JP2009143845A - ミミズ抽出液の製造方法及びミミズ乾燥粉末の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ろ過における目詰まりや遠心における上清液の回収不良を生じ難く、加えて操作性が良く、水不溶物の除去も容易なミミズ抽出液の製造方法及びそれによって得られたミミズ抽出液からミミズ乾燥粉末を製造する方法の提供を目的とする。
【解決手段】生ミミズをそのままもしくは生ミミズを破砕した後インキュベーションして抽出液を得る。前記生ミミズまたは前記生ミミズの破砕物に、ネギ科植物のペーストあるいは抽出液または前記ネギ科植物のペーストから不溶物を除去したものを共存させて、前記インキュベーションを行うことが好ましい。前記インキュベーションの温度は10℃から65℃が好ましい。前記インキュベーションする生ミミズまたはその破砕物は凍結して用いるのが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、ミミズ抽出液の製造方法及びミミズ乾燥粉末の製造方法に関する。
生ミミズを線溶活性作用物質として利用するには、生ミミズから線溶活性物質を抽出する必要がある。生ミミズから線溶活性物質を含む抽出液を得る方法として、生ミミズをミンチ機にかけたりホモゲナイザーにかけたりする方法がある。
これ等の従来の抽出方法では、ミンチ機にかけたりホモゲナイザーにかけたりした処理液はペースト状になったり水不溶物が細かくなったりすることがあるため、清澄な抽出液を得るには、さらに遠心機にかけたり、ろ過機にかけたりする必要があるが、いずれも液収量が悪かったり、操作性においても問題があった。
従って、従来、ミミズを用いる血圧調整剤や抗高脂血症剤等の製造方法(特公平7−39349、特公平7−80777、特公平7−88308、特許第3037355)においては、収量や操作性の点から遠心機やろ過機を利用できず、皮等の大きな不溶物を除くことが精一杯であり、水不溶物を含んだまま乾燥しているのが現状である。
これ等の水不溶物を多く含んでいる液をスプレードライヤーで乾燥しようとすると、水不溶物のせいでアトマイザーの目詰まりを引き起こすといった厄介な工程となるため、ミミズ抽出液を乾燥する手段としてスプレードライヤーを採用できず、凍結乾燥のような乾燥コストが高くて煩雑な方法を採用せざるを得ないのが実情である。水不溶性物質を除去できるミミズ抽出液の製法が発明されれば、乾燥手段としてスプレードライヤーを使用できる他、重金属類を除去できるメリットもある。
特公平7−39349号公報 特公平7−80777号公報 特公平7−88308号公報 特許第3037355号公報 特開2006−96673号公報
このように、従来開示されている生ミミズからミミズ抽出液を得る方法(ミミズをミンチやホモゲナイズによってペースト状にする方法)は、ろ過における目詰まりや遠心における上清液の回収不良があり、加えて操作性も悪く、水不溶物を除去したミミズ抽出液の工業的生産に極めて困難を要している。
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであって、ろ過における目詰まりや遠心における上清液の回収不良を生じ難く、加えて操作性が良く、水不溶物の除去も容易なミミズ抽出液の製造方法及びそれによって得られたミミズ抽出液からミミズ乾燥粉末を製造する方法の提供を目的とする。
請求項1の発明は、生ミミズをそのままもしくは生ミミズを破砕した後インキュベーションして抽出液を得ることを特徴とするミミズ抽出液の製造方法に係る。
請求項2の発明は、請求項1において、前記生ミミズまたは前記生ミミズの破砕物に、ネギ科植物のペーストあるいは抽出液または前記ネギ科植物のペーストから不溶物を除去したものを共存させて前記インキュベーションを行うことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記インキュベーションによって得られた抽出液に対して水不溶物の除去を行うことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3の何れか一項において、前記インキュベーションする生ミミズは凍結生ミミズまたは凍結した生ミミズ破砕物をそのまま、または解凍して用いることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1から4の何れか一項において、前記インキュベーションの温度が10℃から65℃であることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1から5の何れか一項によって製造されたミミズ抽出液を乾燥してミミズ乾燥粉末とすることを特徴とするミミズ乾燥粉末の製造方法に係る。
請求項1の発明によれば、生ミミズをそのままもしくは生ミミズを破砕した後インキュベーションすることにより、生ミミズそのもの、あるいは生ミミズの破砕物から抽出液が滲出してくるため、この滲出液を採取するだけでミミズ抽出液を得ることができる。また、ミミズを破砕する機器が不要となり、粉砕するための1工程を削減することができる。しかも、破砕機類によって生じる細かい粉砕物が抽出液に含まれないため、ろ過における目詰まりや遠心における上清液の回収不良を生じ難く、抽出液の収量が増加するのに加えて操作性が良好となる。
本発明者は、生ミミズをそのまま、あるいは生ミミズの破砕物をインキュベーションすることにより、ミミズ抽出液が滲出してくることを、次のことから見出した。すなわち、従来、ミミズ養殖や圃場において、生活環境が劣悪になってくるとミミズの姿が見えなくなることがしばしば観察されている。この現象はミミズがより良い環境を求めて逃げるのではないかと言われているが、本発明者は、食物が無くなったために生じるミミズの自己消化のせいの可能性もあるのではないかと考えた。そして、検討した結果、生ミミズをそのまま、あるいは生ミミズの破砕物をインキュベーションすることによって、水不溶物を除去したミミズ抽出液を簡便に得ることができることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
請求項2の発明によれば、前記生ミミズまたは前記生ミミズの破砕物に、ネギ科植物のペーストあるいは抽出液または前記ネギ科植物のペーストから不溶物を除去したものを共存させてインキュベーションを行うことにより、ミミズ抽出液における大腸菌群や黴類、酵母類の常温菌を減じることができる。
請求項3の発明によれば、インキュベーションによって得られるミミズ処理液は細かい水不溶物を含まないため、ろ過が簡便に実施できるようになり、フィルタープレスを使用した場合の液収量は90%を超える。これにより、水不溶物を簡便に除去でき、スプレードライヤーによる乾燥工程を採用できると共に、重金属類の低いミミズ抽出液を得ることができる。
請求項4の発明によれば、インキュベーションする生ミミズは凍結生ミミズをそのまま、または解凍したものを使用できる。これは、生ミミズを凍結させることにより、解凍時にミミズが生命回復することがないため、生きたミミズを用いる場合と比べて自己消化温度を広く採用できるメリットがある。凍結した生ミミズを用いると、常温は勿論のこと、低温における自己消化工程を採用することもできる。さらに、生きたミミズを扱うよりも、凍結したミミズの方が運搬や、抽出液の製造計画において便利になる利点がある。すなわち、生きたミミズの場合には、腐敗等の心配があるため、ミミズの運搬に注意を払う必要があるのみならず、ミミズの搬入後は速やかに作業を行う必要があり、作業がミミズの搬入時間に影響を受けることから、計画的な作業が難しかったのが、凍結したミミズを扱うことによって、かかる問題を解消することができる。
請求項5の発明によれば、インキュベーションの温度が10℃から65℃であるため、線溶活性を損なうことなく抽出液を効率良く滲出させることができる。このことは、本発明者が検討した結果、生きたミミズをミミズの生活帯温度に置くと、ミミズは飢餓寸前まで痩せこけて生きており、自己消化時間は長くなる一方、得られる自己消化液の収量が悪くなると共に品質も悪くなることが判明した。そのため、ミミズ抽出液の生産性を考慮すれば自己消化の速度を早める方策が必要となる。そこで、本発明者は、インキュベーション時の温度を検討したところ、ミミズの生活帯温度以上に加温すればミミズの自己消化時間を早めることを突き止めた。インキュベーション時の温度を高くすればする程自己消化の速度が早まる(自己消化の処理時間を短縮できる)が、加温温度は線溶活性の安定性領域を越えないことが必要となることから、65℃以下が好ましい。生ミミズをそのまま用いる場合のインキュベーション温度は30℃から65℃がより好ましく、磨砕ミミズや凍結ミミズを用いる場合のインキュベーション温度は30℃以下でもよい。これ等のほかに、インキュベーション温度を設定する際には、中温菌の殺菌目的を加味することもできる。例えば、45℃以上を採用すれば大腸菌群を死滅させることができる。
請求項6の発明によれば、請求項1から5のミミズ抽出液の製造方法によって得られた水不溶物を除去した抽出液を乾燥させてミミズ乾燥粉末としているため、効率よく、且つ品質的にも良好なミミズ乾燥粉末を得ることができる。
本発明におけるミミズ抽出液の製造方法は、生ミミズをそのままもしくは生ミミズを破砕した後インキュベーションして抽出液を得るものである。また、ミミズ粉末の製造方法は、本発明のミミズ抽出液製造方法によって得られたミミズ抽出液を乾燥するものである。
本発明で使用するミミズは、生きている生ミミズ、凍結した生ミミズ、生ミミズをミンチやホモゲナイズしたペースト状のものである。ミミズの種類は、特に制限されない。例えば、アカミミズ、シマミミズ、ツリミミズ、ハタケミミズ、フツウミミズ等を挙げることができる。また、養殖ミミズ、天然ミミズの何れでもよい。前記生ミミズは、水中に所定時間漬ける等によって、消化管内の糞土を吐かせたものが好ましい。凍結したミミズを用いる場合、生ミミズを−10℃以下にして凍結させるのが好ましい。ペースト状とする方法は、公知の方法により行うことができる。例えば、磨砕機やすりつぶし器、ホモゲナイザー、ホモミキサーなどを用いて行うことができる。
インキュベーションは、生ミミズあるいはその破砕物、または生ミミズの凍結物あるいはその解凍物を容器に入れ、必要に応じて攪拌を行い、所定の温度、所定の時間置くことによって行う。インキュベーションの温度は、高いほど抽出に必要な時間を短縮することができるが、高すぎると抽出液の線溶活性が損なわれるようになるため、線溶活性の安定領域を超えない温度(65℃以下)とする必要があり、好ましくは10℃から65℃の範囲が好ましい。さらに、インキュベーション温度を45℃から65℃とすることにより、常温菌の殺菌効果も期待できる。
インキュベーション時間は、適宜設定することができ、時間が長いほど線溶活性には好ましいが、雑菌が繁殖し易くなる。作業性から1晩のインキュベーション時間も採用できる。また、ホモゲナイズやミンチにしたミミズを使用する場合は、インキュベーション時間を更に短くできる。通常、前記インキュベーション時間は、0.5から6時間の範囲で適宜設定される。インキュベーション温度が高いほどインキュベーション時間を短くすることができる。例えば、インキュベーション温度が30から45℃の場合には1から20時間、インキュベーション温度が45から60℃の場合には0.5から7時間とすることができる。なお、ろ過性の改善を目的とするならば短時間の加温で十分であり、例えば、生ミミズを用いる場合は45℃以上で30分以内のインキュベーション時間でよく、ペースト状にしたミミズであれば温度やインキュベーション時間を更に下げることができる。また、清澄液の回収率アップや雑菌除去を重視するのであれば、加温時間を長くしたり加温温度を高くしたりすればよい。例えば、凍結ミミズを使用するのであれば、50℃到達後3時間以上のインキュベーションを行えばよい。
前記生ミミズ、または生ミミズの破砕物は、ネギ科植物のペーストあるいは抽出液または前記ネギ科植物のペーストから不溶物を除去したものを共存させてインキュベーションするのが好ましい。前記ネギ科植物のペーストあるいは抽出液または前記ネギ科植物のペーストから不溶物を除去したものを共存させることにより、大腸菌群や黴類、酵母類の常温菌を減じることができる。特に、前記インキュベーション温度が45℃以下の場合に、ネギ科植物のペーストあるいは抽出液または前記ネギ科植物のペーストから不溶物を除去したものを共存させれば、大腸菌群や黴類、酵母類の常温菌を、より効果的に減じることができる。なお、前記ネギ科植物のペーストあるいは抽出液または前記ネギ科植物のペーストから不溶物を除去したものは、前記インキュベーション後の抽出液に添加してもよい。ネギ科植物としては、ニンニク、タマネギ、ネギ、ラッキョウ、ワケギ、ニラ等を挙げることができ、それらの少なくとも一種以上を使用する。前記生ミミズ、または生ミミズの破砕物と前記ネギ科植物のペーストあるいは抽出液または前記ネギ科植物のペーストから不溶物を除去したものとの重量比は、95:5から5:95が好ましい。より好ましくは95:5から40:60である。
前記インキュベーションによって得られた抽出液に対して水不溶物の除去を行うのが好ましい。水不溶物の除去は、遠心分離やろ過処理等によって行うことができる。本発明では、ミミズを粉砕して用いていないため、抽出液のろ過を簡便に実施することができ、水不溶物を簡便に除去でき、重金属類の低い製品を提供できる。なお、フィルタープレスを使用した場合の抽出液収量は90%を超える。
本発明の製造方法によって得られたミミズ抽出液は、その後乾燥されてミミズ乾燥粉末とされる。ミミズ乾燥粉末は機能性食品に用いられたり、血栓症の治療剤の原料等に利用されたりする。前記ミミズ抽出液の乾燥は、ミミズ抽出液に乾燥助剤(例えば、乳糖、デキストリン、セルロースパウダーのような糖類、ゼラチンやカゼイン分解物、牛血清アルブミンのような蛋白質類)を加え、公知の凍結乾燥あるいはスプレードライヤーを利用して定法によって行うことができる。
インキュベーションにより得られる抽出液の線溶活性と大腸菌群について、以下の試験を行った。なお、線溶活性はプロテアーゼ活性で代替した。また、プロテアーゼ活性の測定方法と、大腸菌群の測定方法は以下のとおりである。
(プロテアーゼ活性の測定方法)
予め37℃に加温した1%ミルクカゼイン溶液(0.1Mリン酸緩衝液、pH8.0)2.9mlに、適当に希釈した試料溶液を0.1ml加えて混和し、37℃で15分間反応する。15分後に4%TCA(トリクロロ酢酸)溶液を3ml加えてよく混和し、10分以上室温放置後遠心する。上清液の280nm吸光度を測定し、以下の計算により活性の表示を行った。なお、ブランク値は酵素溶液の代わりに同じ緩衝液を用いて同様の操作を行う。
活性=(酵素反応液のA280nm−ブランクのA280nm)×(酵素の希釈度)
(大腸菌群の測定方法)
デオキシコレート寒天培地(OXOID)を、所定の方法によって溶解し、適当に希釈した乾燥粉末の10%溶液または抽出液の1mlをシャーレに入れて置き、そこへ溶解した前記寒天培地を15から20ml加えて混和した。恒温槽内で37℃、48時間インキュベートした後、出現したコロニー数をカウントし、希釈倍数を掛けて大腸菌群数とした。
・試験例1 インキュベーション温度35℃
冷凍生ミミズ200gをビニール袋に入れ、袋の口を閉じて37℃の恒温水槽に入れて加温し、表1の加温時間毎に18mlサンプリングし、その9mlを予め3gの摩り下ろしニンニクを入れておいた蓋付きチューブ(商品名SUMILION、15ml遠心チューブ)に加えてよく混和し、密栓後恒温水槽(37℃)に再度入れて加温を最後まで(24時間)続けた。サンプリングした残りの液(約9ml、摩り下ろしニンニク無添加区)は分析する日まで冷凍保存した。なお、プロテアーゼ活性の測定試料は抽出液を遠心分離機(10,000G)によって上清液を得、それを供した。遠沈管の底に貯まった水不溶物量は、加温時間0時間の6割強に比べ、6時間加温時間のそれは2割ほどに減じていた。分析結果を表1に示す。
Figure 2009143845
表1の分析結果から理解されるように、インキュベーション温度を大腸菌群が増殖し易い温度で行う場合はニンニクの添加が必要である。
・試験例2 インキュベーション温度52℃
恒温水槽の温度を52℃にした以外は試験例1と同様に試験し、方法も同じ手法で行った。測定結果を表2に示す。
Figure 2009143845
表2の測定結果から理解されるように、大腸菌群が増殖できない温度をインキュベーション温度として採用することにより、ニンニクを添加しなくても大腸菌群を減じることができる。また、試験例1と比較すれば、インキュベーション温度が高い方が線溶活性は早く高値になる。
・試験例3 インキュベーション時の加温効果試験
インキュベーション時における加温の効果を、次のようにして遠心上清液量の収得量で調べた。糞土を除去したミミズを一晩放置することにより腸内内容物を吐かせ、洗浄した生ミミズ100gを軽くミキサーに掛けてペースト状にしたものをビーカーに入れ、30℃の恒温水槽で加温してインキュベーションしたところ、1時間後にはペースト状でなくなり、液状となっていた。このものを3時間後に遠心分離機に掛けて(24,000×G)遠心分離し、採取した上清液の量を測ったところ、76mlであった。一方、前記ペースト状にしたものを、そのまま加温することなく遠心分離した場合の遠心上清液量は18mlであった。このことから、インキュベーション時に加温することによって抽出液(滲出液)の収量が増加することがわかる。
・実施例1
糞土を除去したミミズを一晩放置することにより腸内内容物を吐かせ、その後洗浄して凍結させたミミズ800gをビニール袋に入れ、そこへ摩り下ろしたペースト状のニンニク200gを加えて封をしたもの5個準備し、50から55℃の恒温槽に入れて加温し、解凍した。凍結部分がなくなってから3時間後に、前記解凍ミミズから滲出した抽出液をビニール袋から取り出し、珪藻土を(2%)添加した後、フィルタープレスの試験機にかけてろ過し、水不溶物を除去した。ろ過性は非常に良く、プロテアーゼ活性が1.01/mlのろ過液4.6Kgを得た。
・実施例2
実施例1で得られたろ過液4Kgをバケツに収容し、前記ろ過液4Kgに乾燥補助剤としてパインデックス#100(松谷化学)を1.6Kg加え、乾燥室容積0.8mのスプレードライヤーを用いて乾燥し、乾燥粉末2.27Kgを得た。
乾燥条件:入口温度;140℃、出口温度;80から85℃、液投入速度;2.6リットル/時間
得られた乾燥粉末について、重金属試験、雑菌試験、線溶活性の代替測定としてのプロテアーゼ活性を測った。プロテアーゼ活性の回収率は85%であった。また、黴・酵母類は以下の測定方法では検知できず、大腸菌群数も検知できなかった。重金属類の測定を外部機関に委託したところ、総水銀、鉛、カドミウムは測定限界濃度以下であり、砒素は1ppmであった。
(黴・酵母類の測定)
ツアペック・ドックス寒天培地(日水製薬製)を所定の方法に従って溶解、殺菌する。予め殺菌生理食塩水で作製した乾燥粉末の20%溶液の1mlをプレートに加えた後、上記殺菌培地10ml(50℃以下)を加えて混和し、30℃で5日間培養した後に出現した黴のコロニー数をカウントした。
酵母類の測定は、YM培地(Difco)にストレプトマイシンを30ppm(終濃度)加えた培地を用いた以外は上記の方法に準じて行った。

Claims (6)

  1. 生ミミズをそのままもしくは生ミミズを破砕した後インキュベーションして抽出液を得ることを特徴とするミミズ抽出液の製造方法。
  2. 前記生ミミズまたは前記生ミミズの破砕物に、ネギ科植物のペーストあるいは抽出液または前記ネギ科植物のペーストから不溶物を除去したものを共存させて、前記インキュベーションを行うことを特徴とする請求項1に記載のミミズ抽出液の製造方法。
  3. 前記インキュベーションによって得られた抽出液に対して水不溶物の除去を行うことを特徴とする請求項1または2に記載のミミズ抽出液の製造方法。
  4. 前記インキュベーションする生ミミズは凍結生ミミズまたは凍結した生ミミズ破砕物をそのまま、または解凍して用いることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のミミズ抽出液の製造方法。
  5. 前記インキュベーションの温度が10℃から65℃であることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のミミズ抽出液の製造方法。
  6. 請求項1から5の何れか一項によって製造されたミミズ抽出液を乾燥してミミズ乾燥粉末とすることを特徴とするミミズ乾燥粉末の製造方法。
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