JP6669515B2 - 膜・触媒層接合体の製造装置および製造方法 - Google Patents

膜・触媒層接合体の製造装置および製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電解質膜の表面に触媒層を形成する膜・触媒層接合体の製造装置および製造方法に関する。
従来、燃料電池の製造工程においては、高分子電解質膜等の基材がロール・ツー・ロール方式にて搬送される。そして、その基材の表面および裏面の両面に電極材料を含む触媒インクを吐出して電極層となる触媒層を形成することで、燃料電池のセルに使用される膜・触媒層接合体が製造される。
一般的に、燃料電池に用いられる電解質膜は、水、有機溶剤、大気中の湿分等との接触や、大気温度の変化により膨潤・収縮等の変形を生ずる。当該変形は、電解質膜に皺やピンホール等を生じさせ、燃料電池の発電性能を低下させる。したがって、燃料電池の信頼性を確保するためには、電解質膜の変形を抑制する技術が重要となる。このような、電解質膜の変形を抑制できる膜・触媒層接合体の製造技術については、例えば、特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載の複合膜の製造装置は、外周面にて薄膜を吸着して支持する吸着ローラと、吸着ローラに吸着支持されて搬送される薄膜の一方面に塗工液を塗工する塗工手段と、吸着ローラの外周面の一部を覆うように設けられ、薄膜の一方面に塗工された塗工液を乾燥させて機能層を形成する乾燥手段と、機能層が形成された薄膜の他方面に帯状の支持部材を貼り合わせる貼付手段とを備える。そして、支持部材が電解質膜を支持することで、電解質膜の変形が抑制される。
特開2014−229370号公報
電解質膜は、支持部材と密着することで支持される。すなわち、電解質膜上への電極層の形成面積が大きくなる程、電解質膜と支持部材とは、密着面積が小さくなり密着力が低下する。このため、小さい面積でも電解質膜と支持部材との密着力を強化でき、電解質膜への電極層の形成面積を大きくして、電解質膜の使用効率を上げることができる技術が求められている。
また、吸着ローラの表面には、多数の凹凸が存在する。吸着ローラの表面において電解質膜に支持部材を貼り合わせる場合には、吸着ローラの当該凹凸によって、電解質膜と支持部材との密着が不十分な箇所が生じる。また、上述したとおり、触媒層は電解質膜の表面と裏面の両面に形成される。そして、支持部材は、電解質膜の表面に積層される。このため、電解質膜と支持部材との密着力は、電解質膜の裏面に介在する薄膜等の凹凸にも影響される。このような場合であっても、電解質膜と支持部材とを安定して密着させることは、燃料電池の品質を確保するために重要である。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、電解質膜と支持部材との密着力を強化し、電解質膜の変形をより抑制できる膜・触媒層接合体の製造技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、電解質膜の表面に触媒層を形成する膜・触媒層接合体の製造装置であって、長尺帯状の電解質膜を、その長手方向である搬送方向に搬送する搬送機構と、前記電解質膜の一方の面を、その外周面の一部で吸着保持するとともに、その軸心周りに回転する吸着ローラと、前記吸着ローラに吸着保持されつつ移動する前記電解質膜の他方のの一部分に、第1触媒材料を供給し第1触媒層を形成する材料供給部と、前記材料供給部よりも搬送方向下流側において隙間を空けて前記吸着ローラに対向するように配置され、前記吸着ローラに吸着保持されつつ前記隙間を移動する前記電解質膜の前記他方のおよび前記他方の面に形成された前記第1触媒層に支持フィルムを積層させて積層体を形成するラミネートローラを備える貼付部と、前記吸着ローラと前記ラミネートローラ前記隙間よりも搬送方向下流側に配置され、前記吸着ローラの前記外周面から離れた前記積層体を厚み方向に押圧する押圧部と、を有する製造装置。
本願の第2発明は、第1発明の製造装置であって、前記電解質膜の前記一方の面に、第2触媒層が形成されている。
本願の第3発明は、第1発明または第2発明の製造装置であって、長尺の多孔質体を、前記吸着ローラと前記電解質膜との間に介在させつつ搬送する多孔質体搬送部を、さらに有する。
本願の第4発明は、第3発明の製造装置であって、前記押圧部は、前記多孔質体と前記積層体とが離れた後に、前記積層体を押圧する。
本願の第5発明は、第1発明から第4発明までのいずれか1つの製造装置であって、前記ラミネートローラは、前記吸着ローラに吸着保持されつつ移動する前記電解質膜を押圧する。
本願の第6発明は、第1発明から第5発明までのいずれか1つの製造装置であって、前記貼付部は、前記ラミネートローラの外周面を加熱する加熱部をさらに有する。
本願の第7発明は、第1発明から第6発明までのいずれか1つの製造装置であって、前記押圧部は、前記積層体を押圧しつつ、その軸心周りに回転する、押圧ローラを有する。
本願の第8発明は、第7発明の製造装置であって、前記押圧ローラは、前記積層体を前記ラミネートローラに向けて押圧する。
本願の第9発明は、第7発明または第8発明の製造装置であって、前記押圧ローラと、前記ラミネートローラとのうち、いずれか一方は弾性体である。
本願の第10発明は、電解質膜の表面に触媒層を形成する膜・触媒層接合体の製造方法であって、a)長尺帯状の電解質膜を、その長手方向である搬送方向に搬送する工程と、b)前記電解質膜の一方の面を、吸着ローラの外周面の一部で吸着保持させるとともに、前記吸着ローラを、その軸心周りに回転させる工程と、c)前記吸着ローラに吸着保持されつつ移動する前記電解質膜の他方のの一部分に、第1触媒材料を供給し第1触媒層を形成する工程と、d)前記工程c)の後に、隙間を空けて前記吸着ローラに対向するように配置されるラミネートローラによって、前記吸着ローラに吸着保持されつつ前記隙間を移動する前記電解質膜の前記他方のおよび前記他方の面に形成された前記第1触媒層持フィルムを積層させて積層体を形成する工程と、e)前記工程d)の後に、前記吸着ローラと前記ラミネートローラとの前記隙間よりも搬送方向下流において、前記吸着ローラの前記外周面から離れた前記積層体を厚み方向に押圧する工程と、を有する。
本願の第11発明は、第10発明の製造方法であって、f)長尺の多孔質体を、前記吸着ローラと前記電解質膜との間に介在させつつ、搬送させる工程をさらに有する。
本願の第12発明は、第10発明または第11発明の製造方法であって、前記工程d)は、記吸着ローラに吸着保持されつつ移動する前記電解質膜を押圧する工程を有する。
本願の第13発明は、第10発明から第12発明までのいずれか1項に記載の製造方法であって、前記工程d)は、前記ラミネートローラの表面を加熱する工程を、さらに有する。
特に、本願の第1発明〜第13発明によれば、電解質膜と支持フィルムとの密着力を強化することができる。これにより、電解質膜と支持フィルムとの密着力不足に起因する不具合を抑えることができる。また、電解質膜と支持フィルムとの接触面積が小さい場合であっても、電解質膜と支持フィルムとを密着させることができる。これにより、電解質膜への第1触媒層の形成面積を大きくすることができ、電解質膜の使用効率を向上させることができる。
特に、本願の第2発明によれば、電解質膜の第1触媒層が形成される面とは反対の面に、予め、第2触媒層が形成されている場合であっても、電解質膜と支持フィルムとの密着力を強化することができる。
特に、本願の第3発明または第4発明によれば、吸着ローラと電解質膜との間に多孔質体を介在させた状態で支持フィルムを積層させた場合であっても、電解質膜と支持フィルムとの密着力を強化することができる。これにより、吸着ローラから電解質膜への異物の付着を防ぎつつ、電解質膜と支持フィルムとの密着力不足に起因する不具合を抑えることができる。
特に、本願の第5発明によれば、電解質膜は、ラミネートローラにより支持フィルムが積層される際に押圧される。そして、電解質膜は、さらに押圧部により押圧される。これにより、電解質膜と支持フィルムとの密着力をより強化することができる。
特に、本願の第6発明によれば、電解質膜と支持フィルムとの密着力をより強化することができる。また、支持フィルム積層時において、電解質膜の温度変化を抑制できる。これにより、電解質膜が膨潤や収縮により変形することを抑制できる。
特に、本願の第7発明によれば、電解質膜は押圧ローラによって押圧される。これにより、電解質膜と支持フィルムとの密着力を強化できる。
特に、本願の第8発明によれば、電解質膜は、支持フィルムが積層された直後に押圧ローラにより押圧される。これにより、電解質膜は、温度が低下する前に押圧ローラにより押圧される。したがって、電解質膜に膨潤、収縮等の変形が生じることを抑制できる。
特に、本願の第9発明によれば、電解質膜を均一に押圧することができる。また、電解質膜が過度に押圧されることを防止できる。これにより、過度な押圧による触媒層の変形を抑えつつ、電解質膜と支持フィルムとの密着力を強化できる。
膜・触媒層接合体の製造装置の構成を示した図である。 剥離ローラの付近の拡大図である。 吸着ローラの軸心を含む断面における乾燥炉の概略形状を示した図である。 ラミネートローラの付近の拡大図である。 吸着ローラの底部付近の拡大図である。 制御部と製造装置内の各部との接続を示したブロック図である。 電解質膜に支持フィルムが積層される様子を示す図である。 膜・触媒層接合体の上面図である。 変形例に係る製造装置の押圧部付近を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.製造装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る膜・触媒層接合体の製造装置1の構成を示した図である。この製造装置1は、長尺帯状の薄膜である電解質膜を、搬送機構により長手方向である搬送方向に搬送しつつ、電解質膜の表面に、電極層となる第1触媒層を形成して、固体高分子形燃料電池用の膜・触媒層接合体を製造する装置である。図1に示すように、本実施形態の膜・触媒層接合体の製造装置1は、導入剥離部10、吸着ローラ20、材料供給部30、乾燥炉40、貼付部50、多孔質体搬送部60、押圧部70および制御部80を備えている。
導入剥離部10は、バックシート91および電解質膜92の2層で構成される長尺帯状体90を、吸着ローラ20の外周面に導入するとともに、電解質膜92からバックシート91を剥離する部位である。なお、本実施形態では、吸着ローラ20の外周面の少なくとも一部は、多孔質体94により覆われる。多孔質体94は、通気性を有する薄膜である。
電解質膜92には、例えば、フッ素系または炭化水素系の高分子電解質膜が用いられる。電解質膜92の具体例としては、パーフルオロカーボンスルホン酸を含む高分子電解質膜(例えば、米国DuPont社製のNafion(登録商標)、旭硝子(株)製のFlemion(登録商標)、旭化成(株)製のAciplex(登録商標)、ゴア(Gore)社製のGoreselect(登録商標))を挙げることができる。電解質膜92の膜厚は、例えば、5μm〜30μmとされる。電解質膜92は、大気中の湿気によって膨潤する一方、湿度が低くなると収縮する。すなわち、電解質膜92は、大気中の湿度に応じて変形しやすい性質を有する。
バックシート91は、電解質膜92の変形を抑制するための基材である。バックシート91の材料には、電解質膜92よりも機械的強度が高く、形状保持機能に優れた樹脂が用いられる。バックシート91の具体例としては、PEN(ポリエチレンナフタレート)やPET(ポリエチレンテレフタレート)のフィルムを挙げることができる。バックシート91の膜厚は、例えば25μm〜100μmとされる。
図1に示すように、導入剥離部10は、剥離ローラ11、導入部12および排出部13を有する。
剥離ローラ11は、水平に延びる軸心周りに回転するローラである。剥離ローラ11は、弾性体により形成された円筒状の外周面を有する。剥離ローラ11の外周面と、後述する吸着ローラ20の外周面とは、多孔質体94および長尺帯状体90が通過する隙間14を空けて、互いに対向する。また、剥離ローラ11は、図示を省略したエアシリンダによって、吸着ローラ20側へ加圧されている。
導入部12は、膜巻出ローラ121および第1検知ローラ122を有する。膜巻出ローラ121および第1検知ローラ122は、いずれも、剥離ローラ11と平行に配置される。供給前の長尺帯状体90は、膜巻出ローラ121に巻き付けられている。膜巻出ローラ121は、図示を省略したモータの動力により回転する。膜巻出ローラ121が回転すると、長尺帯状体90は、膜巻出ローラ121から繰り出される。
膜巻出ローラ121から繰り出された長尺帯状体90は、第1検知ローラ122の外周面に接触することにより向きを変えて、剥離ローラ11側へ搬送される。第1検知ローラ122は、長尺帯状体90から受ける荷重をロードセルで計測することにより、導入部12において長尺帯状体90にかかる張力を検知する。後述する制御部80は、第1検知ローラ122により検知される長尺帯状体90の張力が、予め設定された値となるように、膜巻出ローラ121の回転数を制御する。
図2は、剥離ローラ11の付近の拡大図である。図2に示すように、第1検知ローラ122を通過した長尺帯状体90は、剥離ローラ11と吸着ローラ20の外周面の多孔質体94との間の隙間14へ導入される。このとき、バックシート91は剥離ローラ11に接触し、電解質膜92は吸着ローラ20の外周面の多孔質体94に接触する。また、長尺帯状体90は、剥離ローラ11から受ける圧力で、吸着ローラ20の外周面の多孔質体94に押し付けられる。そうすると、吸着ローラ20の後述する負圧によって、吸着ローラ20の外周面の多孔質体94に電解質膜92が吸着される。
なお、本実施形態では、膜巻出ローラ121から繰り出される電解質膜92の一方の面に、予め第2触媒材料からなる第2触媒層9aが形成されている。このため、吸着ローラ20の外周面の多孔質体94には、第2触媒層9aとともに、電解質膜92が吸着される。第2触媒層9aは、製造装置1とは別の塗工装置において、バックシート91および電解質膜92の2層で構成される長尺帯状体90を、そのままロール・ツー・ロール方式で搬送しつつ、電解質膜92の表面に触媒インクを間欠塗工し、塗工された触媒インクを乾燥させることによって形成される。
排出部13は、バックシート巻取ローラ131および第2検知ローラ132を有する。バックシート巻取ローラ131および第2検知ローラ132は、いずれも、剥離ローラ11と平行に配置される。隙間14を通過したバックシート91は、吸着ローラ20の外周面の多孔質体94から離れて、第2検知ローラ132の方向へ搬送される。これにより、電解質膜92からバックシート91が剥離される。剥離されたバックシート91は、第2検知ローラ132の外周面に接触することにより向きを変えて、バックシート巻取ローラ131側へ搬送される。
バックシート巻取ローラ131は、図示を省略したモータの動力により回転する。これにより、バックシート巻取ローラ131にバックシート91が巻き取られる。第2検知ローラ132は、バックシート91から受ける荷重をロードセルで計測することにより、排出部13においてバックシート91にかかる張力を検知する。後述する制御部80は、第2検知ローラ132により検知されるバックシート91の張力が、予め設定された値となるように、バックシート巻取ローラ131の回転数を制御する。
吸着ローラ20は、多孔質体94および電解質膜92を外周面の一部に吸着保持しつつ回転するローラである。吸着ローラ20は、剥離ローラ11よりも径の大きい円筒状の外周面を有する。吸着ローラ20の直径は、例えば、400mm〜1600mmとされる。吸着ローラ20は、図示を省略したモータの動力により、水平(すなわち、剥離ローラ11と平行)に延びる軸心周りに回転する。吸着ローラ20の回転方向と、剥離ローラ11の回転方向とは、互いに反対方向となる。
吸着ローラ20の材料には、例えば、多孔質カーボンや多孔質セラミックス等の多孔質材料が用いられる。多孔質セラミックスの具体例としては、アルミナ(Al2O3)または炭化ケイ素(SiC)の焼結体を挙げることができる。多孔質の吸着ローラ20における気孔径は、例えば5μm以下とされ、気孔率は、例えば15%〜50%とされる。また、吸着ローラ20の外周面は、例えば、Rz(最大高さ)の値が5μm以下の表面粗さに形成される。また、回転時における吸着ローラ20の全振れ(回転軸から外周面までの距離の変動)は、10μm以下とされる。
吸着ローラ20の端面には、吸引口21が設けられている。吸引口21は、図外の吸引機構(例えば、排気ポンプ)に接続される。吸引機構を動作させると、吸着ローラ20の吸引口21に負圧が生じる。そして、吸着ローラ20内の気孔を介して、吸着ローラ20の外周面にも、負圧が生じる。例えば、吸引口21に90kPa以上の負圧を発生させることによって、吸着ローラ20の外周面に10kPa以上の負圧を発生させる。多孔質体94および電解質膜92は、当該負圧によって、吸着ローラ20外周面に吸着保持されつつ、吸着ローラ20の回転によって円弧状に搬送される。
また、図1中に破線で示すように、吸着ローラ20の内部には、複数の水冷管22が設けられている。水冷管22には、図外の給水機構から、所定温度に温調された冷却水が供給される。製造装置1の動作時には、吸着ローラ20の熱が、熱媒体である冷却水に吸収される。これにより、吸着ローラ20が冷却される。熱を吸収した冷却水は、図外の排液機構へ排出される。
材料供給部30は、吸着ローラ20により搬送される電解質膜92の表面に、触媒インクを塗工するための機構である。触媒インクには、第1触媒材料(例えば、白金(Pt))を含む粒子をアルコールなどの溶媒中に分散させた電極ペーストが用いられる。図1に示すように、材料供給部30は、塗工ノズル31を有する。塗工ノズル31は、吸着ローラ20による電解質膜92の搬送方向において、剥離ローラ11よりも下流側に設けられている。塗工ノズル31は、吸着ローラ20の外周面に対向する吐出口311を有する。吐出口311は、吸着ローラ20の外周面に沿って、水平に延びるスリット状の開口である。
塗工ノズル31は、供給配管32を介して、触媒インク供給源33と流路接続されている。また、供給配管32の経路上には、開閉弁34が介挿されている。このため、開閉弁34を開放すると、触媒インク供給源33から、供給配管32を通って塗工ノズル31に、触媒インクが供給される。そして、塗工ノズル31の吐出口311から電解質膜92へ向けて、触媒インクが吐出される。その結果、吸着ローラ20に保持された電解質膜92の外側の面に、触媒インクが塗工される。
本実施形態では、開閉弁34を一定の周期で開閉することによって、塗工ノズル31の吐出口311から、触媒インクを断続的に吐出する。これにより、電解質膜92の表面に、触媒インクを搬送方向に一定の間隔で間欠塗工する。ただし、開閉弁34を連続的に開放して、電解質膜92の表面に、搬送方向に切れ目無く触媒インクを塗工してもよい。
なお、触媒インク中の第1触媒材料には、高分子形燃料電池のアノードまたはカソードにおいて燃料電池反応を起こす材料が用いられる。具体的には、白金(Pt)、白金合金、白金化合物等を、第1触媒材料として用いることができる。白金合金の例としては、例えば、ルテニウム(Ru)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、イリジウム(Ir)、鉄(Fe)等からなる群から選択された少なくとも1種の金属と白金との合金を挙げることができる。一般的には、カソード用の触媒材料には白金が用いられ、アノード用の触媒材料には白金合金が用いられる。塗工ノズル31から吐出される触媒インクは、カソード用であってもアノード用であってもよい。ただし、電解質膜92の表裏の触媒層9a,9bは、互いに逆極性の触媒材料から形成される。
乾燥炉40は、電解質膜92の表面に塗工された触媒インクを乾燥させる部位である。本実施形態の乾燥炉40は、吸着ローラ20による電解質膜92の搬送方向において、材料供給部30よりも下流側に配置されている。また、乾燥炉40は、吸着ローラ20の外周面に沿って、円弧状に設けられている。図1に示すように、乾燥炉40は、3つの熱風供給部41〜43と、2つの熱遮断部44,45とを有する。3つの熱風供給部41〜43は、吸着ローラ20の外周面に向けて、加熱された気体(熱風)を吹き付ける。触媒インクが塗工された電解質膜92が熱風供給部41〜43を通過すると、当該熱風により触媒インクが乾燥して固化する。すなわち、触媒インク中の溶媒が気化して、電解質膜92の表面に第1触媒層9bが形成される。
3つの熱風供給部41〜43は、それぞれ、吹き付ける熱風の温度が異なる。3つの熱風供給部41〜43から吹き付けられる熱風の温度は、吸着ローラ20による電解質膜92の搬送方向の上流側から下流側へ向かうにつれて、順次に高くなる。最も搬送方向上流側の熱風供給部41から吹き付けられる熱風の温度は、例えば、周囲の環境温度以上かつ40℃以下とされる。2つ目の熱風供給部42から吹き付けられる熱風の温度は、例えば、40℃以上かつ80℃以下とされる。また、最も搬送方向下流側の熱風供給部43から吹き付けられる熱風の温度は、例えば、50℃以上かつ100℃以下とされる。
このように、本実施形態の乾燥炉40では、電解質膜92に吹き付ける熱風の温度を、搬送方向下流側へ向かうにつれて順次に高くする。このようにすれば、電解質膜92および触媒インクの温度を、緩やかに上昇させることができる。したがって、急激な乾燥により第1触媒層9bにクラック等の損傷が生じることを、抑制できる。
2つの熱遮断部44,45は、吸着ローラ20による電解質膜92の搬送方向において、3つの熱風供給部41〜43の上流側および下流側に設けられている。すなわち、一方の熱遮断部44は、最も搬送方向上流側の熱風供給部41よりも搬送方向の上流側に配置され、他方の熱遮断部45は、最も搬送方向下流側の熱風供給部43よりも搬送方向の下流側に配置されている。これらの熱遮断部44,45は、吸着ローラ20の外周面近傍の気体を吸引する。これにより、熱風供給部41〜43から吹き出された熱風が、熱遮断部44,45を超えて搬送方向の上流側および下流側へ流れ出すことを防止する。また、乾燥時に触媒インクから生じた溶媒の蒸気が、熱遮断部44,45を超えて搬送方向の上流側および下流側へ流れ出すことも防止する。
図3は、吸着ローラ20の軸心を含む断面における、乾燥炉40の概略形状を示した図である。図3に示すように、本実施形態の乾燥炉40は、一対の吸引部46,47を有する。吸引部46,47は、熱風供給部41〜43の両側縁部から吸着ローラ20側へ向けて、板状に突出する。また、各吸引部46,47は、吸着ローラ20の外周面の両側部に沿って、円弧状に広がる。これらの吸引部46,47は、周辺の気体を吸引する。これにより、熱風供給部41,43から供給された熱風や、溶媒の蒸気が、吸引部46,47を超えて外側へ流れ出すことを防止する。
貼付部50は、第1触媒層9bが形成された電解質膜92の表面に、帯状の支持フィルム93を貼り付ける部位である。貼付部50は、吸着ローラ20による電解質膜92の搬送方向において、乾燥炉40よりも下流側に配置されている。図1に示すように、貼付部50は、ラミネートローラ51、支持フィルム供給部52および積層体回収部53を有する。
図4は、ラミネートローラ51の付近の拡大図である。ラミネートローラ51は、材料供給部30の搬送方向下流側に配置され、水平に延びる軸心周りに回転するローラである。ラミネートローラ51は、吸着ローラ20よりも径の小さい円筒状の外周面を有する。ラミネートローラ51の外周面と、吸着ローラ20の外周面とは、多孔質体94、電解質膜92および支持フィルム93が通過する隙間15を空けて、互いに対向する。また、ラミネートローラ51は、第1加圧部511であるエアシリンダによって吸着ローラ側へ加圧されている。
ラミネートローラ51の材料には、例えば、熱伝導率の高い金属が用いられる。また、ラミネートローラ51の内部には、通電により発熱する、第1加熱部であるヒータ512が設けられている。ヒータ512には、例えば、シーズヒータを用いることができる。ヒータ512に通電すると、ヒータ512から生じる熱によって、ラミネートローラ51の外周面が、環境温度よりも高い所定の温度に温調される。なお、ラミネートローラ51の外周面の温度を放射温度計等の温度センサを用いて計測し、その計測結果に基づいて、ラミネートローラ51の外周面が一定の温度となるように、ヒータ512の出力を制御してもよい。また、ラミネートローラ51の材料には、弾性体材料が用いられてもよい。
図1に戻る。支持フィルム供給部52は、フィルム巻出ローラ521および第3検知ローラ522を有する。フィルム巻出ローラ521および第3検知ローラ522は、いずれも、ラミネートローラ51と平行に配置される。供給前の支持フィルム93は、フィルム巻出ローラ521に巻き付けられている。フィルム巻出ローラ521は、図示を省略したモータの動力により回転する。フィルム巻出ローラ521が回転すると、支持フィルム93は、フィルム巻出ローラ521から繰り出される。
支持フィルム93の材料には、電解質膜92よりも機械的強度が高く、形状保持機能に優れた樹脂が用いられる。支持フィルム93の具体例としては、PEN(ポリエチレンナフタレート)やPET(ポリエチレンテレフタレート)のフィルムを挙げることができる。支持フィルム93は、バックシート91と同じものであってもよい。また、バックシート巻取ローラ131によって巻き取ったバックシート91を、支持フィルム93としてフィルム巻出ローラ521から繰り出すようにしてもよい。
繰り出された支持フィルム93は、第3検知ローラ522の外周面に接触することにより向きを変えて、ラミネートローラ51側へ搬送される。第3検知ローラ522は、支持フィルム93から受ける荷重をロードセルで計測することにより、支持フィルム供給部52において支持フィルム93にかかる張力を検知する。後述する制御部80は、第3検知ローラ522により検知される支持フィルム93の張力が、予め設定された値となるように、フィルム巻出ローラ521の回転数を制御する。
第3検知ローラ522を通過した支持フィルム93は、吸着ローラ20の外周面の多孔質体94に吸着保持された電解質膜92と、ラミネートローラ51との間へ導入される。このとき、支持フィルム93は、ラミネートローラ51からの圧力により電解質膜92に押し付けられるとともに、ラミネートローラ51の熱により加熱される。その結果、電解質膜92の外側の面に、支持フィルム93が貼り付けられる。電解質膜92の表面に形成された第1触媒層9bは、電解質膜92と支持フィルム93との間に挟まれる。これにより、電解質膜92、触媒層9a,9bおよび支持フィルム93で構成される積層体95が形成される。
積層体回収部53は、積層体巻取ローラ531および第4検知ローラ532を有する。積層体巻取ローラ531および第4検知ローラ532は、いずれも、ラミネートローラ51と平行に配置される。吸着ローラ20とラミネートローラ51との間を通過した積層体95は、吸着ローラ20外周面の多孔質体94から離れて、後述する押圧部70により押圧されつつ、第4検知ローラ532の方向へ搬送される。そして、積層体95は、第4検知ローラ532の外周面に接触することにより向きを変えて、積層体巻取ローラ531側へ搬送される。
積層体巻取ローラ531は、図示を省略したモータの動力により回転する。これにより、積層体巻取ローラ531に電解質膜92、触媒層9a,9bから構成される膜・触媒層接合体を含む積層体95が巻き取られる。第4検知ローラ532は、積層体95から受ける荷重をロードセルで計測することにより、積層体回収部53において積層体95にかかる張力を検知する。後述する制御部80は、第4検知ローラ532により検知される積層体95の張力が、予め設定された値となるように、積層体巻取ローラ531の回転数を制御する。
多孔質体搬送部60は、長尺帯状の多孔質体94を吸着ローラ20と電解質膜92との間に介在させて搬送させる機構である。多孔質体94は、吸着ローラ20の表面に吸着保持されつつ、吸着ローラ20の回転によって半円弧状に搬送される。図1に示すように、多孔質体搬送部60は、多孔質体導入部61および多孔質体回収部62を有する。
多孔質体導入部61は、多孔質体巻出ローラ611、第5検知ローラ612および多孔質体導入ローラ613を有する。多孔質体巻出ローラ611、第5検知ローラ612および多孔質体導入ローラ613は、いずれも、吸着ローラ20と平行に配置される。供給前の多孔質体94は、多孔質体巻出ローラ611に巻き付けられている。多孔質体巻出ローラ611は、図示を省略したモータの動力により回転する。多孔質体巻出ローラ611が回転すると、多孔質体94は、多孔質体巻出ローラ611から繰り出される。
多孔質体巻出ローラ611から繰り出された多孔質体94は、第5検知ローラ612の外周面に接触することにより向きを変えて、吸着ローラ20側へ搬送される。第5検知ローラ612は、多孔質体94から受ける荷重をロードセルで計測することにより、多孔質体導入部61において多孔質体94にかかる張力を検知する。後述する制御部80は、第5検知ローラ612により検知される長尺帯状体90の張力が、予め設定された値となるように、多孔質体巻出ローラ611の回転数を制御する。
図5は、吸着ローラの底部付近を示す図である。図1および図5に示すように、多孔質体導入ローラ613は、吸着ローラ20の回転方向において、剥離ローラ11よりも上流側の位置に配置される。第5検知ローラ612を通過した多孔質体94は、多孔質体導入ローラ613と吸着ローラ20との間の隙間16へ導入される。このとき、多孔質体94の一方の面は多孔質体導入ローラ613に接触し、多孔質体94の他方の面は吸着ローラ20に接触する。また、多孔質体94は、多孔質体導入ローラ613から受ける圧力で、吸着ローラ20の外周面に押し付けられる。そうすると、吸着ローラ20の後述する負圧によって、吸着ローラ20の外周面に多孔質体94が吸着される。
多孔質体回収部62は、吸着ローラ20の回転によって円弧状に搬送された多孔質体94を回収する。多孔質体回収部62は、多孔質体巻取ローラ621、第6検知ローラ622および多孔質体剥離ローラ623を有する。多孔質体巻取ローラ621、第6検知ローラ622および多孔質体剥離ローラ623は、いずれも吸着ローラ20と平行に配置される。吸着ローラ20と多孔質体剥離ローラ623との間を通過した多孔質体94は、吸着ローラ20から離れて、第6検知ローラ622の方向へ搬送される。そして、多孔質体94は、第6検知ローラ622の外周面に接触することにより向きを変えて、多孔質体巻取ローラ621側へ搬送される。
多孔質体巻取ローラ621は、図示を省略したモータの動力により回転する。これにより、多孔質体巻取ローラ621に多孔質体94が巻き取られる。第6検知ローラ622は、多孔質体94から受ける荷重をロードセルで計測することにより、多孔質体回収部62において多孔質体94にかかる張力を検知する。後述する制御部80は、第6検知ローラ622により検知される多孔質体94の張力が、予め設定された値となるように、多孔質体巻取ローラ621の回転数を制御する。
このように、本実施形態では、電解質膜92は、多孔質体94を介して吸着ローラ20に吸着され搬送される。すなわち、吸着ローラ20によって搬送される際に、電解質膜92と吸着ローラ20とは直接接触しない。これにより、吸着ローラ20に付着した異物が、電解質膜92へと転着することを防止できる。また、吸着ローラ20によって、電解質膜92が過度に加熱されることを防止できる。これにより、電解質膜92の膨潤・収縮等の変形を抑制することができる。
なお、本実施形態では、巻出部である膜巻出ローラ121、第1検知ローラ122、剥離ローラ11、吸着ローラ20、ラミネートローラ51、第4検知ローラ532および巻取部である積層体巻取ローラ531の各ローラによって、長尺帯状の電解質膜92を、長手方向である搬送方向に搬送する搬送機構が構成されている。
制御部80は、製造装置1内の各部を動作制御するための手段である。図は、制御部80と、製造装置1内の各部との接続を示したブロック図である。図中に概念的に示したように、制御部80は、CPU等の演算処理部81、RAM等のメモリ82およびハードディスクドライブ等の記憶部83を有するコンピュータにより構成される。記憶部83内には、膜・触媒層接合体の製造処理を実行するためのコンピュータプログラムPが、インストールされている。
また、図に示すように、制御部80は、上述した膜巻出ローラ121のモータ、第1検知ローラ122のロードセル、バックシート巻取ローラ131のモータ、第2検知ローラ132のロードセル、吸着ローラ20のモータ、吸着ローラ20の吸引機構、吸着ローラ20の給水機構、3つの熱風供給部41〜43、2つの熱遮断部44,45、2つの吸引部46,47、第1加圧部511のエアシリンダ、ヒータ512、フィルム巻出ローラ521のモータ、第3検知ローラ522のロードセル、積層体巻取ローラ531のモータ、第4検知ローラ532のロードセル、多孔質体巻出ローラ611のモータ、第5検知ローラ612のロードセル、多孔質体巻取ローラ621のモータ、第6検知ローラ622のロードセル、それぞれ通信可能に接続されている。また、制御部80は、後述する第2加圧部711のエアシリンダおよびヒータ712とも、それぞれ通信可能に接続されている。
制御部80は、記憶部83に記憶されたコンピュータプログラムPやデータをメモリ82に一時的に読み出し、当該コンピュータプログラムPに基づいて、演算処理部81が演算処理を行うことにより、上記の各部を動作制御する。これにより、製造装置1における膜・触媒層接合体の製造処理が進行する。
<2.押圧部について>
次に、押圧部70の構成について説明する。
押圧部70は、吸着ローラ20とラミネートローラ51との隙間15よりも搬送方向下流側に配置され、電解質膜92を含む積層体95を押圧する。図4および図5に示すように、押圧部70は、積層体95を押圧しつつ、その軸心周りに回転する押圧ローラ71を有する。
図4に示すように、押圧ローラ71は、吸着ローラ20とラミネートローラ51との隙間15よりも搬送方向下流側に配置され、水平に延びる軸心周りに回転するローラである。押圧ローラ71の外周面と、ラミネートローラ51の外周面とは、積層体95が通過する隙間17を空けて、互いに対向する。また、押圧ローラ71は、第2加圧部711であるエアシリンダによってラミネートローラ51側へ加圧されている。
隙間17を通過する積層体95は、押圧ローラ71によって厚み方向に押圧される。これにより、電解質膜92と支持フィルム93との密着力が強化される。吸着ローラ20とラミネートローラ51との間の押圧だけでは密着が不十分な箇所も、ラミネートローラ51と押圧ローラ71との間に挟まれることによって、密着する。また、電解質膜92は、支持フィルム93が積層された直後に押圧ローラ71により押圧される。このため、吸着ローラ20およびラミネートローラ51により加熱された積層体95の温度が低下する前に、積層体95は押圧ローラ71により押圧される。したがって、電解質膜92は、温度低下により生じる収縮および吸湿の発生前に、支持フィルム93により支持される。
本実施形態では、押圧ローラ71の内部には、通電により発熱する第2加熱部であるヒータ712が設けられている。ヒータ712には、例えば、シーズヒータを用いることができる。ヒータ712に通電すると、ヒータ712から生じる熱によって、押圧ローラ71の外周面が、環境温度よりも高い所定の温度に温調される。なお、押圧ローラ71の外周面の温度を放射温度計等の温度センサを用いて計測し、その計測結果に基づいて、押圧ローラ71の外周面が一定の温度となるように、ヒータ712の出力を制御してもよい。
隙間17を通過する積層体95は、外周面が過熱された押圧ローラ71により押圧されることで、電解質膜92と支持フィルム93との密着性がより強化される。また、ラミネートローラ51により加熱された積層体95が、押圧ローラ71と接触することで、温度が低下することを抑制できる。これにより、電解質膜が温度低下に伴い収縮および吸湿することを、より抑制できる。
なお、押圧ローラ71とラミネートローラ51とのうち、いずれか一方は弾性体であることが好ましい。また、押圧ローラ71とラミネートローラ51の表面は、吸着ローラ20および多孔質体94の表面よりも凹凸が少ない平坦な円筒面であることが好ましい。これにより、積層体95は、押圧ローラ71により均一に押圧される。また、積層体95が押圧ローラ71により過度に押圧されることを防止できる。これにより、触媒層9a,9bの変形を抑えつつ、電解質膜92と支持フィルム93との密着力を強化できる。また、押圧ローラ71の表面は金属鏡面であってもよい。これにより、押圧ローラ71の表面の凹凸をなくすことができる。
上述したとおり、本実施形態では、吸着ローラ20と電解質膜92との間に多孔質体94が介在する。電解質膜92は吸着ローラ20の外周面の多孔質体94上で、ラミネートローラ51により押圧されつつ、支持フィルム93が積層される。図7は、電解質膜92に支持フィルム93が積層される様子を示す図である。
図7に示すように、多孔質体94は、通気性を確保するための複数の凹部941を有する。そして、電解質膜92に支持フィルム93を積層する際のラミネートローラ51の押圧力は、凹部941により吸収される。このため、凹部941付近の電解質膜92と支持フィルム93との界面では、ラミネートローラ51による押圧力不足に伴う、密着力不足部951が生じる。そして、電解質膜92は、密着力不足部951において、支持フィルム93による支持が不十分となり、膨潤・収縮等の変形を起こしやすい。しかしながら、本実施形態の製造装置1では、密着力不足部951は、押圧ローラ71に押圧されることで密着力が強化される。すなわち、吸着ローラ20と電解質膜92との間に多孔質体94を介在させつつ支持フィルム93を積層させた場合であっても、電解質膜92と支持フィルム93との密着力を強化することができる。
また、本実施形態では、電解質膜92の裏面に、予め、第2触媒層9aが形成されている。第2触媒層9aは、端部と電解質膜92との間で段差921を生じさせる。そして、段差921は、ラミネートローラ51の押圧力を吸収し、電解質膜92と支持フィルム93との密着性を低下させる。しかしながら、本実施形態では、ラミネートローラ51による押圧の後に、押圧ローラ71による押圧を行う。このため、電解質膜92の裏面に薄膜等が形成されている場合であっても、電解質膜92と支持フィルム93とを安定して密着させることができる。
このように、本実施形態の製造装置1では、膜巻出ローラ121からの長尺帯状体90の繰り出し、電解質膜92からのバックシート91の剥離、電解質膜92への触媒インクの塗工、乾燥炉40による乾燥、電解質膜92への支持フィルム93の貼り付け、押圧ローラ71による押圧の各工程が、順次に実行される。これにより、固体高分子形燃料電池の電極に用いられる膜・触媒層接合体が製造される。電解質膜92は、バックシート91、吸着ローラ20、または支持フィルム93に、常に支持されている。そして、電解質膜92と支持フィルム93との密着性は、押圧ローラ71により強化される。これにより、電解質膜92の膨潤・収縮等の変形が抑制される。
は、積層体95の上面図である。L1は電解質膜92上に形成された隣接する第1触媒層9b間の幅である。L2は、第1触媒層9bと電解質膜92の幅方向の端部との幅である。電解質膜92と支持フィルム93とは、第1触媒層9bが形成されていない、幅L1およびL2の部分で密着する。このため、電解質膜92への第1触媒層9bの形成面積を増加させると、電解質膜92と支持フィルム93との密着面積が小さくなり、密着力が低下する虞があった。しかしながら、本実施形態の製造装置1では、電解質膜92と支持フィルム93との密着力を強化できる。このため、L1およびL2の幅を狭めることができる。したがって、本実施形態の製造装置1では、電解質膜92の使用効率を向上できる。
<3.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、電解質膜と吸着ローラとの間には多孔質体が介在していた。しかしながら、電解質膜は、多孔質体を介在させず、吸着ローラと直接接触させてもよい。その場合でも、吸着ローラの表面の凹凸の影響で、電解質膜と支持フィルムとが密着しにくい箇所を、その後の押圧ローラによる押圧で、密着させることができる。
また、上記実施形態では、押圧部の押圧ローラは、積層体をラミネートローラに向けて押圧していた。しかしながら、本発明における押圧部による押圧手法はこれに限られない。図9は、変形例に係る製造装置の、押圧部付近を示す図である。この製造装置の押圧部70Aは、ラミネートローラ51Aの下流側に配置された、一対の押圧ローラ71Aを有する。そして、一対の押圧ローラ71Aは、ラミネートローラ51Aを通過した積層体95Aを押圧する。こうすることで、広いスペースを利用して押圧部70Aを配置することができる。
図9に示すように、この製造装置の押圧部70Aは、一対の押圧ローラ71Aを有する。一対の押圧ローラ71Aは、ラミネートローラ51Aの搬送方向下流側に配置され、水平に延びる軸心周りに回転するローラである。一対の押圧ローラ71Aの外周面は、積層体95Aが通過する隙間17Aを空けて、互いに対向する。また、一方の押圧ローラ71Aは、第2加圧部であるエアシリンダによって、他方の押圧ローラ71A側へ加圧されている。
ラミネートローラ51Aを通過する積層体95Aは、一対の押圧ローラ71Aによって押圧される。これにより、電解質膜92Aと支持フィルム93Aとの密着力が強化される。こうすることで、複数のローラの密集を抑制し、広いスペースを利用して押圧部70Aを配置して、メンテナンス作業を行いやすくすることができる。
なお、一対の押圧ローラ71Aは、ラミネートローラ51Aを通過した積層体95Aが、数十秒程度で到達できる距離に配置されることが好ましい。そうすることで、ラミネートローラ51Aにより加熱された積層体95Aの温度が低下して、電解質膜92Aが変形する前に、積層体95Aを押圧することができる。また、一対の押圧ローラ71Aは、一方がゴム等の弾性部材であり、他方が金属等の非弾性部材であることが好ましい。こうすることで、一対の押圧ローラ71Aにより、積層体95Aを均一に押圧することができる。なお、押圧部70Aは、押圧ローラ71Aの外周面を加熱する加熱部をさらに有してもよい。
また、上記の実施形態では、触媒層は、触媒材料を塗工ノズルから吐出することで形成されていた。しかしながら、触媒層は、触媒材料を電解質膜に転写することで形成されてもよい。
また、上記の実施形態では、一方の面に予め触媒層が形成された電解質膜の他方の面に、触媒材料を形成する場合について説明した。しかしながら、本発明の製造装置は、表裏のいずれの面にも触媒層が形成されていない電解質膜に対して、触媒材料を形成するものであってもよい。
また、膜・触媒層接合体の製造装置の細部の形状については、本願の各図と相違していてもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 製造装置
9a 第2触媒層
9b 第1触媒層
10 導入剥離部
20 吸着ローラ
30 材料供給部
50 貼付部
51 ラミネートローラ
52 支持フィルム供給部
60 多孔質体搬送部
70 押圧部
71 押圧ローラ
80 制御部
90 長尺帯状体
91 バックシート
92 電解質膜
93 支持フィルム
94 多孔質体
95 積層体

Claims (13)

  1. 電解質膜の表面に触媒層を形成する膜・触媒層接合体の製造装置であって、
    長尺帯状の電解質膜を、その長手方向である搬送方向に搬送する搬送機構と、
    前記電解質膜の一方の面を、その外周面の一部で吸着保持するとともに、その軸心周りに回転する吸着ローラと、
    前記吸着ローラに吸着保持されつつ移動する前記電解質膜の他方のの一部分に、第1触媒材料を供給し第1触媒層を形成する材料供給部と、
    前記材料供給部よりも搬送方向下流側において隙間を空けて前記吸着ローラに対向するように配置され、前記吸着ローラに吸着保持されつつ前記隙間を移動する前記電解質膜の前記他方のおよび前記他方の面に形成された前記第1触媒層に支持フィルムを積層させて積層体を形成するラミネートローラを備える貼付部と、
    前記吸着ローラと前記ラミネートローラ前記隙間よりも搬送方向下流側に配置され、前記吸着ローラの前記外周面から離れた前記積層体を厚み方向に押圧する押圧部と、
    を有する製造装置。
  2. 請求項1に記載の製造装置であって、
    前記電解質膜の前記一方の面に、第2触媒層が形成されている製造装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の製造装置であって、
    長尺の多孔質体を、前記吸着ローラと前記電解質膜との間に介在させつつ搬送する多孔質体搬送部を、さらに有する製造装置。
  4. 請求項3に記載の製造装置であって、
    前記押圧部は、前記多孔質体と前記積層体とが離れた後に、前記積層体を押圧する製造装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の製造装置であって、
    前記ラミネートローラは、前記吸着ローラに吸着保持されつつ移動する前記電解質膜を押圧する製造装置。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の製造装置であって、
    前記貼付部は、前記ラミネートローラの外周面を加熱する加熱部をさらに有する製造装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の製造装置であって、
    前記押圧部は、
    前記積層体を押圧しつつ、その軸心周りに回転する、押圧ローラを有する製造装置。
  8. 請求項7に記載の製造装置であって、
    前記押圧ローラは、前記積層体を前記ラミネートローラに向けて押圧する製造装置。
  9. 請求項7または請求項8に記載の製造装置であって、
    前記押圧ローラと、前記ラミネートローラとのうち、いずれか一方は弾性体である製造装置。
  10. 電解質膜の表面に触媒層を形成する膜・触媒層接合体の製造方法であって、
    a)長尺帯状の電解質膜を、その長手方向である搬送方向に搬送する工程と、
    b)前記電解質膜の一方の面を、吸着ローラの外周面の一部で吸着保持させるとともに、前記吸着ローラを、その軸心周りに回転させる工程と、
    c)前記吸着ローラに吸着保持されつつ移動する前記電解質膜の他方のの一部分に、第1触媒材料を供給し第1触媒層を形成する工程と、
    d)前記工程c)の後に、隙間を空けて前記吸着ローラに対向するように配置されるラミネートローラによって、前記吸着ローラに吸着保持されつつ前記隙間を移動する前記電解質膜の前記他方のおよび前記他方の面に形成された前記第1触媒層持フィルムを積層させて積層体を形成する工程と、
    e)前記工程d)の後に、前記吸着ローラと前記ラミネートローラとの前記隙間よりも搬送方向下流において、前記吸着ローラの前記外周面から離れた前記積層体を厚み方向に押圧する工程と、
    を有する製造方法。
  11. 請求項10に記載の製造方法であって、
    f)長尺の多孔質体を、前記吸着ローラと前記電解質膜との間に介在させつつ、搬送させる工程をさらに有する製造方法。
  12. 請求項10または請求項11に記載の製造方法であって、
    前記工程d)は、記吸着ローラに吸着保持されつつ移動する前記電解質膜を押圧する工程を有する製造方法。
  13. 請求項10から請求項12までのいずれか1項に記載の製造方法であって、
    前記工程d)は、前記ラミネートローラの表面を加熱する工程を、さらに有する製造方法。
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