JP2009046462A - 血糖値上昇抑制剤 - Google Patents

Abstract

【課題】 血糖値上昇抑制作用を有する組成物を提供し、ひいては該組成物を含有する飲食品又は医薬品を提供することにある。
【解決手段】 ブルーエルフィンの成分を含有することを特徴とする血糖値上昇抑制組成物、及び該組成物を含有する飲食品又は医薬品を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は血糖値上昇抑制を目的とした組成物、及び該組成物を含む飲食品又は医薬品に関する。

血糖値上昇を抑制する飲食品、医薬品は糖尿病、肥満の予防、治療に有用である。また、ダイエットのカロリーコントロールにも利用されている。現在、血糖値上昇抑制剤として桑の葉、グァバ葉ポリフェノール、豆鼓エキス、ボグリボースなどが知られているが、より効果の高い新しい素材が求められている。

ブルーエルフィン（学名Ｃｌｅｒｏｄｅｎｄｒｕｍ ｕｇａｎｄｅｎｓｅ、英名ｂｕｔｔｅｒｆｌｙ ｆｌｏｗｅｒ）はオセアニアを原産とする植物である。本発明以前には、ブルーエルフィンが血糖値上昇を抑制するという報告はまったく無い。また、ブルーエルフィンが糖尿病、肥満の予防、改善やダイエットなどに有用であることは全く知られていなかった。

本発明は、血糖値上昇抑制作用を有する組成物を提供し、ひいては該組成物を含有する飲食品又は医薬品を提供することにある。

上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ブルーエルフィンに顕著な血糖値上昇抑制作用があることを見出した。すなわち本発明は、以下の構成を有する。
（１）ブルーエルフィンの成分を含有することを特徴とする血糖値上昇抑制組成物。
（２）上記（１）に記載の組成物を含有する飲食品又は医薬品。

本発明により、ブルーエルフィンの成分を含有することを特徴とする血糖値上昇抑制組成物、及び該組成物を含有する飲食品又は医薬品を提供することができる。

本発明に関わるブルーエルフィンとは英名：ｂｕｔｔｅｒｆｌｙ ｆｌｏｗｅｒ、学名：Ｃｌｅｒｏｄｅｎｄｒｕｍ ｕｇａｎｄｅｎｓｅをさす。

本発明に関わるブルーエルフィンは、植物全体、又は葉部をそのまま用いてもよく、これらを乾燥した乾燥体、もしくは乾燥後粉砕した粉末を用いることもできる。また、これらを水抽出、熱水抽出、酸性下での抽出、アルカリ性下での抽出、エタノール、アセトン、酢酸エチル、ヘキサン等有機溶媒で抽出した抽出物を用いることもできる。

本発明に関わる血糖値上昇抑制剤を製造するには、上記の方法で製造したブルーエルフィンの成分を用いることができ、常法に従って公知の医薬用無毒性担体と組み合わせて製剤化すればよい。本発明に関わる血糖値上昇抑制剤は、種々の剤型での投与が可能であり、例えば、経口投与剤としては錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤などの固形剤、溶液剤、懸濁剤、乳化剤等の液剤、凍結乾燥剤等があげられ、これらの製剤は製剤上の常套手段により調製することができる。上記医薬用無毒性担体としては、例えば、グルコース、乳糖、ショ糖、でんぷん、マンニトール、デキストリン、脂肪酸グリセリド、ポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルでんぷん、エチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アミノ酸、アルブミン、水、生理食塩水などが挙げられる。また、必要に応じて安定化剤、滑沢剤、湿潤剤、乳化剤、結合剤等の慣用の添加剤を適宜添加することができる。本発明に関わる血糖値上昇抑制剤において、ブルーエルフィン成分の投与量は、患者の年齢、体重、症状、疾患の程度、投与スケジュール、製剤形態等により、適宜選択、決定されるが、例えば、一日当たり生葉等価量として０．０１−１００ｇ／ｋｇ体重程度とされ、一日数回に分けて投与してもよい。

また、本発明に関わるブルーエルフィンは、毒性を有することは報告されていないことから、血糖値上昇抑制を目的とした飲食品として摂取することもできる。本発明に関わるブルーエルフィンの成分は、特定保健用食品、栄養機能食品、又は健康食品等として位置付けることができる。機能性食品としては、例えば、ブルーエルフィンの成分に適当な助剤を添加した後、慣用の手段を用いて、食用に適した状態、例えば、顆粒状、粒状、錠剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤、ペースト状等に形成したものを用いることができる。この飲食品は、そのまま食用に供してもよく、また種々の食品（例えばハム、ソーセージ、かまぼこ、ちくわ、パン、バター、粉乳、菓子など）に添加して使用したり、水、酒類、果汁、牛乳、清涼飲料水等の飲物に添加して使用してもよい。かかる食品の形態における本発明のブルーエルフィンの成分の摂取量は、年齢、体重、症状、疾患の程度、食品の形態等により適宜選択・決定されるが、例えば、一日当たり生葉等価量として０．０１−１００ｇ／ｋｇ体重程度とされ、一日数回に分けて投与してもよい。

以下に本発明をより詳細に説明するために実施例を挙げるが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。

実施例 ブルーエルフィンメタノール抽出物の血糖値上昇抑制作用
被験試料としてブルーエルフィンのメタノール抽出物を用いた。ブルーエルフィンの葉の粗切物（１００ｇ）を１０倍量のメタノールに一日浸漬し、減圧乾固し、抽出物を得た。７週齢の雄ｄｄＹマウスを実験前日から約２４時間絶食させ、１匹当りブルーエルフィンのメタノール抽出物（５００ｍｇ／ｋｇ）とグルコース（１０００ｍｇ／ｋｇ）を１．０ｍｌの蒸留水に溶かしたものを経口投与し、経時的に血糖値測定を行った。コントロールには、１匹当りグルコース（１０００ｍｇ／ｋｇ）を１．０ｍｌの蒸留水に溶かしたものを経口投与した。血糖値の測定はグルコースＣＩＩテストワコー（和光）を用いた。それぞれの投与群の経時的な血糖値の変化を測定した。それぞれの値は平均値±標準誤差（ｍｇ／ｄｌ）を示す。有意差検定はＳｔｕｄｅｎｔのｔ−ｔｅｓｔによって行った。＊＊＊はコントロールに対しｐ＜０．００５を示す。

この結果より、ブルーエルフィン抽出物はグルコース摂取による血糖値の上昇を顕著に抑制することが示された。

本発明により、ブルーエルフィンの成分を含有することを特徴とする血糖値上昇抑制組成物及び該組成物を含有する飲食品又は医薬品提供することが可能となった。

Claims (2)

1. ブルーエルフィンの成分を含有することを特徴とする血糖値上昇抑制組成物。
2. 請求項１に記載の組成物を含有する飲食品又は医薬品。