JP6667148B2 - アルカリ乾電池 - Google Patents

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Description

本発明は、ゲル状の負極を備えるアルカリ乾電池に関する。
アルカリ乾電池(アルカリマンガン乾電池)は、マンガン乾電池に比べて容量が大きく、大きな電流を取り出すことができるため、広く利用されている。アルカリ乾電池は、正極と、ゲル状の負極と、正極と負極との間に配されたセパレータと、正極、負極、およびセパレータ中に含まれるアルカリ電解液とを備える。負極は、亜鉛を含む負極活物質を含む。このようなアルカリ乾電池について、様々な検討が行われている。
例えば、負極に、負極活物質の防食剤としてテレフタル酸を添加することが提案されている(特許文献1参照)。防食剤としての効果を発揮するためには、負極活物質の表面を、粒子サイズが非常に小さい(例えば、粒径2μm以下の)テレフタル酸で覆う必要がある。
特開平2−194103号公報
ゲル状の負極を備えるアルカリ乾電池では、電池の落下や輸送時に、電池に強い衝撃や振動が付与されると、ゲル状の負極が正極側へ流動(飛散)して、内部短絡が生じ、電池が発熱することがある。特に、中空円筒形の正極と、正極の中空部内に配されたゲル状の負極とを備える、インサイドアウト型の構造を有するアルカリ乾電池では、負極の流動(飛散)に伴ってセパレータが座屈することがあり、負極の正極側への流出が生じ易い。
また、アルカリ乾電池を電源とする電子機器などの高性能化に伴い、アルカリ乾電池の更なる高容量化および高出力化が求められている。
本開示の目的は、ゲル状の負極を備えるアルカリ乾電池において、高容量化および高出力化を図るとともに、負極の正極側への流動による内部短絡の発生と、これに伴う電池の発熱を抑制することである。
本開示の一局面は、正極と、ゲル状の負極と、正極と負極との間に配されたセパレータと、正極、負極、およびセパレータ中に含まれるアルカリ電解液とを備える。負極は、亜鉛を含む負極活物質と、粒子状のテレフタル酸とを含み、テレフタル酸の体積基準の粒度分布におけるメジアン径は、25〜210μmである、アルカリ乾電池に関する。
本開示によれば、ゲル状の負極を備えるアルカリ乾電池において、高容量化および高出力化が可能であるとともに、負極の正極側への流動による内部短絡の発生と、これに伴う電池の発熱を抑制することができる。
図1は、本発明の一実施形態におけるアルカリ乾電池の一部を断面とする正面図である。
本発明の一実施形態に係るアルカリ乾電池は、正極と、ゲル状の負極と、正極と負極との間に配されたセパレータと、正極、負極、およびセパレータ中に含まれるアルカリ電解液とを備える。負極は、亜鉛を含む負極活物質を含む。
負極は、粒子状のテレフタル酸(パラ体)を含む。テレフタル酸は、フタル酸(オルト体)やイソフタル酸(メタ体)とは異なり、ゲル状の負極に溶解し難い。負極に粒子状のテレフタル酸を含ませると、負極中では、テレフタル酸の粒子は、その表面がごく僅かに溶解するだけであり、その殆どは溶解せずに存在する。よって、負極に粒子状のテレフタル酸を含ませると、負極が白濁する。このような現象は、負極にフタル酸やイソフタル酸を含ませる場合には見られない。
負極中のテレフタル酸の平均粒径が25〜210μmである場合、負極に適度な粘性とともに弾性が付与されるため、電池の落下や輸送時に、電池に大きな衝撃や振動が加えられた場合でも、負極の正極側への流動(飛散)が十分に抑制される。その結果、内部短絡の発生と、それに伴う電池の発熱を防ぐことができる。インサイドアウト型の構造を有するアルカリ乾電池では、負極の流動(飛散)に伴うセパレータの座屈が抑制され、負極の正極側への流出を十分に抑制することができる。
上記の負極の白濁現象および負極の流動の抑制効果は、負極中のテレフタル酸の平均粒径が20μm以下では殆どみられない。
また、負極中のテレフタル酸の平均粒径が25〜210μmである場合、放電性能が向上する。特に、高負荷放電性能が向上し、高容量化および高出力化を図ることができる。上記のような特定の平均粒径を有するテレフタル酸は、ゲル状の負極において分散剤としての役割を十分に果たすことができる。すなわち、上記のテレフタル酸をゲル状の負極に分散させることにより、粒子状の負極活物質が凝集したり、ゲル化剤が凝集したりすることを抑制することができる。ゲル状の負極内において負極活物質およびゲル化剤が均一に混ざり合うことで、放電ムラが抑制されるため、放電性能が向上する。
また、ゲル状の負極が十分に均質化されるため、負極の流動の抑制効果に対する信頼性を高めることができる。
負極中のテレフタル酸の平均粒径が25μm未満であると、テレフタル酸による負極の分散性の向上効果が不十分となる。また、負極活物質がテレフタル酸の小さな粒子で覆われ易くなり、負極活物質が電解液と接触する面(反応活性面)が減少する。よって、放電性能は向上しない。
一方、負極中のテレフタル酸の平均粒径が210μm超であると、テレフタル酸の大きな粒子は破断力が大きいため、負極活物質やゲル化剤が、テレフタル酸の大きな粒子と接触した際に損傷し易くなる。また、テレフタル酸による負極の分散性の向上効果が不十分となる。よって、放電性能は向上しない。
負極の流動の抑制効果および放電性能の向上効果を更に高めることができることから、負極中のテレフタル酸の平均粒径は、100〜210μmであることが好ましい。
負極中のテレフタル酸の平均粒径は、例えば、以下の方法により求められる。
まず、電池を解体してゲル状の負極を取り出した後、遠心分離して負極から負極活物質を除去し、ゲル化剤とテレフタル酸の粒子の混合物を得る。得られた混合物を乾燥した後、光学顕微鏡を用いて観察し、テレフタル酸の粒子の10個を無作為に選び出す。そして、各粒子の粒径を測定し、測定値の大きいものから順に2つ、小さいものから順に2つの測定値をそれぞれ削除し、残りの6つの測定値の平均値を、負極中のテレフタル酸の平均粒径として求めることができる。
負極に含まれるゲル状電解液(電解液およびゲル化剤の混合物)が平均粒径25〜210μmのテレフタル酸を含む場合、ゲル状電解液は白濁し、この時のゲル状電解液の透過率は1%以下である。
なお、上記のゲル状電解液の透過率は、以下の手法により求められる。まず、電池を解体して負極を取り出す。その後、この負極を、遠心分離し、ゲル状電解液を含む透明な上層と、ゲル状電解液とテレフタル酸の粒子とを含む白濁する中間層と、負極活物質を含む下層とに分離する。そして、吸光光度法を用いて中間層の透過率をゲル状電解液の透過率として求めることができる。
負極中のテレフタル酸の含有量は、負極活物質100質量部当たり0.01〜0.5質量部であることが好ましい。負極中のテレフタル酸の含有量が上記範囲内である場合、負極の流動の抑制効果および放電性能の向上効果を更に高めることができる。
なお、負極中のテレフタル酸の含有量が負極活物質100質量部当たり0.5質量部以下であると、負極は良好な弾性を有するとともに良好な粘性を有するため、正極の中空部内への負極の充填性が良好になる。
負極は、添加剤としてハロゲン化カリウムを負極活物質100質量部当たり0.1〜1.0質量部含むことが好ましい。特定の平均粒径のテレフタル酸と、特定量のハロゲン化カリウムとを組み合わせて負極に含ませることで、テレフタル酸による負極の流動抑制の効果を維持しつつ、負極の分散性の向上効果を更に高めることにより、放電性能を更に高めることができる。ハロゲン化カリウムとして、KFおよびKBrの少なくとも一方を用いることが好ましい。
負極中のハロゲン化カリウムの含有量は、負極活物質100質量部当たり0.1〜0.5質量部であることがより好ましい。
セパレータは、ポリビニルアルコールを50〜70質量%含むことが好ましい。ポリビニルアルコールは、例えば、セパレータを構成する繊維(不織布)または微多孔質フィルムに含まれる。
セパレータ中のポリビニルアルコールの含有量が上記範囲内である場合、セパレータの強度を十分に高めることができるため、負極の正極側への流出を更に抑制することができる。特に、インサイドアウト型の構造を有するアルカリ乾電池では、セパレータの座屈による負極の正極側への流出を更に抑制することができる。
また、セパレータ中のポリビニルアルコールの含有量が上記範囲内である場合、セパレータの吸液速度を十分に高めることができるため、高負荷放電性能を更に高めることができる。
インサイドアウト型の構造を有するアルカリ乾電池では、セパレータの厚みは、220〜390μmであることが好ましい。
なお、本明細書中、単に、セパレータの厚みと記載されている場合、これは、電解液を含んで膨潤した状態のセパレータの厚みを意味する。また、1枚のシートを多重に巻いたり、複数枚のシートを重ね合わせたりしてセパレータを構成する場合、セパレータの厚みは、巻いた(重ね合わせた)シートの厚みを合計した総厚みを指す。1枚のシートを1重または多重に巻いて円筒型セパレータを構成する場合において、その強度向上のために、シートの巻き始めの一方の端部と、巻き終わりの他方の端部とを重ね合わせる場合、セパレータの厚みとは、上記の重ね合わせる部分以外の部分の厚みを指す。
セパレータの厚みが220〜390μmである場合、セパレータの強度を十分に確保することができるため、セパレータの座屈による負極の正極側への流出を更に抑制することができる。また、正極の中空部内への負極の充填量(負極容量)を十分に確保することができるとともに、電池の内部抵抗を十分に小さくすることができる。よって、放電性能を更に高めることができる。セパレータの厚みは、220〜260μmであることがより好ましい。
本発明の一実施形態に係るアルカリ乾電池としては、円筒形電池、コイン形電池などが挙げられる。
以下、本実施形態に係るアルカリ乾電池を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。また、本発明の効果を奏する範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。さらに、他の実施形態との組み合わせも可能である。
図1は、本発明の一実施形態におけるアルカリ乾電池の横半分を断面とする正面図である。図1は、インサイドアウト型の構造を有する円筒形電池の一例を示す。図1に示すように、アルカリ乾電池は、中空円筒形の正極2と、正極2の中空部内に配された負極3と、これらの間に配されたセパレータ4と、アルカリ電解液(図示せず)とを含み、これらが、正極端子を兼ねた有底円筒形の電池ケース1内に収容されている。
正極2は、電池ケース1の内壁に接して配されている。正極2は、二酸化マンガンとアルカリ電解液とを含む。
正極2の中空部内には、セパレータ4を介して、ゲル状の負極3が充填されている。負極3は、亜鉛を含む負極活物質とテレフタル酸に加え、通常、アルカリ電解液とゲル化剤とを含む。
セパレータ4は、有底円筒形であり、電解液を含む。セパレータ4は、円筒型のセパレータ4aと、底紙4bとで構成されている。セパレータ4aは、正極2の中空部の内面に沿って配され、正極2と負極3とを隔離している。よって、正極と負極との間に配されたセパレータとは、円筒型のセパレータ4aを意味する。底紙4bは、正極2の中空部の底部に配され、負極3と電池ケース1とを隔離している。
電池ケース1の開口部は、封口ユニット9により封口されている。封口ユニット9は、ガスケット5、負極端子を兼ねる負極端子板7、および負極集電体6からなる。負極集電体6は負極3内に挿入されている。負極集電体6は、頭部と胴部とを有する釘状の形態を有しており、胴部はガスケット5の中央筒部に設けられた貫通孔に挿入され、負極集電体6の頭部は負極端子板7の中央部の平坦部に溶接されている。電池ケース1の開口端部は、ガスケット5の外周端部を介して負極端子板7の周縁部の鍔部にかしめつけられている。電池ケース1の外表面には外装ラベル8が被覆されている。
負極3は、平均粒径が25〜210μmのテレフタル酸の粒子を含む。これにより、負極3に適度な粘性および弾性が付与され、負極3の流動が十分に抑制される。このため、電池の落下や輸送時に電池に加えられる衝撃や振動により負極3がガスケット5側へ流動(飛散)しにくくなる。よって、負極3のガスケット5側への流動(飛散)に伴うセパレータ4a(ガスケット5側の端部)の座屈による負極3の正極2側への流出が十分に抑制される。その結果、負極3の正極2側への流出による内部短絡の発生と、それに伴う電池の発熱を防ぐことができる。また、負極3に含ませるテレフタル酸の平均粒径が25〜210μmである場合、良好な放電性能(特に、高負荷放電性能)が得られる。
以下、アルカリ乾電池の詳細について説明する。
(負極)
負極活物質としては、亜鉛、亜鉛合金などが挙げられる。亜鉛合金は、耐食性の観点から、インジウム、ビスマスおよびアルミニウムからなる群より選択される少なくとも一種を含んでもよい。亜鉛合金中のインジウム含有量は、例えば、0.01〜0.1質量%であり、ビスマス含有量は、例えば、0.003〜0.02質量%である。亜鉛合金中のアルミニウム含有量は、例えば、0.001〜0.03質量%である。亜鉛合金中において亜鉛以外の元素が占める割合は、耐食性の観点から、0.025〜0.08質量%であるのが好ましい。
負極活物質は、通常、粉末状の形態で使用される。負極の充填性および負極内でのアルカリ電解液の拡散性の観点から、負極活物質粉末の平均粒径(D50)は、例えば、100〜200μm、好ましくは110〜160μmである。なお、本明細書中、平均粒径(D50)とは、体積基準の粒度分布におけるメジアン径である。平均粒径は、例えば、レーザ回折/散乱式粒子分布測定装置を用いて求められる。
負極は、例えば、亜鉛を含む負極活物質粒子、テレフタル酸粒子、ゲル化剤およびアルカリ電解液を混合することにより得られる。負極に添加するテレフタル酸粉末の平均粒径(D50)は、好ましくは25〜210μm、より好ましくは100〜210μmである。この場合、電池の落下や輸送時に電池に加えられる衝撃や振動による負極の流動に伴うセパレータの座屈による負極の正極側への流出を抑制することができるとともに、放電性能を高めることができる。
負極の作製で用いられる負極活物質粉末の平均粒径(D50)P1と、テレフタル酸粉末の平均粒径(D50)P2とは、関係式:
0.5≦P1/P2≦5.0
を満たすことが好ましい。P1/P2が上記範囲内である場合、負極の流動の抑制効果および放電性能の向上効果を更に高めることができる。より好ましくは、P1/P2は0.6〜1.3である。
ゲル化剤としては、アルカリ乾電池の分野で使用される公知のゲル化剤が特に制限なく使用され、例えば、吸水性ポリマーなどが使用できる。このようなゲル化剤としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウムが挙げられる。
ゲル化剤の添加量は、負極活物質100質量部あたり、例えば、0.5〜2.5質量部である。
負極には、粘度の調整等のために、ポリオキシアルキレン基含有化合物やリン酸エステル等の界面活性剤を用いてもよい。中でも、リン酸エステルまたはそのアルカリ金属塩等が好ましい。負極中に界面活性剤をより均一に分散させる観点から、界面活性剤は、負極作製時に用いられるアルカリ電解液に予め添加しておくことが好ましい。
負極には、耐食性を向上させるために、インジウムやビスマス等の水素過電圧の高い金属を含む化合物を適宜添加してもよい。亜鉛等のデンドライトの成長を抑制するために、負極に、微量のケイ酸やそのカリウム塩などのケイ酸化合物を適宜添加してもよい。
(負極集電体)
ゲル状負極に挿入される負極集電体の材質としては、例えば、金属、合金などが挙げられる。負極集電体は、好ましくは、銅を含み、例えば、真鍮などの銅および亜鉛を含む合金製であってもよい。負極集電体は、必要により、スズメッキなどのメッキ処理がされていてもよい。
(正極)
正極は、通常、正極活物質である二酸化マンガンに加え、導電剤およびアルカリ電解液を含む。また、正極は、必要に応じて、さらに結着剤を含有してもよい。
二酸化マンガンとしては、電解二酸化マンガンが好ましい。二酸化マンガンの結晶構造としては、α型、β型、γ型、δ型、ε型、η型、λ型、ラムスデライト型が挙げられる。
二酸化マンガンは粉末の形態で用いられる。正極の充填性および正極内での電解液の拡散性などを確保し易い観点からは、二酸化マンガンの平均粒径(D50)は、例えば、25〜60μmである。
成形性や正極の膨張抑制の観点から、二酸化マンガンのBET比表面積は、例えば、20〜50m2/gの範囲であってもよい。なお、BET比表面積とは、多分子層吸着の理論式であるBET式を用いて、表面積を測定および計算したものである。BET比表面積は、例えば、窒素吸着法による比表面積測定装置を用いることにより測定できる。
導電剤としては、例えば、アセチレンブラックなどのカーボンブラックの他、黒鉛などの導電性炭素材料が挙げられる。黒鉛としては、天然黒鉛、人造黒鉛などが使用できる。導電剤は、繊維状などであってもよいが、粉末状であることが好ましい。導電剤の平均粒径(D50)は、例えば、3〜20μmである。
正極中の導電剤の含有量は、二酸化マンガン100質量部に対して、例えば、3〜10質量部、好ましくは5〜9質量部である。
正極は、例えば、正極活物質、導電剤、アルカリ電解液、必要に応じて結着剤を含む正極合剤をペレット状に加圧成形することにより得られる。正極合剤を、一旦、フレーク状や顆粒状にし、必要により分級した後、ペレット状に加圧成形してもよい。
ペレットは、電池ケース内に収容された後、所定の器具を用いて、電池ケース内壁に密着するように二次加圧される。
(セパレータ)
セパレータの材質としては、例えば、セルロース、ポリビニルアルコールなどが例示できる。セパレータは、上記材料の繊維を主体として用いた不織布であってもよく、セロファンやポリオレフィン系などの微多孔質フィルムであってもよい。不織布と微多孔質フィルムとを併用してもよい。
セパレータとしては、不織布を用いるのが好ましい。セパレータの強度向上の観点から、不織布は、ポリビニルアルコール繊維を含むことが好ましい。このような不織布は、例えば、ポリビニルアルコール繊維とそれ以外の他の繊維とを混抄して得られる。具体的には、セルロース繊維およびポリビニルアルコール繊維を主体として混抄した不織布、レーヨン繊維およびポリビニルアルコール繊維を主体として混抄した不織布が例示できる。セパレータの座屈による負極の正極側への流出を抑制するとともに放電性能を向上させる観点から、不織布中のポリビニルアルコール繊維の含有量は、50〜70質量%であることが好ましい。
図1では、円筒型のセパレータ4aと、底紙4bとを用いて、有底円筒形のセパレータ4を構成している。有底円筒形のセパレータは、これに限らず、アルカリ乾電池の分野で使用される公知の形状のセパレータを用いればよい。セパレータは、1枚のシートで構成してもよく、セパレータを構成するシートが薄ければ、複数のシートを重ね合わせて構成してもよい。円筒型のセパレータは、薄いシートを複数回巻いて構成してもよい。
(アルカリ電解液)
アルカリ電解液は、正極、負極およびセパレータ中に含まれる。アルカリ電解液としては、例えば、水酸化カリウムを含むアルカリ水溶液が用いられる。アルカリ電解液中の水酸化カリウムの濃度は、30〜50質量%が好ましい。アルカリ水溶液に、さらに酸化亜鉛を含ませてもよい。アルカリ電解液中の酸化亜鉛の濃度は、例えば、1〜5質量%である。
(電池ケース)
電池ケースには、例えば、有底円筒形の金属ケースが用いられる。金属ケースには、例えば、ニッケルめっき鋼板が用いられる。正極と電池ケースとの間の密着性を良くするためには、金属ケースの内面を炭素被膜で被覆した電池ケースを用いるのが好ましい。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
《実施例1》
下記の(1)〜(3)の手順に従って、図1に示す単3形の円筒形アルカリ乾電池(LR6)を作製した。
(1)正極の作製
正極活物質である電解二酸化マンガン粉末(平均粒径(D50)35μm)に、導電剤である黒鉛粉末(平均粒径(D50)8μm)を加え、混合物を得た。電解二酸化マンガン粉末および黒鉛粉末の質量比は92.4:7.6とした。なお、電解二酸化マンガン粉末は、比表面積が41m2/gであるものを用いた。混合物に電解液を加え、充分に攪拌した後、フレーク状に圧縮成形して、正極合剤を得た。混合物および電解液の質量比は100:1.5とした。電解液には、水酸化カリウム(濃度35質量%)および酸化亜鉛(濃度2質量%)を含むアルカリ水溶液を用いた。
フレーク状の正極合剤を粉砕して顆粒状とし、これを篩によって分級した。10〜100メッシュの顆粒11gを、外径13.65mmの所定の中空円筒形に加圧成形して、正極ペレットを2個作製した。
(2)負極の作製
負極活物質である亜鉛合金粉末(平均粒径(D50)130μm)と、テレフタル酸粉末(平均粒径(D50)26μm)と、上記の電解液と、ゲル化剤とを混合し、ゲル状の負極3を得た。亜鉛合金としては、0.02質量%のインジウムと、0.01質量%のビスマスと、0.005質量%のアルミニウムとを含む亜鉛合金を用いた。ゲル化剤には、架橋分岐型ポリアクリル酸および高架橋鎖状型ポリアクリル酸ナトリウムの混合物を用いた。負極活物質と、電解液と、ゲル化剤との質量比は、100:50:1とした。テレフタル酸は、負極活物質100質量部当たり0.2質量部で用いた。
(3)アルカリ電池の組立て
ニッケルめっき鋼板製の有底円筒形の電池ケース(外径13.80mm、円筒部の肉厚0.15mm、高さ50.3mm)の内面に、日本黒鉛(株)製のバニーハイトを塗布して厚み約10μmの炭素被膜を形成し、電池ケース1を得た。電池ケース1内に正極ペレットを縦に2個挿入した後、加圧して、電池ケース1の内壁に密着した状態の正極2を形成した。有底円筒形のセパレータ4を正極2の内側に配置した後、上記の電解液を注入し、セパレータ4に含浸させた。この状態で所定時間放置し、電解液をセパレータ4から正極2へ浸透させた。その後、6gのゲル状負極3を、セパレータ4の内側に充填した。
セパレータ4は、円筒型のセパレータ4aおよび底紙4bを用いて構成した。円筒型のセパレータ4aおよび底紙4bには、質量比が1:1であるレーヨン繊維およびポリビニルアルコール繊維を主体として混抄した不織布シート(坪量28g/m2)を用いた。底紙4bに用いた不織布シートの厚みは0.27mmであった。
セパレータ4a(膨潤前の厚み206μm)は、厚み103μmの不織布シートを二重に巻いて構成した。このとき、不織布シートの巻き始めの一方の端部と、不織布シートの巻き終わりの他方の端部とが互いに重なり合う部分を設けた。セパレータの正極の軸方向(図1のX方向)と垂直な断面において、重なり合う部分の長さは、3mmとした。
負極集電体6は、一般的な真鍮(Cu含有量:約65質量%、Zn含有量:約35質量%)を、釘型にプレス加工した後、表面にスズめっきを施すことにより得た。負極集電体6の胴部の径は1.15mmとした。ニッケルめっき鋼板製の負極端子板7に負極集電体6の頭部を電気溶接した。その後、負極集電体6の胴部を、ポリアミド6,12を主成分とするガスケット5の中心の貫通孔に圧入した。このようにして、ガスケット5、負極端子板7、および負極集電体6からなる封口ユニット9を作製した。
次に、封口ユニット9を電池ケース1の開口部に設置した。このとき、負極集電体6の胴部を、負極3内に挿入した。電池ケース1の開口端部を、ガスケット5を介して、負極端子板7の周縁部にかしめつけ、電池ケース1の開口部を封口した。外装ラベル8で電池ケース1の外表面を被覆した。このようにして、アルカリ乾電池を作製した。
《実施例2〜4》
負極中のテレフタル酸の平均粒径を表1に示す値とした以外は、実施例1と同様にしてアルカリ乾電池を作製した。
《比較例1》
負極の作製において、テレフタル酸を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にしてアルカリ乾電池を作製した。
《比較例2〜4》
負極中のテレフタル酸の平均粒径を表1に示す値とした以外は、実施例1と同様にしてアルカリ乾電池を作製した。
《比較例5》
負極の作製において、テレフタル酸(パラ体)粉末の代わりにフタル酸(オルト体)粉末を用いた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ乾電池を作製した。
《比較例6》
負極の作製において、テレフタル酸(パラ体)粉末の代わりにイソフタル酸(メタ体)粉末を用いた以外は、実施例1と同様にしてアルカリ乾電池を作製した。
[評価]
得られたアルカリ乾電池を用いて、下記の評価を行った。
(i)安全性の評価
実施例および比較例の電池を20個ずつ準備した。各電池の2個を直列に配置してテープで固定し、負極側(図1の負極端子板7側)を下向きにして1mの高さからコンクリートの床面に落下させた。落下させる工程を3回繰り返し行った。この時、40℃以上に発熱した電池の個数を求め、発熱した電池の発生率を求めた。
(ii)高負荷パルス放電性能の評価
20±2℃の環境下、1.5Wで2秒間の放電と、0.65Wで28秒間の放電とを交互に10回繰り返すパルス放電を行った後、55分間休止する工程を、電池の閉路電圧が1.05Vに達するまで繰り返し行った。この時、電池の閉路電圧が1.05Vに達するまでの時間を測定し、比較例1の放電時間を100とした指数として表した。
(iii)負極中のテレフタル酸の平均粒径の測定
電池を解体してゲル状の負極を取り出した後、遠心分離して負極から負極活物質を除去し、ゲル化剤とテレフタル酸の粒子の混合物を得た。得られた混合物を乾燥した後、光学顕微鏡を用いて観察し、テレフタル酸の粒子の10個を無作為に選び出した。そして、各粒子の粒径を測定し、測定値の大きいものから順に2つ、小さいものから順に2つの測定値をそれぞれ削除し、残りの6つの測定値の平均値を、負極中のテレフタル酸の平均粒径として求めた。
(iv)セパレータ(膨潤後)の厚みの測定
正極端子面から電池の軸方向(図1のX方向)に20mmの個所の横断面(図1のX方向と垂直な断面)像を、CTスキャンを用いて観察し、正極と負極との間の距離(径方向の長さ)を、セパレータ4a(電解液を含んで膨潤した状態)の厚みとして測定した。正極と負極との間の円筒型のセパレータ4aが配された任意の1点(巻き始めの一方の端部と、巻き終わりの他方の端部とが互いに重なり合う部分を除く)を決めて、まず測定を行い、電池の軸を中心にして90°ずつ回転させたときの点(巻き始めの一方の端部と、巻き終わりの他方の端部とが互いに重なり合う部分を除く、残りの3点)についても、同様に測定を行った。4点の測定値のうち最大値および最小値を除いた残りの2点の測定値の平均値を求めた。
評価結果を表1に示す。
Figure 0006667148
実施例1〜4の負極中のテレフタル酸の平均粒径は、それぞれ約26μm、約100μm、約130μm、約204μmであった。比較例2〜4の負極中のテレフタル酸の平均粒径は、それぞれ約2μm、約24μm、および約217μmであった。
実施例1〜4および比較例1〜6のセパレータ(膨潤後)の厚みは、約260μmであった。
実施例1〜4および比較例3〜4では、負極は平均粒径20μm超のテレフタル酸の粒子を含むため、負極が白濁した。比較例5〜6では、負極の作製過程において、フタル酸およびイソフタル酸は負極中に溶解し、負極は白濁せず無色であった。比較例2では、負極に含まれるテレフタル酸の粒子が非常に小さいため、負極は白濁しなかった。
実施例1〜4では、特定の平均粒径のテレフタル酸を負極に含ませることで、負極の流動が抑制されたため、発熱した電池はみられなかった。
実施例1〜4では、高負荷放電性能が向上した。これは、特定の平均粒径のテレフタル酸を負極に含ませることで、負極内において負極活物質およびゲル化剤が均一に混ざり合い、放電ムラが抑制されたためであると考えられる。負極中のテレフタル酸の平均粒径が100〜210μmである実施例2〜4では、優れた高負荷放電性能が得られた。
比較例1では、負極が特定の平均粒径のテレフタル酸を含まないため、負極の流動を抑制することができず、発熱した電池があった。また、比較例1では、負極が特定の平均粒径のテレフタル酸を含まないため、放電性能は向上しなかった。
比較例2では、テレフタル酸の粒子が非常に小さいため、負極の流動を抑制する効果が得られず、発熱した電池があった。
比較例2および3では、放電性能は向上しなかった。これは、テレフタル酸の粒子が小さく、負極の分散性の向上効果が十分に得られなかったためであると考えられる。また、負極活物質がテレフタル酸の小さな粒子で覆われる度合いが大きくなり、負極活物質が電解液と接触する面(反応活性面)が減少したためであると考えられる。
比較例4では、負極活物質およびゲル化剤がテレフタル酸の大きな粒子と接触することにより損傷したため、放電性能は向上しなかった。
負極にフタル酸やイソフタル酸を添加した比較例5および6では、負極の流動が抑制されなかったため、発熱した電池があった。また、比較例5および6では、比較例1と比べて、放電性能が低下した。
ここで、テレフタル酸の負極活物質に対する防食効果を評価した結果に関して説明する。テレフタル酸を添加しなかった比較例1の電池、平均粒径2μmのテレフタル酸を添加した比較例2の電池、平均粒径100μmのテレフタル酸を添加した実施例2の電池を、60℃で28日保管した後、水上置換法で電池を開封することで、捕集したガス量を測定した。比較例1の電池は0.65ml、比較例2の電池は0.55ml、実施例2の電池は0.80mlであった。従って、平均粒径が100μmと大きいテレフタル酸は、放電性能や安全性は向上した一方、防食効果を有さないことがわかった。
《実施例5〜8》
負極の作製において、テレフタル酸の含有量(負極活物質100質量部あたりの量)を、表2に示す値とした以外は、実施例3と同様にしてアルカリ乾電池を作製し、評価した。
評価結果を表2に示す。
Figure 0006667148
テレフタル酸の含有量が負極活物質100質量部あたり0.01〜0.5質量部である実施例3、6、および7では、発熱した電池はみられなかった。また、実施例3、6、および7では、約10%以上の大幅な高負荷放電性能の向上がみられた。
《実施例9〜10》
セパレータの作製において、セパレータ中のポリビニルアルコールの含有量(不織布中のポリビニルアルコール繊維の含有量)を、表3に示す値とした以外は、実施例3と同様にしてアルカリ乾電池を作製し、評価した。
評価結果を表3に示す。
Figure 0006667148
セパレータ中のポリビニルアルコールの含有量が50〜70質量%である実施例3、9、および10では、発熱した電池はみられなかった。実施例3、9、および10では、約10%以上の大幅な高負荷放電性能の向上がみられた。
《実施例11》
負極の作製において、KFを負極活物質100質量部当たり0.1質量部添加した以外は、実施例3と同様にしてアルカリ乾電池を作製し、評価した。
《実施例12〜14》
負極の作製において、KBrを負極活物質100質量部当たり0.1、0.5、または1.0質量部添加した以外は、実施例3と同様にしてアルカリ乾電池を作製し、評価した。
評価結果を表4に示す。
Figure 0006667148
実施例11〜14では、発熱した電池はみられず、高負荷放電性能が向上した。特に、実施例11〜13では、約20%以上の大幅な高負荷放電性能の向上がみられた。
本発明の一実施形態によれば、乾電池を電源とするあらゆる機器に使用できる。例えば、ポータブルオーディオ機器、電子ゲーム、ライト、おもちゃなどに好適である。
1 電池ケース
2 正極
3 負極
4 有底円筒形のセパレータ
4a 円筒型のセパレータ
4b 底紙
5 ガスケット
6 負極集電体
7 負極端子板
8 外装ラベル
9 封口ユニット

Claims (5)

  1. 正極と、ゲル状の負極と、前記正極と前記負極との間に配されたセパレータと、前記正極、前記負極、および前記セパレータ中に含まれるアルカリ電解液とを備え、
    前記負極は、亜鉛を含む負極活物質と、粒子状のテレフタル酸とを含み、
    前記テレフタル酸の体積基準の粒度分布におけるメジアン径は、25〜210μmである、アルカリ乾電池。
  2. 前記負極中の前記テレフタル酸の含有量は、前記負極活物質100質量部当たり0.01〜0.5質量部である、請求項1に記載のアルカリ乾電池。
  3. 前記テレフタル酸の平均粒径は、100〜210μmである、請求項1または2に記載のアルカリ乾電池。
  4. 前記セパレータは、ポリビニルアルコールを50〜70質量%含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のアルカリ乾電池。
  5. 前記負極は、ハロゲン化カリウムを前記負極活物質100質量部当たり0.1〜1.0質量部含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のアルカリ乾電池。
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