離効率および利用率を高めることが可能であり、低温寒剤の使用を避け、電力消費を削減することができる。
本開示に係る装置の別の実施形態において、上記第1側方ストリームと、上記側方ストリームとの重量比は、(0.05〜0.5):1の範囲である。ある実施形態において、上記第1側方ストリームと、上記側方ストリームとの重量比は、1:(8〜15)の範囲である。主にプロピレンを含んでいる上記ストリームの大部分(第2側方ストリーム)は、第1プロピレン回収塔を介して回収され、少量のプロピレンのみが脱プロパン塔の上部から得られる。主にプロピレンを含んでいる少量の上記のストリーム(第1側方ストリーム)は、脱プロパン塔に供給され、当該脱プロパン塔内のプロパンが除去され、その結果、不活性不純物であるプロパンの蓄積を回避することができる。
本開示に係る装置の別の実施形態において、上記第1プロピレン回収塔の上部の動作温度は、5〜80℃の範囲であり、上記第1プロピレン回収塔の底部の動作温度は、45〜120℃の範囲であり、上記第1プロピレン回収塔の理論段数は、10〜50の範囲である。上記第2プロピレン回収塔の上部の動作温度は、10〜50℃の範囲であり、上記第2プロピレン回収塔の底部の動作温度は、70〜120℃の範囲であり、上記第2プロピレン回収塔の理論段数は、10〜50の範囲である。上記脱プロパン塔の動作圧力は、ゲージ圧が1.5〜2.5MPaの範囲であり、上記脱プロパン塔の上部の動作温度は、40〜65℃の範囲であり、上記脱プロパン塔の底部の動作温度は、40〜65℃の範囲であり、上記脱プロパン塔の理論段数は、10〜80の範囲である。上記脱プロパン塔の底部からのストリーム(すなわち、第2重質成分ストリーム(プロパンを含んでいるストリーム))を、反応系から排出することができる。上記フラッシュタンクの動作圧力は、ゲージ圧が0.5〜1.5MPaの範囲であり、上記フラッシュタンクの動作温度は、90〜110℃の範囲である。
第1および第2プロピレン回収塔、フラッシュタンク、および脱プロパン塔の技術的パラメータを制御することによって、上記のストリームをより好適に分離することができる。その結果、プロピレン回収率と、プロピレンオキシドの収率と、回収プロピレンの純度とを全て高めることができる。上記第2プロピレン回収塔を介した分離後、上記第4重質成分ストリームは、基本的にプロピレンを含まない。上記の第4重質成分をさらに分離することができ、それによって、上記プロピレンオキシドを精製することができる。
本開示に係る装置の他の実施形態においては、プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含む上記ストリームにおいて、重量%で算出すると、α,α−ジメチル−ベンジルアルコールの成分は19〜50重量%、クメンの成分は10〜70重量%、プロピレンオキシドの成分は5〜20重量%、プロピレンの成分は5〜60重量%、プロパンの成分は0〜10重量%を占める。
本開示に係る装置の別の実施形態においては、プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含む上記ストリームは、工業用プロピレンおよび任意の循環プロピレンと、クメンヒドロペルオキシドとの反応生成物から得られる。工業用プロピレンは、通常、エタンおよびプロパンを含んでいる。そのような状況においては、上記の第1プロピレン回収塔の側部からプロピレンを回収することによって、CO、CO等の、反応で生成される不純物、および工業用プロピレン材料と共に取り込まれるエタン等の軽質成分が除去されるだけでなく、これらが回収プロピレンと共に反応系に浸入することを防ぐことができる。この場合、回収プロピレンの純度を高めることができる。つまり、このときの非凝縮性ガスは、CO、COおよびエタン等の軽質成分ガスを含んでいる。上記の任意の循環プロピレンとは、上記のストリームが循環プロピレンを伴ってもよく、伴わなくてもよいことを意味している。
回収プロピレンは、高純度を有しているため、当該回収プロピレンを、再利用される循環プロピレンとして利用することができる。本開示に係る方法において上記循環プロピレンが再利用された場合、反応系における不純物プロパンの蓄積を回避することができる。回収プロピレンは、エポキシ化反応系に循環され、当該エポキシ化反応に関与することができる。
本開示に係る装置の別の実施形態において、上記装置は、冷却装置をさらに備え、それにより、上記第3重質成分ストリームを、好ましくは10〜50℃の範囲の温度に冷却し、その後、上記第2プロピレン回収塔の上部の第1トレイに供給することが可能である。上記の冷却された第3重質成分ストリームは、より好適に吸収液としての役割を果たすことができるため、低温寒剤の使用を避けることができる。
本開示に係る装置の別の実施形態において、上記装置は、過給装置をさらに備え、それにより、上記第4軽質成分ストリームを過給して、かつ上記第1プロピレン回収塔の底部に供給し得る。
本開示に係る装置の別の実施形態において、上記装置は、冷却装置および圧縮機をさらに備え、それにより、最初に、上記第4軽質成分ストリームを10〜40℃の範囲の温度に冷却することが可能であり、次に、上記第4軽質成分ストリームで気液相分離を行い、その後、当該気相を、圧縮機で圧縮した後、上記第1プロピレン回収塔の底部に供給し、かつ上記液相を過給して、上記第1プロピレン回収塔の底部に供給する。そのような方法においては、液体が圧縮機に流入することを防ぐことが可能である(上記第4軽質成分ストリームが微量のPOを含む場合、PO等の熱感応性物質の重合反応も防ぐことが可能である)。その結果、上記装置の安定した長期的な運転を、促進することができる。
本開示に係る装置の別の実施形態においては、上記圧縮機の圧縮比は、8〜25の範囲であり、出口圧力は、ゲージ圧が1.5〜2.5MPaの範囲であり、出口温度は、10〜120℃の範囲である。
本開示によると、上記の装置は、圧縮機および冷却装置をさらに備えている。上記第3重質成分ストリーム用パイプおよび/または上記第4軽質成分ストリーム用パイプは、冷却装置に連結され、それにより、対応する冷却されたストリームが、次の工程に供給される。
本開示に係る方法および装置においては、ストリームにおける大部分のプロピレンは、高圧プロピレン回収塔から回収され、少量のプロピレンだけが、脱プロパン塔の上部から回収される。上記の高圧プロピレン回収塔から回収されたプロピレンは、プロピレン回収塔の上部ではなく、側部から回収されるため、反応において生成されるCO、CO等の不純物、およびプロピレン材料と共に取り込まれたエタン等の軽質成分を除去することができる。この場合、CO、COが循環プロピレンと共に反応系に浸入するのを防ぎ、循環プロピレンの純度を高めることができる。低圧プロピレン回収塔では、断熱フラッシュが行われた液相反応生成物が気相の吸収液として使用される。好ましくは、塔頂ガスは、まず圧縮機によって過給され、次に高圧プロピレン回収塔に還流されて、プロピレンが回収される。この場合、低温寒剤の使用を回避することができる。また、少量のプロピレンが脱プロパン塔に供給され、当該脱プロパン塔内のプロパンが除去されるため、プロピレン材料と共に取り込まれた不活性不純物であるプロパンが、反応系に蓄積することを防ぐことができる。本開示の方法によると、消費電力を低減できるだけでなく(先行技術と比較して70%の低減)、プロピレンの回収率を確保することもできる(略99.9%)。その一方で、プロピレンとPO生成物とを完全に分離することが可能となり、循環プロピレンの純度に対する必要条件(95%に及ぶ)を満たし、PO生成物の収率(99.9%に及ぶ)を確保することができる。本開示に係る方法は、プロピレン材料の異なる技術工程に適用可能であり、好ましい技術的効果を実現している。
本開示に係る一実施例の技術的工程を概略的に示す図である。 本開示に係る一実施例の装置を概略的に示す図である。
〔実施形態の詳細な説明〕
図1の参照符号には以下が含まれる。
I:第1プロピレン回収塔、
II:脱プロパン塔、
III:フラッシュタンク、
IV:第2プロピレン回収塔、
V:圧縮機、
1:プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含むストリーム、
2:第1軽質成分ストリーム(CO、CO、エタン等の軽質成分を含む、第1プロピレン回収塔からの塔頂ストリーム)、
3:第1重質成分ストリーム(α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、クメン、プロピレンオキシド、およびプロピレンを含む、第1プロピレン回収塔の底部からのストリーム)、
4:第1プロピレン回収塔からの側方ストリーム、
5:第1側方ストリーム、
6:第2側方ストリーム(第1プロピレン回収塔から回収されたプロピレン)、
7:第2軽質成分ストリーム(脱プロパン塔の上部から回収されたプロピレン)、
8:第2重質成分ストリーム(脱プロパン塔の底部からのプロパン含有ストリーム)、
9:第3軽質成分ストリーム(多量のプロピレン、ならびに少量のプロピレンオキシドおよびクメンを含む、フラッシュタンクからの気相ストリーム)、
10:第3重質成分ストリーム(α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、クメン、プロピレンオキシド、および少量のプロピレンを含む、フラッシュタンクからの液相ストリーム)、
11:第4軽質成分ストリーム(第2プロピレン回収塔の上部からのストリーム)、
12:第4重質成分ストリーム(α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、クメン、およびプロピレンオキシドを含む、第2プロピレン回収塔の底部からの粗プロピレンオキシド生成物のストリーム)、および、
13:過給された第4軽質成分ストリーム。
図1に示すように、ストリーム1は、第1プロピレン回収塔Iの中間部に供給され、プロピレンが回収される。第1プロピレン回収塔Iの側部から得られたプロピレンは、2つに分けられる。「プロピレンの大部分6」は、反応のために、エポキシ化反応系(不図示)に還流される。「プロピレンのごく一部5」は、脱プロパン塔IIに供給され、精製される。第1プロピレン回収塔の底部から得られた重質成分ストリーム3は、断熱フラッシュタンクIIIに供給され、分離される。フラッシュタンクIIIの上部から得られた気相生成物9は、第2プロピレン回収塔IVの中間部に供給され、フラッシュタンクIIIの底部から得られた液相生成物10は、吸収液として、第2プロピレン回収塔IVの第1トレイに供給される。第2プロピレン回収塔IVの上部から得られた気相プロピレンは、圧縮機Vによって過給され、次に、第1プロピレン回収塔Iの底部に供給される。反応生成物プロピレンオキシド12は、プロピレンを含まず、第2プロピレン回収塔IVの底部から得られ、次の分離システムに供給される。プロパン8は、脱プロパン塔IIの底部から除去され、脱プロパン塔IIの上部から回収されたプロピレン7は、反応のために、エポキシ化反応系(不図示)に還流される。
図2は、本開示に係る装置を概略的に示す図である。図2の参照符号には以下が含まれる。
I:第1プロピレン回収塔、
II:脱プロパン塔、
III:フラッシュタンク、
IV:第2プロピレン回収塔、
V:圧縮機、
21:プロピレンを含むストリーム用パイプ、
22:第1軽質成分ストリーム用パイプ(第1軽質成分ストリームは、CO、CO、エタン等の軽質成分を含む、第1プロピレン回収塔からの塔頂ストリームを含む)、
23:第1重質成分ストリーム用パイプ(第1重質成分ストリームは、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、クメン、プロピレンオキシド、およびプロピレンを含む、第1プロピレン回収塔の底部からのストリームを含む)、
24:第1プロピレン回収塔からの側方ストリーム用パイプ、
25:第1側方ストリーム用パイプ、
26:第2側方ストリーム用パイプ(第2側方ストリームは、第1プロピレン回収塔から回収されたプロピレンを含む)、
27:第2軽質成分ストリーム用パイプ(第2軽質成分ストリームは、脱プロパン塔の上部から回収されたプロピレンを含む)、
28:第2重質成分ストリーム用パイプ(第2重質成分ストリームは、脱プロパン塔の底部からのプロパン含有ストリームを含む)、
29:第3軽質成分ストリーム用パイプ(第3軽質成分ストリームは、多量のプロピレンならびに少量のプロピレンオキシドおよびクメンを含む、フラッシュタンクからの気相ストリームを含む)、
30:第3重質成分ストリーム用パイプ(第3重質成分ストリームは、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、クメン、プロピレンオキシド、および少量のプロピレンを含む、フラッシュタンクからの液相ストリームを含む)、
31:第4軽質成分ストリーム用パイプ(第4軽質成分ストリームは、第2プロピレン回収塔の上部からのストリームを含む)、
32:第4重質成分ストリーム用パイプ(第4重質成分ストリームは、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、クメン、およびプロピレンオキシドを含む、第2プロピレン回収塔の底部からの粗プロピレンオキシド生成物のストリームを含む)、および、
33:圧縮機の出口からのストリーム用パイプ。
図2に示すように、プロピレンを含むストリームは、パイプ21を通過し、第1プロピレン回収塔Iの中間部に供給される。分離後、上記第1プロピレン回収塔の側部から得られたプロピレンは、2つに分けられる。プロピレンの大部分は、反応のために、パイプ26を介してエポキシ化反応系(不図示)に還流される。プロピレンのごく一部は、パイプ25を介して脱プロパン塔IIに供給され、精製される。第1プロピレン回収塔の底部から得られた重質成分ストリームは、パイプ23を介してフラッシュタンクIIIに供給され、分離される。フラッシュタンクIIIの上部から得られた気相生成物は、パイプ29を介して第2プロピレン回収塔IVの中間部に供給され、フラッシュタンクIIIの底部から得られた液相生成物は、吸収液として、パイプ30を介して第2プロピレン回収塔IVの第1トレイに供給される。第2プロピレン回収塔IVの上部から得られた気相プロピレンは、圧縮機Vによって過給され、次に、パイプ33を介して第1プロピレン回収塔Iの底部に供給される。反応生成物プロピレンオキシドは、プロピレンを含まず、第2プロピレン回収塔IVの底部から得られ、パイプ32を介して次の分離システムに供給される。プロパンは、脱プロパン塔IIの底部から除去され、脱プロパン塔IIの上部から回収されたプロピレンは、反応のために、パイプ27を介してエポキシ化反応系(不図示)に還流される。
〔実施例1〕
図1に示すように、100,000トン/年のPO装置を例として扱う。α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、クメン、プロピレンオキシド、プロピレンおよびプロパンを含むストリームは、エポキシ化反応系から得られる。
プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパンおよびプロピレンオキシドを含む上記ストリームにおいて、重量%で算出すると、α,α−ジメチル−ベンジルアルコールの成分は26重量%であり、クメンの成分は6重量%であり、プロピレンオキシドの成分は10重量%であり、プロピレンの成分は55重量%であり、プロパンの成分は3重量%である。
第1プロピレン回収塔の動作条件は、次の通りである。動作圧力は、ゲージ圧が2.0MPaであり、上記第1プロピレン回収塔の上部の動作温度は48℃であり、上記第1プロピレン回収塔の底部の動作温度は102℃であって、かつ上記第1プロピレン回収塔の理論段数は25である。
第2プロピレン回収塔の動作条件は、次の通りである。動作圧力は、ゲージ圧が0.2MPaであり、上記第2プロピレン回収塔の上部の動作温度は24℃であり、上記第2プロピレン回収塔の底部の動作温度は106℃であって、かつ上記第2プロピレン回収塔の理論段数は20である。
脱プロパン塔の動作条件は、次の通りである。動作圧力は、ゲージ圧が2.0MPaであり、上記脱プロパン塔の上部の動作温度は51℃であり、上記脱プロパン塔の底部の動作温度は56℃であって、かつ上記脱プロパン塔の理論段数は50である。
脱プロパン塔に流入するストリーム5と、回収プロピレン6との重量比は、1:13である。
フラッシュタンクの動作条件は、次の通りである。動作圧力は、ゲージ圧が0.7MPaであって、かつ動作温度は77℃である。
圧縮機の動作条件は、次の通りである。圧縮比は12であり、出口圧力は、ゲージ圧が2.1MPaであって、かつ出口温度は124℃である。
プロピレンの凝縮および回収において、32℃の冷却水を、寒剤として、第1プロピレン回収塔の上部に608トン/時の割合で加える。圧縮機は、624kWで作動する。
プロピレンの回収率は99.9%であり、回収プロピレンの純度は95%であって、かつPO生成物の収率は99.9%である。第1プロピレン回収塔の上部におけるプロピレンの回収率は92.5%である。
〔実施例2〕
実施例2は、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、クメン、プロピレンオキシド、プロピレンおよびプロパンを含むストリームにおける各成分の含有量、ならびに動作条件においてのみ、実施例1と異なる。
α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、クメン、プロピレンオキシド、プロピレン、およびプロパンを含む上記ストリームにおいて、重量%で算出すると、α,α−ジメチル−ベンジルアルコールの成分は26重量%であり、クメンの成分は21.5重量%であり、プロピレンオキシドの成分は10.5重量%であり、プロピレンの成分は39重量%であって、かつプロパンの成分は2重量%である。
第1プロピレン回収塔の動作条件は、次の通りである。動作圧力は、ゲージ圧が1.8MPaであり、上記第1プロピレン回収塔の上部の動作温度は45℃であり、上記第1プロピレン回収塔の底部の動作温度は124℃であって、かつ上記第1プロピレン回収塔の理論段数は25である。
第2プロピレン回収塔の動作条件は、次の通りである。動作圧力は、ゲージ圧が0.2MPaであり、上記第2プロピレン回収塔の上部の動作温度は30℃であり、上記第2プロピレン回収塔の底部の動作温度は119℃であって、かつ上記第2プロピレン回収塔の理論段数は20である。
脱プロパン塔の動作条件は、次の通りである。動作圧力は、ゲージ圧が2.0MPaであり、上記脱プロパン塔の上部の動作温度は51℃であり、上記脱プロパン塔の底部の動作温度は57℃であって、かつ上記脱プロパン塔の理論段数は50である。
脱プロパン塔に流入するストリーム5と、回収プロピレン6との重量比は1:9である。
フラッシュタンクの動作条件は、次の通りである。動作圧力は、ゲージ圧が0.7MPaであって、かつ動作温度は106℃である。
圧縮機の動作条件は、次の通りである。圧縮比は12であり、出口圧力は、ゲージ圧が2.1MPaであって、かつ出口温度は124℃である。
プロピレンの凝縮および回収において、32℃の冷却水を、寒剤として、第1プロピレン回収塔の上部に467トン/時の割合で加える。圧縮機は、472kWで作動する。
プロピレンの回収率は99.9%であり、回収プロピレンの純度は95%であって、かつPO生成物の収率は99.9%である。第1プロピレン回収塔の上部におけるプロピレンの回収率は92.5%である。
〔比較例1〕
実施例1と同様の、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、クメン、プロピレンオキシド、プロピレンおよびプロパンを含むストリームを蒸留塔に供給する。未反応のプロピレンを、蒸留塔の上部から回収し、蒸留塔の底部から粗PO生成物を得る。
蒸留塔の動作条件は、次の通りである。動作圧力は0.3MPaであり、蒸留塔の上部における動作温度は−12℃であり、蒸留塔の底部における動作温度は120℃であって、かつ理論段数は30である。
その結果、−20℃の寒剤を92.5トン/時の割合で蒸留塔の上部において使用する。

Claims (22)

  1. プロピレンを循環処理および精製するための方法であって、
    工程1:プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含む、エポキシ化反応から得られるストリームを第1プロピレン回収塔に供給し、そして、上記第1プロピレン回収塔の上部から、非凝縮性ガスを含む第1軽質成分ストリームと、上記第1プロピレン回収塔の底部から、プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、およびプロピレンオキシドを含む第1重質成分ストリームと、上記第1プロピレン回収塔の中間部から、プロピレンを含む側方ストリームとを得て、その後、上記側方ストリームを、第1側方ストリームと第2側方ストリームとに分けること、
    工程2:上記第1側方ストリームを脱プロパン塔に供給し、上記脱プロパン塔の上部から第2軽質成分ストリームと、上記脱プロパン塔の底部からプロパンを含む第2重質成分ストリームとを得ること、
    工程3:上記第1重質成分ストリームに断熱フラッシュ分離を行い、プロピレン、クメン、およびプロピレンオキシドを含む第3軽質成分ストリームと、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、クメン、およびプロピレンオキシドを含む第3重質成分ストリームとを得ること、ならびに、
    工程4:上記第3軽質成分ストリームおよび上記第3重質成分ストリームを、第2プロピレン回収塔に供給し、上記第3重質成分が上記第2プロピレン回収塔に供給される位置は、上記第3軽質成分ストリームが上記第2プロピレン回収塔に供給される位置より高く、そして、プロピレンを含み、上記第2プロピレン回収塔の上部から得られる第4軽質成分ストリームを上記第1プロピレン回収塔に供給し、上記第2プロピレン回収塔の底部から、プロピレンオキシド、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、およびクメンを含む第4重質成分ストリームを得ること、を含み、
    上記第2側方ストリームおよび上記第2軽質成分ストリームは、回収プロピレンであることを特徴とする方法。
  2. 上記第1側方ストリームと、上記側方ストリームとの重量比は、(0.05〜0.5):1の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 上記第3重質成分ストリームを、上記第2プロピレン回収塔の上部の第1トレイに供給し、上記第3軽質成分ストリームを、上記第2プロピレン回収塔の中間部に供給することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含む上記ストリームにおいて、重量%で算出すると、α,α−ジメチル−ベンジルアルコールの成分は19〜50重量%、クメンの成分は10〜70重量%、プロピレンオキシドの成分は5〜20重量%、プロピレンの成分は5〜60重量%、かつプロパンの成分は0〜10重量%を占め、および/または、
    プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含む上記ストリームは、工業用プロピレンおよび任意の循環プロピレンと、クメンヒドロペルオキシドとの反応生成物から得られ、および/または、
    上記回収プロピレンを、上記循環プロピレンとして再利用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 上記第1プロピレン回収塔の動作圧力は、ゲージ圧が1.5〜2.5MPaの範囲であり、および/または上記第2プロピレン回収塔の動作圧力は、ゲージ圧が0.01〜0.2MPaの範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 上記フラッシュ分離の動作圧力は、ゲージ圧が0.5〜1.5MPaの範囲であり、かつ上記フラッシュ分離の動作温度は、90〜110℃の範囲であり、および/または、
    上記脱プロパン塔の動作圧力は、ゲージ圧が1.5〜2.5MPaの範囲であり、上記脱プロパン塔の上部の動作温度は、40〜65℃の範囲であり、上記脱プロパン塔の底部の動作温度は、40〜65℃の範囲であり、かつ上記脱プロパン塔の理論段数は、10〜80の範囲であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 上記第1プロピレン回収塔の上部の動作温度は、5〜80℃の範囲であり、上記第1プロピレン回収塔の底部の動作温度は、45〜120℃の範囲であり、かつ上記第1プロピレン回収塔の理論段数は、10〜50の範囲であり、および/または、
    上記第2プロピレン回収塔の上部の動作温度は、10〜50℃の範囲であり、上記第2プロピレン回収塔の底部の動作温度は、70〜120℃の範囲であり、かつ上記第2プロピレン回収塔の理論段数は、10〜50の範囲であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 上記第3重質成分ストリームを冷却し、その後、上記第2プロピレン回収塔の上部の第1トレイに供給することを特徴とする請求項3に記載の方法。
  9. 上記第3重質成分ストリームを、10〜50℃の範囲の温度に冷却し、その後、上記第2プロピレン回収塔の上部の第1トレイに供給することを特徴とする請求項3に記載の方法。
  10. 上記第4軽質成分ストリームを加圧し、そして上記第1プロピレン回収塔の底部に供給することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  11. 上記第4軽質成分ストリームを、10〜40℃の範囲の温度に冷却し、次に、上記第4軽質成分ストリームで気液相分離を行い、その後、当該気相および液相をそれぞれ加圧し、上記第1プロピレン回収塔に供給することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. プロピレンを循環処理および精製するための装置であって、第1プロピレン回収塔と、脱プロパン塔と、フラッシュタンクと、第2プロピレン回収塔とを備え、
    上記第1プロピレン回収塔において、
    上記第1プロピレン回収塔の入口は、プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含むストリーム用パイプに連結され、上記第1プロピレン回収塔の上部の出口は、第1軽質成分ストリーム用パイプに連結され、上記第1プロピレン回収塔の底部の出口は、第1重質成分ストリーム用パイプに連結され、かつ上記第1プロピレン回収塔の中間部の側部の出口は、側方ストリーム用パイプに連結され、上記側方ストリーム用パイプは、第1側方ストリーム用パイプおよび第2側方ストリーム用パイプと連通し、かつ、
    上記第1プロピレン回収塔は、プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含む、エポキシ化反応から得られるストリームを分離するように構成され、それにより、上記第1プロピレン回収塔の上部から、非凝縮性ガスを含む第1軽質成分ストリームと、上記第1プロピレン回収塔の底部から、プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、およびプロピレンオキシドを含む第1重質成分ストリームと、上記第1プロピレン回収塔の中間部の側部から、プロピレンを含む側方ストリームとが得られ、上記側方ストリームは、第1側方ストリームと、第2側方ストリームとに分けられ、
    上記脱プロパン塔において、
    上記脱プロパン塔の中間部の入口は、上記第1側方ストリーム用パイプに連結され、上記脱プロパン塔の上部の出口は、第2軽質成分ストリーム用パイプに連結され、上記脱プロパン塔の底部の出口は、第2重質成分ストリーム用パイプに連結され、かつ、
    上記脱プロパン塔は、上記パイプから上記第1側方ストリームを受けて分離するように構成され、それにより、上記脱プロパン塔の上部から、上記第2軽質成分ストリームと、上記脱プロパン塔の底部から、プロパンを含む上記第2重質成分ストリームとが得られ、
    上記フラッシュタンクにおいて、
    上記フラッシュタンクの入口は、上記第1重質成分ストリーム用パイプに連結され、上記フラッシュタンクの上部の出口は、第3軽質成分ストリーム用パイプに連結され、かつ上記フラッシュタンクの底部の出口は、第3軽質成分ストリーム用パイプに連結され、かつ、
    上記フラッシュタンクは、上記第1プロピレン回収塔の底部から、上記第1重質成分ストリームを受けて分離するように構成され、それにより、上記フラッシュタンクの上部から、プロピレン、クメン、およびプロピレンオキシドを含む第3軽質成分ストリームと、上記フラッシュタンクの底部から、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、クメン、およびプロピレンオキシドを含む第3重質成分ストリームとが得られ、
    上記第2プロピレン回収塔において、
    上記第3軽質成分ストリーム用パイプと、上記第3重質成分ストリーム用パイプとにそれぞれ連結された入口は、上記第2プロピレン回収塔の中上部にそれぞれ配置され、上記第3重質成分ストリーム用パイプに連結された上記入口は、上記第3軽質成分ストリーム用パイプに連結された上記入口よりも高い位置に位置し、
    上記第2プロピレン回収塔の上部の出口は、第4軽質成分ストリーム用パイプに連結され、かつ上記第2プロピレン回収塔の底部の出口は、第4重質成分ストリーム用パイプに連結され、かつ、
    上記第2プロピレン回収塔は、上記フラッシュタンクから、上記第3軽質成分ストリームと、上記第3重質成分ストリームとを受けるように構成され、それにより、上記第2プロピレン回収塔の上部から、プロピレンを含む上記第4軽質成分ストリームと、上記第2プロピレン回収塔の底部から、プロピレンオキシド、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、およびクメンを含む上記第4重質成分ストリームとが得られ、上記第4軽質成分ストリームを、上記第1プロピレン回収塔の底部に還流し、
    上記第2側方ストリーム用パイプおよび上記第2軽質成分ストリーム用パイプは、プロピレンを回収するように構成されることを特徴とする装置。
  13. 上記第1側方ストリームと、上記側方ストリームとの重量比は、(0.05〜0.5):1の範囲であることを特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 上記第1プロピレン回収塔の上部の動作温度は、5〜80℃の範囲であり、上記第1プロピレン回収塔の底部の動作温度は、45〜120℃の範囲であり、上記第1プロピレン回収塔の理論段数は、10〜50の範囲であり、および/または、
    上記第2プロピレン回収塔の上部の動作温度は、10〜50℃の範囲であり、上記第2プロピレン回収塔の底部の動作温度は、70〜120℃の範囲であり、かつ上記第2プロピレン回収塔の理論段数は、10〜50の範囲であり、および/または、
    上記脱プロパン塔の動作圧力は、ゲージ圧が1.5〜2.5MPaの範囲であり、上記脱プロパン塔の上部の動作温度は、40〜65℃の範囲であり、上記脱プロパン塔の底部の動作温度は、40〜65℃の範囲であり、かつ上記脱プロパン塔の理論段数は、10〜80の範囲であり、および/または
    上記フラッシュタンクの動作圧力は、ゲージ圧が0.5〜1.5MPaの範囲であり、かつ上記フラッシュタンクの動作温度は、90〜110℃の範囲であることを特徴とする請求項12または13に記載の装置。
  15. 上記第3軽質成分ストリーム用パイプの入口は、上記第2プロピレン回収塔の中間部に位置し、上記第3重質成分ストリーム用パイプの入口は、上記第2プロピレン回収塔の上部の第1トレイに位置し、それにより、上記第3重質成分ストリームを、上記第2プロピレン回収塔の上部の上記第1トレイに供給して、かつ上記第3軽質成分ストリームを上記第2プロピレン回収塔の中間部に供給することを特徴とする請求項1214のいずれか1項に記載の装置。
  16. プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含む上記ストリームにおいて、重量%で算出すると、α,α−ジメチル−ベンジルアルコールの成分は19〜50重量%、クメンの成分は10〜70重量%、プロピレンオキシドの成分は5〜20重量%、プロピレンの成分は5〜60重量%、プロパンの成分は0〜10重量%を占めることを特徴とする請求項1215のいずれか1項に記載の装置。
  17. プロピレン、クメン、α,α−ジメチル−ベンジルアルコール、プロパン、およびプロピレンオキシドを含む上記ストリームは、工業用プロピレンおよび任意の循環プロピレンと、クメンヒドロペルオキシドとの反応生成物から得られ、および/または、
    上記回収プロピレンを、上記循環プロピレンとして再利用することを特徴とする請求項1216のいずれか1項に記載の装置。
  18. 上記装置は冷却装置をさらに備え、それにより、上記第3重質成分ストリームを冷却し、その後、上記第2プロピレン回収塔の上部の上記第1トレイに供給することを特徴とする請求項15に記載の装置。
  19. 上記装置は冷却装置をさらに備え、それにより、上記第3重質成分ストリームを、10〜50℃の範囲の温度まで冷却し、その後、上記第2プロピレン回収塔の上部の上記第1トレイに供給することを特徴とする請求項15に記載の装置。
  20. 上記装置は過給装置をさらに備え、それにより、上記第4軽質成分ストリームを加圧し、次に、上記第1プロピレン回収塔に供給することを特徴とする請求項1218のいずれか1項に記載の装置。
  21. 上記装置は、冷却装置および圧縮機をさらに備え、それにより、最初に、上記第4軽質成分ストリームを10〜40℃の範囲の温度に冷却し、次に、上記第4軽質成分ストリームで気液相分離を行い、その後、当該気相を、圧縮機で圧縮した後、上記第1プロピレン回収塔の底部に供給し、かつ当該液相を加圧し、上記第1プロピレン回収塔の底部に供給することを特徴とする請求項20に記載の装置。
  22. 上記圧縮機の圧縮比は8〜25の範囲であり、出口圧力は、ゲージ圧が1.5〜2.5MPaの範囲であり、出口温度は10〜120℃の範囲であることを特徴とする請求項21に記載の装置。
JP2015145828A 2014-07-24 2015-07-23 プロピレンを循環処理および精製するための方法および装置 Active JP6681676B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN201410355936.6A CN105439792B (zh) 2014-07-24 2014-07-24 回收精制丙烯的方法
CN201410355936.6 2014-07-24
CN201410355420.1A CN105330504B (zh) 2014-07-24 2014-07-24 回收精制丙烯的装置
CN201410355420.1 2014-07-24

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016029039A JP2016029039A (ja) 2016-03-03
JP6681676B2 true JP6681676B2 (ja) 2020-04-15

Family

ID=55065786

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015145828A Active JP6681676B2 (ja) 2014-07-24 2015-07-23 プロピレンを循環処理および精製するための方法および装置

Country Status (10)

Country Link
US (1) US10160700B2 (ja)
JP (1) JP6681676B2 (ja)
KR (1) KR102416369B1 (ja)
BE (1) BE1023301A9 (ja)
BR (1) BR102015017713B1 (ja)
DE (1) DE102015213919A1 (ja)
ES (1) ES2557418B1 (ja)
FR (1) FR3024141B1 (ja)
NL (1) NL2015210B1 (ja)
TW (1) TWI660942B (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110218143B (zh) * 2018-03-03 2023-12-15 榆林学院 一种丙烯生产工艺中的深冷变压双效分离装置
CN108586185B (zh) * 2018-06-25 2023-11-17 榆林学院 一种差压热偶丙烯精制分离系统及分离方法
CN112694385A (zh) * 2019-10-23 2021-04-23 中国石油化工股份有限公司 防堵方法及防堵体系
CN111470933B (zh) * 2020-04-28 2022-11-15 上海智英化工技术有限公司 一种能够节省能源减少设备的c3分离方法
CN114436757A (zh) * 2020-10-16 2022-05-06 中国石油化工股份有限公司 一种处理α,α-二甲基苄醇氢解产物的方法、系统与应用
CN114539018B (zh) * 2022-02-24 2023-06-20 中船(邯郸)派瑞特种气体股份有限公司 一种电子级丙烯的制备工艺

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3580819A (en) * 1969-04-21 1971-05-25 Shell Oil Co Recovery of propylene and propylene oxide by selective separation with plural stage distillation,propylene oxide absorption and subsequent distillation
US3632482A (en) 1969-09-09 1972-01-04 Shell Oil Co Propylene oxide recovery from propylene by extractive distillation with an alcohol-ketone-hydrocarbon solvent
US5274138A (en) * 1993-01-21 1993-12-28 Texaco Chemical Company Epoxidation process for manufacture of olefin oxide and alcohol
JP2002322167A (ja) * 2001-04-27 2002-11-08 Sumitomo Chem Co Ltd プロピレンオキサイドの製造方法
BR0212066A (pt) * 2001-08-22 2004-11-16 Sumitomo Chemical Co Processo para a produção de óxido de propileno
JP2003238546A (ja) 2002-02-15 2003-08-27 Sumitomo Chem Co Ltd プロピレンオキサイドの回収方法
JP2008266304A (ja) * 2007-03-22 2008-11-06 Sumitomo Chemical Co Ltd プロピレンオキサイドの製造方法
US7842847B2 (en) * 2008-06-27 2010-11-30 Lummus Technology Inc. Separation process for olefin production
US7741498B2 (en) * 2008-08-29 2010-06-22 Lyondell Chemical Technology, L.P. Propylene oxide process
WO2011118823A1 (en) * 2010-03-26 2011-09-29 Sumitomo Chemical Company, Limited Method of producing propylene oxide
CN103172486B (zh) * 2011-12-22 2015-07-29 中国石油化工股份有限公司 一种从直接环氧化反应产物中回收丙烯的方法
CN103788025B (zh) * 2012-10-29 2015-10-28 中国石油化工股份有限公司 一种精制环氧丙烷的方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20160023965A1 (en) 2016-01-28
FR3024141B1 (fr) 2019-05-10
FR3024141A1 (fr) 2016-01-29
BR102015017713A2 (pt) 2016-09-20
BE1023301B1 (nl) 2017-01-26
BE1023301A1 (nl) 2017-01-26
NL2015210A (en) 2016-06-27
DE102015213919A1 (de) 2016-01-28
JP2016029039A (ja) 2016-03-03
NL2015210B1 (en) 2016-11-29
ES2557418R1 (es) 2016-02-24
BE1023301A9 (nl) 2017-01-27
TW201604183A (zh) 2016-02-01
US10160700B2 (en) 2018-12-25
BR102015017713B1 (pt) 2021-04-06
TWI660942B (zh) 2019-06-01
ES2557418A2 (es) 2016-01-25
ES2557418B1 (es) 2016-11-04
KR102416369B1 (ko) 2022-07-01
KR20160012931A (ko) 2016-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6681676B2 (ja) プロピレンを循環処理および精製するための方法および装置
TWI717418B (zh) 丙烯之環氧化方法
CA2896284C (en) Method for recycling methanol in the process of preparing dimethyl oxalate from synthesis gas
CN107428659B (zh) 改进的(甲基)丙烯酸制备方法
TWI730093B (zh) 自丙烷製備丙烯和1,2-環氧丙烷之整合方法
WO2014119185A1 (ja) アセトアルデヒドの製造方法
TWI652249B (zh) 整合的丙烷脫氫方法與系統
KR20120064688A (ko) 알킬렌 옥사이드 및 알킬렌 글리콜을 제조하기 위한 방법 및 장치
CN112237749A (zh) 一种盐效应反应精馏合成三聚甲醛的装置及方法
CN107987038B (zh) 环氧化工艺物料分离系统和环氧化工艺物料分离方法
US9518036B2 (en) Method for producing ethylene oxide
CN106349188B (zh) 一种脱丙烯、脱氧工艺
CN105439792B (zh) 回收精制丙烯的方法
CN105315234B (zh) 生产环氧丙烷的方法
CN113559540A (zh) 一种环氧乙烷的汽提方法和汽提装置
CN100473636C (zh) 通过氧化气体基质得到(甲基)丙烯酸的纯化方法
CN105330504B (zh) 回收精制丙烯的装置
EA025632B1 (ru) Способ получения смеси, содержащей циклогексанол и циклогексанон
JP2005060241A (ja) 溶剤の精製方法およびそれに用いる装置
CN106278896A (zh) 合成草酸二甲酯过程中分离碳酸二甲酯的装置
EP2888218B1 (en) Process for production of dme from crude methanol
CN212347768U (zh) 一种盐效应反应精馏合成三聚甲醛的装置
JPH10109952A (ja) シクロヘキシルビニルエーテルの分離方法
JP2819600B2 (ja) ジメチルエーテルの製造法
KR101721737B1 (ko) 부타디엔 제조장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180713

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190705

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190716

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200225

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200324

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6681676

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250