JP2819600B2 - ジメチルエーテルの製造法 - Google Patents

ジメチルエーテルの製造法

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JP2819600B2 JP1088037A JP8803789A JP2819600B2 JP 2819600 B2 JP2819600 B2 JP 2819600B2 JP 1088037 A JP1088037 A JP 1088037A JP 8803789 A JP8803789 A JP 8803789A JP 2819600 B2 JP2819600 B2 JP 2819600B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はメタノールの脱水反応によるジメチルエーテ
ルの製造法に関する。
ジメチルエーテルはエアゾール推進剤等に用いられ、
特にフロンに替わるものとして最近注目されている。
(従来の技術) メタノールの脱水反応にはアルミナ系触媒が多く使用
されており、特開昭51-19711号、特開昭59-42333号、特
開昭59-16845号、特開昭61-47434号等にその触媒の改良
方法が記載されている。
脱水反応生成物は、通常蒸留によりジメチルエーテル
の分離、精製が行われる。この蒸留方法は、例えば特開
昭59-199648号に示される如き二塔方式が一般的であ
り、第1蒸留塔では塔頂よりジメチルエーテルより沸点
の低い物質を分離し、側流から精製ジメチルエーテルが
得られ、その缶出液を第2蒸留塔に供給して未反応メタ
ノールと水を分離する方法が採られている。
(発明が解決しようとする問題点) アルミナ系触媒を用いたメタノールの脱水反応におい
ては、微量の水素、一酸化炭素、飽和炭化水素(メタ
ン、エタン、プロパン等)および不飽和炭化水素(エチ
レン、プロピレン等)が副生し、原料のメタノールに溶
解している窒素ガス等と共に非凝縮ガスとして主に第1
蒸留塔の塔頂より放出される。
メタノールの脱水反応は通常5〜20kg/cm2G程度の加
圧下で反応が行われ、ジメチルエーテルの凝縮温度との
関係から第1蒸留塔も3kg/cm2G以上の加圧下で行うこ
とが望ましい。
しかしながら加圧下でこの脱水反応生成物の蒸留を行
う場合には、上記の副生ガスおよび窒素ガス等がジメチ
ルエーテルに溶解し、製品の品質を低下させる。このた
め第一蒸留塔の還流比を上げたり、塔頂より放出するガ
ス量を増加する等の対策が採られるが、これは蒸留塔で
の消費エネルギーの増加となり、また塔頂より副生ガス
と共に大量のジメチルエーテルを系外に放出することに
なるので、製品の原単位が悪化し、公害対策上の問題も
生じる。
(問題点を解決するための手段) 発明者等は上記の如き問題点を有するジメチルエーテ
ルの製造法について鋭意検討した結果、製品のジメチ
ルエーテルを加圧下における第1蒸留塔の留出より抜き
出し、減圧して滞留させれば前述の副生ガス等が容易に
分離され、高純度のジメチルエーテルが得られること、
および減圧により分離されるガスにはその蒸気圧に相
当するジメチルエーテルが同伴するが、このジメチルエ
ーテル同伴ガスを原料のメタノールと向流接触すればジ
メチルエーテルが回収されると共に原料メタノールに溶
解している窒素ガス等が放散されるので、脱水反応系に
良い影響を与えることを見出し、本発明に至った。
即ち本発明は、メタノールの脱水反応によるジメチル
エーテルの製造において、脱水反応生成物を圧力5〜20
kg/cm2Gに蒸留して塔頂よりのジメチルエーテルの留出
液を抜き出し、これを2〜5kg/cm2Gに減圧することに
より分離されるガスを原料メタノール貯槽に導入し、原
料メタノールと向流接触させることを特徴とするジメチ
ルエーテルの製造法である。
メタノールの脱水反応は通常アルミナ系或いはアルミ
ナ・シリカ系触媒が用いられ、圧力5〜20kg/cm2G、温
度250〜450℃で反応が行われる。
第1蒸留塔(ジメチルエーテル蒸留塔)における脱水
反応生成物の蒸留は、塔頂においてジメチルエーテルを
凝縮させ、留出液より製品を分離する。通常の工業用水
を用いてジメチルエーテルを凝縮させるには3kg/cm2
以上の圧力が必要であり、反応圧と同様の5〜20kg/cm2
Gとすることが好ましい。
この蒸留塔には通常のバルブトレイやシーブトレイ等
の棚段塔ないし充填塔を使用する。還流比は1〜3程度
とする。塔底より未反応メタノールと脱水反応生成水が
得られ、第2蒸留塔(メタノール回収塔)において、通
常の方法による蒸留によってメタノールと水に分離す
る。この回収されたメタノールは原料として循環使用さ
れる。
脱水反応により副生する微量のガスおよび原料メタノ
ール中に溶解しているガスは、その一部がジメチルエー
テル蒸留塔の塔頂より放出されるが、加圧蒸留であるた
め製品のジメチルエーテル中に溶解している量が多い。
このようなガスが製品のシメチルエーテル中に溶解する
と、製品の純度が低下し、沸点が低下する。この溶解ガ
スは減圧することにより容易に分離されるので、特にジ
メチルエーテル蒸留塔の上部にこれを分離するための充
填層ないしトレイが不要である。しかしながらジメチル
エーテルの蒸気圧との関係から減圧により分離されるガ
スに同伴するジメチルエーテルの量が非常に多く、これ
をそのまま放出すれば臭気等の公害問題が発生すると共
に製品の収率も低下する。
このため減圧により分離されるガスを原料メタノール
と向流接触させることが有効である。これにより分離さ
れるガスに同伴するジメチルエーテルを回収すると同時
に、原料メタノールに溶解している窒素ガス等を放散す
る。窒素ガスは原料メタノール貯槽のシール用に通常使
用されており、製品のジメチルエーテル中に窒素ガスが
溶解すると沸点が低下し、製品規格を満足しなくなる。
減圧する圧力は低い程好ましいが、低圧では同伴するジ
メチルエーテルの量が多くなるので2〜5kg/cm2Gとす
ることが適当である。
減圧により分離されるガスと原料メタノールと向流接
触は、原料メタノール貯槽に分離ガスを吹き込む方法が
好適に行われる。なおジメチルエーテル蒸留塔の塔頂よ
り放出されるガスにもジメチルエーテルが多量に含まれ
ており、このガスも同時に原料メタノールと向流接触さ
せることが好ましい。
次に図面を用いて本発明を説明する。第1図は本発明
の方法によるジメチルエーテル製造装置の一例である。
第1図において、原料のメタノールは流路1より、まず
原料メタノール貯槽2に供給される。原料メタノール貯
槽2においては、製品貯槽(減圧槽)14等から流路3よ
り導入されるガスと向流接触し、このガスに同伴するジ
メチルエーテルを回収すると同時に原料メタノール中の
窒素ガス等を流路4より放出する。放散後の原料メタノ
ールは、ポンプ5により5〜20kg/cm2Gに昇圧され、蒸
発器6において気化され、反応ガスとの熱交換器7を経
て反応器8に導入される。
反応器8において触媒の存在下メタノールの脱水反応
によりジメチルエーテルと水が生成する。反応生成ガス
は、熱交換器7および冷却器9を経て冷却凝縮された
後、第1蒸留塔(ジメチルエーテル蒸留塔)10に送られ
る。第1蒸留塔10では反応系とほぼ同等の圧力下リボイ
ラ11での加熱および凝縮器12での冷却により蒸留が行わ
れ、ジメチルエーテルが塔頂より得られ、塔底より未反
応メタノールと反応生成水が得られる。なお塔頂部より
非凝縮ガスは流路13より分離され、ジメチルエーテルの
製品貯槽14において減圧により分離されるガスと共に流
路3を経て原料メタノール貯槽2に供給される。
第一蒸留塔10の塔底液は、第2蒸留塔(メタノール回
収塔)15に送られ、リボイラ16での加熱および凝縮器17
での冷却により蒸留が行われ、塔頂より未反応メタノー
ルが回収され、流路18を経て原料メタノールと合流す
る。塔底からは生成水が分離され、流路19を経て系外に
排出される。
(発明の効果) 本発明のジメチルエーテルの製造法では、特に次の利
点を有する。
(1)ジメチルエーテル蒸留塔(第1蒸留塔)におい
て、ジメチルエーテルより沸点の低い低沸点成分を分離
するためのトレイ(または充填層)が不要であり、蒸留
塔の段数が少なくて済み、建設費が低下する。
(2)減圧により分離されるガスを原料メタノールと向
流接触させることによりジメチルエーテルが回収される
ので収率が向上する。またこれにより大気汚染も防止さ
れ、公害対策上有利である。
(3)原料メタノール中に通常溶解している窒素ガス等
が原料メタノール貯槽において放散されるので、ジメチ
ルエーテルの製品純度が向上し、製品の沸点の低下が回
避される。
以上より本発明の工業的意義が大きい。
(実施例) 第1図に示すフローにおいて、原料メタノールを1000
kg/Hr供給し、アルミナ系触媒を用いてジメチルエーテ
ルの合成を行った。温度280〜320℃、圧力10.8kg/cm
2G、SV2000(1/Hr)で反応させた。メタノールの転化
率は75%であった。
反応生成ガスは、反応器供給ガスと熱交換させた後、
冷却し凝縮液をジメチルエーテル蒸留塔に供給した。こ
の蒸留塔は37段のバブルトレイを有し、圧力10kg/cm2
で運転を行った。
塔頂より抜き出したジメチルエーテルは製品貯槽にお
いて2.7kg/cm2Gに減圧した。減圧により分離されたガ
スは12m3/Hrであり、またジメチルエーテル蒸留塔の上
部より放出された非凝縮ガスは8.5m3/Hrであった。これ
らのガスは原料メタノール貯槽に導入しジメチルエーテ
ルを回収した。なお原料メタノール貯槽は内径1.4m、高
さ2.5mであり、下部よりこれらのガスを吹き込む構造と
した。
この結果、製品の20℃における蒸気圧は3800mmHgであ
り、99.9%以上の高純度の臭気も無い高品質のジメチル
エーテルが得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法によるジメチルエーテル装置の
フロー図の一例である。 2:原料メタノール貯槽、6:蒸発器、8:反応器、10:第一
蒸留塔(ジメチルエーテル蒸留塔) 14:製品貯蔵槽(減圧槽) 15:第二蒸留塔(メタノール回収塔)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 43/04,41/09

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタノールの脱水反応によるジメチルエー
    テルの製造において、脱水反応生成物を圧力5〜20kg/c
    m2Gに蒸留して塔頂よりのジメチルエーテルの留出液を
    抜き出し、これを2〜5kg/cm2Gに減圧することにより
    分離されるガスを原料メタノール貯槽に導入し、原料メ
    タノールと向流接触させることを特徴とするジメチルエ
    ーテルの製造法。
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