JP6660654B2 - コラーゲンの収率を高める方法、及びこれを用いて製造されたコラーゲン - Google Patents

コラーゲンの収率を高める方法、及びこれを用いて製造されたコラーゲン Download PDF

Info

Publication number
JP6660654B2
JP6660654B2 JP2018521253A JP2018521253A JP6660654B2 JP 6660654 B2 JP6660654 B2 JP 6660654B2 JP 2018521253 A JP2018521253 A JP 2018521253A JP 2018521253 A JP2018521253 A JP 2018521253A JP 6660654 B2 JP6660654 B2 JP 6660654B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
collagen
tissue
yield
animal
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018521253A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018532410A (ja
Inventor
イ・ジュンホ
ユ・ジチョル
ジョン・ヒョンウ
チェ・サンボム
ソ・ドンサム
ジャン・ジョンホ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cellontech Co Ltd
Original Assignee
Sewon Cellontech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sewon Cellontech Co Ltd filed Critical Sewon Cellontech Co Ltd
Publication of JP2018532410A publication Critical patent/JP2018532410A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6660654B2 publication Critical patent/JP6660654B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/78Connective tissue peptides, e.g. collagen, elastin, laminin, fibronectin, vitronectin or cold insoluble globulin [CIG]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23JPROTEIN COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS; WORKING-UP PROTEINS FOR FOODSTUFFS; PHOSPHATIDE COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS
    • A23J1/00Obtaining protein compositions for foodstuffs; Bulk opening of eggs and separation of yolks from whites
    • A23J1/10Obtaining protein compositions for foodstuffs; Bulk opening of eggs and separation of yolks from whites from hair, feathers, horn, skins, leather, bones, or the like
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L3/00Preservation of foods or foodstuffs, in general, e.g. pasteurising, sterilising, specially adapted for foods or foodstuffs
    • A23L3/26Preservation of foods or foodstuffs, in general, e.g. pasteurising, sterilising, specially adapted for foods or foodstuffs by irradiation without heating
    • A23L3/263Preservation of foods or foodstuffs, in general, e.g. pasteurising, sterilising, specially adapted for foods or foodstuffs by irradiation without heating with corpuscular or ionising radiation, i.e. X, alpha, beta or omega radiation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P21/00Preparation of peptides or proteins
    • C12P21/06Preparation of peptides or proteins produced by the hydrolysis of a peptide bond, e.g. hydrolysate products

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)

Description

本発明の実施例は、コラーゲンの収率を高める方法、及びこれを用いて製造されたコラーゲンに関し、より詳細には、動物由来組織に放射線を照射して菌とエンドトキシンを除去することにより、保存性を高めるとともにコラーゲンの変性なしに収率を高めることができるようにしたものであって、コラーゲンの品質及び信頼性を大幅に向上させるので、ユーザーの多様なニーズを満たして良いイメージを植え付けることができるようにしたものである。
周知の如く、コラーゲン(collagen)とは、哺乳類と鳥類を含む様々な動物の皮膚・骨・軟骨などの組織及び魚類の鱗などを構成する硬タンパク質であって、現在20種以上の種類が知られており、コラーゲンI型が組織の大部分を占めている。
このようなコラーゲンは、動物の組織から酵素分離法、有機溶媒分離法、酸・アルカリ・中性分離法などにより抽出及び精製工程を経て得られる。
コラーゲンの収率を増加させるための方法が研究されているが、現在のところでは分離工程期間の増加または特定の化学物質の混合なしで収率を高めることは難しい。
コラーゲンは、現在、産業的に医薬分野、食品分野、化粧品分野などで様々な形に加工されて利用されており、特に生体適合性及び組織親和性に優れるうえ、生体内で完全に分解された後に吸収される特徴によって医薬分野で大きく脚光を浴びている。
医療用の目的でコラーゲンを利用するために、ウイルスや細菌などを含む各種生物学的汚染源に対する安全性が確保されなければならない。
汚染源を除去するための滅菌方式としては、加熱処理(湿式、乾式)、化学的溶媒処理及び放射線処理などがある。
これらの方法は、滅菌される物質の特性変化または毒性を誘発することが可能な残留物を発生し、使用目的に適していない形にコラーゲンを変性させる可能性があるという問題点が生じた。
上述した問題点を解決するために、従来では下記の先行技術文献の技術が提案されたが、これらの技術も、依然として、前述した従来技術の問題点を一挙に解決することができないという大きな問題点があった。
韓国登録特許公報第0837858号(2008年6月5日登録) 韓国公開特許公報第2012−0084189号(2012年7月27日公開) 韓国公開特許公報第2014−0118753号(2014年10月8日公開)
そこで、本発明は、上述したような従来技術の諸般問題点を解消するためになされたもので、その第1目的は、動物由来組織に対して放射線照射、滅菌、洗浄、粉砕、分離及び抽出を行い、これに加えて、塩を除去してコラーゲンの収率を高めることができるようにした、コラーゲンの収率を高める方法及びこれを用いて製造されたコラーゲンを提供することにある。
上述した技術的構成による本発明の第2目的は、動物由来組織に放射線を照射して菌及びエンドトキシンを除去することにより、保存性を高めることができるようにした、コラーゲンの収率を高める方法及びこれを用いて製造されたコラーゲンを提供することにある。
本発明の第3目的は、コラーゲンの変性なしに収率を高めることができるようにした、コラーゲンの収率を高める方法及びこれを用いて製造されたコラーゲンを提供することにある。
本発明の第4目的は、組織の滅菌とコラーゲン収得の増加とが一つの工程によって行われるため、産業的に簡便であり、無駄なエネルギー消費を減らして経済性を持つようにした、コラーゲンの収率を高める方法及びこれを用いて製造されたコラーゲンを提供することにある。
本発明の第5目的は、環境にやさしくて産業利用可能性が高い放射線を利用した動物由来組織の滅菌及びコラーゲン収率の向上を図ることができるようにした、コラーゲンの収率を高める方法及びこれを用いて製造されたコラーゲンを提供することにある。
本発明の第6目的は、コラーゲンの品質及び信頼性を大幅に向上させるので、ユーザーの多様なニーズを満たして良いイメージを植え付けることができるようにした、コラーゲンの収率を高める方法及びこれを用いて製造されたコラーゲンを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、コラーゲンの変性なしに放射線照射によって動物由来組織を滅菌し且つコラーゲンの収率を増加させるために:動物由来組織に放射線を照射して滅菌する段階と、前記滅菌された動物由来組織を洗浄及び粉砕する段階と、前記粉砕された組織を酸性または酵素溶液と反応させてコラーゲンを分離する段階と、その後、塩を添加してコラーゲンを抽出する段階と、前記分離されたコラーゲンから塩を除去する段階とを含んでなることを特徴とする、コラーゲンの収率を高める方法を提供する。また、本発明は、上述した方法を用いて製造されたコラーゲンを提供する。
上述したように、本発明は、動物由来組織に対して放射線照射、滅菌、洗浄、粉砕、分離及び抽出を行い、これに加えて、塩を除去してコラーゲンの収率を高めることができるようにしたものである。
上述した技術的構成による本発明は、動物由来組織に放射線を照射して菌とエンドトキシンを除去することにより、保存性を高めることができるようにしたものである。
また、本発明は、コラーゲンの変性なしに収率を高めることができるようにしたものである。
また、本発明は、組織の滅菌とコラーゲン収得の増加とが一つの工程によって行われる
ため、産業的に簡便であり、無駄なエネルギー消費を減らして経済性を持つようにしたものである。
また、本発明は、環境にやさしくて産業的利用可能性が高い放射線を用いた動物由来組織の滅菌及びコラーゲン収率の向上を図ることができるようにしたものである。
本発明は、上述した効果によってコラーゲンの品質及び信頼性を大幅に向上させるので、ユーザーの多様なニーズを満たして良いイメージを植え付けることができるようにした非常に有用な発明である。
以下、このような効果を達成するための本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
本発明に係る放射線の照射により滅菌された動物由来組織からコラーゲンを分離する方法の一実施形態による工程図である。 本発明によって長期保存のために密封の後にガンマ線が照射された動物由来組織の図面代用写真である。 本発明によって豚皮膚組織にガンマ線を照射した後、細菌及び真菌の滅菌程度を示す図表である。 本発明によってカモの水掻き皮膚組織にガンマ線を照射した後、細菌及び真菌の滅菌程度を示す図表である。 本発明によってガンマ線の照射量を異ならせて酸処理方式によって分離されたコラーゲンの収率を示すグラフである。 本発明によってガンマ線の照射量を異ならせて酸処理方式によって分離した後、凍結乾燥させたコラーゲンの図面代用写真である。 本発明によってガンマ線の照射量を異ならせて酸処理方式によって分離されたコラーゲンをSDS−PAGEで分析した図面代用写真である。
本発明は、図1乃至図7に示すように構成される。
本発明を説明するにあたり、関連した公知の機能または構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を無駄に曖昧にするおそれがあると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
そして、後述される用語は、本発明における機能を考慮して設定された用語であって、生産者の意図または慣例によって異なるので、その定義は本明細書全般にわたった内容に基づいて下されるべきである。
また、図面で示された各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜のために任意に示したため、本発明は必ずしも図示の内容に限定されない。
まず、本発明は、コラーゲンの変性なしに放射線照射によって動物由来組織を滅菌し且つコラーゲンの収率を増加させるために、動物由来組織に放射線を照射して滅菌する段階を経る。
その後、前記滅菌された動物由来組織を洗浄及び粉砕する段階を経る。
このとき、前記放射線が照射された動物由来組織は蒸留水とエタノールを用いて2〜6時間洗浄することが好ましいが、この洗浄は原料の外部に付いている異物を除去する工程
である。蒸留水は特に血液、菌を含むその他の異物を洗浄するためのものであり、エタノールは脂肪を洗浄するためのものである。
次いで、前記粉砕された組織を酸性または酵素溶液と反応させてコラーゲンを分離する段階を経る。
その後、塩を添加してコラーゲンを抽出する段階を経る。
続いて、分離されたコラーゲンから塩を除去する段階を経て、コラーゲンの収率を高める方法を提供する。
特に、本発明に適用された前記動物由来組織は、哺乳類、鳥類及び魚類の中から選ばれたいずれかを含む。
前記放射線は、ガンマ線または電子線を使用することが好ましい。
このとき、前記放射線は、5kGy〜40kGyの照射線量を照射することが好ましい。
この際、5kGy未満の放射線では滅菌効果を示すことができず、40kGy超過の放射線が照射されると、組織、特にコラーゲンの変性をもたらすので、前記放射線は5kGy〜40kGyの照射線量を照射することが好ましい。
前記放射線の線量率は2.7〜3.7kGy/hrを基準にして線量(線量率×時間)を調整することが好ましい。
また、前記粉砕された組織の粒子サイズは0.1〜5.0mmであることが好ましい。このとき、前記粒子サイズを0.1mm未満にするためには、粉砕工程が長くなり且つ熱が大量に発生する可能性があり、さらに、コラーゲンの変性をもたらすおそれがあるので、前記粒子サイズは0.1mm以上であることが好ましく、粒子サイズが5.0mm超過である場合、酵素または酸によって組織が分解されるために露出する部位が減少して(表面積の減少)コラーゲン分離収率が低くなるので、前記粉砕された組織の粒子サイズは5.0mm以下であることが好ましい。
また、前記粉砕された組織の粒子は、粉砕された組織の重量に対して50倍の酸性溶液(pH1.5〜3.5)に組織を混合して3〜7日間撹拌することが好ましい。
このとき、前記50倍の酸性溶液を加える理由は、組織からコラーゲンを最も効率のよい収率で分離することができるためであり、pHが1.5〜3.5である理由は、酸性条件で活性を有する酵素を使用するためである。その上、酸性溶液によって組織が軟化し、軟化した組織からコラーゲンを分離することができるためである。攪拌時間が3〜7日である理由は、攪拌時間を3日未満にするとコラーゲンの収率が低くなり、攪拌時間を7日超過にしても収率が増加しないためであり、つまり、最適のコラーゲン分離収率を得るためである。
また、前記酸性溶液は、リン酸、塩酸、クエン酸、ギ酸及び酢酸の水溶液から選ばれたいずれか一つを使用することが好ましい。
一方、前記酵素溶液は、ペプシン、パパイン及びトリプシンの水溶液から選ばれたいずれかを使用することが好ましい。
前記添加された塩の最終濃度は0.6〜1.0Mであることが好ましい。
これは、コラーゲンを選択的に分離するための塩濃度の範囲であって、すなわち、コラーゲンの分子量(100〜300kDa)に該当するタンパク質を選択的に分離するための塩濃度である。
一方、本発明は、上述の構成部を適用するにあたり、様々に変形を加えることができ、様々な形態を取ることができる。
本発明は、上述の詳細な説明に記載される特別な形態に限定されるものではないと理解されるべきであり、添付された請求の範囲によって定義される本発明の精神と範囲内にあるあらゆる変形物、均等物及び代替物を含むものと理解されるべきである。
以下、前述のように構成された本発明に係るコラーゲンの収率を高める方法、及びこれを用いて製造されたコラーゲンの作用効果について説明する。
まず、本発明は、動物由来組織に放射線を照射して菌とエンドトキシンを除去することにより、保存性を高めるとともに、コラーゲンの変性なしに収率を高めることができるようにしたものである。
このため、本発明は、従来の方法の問題点を補完してコラーゲンの変性を起こさず、動物由来組織の滅菌とコラーゲン収率の増加とが同時に行われる工程であって、経済的で環境にやさしく、産業的利用可能性が高い放射線を用いた動物由来組織の滅菌及びコラーゲン収率の増加方法に関する。
本発明において、コラーゲンとは、各種動物の組織に対して酸またはアルカリ処理を施すか或いはペプシンなどの酵素処理を施して抽出されるタンパク質のことをいう。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明に係る放射線の照射により滅菌された動物由来組織からコラーゲンを分離する方法の一実施形態による工程図である。これを参照して、放射線を照射したコラーゲンの収得方法を説明すると、次のとおりである。
本発明のコラーゲンは、
1)動物由来組織に放射線を照射して滅菌する段階、
2)前記滅菌された動物由来組織を洗浄及び粉砕する段階、
3)前記粉砕された組織を酸性または酵素溶液と反応させてコラーゲンを分離する段階、
4)塩を添加してコラーゲンを抽出する段階、及び
5)分離されたコラーゲンから塩を除去する段階
によって製造される。
本発明の方法を段階的に詳細に説明すると、次のとおりである。
まず、動物由来組織に5〜40kGyの放射線を照射し、好ましくは5〜25kGyの放射線を照射する。このとき、放射線の線量率は、2.7〜3.7kGy/hrを基準にして線量(線量率×時間)を調整する。
利用可能な動物由来組織は、哺乳類、鳥類、魚類などの様々な組織を含む。
放射線が照射された動物由来組織は、蒸留水と70%のエタノールを用いて2〜6時間洗浄し、好ましくは3〜5時間洗浄する。
洗浄された動物由来組織は、0.1〜5.0mmの大きさに粉砕し、好ましくは0.5〜3.0mmの大きさに粉砕する。
粉砕された組織の重量に対して、50倍の酸性溶液(pH1.5〜3.5)に組織を混合して3〜7日間撹拌し、好ましくはpH2.0〜2.5の酸性溶液に組織を混合して4〜5日間攪拌する。
このとき、酸性溶液の製造のためにリン酸、塩酸、クエン酸、ギ酸及び酢酸などが使用可能であり、コラーゲンを分離する方式に応じて、アルカリ溶液或いはタンパク質分解酵素(ペプシン、パパイン及びトリプシンなど)を使用することができる。
コラーゲンを抽出するために、最終の塩濃度が0.6〜1.0MとなるようにNaClを添加し、好ましくは0.7〜0.9MのNaClを添加する。
抽出されたコラーゲンから塩を除去するために、コラーゲンの重量に対して、5〜20倍の蒸留水を添加して限外濾過を行い、好ましくは10〜15倍の蒸留水を添加して限外濾過を行う。
塩を除去するために、コラーゲン溶液を中性化した後、遠心分離する方式が代替適用できる。
図2は本発明によって長期保存のために密封の後にガンマ線が照射された動物由来組織の図面代用写真である。
図3は、本発明によって豚皮膚組織にガンマ線を照射した後、細菌及び真菌の滅菌程度を示す図表であり、図4は、本発明によってカモの水掻き皮膚組織にガンマ線を照射した後、細菌及び真菌の滅菌程度を示す図表である。
上述したような放射線照射によって滅菌された動物由来組織を得ることができ、これを下記の[実施例1]によって調べてみる。
[実施例1]
蒸留水によって洗浄された豚皮膚組織またはカモの水掻き組織にそれぞれ0、5、15、25kGyのガンマ線を照射する。
ガンマ線照射済みの組織を取り、検体1gあたり等張緩衝溶液1mLを入れて攪拌混合した後、これを細菌及び真菌培養固体培地に1mL塗布する。
細菌の場合は30〜35℃で2日間培養して総細菌数を測定し、真菌の場合は20〜25℃で5日間培養して総真菌数を測定する。
豚皮膚組織は、5kGy以上のガンマ線が照射される場合、細菌及び真菌の両方が滅菌されることを確認し、カモの水掻き組織は、15kGy以上のガンマ線が照射される場合、細菌及び真菌の両方が滅菌されることを確認した。
図5は本発明によってガンマ線の照射量を異ならせて酸処理方式によって分離されたコラーゲンの収率を示すグラフであり、図6は本発明によってガンマ線の照射量を異ならせ
て酸処理方式によって分離した後、凍結乾燥させたコラーゲンの図面代用写真である。
前述したような製造工程によって動物由来組織からコラーゲンを分離することができ、これを下記の[実施例2]によって調べてみる。
[実施例2]
蒸留水によって洗浄されたカモの水掻き組織にそれぞれ0、5、15、25kGyのガンマ線を照射する。
放射線が照射されたカモの水掻き組織は、蒸留水で3回洗浄した後、重量に対して5倍以上の70%エタノールに浸漬して攪拌する方式で洗浄する。
洗浄されたカモの水掻き組織を0.5〜3.0mmの大きさに粉砕した後、粉砕された組織の重量に対して50倍の酸性溶液(pH2.0)に混合して5日間撹拌する。
5日後にカモの水掻き組織が分解された酸性溶液からコラーゲンを抽出するために、最終の塩濃度が0.9MとなるようにNaClを添加する。
抽出されたコラーゲン体積の5倍に相当する蒸留水を入れて再溶解することで、コラーゲン溶液を製造する。
コラーゲン溶液から塩を除去するために、溶液のpHを7.0に調整した後、遠心分離する方式を用いてコラーゲンを得る。
得られたコラーゲンの収率(%)は、次の数式によって計算された。
Y:得られたコラーゲンの収率(%)
x:放射線照射線量(kGy)
その結果、15kGyのガンマ線が照射されたカモの水掻き組織から分離されるコラーゲンの収率は118.3±3.9%であり、25kGyのガンマ線が照射されたカモの水掻き組織から分離されるコラーゲンの収率は143.2±3.8%であった。
また、図6に示すように、分離されたコラーゲンを凍結乾燥させた結果、肉眼で区分できるほどに分離収率が著しく増加した。
図7は本発明によってガンマ線の照射量を異ならせて酸処理方式によって分離されたコラーゲンをSDS−PAGEで分析した図面代用写真である。
上述したような製造工程によって動物由来組織から分離されたコラーゲンは、SDS−PAGE分析法によってタンパク質分子の変性有無を確認することができ、これを下記の
[実施例3]によって調べてみる。
[実施例3]
それぞれ0、5、15、25kGyのガンマ線が照射されたカモの水掻き組織から分離
したコラーゲンは、蒸留水を用いて10mg/mlに希釈された。
希釈されたコラーゲン溶液は、5×サンプルローディングバッファー(0.3M Tris−HCl(pH6.8)、0.1%ブロモフェノールブルー(Bromophenol blue)、10.0%SDS、50.0%グリセロール(Glycerol)、12.5%β−メルカプトエタノール(Mercaptoethanol)と混合した後、100℃で3分間加熱した。
製造された試料は、10.0%ポリアクリルアミドゲルのwellあたり15μLずつロードし、100Vで110分間電気泳動した。
電気泳動済みのゲルは、0.3%(w/v)クマシーブリリアントブルー(Coomassie brilliant blue)−R250を用いて染色し、脱染色試薬(50.0%精製水、40.0%メタノール、10.0%酢酸)を用いてバックグラウンドを脱色した後、分析した。
その結果、図7に示すように、ガンマ線が照射されたすべてのサンプルからコラーゲンI型の特性を代表するα、α、β鎖を確認したとともに、0〜25kGyのガンマ線照射量の範囲内でコラーゲンの変性が起こらないことを確認した。
本発明に係るコラーゲンの収率を高める方法、及びこれを用いて製造されたコラーゲンの技術的思想は、実際に同じ結果を繰り返し実施可能なものであり、特にこのような本発明を実施することにより、技術発展を促進して産業の発展に貢献することができるため、保護する価値が十分である。

Claims (1)

  1. コラーゲンの変性なしに放射線照射によって動物由来組織を滅菌し且つコラーゲンの収率を増加させるために:
    哺乳類、鳥類及び魚類の中から選ばれたいずれかを含む動物由来組織に5kGy〜40kGyの照射線量の放射線を照射して滅菌する段階と、
    前記滅菌された動物由来組織を、蒸留水とエタノールを用いて2〜6時間洗浄する段階及び粉砕する段階と、
    前記粉砕された組織の粒子を、粉砕された組織の重量に対して50倍のリン酸又は塩酸水溶液の中から選ばれたいずれかの酸性溶液(pH1.5〜3.5)に混合して3〜7日間撹拌し、前記粉砕された組織を前記酸性溶液と反応させてコラーゲンを分離する段階と、
    その後、塩を最終濃度が0.6〜1.0Mとなるように添加してコラーゲンを抽出する段階と、
    前記分離されたコラーゲンから塩を除去するために限外濾過を行うか、又はコラーゲン溶液を中性化した後、遠心分離する段階とを含んでなることを特徴とする、コラーゲンの収率を高める方法。
JP2018521253A 2015-11-23 2015-12-01 コラーゲンの収率を高める方法、及びこれを用いて製造されたコラーゲン Active JP6660654B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR10-2015-0164277 2015-11-23
KR1020150164277A KR101669478B1 (ko) 2015-11-23 2015-11-23 콜라겐의 수득율을 높이는 방법
PCT/KR2015/012988 WO2017090808A1 (ko) 2015-11-23 2015-12-01 콜라겐의 수득율을 높이는 방법 및 이를 이용하여 제조된 콜라겐

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018532410A JP2018532410A (ja) 2018-11-08
JP6660654B2 true JP6660654B2 (ja) 2020-03-11

Family

ID=57251696

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018521253A Active JP6660654B2 (ja) 2015-11-23 2015-12-01 コラーゲンの収率を高める方法、及びこれを用いて製造されたコラーゲン

Country Status (11)

Country Link
EP (1) EP3381938B1 (ja)
JP (1) JP6660654B2 (ja)
KR (1) KR101669478B1 (ja)
CN (1) CN108350061A (ja)
AU (1) AU2015415667B2 (ja)
BR (1) BR112018010515A2 (ja)
ES (1) ES2858519T3 (ja)
HU (1) HUE053535T2 (ja)
PL (1) PL3381938T3 (ja)
PT (1) PT3381938T (ja)
WO (1) WO2017090808A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018222434A1 (en) * 2017-05-31 2018-12-06 Edwards Lifesciences Corporation Collagen fibers and articles formed therefrom
EP4125995A4 (en) * 2020-03-31 2024-04-10 3-D Matrix, Ltd. STERILIZATION OF SELF-ASSEMBLING PEPTIDES BY IRRADIATION
CN112608968B (zh) * 2021-01-14 2022-03-18 山东恒鑫生物科技有限公司 一种以罗非鱼鳞原料生产鱼胶原蛋白肽的方法

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AUPO599897A0 (en) * 1997-04-03 1997-05-01 Vidal, Linus Clear collagen for facial implants
US20030068815A1 (en) * 1999-02-11 2003-04-10 Stone Kevin R. Sterilized xenograft tissue
US20030185702A1 (en) * 2002-02-01 2003-10-02 Wilson Burgess Methods for sterilizing tissue
AUPS242702A0 (en) * 2002-05-21 2002-06-13 Colltech Australia Limited Improved method for the extraction and purification of collagen
JP2004300109A (ja) * 2003-04-01 2004-10-28 Miyagi Prefecture 動物蛋白質の製造方法とその製造装置、ならびに動物蛋白質
KR100676285B1 (ko) * 2005-03-11 2007-01-30 세원셀론텍(주) 동물의 다양한 조직으로부터의 콜라겐 분리방법 및 콜라겐 용액의 제조방법 그리고 이를 이용하여 생산한 매트릭스
JP4863433B2 (ja) * 2005-03-16 2012-01-25 独立行政法人物質・材料研究機構 魚鱗由来コラーゲンの取得方法
WO2006124988A2 (en) * 2005-05-19 2006-11-23 Albiorex, Llc Terminal sterilization of injectable collagen products
KR100837858B1 (ko) 2006-12-18 2008-06-13 한국식품연구원 방사선 조사에 의한 돈피 콜라겐의 수용성 올리고펩타이드의 제조방법
MY160866A (en) * 2008-12-23 2017-03-31 Univ Putra Malaysia Collagen extraction from aquatic animals
WO2011014155A1 (en) * 2009-07-27 2011-02-03 National Cheng Kung University Preparation of high purity collagen
CN101874903B (zh) * 2009-11-20 2013-04-10 胡庆柳 一种胶原蛋白人工皮肤的制备方法
JP5753356B2 (ja) * 2010-09-13 2015-07-22 株式会社龍泉堂 活性エピトープを有する非変性ii型コラーゲンの抽出方法
KR101272484B1 (ko) 2011-01-19 2013-06-10 세원셀론텍(주) 방사선 가교화된 콜라겐 겔 및 그 제조방법과 사용방법
JP5043215B1 (ja) * 2011-07-01 2012-10-10 国立大学法人北海道大学 チョウザメ類脊索から簡便な抽出方法で得られるii型コラーゲン
KR101603276B1 (ko) * 2013-03-29 2016-03-25 한국원자력연구원 방사선을 이용하여 해파리로부터 콜라겐의 분리방법
JP6100060B2 (ja) 2013-03-29 2017-03-22 リンテック株式会社 積層体
KR101697324B1 (ko) * 2014-02-28 2017-01-19 전남대학교산학협력단 생체적합성 콜라겐 및 이의 제조방법
KR101531479B1 (ko) * 2014-11-21 2015-06-26 세원셀론텍(주) 의료용 재료로 사용하기 위한 고농도 콜라겐 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
PL3381938T3 (pl) 2021-07-05
EP3381938A4 (en) 2019-04-17
EP3381938A1 (en) 2018-10-03
AU2015415667B2 (en) 2020-08-13
JP2018532410A (ja) 2018-11-08
HUE053535T2 (hu) 2021-07-28
EP3381938B1 (en) 2021-02-03
BR112018010515A2 (pt) 2018-11-13
PT3381938T (pt) 2021-03-11
KR101669478B1 (ko) 2016-10-26
ES2858519T3 (es) 2021-09-30
WO2017090808A1 (ko) 2017-06-01
AU2015415667A1 (en) 2018-06-07
CN108350061A (zh) 2018-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Gauza-Włodarczyk et al. Amino acid composition in determination of collagen origin and assessment of physical factors effects
JP6383877B2 (ja) 医療用材料として用いるための高濃度コラーゲンの製造方法
MXPA04001939A (es) Composiciones para reparar tejidos y metodos para su manufactura y uso.
JP6660654B2 (ja) コラーゲンの収率を高める方法、及びこれを用いて製造されたコラーゲン
DE102008056551A1 (de) Verfahren zur Verringerung der viralen und mikrobiellen Belastung feststoffhaltiger biologischer Extrakte
KR101410533B1 (ko) 생체조직 유래 소재의 처리방법
JP6109881B2 (ja) 固体含有生物抽出物のウイルスおよび微生物含有量を低減する方法
KR101489916B1 (ko) 축산 부산물로부터의 고순도 콜라겐의 추출방법
CN114149965A (zh) 一种超纯鲜活外泌体的制备方法
JP5099623B2 (ja) 免疫蛋白質の製造方法
DE602005019998D1 (de) Verfahren zur sterilisation von biologischen präparaten
CN112516305A (zh) 一种人类头发黑素小体衍生物的制备方法及其在抗菌和组织修复中的应用
US10906829B1 (en) Lysing of organic matter with augmented oxidizing agents creating a solution with reduced microbial concentration
JP2009143845A (ja) ミミズ抽出液の製造方法及びミミズ乾燥粉末の製造方法
RU2562581C1 (ru) Способ получения биологически активного средства из голотурий, обладающего общеукрепляющими и иммуномодулирующими свойствами
KR20190004193A (ko) 이종골 이식재 및 그 제조방법
FR2798294A1 (fr) Procede de fabrication d'un materiau de prothese osseuse par traitement d'un tissu osseux naturel
CN110477387A (zh) 从食用燕窝中获得的天然食品补充剂及制备方法
KR101837118B1 (ko) 박테리아 배양 산물을 이용한 콜라겐의 추출 방법
CN114869828B (zh) 一种宠物除味组合物及其应用
CN113563460B (zh) 一种高纯度胶原蛋白提取工艺
CN106431511A (zh) 一种病死鸡的发酵处理方法
Cherim et al. Study on the collagen from skin of marine fish from the Black Sea
RU2273489C1 (ru) Способ получения коллагена из костной ткани
US20210386909A1 (en) Mammal-derived matrix as a safe bone replacement

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180424

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20180730

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190305

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190527

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6660654

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250