JP6586336B2 - 接続方法、塗工方法、接続装置および塗工装置 - Google Patents

接続方法、塗工方法、接続装置および塗工装置 Download PDF

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Description

本発明は、支持フィルムと電解質膜の2層が積層された長尺帯状の基材に触媒インクを塗工する装置において、連続して搬送される第1基材と第2基材とを接続する技術に関する。
近年、自動車や携帯電話などの駆動電源として、燃料電池が注目されている。燃料電池は、燃料に含まれる水素(H)と空気中の酸素(O)との電気化学反応によって電力を作り出す発電システムである。燃料電池は、他の電池と比べて、発電効率が高く環境への負荷が小さいという特長を有する。
燃料電池には、使用する電解質によって幾つかの種類が存在する。そのうちの1つが、電解質としてイオン交換膜(電解質膜)を用いた固体高分子形燃料電池(PEFC:Polymer electrolyte fuel cell)である。固体高分子形燃料電池は、常温での動作および小型軽量化が可能であるため、自動車や携帯機器への適用が期待されている。
固体高分子形燃料電池は、一般的には複数のセルが積層された構造を有する。1つのセルは、膜・電極接合体(MEA:Membrane-Electrode-Assembly)の両側を一対のセパレータで挟み込むことにより構成される。膜・電極接合体は、電解質の薄膜(高分子電解質膜)の両面に触媒層を形成した膜・触媒層接合体(CCM:Catalyst-coated membrane)の両側に、さらにガス拡散層を配置したものである。高分子電解質膜を挟んで両側に配置された触媒層とガス拡散層とで、一対の電極層が構成される。一対の電極層の一方はアノード電極であり、他方がカソード電極である。アノード電極に水素を含む燃料ガスが接触するとともに、カソード電極に空気が接触すると、電気化学反応によって電力が作り出される。
上記の膜・触媒層接合体は、典型的には、電解質膜の表面に、白金(Pt)を含む触媒粒子をアルコールなどの溶媒中に分散させた触媒インク(電極ペースト)を塗工し、その触媒インクを乾燥させることによって作成される。ただし、固体高分子形燃料電池に用いられる電解質膜は、大気中の湿度に応じて変形しやすい性質を有する。このため、膜・触媒層接合体の製造時には、電解質膜が、シート状の支持フィルムに張り合わされた状態で供給される。
従来の膜・触媒層接合体の製造技術については、例えば、特許文献1(段落0071参照)および特許文献2に記載されている。
特開2015−58372号公報 特開2014−229370号公報
この種の塗工装置では、ロール状に巻かれた長尺帯状の基材が巻出ローラから繰り出される。そして、先に搬送された基材(第1基材)が無くなると、巻出ローラに新しいロール状の基材(第2基材)をセットする。そして、第1基材の搬送方向の後端部と第2基材の搬送方向の前端部とを接続して、基材の搬送を再開する。これにより、第1基材と第2基材とに、触媒インクを連続的に塗工する。
しかしながら、基材の接続時に、第1基材と第2基材とが斜めに接続されると、ローラを通過するときに基材に掛かる張力が局所的に大きくなる。これにより、触媒インク中の溶媒の電解質膜への浸透が不均一となり、支持フィルムから電解質膜が剥離する場合がある。
また、第1基材の後端部と第2基材と前端部とは、例えば、両面にテープを貼り付けることによって、接続される。このとき、第1基材と第2基材との間に隙間があると、両面に貼り付けられたテープ同士が強固に密着する。このようなテープ同士の密着が生じると、電解質膜から支持フィルムを剥離することが困難となる。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、第1基材および第2基材の端部同士を接続し、かつ、両基材の間に、傾きや隙間が発生することを抑制できる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、2層が積層された長尺帯状の基材である第1基材および第2基材の端部同士を接続する接続方法であって、a)保持プレートの上面において、前記第1基材の端部と前記第2基材の端部とを、前記基材の長手方向に重複させた状態で保持する工程と、b)前記工程a)の後、前記第1基材の端部と前記第2基材の端部との重複箇所を、前記基材の幅方向に延びる切断基準線に沿って、同時に切断する工程と、c)前記工程b)の後、前記切断基準線に沿って、前記第1基材と前記第2基材とを跨ぐように、テープを貼り付ける工程と、を有し、前記工程c)は、c−1)前記第1基材の一方の面と前記第2基材の一方の面とを跨ぐように、前記第1基材および前記第2基材の両側部からはみ出した状態で、切断基準線に沿って前記テープを貼り付ける工程と、c−2)前記保持プレートの上面と、前記第1基材および前記第2基材との間に、ラバーマットを挿入し、前記工程c−1)で貼り付け、前記第1基材および前記第2基材の両側部からはみ出した前記テープの両端部を除去する工程と、c−3)前記ラバーマットの上面に前記テープを配置し、前記第1基材の他方の面と前記第2基材の他方の面とを跨ぐように、前記第1基材および前記第2基材の両側部からはみ出した状態で、前記テープを貼り付ける工程と、c−4)前記工程c−3)で貼り付けられ、前記第1基材および前記第2基材の両側部からはみ出した前記テープの両端部を除去する工程と、を有する。
本願の第2発明は、第1発明の接続方法であって、前記工程a)では、複数の吸着孔を有する保持プレートの上面に、前記第1基材の端部と前記第2基材の端部とを吸着させる。
本願の第3発明は、第2発明の接続方法であって、前記保持プレートの上面は、前記幅方向に延びる第1溝と、前記第1溝とは前記長手方向の異なる位置において前記幅方向に延びる、前記切断基準線としての第2溝と、を有し、前記工程a)は、a−1)前記保持プレートの上面に、前記第1基材を保持する工程と、a−2)前記第1基材を、前記第1溝に沿って切断する工程と、a−3)切断後の前記第1基材の端部と重複するように、前記保持プレートの上面に、前記第2基材の端部を保持する工程と、を有し、前記工程b)では、前記重複箇所を、前記第2溝に沿って切断する。
本願の第4発明は、第3発明の接続方法であって、前記工程a−1)では、水平に配置された前記第1基材の下面に、前記保持プレートの上面を接近させる。
本願の第5発明は、第3発明または第4発明の接続方法であって、前記工程a−1)では、前記保持プレートよりも搬送方向の下流側において、前記第1基材を固定し、前記工程a−3)では、前記保持プレートよりも搬送方向の上流側において、前記第2基材を固定する。
本願の第6発明は、第2発明から第5発明までのいずれか1発明の接続方法であって、前記工程a−3)では、前記第1基材の端部の幅方向の両側に配置された一対の位置決め部材の間に、前記第2基材の端部を配置する。
本願の第7発明は、第1発明から第6発明までのいずれか1発明の接続方法であって、前記第1基材および前記第2基材は、支持フィルムおよび電解質膜の2層を有し、前記工程a)では、前記第1基材および前記第2基材は、前記電解質膜を前記保持プレート側に向けた状態で配置される。
本願の第8発明は、支持フィルムと電解質膜の2層が積層された長尺帯状の基材である第1基材および第2基材の表面に、触媒インクを塗工する塗工方法であって、x)第1発明から第発明までのいずれか1発明の接続方法により、前記第1基材および前記第2基材の端部同士を接続する工程と、y)接続後の基材を搬送しながら、前記基材の表面に触媒インクを塗工する工程と、を有する。
本願の第発明は、2層が積層された長尺帯状の基材である第1基材および第2基材の端部同士を接続する接続装置であって、水平に配置された前記基材の下面に接触する上面を有する保持プレートを備え、前記保持プレートの上面は、前記第1基材の端部と、前記第2基材の端部とを、前記基材の長手方向に重複させた状態で配置する配置領域を有し、かつ、前記基材の幅方向に延びる切断基準線を有し、前記保持プレートを上下に移動させる昇降機構を備え、前記第1基材および前記第2基材の一方の面および他方の面にテープを貼り付ける機構を備え、前記保持プレートが下降位置にある時に、前記保持プレートの上面と前記第1基材および前記第2基材との間に対して挿入および除去され、前記保持プレートとともに上昇するラバーマットを備え、前記第1基材および前記第2基材の両側部からはみ出した前記テープの両端部は、前記ラバーマットが挿入された後に、カッターによって除去される
本願の第10発明は、第発明の接続装置であって、前記保持プレートの上面は、複数の吸着孔を有する。
本願の第11発明は、第発明または第10発明の接続装置であって、前記保持プレートの上面は、前記幅方向に延びる第1溝と、前記第1溝とは前記長手方向の異なる位置において前記幅方向に延びる、前記切断基準線としての第2溝と、を有する。
本願の第12発明は、第発明から第11発明までのいずれか1発明の接続装置であって、前記保持プレートよりも搬送方向の下流側において、前記第1基材を固定する下流側クランプ機構と、前記保持プレートよりも搬送方向の上流側において、前記第2基材を固定する上流側クランプ機構と、をさらに備える。
本願の第13発明は、第発明から第12発明までのいずれか1発明の接続装置であって、前記切断基準線に沿って進退可能なカッターをさらに備える。
本願の第14発明は、第9発明から第13発明までのいずれか1発明の接続装置であって、前記第1基材および前記第2基材は、支持フィルムおよび電解質膜の2層を有し、前記保持プレートの前記上面は、前記電解質膜に接触する。
本願の第15発明は、支持フィルムと電解質膜の2層が積層された長尺帯状の基材である第1基材および第2基材の表面に、触媒インクを塗工する塗工装置であって、前記基材を搬送経路に沿って搬送する搬送機構と、前記搬送経路上に配置された、請求項から請求項14までのいずれか1項に記載の接続装置と、前記搬送経路上の前記接続装置よりも下流側に配置され、前記基材の表面に触媒インクを塗工する塗工部と、を備える。
第1発明〜第発明によれば、第1基材および第2基材の端部同士を接続し、かつ、両基材の間に、傾きや隙間が発生することを抑制できる。
特に、第2発明によれば、第1基材の端部と第2基材の端部とを、安定した状態で保持できる。
特に、第3発明によれば、工程a−1)と工程b)とで、第1基材の異なる箇所を切断する。これにより、工程b)の後に、第1基材と第2基材との間に隙間が残ることを、より抑制できる。
特に、第4発明によれば、基材の搬送経路の高さを変更することなく、保持プレートの上面に第1基材を保持できる。
特に、第5発明によれば、第1基材および第2基材の保持プレート上での位置ずれを、より抑制できる。
特に、第6発明によれば、第1基材の端部と第2基材の端部とを、幅方向に容易に位置決めできる。
また、第発明〜第15発明によれば、保持プレートの上面に、第1基材の端部と第2基材の端部とを重複するように保持し、その重複箇所を切断して、両基材を接続できる。これにより、両基材の間に、傾きや隙間が生じることを抑制できる。
特に、第10発明によれば、第1基材の端部と第2基材の端部とを、安定した状態で保持できる。
特に、第11発明によれば、第1溝および第2溝に沿って、基材を2段階に切断できる。これにより、第1基材と第2基材との間に隙間が残ることを、より抑制できる。
特に、第12発明によれば、第1基材および第2基材の保持プレート上での位置ずれを、より抑制できる。
第1面塗工装置の構成を示した図である。 第1面塗工装置における制御ブロック図である。 第2面塗工装置の構成を示した図である。 剥離ローラ211の付近の拡大図である。 ラミネートローラの付近の拡大図である。 第2面塗工装置における制御ブロック図である。 接続装置の上面図である。 接続装置の側面図である。 接続装置における基材の接続処理の様子を示した図である。 接続装置における基材の接続処理の様子を示した図である。 接続装置における基材の接続処理の様子を示した図である。 接続装置における基材の接続処理の様子を示した図である。 接続装置における基材の接続処理の様子を示した図である。 接続装置における基材の接続処理の様子を示した図である。 接続装置における基材の接続処理の様子を示した図である。 接続装置における基材の接続処理の様子を示した図である。 接続装置における基材の接続処理の様子を示した図である。 接続装置における基材の接続処理の様子を示した図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.第1面塗工装置の構成>
図1は、本発明に係る塗工装置の一例である第1面塗工装置1の構成を示した図である。この第1面塗工装置1は、固体高分子形燃料電池用の膜・触媒層接合体の製造工程において、長尺帯状の基材90を長手方向に搬送しつつ、基材90の一方の面に、電極となる触媒層を形成する装置である。図1中に拡大して示したように、基材90は、支持フィルム91および電解質膜92の2層が積層された構造を有する。第1面塗工装置1は、電解質膜92の支持フィルム91に覆われていない面(以下、「第1面」と称する)に、触媒インクを塗工し、当該触媒インクを乾燥させることによって、触媒材料層9aを形成する。
電解質膜92には、例えば、フッ素系または炭化水素系の高分子電解質膜が用いられる。電解質膜92の具体例としては、パーフルオロカーボンスルホン酸を含む高分子電解質膜(例えば、米国DuPont社製のNafion(登録商標)、旭硝子(株)製のFlemion(登録商標)、旭化成(株)製のAciplex(登録商標)、ゴア(Gore)社製のGoreselect(登録商標))を挙げることができる。電解質膜92の膜厚は、例えば、5μm〜30μmとされる。電解質膜92は、大気中の湿気によって膨潤する一方、湿度が低くなると収縮する。すなわち、電解質膜92は、大気中の湿度に応じて変形しやすい性質を有する。
支持フィルム91は、電解質膜92の変形を抑制するためのフィルムである。支持フィルム91の材料には、電解質膜92よりも機械的強度が高く、形状保持機能に優れた樹脂が用いられる。支持フィルム91の具体例としては、PEN(ポリエチレンナフタレート)やPET(ポリエチレンテレフタレート)のフィルムを挙げることができる。支持フィルム91の膜厚は、例えば25μm〜100μmとされる。
図1に示すように、第1面塗工装置1は、搬送機構11、塗工部12、乾燥部13および制御部14を備えている。
搬送機構11は、基材90をその長手方向に沿う搬送方向に搬送する機構である。本実施形態の搬送機構11は、基材巻出ローラ111、複数の搬送ローラ112および基材巻取ローラ113を有する。基材90は、基材巻出ローラ111から繰り出され、複数の搬送ローラ112により規定される搬送経路に沿って搬送される。各搬送ローラ112は、水平軸を中心として回転することによって、基材90を搬送経路の下流側へ案内する。搬送後の基材90は、基材巻取ローラ113へ回収される。なお、搬送ローラ112の位置や数は、必ずしも図1の通りでなくてもよい。
塗工部12は、搬送機構11により搬送される基材90の表面に、触媒インクを塗工するための機構である。
触媒インクには、触媒材料(例えば、白金(Pt))を含む粒子をアルコールなどの溶媒中に分散させた電極ペーストが用いられる。触媒材料には、高分子形燃料電池のアノードまたはカソードにおいて燃料電池反応を起こす材料が用いられる。具体的には、白金(Pt)、白金合金、白金化合物等を、触媒材料として用いることができる。白金合金の例としては、例えば、ルテニウム(Ru)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、イリジウム(Ir)、鉄(Fe)等からなる群から選択された少なくとも1種の金属と白金との合金を挙げることができる。一般的には、カソード用の触媒材料には白金が用いられ、アノード用の触媒材料には白金合金が用いられる。
基材90は、後述する接続装置70よりも搬送経路の下流側、かつ、乾燥部13よりも搬送経路の上流側において、搬送ローラの役割も兼ねたバックアップローラ114に支持される。バックアップローラ114は、円柱状または円筒状のローラであり、基材90の支持フィルム91に接触しながら、水平軸を中心として回転する。塗工部12は、バックアップローラ114に支持された基材90の表面に対向する塗工ノズル121を有する。塗工ノズル121には、例えば、幅方向(基材の長手方向に直交する水平方向)に沿って延びるスリット状の吐出口を有する、いわゆるスリットノズルが用いられる。
塗工ノズル121は、給液配管122を介して、触媒インク供給源123と流路接続されている。また、給液配管122には、開閉弁124が介挿されている。このため、開閉弁124を開放すると、触媒インク供給源123から給液配管122を通って塗工ノズル121に触媒インクが供給される。そして、塗工ノズル121の吐出口から、バックアップローラ114に支持された基材90の電解質膜92へ向けて、触媒インクが吐出される。これにより、電解質膜92の第1面に、触媒インクが塗工される。
本実施形態では、開閉弁124を一定の周期で開閉することによって、塗工ノズル121の吐出口から、触媒インクを断続的に吐出する。これにより、電解質膜92の第1面に、触媒インクを搬送方向に一定の間隔で間欠塗工する。ただし、開閉弁124を連続的に開放して、電解質膜92の第1面に、搬送方向に切れ目無く触媒インクを塗工してもよい。
なお、塗工ノズル121は、必ずしもバックアップローラ114に支持された基材90の表面に対して、塗工液を吐出するものでなくてもよい。例えば、隣り合うローラの間に掛け渡された基材90の表面に対して、塗工液を吐出するものであってもよい。
乾燥部13は、塗工ノズル121よりも搬送経路の下流側に配置されている。乾燥部13は、触媒インクを乾燥させるための乾燥炉131を有する。乾燥炉131内では、搬送機構11により搬送される基材90の電解質膜92に、加熱された気体(熱風)が吹き付けられる。そうすると、電解質膜92の第1面に塗工された触媒インクが加熱され、触媒インク中の溶剤が気化する。これにより、触媒インクが乾燥して、電解質膜92の第1面に触媒材料層9aが形成される。ただし、触媒インクを乾燥させるための方法は、必ずしも熱風の供給でなくてもよい。乾燥部13は、光照射や減圧などの他の方法で、触媒インクを乾燥させるものであってもよい。
このように、第1面塗工装置1では、基材巻出ローラ111からの基材90の繰り出し、電解質膜92の第1面への触媒インクの塗工、乾燥炉131による乾燥、の各工程が、順次に実行される。これにより、固体高分子形燃料電池に用いられる膜・触媒層接合体の一方の触媒材料層9aが、電解質膜92の第1面に形成される。なお、この第1面塗工装置1では、電解質膜92は、支持フィルム91に常に保持されている。これにより、電解質膜92の膨潤・収縮等の変形が抑制される。
制御部14は、第1面塗工装置1内の各部を動作制御するための手段である。図2は、制御部14と、第1面塗工装置1内の各部との接続を示したブロック図である。図2中に概念的に示したように、制御部14は、CPU等の演算処理部141、RAM等のメモリ142およびハードディスクドライブ等の記憶部143を有するコンピュータにより構成されている。記憶部143内には、塗工・乾燥処理を実行するためのコンピュータプログラムP1が、インストールされている。また、図2に示すように、制御部14は、搬送機構11、開閉弁124および乾燥炉131と、それぞれ通信可能に接続されている。また、後述する接続装置70が搭載される場合には、制御部14は、接続装置70内の負圧発生装置715および複数のエアシリンダ712,722,732とも、通信可能に接続される。
制御部14は、記憶部143に記憶されたコンピュータプログラムP1やデータを、メモリ142に一時的に読み出し、当該コンピュータプログラムP1およびデータに基づいて、演算処理部141が演算処理を行うことにより、第1面塗工装置1内の各部を動作制御する。これにより、第1面塗工装置1における塗工・乾燥処理が進行する。
<2.第2面塗工装置の構成>
図3は、本発明に係る塗工装置の他の例である第2面塗工装置2の構成を示した図である。この第2面塗工装置2は、固体高分子形燃料電池用の膜・触媒層接合体の製造工程において、第1面塗工装置1とともに使用される装置である。第2面塗工装置2は、第1面塗工装置1で第1面に触媒材料層9aが形成された電解質膜92の反対側の面(以下「第2面」と称する)に、第1面の触媒材料層9aとは逆極性の触媒材料層9bを形成する。
図3に示すように、第2面塗工装置2は、導入剥離部21、吸着ローラ22、塗工部23、乾燥炉24、貼付部25、表面冷却部26および制御部27を備えている。
導入剥離部21は、支持フィルム91および電解質膜92の2層を有する基材90を吸着ローラ22の外周面に導入するとともに、電解質膜92から支持フィルム91を剥離する部位である。図3に示すように、導入剥離部21は、剥離ローラ211、導入部212および排出部213を有する。
剥離ローラ211は、水平に延びる軸心周りに回転するローラである。剥離ローラ211は、弾性体により形成された円筒状の外周面を有する。剥離ローラ211の外周面と、後述する吸着ローラ22の外周面とは、基材90が通過する隙間を空けて、互いに対向する。また、剥離ローラ211は、図示を省略したエアシリンダによって、吸着ローラ22側へ加圧されている。
導入部212は、基材巻出ローラ31および第1検知ローラ32を有する。基材巻出ローラ31および第1検知ローラ32は、いずれも、剥離ローラ211と平行に配置される。作業者は、第1面塗工装置1の基材巻取ローラ113から取り出されたロール状の基材90を、第2面塗工装置2の基材巻出ローラ31にセットする。基材巻出ローラ31は、図示を省略したモータの動力により回転する。基材巻出ローラ31が回転すると、基材巻出ローラ31にセットされた基材90が、搬送経路へ繰り出される。
基材巻出ローラ31から繰り出された基材90は、第1検知ローラ32の外周面に接触することにより向きを変えて、剥離ローラ211側へ搬送される。第1検知ローラ32は、基材90から受ける荷重をロードセルで計測することにより、導入部212において基材90にかかる張力を検知する。後述する制御部27は、第1検知ローラ32により検知される基材90の張力が、予め設定された値となるように、基材巻出ローラ31の回転数を制御する。
図4は、剥離ローラ211の付近の拡大図である。図4に示すように、第1検知ローラ32を通過した基材90は、剥離ローラ211と吸着ローラ22との間の隙間へ導入される。このとき、支持フィルム91は剥離ローラ211の外周面に接触し、電解質膜92は吸着ローラ22の外周面に接触する。また、基材90は、剥離ローラ211から受ける圧力で、吸着ローラ22の外周面に押し付けられる。そうすると、吸着ローラ22の後述する負圧によって、吸着ローラ22の外周面に電解質膜92の第1面が吸着される。このとき、第1面塗工装置1において形成された触媒材料層9aも、吸着ローラ22の外周面に吸着される。
排出部213は、フィルム巻取ローラ41および第2検知ローラ42を有する。フィルム巻取ローラ41および第2検知ローラ42は、いずれも、剥離ローラ211と平行に配置される。剥離ローラ211と吸着ローラ22との隙間を通過した支持フィルム91は、吸着ローラ22から離れて、第2検知ローラ42の方向へ搬送される。これにより、電解質膜92から支持フィルム91が剥離される。剥離された支持フィルム91は、第2検知ローラ42の外周面に接触することにより向きを変えて、フィルム巻取ローラ41側へ搬送される。
フィルム巻取ローラ41は、図示を省略したモータの動力により回転する。これにより、フィルム巻取ローラ41に支持フィルム91が巻き取られる。第2検知ローラ42は、支持フィルム91から受ける荷重をロードセルで計測することにより、排出部213において支持フィルム91にかかる張力を検知する。後述する制御部27は、第2検知ローラ42により検知される支持フィルム91の張力が、予め設定された値となるように、フィルム巻取ローラ41の回転数を制御する。
吸着ローラ22は、電解質膜92を外周面に吸着保持しつつ回転するローラである。吸着ローラ22は、剥離ローラ211よりも径の大きい円筒状の外周面を有する。吸着ローラ22の直径は、例えば、400mm〜1600mmとされる。吸着ローラ22は、図示を省略したモータの動力により、水平(すなわち、剥離ローラ211と平行)に延びる軸心周りに回転する。吸着ローラ22の回転方向である第1方向と、剥離ローラ211の回転方向である第2方向とは、互いに反対方向となる。
吸着ローラ22の材料には、例えば、多孔質カーボンや多孔質セラミックス等の多孔質材料が用いられる。多孔質セラミックスの具体例としては、アルミナ(Al2O3)または炭化ケイ素(SiC)の焼結体を挙げることができる。多孔質の吸着ローラ22における気孔径は、例えば5μm以下とされ、気孔率は、例えば15%〜50%とされる。また、吸着ローラ22の外周面は、例えば、Rz(最大高さ)の値が5μm以下の表面粗さに形成される。また、回転時における吸着ローラ22の全振れ(回転軸から外周面までの距離の変動)は、10μm以下とされる。
吸着ローラ22の端面には、吸引口221が設けられている。吸引口221は、図外の吸引機構(例えば、排気ポンプ)に接続される。吸引機構を動作させると、吸着ローラ22の吸引口221に負圧が生じる。そして、吸着ローラ22内の気孔を介して、吸着ローラ22の外周面にも、負圧が生じる。例えば、吸引口221に90kPa以上の負圧を発生させることによって、吸着ローラ22の外周面に10kPa以上の負圧を発生させる。電解質膜92は、当該負圧によって、吸着ローラ22外周面に吸着保持されつつ、吸着ローラ22の回転によって円弧状に搬送される。
また、図3中に破線で示すように、吸着ローラ22の内部には、複数の水冷管222が設けられている。水冷管222には、図外の給水機構から、所定温度に温調された冷却水が供給される。第2面塗工装置2の動作時には、吸着ローラ22の熱が、熱媒体である冷却水に吸収される。これにより、吸着ローラ22が冷却される。熱を吸収した冷却水は、図外の排液機構へ排出される。
塗工部23は、吸着ローラ22により搬送される電解質膜92の表面に、触媒インクを塗工するための機構である。図3に示すように、塗工部23は、塗工ノズル231を有する。塗工ノズル231は、吸着ローラ22による電解質膜92の搬送方向において、剥離ローラ211よりも下流側に設けられている。塗工ノズル231は、吸着ローラ22の外周面に対向する吐出口を有する。吐出口は、吸着ローラ22の外周面に沿って、水平に延びるスリット状の開口である。
塗工ノズル231は、供給配管232を介して、触媒インク供給源233と流路接続されている。また、供給配管232の経路上には、開閉弁234が介挿されている。このため、開閉弁234を開放すると、触媒インク供給源233から、供給配管232を通って塗工ノズル231に、触媒インクが供給される。そして、塗工ノズル231の吐出口から電解質膜92の第2面へ向けて、触媒インクが吐出される。その結果、吸着ローラ22に保持された電解質膜92の第2面に、触媒インクが塗工される。
本実施形態では、開閉弁234を一定の周期で開閉することによって、塗工ノズル231の吐出口から、触媒インクを断続的に吐出する。これにより、電解質膜92の第2面に、触媒インクを搬送方向に一定の間隔で間欠塗工する。ただし、開閉弁234を連続的に開放して、電解質膜92の第2面に、搬送方向に切れ目無く触媒インクを塗工してもよい。
乾燥炉24は、電解質膜92の表面に塗工された触媒インクを乾燥させる部位である。本実施形態の乾燥炉24は、吸着ローラ22による電解質膜92の搬送方向において、塗工部23よりも下流側に配置されている。また、乾燥炉24は、吸着ローラ22の外周面に沿って、円弧状に設けられている。乾燥炉24は、吸着ローラ22に保持される電解質膜92の第2面に向けて、加熱された気体(熱風)を吹き付ける。そうすると、電解質膜92の第2面に塗工された触媒インクが加熱され、触媒インク中の溶剤が気化する。これにより、触媒インクが乾燥して、電解質膜92の第2面に触媒材料層9bが形成される。ただし、触媒インクを乾燥させるための方法は、必ずしも熱風の供給でなくてもよい。乾燥部13は、光照射や減圧などの他の方法で、触媒インクを乾燥させるものであってもよい。
貼付部25は、触媒材料層9bが形成された電解質膜92の第2面に、帯状のカバーフィルム93を貼り付ける部位である。貼付部25は、吸着ローラ22による電解質膜92の搬送方向において、乾燥炉24よりも下流側に配置されている。図3に示すように、貼付部25は、ラミネートローラ251、フィルム供給部252および接合体回収部253を有する。
図5は、ラミネートローラ251の付近の拡大図である。ラミネートローラ251は、水平に延びる軸心周りに回転するローラである。ラミネートローラ251は、吸着ローラ22よりも径の小さい円筒状の外周面を有する。ラミネートローラ251の外周面と、吸着ローラ22の外周面とは、電解質膜92およびカバーフィルム93が通過する隙間を空けて、互いに対向する。また、ラミネートローラ251は、図示を省略したエアシリンダによって、吸着ローラ22側へ加圧されている。
ラミネートローラ251の材料には、例えば、熱伝導率の高い金属が用いられる。また、ラミネートローラ251の内部には、通電により発熱するヒータ251aが設けられている。ヒータ251aには、例えば、シーズヒータを用いることができる。ヒータ251aに通電すると、ヒータ251aから生じる熱によって、ラミネートローラ251の外周面が、環境温度よりも高い所定の温度に温調される。なお、ラミネートローラ251の外周面の温度を放射温度計等の温度センサを用いて計測し、その計測結果に基づいて、ラミネートローラ251の外周面が一定の温度となるように、ヒータ251aの出力を制御してもよい。
図3に戻る。フィルム供給部252は、フィルム巻出ローラ51および第3検知ローラ52を有する。フィルム巻出ローラ51および第3検知ローラ52は、いずれも、ラミネートローラ251と平行に配置される。供給前のカバーフィルム93は、フィルム巻出ローラ51に巻き付けられている。フィルム巻出ローラ51は、図示を省略したモータの動力により回転する。フィルム巻出ローラ51が回転すると、カバーフィルム93は、フィルム巻出ローラ51から繰り出される。
カバーフィルム93の材料には、電解質膜92よりも機械的強度が高く、形状保持機能に優れた樹脂が用いられる。カバーフィルム93の具体例としては、PEN(ポリエチレンナフタレート)やPET(ポリエチレンテレフタレート)のフィルムを挙げることができる。カバーフィルム93は、支持フィルム91と同じものであってもよい。また、フィルム巻取ローラ41によって巻き取った支持フィルム91を、カバーフィルム93としてフィルム巻出ローラ51から繰り出すようにしてもよい。
繰り出されたカバーフィルム93は、第3検知ローラ52の外周面に接触することにより向きを変えて、ラミネートローラ251側へ搬送される。第3検知ローラ52は、カバーフィルム93から受ける荷重をロードセルで計測することにより、フィルム供給部252においてカバーフィルム93にかかる張力を検知する。後述する制御部27は、第3検知ローラ52により検知されるカバーフィルム93の張力が、予め設定された値となるように、フィルム巻出ローラ51の回転数を制御する。
第3検知ローラ52を通過したカバーフィルム93は、吸着ローラ22の外周面に吸着保持された電解質膜92と、ラミネートローラ251との間へ導入される。このとき、カバーフィルム93は、ラミネートローラ251からの圧力により電解質膜92に押し付けられるとともに、ラミネートローラ251の熱により加熱される。その結果、電解質膜92の外側の面に、カバーフィルム93が貼り付けられる。電解質膜92の表面に形成された触媒材料層9bは、電解質膜92とカバーフィルム93との間に挟まれる。これにより、電解質膜92、触媒材料層9a,9bおよびカバーフィルム93で構成される膜・触媒層接合体94が形成される。
接合体回収部253は、接合体巻取ローラ61および第4検知ローラ62を有する。接合体巻取ローラ61および第4検知ローラ62は、いずれも、ラミネートローラ251と平行に配置される。吸着ローラ22とラミネートローラ251との間を通過した膜・触媒層接合体94は、吸着ローラ22から離れて、第4検知ローラ62の方向へ搬送される。そして、膜・触媒層接合体94は、第4検知ローラ62の外周面に接触することにより向きを変えて、接合体巻取ローラ61側へ搬送される。
接合体巻取ローラ61は、図示を省略したモータの動力により回転する。これにより、接合体巻取ローラ61に膜・触媒層接合体94が巻き取られる。第4検知ローラ62は、膜・触媒層接合体94から受ける荷重をロードセルで計測することにより、接合体回収部253において膜・触媒層接合体94にかかる張力を検知する。後述する制御部27は、第4検知ローラ62により検知される膜・触媒層接合体94の張力が、予め設定された値となるように、接合体巻取ローラ61の回転数を制御する。
表面冷却部26は、吸着ローラ22の外周面を冷却するための機構である。表面冷却部26は、吸着ローラ22の外周面のうち、貼付部25と導入剥離部21との間の電解質膜92を保持しない領域に対向する位置に配置される。表面冷却部26は、例えば、吸着ローラ22の外周面に、環境温度よりも低温(例えば5℃程度)のクリーンドライエアを吹き付ける。乾燥炉24およびラミネートローラ251により加熱された吸着ローラ22は、当該クリーンドライエアを受けることによって冷却される。
このように、本実施形態の第2面塗工装置2では、基材巻出ローラ31からの基材90の繰り出し、電解質膜92からの支持フィルム91の剥離、電解質膜92の第2面への触媒インクの塗工、乾燥炉24による乾燥、電解質膜92へのカバーフィルム93の貼り付け、の各工程が、順次に実行される。これにより、固体高分子形燃料電池の電極に用いられる膜・触媒層接合体94が製造される。電解質膜92は、支持フィルム91、吸着ローラ22、またはカバーフィルム93に、常に保持されている。これにより、第2面塗工装置2における電解質膜92の膨潤・収縮等の変形が抑制される。
なお、本実施形態では、基材巻出ローラ31、第1検知ローラ32、剥離ローラ211、第2検知ローラ42、フィルム巻取ローラ41、吸着ローラ22、ラミネートローラ251、第4検知ローラ62および接合体巻取ローラ61の各ローラによって、基材を搬送経路に沿って搬送する搬送機構が構成されている。ただし、搬送機構を構成するローラの位置や数は、必ずしも図3の通りでなくてもよい。
制御部27は、第2面塗工装置2内の各部を動作制御するための手段である。図6は、制御部27と、第2面塗工装置2内の各部との接続を示したブロック図である。図6中に概念的に示したように、制御部27は、CPU等の演算処理部271、RAM等のメモリ272およびハードディスクドライブ等の記憶部273を有するコンピュータにより構成される。記憶部273内には、塗工・乾燥処理を実行するためのコンピュータプログラムP2が、インストールされている。
また、図6に示すように、制御部27は、上述した基材巻出ローラ31のモータ、第1検知ローラ32のロードセル、フィルム巻取ローラ41のモータ、第2検知ローラ42のロードセル、吸着ローラ22のモータ、吸着ローラ22の吸引機構、吸着ローラ22の給水機構、開閉弁234、乾燥炉24、ヒータ251a、フィルム巻出ローラ51のモータ、第3検知ローラ52のロードセル、接合体巻取ローラ61のモータ、第4検知ローラ62のロードセルおよび表面冷却部26と、それぞれ通信可能に接続されている。また、後述する接続装置70が搭載される場合には、制御部27は、接続装置70内の負圧発生装置715および複数のエアシリンダ712,722,732とも、通信可能に接続される。
制御部27は、記憶部273に記憶されたコンピュータプログラムP1やデータをメモリ272に一時的に読み出し、当該コンピュータプログラムP1およびデータに基づいて、演算処理部271が演算処理を行うことにより、第2面塗工装置2内の各部を動作制御する。これにより、第2面塗工装置2における塗工・乾燥処理が進行する。
<3.接続装置について>
第1面塗工装置1および第2面塗工装置2には、基材90を接続するための接続装置70を搭載することができる。第1面塗工装置1に接続装置70を搭載する場合には、接続装置70は、例えば、基材巻出ローラ111よりも搬送経路の下流側、かつ、バックアップローラ114よりも搬送経路の上流側の位置(図1中の破線の位置)に配置される。第2面塗工装置2に接続装置70を搭載する場合には、接続装置70は、例えば、基材巻出ローラ31よりも搬送経路の下流側、かつ、第1検知ローラ32よりも搬送経路の上流側に(図3中の破線の位置)配置される。
第1面塗工装置1および第2面塗工装置2のいずれの装置においても、ロール状に巻かれた基材90が、基材巻出ローラ111,31から繰り出される。そして、先に搬送される基材90が基材巻出ローラ111,31から全て繰り出されると、基材巻出ローラ111,31に新しいロール状の基材90をセットする。接続装置70は、このような基材90の交換時に、基材90の端部同士を接続するための装置である。
なお、第1面塗工装置1および第2面塗工装置2では、基材90の前端部および後端部の付近における塗工不良を低減するために、基材90の前後に、基材90と同数の層を有するダミー基材を接続して搬送する場合がある。接続装置70は、このようなダミー基材の端部と基材90の端部とを接続するために使用されてもよい。
以下では、先に搬送される基材90を「第1基材901」と称し、後に搬送される基材90を「第2基材902」と称する。第1基材901および第2基材902のうちのいずれか一方は、ダミー基材であってもよい。
図7は、接続装置70の上面図である。図8は、接続装置70の側面図である。図7および図8に示すように、本実施形態の接続装置70は、保持プレート71と、下流側クランプ機構72と、上流側クランプ機構73とを有する。
保持プレート71は、第1基材901および第2基材902を下面側から保持する板状の部材である。第1基材901および第2基材902は、図7および図8において一点鎖線で示した搬送経路Tに沿って、水平に搬送される。保持プレート71は、当該搬送経路Tの下方に、水平姿勢で配置される。保持プレート71の上面は、平坦な保持面であり、基材90の下面に対向する。また、保持プレート71の上面は、第1基材901の搬送方向の後端部と、第2基材902の搬送方向の前端部とを、基材90の長手方向に重複させた状態で配置するために十分な広さの配置領域を有する。
図7中に拡大して示したように、保持プレート71の上面には、複数の吸着孔711が設けられている。複数の吸着孔711は、保持プレート71内に形成された流路を介して、負圧発生装置715と接続されている。負圧発生装置715には、例えば、排気ポンプが用いられる。負圧発生装置715を動作させると、複数の吸着孔711に負圧が生じる。第1基材901および第2基材902の各々の下面は、複数の吸着孔711の当該負圧によって、保持プレート71の上面に吸着する。これにより、第1基材901および第2基材902が、保持プレート71の上面に、安定した状態で保持される。
また、保持プレート71の上面には、第1溝713と第2溝714とが設けられている。第1溝713および第2溝714は、いずれも、基材90の幅方向に沿って直線状に延びている。また、第2溝714は、第1溝713よりも搬送方向の下流側に位置している。第1溝713は、後述する接続処理において、第1基材901を単独で切断する際の切断基準線となる。第2溝714は、後述する接続処理において、第1基材901および第2基材902を同時に切断する際の切断基準線となる。
保持プレート71には、昇降機構としてのエアシリンダ712が接続されている。図8に示すように、本実施形態では、エアシリンダ712のピストンロッドの先端が、保持プレート71の下面に固定されている。エアシリンダ712を動作させると、保持プレート71が、上昇位置(図8中の二点鎖線の位置)と下降位置(図8中の実線の位置)との間で、上下に移動する。保持プレート71を上昇位置に配置すると、保持プレート71の上面が、基材90の下面に接触する。一方、保持プレート71を下降位置に配置すると、保持プレート71の上面が、基材90の下面から離れる。
このように、本実施形態の接続装置70は、保持プレート71を上下に移動させることができる。このため、第1基材901および第2基材902の高さを変更することなく、保持プレート71の上面を、第1基材901および第2基材902に接触させることができる。なお、保持プレート71を上下に移動させるための昇降機構に、エアシリンダ以外の機構を用いてもよい。例えば、モータとボールねじとを用いた機構によって、保持プレート71を上下に移動させてもよい。
下流側クランプ機構72は、保持プレート71よりも搬送方向の下流側において、第1基材901を固定する機構である。下流側クランプ機構72は、一対のクランプ部材721を有する。一対のクランプ部材721には、それぞれ、エアシリンダ722が接続されている。エアシリンダ722を駆動させると、一対のクランプ部材721は、接触位置(図8中の二点鎖線の位置)と退避位置(図8中の実線の位置)との間で、上下に移動する。第1基材901を固定するときには、下流側クランプ機構72の一対のクランプ部材721を接触位置に配置する。一方、第1基材901の固定を解除するときには、下流側クランプ機構72の一対のクランプ部材721を退避位置に配置する。
上流側クランプ機構73は、保持プレート71よりも搬送方向の上流側において、第2基材902を固定する機構である。上流側クランプ機構73は、一対のクランプ部材731を有する。一対のクランプ部材731には、それぞれ、エアシリンダ732が接続されている。エアシリンダ732を駆動させると、一対のクランプ部材731は、接触位置(図8中の二点鎖線の位置)と退避位置(図8中の実線の位置)との間で、上下に移動する。第2基材902を固定するときには、上流側クランプ機構73の一対のクランプ部材731を接触位置に配置する。一方、第2基材902の固定を解除するときには、上流側クランプ機構73の一対のクランプ部材731を退避位置に配置する。
<4.接続手順について>
続いて、上述した接続装置70において、第1基材901の搬送方向の後端部と、第2基材902の搬送方向の前端部とを接続するときの手順について、説明する。図9〜図18は、当該接続処理の各工程の様子を示した図である。図9〜図18の各図には、接続装置70の上面図および側面図の双方が示されている。
接続処理の開始前には、図9のように、保持プレート71の上方に、第1基材901が水平に配置されている。このとき、保持プレート71の上面は、第1基材901から離れている。また、下流側クランプ機構72の一対のクランプ部材721と、上流側クランプ機構73の一対のクランプ部材731とは、いずれも、第1基材901から離れている。
接続処理を開始するときには、まず、負圧発生装置715を動作させて、保持プレート71の複数の吸着孔711に、負圧を発生させる。そして、エアシリンダ712を動作させて、保持プレート71を上昇させる。これにより、第1基材901の下面に、保持プレート71の上面を接近させる。すると、図10のように、第1基材901は、複数の吸着孔711の吸引力によって、保持プレート71の上面に保持される。
保持プレート71の上面に第1基材901が吸着された後、下流側クランプ機構72は、エアシリンダ722を動作させて、一対のクランプ部材721を、互いに接近させる。そして、一対のクランプ部材721の間に第1基材901を挟むことによって、第1基材901を固定する。これにより、保持プレート71の上面における第1基材901の位置ずれが、より抑制される。
次に、保持プレート71の上面において、第1基材901を切断する。ここでは、図10中の鎖線矢印のように、保持プレート71の上面に設けられた第1溝713に沿って、第1基材901を幅方向に切断する。この切断作業は、例えば、作業者がカッターを用いて行う。切断が完了すると、第1溝713よりも搬送方向の上流側に位置する第1基材901を、基材巻出ローラ111,31から取り外す。これにより、図11のように、保持プレート71の上面のうち、第1溝713よりも搬送方向下流側の部分のみに、第1基材901が保持された状態となる。
続いて、作業者は、基材巻出ローラ111,31に、ロール状の第2基材902をセットする。そして、第2基材902の搬送方向の前端部を、基材巻出ローラ111,31から繰り出し、図12のように、保持プレート71の上面に、第2基材902の前端部を載置する。このとき、本実施形態では、治具80を用いて、第2基材902を幅方向に位置決めする。図12に示すように、治具80は、搬送方向に延びる一対の位置決め部材81を有する。一対の位置決め部材81の幅方向の間隔は、第1基材901および第2基材902の幅方向の寸法と、略同一となっている。治具80は、第1基材901の幅方向の両側に一対の位置決め部材81が配置されるように、保持プレート71の上面に載置される。そして、これらの一対の位置決め部材81の間に、第2基材902が配置される。
これにより、第2基材902の搬送方向の前端部は、第1基材901に対する傾斜や幅方向の位置ずれが抑制された状態で、保持プレート71の上面に載置される。第2基材902の搬送方向の前端部は、第1基材901の後端部の上面側に、長手方向に重複した状態で載置される。また、第2基材902の搬送方向の前端部は、第1基材901の搬送方向の後端部とともに、複数の吸着孔711の吸引力によって、保持プレート71の上面に保持される。なお、図12の側面図においては、治具80の図示を省略している。
保持プレート71の上面に第2基材902の前端部が配置された後、上流側クランプ機構73は、エアシリンダ732を動作させて、一対のクランプ部材731を、互いに接近させる。そして、図13のように、一対のクランプ部材731の間に第2基材902を挟むことによって、第2基材902を固定する。これにより、保持プレート71の上面における第2基材902の位置ずれが、より抑制される。
次に、保持プレート71の上面において、第1基材901および第2基材902を切断する。ここでは、図13中の鎖線矢印のように、保持プレート71の上面に設けられた第2溝714に沿って、第1基材901と第2基材902との重複箇所を、幅方向に切断する。すなわち、本実施形態では、第2溝714が、第1基材901と第2基材902とを同時に切断するための切断基準線となる。その後、第2溝714よりも搬送方向の下流側に位置する第2基材902を、第1基材901の上面から除去する。これにより、図14のように、保持プレート71の上面のうち、第2溝714よりも搬送方向上流側の部分のみに、第2基材902が保持された状態となる。
このように、本実施形態では、第1基材901の搬送方向の後端部と、第2基材902の搬送方向の前端部とを、長手方向に重複させた後、その重複箇所において、第1基材901と第2基材902とを同時に切断する。このため、第1基材901の切断箇所と第2基材902の切断箇所とが、高精度に重なる。これにより、第1基材901と第2基材902との間に隙間が生じることを抑制できる。
特に、本実施形態では、まず、第1基材901を第1溝713に沿って切断し、その後、第1基材901および第2基材902を、第1溝713とは異なる第2溝714に沿って切断する。このように、第1基材901を2段階に切断することで、第1基材901の後端部と第2基材902の前端部との間に隙間が残ることを、より抑制できる。
続いて、第1基材901の上面と第2基材902の上面とを跨ぐように、テープ82を貼り付ける。図15のように、テープ82は、切断基準線である第2溝714に沿って貼り付けられる。テープ82は、その下面に粘着層を有する。このため、第1基材901の後端部の上面側の層と、第2基材902の前端部の上面側の層とは、テープ82を介して接続される。テープ82の貼り付けは、例えば、作業者が手作業で行う。
その後、負圧発生装置715を停止させて吸着孔711の吸引を解除するとともに、エアシリンダ712を動作させて、保持プレート71を下降させる。これにより、第1基材901および第2基材902から、保持プレート71の上面を引き離す。そして、保持プレート71の上面の第1溝713と第2溝714との間に残っている第1基材901の切れ端を除去する。
続いて、保持プレート71の上面と、第1基材901および第2基材902との間に、ラバーマット83を挿入する。そして、エアシリンダ712を動作させて、保持プレート71を再び上昇させる。これにより、図16のように、第1基材901および第2基材902の下面に、ラバーマット83の上面を接触させる。その後、作業者が、図16中の鎖線矢印のように、第1基材901および第2基材902の両側部に沿って、テープ82をカッターで切断する。これにより、第1基材901および第2基材902の両側部からはみ出したテープ82の両端部を除去する。
その後、エアシリンダ712を動作させて、保持プレート71を再び下降させる。これにより、第1基材901および第2基材902から、ラバーマット83の上面を引き離す。そして、ラバーマット83の上面に、未使用のテープ84を配置する。このとき、テープ84は、粘着層を上面側に向けた状態で、ラバーマット83の上面に載置される。
その後、エアシリンダ712を動作させて、保持プレート71を再び上昇させる。これにより、図17のように、第1基材901および第2基材902の下面に、テープ84およびラバーマット83の上面を接触させる。すると、第1基材901および第2基材902の下面に、テープ84が貼り付けられる。テープ84は、第1基材901の下面と第2基材902の下面とを跨ぐように、かつ、切断基準線である第2溝714に沿って、貼り付けられる。その結果、第1基材901の後端部の下面側の層と、第2基材902の前端部の下面側の層とが、テープ84を介して接続される。
テープ84の貼り付けが完了すると、作業者は、図17中の鎖線矢印のように、第1基材901および第2基材902の両側部に沿って、テープ84をカッターで切断する。これにより、第1基材901および第2基材902の両側部からはみ出したテープ84の両端部を除去する。
その後、エアシリンダ712を動作させて、保持プレート71を下降させる。そして、保持プレート71の上面に載置されたラバーマット83を、側方へ引き抜く。また、下流側クランプ機構72は、エアシリンダ722を動作させて、一対のクランプ部材721による第1基材901の固定を解除する。また、上流側クランプ機構73は、エアシリンダ732を動作させて、一対のクランプ部材731による第2基材902の固定を解除する。以上の処理により、図18のように、第1基材901と第2基材902とがテープ82,84で接続された一連の基材が形成される。
<5.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、接続装置70にカッターが搭載されていなかった。このため、保持プレート71の上面に保持された第1基材901および第2基材902を、作業者がカッターで切断していた。しかしながら、接続装置70自体にカッターを搭載してもよい。例えば、第1溝713および第2溝714に沿って進退可能なカッターを設け、当該カッターを、モータの動力によって幅方向に進退させることにより、第1基材901および第2基材902を切断するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、テープ82,84を貼り付ける作業も、作業者が行っていた。しかしながら、接続装置70は、第1基材901および第2基材902の両面に、テープ82,84を自動的に貼り付ける機構を備えていてもよい。
また、上記の実施形態では、電解質膜92の第1面に触媒材料層9aを形成する工程と、電解質膜92の第2面に触媒材料層9bを形成する工程とが、別々の装置で実施されていた。しかしながら、これらの2つの工程を、1つの塗工装置の中で、連続的に実施するようにしてもよい。
また、接続装置や塗工装置の細部の構成については、本願の各図と相違していてもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 第1面塗工装置
2 第2面塗工装置
9a,9b 触媒材料層
11 搬送機構
12 塗工部
13 乾燥部
14 制御部
21 導入剥離部
22 吸着ローラ
23 塗工部
24 乾燥炉
25 貼付部
26 表面冷却部
27 制御部
31 基材巻出ローラ
70 接続装置
71 保持プレート
72 下流側クランプ機構
73 上流側クランプ機構
80 治具
81 位置決め部材
82 テープ
83 ラバーマット
84 テープ
90 基材
91 支持フィルム
92 電解質膜
93 カバーフィルム
94 膜・触媒層接合体
111 基材巻出ローラ
711 吸着孔
712 エアシリンダ
713 第1溝
714 第2溝
715 負圧発生装置
721,731 クランプ部材
722,732 エアシリンダ
901 第1基材
902 第2基材

Claims (15)

  1. 2層が積層された長尺帯状の基材である第1基材および第2基材の端部同士を接続する接続方法であって、
    a)保持プレートの上面において、前記第1基材の端部と前記第2基材の端部とを、前記基材の長手方向に重複させた状態で保持する工程と、
    b)前記工程a)の後、前記第1基材の端部と前記第2基材の端部との重複箇所を、前記基材の幅方向に延びる切断基準線に沿って、同時に切断する工程と、
    c)前記工程b)の後、前記切断基準線に沿って、前記第1基材と前記第2基材とを跨ぐように、テープを貼り付ける工程と、
    を有し、
    前記工程c)は、
    c−1)前記第1基材の一方の面と前記第2基材の一方の面とを跨ぐように、前記第1基材および前記第2基材の両側部からはみ出した状態で、切断基準線に沿って前記テープを貼り付ける工程と、
    c−2)前記保持プレートの上面と、前記第1基材および前記第2基材との間に、ラバーマットを挿入し、前記工程c−1)で貼り付け、前記第1基材および前記第2基材の両側部からはみ出した前記テープの両端部を除去する工程と、
    c−3)前記ラバーマットの上面に前記テープを配置し、前記第1基材の他方の面と前記第2基材の他方の面とを跨ぐように、前記第1基材および前記第2基材の両側部からはみ出した状態で、前記テープを貼り付ける工程と、
    c−4)前記工程c−3)で貼り付けられ、前記第1基材および前記第2基材の両側部からはみ出した前記テープの両端部を除去する工程と、
    を有する接続方法。
  2. 請求項1に記載の接続方法であって、
    前記工程a)では、複数の吸着孔を有する保持プレートの上面に、前記第1基材の端部と前記第2基材の端部とを吸着させる接続方法。
  3. 請求項2に記載の接続方法であって、
    前記保持プレートの上面は、
    前記幅方向に延びる第1溝と、
    前記第1溝とは前記長手方向の異なる位置において前記幅方向に延びる、前記切断基準線としての第2溝と、
    を有し、
    前記工程a)は、
    a−1)前記保持プレートの上面に、前記第1基材を保持する工程と、
    a−2)前記第1基材を、前記第1溝に沿って切断する工程と、
    a−3)切断後の前記第1基材の端部と重複するように、前記保持プレートの上面に、前記第2基材の端部を保持する工程と、
    を有し、
    前記工程b)では、前記重複箇所を、前記第2溝に沿って切断する接続方法。
  4. 請求項3に記載の接続方法であって、
    前記工程a−1)では、水平に配置された前記第1基材の下面に、前記保持プレートの上面を接近させる接続方法。
  5. 請求項3または請求項4に記載の接続方法であって、
    前記工程a−1)では、前記保持プレートよりも搬送方向の下流側において、前記第1基材を固定し、
    前記工程a−3)では、前記保持プレートよりも搬送方向の上流側において、前記第2基材を固定する接続方法。
  6. 請求項2から請求項5までのいずれか1項に記載の接続方法であって、
    前記工程a−3)では、前記第1基材の端部の幅方向の両側に配置された一対の位置決め部材の間に、前記第2基材の端部を配置する接続方法。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の接続方法であって、
    前記第1基材および前記第2基材は、支持フィルムおよび電解質膜の2層を有し、
    前記工程a)では、前記第1基材および前記第2基材は、前記電解質膜を前記保持プレート側に向けた状態で配置される接続方法。
  8. 支持フィルムと電解質膜の2層が積層された長尺帯状の基材である第1基材および第2基材の表面に、触媒インクを塗工する塗工方法であって、
    x)請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の接続方法により、前記第1基材および前記第2基材の端部同士を接続する工程と、
    y)接続後の基材を搬送しながら、前記基材の表面に触媒インクを塗工する工程と、
    を有する塗工方法。
  9. 2層が積層された長尺帯状の基材である第1基材および第2基材の端部同士を接続する接続装置であって、
    水平に配置された前記基材の下面に接触する上面を有する保持プレート
    を備え、
    前記保持プレートの上面は、前記第1基材の端部と、前記第2基材の端部とを、前記基材の長手方向に重複させた状態で配置する配置領域を有し、かつ、前記基材の幅方向に延びる切断基準線を有し、
    前記保持プレートを上下に移動させる昇降機構を備え、
    前記第1基材および前記第2基材の一方の面および他方の面にテープを貼り付ける機構を備え、
    前記保持プレートが下降位置にある時に、前記保持プレートの上面と前記第1基材および前記第2基材との間に対して挿入および除去され、前記保持プレートとともに上昇するラバーマットを備え、
    前記第1基材および前記第2基材の両側部からはみ出した前記テープの両端部は、前記ラバーマットが挿入された後に、カッターによって除去される接続装置。
  10. 請求項に記載の接続装置であって、
    前記保持プレートの上面は、複数の吸着孔を有する接続装置。
  11. 請求項または請求項10に記載の接続装置であって、
    前記保持プレートの上面は、
    前記幅方向に延びる第1溝と、
    前記第1溝とは前記長手方向の異なる位置において前記幅方向に延びる、前記切断基準線としての第2溝と、
    を有する接続装置。
  12. 請求項から請求項11までのいずれか1項に記載の接続装置であって、
    前記保持プレートよりも搬送方向の下流側において、前記第1基材を固定する下流側クランプ機構と、
    前記保持プレートよりも搬送方向の上流側において、前記第2基材を固定する上流側クランプ機構と、
    をさらに備える接続装置
  13. 請求項から請求項12までのいずれか1項に記載の接続装置であって、
    前記切断基準線に沿って進退可能なカッター
    をさらに備える接続装置。
  14. 請求項9から請求項13までのいずれか1項に記載の接続装置であって、
    前記第1基材および前記第2基材は、支持フィルムおよび電解質膜の2層を有し、
    前記保持プレートの前記上面は、前記電解質膜に接触する接続装置。
  15. 支持フィルムと電解質膜の2層が積層された長尺帯状の基材である第1基材および第2基材の表面に、触媒インクを塗工する塗工装置であって、
    前記基材を搬送経路に沿って搬送する搬送機構と、
    前記搬送経路上に配置された、請求項から請求項14までのいずれか1項に記載の接続装置と、
    前記搬送経路上の前記接続装置よりも下流側に配置され、前記基材の表面に触媒インクを塗工する塗工部と、
    を備える塗工装置。
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