JP6665435B2 - ガラス物品の製造方法 - Google Patents
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Description
この方法によれば、ポットの流出口から流出する溶融ガラスの圧力が安定し易い。
この方法によれば、ポットの流入口から流入する溶融ガラスの温度を低下させることで、ポットの流入口から流入する溶融ガラスの粘度が高まる。これにより、ポットの流入口から流入する溶融ガラスの流量を容易に低下することができるため、ポット内の溶融ガラスの液面の上昇を容易に抑えることができる。
この方法によれば、ポットの流出口から流出する溶融ガラスの温度を上昇させることで、ポットの流出口から流出する溶融ガラスの粘度が低くなる。これにより、ポットの流出口から流出する溶融ガラスの流量を容易に高めることができるため、ポット内の溶融ガラスの液面の上昇を容易に抑えることができる。
この方法によれば、ポット内の溶融ガラスの失透を好適に抑えることができる。
無アルカリガラスの溶融粘度は比較的高いため、特にポット内の溶融ガラスにおける上層部分が停滞し易い。こうした無アルカリガラスを用いたガラス物品の製造において、ポット内の溶融ガラスにおける上層部分の停滞を抑えることができる観点で、上記の製造方法は特に有利である。
図1に示すように、ガラス物品の製造方法に用いられる製造装置は、溶融ガラスMGを調製する溶融炉と、ポット11と、ポット11から流出した溶融ガラスMGからガラス物品を成形する成形部とを備えている。
ガラス物品の製造方法では、ポット11内の溶融ガラスMGの液面GLを、ポット11の流入口12の上端12a以下の高さに維持してガラス物品を成形する。この方法によれば、ポット11内の溶融ガラスMGの上層部分は、図1に矢印で示すように、ポット11の流入口12から流入される溶融ガラスMGにより押し流され易くなる。これにより、ポット11内の溶融ガラスMGにおける上層部分が停滞し難くなる。
(1)ガラス物品の製造方法では、溶融ガラスMGを調製する溶融炉と、ポット11と、ポット11から流出した溶融ガラスMGからガラス物品を成形する成形部とを備える製造装置が用いられる。ポット11は、溶融炉から供給される溶融ガラスMGを流入する流入口12と流入口12よりも下方において溶融ガラスMGを流出する流出口13とを有している。ガラス物品の製造方法では、ポット11内の溶融ガラスMGの液面GLを、ポット11の流入口12の上端12a以下の高さに維持してガラス物品を成形している。この方法によれば、上記作用が得られるため、例えば、ポット11内の溶融ガラスMGにおける上層部分の経時的な温度低下が抑えられる。これにより、溶融ガラスMGの失透を抑えることができる。また、溶融ガラスMGの液面GLから溶融ガラスMGの中の成分の揮発を抑えることもできる。このようにポット11内において溶融ガラスMGの異質化を抑えることができる。これにより、ガラス物品において、溶融ガラスMGの異質化を要因とした欠陥の発生を抑えることができるため、ガラス物品の生産性を高めることが可能となる。
上記実施形態を次のように変更してもよい。
・前記ポット11内の溶融ガラスMGの液面GLを、物理的に下方に押圧することで、ポット11の上端12a以下の高さに維持することもできる。こうした押圧には、例えば、気体の圧力、又は溶融ガラスMGの液面GLに接触可能な押圧部材を用いることができる。
Claims (6)
- 溶融ガラスを調製する溶融炉と、
前記溶融炉から供給される溶融ガラスを清澄する清澄室と、
前記清澄室から供給される溶融ガラスを撹拌するための撹拌機構を有する第一ポットと、
前記第一ポットから供給される溶融ガラスを流入する流入口と前記流入口よりも下方において溶融ガラスを流出する流出口とを有する第二ポットと、
前記第二ポットから流出した前記溶融ガラスからダウンドロー法によって板ガラスを成形する成形部と、
を備える製造装置を用いるガラス物品の製造方法であって、
前記ガラス物品は、ディスプレイ用の板ガラスであり、
前記成形部に前記溶融ガラスを供給する流路に前記溶融ガラスを流出させるように配置される、撹拌機構を備えない前記第二ポットとして、
前記流入口が形成される筒状の上部壁と、前記上部壁から下方に延在するとともに下方に向かうにつれて縮径する筒状の中間壁と、前記中間壁からさらに下方に延在するとともに前記流出口が形成される筒状の下部壁とを備えるポットを用い、
当該第二ポット内の溶融ガラスの液面を、前記流入口の上端以下の高さに維持して前記ガラス物品を成形することを特徴とするガラス物品の製造方法。 - 前記第二ポット内の溶融ガラスの液面を、前記流入口の下端よりも上方に維持して前記ガラス物品を成形することを特徴とする請求項1に記載のガラス物品の製造方法。
- 前記第二ポット内の溶融ガラスの液面が上昇した場合、前記流入口から流入する溶融ガラスの温度を低下させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガラス物品の製造方法。
- 前記第二ポット内の溶融ガラスの液面が上昇した場合、前記流出口から流出する溶融ガラスの温度を上昇させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のガラス物品の製造方法。
- 前記第二ポット内の溶融ガラスの温度MT℃は、溶融ガラスの液相温度をLT℃とした場合、LT+100℃よりも高いことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガラス物品の製造方法。
- 前記溶融ガラスは、無アルカリガラスであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のガラス物品の製造方法。
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