JP6673758B2 - 昇降テーブルの固定装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明者らは、特許文献1に開示されているように、病院のベッド等にはテーブルが昇降するサイドテーブルやオーバーベッドテーブルが配置され、この昇降テーブルはテーブル部に設けられたキャスター操作部の操作により、これら昇降テーブルを通常は床に対してキャスター部を固定し、移動する際にはキャスター部を固定解除する機構を提供している。
請求項3の発明は、実施例2及び3に対応するもので、請求項1記載の昇降テーブルの固定装置において、前記第1方向変更プーリーが前記ワイヤー固定部より上方に位置し、該第1方向変更プーリーが位置可変の前記操作部であることを特徴とする。
請求項5の発明は、前記固定機構は、ストッパー板を接地し、キャスターのキャスター輪を床から浮かせることを特徴とする。
また、固定機構部は、従来のキャスターロック/解除機構を使用でき、確実に昇降テーブルを所定の床面に固定することができる。更に、固定機構としては、従来のキャスターの車輪を浮かせて、ストッパー板を接地した機構を使用できるので、高価なキャスターロック/解除機構を使用しないで済み、安価に製作することができる。
[実施例1]
本発明の実施例1の昇降テーブルを図面に沿って説明する。
図1は、本発明の実施例1の概念を示すワイヤー経路図である。図1(a)はテーブル部2を下降させた状態、図1(b)はテーブル部2を上昇させた状態であるが、サイドテーブル(昇降テーブル)1は上下に昇降するテーブル部2とキャスター411を有して移動可能なベース部3から構成される。ベース部3には床に対してキャスター411等を固定、或いは、キャスター411を浮かせて脚部を固定するストッパー421等の固定機構部4を設け、この固定機構部4を操作する操作部5を昇降するテーブル部2に設けて、この固定機構部4と操作部5とを連携する連携部6を設けたものである。
テーブル部2は、長さが伸縮する支柱部7でベース部3に支持されるが、ベース部3側の固定された支柱部7である第1支柱31と、昇降する前記テーブル部側に固定された支柱部7である第2支柱21とを設け、これら第1支柱31と第2支柱21とを互いに嵌合してスライドする長さが可変する支柱部7を形成する。
第1実施例は、このように、第1方向変更プーリー61がワイヤー固定部66より下方に位置し、第2方向変更プーリー62が位置可変の操作部5を構成したものであるが、これらのプーリ61〜62に1本のワイヤーWを掛け渡し固定機構部4を操作するが、テーブル部2が昇降するだけでは、固定機構部4にワイヤーWが作用しないことを説明する。
したがって、図1(a)のテーブル部2が下降した状態から、図1(b)のテーブル部2が上昇した状態に移行すると、図1(a)で第1支柱31内のワイヤー固定部66から第1方向変更プーリ61と間の距離がx1だけ短くなるが、図1(b)に示すように、第2方向変更プーリ62と振り子プー414の距離がy1だけ拡がり上記のx1を吸収(x1=y1)することになり、結局、操作部5を操作しない限り、ワイヤー固定部66と振り子プーリ414との経路長は不変である。
次に、実施例2の概念を図2に沿って説明するが、図2はワイヤー経路図であり、図2(a)はテーブル部2を下降させた状態、図2(b)はテーブル部2を上昇させた状態であるが、実施例1と異なるのは、ワイヤーWの掛け渡し順を変え、テーブル部2側の第1方向変更プーリ61をワイヤー固定部66より上方に位置させ、この第1方向変更プーリー61を操作部5とし、テーブル部2側に設けた第2方向変更プーリ62に対応する第3方向変更プーリ63をベース部3側に設けた点で、その他の構成は実施例1の構成と同じである。
したがって、1本のワイヤーWの一端W1をベース部3の上端近傍のワイヤー固定部66に固定し、次に、このワイヤーを第2支柱21内のテーブル部2側のプーリにおいて、第1方向変更プーリ61、及び、第2方向変更プーリ62の順に掛け渡すとともに、ワイヤー他端W2をベース部2の固定機構部4に繋げている。
そこで、図2(a)のテーブル部2が下降した状態から、図2(b)のテーブル部2が上昇した状態に移行すると、図2(a)で第1支柱31内のワイヤー固定部66と第1方向変更プーリ61と間の距離がx2だけ長くなるが、図2(b)に示すように、第2方向変更プーリ62と第3方向変更プーリ63の距離がy2だけ短くなり、上記のx2を吸収(x2=y2)することになり、結局、操作部5を操作しない限り、ワイヤー固定部66と振り子プーリ414との経路長は不変である。
更に詳しくは、図2(a)の第1支柱31内のワイヤー固定部66と第1方向変更プーリ61と間の距離x2(a)が、図2(b)ではx2(b)に拡がり、その差x2だけ長くなり、他方、図2(a)の第2方向変更プーリ62と第3方向変更プーリ63の距離y2(a)が、図2(b)ではy2(b)に縮まり、その差y2だけ短くなり、結果として上述したように経路長は不変である。
ワイヤーWの操作部5は、図3〜5に示すようなもので、図3、図4は操作部5の回動軸51を中心に回動するレバー52を下げて、固定機構部4を作動させて床に固定するが、この固定機構部はキャスター411をロックしたり、ストッパー421が床に下降して床に固定する機構である。この場合には、常に、ワイヤーWを固定機構部4側にバネ等で引っ張るように構成されているので、通常の状態では、レバー52が下がった状態を維持し、図3に示すよおに、レバー52のレバー中央凹状部521にプーリホルダー53が垂直に支持されるが、このプーリホルダー53に回動自在に軸支される第2方向変更プーリ62自体も降下位置にあり、したがって、サイドテーブル(昇降テーブル)1も固定機構部4が稼働してロック状態になり、通常時には常時固定されている。
図5は、サイドテーブルが移動する場合で、レバー52を挙げて、第2方向変更プーリ62自体を、図示するよおに、上方に引っ張り挙げワイヤーWのを引っ張り、固定機構部4に繋がるワイヤー他端部42を引っ張ることになる。なお、図4〜図5、図15での符号11はテーブル昇降用の昇降レバーである。
固定機構部4の1例として第1固定機構部41から説明すると、固定機構部4の一例として、図6〜9に示すように、支柱部7のベース部3の底面部32に設けた第1固定機構部4Aのキャスターロック機構41を説明する。
図7に示すように、脚部33に回動棒412を設け、この回動棒412の中央部には凹状部413を設け、この凹状部413には振り子運動をする振り子プーリ414が回動自在に軸支されている。回動棒412の両端は図7、図8に示すように、直角に折れ曲がった作動部415が設けられている。
図1及び2において、連携部6で操作部5を操作するとワイヤーWが引っ張られ、図7、8に示すように、前記振り子プーリ414が回動すると同時に、更に、ワイヤーWを引っ張ることになる。ここで、振り子プーリ414が振り子運動のように回動することになり、作動端部415もスライド棒4115の上端を押圧するように回動する。
キャスター411自体の構成は公知のもので、図8の実線部分がロック状態、また、図9が通常のキャスター411がロックされた状態であるが、キャスター411の構成は、キャスター輪4111の内側に内歯車4112を設けられ、嵌合歯4113がバネ4114によって、通常は嵌合しキャスター411をロック状態に維持する。この嵌合歯4113は、逆コ字状のコ字状枠体4114によって約上下方向に可動し、一端は嵌合歯4113に連結し他端はスライド棒4115の下端に接している。このスライド棒4115は上下にスライドするよおになっているが、下端には押圧バネ4116よって上側に押されて、図9のような状態になっており、にスライド棒4111の上端は回動棒412の作動端部415が当接している。
次に、キャスター411のロックの解除動作を説明するが、図8の点線部分がロック解除状態、また、図10に示すように、作動端部415が振り子プーリ414の回動によって下降すると、スライド棒411も押圧バネ4116の押上力に抗して下降し、コ字状枠体4114を下降させ、コ字状枠体4114の一端に設けた嵌合歯4113を下降させ、結果、内歯車4112から嵌合歯4113を離脱して、キャスター411のロックを解除する。
実施例1及び実施例2では、図6の支柱部7に対向するわずかに短い脚部34には第2固定機構部42が設けられおり、これを側面図としたのが図11(a)(b)であり、図11(a)がサイドテーブルの第1固定機構部41や第2固定機構部42が、床に対して固定する固定状態であり、図11(b)がサイドテーブルの移動を可能にしたロック解除状態である。
第2固定機構部42は、ストッパー板421を接地し、キャスター411のキャスター輪4111を床から浮かせる機構であり、ロック状態の図12と、ロック解除状態の図13に沿って説明する。
図12において、回動腕422は、回動軸423を中心に図で反時計回りに回動して先端のストッパー板421が床に接地した状態にあり、通常は伸縮方向に作用する収縮バネ424により通常はこの接地状態にある。回動腕422の先端部の近傍には、リンク425の一端を回動可能に支点426で軸支する。このリンク425の他端は固定部の長孔427に沿って移動する移動用ピン428が設けられている。この長孔427は多少傾きがあるがほぼ水平方向に長い形状であり、この長孔427をスライドする移動用ピン428には拘合部材429の嵌合するとともに、この拘合部材429にはワイヤーWの末端である最終端W3が繋止されている。
したがって、P1点(脚部34で固定位置にある回動軸423)、P2点(回動腕422の支点426)、P3点(長孔427をスライドする移動ピン428)からなるリンク機構が形成される(一点鎖線と収縮バネ424からなる三角形)。
以上がストッパー板421が床に接地し、サイドテーブル(昇降テーブル)1を床に対して固定した状態である。
図5で、操作部5のレバー52を挙げると、ワイヤーWが引っ張られると、拘合部材429は図13は左方向に引っ張られるので、長孔427に沿ってスライドする移動ピン428(P2点)は、収縮バネ424の伸縮力に抗して左側に引き寄せられ、回動軸423は脚部34に設けられた不動位置であるから、回動腕422の支点426は図13のように上方に移動し、支点426か設けられた回動軸422の上方に回動(図では反時計回り)し、結果、ストッパー板421を上方に退避させ、キャスター411は床に降り、サイドテーブル1は移動可能となる。
本実施例では、以上のようなリンク機構は、扁平で高さがない脚部34に組み込むには適している。
本発明の実施例3の昇降テーブルを図14に沿って説明するが、実施例3は、実施例1及び実施例2図とは、図14に示すようにワイヤー経路図は実施例2の変形で、2対の補助方向変更プーリ611,612を設けて、操作部5の移動方向を水平或いは回動するようにしたものであり、その他の構成は実施例1,2と同じである。
図14のワイヤー経路図において、連携部6は主に支柱部7の内部に設けられるが、テーブル部2に第1方向変更プーリ61と第2方向変更プーリ62とを設け、ベース部側に第3方向変更プーリ63を設け、第1方向変更プーリ61のワイヤーWの出入り側に補助方向変更プーリ611,612を設けている。
これらのプーリ61〜63に1本のワイヤーWを掛け渡し固定機構部4を操作するが、テーブル部2が昇降するだけでは、固定機構部4にワイヤーWが作用しないことは、実施例2と同じである。
したがって、図14(a)のテーブル部2が下降した状態から、図14(b)のテーブル部2が上昇した状態に移行すると、図14から第3方向変更プーリ63と第2支柱21の第2方向変更プーリ62との間の距離がx3だけ縮小するが、図14(b)に示すように、ベース部3側のワイヤー固定部66とテーブル部2側における補助方向変更プーリ611との距離がy3だけ拡がり、上記の縮小部分を吸収(x3=y3)することになり、結局、操作部5を操作しない限り、ワイヤー固定部66とベース部3側における固定機構部4の振り子プーリ414との距離は不変である
実施例3のワイヤーWの操作部5は、図15、図16に示すように、操作部5において回動軸56を中心に回動するレバー57を下げて、固定機構部4を作動させて床に固定する。この固定機構部4はキャスター411をロックしたり、ストッパー421が床に下降して床に固定する機構である。この場合には、常に、ワイヤーWを固定機構部4側にバネ等で引っ張るように構成されているので、通常の状態では、レバー57が下がった状態を維持し、サイドテーブル(昇降テーブル)1は常時に床に固定されている。
図17は、サイドテーブルが移動する場合で、レバー57を挙げて、第1方向変更プーリ61自体を、回動軸56と第1方向変更プーリ61の回動腕58とを連結するリンク機構59により回動下降させて、第1方向変更プーリ61への巻き付け量を増やすことによって、ワイヤーWのを引っ張り、固定機構部4に繋がるワイヤー他端部W2を引っ張ることになる。
実施例3の操作機構は、操作部でもある第1方向変更プーリ61が基本的に水平方向の移動なので全体が扁平でワイヤーWの移動量を大きくすることが可能である。
また、第1固定機構部41は、従来のキャスターロック/解除機構を使用でき、確実に昇降テーブルを所定の床面に固定することができ、第2固定機構部42はキャスター411の車輪を浮かせて、ストッパー板421ストッパー板を接地した機構であるので、高価なキャスターロック/解除機構を使用しなで済み、安価に製作することができる。
また、1本のワイヤーを操作するだけなので、同軸ワイヤーよりも操作レバーを操作する力が軽くなるという効果も奏する。
なお、第1固定機構部41を、従来のキャスターロック/解除機構を設けたが、第2固定機構部42はキャスター411の車輪を浮かせて、ストッパー板421ストッパー板を接地した機構としてもよく、第2固定機構部を第1固定機構部のキャスター自体をロック/ロック解除の機構としてもよい。
また、本実施例では昇降テーブルをサイドテーブルで説明したが、他の昇降テーブル、例えば、オバーベッドテーブルに用いてもよい。
なお、本発明の特徴を損なうものでなければ、上記の実施例に限定されるものでないことは勿論である。
1・・・サイドテーブル(昇降テーブル)、11、昇降レバー
2・・・テーブル部、21・・第2支柱、
3・・・ベース部、31・・・第1支柱、32・・・底面部、
33,34・・脚部、35・・掛渡脚
4・・・固定機構部、41・・第1固定機構部、
411・・キャスター、4111・・キャスター輪、4112・・内歯車、
4113・・嵌合歯、4114・・コ字状枠体、4115・・スライド棒、
4116・・押圧バネ、
412・・回動棒、413・・凹状部、414・・振り子プーリ、
415・・作動端部、
42・・第2固定機構部、421・・・ストッパー板、422・・回動腕、
423・・回動軸、424・・収縮バネ、425・・リンク、426・・支点4、
427・・長孔、428・・移動用ピン、429・・拘合部材
5・・・操作部、
51・・回動軸、52・・・レバー、521・・レバー中央凹状部、
53・・プーリホルダー、
56・・回動軸、57・・・レバー、58・・回動腕、
59・・リンク機構、
6・・・連携部、61・・・第1方向変更プーリ、
611・・補助方向変更プーリ、612・・補助方向変更プーリ、
62・・・第2方向変更プーリ、63・・第3方向変更プーリ
66・・・ワイヤー固定部、
7・・・支柱部
Claims (5)
- 上下に昇降するテーブル部とキャスターを有して移動可能なベース部とを有する昇降テーブルにおいて、
ベース部には床に固定する固定機構部を設けるとともに、該固定機構部を操作する操作部をテーブル部に設けて、該固定機構部と操作部とを連携する連携部を設け、
前記ベース部側に固定された第1支柱と、昇降する前記テーブル部側に可動する第2支柱とを設け、これら第1支柱と第2支柱とを互いに嵌合してスライドして長さが可変する支柱部を設け、
該連携部は、一端をベース部第1支柱の上端近傍のワイヤー固定部に固定したワイヤーを、テーブル部にそれぞれ設けた第1方向変更プーリーと第2方向変更プーリーの順に掛け渡すとともに、該ワイヤーの他端を前記ベース部の固定機構部に繋げた構成とし、
該第1方向変更プーリーと該第2方向変更プーリーのいずれかを位置可変として前記操作部とすることを特徴とする昇降テーブルの固定装置。 - 前記第1方向変更プーリーが前記ワイヤー固定部より下方に位置し、前記第2方向変更プーリーが位置可変の前記操作部であることを特徴とする請求項1記載の昇降テーブルの固定装置。
- 前記第1方向変更プーリーが前記ワイヤー固定部より上方に位置し、該第1方向変更プーリーが位置可変の前記操作部であることを特徴とする請求項1記載の昇降テーブルの固定装置。
- 前記固定機構は、キャスターの車輪をロック/ロック解除する機構であることを特徴とする請求項1から3の記載から選択される昇降テーブルの固定装置。
- 前記固定機構は、ストッパー板を接地し、キャスターのキャスター輪を床から浮かせることを特徴とする請求項1から3の記載から選択される昇降テーブルの固定装置。
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