JP5818164B2 - 溶融ガラス用管状体及び溶融ガラス供給装置並びにパイプ部材 - Google Patents

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Description

本発明は、溶融ガラスが内部を流通するパイプ部材、及び該パイプ部材を複数直列に配列させた溶融ガラス用管状体、並びに該溶融ガラス管状体を備えた溶融ガラス供給装置に関する。
周知のように、ガラス物品を製造する際には、溶融ガラスが内部を流通する管状体が使用されるが、この管状体は、例えば、溶解室からガラス物品成形装置に溶融ガラスを供給する溶融ガラス供給装置の供給経路途中に配設される。具体的には、この管状体は、溶解室(詳しくは清澄室)からその下流側の攪拌槽に通じる供給経路や、攪拌槽からその下流側のポット(主として粘度調整を行う容積部)に通じる供給経路などに配設される。
この種の溶融ガラス供給装置は、立ち上げ時や立ち下げ時或いはガラス生地の変更時などに温度変化が生じることに起因して、管状体が流路方向(軸線方向)に対して熱による膨張及び収縮を来たすことになる。そのため、この種の管状体は、熱による膨張及び収縮の影響を排除し得る構造とされていることが好ましい。
このような要請に応じるものとして、例えば特許文献1によれば、単一のパイプからなる管状体の外周に、流路方向に所定間隔をおいて複数のフランジ部を形成し、これらのフランジ部をレンガで両側から挟み込むようにした構成が開示されている。このような構成によれば、管状体が熱膨脹によって流路方向に延びた場合には、各フランジ部がレンガにより挟み込まれて流路方向に移動できないため、管状体の各フランジ部相互間が内周側に曲げ変形することによって、管状体の熱膨脹が吸収されることになる。
また、これ以外にも、管状体の熱膨脹量を吸収する手法としては、管状体自体を提灯形状(または蛇腹形状)にしたり、或いは、管状体自体に複数のグルーブ溝を等ピッチで形成したりすることが行なわれている。
特開平9−59029号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示されているように、管状体の熱膨脹に伴う流路方向への延びを、管状体の各フランジ部相互間の内周側への曲げ変形によって吸収する構成によれば、曲げ変形を管状体の周方向全長に亘って均等に生じさせることが極めて困難になる。
そのため、管状体が屈曲変形するなどの事態を招くため、温度変化に起因して管状体が膨張及び収縮した場合には、管状体に作用する繰り返し応力によって、管状体が破損し易くなるという難点がある。
一方、上記例示したように、管状体自体を提灯形状にする手法によれば、その流路方向の形状に由来して溶融ガラスの流動性が阻害され、停滞が生じ易くなるため、この溶融ガラスの供給を受けて成形装置で成形されるガラス物品の品位低下を招き得るという問題が生じる。
また、上記例示したように、管状体自体に複数のグルーブ溝を形成する手法によれば、その加工が極めて困難になると共に、加工時(塑性加工時)の著しい加工硬化によって、溶融ガラスが流れている際に、薄肉になった管部分にクラックや亀裂が入り、割れが生じるという問題を招来していた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、温度変化に伴う流路方向に対する膨張及び収縮が生じた場合であっても、適正にそれを吸収することができ、且つクラックや亀裂の発生が生じ難く、しかも高品位のガラス物品を得ることが可能な溶融ガラス用管状体及びその構成要素であるパイプ部材さらには溶融ガラス供給装置を提供することを技術的課題とする。
上記課題を解決するために創案された本発明は、溶融ガラスが内部を流通する溶融ガラス用管状体であって、白金または白金合金からなり且つパイプ部の端部の外周側にフランジ部が形成された複数のパイプ部材を直列に配設すると共に、隣り合う一対のパイプ部材の対向する両フランジ部を突き合わせて接合固定し、その接合固定箇所における少なくとも一方のパイプ部材のフランジ部とパイプ部との間に、パイプ部の端部から滑らかに漸次拡径する湾曲部と、フランジ部の内周側端部から滑らかに漸次縮径する湾曲部とを介在させたことに特徴づけられる。
ここで、上記の「パイプ部の端部から滑らかに漸次拡径する湾曲部」とは、パイプ部材の中心軸線を含む断面において、パイプ部の端部から滑らかに湾曲部が連なっていることを意味する(以下、同様)。また、上記の「フランジ部の内周側端部から滑らかに漸次縮径する湾曲部」とは、パイプ部材の中心軸線を含む断面において、フランジ部の内周側端部から滑らかに湾曲部が連なっていることを意味する(以下、同様)。
このような構成によれば、溶融ガラスを原因とする温度変化が生じて、溶融ガラス用管状体が流路方向(軸線方向)に対して膨張及び収縮した場合であっても、隣り合う一対のパイプ部材の対向する両フランジ部の突き合わせ接合固定箇所において、その膨張及び収縮が適正に吸収される。すなわち、その接合固定箇所では、少なくとも一方のパイプ部材のフランジ部とパイプ部との間に、パイプ部の端部からの湾曲部と、フランジ部の内周側端部からの湾曲部とが介在しているため、この両者の湾曲部が流路方向に無理な力を受けずに変形して、膨張及び収縮を吸収することができる。しかも、この両者の湾曲部のうち一方の湾曲部は、パイプ部の端部から滑らかに漸次拡径し、且つ、他方の湾曲部は、フランジ部の内周側端部から滑らかに漸次縮径しているので、流路方向に変形した場合であっても、クラックや亀裂が生じ難いばかりでなく、割れや不当な変形が生じる確率を小さくすることができる。加えて、この溶融ガラス用管状体は、パイプ部の端部の外周側にフランジ部が形成されたパイプ部材を直列に複数配列させたものであるため、流路方向に対する形状が、パイプ部自体を提灯形状とし或いはパイプ部自体に等ピッチでグルーブ溝を形成した場合等と比較して、溶融ガラスの流動性を阻害する要因にはなり難い。従って、溶融ガラスの停滞に起因するガラス物品の品位低下も抑止され得る。
この場合、前記隣り合う一対のパイプ部材の対向する両フランジ部は、環状プレートを介して突き合わせることができる。
このようにすれば、溶融ガラス用管状体の接合固定箇所においては、両フランジ間に環状プレートが介在しているため、接合固定箇所が、環状プレートの存在により補強されると共に、流路方向に対して膨張や収縮が生じた場合においても、過度な部分的変形等を抑制した上で十分な吸収効果を得ることができる。
また、前記隣り合う一対のパイプ部材の対向する両フランジ部は、一部にエア抜き孔を有して突き合わせることができる。
このようにすれば、溶融ガラス用管状体の内部を溶融ガラスが流動する時、特に溶融ガラスが流れ始めた時に、エア抜き孔を通じて、内部の不要な空気を外部に排出することができるため、空気溜り等が生じなくなる。これにより、溶融ガラス中に多量の泡が発生するという不具合を未然に防止することが可能となる。
上記課題を解決するために創案された本発明に係る溶融ガラス供給装置は、以上の構成を備えた溶融ガラス用管状体が、溶解室からガラス物品成形装置に溶融ガラスを供給する供給経路の途中に配設されていることに特徴づけられる。
このようにすれば、溶解室からガラス物品成形装置に円滑且つ良好に溶融ガラスが供給されることにより、高品位のガラス物品を成形するために必要な優れた機能を有する溶融ガラス供給装置を得ることができる。この場合、溶融ガラス供給装置は、単一のフィーダからなるものであってもよく、またマルチフィーダであってもよい。
また、上記課題を解決するために創案された本発明は、以上の構成を備えた溶融ガラス用管状体の構成要素であるパイプ部材であって、白金または白金合金からなり且つパイプ部の端部の外周側にフランジ部が形成されると共に、パイプ部と該パイプ部の少なくとも一方側に存するフランジ部との間に、パイプ部の端部から滑らかに漸次拡径する湾曲部と、フランジ部の内周側端部から滑らかに漸次縮径する湾曲部とを介在させたことに特徴づけられる。
このような構成によれば、既に述べたように、パイプ部材のパイプ部と少なくとも一方側のフランジ部との間に、パイプ部の端部からの湾曲部と、フランジ部の内周側端部からの湾曲部とが介在しているため、温度変化に伴う流路方向に対する膨張及び収縮が適正に吸収される。なお、ここでのパイプ部材は、パイプ部の一方側にのみフランジ部が形成されるものと、パイプ部の両端にそれぞれフランジ部が形成されるものとが対象となる。
さらに、上記課題を解決するために創案された本発明は、以上の構成を備えた溶融ガラス用管状体の構成要素であるパイプ部材であって、白金または白金合金からなり且つパイプ部の両側の端部の外周側にそれぞれフランジ部が形成されると共に、パイプ部と該パイプ部の両側に存するフランジ部との間にそれぞれ、パイプ部の端部から滑らかに漸次拡径する湾曲部と、フランジ部の内周側端部から滑らかに漸次縮径する湾曲部とを介在させたことに特徴づけられる。
このような構成によれば、パイプ部材のパイプ部と両側のフランジ部との間にそれぞれ、パイプ部の端部からの湾曲部と、フランジ部の内周側端部からの湾曲部とが介在しているため、温度変化に伴う流路方向に対する膨張及び収縮の吸収効果が、パイプ部の両端側で得られることになる。
以上のように本発明によれば、温度変化に伴う流路方向に対する膨張及び収縮が生じた場合であっても、適正にそれを吸収することができ、且つクラックや亀裂さらには割れ等が生じ難く、しかも高品位のガラス物品を得ることが可能な溶融ガラス用管状体及びその構成要素であるパイプ部材さらには溶融ガラス供給装置が実現することになる。
本発明の第一実施形態に係る溶融ガラス用管状体が適用された溶融ガラス供給装置の概略構成を示す側面図である。 本発明の第一実施形態に係る溶融ガラス用管状体の全体構成を示す縦断側面図である。 本発明の第一実施形態に係る溶融ガラス用管状体の要部の構成を示す拡大縦断側面図である。 本発明の第一実施形態に係る溶融ガラス用管状体の要部の作用を示す拡大縦断側面図である。 本発明の第一実施形態に係る溶融ガラス用管状体の要部の作用を示す拡大縦断側面図である。 本発明の第二実施形態に係る溶融ガラス用管状体の要部の構成を示す拡大縦断側面図である。 本発明の上記各実施形態に係る溶融ガラス用管状体を構成するパイプ部材の形状を示す縦断側面図である。 本発明の上記各実施形態に係る溶融ガラス用管状体を構成するパイプ部材の形状を示す縦断側面図である。 本発明の上記各実施形態に係る溶融ガラス用管状体を構成するパイプ部材の形状を示す縦断側面図である。 本発明の上記各実施形態に係る溶融ガラス用管状体を構成するパイプ部材の形状を示す縦断側面図である。 図11(a)は、上記各実施形態に係る溶融ガラス用管状体の一箇所における接合固定部構造を示す拡大縦断側面図であり、図11(b)は、図11(a)のB―B線に従って切断した縦断正面図であり、図11(c)は、図11(b)のC―C線に従って視た平面図である。 本発明の第三実施形態に係る溶融ガラス用管状体の要部の構成を示す拡大縦断側面図である。 本発明の第四実施形態に係る溶融ガラス用管状体の要部の構成を示す拡大縦断側面図である。
以下、本発明の実施形態に係る溶融ガラス用管状体及びその構成要素であるパイプ部材並びにそれらを用いた溶融ガラス供給装置について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る溶融ガラス用管状体が適用された溶融ガラス供給装置の概略構成を例示している。同図に示すように、溶融ガラス供給装置1は、上流端に配備された溶解室(溶融窯)2及びその下流側に連通する清澄室3から、下流端に配備されたガラス物品(ガラス板)の成形装置4に溶融ガラスを供給する溶融ガラス供給経路5を備えている。
溶融ガラス供給経路5には、一個または複数個(図例では二個)の攪拌槽6と、その下流側のポット7(主として溶融ガラスの粘度調整のための容積部)とが配備され、ポット7の下流側は、小径パイプ8及び大径パイプ9を介して成形装置4の成形体4aに通じている。
この溶融ガラス供給経路5における清澄室3と攪拌槽6との間は、溶融ガラス用管状体10によって連通されると共に、攪拌槽6とポット7との間も、溶融ガラス用管状体10によって連通されている。また、図示しないが、これらの溶融ガラス用管状体10のドレン経路10aや、攪拌槽6のドレン経路6aなどにも、同様の構成を備えた溶融ガラス用管状体が配設される。
なお、この実施形態では、ガラス板を成形対象とするダウンドロー法、特にオーバーフローダウンドロー法を実施するための成形装置4を例示しているが、これ以外のガラス物品を対象とする成形方法、例えば管などを成形対象とするダンナー法を実施するための成形装置であってもよい。但し、そのようにする場合には、ポット7よりも下流側の構成が、図示例のものとは相違するが、その構成は周知であるので、ここではその説明を省略する。
図2は、上記の溶融ガラス用管状体10を例示する断面図である。同図に示すように、溶融ガラス用管状体10は、流路方向(同図A−A方向)に複数個(図例では六個)のパイプ部材11を直列に配設して構成されている。これらのパイプ部材11はそれぞれ、パイプ部12の両端部または一端部の外周側にフランジ部13が形成されると共に、隣り合う一対のパイプ部材11の対向する両フランジ部13が突き合わされて接合固定されている。そして、これらのパイプ部材11は、白金または白金合金からなる。なお、同図は、溶融ガラス用管状体10(各パイプ部材11)の中心軸線Xを含む断面図である。
図3は、隣り合う一対のパイプ部材11の接合固定箇所を拡大して示す断面図であって、詳しくはパイプ部材11の中心軸線Xを含む断面図である。同図に示すように、この接合固定箇所においては、一対のパイプ部材11の両フランジ部13が溶接により固定されており、符号Wで示す両フランジ部13の外周側端部が溶着部とされている。従って、両フランジ部13は、外周側端部Wで面同士が溶着された状態となっている。
そして、一対のパイプ部材11は何れも、フランジ部13とパイプ部12との間に、パイプ部12の端部(流路方向端部)12aから滑らかに漸次拡径する第一の湾曲部14と、フランジ部13の内周側端部13aから漸次縮径する第二の湾曲部15とを有している。そして、本実施形態では、第一の湾曲部14と第二の湾曲部15とが滑らかに第三の湾曲部16を介して連なっており、パイプ部12の端部12aからフランジ部13の内周側端部13aに至る連なり部17は、全体が滑らかに湾曲した形状とされている。この連なり部17の形状は、円弧形状或いは二次曲線に倣う形状とされており、屈曲部を有していない。また、フランジ部13と、パイプ部12と、連なり部17との肉厚は、同一または略同一とされている。
以上のような構成を備えた溶融ガラス用管状体10によれば、溶融ガラス供給装置1の立ち下げ或いはガラス生地の変更等に起因して温度降下が生じた場合には、各パイプ部材11のパイプ部12の収縮(特に流路方向に対する収縮)に起因して、図4に示すように、隣り合う一対のパイプ部材11の両パイプ部12が流路方向に対して離反する。その場合、両パイプ部12の端部12aから両フランジ部13の内周側端部13aに至るそれぞれの連なり部17は、滑らかに連なる湾曲形状とされているため、両パイプ部12が流路方向に対して離反しても、それぞれの連なり部17は屈曲することなく湾曲形状を維持して流路方向に延びる。従って、両パイプ部12の端部12a、両フランジ部13の内周側端部13a、さらには両連なり部17に、割れや不当な変形が生じず、パイプ部材11ひいては溶融ガラス用管状体10の収縮を適正に吸収することができる。
さらに、この溶融ガラス用管状体10を構成する各パイプ部材11は、パイプ部12の端部12aの外周側にフランジ部13が形成されてなるため、パイプ部12自体の形状を提灯形状としたり或いはパイプ部12自体に等ピッチでグルーブ溝を形成したりする場合と比較して、溶融ガラスの流動性を阻害し難くなる。これにより、溶融ガラスの停滞に起因する失透の発生、さらにはこれに伴うガラス物品の品位低下が抑止される。
なお、この実施形態では、溶接固定されているのが両フランジ部13の外周側端部Wのみであるため、両パイプ部12が流路方向に対して離反することにより両連なり部17が流路方向に延びた場合には、図4に示すように、両フランジ部13の外周端13bから内周側端部13aまでの寸法が短くなる。但し、両フランジ部13の溶接固定領域を長くしたり或いは両フランジ部13の剛性を高めたりした場合もしくは両パイプ部12の収縮量が小さい場合には、両フランジ部13の外周端13bから内周側端部13aまでの寸法を変化させることなく、両連なり部17について適正な湾曲形状を維持して変形させることも可能である。
一方、溶融ガラス供給装置1の立ち上げ或いはガラス生地の変更等に起因して温度上昇が生じた場合には、各パイプ部材11のパイプ部12の膨張(特に流路方向に対する膨張)に起因して、図5に示すように、隣り合う一対のパイプ部材11の両パイプ部12が流路方向に対して接近する。その場合、両パイプ部12の端部12aから両フランジ部13の内周側端部13aに至るそれぞれの連なり部17は、滑らかに連なる湾曲形状とされているため、両パイプ部12が流路方向に対して接近しても、それぞれの連なり部17は屈曲することなく湾曲形状を維持して流路方向に縮む。従って、両パイプ部12の端部12a、両フランジ部13の内周側端部13a、さらには両連なり部17に、割れや不当な変形が生じず、パイプ部材11ひいては溶融ガラス用管状体10の膨張を適正に吸収することができる。
なお、この場合においても、両パイプ部12が流路方向に対して接近することにより両連なり部17が流路方向に縮んだ場合には、図5に示すように、両フランジ部13の外周端13bから内周側端部13aまでの寸法が長くなる。但し、両フランジ部13の剛性を高めた場合(両連なり部17を変形し易くした場合)もしくは両パイプ部12の膨張量が小さい場合には、両フランジ部13の外周端13bから内周側端部13aまでの寸法を変化させることなく、両連なり部17について適正な湾曲形状を維持して変形させることも可能である。
図6は、本発明の第二実施形態に係る溶融ガラス用管状体10の要部を示す断面図であって、詳しくはパイプ部材11の中心軸線Xを含む断面図である。この第二実施形態に係る溶融ガラス用管状体10の接合固定箇所が、上述の第一実施形態に係るそれと相違しているところは、一方側(図例では右側)のパイプ部材11におけるパイプ部12の端部12aからフランジ部13の内周側端部13aに至る連なり部17が、上述の場合と同様に滑らかに湾曲しているのに対して、他方側(図例では左側)のパイプ部材11におけるパイプ部12の端部12aからフランジ部13の内周側端部13aに至る連なり部17が、略直角に屈曲している点である。その他の構成は同一であるので、両者に共通する構成要件については、同一符号を付してその説明を省略する。
このような構成であっても、各パイプ部材11に温度変化に伴う収縮及び膨張が生じた場合には、一方側のパイプ部材11におけるパイプ部12とフランジ部13との間の連なり部17が、適正な湾曲形状を維持して変形することになるので、割れや不当な変形が生じず、結果的には、この連なり部17の存在によって、パイプ部材11ひいては溶融ガラス用管状体10の収縮及び膨張を十分に吸収することができる。
以上の実施形態に係る溶融ガラス用管状体10を構成するパイプ部材11としては、以下に示すような構造のものが用いられる。すなわち、図7に示すパイプ部材11は、パイプ部12の両側の端部12aの外周側にフランジ部13が形成され、この二つのフランジ部13の内周側端部13aとパイプ部12の両側の端部12aとの両連なり部17が何れも、既述の湾曲形状とされている。また、図8に示すパイプ部材11は、パイプ部12の一方側の端部12aの外周側にのみフランジ部13が形成され、この単一のフランジ部13の内周側端部13aとパイプ部12の一方側の端部12aとの連なり部17が、既述の湾曲形状とされている。さらに、図9に示すパイプ部材11は、パイプ部12の両側の端部12aの外周側にフランジ部13が形成され、一方側のフランジ部13の内周側端部13aとパイプ部12の一方側の端部12aとの連なり部17が、既述の湾曲形状とされ、他方側のフランジ部13の内周側端部13aとパイプ部12の他方側の端部12aとの連なり部17が、略直角な屈曲形状とされている。
さらに、図10に示す流路方向(A−A方向)の中央部に配置されたパイプ部材11は、パイプ部12の両側の端部12aの外周側にフランジ部13が形成され、この二つのフランジ部13の内周側端部13aとパイプ部12の両側の端部12aとの両連なり部17は何れも、略直角な屈曲形状とされている。このようなパイプ部材11であっても、同図に示すように、そのパイプ部材11の両側に隣接するパイプ部材11のフランジ部13とパイプ部12との間における連なり部17が既述の湾曲形状とされていれば、溶融ガラス用管状体10としては、十分な収縮や膨張の吸収効果を発揮することができる。
図11(a)、(b)、(c)に示す両パイプ部材11の接合固定箇所の構造は、例えば上述の第一実施形態における溶融ガラス用管状体10の一つのみの接合固定箇所で採用される構造を例示している。同図に示すように、隣り合う一対のパイプ部材11における両フランジ部13の接合部上端には、空隙18が形成され、この空隙18に、内部がエア抜き孔19aとされた有孔部材19が嵌合固定されている。このような構成によれば、溶融ガラス供給装置1の立ち上げ時などのように、溶融ガラス用管状体10の内部に溶融ガラスが流れ始めた際に、空気溜りが生成されて溶融ガラス中に多量の泡が混入されることを阻止するために、当該管状体10の内部からエア抜き孔19aを通じてエアが抜かれることになる。
図12は、本発明の第三実施形態に係る溶融ガラス用管状体10の要部を示す断面図であって、詳しくはパイプ部材11の中心軸線Xを含む断面図である。この第三実施形態に係る溶融ガラス用管状体10の接合固定箇所が、上述の第一実施形態に係るそれと相違しているところは、一方側のパイプ部材11のフランジ部13と、他方側のパイプ部材11のフランジ部13との間に、白金または白金合金からなる環状プレート20を介在させて、符号Wで示す外周側端部を溶接によって固定した点である。この場合、環状プレート20の肉厚は、パイプ部材11のフランジ部13の肉厚と同一または略同一とされているが、これに限定されるわけではない。また、環状プレート20の円孔20aは、パイプ部材11のパイプ部12の内孔12bと同一径または略同一径とされているが、環状プレート20の円孔20aをパイプ部12の内孔2bよりも大径としてもよい。その他の構成は同一であるので、両者に共通する構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。このような構成によれば、隣り合う一対のパイプ部材11の接合固定箇所に環状プレート20が介設され且つ溶接部(溶着部)が二面とされていることにより強度が大幅に高められ、的確な補強効果を得ることができる。従って、この接合固定箇所でクラックや亀裂さらには割れ等の発生確率が激減する。そして、両パイプ部材11のパイプ部12の端部12aとフランジ部13の内周側端部13aとのそれぞれの連なり部17における温度変化に伴う変形などに関しては、上述の第一実施形態の場合と同一の作用効果を得ることができる。
図13は、本発明の第四実施形態に係る溶融ガラス用管状体10の要部を示す断面図であって、詳しくはパイプ部材11の中心軸線Xを含む断面図である。この第四実施形態に係る溶融ガラス用管状体10の接合固定箇所が、上述の第一実施形態に係るそれと相違しているところは、隣り合う一対のパイプ部材11におけるパイプ部12の端部12aとフランジ部13の内周側端部13aとの間に、第一の湾曲部14と第二の湾曲部15とを形成した上で、この第一の湾曲部14と第二の湾曲部15との間に、直線部21を滑らかに連ならせた点である。このような構成によれば、パイプ部12の端部12aとフランジ部13の内周側端部13aとの間の連なり部17が長尺である場合に有効になると共に、実質的には、上述の第一実施形態の場合と同一の作用効果を得ることができる。
なお、以上の実施形態では、溶融ガラス用管状体10及び各パイプ部材11の流路断面形状が、円形である場合を例示したが、楕円形或いは長円形等であってもよい。また、以上の実施形態における溶融ガラス用管状体10の接合固定箇所における溶接の種類は、プラズマ溶接、ガス溶接、電気溶接などに代表される公知の溶接であればよい。
1 溶融ガラス供給装置
2 溶解室
4 ガラス物品成形装置
5 溶融ガラス供給経路
10 溶融ガラス用管状体
11 パイプ部材
12 パイプ部
12a パイプ部の端部
13 フランジ部
13a フランジ部の内周側端部
14 パイプ部の端部からの湾曲部(第一の湾曲部)
15 フランジ部の内周側端部からの湾曲部(第二の湾曲部)
19a エア抜き孔
20 環状プレート

Claims (6)

  1. 溶融ガラスが内部を流通する溶融ガラス用管状体であって、
    白金または白金合金からなり且つパイプ部の端部の外周側にフランジ部が形成された複数のパイプ部材を直列に配設すると共に、隣り合う一対のパイプ部材の対向する両フランジ部を突き合わせて接合固定し、その接合固定箇所における少なくとも一方のパイプ部材のフランジ部とパイプ部との間に、パイプ部の端部から滑らかに漸次拡径する湾曲部と、フランジ部の内周側端部から滑らかに漸次縮径する湾曲部とを介在させたことを特徴とする溶融ガラス用管状体。
  2. 前記隣り合う一対のパイプ部材の対向する両フランジ部は、環状プレートを介して突き合わせられていることを特徴とする請求項1に記載の溶融ガラス用管状体。
  3. 前記隣り合う一対のパイプ部材の対向する両フランジ部は、一部にエア抜き孔を有して突き合わせられていることを特徴とする請求項1または2に記載の溶融ガラス用管状体。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の溶融ガラス用管状体が、溶解室からガラス物品成形装置に溶融ガラスを供給する供給経路の途中に配設されていることを特徴とする溶融ガラス供給装置。
  5. 請求項1〜3の何れかに記載の溶融ガラス用管状体を構成するパイプ部材であって、白金または白金合金からなり且つパイプ部の端部の外周側にフランジ部が形成されると共に、パイプ部と該パイプ部の少なくとも一方側に存するフランジ部との間に、パイプ部の端部から滑らかに漸次拡径する湾曲部と、フランジ部の内周側端部から滑らかに漸次縮径する湾曲部とを介在させたことを特徴とするパイプ部材。
  6. 請求項1〜3の何れかに記載の溶融ガラス用管状体を構成するパイプ部材であって、白金または白金合金からなり且つパイプ部の両側の端部の外周側にそれぞれフランジ部が形成されると共に、パイプ部と該パイプ部の両側に存するフランジ部との間にそれぞれ、パイプ部の端部から滑らかに漸次拡径する湾曲部と、フランジ部の内周側端部から滑らかに漸次縮径する湾曲部とを介在させたことを特徴とするパイプ部材。
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