JP6661551B2 - 尿酸腎結石症を治療又は予防するためのテオブロミン又はその誘導体 - Google Patents

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Description

本発明は、尿中の尿酸結晶の形成及び結果としての腎結石症を防ぐ尿酸結晶化阻害剤としての、テオブロミン又はその誘導体の使用に言及する。
尿酸腎結石症の根本的な問題が多かれ少なかれ尿pH値が持続して5.5未満であることにあるというのが現在の認識である。この物質の排出と関連する尿の尿酸での過飽和は重要ではあるが、それが尿路結石症の発症の決定的要因であることを示す例はほとんどない。尿pH値及び尿酸濃度が同じである人々において、尿酸腎結石を形成するものもいれば、しないものもいるので、直観的に、尿酸結晶化阻害剤の存在が大きく影響している可能性があると考えられる。しかし、潜在的な尿酸結晶化阻害剤に関するインビトロでの研究が幾つか行われてきたが、それらの研究は、サポニン、グリコサミノグリカン、及び糖タンパク質が尿酸結晶化阻害能に優れていることを示しているものの、このテーマに関する臨床的な研究は知られていない。
現在、尿酸腎結石症の予防的治療は、尿中の尿酸レベルを減らして、それに替わって尿pHレベルを上げる食事療法の実行に基づいている。そのため、動物タンパク質(赤身肉、魚介、脂っこい魚、食用の内臓など)及びアルコール飲料の過剰な摂取を減らし、且つ果物(主に柑橘類)及び野菜、並びに炭酸飲料の摂取を増やすことが推奨されている。現在のところ尿酸腎結石症を治療するのに使用されている唯一の医薬品は、尿塩基性化剤としてのクエン酸塩であり、高尿酸血症が認められる症例において、尿酸合成に関与するキサンチンオキシダーゼ酵素を阻害するためにアロプリノール又はフェブキソスタットを経口投与して血漿中の尿酸の合成を減少させる(Grases F et al., Urol. Int. 1999; 62(4):201-4; Ngo TC, el al. Rev. Urol. 2007; 9(1):17-27)。
したがって、尿酸腎結石症の治療に利用可能な治療兵器(therapeutic arsenal)は依存として限られており、この病態に対する新しい解決策をもたらす新たな治療戦略への関心を促している。
本新発明の目的は、新しい強力な尿酸結晶化阻害剤の発見に基づく尿酸腎結石症を治療するための新しい生成物を提示することである。この生成物は、炭素原子が1〜6個のアルキル基を含有する直鎖又は分岐鎖によってその3位及び7位が改変されたキサンチン誘導体であることになる。該鎖は同一でもよく、互いに異なってもよく、例としては、R及びR基がメチル基とするテオブロミンと呼ばれるジメチルキサンチンがある。
テオブロミン(C、化学名 3,7−ジメチルキサンチン又は3,7−ジヒドロ−3,7−ジメチル−1H−プリン−2,6−ジオン)は、メチルキサンチンファミリー由来のアルカロイドである。テオフィリン及びカフェインもファミリーに含まれる。カフェインが3つのメチル基を含有するのに比較して、テオブロミンは2つのメチル基を有する。
したがって、本発明の主要な態様は、腎結石症、好ましくは、尿酸腎結石症を治療及び/又は予防する組成物を製造するための一般式(I)又はその薬剤として許容される塩のいずれかをもつ組成物の使用に関する。
式中、R及びRは同一又は異なり、アルキル基(C−C)を示す。
本発明における「アルキル」という用語は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐飽和炭素水素鎖を指し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどであり、より好ましくは、1〜3個の炭素原子、及びより好ましくはメチルである。
好ましい実施形態では、Rは(C−C)であり、より好ましくは、Rはメチルである。
別の好ましい実施形態では、Rはアルキル基(C−C)であり、より好ましくは、Rはメチルである。
より好ましい実施形態では、R及びRはともにメチル基である。
本発明で一般式(I)をもつ化合物が尿酸結晶化阻害剤であることが示されていることを考慮して、別の好ましい実施形態では、式(I)をもつ組成物は。前述のように、例えば、尿酸腎結石症などの尿酸の結晶化に関連する疾患をもつ患者のリスクを減らし、且つ健康状態を改善することを意図する組成物を製造するのに使用される。
テオブロミンはチョコレート中にかなり高い濃度で見られる。最低で34%、最高で98%のココアを含有するブラック又はビターチョコレートの50g片は、平均で378mgのテオブロミンを含有しうる。この量のチョコレートは当然安全であり、どんな種類の副作用もなしに摂取できる。軽度の胃のむかつきを引き起こす可能性はあるが、治験では1000mgを超える投与量が、副次的な影響又は毒性の影響なく安全に使用されてきている。テオブロミンがヒトにいずれかの有害な影響を及ぼすには、大量のココアを摂らなくてはならない。テオブロミンはヒトに有害な影響をもたらさないが、イヌやネコを含む家畜(domestic animal)では非常に毒性があることがある。動物では低投与量のテオブロミンは、心不整脈、痙攣を引き起こし、且つ死に至る可能性がある。
したがって、好ましい実施形態では、本発明は、腎結石症、好ましくは、尿酸腎結石症を治療又は予防するための、組成物(医薬品又は栄養補助組成物、機能性食品又は栄養補助食品(dietary supplement))中で使用するための式(I)をもつ組成物、より好ましくは、テオブロミンの製剤の使用に言及する。使用投与量は100mg/日から最大で380mg/日までざまざまである。
「腎結石症(renal lithiasis)」、「尿路結石症」、又は「腎結石症(nephrolithiasis)」という用語は、腎臓又は尿路(尿管、膀胱)内部に結石又は石が存在することによって引き起こされる障害を指す。腎結石は、通常尿中に見られる物質(カルシウム塩、尿酸、システインなど)から成り、その物質がさまざまな理由で濃縮及び凝結され、さまざまな大きさの小片を形成する。
「尿酸結晶」又は「尿酸結石」という用語は、この物質が関与する尿中の凝結した固体の形成を含む/誘発するその過程又は状態すべてを含む。
好ましい実施形態では、組成物は医薬品又は栄養補助組成物若しくは機能性食品である。
本発明において、「栄養補助組成物」又は「機能性食品」は健康に有益な効果がある食品として理解される。同様に、「栄養補助の」という用語は、一般の食品から得られる抽出物又は化学化合物に適用できる。栄養補助特性を与えられた食品の例は、オリーブ油、赤ワイン、ブロッコリー、ダイズなどである。栄養補助物は通常栄養混合物及び製薬業で使用される。食品に栄養補助物として分類されるものがあるように、例えば、魚油及びある種の野菜由来のオメガ−3などの脂肪酸又は抗酸化物質及びビタミンなど、幾つかの栄養補給剤(nutritional supplement)も同様に分類可能である。
式(I)をもつ組成物及び具体的にはテオブロミンは、固体形態(顆粒、粉末、若しくは坐薬を含む)又は液体形態(溶液、懸濁液、若しくはエマルションなど)で投与できる。該組成物はこのように投与でき、滅菌、又は保存剤、安定剤、若しくは乳化剤の添加などの操作に供した後にでさえも投与できる。
式(I)をもつ組成物及び具体的にはテオブロミンの投与は、選ばれた投与経路を通したその吸収を促進する1つ以上の化合物と組み合わせることができる。したがって、その組成物は、乳糖、ショ糖、タルク、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、カルシウム塩、ゼラチン、脂肪酸、並びに他の同様の物質とともに投与できる。
前記組成物に使用できる薬剤として許容される補助剤及び媒体は、当業者に公知であり、且つ治療用組成物の調製に一般に使用されている補助剤及び媒体である。
治療的な使用のために、式(I)をもつ組成物、具体的にはテオブロミンは、薬剤として許容される形態にあり、又は実質的に純粋であること、すなわち、希釈剤及び担体などの通常の医薬品添加物を除く、薬剤として許容される純度レベルであり、且つ通常の投与量レベルで有毒と思われる材料をいずれも含まないことが好ましい。有効物質に関する純度レベルは、好ましくは50%超、より好ましくは70%超、及びさらにより好ましくは90%超である。好ましい実施形態では、式(I)をもつ組成物又はその塩若しくは溶媒和物のレベルは95%超である。
明細書及び請求項全体を通して、「含む(comprise)」という語及びその変形は、他の技術的特徴、添加物、構成要素、又は工程を除外することを意図しない。当業者にとって、本発明の他の目的、利点、及び特徴が、部分的に明細書から、部分的に本発明を用いた実行から生ずるであろう。以下の例及び図は例証として与えられ、本発明を限定することを意図しない。
異なるテオブロミン濃度におけるpH=4.67の合成尿中の尿酸(400mg/l)の結晶化に関する反応速度曲線。(550nmでの)吸光度は時間(分単位)に対してプロットされている。 異なるpH値及びテオブロミン濃度に対する合成尿中の400mg/l尿酸溶液に関する誘発期間(分単位)を図によって表示したもの。 走査型電子顕微鏡を用いて観察された尿酸結晶。該結晶はテオブロミンの非存在下(A)並びに20mg/l(B)及び40mg/l(C)のテオブロミンの存在下でpH=4.67の合成尿中に得られた。 使用された系の流れ図。該系は、各々異なる流量をもつ蠕動ポンプによって流し込まれる合成尿溶液及び尿酸溶液、T字型連結部、及び尿酸結石を含有するチャンバーから成る。 異なる濃度のテオブロミンの存在下で48時間、一定の合成尿の流れに供されたときの、インビトロにおける単一患者の腎尿酸結石小片の質量の%割合増加(標準偏差バーを含む)。該小片は外衝撃波砕石術の後に得られた。 テオブロミン無し(A)及び20mg/lテオブロミンを含む(B)合成尿と接触して成長した腎尿酸結石の小片の走査型電子顕微鏡像。
濁度計を使用して、異なるpH及びテオブロミン濃度での合成尿(尿と同様の平均組成)中の400mg/l尿酸の溶液に対応する尿酸結晶化についての反応速度曲線を得た。図1は、pH=4.67の尿酸(テオブロミン無し)並びにテオブロミンが10mg/l、20mg/l、及び40mg/lで加えられた同じ尿酸濃度についての反応速度曲線を示す。図からわかるように、テオブロミン濃度が上がるにつれて、誘発時間(結晶が現れ始める時間)が大きく増加し、この物質が尿酸核形成阻害剤として作用することを示している。
したがって、異なるpH及び異なるテオブロミン濃度に対して、誘発時間を合成尿中の400mg/lの尿酸について計算した(表2)。図2のグラフに見られるように、テオブロミン濃度が増加するにつれて誘発時間は増加する。くわえて、阻害効果は尿pHが増加するほどより顕著である。
表1 異なるpH及びテオブロミン濃度における合成尿中の400mg/l尿酸溶液に関する誘発時間(及び標準偏差(SD))
比濁法実験の間に生成した凝結物を真空ろ過した。結晶を乾燥させ、次にそれらの結晶を走査型電子顕微鏡のもとで観察して、異なるテオブロミン濃度で形成された結晶の間で何らかの形態学的な違いがあるかを調べた。図3は、テオブロミンを含まない、並びにテオブロミンを20mg/l及び40mg/lで含むpH=4.67の合成尿中の400mg/lテオブロミン溶液に生成された結晶を示す。図からわかるように、テオブロミン濃度が増加するにつれて尿酸結晶の形態は非常に狭くなり、より細長くなる。このことは、阻害剤が結晶の側面に作用し、その領域の成長を妨げることを示す。したがって、テオブロミンは尿酸核形成の阻害剤であることにくわえて、結晶成長の阻害剤としても作用する。
最後に行った実験は、尿酸結晶成長の阻害剤としてのテオブロミンの効果についての試験であった。これを行うために、同一患者に由来する(体外衝撃波砕石術によって得た)尿酸結石の小片を、図4に示される流れ系を用いて、400mg/lの尿酸及び異なる濃度のテオブロミンを含む合成尿の流れの中に置いた。この系は2つの蠕動ポンプを有する。そのうち一方は尿酸を含まない合成尿をpH=3.00で送り込んだ(4−A)。他方は尿酸の2g/l溶液をpH=10.70で送り込んだ(4−B)。両溶液の温度を37℃に調節した(5)。テオブロミンの効果を調べる段階のためには、テオブロミンを合成尿溶液に溶かした。これらの溶液(合成尿及び尿酸)をT字型連結部(3)で混ぜて、400mg/lの尿酸を含むpHが約5.40の合成尿を作った。最終合成尿が400mg/lの尿酸を有しなければならず、且つ1日の合計体積が、腎臓を通る尿の平均体積である750mlでなければならなかったので、蠕動ポンプの流量は異なった。
尿酸と合成尿溶液を混ぜて生じた溶液を既知の重量の尿酸結石を含有するチャンバーに通す(2)。そのチャンバーは37℃のオーブン内に置いた(1)。流れ系を48時間維持する。この時間の終わりに結石をオーブンで乾燥し、再度重さを測る。次に質量の%増加を計算する。
図5は、テオブロミンの濃度に関する質量の増加の%割合を示す。テオブロミン濃度各々について合計5つの結石を使用した。図からわかるように、テオブロミン濃度が増加するにつれて、結石小片質量の%割合は減少し、20mg/lテオブロミンでは質量の増加は実質的にゼロである。
結石を該流れ過程に曝した後、結石の間にテオブロミン濃度に関連してなんらかの形態学的な違いがあるかを調べるために、走査型電子顕微鏡を用いて合計2つの小片を観察した(図6)。結石の表面上に成長している小片は、テオブロミンが存在するときと比べて、阻害剤が無いときのほうが大きいことがわかる。
前述の実験はすべて、腎結石症の治療及び予防に適用できる可能性のある、尿酸結晶核形成及び尿酸結晶成長を阻害するテオブロミンの高い能力を示している。

Claims (6)

  1. 下記一般式(I)で表される化合物又はそれらの薬剤として許容される塩のいずれかを含む尿酸腎結石症の治療及び/又は予防剤。
    式中、R及びRが同一又は異なり、且つアルキル基(C−C)である。
  2. がアルキル基(C−C)である請求項1に記載の治療及び/又は予防剤。
  3. がメチルである請求項2に記載の治療及び/又は予防剤。
  4. がアルキル基(C−C)である請求項1〜3のいずれかに記載の治療及び/又は予防剤。
  5. がメチルである請求項4に記載の治療及び/又は予防剤。
  6. 及びRがメチル基である請求項1〜5のいずれかに記載の治療及び/又は予防剤。
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