JP6659290B2 - 試料位置合わせ方法および荷電粒子ビーム装置 - Google Patents

試料位置合わせ方法および荷電粒子ビーム装置 Download PDF

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Description

本発明は、試料位置合わせ方法および荷電粒子ビーム装置に関する。
荷電粒子ビームとは、イオンビームおよび電子ビームの総称である。集束させた荷電粒子ビームを利用して加工、観察、および分析の少なくともいずれか(以下、観察等と言う)を行うことができる装置を荷電粒子ビーム装置と称する。この荷電粒子ビーム装置は、イオンビームを形成するイオンビーム鏡筒および電子ビームを形成する電子ビーム鏡筒のうちの少なくともいずれかが搭載される。荷電粒子ビーム装置は、複数の鏡筒が搭載された複合装置も含む。
荷電粒子ビーム装置では、試料を荷電粒子ビームによって観察等する前に、試料における観察等の対象部位(以下、単に、観察対象部位と言う)を、荷電粒子ビームによる観察視野範囲に配置する必要がある。
例えば、特許文献1には、試料の観察すべき領域を探索するために光学顕微鏡を備えた走査型電子顕微鏡(SEM)が記載されている。
特許文献2には、試験室(試料室)内にある試料にレーザビームを照射して、CCDカメラで撮像し、撮像された試験室内の画像を粒子光学ビーム軸線の位置を示す標識とともにディスプレイに表示する粒子光学式走査顕微鏡(荷電粒子ビーム装置)が記載されている。この粒子光学式走査顕微鏡では、操作者がディスプレイにおける標識および試料の画像を見て、試料の位置合わせを行う。
特開平4−308639号公報 特表2009−525571号公報
しかしながら、従来の試料位置合わせ方法および荷電粒子ビーム装置には、以下のような問題がある。
荷電粒子ビーム装置によって観察等する試料の観察対象部位は、きわめて微小であり、試料内に分散している。したがって、一試料内のすべての観察対象部位が、荷電粒子ビームによる観察視野範囲内に存在するとは限らない。
荷電粒子ビーム照射による視野範囲は、例えば、高倍率では1μm×1μm程度、低倍率では1mm×1mm程度である。荷電粒子ビームの焦点深度は、高々1mm程度である。
これに対して、従来試料の位置合わせに用いられる光学顕微鏡、CCDカメラ等の画像取得手段は、例えば、100mm×100mm程度の視野範囲を有する。
このように広い視野範囲で確認された試料の観察対象部位を荷電粒子ビームの狭い視野内に誘導することは容易ではなく、試行錯誤が伴う結果、位置合わせに時間がかかるという問題がある。
特許文献1に記載の装置のように、粒子光学ビーム軸線の位置を示す標識が表示されていても、CCDカメラの画像は、粒子光学ビーム軸線に交差する斜め方向から撮像された焦点深度が深い2次元画像である。このため、表示画面内で観察対象部位が移動しても遠近感が得られにくいため、実際の移動方向との対応が把握しにくい。したがって、粒子光学ビーム軸線の位置が表示された程度では、まだ操作者の経験に頼るところが大きく、容易かつ迅速に位置合わせできるというほどでない。
特に、荷電粒子ビーム鏡筒が2本以上搭載された荷電粒子ビーム装置の場合、試料の観察対象部位を各荷電粒子ビームの焦点位置が一致する点(コインシデントポイント)に移動しなければならないため、さらに位置合わせが難しくなる。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、試料室内における試料の観察対象部位を、第1の荷電粒子ビームによる観察視野内に容易かつ迅速に位置合わせすることができる試料位置合わせ方法および荷電粒子ビーム装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様の試料位置合わせ方法は、荷電粒子ビーム装置の試料室に内蔵される試料ステージに配置された試料の観察対象部位を、第1の荷電粒子ビーム鏡筒に設けられた荷電粒子ビーム光学系から照射される第1の荷電粒子ビームによる観察視野内に入るように位置合わせする試料位置合わせ方法であって、前記荷電粒子ビーム装置は、操作者の操作入力に基づいて、前記試料室内の画像を表示画面に表示する表示部と、前記表示部および前記試料ステージの動作を制御する制御部を有しており、前記操作者が前記制御部に操作入力することによって、前記制御部が前記試料ステージ上の前記試料を含む前記試料室内の画像を前記表示部の前記表示画面に表示させることと、前記制御部に対し、前記操作者が前記表示画面の画像に基づいて前記観察対象部位上の注目点を指定することと、位置合わせを行う間に、前記制御部が、前記第1の荷電粒子ビーム鏡筒における第1の光学軸の位置と前記第1の光学軸上の軸上目標点の位置とを示す補助マークを前記表示画面上に表示させることと、前記操作者が前記制御部に操作入力することによって前記試料ステージを駆動して、記軸上目標点を通り前記第1の光学軸と直交する軸上点探索面に前記注目点が位置するように、前記試料ステージの前記第1の光学軸に沿う方向の位置を合わせることと、前記軸上点探索面に前記注目点の位置を合わせた後に、前記操作者が前記補助マークの表示に基づいて前記表示画面における前記注目点と前記軸上目標点との位置ずれ検知前記操作者が前記制御部に操作入力することによって、前記試料ステージ前記第1の光学軸に直交する方向のみに移動する軸上点探索面内移動をわせ、前記注目点を前記軸上目標点に移動することと、前記表示画面の表示に基づいて前記注目点が前記軸上目標点に移動したことを前記操作者が検知した後に、前記操作者が前記制御部に操作入力することによって前記試料ステージを前記第1の光学軸に沿う方向に移動させ、前記荷電粒子ビーム光学系の焦点深度内に前記注目点を移動することと、を含む。
本発明の第2の態様の試料位置合わせ方法は、荷電粒子ビーム装置の試料室に内蔵される試料ステージに配置された試料の観察対象部位を、第1の荷電粒子ビーム鏡筒に設けられた荷電粒子ビーム光学系から照射される第1の荷電粒子ビームによる観察視野内に入るように位置合わせする試料位置合わせ方法であって、前記荷電粒子ビーム装置は、操作者の操作入力に基づいて、前記試料室内の画像を表示画面に表示する表示部と、前記表示部および前記試料ステージの動作を制御する制御部を有しており、前記操作者が前記制御部に操作入力することによって、前記制御部が前記試料ステージ上の前記試料を含む前記試料室内の画像を前記表示部の前記表示画面に表示させることと、前記制御部に対し、前記操作者が前記表示画面の画像に基づいて前記観察対象部位上の注目点を指定することと、前記制御部が前記試料ステージを駆動して、前記第1の荷電粒子ビーム鏡筒における第1の光学軸上の軸上目標点を通り、前記第1の光学軸と直交する軸上点探索面に前記注目点が位置するように、前記試料ステージの前記第1の光学軸に沿う方向の位置を合わせることと、前記軸上点探索面に前記注目点の位置を合わせた後に、前記制御部が、前記表示画面における前記注目点と前記軸上目標点との位置ずれの検知し、前記試料ステージに前記第1の光学軸に直交する方向のみに移動する軸上点探索面内移動を行わせ、前記注目点を前記軸上目標点に移動することと、移動量に基づいて前記注目点が前記軸上目標点に移動したことを前記制御部が検知した後に、前記制御部が前記試料ステージを駆動して、前記試料ステージを前記第1の光学軸に沿う方向に移動させ、前記荷電粒子ビーム光学系の焦点深度内に前記注目点を移動することと、を含む。
上記第2の態様の試料位置合わせ方法においては、なくとも前記注目点を前記軸上目標点に移動するときに、前記制御部が、前記表示画面上に、前記軸上目標点の位置と前記第1の光学軸の位置とを示す補助マークを表示させることをさらに含んでもよい。
本発明の第の態様の荷電粒子ビーム装置は、荷電粒子ビーム光学系を有し、前記荷電粒子ビーム光学系によって第1の荷電粒子ビームを照射する第1の荷電粒子ビーム鏡筒と、試料を載置して、少なくとも前記第1の荷電粒子ビーム鏡筒における第1の光学軸に沿う方向と、前記第1の光学軸に直交する方向に移動する試料ステージと、前記試料ステージを内蔵する試料室と、前記試料ステージ上の前記試料を含む前記試料室内の画像を取得するチェンバスコープと、前記チェンバスコープが取得する画像を表示画面に表示する表示部と、前記表示画面に表示された前記画像上で、注目点を指定する操作者の入力を受け付け、前記試料ステージの移動に伴う前記注目点の前記表示画面上における位置の情報を取得する注目点指定制御部と、前記第1の荷電粒子ビーム鏡筒における第1の光学軸上の軸上目標点を通り前記第1の光学軸と直交する軸上点探索面に、前記注目点が位置するように前記試料ステージの前記第1の光学軸に沿う方向の位置を合わせるステージ位置合わせ制御と、前記試料ステージを前記第1の光学軸に直交する方向のみに移動する軸上点探索面内移動制御と、前記試料ステージを前記第1の光学軸に沿う方向に移動して、前記注目点を前記荷電粒子ビーム光学系の焦点深度内に移動する軸上移動制御とを行う試料ステージ移動制御部と、前記注目点が前記焦点深度内に移動するまでの間、前記軸上目標点の位置を示す補助マークと前記第1の光学軸の位置を示す補助マークとを前記表示画面上に表示する補助マーク表示制御部と、前記試料ステージ移動制御部に対する動作指令を入力するステージ操作部と、を備える。
本発明の第の態様の荷電粒子ビーム装置は、荷電粒子ビーム光学系を有し、前記荷電粒子ビーム光学系によって第1の荷電粒子ビームを照射する第1の荷電粒子ビーム鏡筒と、試料を載置して、少なくとも前記第1の荷電粒子ビーム鏡筒における第1の光学軸に沿う方向と、前記第1の光学軸に直交する方向に移動する試料ステージと、前記試料ステージを内蔵する試料室と、前記試料ステージ上の前記試料を含む前記試料室内の画像を取得するチェンバスコープと、前記チェンバスコープが取得する画像を表示画面に表示する表示部と、前記表示画面に表示された前記画像上で、注目点を指定する操作者の入力を受け付け、前記試料ステージの移動に伴う前記注目点の前記表示画面上における位置の情報を取得する注目点指定制御部と、前記第1の荷電粒子ビーム鏡筒における第1の光学軸上の軸上目標点を通り前記第1の光学軸と直交する軸上点探索面に、前記注目点が位置するように前記試料ステージの前記第1の光学軸に沿う方向の位置を合わせるステージ位置合わせ制御と、前記試料ステージを前記第1の光学軸に直交する方向のみに移動する軸上点探索面内移動制御と、前記試料ステージを前記第1の光学軸に沿う方向に移動して、前記注目点を前記荷電粒子ビーム光学系の焦点深度内に移動する軸上移動制御とを行う試料ステージ移動制御部と、前記試料ステージ移動制御部に前記ステージ位置合わせ制御を行わせた後、前記表示画面における前記注目点と前記軸上目標点との位置ずれに基づいて、前記試料ステージ移動制御部に前記軸上点探索面内移動制御を行わせることによって前記注目点を前記軸上目標点に移動し、前記注目点が前記軸上目標点に移動した後、前記試料ステージ移動制御部に前記軸上移動制御を行わせる位置合わせ制御部と、を備える。
上記第または第の態様の荷電粒子ビーム装置においては、前記第1の荷電粒子ビーム鏡筒における第1の光学軸と交差するとともに前記チェンバスコープの撮像方向と交差する方向に延びる第2の光学軸に沿って第2の荷電粒子ビームを照射する第2の荷電粒子ビーム鏡筒と、前記試料に前記第2の荷電粒子ビームを照射することによって、前記試料の画像を取得する画像取得部と、さらに備え、前記試料ステージ移動制御部は、前記軸上移動制御を行う間に、前記第2の荷電粒子ビーム鏡筒の視野内における前記注目点の位置調整を行う視野内移動制御を行うことができてもよい。
本発明の試料位置合わせ方法および荷電粒子ビーム装置によれば、試料室内における試料の観察対象部位を、第1の荷電粒子ビームによる観察視野内に容易かつ迅速に位置合わせすることができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態の荷電粒子ビーム装置の構成の一例を示す模式的なシステム構成図である。 本発明の第1の実施形態の荷電粒子ビーム装置における座標系を説明する模式図である。 CS画像が表示された表示部の表示画面の一例を示す模式図である。 試料室内のXYZ座標系と、表示画面上に投影されるXYZ座標系との対応関係を説明する模式図である。 本発明の第1の実施形態の試料位置合わせ方法の動作フローを示すフローチャートである。 図5におけるステップS1、S2が行われた表示画面を示す模式図である。 図6における注目点の位置とXYZ座標系との関係を示す模式図である。 図5におけるステップS3が行われた表示画面を示す模式図である。 図8における注目点の位置とXYZ座標系との関係を示す模式図である。 図5におけるステップS4が行われた表示画面を示す模式図である。 第1の実施形態の試料位置合わせ方法に用いることができる補助マークの一例を示す模式図である。 図10における注目点の位置とXYZ座標系との関係を示す模式図である。 図5におけるステップS5が行われた表示画面を示す模式図である。 ステップS5における注目点の移動動作の例を示す模式図である。 図13における注目点の位置とXYZ座標系との関係を示す模式図である。 図5におけるステップS6が行われた表示画面を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態の試料位置合わせ方法において、試料厚さを考慮せず実施できる試料厚さの範囲を説明するための模式図である。 本発明の第2の実施形態の試料位置合わせ方法の動作フローを示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態の荷電粒子ビーム装置の表示部の表示画面の一例を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態の荷電粒子ビーム装置の構成の一例を示す模式的なシステム構成図である。 本発明の第3の実施形態の荷電粒子ビーム装置における座標系を説明する模式図である。 本発明の第3の実施形態の試料位置合わせ方法の動作フローを示すフローチャートである。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態の荷電粒子ビーム装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態の荷電粒子ビーム装置の構成の一例を示す模式的なシステム構成図である。図1は模式図のため、形状や寸法は誇張されている(以下の図面も同じ)。
図1に示す本実施形態の荷電粒子ビーム装置10は、試料14に、集束された第1の荷電粒子ビームB1(第1の荷電粒子ビーム)を照射することによって、試料14の加工、観察、および分析の少なくともいずれかを行う。荷電粒子ビーム装置10は、例えば、集束イオンビーム装置、走査電子顕微鏡でもよい。
荷電粒子ビーム装置10が加工を行う装置の場合には、必要に応じて、図示略のエッチングガス供給部およびデポジションガス供給部の少なくともいずれかを備えてもよい。
第1の荷電粒子ビームB1は、荷電粒子ビーム装置10の用途に応じて、イオンビームおよび電子ビームのいずれかからなる。
荷電粒子ビーム装置10は、加工、観察、および分析のいずれの動作を行う場合でも、試料14における各動作の対象部位を第1の荷電粒子ビームB1によって走査掃引する必要がある。荷電粒子ビーム装置10において、第1の荷電粒子ビームB1が走査掃引する領域を、第1の荷電粒子ビームB1の視野範囲と言う。
試料14に対する荷電粒子ビーム装置10の上記各動作の対象部位を、以下では加工を行う場合も含めて、観察対象部位と言う。
荷電粒子ビーム装置10は、荷電粒子ビーム鏡筒11(第1の荷電粒子ビーム鏡筒)、試料室13、試料ステージ15、二次粒子検出器16、チェンバスコープ17、二次粒子画像形成部19、ステージ制御部20、チェンバスコープ画像形成部21、入力部22(ステージ操作部)、表示部23、および制御部18(注目点指定制御部、試料ステージ移動制御部、補助マーク表示制御部)を備える。
試料室13は、荷電粒子ビーム装置10によって加工、観察、および分析の少なくともいずれかが行われる試料14を内部に収容する。試料室13には、試料室13の内部の真空度を変更、維持する図示略の真空排気装置が接続されている。
試料室13には、試料14を移動可能に保持する試料ステージ15が内蔵される。試料室13において、試料ステージ15と対向する位置には、試料ステージ15に向かって第1の荷電粒子ビームB1を照射する荷電粒子ビーム鏡筒11が配置される。本実施形態では、荷電粒子ビーム鏡筒11は鉛直軸に沿って配置される。
試料ステージ15は、上部に試料14を載置する載置面15aを有する。載置面15aの外形は特に限定されないが、本実施形態では、一例として平面視矩形状である。
試料ステージ15は、図示略のXYZ軸ステージ、ティルトステージ、および回転ステージの組み合わせで構成される5軸移動機構からなる。
XYZ軸ステージは、載置面15aを、水平面内の互いに直交する2軸であるX軸およびY軸、鉛直軸に平行なZ軸の各軸方向に並進移動する。ティルトステージは、載置面15aを上述のX軸またはY軸回りに傾動する。回転ステージは、載置面15aを上述のZ軸回りに回転する。
試料ステージ15は、後述するステージ制御部20と通信可能に接続される。
ステージ制御部20は、後述する制御部18と通信可能に接続され、制御部18からの動作指令に基づいて,試料ステージ15の動作を制御する。
荷電粒子ビーム鏡筒11は、第1の荷電粒子ビームB1を発生し、第1の荷電粒子ビームB1を試料ステージ15上の試料14に向けて照射する。
荷電粒子ビーム鏡筒11は、荷電粒子ビーム源と、荷電粒子ビーム源から引き出された荷電粒子を集束させるレンズ電極および荷電粒子を偏向させる偏向電極などを含む荷電粒子光学系と、を備えている。しかし、図1では、これらの周知の内部構造の図示は省略されている。
荷電粒子ビーム鏡筒11において、荷電粒子源および荷電粒子光学系は、後述する制御部18からの制御信号に応じて、集束荷電粒子ビームの照射位置および照射条件などが制御される。
荷電粒子ビーム源は、例えば、液体ガリウムなどを用いた液体金属イオン源、プラズマ型イオン源、ガス電界電離型イオン源、電界放出電子源などで構成される。
荷電粒子ビーム鏡筒11は、試料ステージ15の上方において、荷電粒子光学系の光学軸Obが鉛直軸と平行になる姿勢で配置される。
荷電粒子ビーム鏡筒11における光学軸Obは、試料ステージ15におけるZ軸と同軸である。
荷電粒子ビーム鏡筒11における偏向電極は、光学軸Obを中心として、互いに直交しかつ光学軸Obと直交する2つの偏向方向に沿って、第1の荷電粒子ビームB1を偏向する。このため、荷電粒子ビーム鏡筒11は、荷電粒子光学系の焦点面において所定の大きさの矩形状領域の内側にて、第1の荷電粒子ビームB1を走査掃引することができる。第1の荷電粒子ビームB1を走査掃引可能な矩形状領域は、第1の荷電粒子ビームB1の照射による画像取得範囲になっており、第1の荷電粒子ビームB1の照射による視野範囲を構成する。
荷電粒子ビーム鏡筒11における視野範囲は、制御部18によって指定される倍率によって変わる。荷電粒子ビーム鏡筒11の視野範囲の大きさは、例えば、高倍率では1μm×1μm程度、低倍率では1mm×1mm程度である。
チェンバスコープ17は、試料室13内の状況と試料14とを観察あるいは監視するため、少なくとも載置面15a上の試料14を含む試料室13内の画像を取得する。
チェンバスコープ17は、例えば、可視光または赤外光による画像を取得できるCCDカメラ、光学顕微鏡などの構成を用いることができる。
チェンバスコープ17として、可視光によるCCDカメラを用いる場合、可視光の照明光は、後述する二次粒子検出器16の検出動作に悪影響をもたらすため、チェンバスコープ17を使用する際には第1の荷電粒子ビームB1による観察ができない。
これに対して、チェンバスコープ17として赤外波長を検出する赤外波長CCDカメラを用いるとこのような制約はなくなる。さらに、赤外波長CCDカメラでは暗視野でも可視化できるため、試料室13内を可視光で照明することなく、第1の荷電粒子ビームB1を試料14に照射しながらチェンバスコープ17によって観察対象部位の動きを確認することができる。
このため、後述するように観察対象部位を、荷電粒子ビーム鏡筒11における光学軸Ob上に移動させた後は、ただちに、観察対象部位を第1の荷電粒子ビームB1による視野内での位置調整に移行できる。
チェンバスコープ17の視野範囲は、観察あるいは監視の目的に応じて必要な大きさに設定すればよい。試料14の位置合わせを行うためのチェンバスコープ17の視野範囲は、荷電粒子ビーム鏡筒11における視野範囲外に配置された試料14の全体と、荷電粒子ビーム鏡筒11における視野範囲とを含む画像が取得できる大きさが好ましい。試料14の位置合わせを行うためのチェンバスコープ17の視野範囲は、チェンバスコープ17の設置位置、試料との距離、必要な観察倍率にもよるが、例えば、100mm×100mm程度としてもよい。チェンバスコープ17は、ズーム光学系を備えることにより、視野範囲の大きさを変更できるようにしてもよい。
チェンバスコープ17の撮像方向は、試料ステージ15の上方から載置面15aに向かう斜め方向である。チェンバスコープ17の撮像方向と、荷電粒子ビーム鏡筒11における光学軸Obとの関係について、図2を参照して説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態の荷電粒子ビーム装置における座標系を説明する模式図である。
図2において、XYZ座標系は、上述した試料ステージ15の並進移動軸であるX軸、Y軸、Z軸によって構成される。上述したように、Z軸は荷電粒子ビーム鏡筒11における光学軸Obと同軸である。
このXYZ座標系の原点Z0は、試料14の載置時に載置面15aが移動される載置面15aの初期化状態において、載置面15aと光学軸Obとが交わる点である。本実施形態では、原点Z0は、試料を試料室13に出し入れする際の試料ステージ15のZ軸方向の基準位置である。以下では、原点Z0を、基準点Z0と言う。
チェンバスコープ17の撮像方向Sは、Z軸をY軸回りに角度φ回転してから、元のZ軸回りに角度θ回転して得られる軸線(以下、チェンバスコープ(CS)軸と言う)に沿って、基準点Z0に向かう方向である。CS軸の正方向は、基準点Z0からチェンバスコープ17に向かう方向である。CS軸はチェンバスコープ17の撮像光軸である。
以下では、X軸およびY軸を含む平面をX−Y平面、Z軸とCS軸とを含む平面をZ−CS面と言う。
図1に示すように、チェンバスコープ画像形成部21は、チェンバスコープ17および制御部18と通信可能に接続される。
チェンバスコープ画像形成部21は、チェンバスコープ17から出力される画像信号にからフレーム画像データを生成する。チェンバスコープ画像形成部21は、生成したフレーム画像データを順次、制御部18に送出する。
二次粒子検出器16は、第1の荷電粒子ビームB1が照射されたときに照射対象から放射される二次荷電粒子(二次電子および二次イオン)の強度(つまり、二次荷電粒子の量)を検出し、二次荷電粒子の検出量の情報を出力する。二次粒子検出器16は、試料室13の内部において、照射対象の画像を取得できる程度の二次荷電粒子が検出可能な位置に配置されている。
二次粒子検出器16は、後述する二次粒子画像形成部19と通信可能に接続される。二次粒子検出器16は、検出出力を二次粒子画像形成部19に送出する。
二次粒子画像形成部19は、二次粒子検出器16および後述する制御部18と通信可能に接続される。
二次粒子画像形成部19は、二次粒子検出器16から送出される二次荷電粒子の検出量を、照射位置に対応付けた輝度信号に変換する。すなわち、二次荷電粒子の検出量の2次元位置分布に基づいて照射対象の形状を示す画像データを生成する。
二次粒子画像形成部19は、生成した画像データを制御部18に送出する。
表示部23は、後述する制御部18と通信可能に接続される。表示部23は、制御部18から送出される画像情報に基づく画像を表示する。
後述する制御部18から送出される画像情報には、チェンバスコープ画像形成部21から送出される画像データと、二次粒子画像形成部19から送出される画像データとに基づく画像が含まれる。
表示部23が表示する他の画像の例としては、後述する制御部18によって生成される種々の補助マークの画像、注目点を示すマークの画像、操作入力画面、および動作状態表示画面が挙げられる。
表示部23は、表示画面上にタッチ入力するためのタッチパネルを備えていてもよい。
入力部22は、操作者が荷電粒子ビーム装置10に対する操作入力を行う装置部分である。入力部22は、例えば、マウスおよびキーボードなどの周知の入力デバイスを用いてもよい。入力部22は、制御部18と通信可能に接続される。
入力部22は、表示部23上にGUIを含む操作入力画面が表示される場合には、操作入力画面からの操作入力も可能である。
制御部18は、荷電粒子ビーム装置10の各装置部分の動作を制御する。このため、制御部18は、荷電粒子ビーム鏡筒11、試料ステージ15、チェンバスコープ画像形成部21、二次粒子画像形成部19、入力部22、および表示部23と通信可能に接続される。
制御部18は、入力部22を通して入力される信号または予め設定された自動運転制御処理によって生成される信号などによって、荷電粒子ビーム装置10の動作を統合的に制御する。
荷電粒子ビーム装置10が図示略のエッチングガス供給部およびデポジションガス供給部を含む場合には、制御部18は、これらの装置部分の制御も行う。
例えば、制御部18は、荷電粒子ビーム鏡筒11による第1の荷電粒子ビームB1の走査掃引に関する動作を制御する。
例えば、制御部18は、第1の荷電粒子ビームB1が試料14に照射される場合に、二次粒子画像形成部19に制御信号を送出して、二次粒子検出器16の検出出力に基づく画像を取得させる。制御部18は、二次粒子画像形成部19から画像データが送出されると、画像データによる画像を表示部23に表示させる。
例えば、制御部18は、入力部22からの操作入力、または予め設定された自動運転制御処理によって生成される信号などに基づいて、試料ステージ15の動作指令を生成し、ステージ制御部20に送出する。
例えば、制御部18は、チェンバスコープ画像形成部21から送出されるフレーム画像データを表示部23に送出して、表示部23に表示させる。チェンバスコープ画像形成部21から送出されるフレーム画像データに基づいて表示部23に表示される画像を、以下では、CS画像と言う。
制御部18は、CS画像を表示部23に表示させる際、入力部22からの操作入力、または予め設定された自動運転制御処理によって生成される信号などに基づいて、種々の補助マークの画像、注目点を示すマークの画像を生成する。
生成された各マークの画像は、CS画像に重畳して、表示部23に送出される。
補助マークおよび注目点を示すマークに関しては、後述する動作説明の中で説明する。
例えば、制御部18は、入力部22からの操作入力を行うため、あるいは表示部23がタッチパネルを備える場合にはタッチ操作による入力を行うため、適宜のGUIを含む操作入力画面を生成し、表示部23に表示させる。
制御部18が行う上記以外の制御に関しては、荷電粒子ビーム装置10を用いて行われる本実施形態の試料位置合わせ方法における動作説明の中で説明する。
制御部18の装置構成は、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などからなるコンピュータからなり、これにより上記のような機能を実現する制御信号を生成する制御プログラムが実行されるようになっている。
次に、荷電粒子ビーム装置10の動作について、本実施形態の試料位置合わせ方法に関する動作を中心として説明する。
荷電粒子ビーム装置10を用いた本実施形態の試料位置合わせ方法は、表示部23にCS画像が表示された状態で、操作者がCS画像を見ながら試料ステージ15を移動させる。ただし、試料ステージ15の一部の動作は、荷電粒子ビーム装置10によって自動的に実行させることができる。
荷電粒子ビーム装置10は、試料位置合わせ動作に関する動作モードとして、主要動作を操作者の操作入力に基づいて行う「マニュアル操作モード」と、一部の動作が自動化された「位置合わせ支援モード」とを備える。「マニュアル操作モード」と「位置合わせ支援モード」とは、操作者が行う入力部22からの操作入力等によって切り換えられる。
以下では、「位置合わせ支援モード」の動作を中心として説明する。「マニュアル操作モード」の動作は、以下で、制御部18が行う動作を、適宜、操作者が入力部22を通して行う動作として読み換えればよい。
まず、荷電粒子ビーム装置10における表示部23の表示画面について説明する。
図3は、CS画像が表示された表示部の表示画面の一例を示す模式図である。図4は、試料室内のXYZ座標系と、表示画面上に投影されるXYZ座標系との対応関係を説明する模式図である。
図3に示す表示画面23aは、表示部23において、CS画像が表示される表示画面である。表示画面23aは、表示部23における全画面に表示されてもよいし、表示部23の画面の一部に表示されてもよい。表示画面23aが表示部23の画面の一部に表示される場合、表示部23のその他の画面には、例えば、操作入力画面が表示されてもよい。
表示画面23aには、CS画像の例として、荷電粒子ビーム鏡筒11の下端部に位置する対物レンズ電極11aと、試料ステージ15の載置面15aと、載置面15a上に載置された試料14が現れている。ただし、図3において、XYZ座標系と、各座標軸に沿って延びる一点鎖線とは、説明のため参考に記載した図形であって表示画面23aに表示される画像ではない。
図3において、載置面15aは、基準点Z0を通るX−Y平面上に位置している。試料14は、載置面15a上において、Y軸上の正方向寄りに載置されている。
図3に示す点Zmaxは、Z軸上において基準点Z0よりも正方向側に位置する。点Zmaxは、Z軸上において、載置面15aのZ軸正方向側の移動上限位置となる点である。点Zmaxの位置は、誤操作によっても載置面15aが対物レンズ電極11aに衝突しないような高さになっているが、試料14の高さによっては、載置面15a上の試料14が対物レンズ電極11aと衝突する可能性がある。点Zmaxを、移動上端点Zmaxと言う。
図3に示す点Zminは、Z軸上において基準点Z0よりも負方向側に位置する。点Zminは、本実施形態の試料位置合わせ方法において、載置面15aのZ軸負方向側の移動下限位置となる点である。すなわち、後述する、本実施形態の試料位置合わせ方法において、Z軸上では、点Zminよりも下方に移動されることはない。このため、以下では、点Zminを移動下端点Zminと言う。
移動上端点Zmax、移動下端点Zminは、Z軸ステージの機械的な移動限界であってもよいし、制御部18の動作指令等で規定されるソフト設定的な移動限界であってもよい。
表示画面23aに表示されるCS画像は、X軸、Y軸、Z軸すべてに対して傾斜しているCS軸の軸方向において基準点Z0を見た画像である。CS画像は、載置面15aを斜め上方向から俯瞰した画像である。CS画像の表示画面23aにおける画像中心は基準点Z0である。
図4には、表示画面23a内のXYZ座標系(図示右側)と、Z−CS面に投影された各座標軸(図示左側)との対応関係が示されている。
CS画像は、チェンバスコープ17の視野内の3次元座像を、基準点Z0を通りCS軸に直交する平面である投影面CSp(図4の図示左側参照)に投影した2次元画像に相当する。
例えば、CS画像上の移動上端点Zmax、移動下端点Zminは、図4の図示左側に示すように、3次元空間におけるZ軸の点Z’max、Z’minを投影面CSpに正射影した点A、Bに相当する。このため、CS画像上の線分Z0Zmax、線分Z0Zminの長さは、等倍率で比較すると、それぞれが対応する3次元空間におけるZ軸上の線分Z0Z’max、線分Z0Z’minよりも短い。
このように、CS画像上の各部における点間距離は3次元空間の実際の点間距離とほとんど異なっているため、CS画像は、CS軸の傾斜による歪みを有する。したがって、操作者は、CS画像から実際の点間距離を直観的に把握することが難しい。
さらに、試料ステージ15のX軸方向の移動と、Y軸方向の移動とは、表示画面23a上では斜め方向となるため、操作者はCS画像を見ただけでは、試料ステージ15の各軸方向の移動成分と、移動方向との関係が把握しにくい。
本実施形態の試料位置合わせ方法は、上述のようなCS画像の特性を前提として、載置面15a上に配置された試料14の観察対象部位を第1の荷電粒子ビームB1による観察視野内に入るように試料14を位置合わせする際の作業性を向上する。
荷電粒子ビーム装置10を用いた本実施形態の試料位置合わせ方法について、図5〜図14を参照して説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態の試料位置合わせ方法の動作フローを示すフローチャートである。
本実施形態の試料位置合わせ方法は、図5に示すステップS1〜S7を、図5に示すフローにしたがって行う。
まず、操作者は、入力部22を通して操作入力を行うことによって、それまでに行われていた荷電粒子ビーム装置10の動作があればそれぞれの動作を停止する。操作者は、表示部23にCS画像が表示されていない場合には、表示部23の表示画面23aにCS画像を表示させる。
この後、操作者は入力部22を通して「位置合わせ支援モード」を実行する操作入力を行う。
以下では、簡単のため、試料14の厚さが十分薄く、観察対象部位が載置面15aと実質的に同一平面に位置する場合の例で説明し、試料14が厚い場合の動作は後述する。
まず、図5におけるステップS1が行われる。ステップS1は、表示画面23aに補助マークを表示するステップである。
図6は、図5におけるステップS1、S2が行われた表示画面を示す模式図である。
制御部18は、補助マークとして、図6に示すように、光学軸表示マーク30、基準点表示マーク31、および移動下端点表示マーク32の画像を生成し、表示部23に送出する。表示部23は、光学軸表示マーク30、基準点表示マーク31、および移動下端点表示マーク32をCS画像に重畳表示する。
これらの補助マークは一例である。補助マークは位置合わせを支援できる適宜のマークを用いることができる。補助マークは、本ステップ以降において、必要に応じて追加して表示したり、本ステップにおける表示を非表示にしたりしてもよい。
特に、「マニュアル操作モード」では、補助マークは、操作者の操作入力によって、必要に応じてCS画像に重畳表示できるようにする。
光学軸表示マーク30は、荷電粒子ビーム鏡筒11における光学軸Obを表す直線である。本実施形態では、光学軸表示マーク30は、CS画像におけるZ軸でもある。光学軸表示マーク30は、図6では図示されない移動上端点Zmaxおよび移動下端点Zminを通る線分として表示される。
本実施形態のチェンバスコープ17の撮像方向では、光学軸表示マーク30は、例えば、表示画面23a上の中心を通る垂直軸線であってもよい。
基準点表示マーク31は、試料を試料室13に出し入れする際の試料ステージ15のZ軸方向の基準位置(基準点Z0)を示す補助マークである。基準点表示マーク31の形状は限定されないが、図6では、画面の水平方向に細長い三角形からなり、光学軸表示マーク30に接する頂点が、CS画像上の基準点Z0の位置を表している。
移動下端点表示マーク32は、試料ステージ15がZ軸方向に最も下がった時の載置面15aのZ軸上の位置(移動下端点Zmin)を示すマークである。移動下端点表示マーク32は、基準点表示マーク31と同様の細長い三角形からなる。
ここで、本実施形態の試料位置合わせ方法の主要原理について説明する。
本実施形態の試料位置合わせ方法では、観察対象部位を実際のZ軸上に移動してから試料ステージ15をZ軸方向に上昇することによって、観察対象部位を荷電粒子ビームの視野内に位置合わせする。
観察対象部位が実際のZ軸上にあれば、観察対象部位は、Z軸に一致する光学軸Ob上に位置するため、第1の荷電粒子ビームB1の照射による視野範囲の中心に位置することになる。
一方、CS画像において、Z−CS面上の点は、CS画像上では、すべてZ軸を表す直線上に現れる。このため、表示画面23aを見て観察対象部位をCS画像上の光学軸表示マーク30の延長線上に移動しただけでは、観察対象部位がZ軸上に位置する保証はない。
そこで本実施形態では、観察対象部位をZ軸に一致させるための試料ステージ15をX軸方向またはY軸方向のみに移動させてZ軸に一致させる。X−Y平面に平行な平面はZ軸と1点でしか交わらない。ここで、X−Y平面とZ軸とが交わる代表点として移動下端点Zminに注目し、移動下端点Zminを通るX−Y平面内を移動して、CS画像上の移動下端点Zminと重なる試料14上の点が見つかれば、実際のZ軸上にある軸上点である。
本実施形態では、観察対象部位を光学軸Ob上に確実に移動するために、観察対象部位の移動を光学軸Obに直交する1つの平面(「軸上点探索面」と言う)に規制する。観察対象部位を軸上点探索面内で移動することを「軸上点探索面内移動」と言う。
軸上点探索面内移動を行う際、表示画面23aにおいて観察対象部位が移動されるべき軸上目標点は、軸上点探索面と光学軸Obとの交点である。
本実施形態における軸上目標点は、X−Y平面に平行な1つの平面である軸上点探索面と、Z軸との交点である。
軸上点探索面は、X−Y平面に平行な平面であれば、ある程度自由に決めることができる。ただし、試料14の大きさによっては、Z軸上の高さが高すぎる平面であると、軸上点探索面内移動において、試料14が対物レンズ電極11aと衝突するおそれもある。このため、軸上点探索面は、できるだけ対物レンズ電極11aから離れた下方側の平面であることが好ましい。
本実施形態では、以上を考慮して、試料ステージ15における載置面15aの移動下端点Zminを予め決めておき、軸上点探索面内移動時には、載置面15aが、移動下端点Zminを通ってX−Y平面に平行な平面内を移動するようにする。この場合、軸上点探索面は、載置面15aが移動する平面を、試料14の厚さだけZ軸正方向に移動した平面になる。
試料14の厚さが十分無視できる場合には、軸上点探索面は、X−Y平面に平行な平面のうち、移動下端点Zminを通る平面になる。したがって、軸上目標点は、移動下端点Zminに位置する。
本実施形態では、デフォルトの軸上目標点として、表示画面23aにおける移動下端点Zminの座標値が制御部18に記憶されている。本実施形態では、試料14が厚い場合には、操作者が、入力部22を通して試料14の厚さを制御部18に入力することができる。この場合、制御部18は、移動下端点Zminの座標値に、入力された厚さ分を補正して、軸上目標点の座標値を生成する。
補助マークの表示位置は、チェンバスコープ17の設置位置、観察角度(撮像方向S)、撮像倍率などに依存する。このため、補助マークの表示位置は、荷電粒子ビーム装置10の製造時に、チェンバスコープ17の観察角度、視野範囲、対物レンズの位置、試料ステージ17のZ軸移動量などに基づく表示用画像を作成し、制御部18に記憶させる。
上述した各補助マークの形状は一例である。例えば、基準点表示マーク31、移動下端点表示マーク32のように、特定点の位置を表示する補助マークの用いることができる図形としては、特定点に一致する点画像、特定点を囲む円、楕円、矩形などの画像、頂点が特定点に一致する多角形画像、交点が特定点に一致する十字線画像などが挙げられる。
本ステップにおいて表示すべきすべての補助マークが表示されると、ステップS1が終了する。
図5に示すように、ステップS1の後、ステップS2が行われる。ステップS2は、注目点を指定するステップである。
操作者は、CS画像に表示された試料14を見て、観察対象部位の中心の点を注目点Pに指定する(図6参照)。操作者は、例えば、入力部22を用いたマウスクリックあるいはカーソル移動によって、表示画面23a上で観察対象部位の中心の画像ピクセルを選択して注目点Pを指定する。注目点Pとして選択されたピクセルの表示画面23a上の座標値は、制御部18によって記憶される。ピクセルの表示画面23a上の座標値は、ピクセルのアドレスを用いることができる。
注目点Pの位置とXYZ座標系との関係を図4と同様に模式化して図7に示す。図7は、図6における注目点の位置とXYZ座標系との関係を示す模式図である。
図7に示すように、この場合の注目点PはZ軸上にない。このことは、表示画面23aのCS画像を見ただけでも容易に理解される。
注目点Pの指定終了後、制御部18は、表示画面23a上に注目点表示マーク(不図示)を重畳表示させてもよい。注目点表示マークは、指定された注目点Pが認識され易くなるように表示する補助マークである。注目点表示マークとしては、上述した特定点の位置を示す画像例と同様の画像を採用することができる。
注目点表示マークは、試料ステージ15の移動に伴う注目点Pの移動に追随して表示画面23a上を移動するようにしてもよい。この場合、操作者が、試料ステージ15の移動中に、注目点Pを見誤ったり、見逃したりすることを防止できる。
注目点表示マークを試料ステージ15の移動に追随させるには、制御部18が、注目点Pの3次元空間における移動ベクトルを、試料ステージ15の移動量から求める。制御部18は、この移動ベクトルを投影面CSpに正射影することによって、表示画面23a上の移動ベクトルに換算する。制御部18は、注目点Pの指定時に記憶された表示画面23a上の座標値に移動ベクトルを加算して移動後の座標値を求める。制御部18は、移動後の座標値に基づく注目点表示マークの画像を表示部23に送出する。これによって、表示画面23a上に移動後の注目点表示マークが表示される。
注目点表示マークは、入力部22を通した操作者の操作入力によって、表示状態と、非表示状態とを切り換えられるようにしてもよい。
注目点Pの指定が終了し、必要に応じて注目点表示マークが表示されると、ステップS2が終了する。
図5に示すように、ステップS2の後、ステップS3が行われる。ステップS3は、注目点を軸上点探索面に移動するステップである。
図8は、図5におけるステップS3が行われた表示画面を示す模式図である。図9は、図8における注目点の位置とXYZ座標系との関係を示す模式図である。
制御部18は、ステージ制御部20に対し、試料ステージ15の載置面15aをZ軸方向のみに平行移動して、載置面15aが移動下端点Zminを通るX−Y平面に平行な平面に移動するように動作指令を送出する。
図8に示すように、ステージ制御部20は、試料ステージ15のZ軸ステージを駆動して、載置面15aをZ方向負方向に向かって移動(下降)する。載置面15aは、移動下端点Zminを通る位置に位置合わせされる(図8の実線参照)。
これにより、注目点Pは、点P0から点P1に移動する。試料14の厚さは無視できるため、注目点P1は、載置面15aからなる軸上点探索面上に位置する。
移動下端点表示マーク32はもともと移動下端点Zminを指しているが、移動下端点Zminに載置面15aが移動したため、載置面15aの表面を指していることにもなる。
なお、図8において、二点鎖線で記載された図形と、試料ステージ15の移動方句を示す矢印(図示左下隅の縦矢印)とは、参照の便宜のために、記載されており、実際の表示画面23aに表示される図形ではない(以下の同様の模式図でも同様)。
図9に示すように、載置面15aの移動によって、表示画面23a上では、注目点P1が、移動上端点Zmaxの横方向に並んでいるように見える。しかし、図9の図示左側に示すように、実際には、注目点Pは点Dから点Fに向かって移動しており、注目点P1のZ軸方向の位置は、実質的に移動下端点Zminと同一である。注目点P1の位置は、移動上端点Zmaxの位置とはまったく関係がない。
注目点Pが注目点P1に移動すると、ステップS3が終了する。
図5に示すように、ステップS3の後、ステップS4が行われる。ステップS4は、注目点を軸上点探索面内で移動して表示画面上におけるZ軸に重なる位置に移動するステップである。ステップS4は、操作者の操作入力によって試料ステージ15を移動することによって行われる。
図10は、図5におけるステップS4が行われた表示画面を示す模式図である。図11は、図10における注目点の位置とXYZ座標系との関係を示す模式図である。
ステップS4と後述するステップS5では、操作者による誤操作を防止するため、制御部18は、試料ステージ15をX軸方向およびY軸方向以外の方向に移動する操作入力を受け付けないようにしてもよい。この場合、X軸方向およびY軸方向以外の方向に移動する操作入力がなされた場合、制御部18は、表示部23にX軸方向またはY軸方向に移動する操作入力を促すメッセージを表示してもよい。
まず、操作者は、X軸方向またはY軸方向に載置面15aを移動し、注目点Pを光学軸表示マーク30上に重ねる。
例えば、図10に示す例では、操作者は、載置面15aをY軸の負方向に移動して、注目点Pを点P1の位置から光学軸表示マーク30上の注目点P2に移動している。
操作者は表示画面23aに表示された光学軸表示マーク30に対する現在位置の注目点Pの位置ずれを目視で検知することによって、移動方向と移動量とを決めることができる。
操作者は、X軸方向の移動とY軸方向の移動とを組み合わせることによって、光学軸表示マーク30上の任意位置に移動することができる。しかし、本ステップの操作工数を低減するためには、X軸方向またはY軸方向のいずれかのみで、光学軸表示マーク30上に移動することが好ましい。
不慣れな操作者は、表示画面23a上のX軸方向およびY軸方向がよく分からないため、光学軸表示マーク30の画像だけでは、方向感、距離感が分からない可能性もある。
制御部18は、本ステップにおいてX軸、Y軸の方向を示す補助マークを表示部23に重畳表示させてもよい。
図11は、第1の実施形態の試料位置合わせ方法に用いることができる補助マークの一例を示す模式図である。
図11に示す移動方向補助マーク33X、33Y(補助マーク)は、それぞれ、軸上点探索面上にて、注目点P1を通り、X軸、Y軸に平行な直線のマークである。
制御部18は、上述したように注目点Pが移動するごとに、表示画面23a上の移動位置の座標値を算出する。制御部18は、この座標値に基づいて、移動方向補助マーク33X、33Yの画像を生成し、表示部23に送出することによって、移動方向補助マーク33X、33YをCS画像に重畳表示させる。
移動方向補助マーク33X、33Yが表示されると、移動方向補助マーク33Yが移動下端点表示マーク32の近くで交差しているため、操作者は、Y軸方向にあと少し移動するとよいことが直ちに分かる。
移動量は、移動方向補助マーク33Yおよび光学軸表示マーク30の交点と、注目点P1との距離であるため、移動量の見当もつきやすい。この移動量は、移動方向補助マーク33X、33Yを生成する際に、制御部18が計算し、最適な移動方向と移動量とを表示画面23aに表示させてもよい。移動量が表示されれば、操作者は1回のY軸方向の移動によって、注目点P1を光学軸表示マーク30上に移動できるため、迅速な操作を行うことができる。
補助マークの変形例としては、移動方向補助マーク33X、33Yを平行に複数表示して、格子状の補助マークを構成してもよい。この場合、格子間隔を一定にすれば、操作者が表示画面23aを見るだけで、位置ずれに対応する移動量を素早く直観的に検知することができる。
このような格子状の補助マークは、X軸方向およびY軸方向の移動を組み合わせる場合に有効である。
注目点P2の位置とXYZ座標系との関係を図12に示す。図12は、図10における注目点の位置とXYZ座標系との関係を示す模式図である。
図12の図示右側に示すように、注目点P2は表示画面23a上ではZ軸上に位置するように見える。しかし、図示左側に示すように、注目点P2に対応する点Gは、むしろCS軸の近くに移動しており、実際のZ軸には、注目点P1に対応する点Eからわずかに近づいているにすぎない。
このように、注目点Pは、表示画面23a上でZ軸と重なる位置に移動しても、軸上目標点からずれている限り、実際のZ軸上に位置することはない。
注目点P1が注目点P2に移動すると、ステップS4が終了する。
図5に示すように、ステップS4の後、ステップS5が行われる。ステップS5は、注目点を軸上点探索面内で移動して軸上目標点に移動するステップである。ステップS5は、ステップS4と同様に、操作者の操作入力によって試料ステージ15を移動することによって行われる。
図13は、図5におけるステップS5が行われた表示画面を示す模式図である。図14(a)、(b)は、ステップS5における注目点の移動動作の例を示す模式図である。
操作者は、X軸方向およびY軸方向に載置面15aを移動して、注目点P2を軸上目標点である移動下端点Zmin上に移動する。
例えば、図14(a)に実線で示す例では、操作者は、光学軸表示マーク30上の注目点P2をy軸正方向に移動して点P2aに移動し、X軸正方向に移動して光学軸表示マーク30上の点P2bに移動する。ここで、点P2bが移動下端点Zminから離れているため、さらに、移動幅を変えて、点P2b、P2c、P2d、P2eのように、移動下端点Zminに近づける。最後に点P2eから光学軸表示マーク30上に移動した注目点P3が、移動下端点Zminに一致している。
このように繰り返す場合でも、光学軸表示マーク30に戻るように移動を繰り返すことによって、移動下端点Zminから遠ざかってしまう操作ミスを防止できる。
同様な動作は、図14(a)に破線矢印で示すように、X軸正方向への移動を先行して行ってもよい。
本ステップでは、上述した移動方向補助マーク33X、33Yで構成する格子状の補助マークを表示画面23a上に重畳表示してもよい。この場合、操作者が移動量の見当をつけやすくなる。
このような移動を繰り返すと、移動下端点Zminの近傍では、移動量が小さくなりすぎるため、注目点Pを正確に移動下端点Zminに一致させることはできない可能性がある。しかし、注目点Pの移動は、第1の荷電粒子ビームB1の照射による視野範囲に注目点Pを移動できればよいため、ある程度の移動誤差が許容される。例えば、視野範囲Sfが表示画面23a上で、図14(a)に示す範囲にある場合には、視野範囲Sf内に注目点Pが入れば移動を終了してもよい。例えば、点P2d、P2eを注目点P3としてもよい。
制御部18は、視野範囲Sfを表す図形を補助マークとして表示画面23a上に表示させてもよい。
図14(b)に示すように、注目点P2から移動下端点Zminまでの移動は、X軸方向およびY軸方向の移動を1回ずつ行うだけでもよい。制御部18は、表示画面23a上の注目点P2の座標値と、移動下端点Zminの座標値とを記憶しているため、注目点P2と移動下端点Zminとの距離Lは既知である。さらに、表示画面23a上のX軸とZ軸との交差角αと、表示画面23a上のY軸とZ軸との交差角βとも既知である。
このため、制御部18は、これらの情報から、注目点P2を移動すべき点P2fの表示画面23a上の座標値を算出できるため、このような移動を実現するX軸方向およびY軸方向の移動量も算出できる。制御部18は、これらの移動量を算出して、表示画面23aに表示してもよい。この場合、操作者が容易かつ迅速に本ステップの移動を行える。
注目点P3の位置とXYZ座標系との関係を図15に示す。図15は、図13における注目点の位置とXYZ座標系との関係を示す模式図である。
図15の図示右側に示すように、注目点P3は表示画面23a上では移動下端点Zminに一致している。この場合、図示左側に示すように、注目点P3に対応する点Hは、実際のZ軸上に存在することが分かる。ただし、上述したように、点Hは、視野範囲Sfの範囲に位置合わせできればよい。
このため、本実施形態の試料位置合わせ方法において、注目点Pと軸上目標点との一致精度は、視野範囲に応じた許容範囲が存在する。
したがって、例えば、試料14の厚さがあまり厚くなければ、上述したように、軸上目標点として移動下端点Zminを用いてもよい。
注目点P3が表示画面23a上で軸上目標点である移動下端点Zminに移動したら、操作者は、入力部22を通して注目点Pの軸上目標点への移動が終了したことを制御部18に通知する。制御部18は、X軸方向およびY軸方向以外の方向への操作入力を受け付けない設定にした場合には、この設定を解除する。これにより、ステップS5が終了する。
図5に示すように、ステップS5の後、ステップS6が行われる。ステップS6は、注目点を軸上目標点から光学軸Obに沿う方向に移動して荷電粒子ビーム光学系の焦点深度内に移動するステップである。ここで、荷電粒子ビーム光学系の焦点深度は、第1の荷電粒子ビームB1が集束されることによって、試料14の観察対象部位が良好に解像する画像が得られる光学軸上の範囲を意味する。
図16は、図5におけるステップS6が行われた表示画面を示す模式図である。
本ステップでは、操作者は、第1の荷電粒子ビームB1の照射による視野範囲に入ることを確認しながら、徐々に、試料ステージ15をZ軸正方向に移動する。
まず、操作者は、入力部22を通して、第1の荷電粒子ビームB1の照射を開始する操作入力を行う。このとき、注目点Pの位置合わせの誤差があっても、注目点Pが確実に第1の荷電粒子ビームB1の照射による視野範囲に入るように、第1の荷電粒子ビームBによる観察倍率を最低に設定する。制御部18は、観察倍率を最低にするため、第1の荷電粒子ビームB1の走査範囲が最大になるように制御する。
制御部18は、二次粒子画像形成部19によって、第1の荷電粒子ビームB1の照射による画像形成を開始させる。二次粒子画像形成部19から制御部18に送出される画像(荷電粒子ビーム画像と言う)は、制御部18によって表示部23に送出される。表示部23は、CS画像に代えて、荷電粒子ビーム画像を表示画面23aに表示する。ただし、表示部23が複数の表示画面を有する場合には、荷電粒子ビーム画像は、CS画像とは別の表示画面上に表示されてもよい。
載置面15aの位置が荷電粒子ビームの焦点深度内に近づくにつれて、荷電粒子ビーム画像が鮮明になり、荷電粒子ビーム画像上で、注目点Pに相当する観察対象部位が視認可能になる。
操作者は、荷電粒子ビーム画像によって、観察対象部位が視野範囲にあるかどうか監視し、視野範囲外になりそうな場合には、試料ステージ15をX軸方向またはY軸方向に移動して位置の微調整を行う。
操作者は、観察対象部位を視野範囲のほぼ中心部に保って、試料ステージ15のZ軸方向の位置を微調整して、観察対象部位の合焦点位置を探す。
このとき、第1の荷電粒子ビームB1による観察倍率を徐々に高めつつ、試料ステージ15におけるX軸、Y軸、Z軸における各軸方向の位置調整を行うことで、観察対象部位をより正確に第1の荷電粒子ビームB1による観察中心に位置させることができる。
観察対処部位を観察するための最適の観察倍率において、合焦点で確認できたら、操作者は、試料ステージ15の移動動作を停止する。
以上で、ステップS6が終了し、本実施形態の試料位置合わせ方法が終了する。
次に、試料14の厚さが十分に薄い(高さが十分低い)とは言えず、試料厚さが無視できない場合について説明する。例えば、試料14の厚さが0.5mm以上の場合は、試料厚さを無視すると位置合わせの誤差が許容できない場合が生じる可能性がある。
例えば、第1の荷電粒子ビームB1の照射による最も広い(最も観察倍率が低い)視野観察領域が1mm平方とすると、注目点Pの許容位置ずれ量は視野中心から片側に±0.5mm以内でなければならない。
図17は、試料厚さを考慮せずに観察対象部位が視野範囲に位置合わせできる許容試料厚さを説明するための説明図である。図17は、Z−CS面において、注目点Pが載置面よりΔh高い位置Mにある状況を示している。つまり、Δhは試料厚さに相当する。この時、位置Mの実際のXY座標は、位置Mの鉛直下の載置面での座標Zであるが、CS画面では位置MをCS軸に沿って延長した線とXY基準面との交点を位置Nに在るかのように見える。つまり、実際の座標よりZ−N間のΔsだけずれて見える。厚さが十分無視できるほど薄い試料であれば、位置NがZと一致するが、試料が厚くなればなるほどΔsは大きくなる。Δsが0.5mm以内となるΔhであれば、上述の方法で、注目部を視野内に位置合わせすることができる。
図17から、上記Δhは、Δsと荷電粒子ビームの光学軸とチェンバスコープ軸の成す角度φから、 Δh=Δs/tanφ の関係にある。
例えば、Δs=0.5mm、φ=55°の場合、許容される試料厚さΔhは0.35mmとなる。つまり、試料厚さが0.35mm以下であれば、上述の方法によって注目点Pを視野内に入れることができる。
試料14の厚さhが無視できない場合、軸上点探索面を注目点Pが存在する試料14の表面になるように、移動下端点ZminからZ軸正方向にhだけ平行移動すればよい。軸上目標点も同様に、移動下端点ZminからZ軸正方向にhだけ移動した点とする。
例えば、操作者が、位置合わせ開始前に、入力部22を通して試料14の厚さhを制御部18に入力しておくと、制御部18は移動下端点表示マーク32の表示位置をhだけ補正して、表示画面23aに表示することができる。この場合、その他の動作は、上述と代えることなく実施することができる。
試料14の厚さは、例えば、光学顕微鏡などを用いて予め測定しておくことができる。その際、試料14の厳密な高さを知っておく必要はなく、例えば、0.5mmステップ程度のおおよその値が解ればよい。
試料14に凹凸があり、注目点Pの高さが試料14の厚さと異なる場合には、予め注目点Pの高さを測定しておけばよい。
ただし、試料14の厚さあるいは注目点Pの高さがまちまちである場合、位置合わせを行うごとに、試料14の厚さを測定したり、入力したりすると工数が増えてしまう。
一方、上述したように、注目点Pを視野範囲に位置合わせするための軸上目標点の位置はある程度は、許容幅がある。
そこで、本実施形態の以下のような変形を施してもよい。
試料14の厚さhは、CS画像上のみかけの厚さhcsは、hcs=hsinφになる。ここで、φは、図2に示すCS軸とZ軸とのなす角度で、既知である。
例えば、h=0.5mm、φ=55°の場合、見かけ上の厚さhcsは、約0.4mmである。したがって、試料14を移動可能なCS画像上に、例えば、0,4mmに相当するZ軸方向の目盛りからなる板厚参照用の補助マークを表示しておけば、操作者は、試料14の厚さhを0.5mm単位で簡便に見積もることができる。
さらに同様の目盛りを、移動下端点Zminの位置に対応する移動下端点表示マーク32を基点として光学軸表示マーク30に交差するように表示すれば、操作者はCS画像から読み取った試料14の厚さに基づいて、許容誤差範囲の軸上目標点を選択できる。
このように板厚参照用の補助マークと、複数の軸上目標点候補を示す補助マークを制御部18によって表示できるようにすれば、試料14の板厚が頻繁に変わる場合にも、迅速に位置合わせすることができる。
なお、複数の軸上目標点候補を示す補助マークは、板厚参照用の補助マークを兼ねてもよい。
以上説明したように、荷電粒子ビーム装置10を用いて行う本実施形態の試料位置合わせ方法によれば、試料室内における試料の観察対象部位を、第1の荷電粒子ビームによる観察視野内に容易かつ迅速に位置合わせすることができる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態の荷電粒子ビーム装置について説明する。
図1に示すように、本実施形態の荷電粒子ビーム装置40は、操作者が指定した注目点Pを自動で第1の荷電粒子ビームB1の視野範囲に移動する。
荷電粒子ビーム装置40は、上記第1の実施形態の荷電粒子ビーム装置10のチェンバスコープ17、制御部18に代えて、チェンバスコープ47、制御部48を備える。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
チェンバスコープ47は、試料室13内を遮光した状態で動作させるため、赤外波長CCDカメラで構成される。
制御部48は、上記第1の実施形態における「マニュアル操作モード」および「位置合わせ支援モード」に加えて「自動位置合わせモード」を備える点が、制御部18とは異なる。
「自動位置合わせモード」において、制御部48が行う制御の詳細は、荷電粒子ビーム装置40の動作説明の中で行う。
次に、荷電粒子ビーム装置40の動作について、本実施形態の試料位置合わせ方法に関する動作を中心として説明する。
図18は、本発明の第2の実施形態の試料位置合わせ方法の動作フローを示すフローチャートである。図19は、本発明の第2の実施形態の荷電粒子ビーム装置の表示部の表示画面の一例を示す模式図である。
制御部48は、表示部23に、図19に示すように、上記第1の実施形態におけると同様にCS画像を表示する表示画面23aと、操作入力画面41とを表示させる。
操作入力画面41には、少なくとも、位置指定ボタン42と、シーケンス駆動開始ボタン43と、停止ボタン44とを備える。
位置指定ボタン42は、指定した注目点を制御部48に記憶させるための操作ボタンである。
シーケンス駆動開始ボタン43は、制御部48に自動位置合わせシーケンスを開始させるための操作ボタンである。
停止ボタン44は、制御部48による自動位置合わせシーケンスを強制的に停止するための操作ボタンである。停止ボタン44は、何らかの異常動作が発生したときに荷電粒子ビーム装置40の動作を強制的に停止する操作に用いる。
チェンバスコープ47は赤外波長CCDカメラであり、荷電粒子ビーム照射中であっても、表示部23の表示画面23aにCS画像を表示することができる。
本実施形態の試料位置合わせ方法は、図18に示すステップS11〜S15を、図18に示すフローにしたがって行う。
まず、操作者によって、図18に示すステップS11が行われる。
ステップS11は、自動位置合わせモードを選択するステップである。
操作者は、表示部23にCS画像が表示されていない場合には、表示部23の表示画面23aにCS画像を表示させる。
操作者は、入力部22または表示部23に表示された図示略の操作入力画面を通して、自動位置合わせモードを選択する。
自動位置合わせモードが押されたことが制御部48に通知されると、制御部48は、自動位置合わせモードを行う制御プログラムの実行を開始する。
ステップS11の後、図18に示すステップS12が行われる。ステップS12は、注目点を指定するステップである。
操作者は、入力部22によってカーソル45を移動し、表示画面23aにおいて、注目点にカーソル45を合わせてクリックして、試料14上の注目点Pを指定する。続いて、操作入力画面41の位置指定ボタン42を押すことで、制御部48は、画面上の注目部の座標と試料ステージ15の座標を記憶する。
「自動位置合わせモード」では、注目点Pを荷電粒子ビームの視野範囲内に移動させる動作が自動化されるため、注目点表示マークは表示されなくてもよいが、操作者が荷電粒子ビーム装置40の動作を監視するためには表示される方が好ましい。
同様に、上記第1の実施形態で説明された補助マークも表示されなくてもよいが、操作者が荷電粒子ビーム装置40の動作を監視するためには表示される方が好ましい。また、注目点の指定後は、移動完了までCS画像を全く表示しなくてもよい。
補助マークが表示されない場合でも、上記第1の実施形態の制御部18と同様に、制御部48は、注目点P、移動下端点Zmin、および基準点Z0の表示画面23a上の座標値と、試料ステージ15の3軸移動の移動座標値とを記憶している。
注目点Pの座標値は、試料ステージ15の移動とともに更新される。
操作者が注目点Pの指定を終了すると、ステップS12が終了する。
ステップS12の後、図18に示すステップS13を行う。ステップS13は、自動位置合わせシーケンスの動作開始を指示するステップである。
ステップS13は、操作者が図19に示すシーケンス駆動開始ボタン43を押すことによって行われる。
以上で、ステップS13が終了する。
図18に示すステップS14は、試料ステージ15を移動して、注目点PをCS画像上の軸上目標点に移動してから、荷電粒子ビーム光学系の焦点深度内に移動するステップである。
本ステップは、シーケンス駆動開始ボタン43が押されると制御部48に予め記憶された自動位置合わせシーケンスを実行する制御プログラムによって自動的に実行される。万一、停止しなければならない事態に陥った場合は、操作者が停止ボタン44(図19参照)を押すと、シーケンスは強制的に停止される。
本ステップは、上記第1の実施形態におけるステップS3〜S6と略同様にして行われる。ただし、上記第1の実施形態において操作者の指示によって実行される動作は、制御部48の制御信号に基づいて実行される。
この自動シーケンスでは、CS画像上で、移動目標位置であるZ軸、移動下端点Zmin、基準点Z0の座標値(ピクセルのアドレス)が制御部48に予め記憶されている。このため、制御部48は、注目点Pの座標値が、試料ステージ15の移動により移動目標位置の座標値と一致した時に試料ステージ15を停止するか、次の移動目標位置に移動するように定めておく。このため、シーケンス動作は一連の動作として連続的に行われる。
移動目標位置に一致したかどうかの判定は、座標値の完全な一致による判定には限定されない。例えば、それぞれの移動目標位置ごとに設定された許容ずれ量の範囲で一致すればよい。
以下では、上記第1の実施形態のステップS3〜S6と異なる動作を中心に説明する。
制御部48は、上記第1の実施形態におけるステップS3と同様の制御を行って、図8に示すように、注目点P0をZ軸負方向に移動し、注目点P1のように軸上点探索面に移動する。
この後、図10に示すように、制御部48は、上記第1の実施形態のステップS4の操作者に代わって載置面15aをX軸方向またはY軸方向のみに移動して、注目点P1を注目点P2のようにCS画像上のZ軸に重なる位置に移動する。
制御部48は、上記第1の実施形態におけるステップS4で説明したように、制御部48に記憶される注目点P1の座標を通るX軸またはY軸に平行な直線とZ軸のCS画像上の交点を算出することができる。制御部48は、この交点と注目点P1と距離を3次元空間のX軸方向またはY軸方向の移動ベクトルに換算して試料ステージ15の移動方向および移動量を求めて、試料ステージ15の移動制御を行ってもよい。
制御部48による他の移動制御方法の例としては、予め終点位置を算出せず、移動方向を決めて試料ステージ15の移動を開始し、注目点Pの座標値を目標位置(Z軸)の座標値とを比較して、目標位置に達したことを検知したら試料ステージ15の移動を停止する制御が挙げられる。
この後、図13に示すように、制御部48は、上記第1の実施形態のステップS5の操作者に代わって載置面15aをX軸方向およびY軸方向のみに移動して、注目点P2を注目点P3のようにCS画像上の移動下端点Zminに一致する位置に移動する。
制御部48は、上記第1の実施形態におけるステップS5で説明したように、図14(a)または図14(b)に示す移動を操作者に代わって行う。
この後、図16に示すように、制御部48は、上記第1の実施形態のステップS6の操作者に代わって載置面15aをZ軸方向のみに移動して、注目点P3を注目点P4のように、予め決められた荷電粒子ビーム光学系の焦点深度内の目標位置まで移動する。例えば、予め決められた目標位置がCS画像上の基準点Z0になっていれば、基準点Z0まで移動する。制御部48は、注目点Pが焦点深度内の目標位置に達したことを検知すると、試料ステージ15を停止する。
以上で、ステップS14が終了する。
本実施形態では、各移動目標位置への位置合わせ判定は、注目点Pの座標値を用いて制御部48が行う。このため、各移動目標位置への位置合わせ精度は、補助マークを用いた目視の位置合わせによる第1の実施形態の位置合わせ精度よりも高精度である。この結果、本ステップにおいて、X軸方向およびY軸方向の微調整を行わなくても、注目点Pを視野範囲に位置合わせすることができる。
ステップS14の後、ステップS15が行われる。ステップS15は、表示部23に荷電粒子ビーム画像を表示するステップである。
制御部48は、荷電粒子ビーム鏡筒11に制御信号を送出して、第1の荷電粒子ビームB1の照射を開始させる。このとき、制御部48は、注目点Pの位置合わせの誤差があっても、注目点Pが確実に第1の荷電粒子ビームB1の照射による視野範囲に入るように、第1の荷電粒子ビームB1による観察倍率を最低に設定する。
制御部48は、二次粒子画像形成部19によって、第1の荷電粒子ビームB1の照射による画像形成を開始させる。二次粒子画像形成部19から制御部18に送出される荷電粒子ビーム画像は、制御部18によって表示部23に送出される。
本実施形態では、チェンバスコープ47が赤外波長CCDカメラであるため、チェンバスコープ47による画像取得動作は荷電粒子ビーム照射中であっても継続することができる。
表示部23は、CS画像に代えて、荷電粒子ビーム画像を表示画面23aに表示する。ただし、表示部23が複数の表示画面を有する場合には、制御部18は表示部23にCS画像と荷電粒子ビーム画像との両方を表示させてもよい。
操作者は、表示部23の荷電粒子ビーム画像を見て、注目点Pが視野にあることが確認できたら、ステップS15および本実施形態の画像位置合わせ方法が終了する。なお、注目点Pを画像の中心に位置移動させた後に、本実施形態の画像位置合わせ方法を終了させてもよい。
注目点Pが、視野の中心部から外れていたり、注目点Pの画像がぼけたりしている場合には、操作者が、試料ステージ15を駆動して微調整を行った後、ステップS15を終了する。
例えば、制御部48に、荷電粒子ビーム画像の画像認識機能を持たせることによって、荷電粒子ビーム画像における注目点Pの位置検出を行えるようにすれば、注目点Pの位置に微調整は、制御部48の制御によって行ってもよい。この場合、本実施形態では、CS画像と、荷電粒子ビーム画像とを同時並行的に取得できるため、注目点PのCS画像上の位置合わせから荷電粒子ビーム画像上の位置合わせの動作を連続的に行うことができる。これにより、正確な位置合わせを迅速に行うことができる。また、操作者の負担も少なくて済む。
以上説明したように、荷電粒子ビーム装置40を用いて行う本実施形態の試料位置合わせ方法によれば、上記第1の実施形態と同様に、試料室内における試料の観察対象部位を、第1の荷電粒子ビームによる観察視野内に容易かつ迅速に位置合わせすることができる。
さらに本実施形態の荷電粒子ビーム装置40によれば、試料ステージ15を用いた注目点Pの移動を制御部48の制御によって自動的に行うことができるため、より容易かつ迅速に位置合わせを行うことができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態の荷電粒子ビーム装置について説明する。
図20は、本発明の第3の実施形態の荷電粒子ビーム装置の構成の一例を示す模式的なシステム構成図である。
図20に示す本実施形態の荷電粒子ビーム装置50は、2方向から荷電粒子ビームを照射可能な装置の一例であり、具体的には、集束イオンビームと電子ビームとを試料面上のほぼ同じ箇所へ照射することが可能である。図21は、本発明の第3の実施形態の荷電粒子ビーム装置における座標系を説明する模式図である。
荷電粒子ビーム装置50は、上記第1の実施形態の荷電粒子ビーム装置10の荷電粒子ビーム鏡筒11、制御部18に代えて、集束イオンビーム鏡筒51A(第1の荷電粒子ビーム鏡筒)、電子ビーム鏡筒51B(第2の荷電粒子ビーム鏡筒)、制御部58を備える。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
集束イオンビーム鏡筒51Aは、集束イオンビームBi(図21参照、第1の荷電粒子ビーム)を発生し、集束イオンビームBiを試料ステージ15上の試料14に向けて照射する。
集束イオンビーム鏡筒51Aは、集束イオンビームBiを形成するためのイオン源と、イオンを集束させるレンズ電極、およびイオンを偏向させる偏向電極などを含むイオンビーム光学系(荷電粒子ビーム光学系)と、を備えている。しかし、図20では、これらの周知の内部構造の図示は省略されている。
図21に示すように、集束イオンビーム鏡筒51Aにおけるイオンビーム光学系の光学軸Obiは、上記第1の実施形態の荷電粒子ビーム鏡筒11と同様に、試料室13内のXYZ座標系におけるZ軸と同軸に配置されている。
集束イオンビーム鏡筒51Aとチェンバスコープ17との位置関係は、上記第1の実施形態における荷電粒子ビーム鏡筒11とチェンバスコープ17との位置関係と同じである。
電子ビーム鏡筒51Bは、電子ビームBe(図21参照、第2の荷電粒子ビーム)を発生し、電子ビームBeを試料ステージ15上の試料14に向けて照射する。
電子ビーム鏡筒51Bは、電子ビームBeを形成するための電子源と、電子を集束させるレンズ電極、および電子を偏向させる偏向電極などを含む電子ビーム光学系と、を備えている。しかし、図20では、これらの周知の内部構造の図示は省略されている。
図21に示すように、電子ビーム鏡筒51Bにおける電子ビーム光学系の光学軸Obeは、Y−Z平面内で、Z軸からY軸に向かって角度ω傾斜している。このため、光学軸Obeは、X軸と直交している。
このように、イオンビーム光学系の焦点位置と、電子ビーム光学系の焦点位置とは、いずれも基準点Z0に一致するように配置されている。このため、荷電粒子ビーム装置50は、試料14のほぼ同じ部位を、異なる2方向から観察および加工の少なくともいずれかが実施できる装置である。例えば、荷電粒子ビーム装置50を用いれば、集束イオンビームBiを照射して試料14の断面を露出する加工を行ない、その場でその断面形態や元素分布を電子ビームBeの照射によって知ることができる。
制御部58は、荷電粒子ビーム装置50の各装置部分の動作を制御する。このため、制御部58は、集束イオンビーム鏡筒51A、電子ビーム鏡筒51B、試料ステージ15、チェンバスコープ17、チェンバスコープ画像形成部21、二次粒子画像形成部19、入力部22、および表示部23と通信可能に接続される。
制御部58は、集束イオンビーム鏡筒51A、電子ビーム鏡筒51Bの動作制御を行う以外の制御機能は、上記第1の実施形態の制御部18と略同様である。
制御部58によって行われる本実施形態の画像位置合わせ方法に関する制御は、荷電粒子ビーム装置50の動作説明の中で説明する。
次に、荷電粒子ビーム装置50の動作について、本実施形態の試料位置合わせ方法に関する動作を中心として説明する。
図22は、本発明の第3の実施形態の試料位置合わせ方法の動作フローを示すフローチャートである。
荷電粒子ビーム装置50では、試料14に集束イオンビームBiと電子ビームBeとを照射するため、試料14の観察対象部位はそれぞれの焦点位置が一致するコインシデントポイントに移動する必要がある。両ビームの視野外にある試料14の観察対象部位をコインシデントポイントに迅速に位置移動することは容易ではなく、操作者の経験に頼るところが大きい。
本実施形態の試料位置合わせ方法は、図22に示すステップS21〜S29を、図22に示すフローにしたがって行う。
以下、上記第1の実施形態と異なる動作を中心として説明する。
ステップS21〜S25は、上記第1の実施形態の荷電粒子ビーム鏡筒11に代えて集束イオンビーム鏡筒51Aを用いる以外は、図5に示すステップS1〜S5と同様のステップである。
このため、ステップS25の終了後、注目点Pは、移動下端点Zminに一致する。
ステップS25の後、ステップS26を行う。ステップS26は、操作者が、第2の荷電粒子ビームである電子ビームBeの照射による視野に、注目点があるかどうかを判定するステップである。
本ステップを行うまでに、制御部58は、電子ビーム鏡筒51Bから、電子ビームBeを照射させ、二次粒子画像形成部19から電子ビームBeによる画像(以下、電子ビーム画像と言う)を取得する制御を行う。制御部58は、取得した電子ビーム画像を表示部23に表示させる。
操作者は、表示部23における電子ビーム画像を見て、CS画像上の注目点Pに対応する観察対象部位としての注目点が視野内にあるかどうか判定する。
注目点が視野内にない場合には、ステップS29に移行する。
注目点が視野内にある場合には、ステップS27に移行する。
ステップS29は、注目点Pを光学軸Obiに沿って焦点深度内に向かって少し移動するステップである。具体的には、予め決められて制御部58に記憶された移動量だけ、載置面15aをZ方向正方向に移動する。
これは電子ビームBeの光学軸Obeは、Z軸に対して角度ω傾いているため、光学軸Obi(Z軸)に沿う移動では、焦点深度内に近づかないと、視野に入りにくいからである。
制御部58の制御によって、載置面15aが所定量だけ上昇したら、ステップS26に移行する。
ステップS29によって、載置面15aがZ軸方向に移動しても、ステップS25までに注目点Pは、光学軸Obi上に位置しているため、注目点Pが集束イオンビームBiによる視野から外れることはない。
ステップS26は、電子ビームBeの視野の中心部に、注目点を移動するステップである。
本ステップが実行される場合、注目点は、電子ビームBeによる視野に位置している。このため、操作者は、表示部23における電子ビーム画像を見て、視野内における注目点の位置を修正できる。
操作者は、注目点が電子ビームBeの視野の中心部(Y−Z平面に相当)に移動するように、入力部22から操作入力を行う。
このとき、操作者は、電子ビーム画像を確認して、注目点がZ−Y面から大きくズレているならば、試料ステージ15をX軸方向のみを移動させてZ−Y面に一致させる。
注目点が電子ビームBeの視野の中止部に移動したら、ステップS27を終了し、ステップS28に移行する。
ステップS27を行うことによって、CS画像では把握しにくい、注目点Pに対応する観察対象部位のX軸方向におけるZ軸からの隔たりを把握しやすくなる。このため、上記第1の実施形態のように、荷電粒子ビーム鏡筒が1本のみの装置に比べてより正確かつ迅速に、注目点Pを3次元空間上のZ軸上に一致させることができる。
ステップS27の後、ステップS28を行う。ステップS28は、注目点を光学軸Obi(Z軸)に沿って、イオンビーム光学系の焦点深度内にあるコインシデントポイントに移動するステップである。
操作者は、試料ステージ15がコインシデントポイントに移動するように入力部22に操作入力して注目点Pをコインシデントポイントに移動する。
以上で、ステップS28が終了し、本実施形態の試料位置合わせ方法が終了する。
以上説明したように、荷電粒子ビーム装置50を用いて行う本実施形態の試料位置合わせ方法によれば、試料室内における試料の観察対象部位を、第1の荷電粒子ビームによる観察視野内に容易かつ迅速に位置合わせすることができる。
特に本実施形態では、Z−CS面と交差する方向からの画像を電子ビームBeの照射によって取得するため、注目点Pの位置合わせをより高精度に行うことができる。
さらに、電子ビームBeによる画像取得を行う過程で、電子ビームBeの視野内における注目点Pの位置合わせも行われるため、コインシデントポイントに向けて確実に位置合わせすることができる。
なお、上記第1の実施形態の説明では、補助マークが常に表示される場合の例で説明したが、補助マークは、位置合わせ作業の支援となる場面で、適宜表示されてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態及びその変形例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
また、本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
10、40、50 荷電粒子ビーム装置
11 荷電粒子ビーム鏡筒
13 試料室
14 試料
15 試料ステージ
15a 載置面
16 二次粒子検出器
17、47 チェンバスコープ
18、58 制御部(注目点指定制御部、試料ステージ移動制御部、補助マーク表示制御部)
21 チェンバスコープ画像形成部
22 入力部(ステージ操作部)
23 表示部
23a 表示画面
30 光学軸表示マーク(補助マーク)
31 基準点表示マーク(補助マーク)
32 移動下端点表示マーク(補助マーク)
48 制御部(注目点指定制御部、試料ステージ移動制御部、位置合わせ制御部)
51A 集束イオンビーム鏡筒(第1の荷電粒子ビーム鏡筒)
51B 電子ビーム鏡筒(第2の荷電粒子ビーム鏡筒)
B1 第1の荷電粒子ビーム
Be 電子ビーム(第2の荷電粒子ビーム)
Bi 集束イオンビーム(第1の荷電粒子ビーム)
Ob、Obi 光学軸(第1の光学軸)
Obe 光学軸(第2の光学軸)
P、P0、P1、P2、P3 注目点
S 撮像方向
Z0 基準点
Zmin 移動下端点(軸上目標点)

Claims (6)

  1. 荷電粒子ビーム装置の試料室に内蔵される試料ステージに配置された試料の観察対象部位を、第1の荷電粒子ビーム鏡筒に設けられた荷電粒子ビーム光学系から照射される第1の荷電粒子ビームによる観察視野内に入るように位置合わせする試料位置合わせ方法であって、
    前記荷電粒子ビーム装置は、操作者の操作入力に基づいて、前記試料室内の画像を表示画面に表示する表示部と、前記表示部および前記試料ステージの動作を制御する制御部を有しており、
    前記操作者が前記制御部に操作入力することによって、前記制御部が前記試料ステージ上の前記試料を含む前記試料室内の画像を前記表示部の前記表示画面に表示させることと、
    前記制御部に対し、前記操作者が前記表示画面の画像に基づいて前記観察対象部位上の注目点を指定することと、
    位置合わせを行う間に、前記制御部が、前記第1の荷電粒子ビーム鏡筒における第1の光学軸の位置と前記第1の光学軸上の軸上目標点の位置とを示す補助マークを前記表示画面上に表示させることと、
    前記操作者が前記制御部に操作入力することによって前記試料ステージを駆動して、記軸上目標点を通り前記第1の光学軸と直交する軸上点探索面に前記注目点が位置するように、前記試料ステージの前記第1の光学軸に沿う方向の位置を合わせることと、
    前記軸上点探索面に前記注目点の位置を合わせた後に、前記操作者が前記補助マークの表示に基づいて前記表示画面における前記注目点と前記軸上目標点との位置ずれ検知前記操作者が前記制御部に操作入力することによって、前記試料ステージ前記第1の光学軸に直交する方向のみに移動する軸上点探索面内移動をわせ、前記注目点を前記軸上目標点に移動することと、
    前記表示画面の表示に基づいて前記注目点が前記軸上目標点に移動したことを前記操作者が検知した後に、前記操作者が前記制御部に操作入力することによって前記試料ステージを前記第1の光学軸に沿う方向に移動させ、前記荷電粒子ビーム光学系の焦点深度内に前記注目点を移動することと、
    を含む、試料位置合わせ方法。
  2. 荷電粒子ビーム装置の試料室に内蔵される試料ステージに配置された試料の観察対象部位を、第1の荷電粒子ビーム鏡筒に設けられた荷電粒子ビーム光学系から照射される第1の荷電粒子ビームによる観察視野内に入るように位置合わせする試料位置合わせ方法であって、
    前記荷電粒子ビーム装置は、操作者の操作入力に基づいて、前記試料室内の画像を表示画面に表示する表示部と、前記表示部および前記試料ステージの動作を制御する制御部を有しており、
    前記操作者が前記制御部に操作入力することによって、前記制御部が前記試料ステージ上の前記試料を含む前記試料室内の画像を前記表示部の前記表示画面に表示させることと、
    前記制御部に対し、前記操作者が前記表示画面の画像に基づいて前記観察対象部位上の注目点を指定することと、
    前記制御部が前記試料ステージを駆動して、前記第1の荷電粒子ビーム鏡筒における第1の光学軸上の軸上目標点を通り前記第1の光学軸と直交する軸上点探索面に前記注目点が位置するように、前記試料ステージの前記第1の光学軸に沿う方向の位置を合わせることと、
    前記軸上点探索面に前記注目点の位置を合わせた後に、前記制御部が、前記表示画面における前記注目点と前記軸上目標点との位置ずれの検知、前記試料ステージ前記第1の光学軸に直交する方向のみに移動する軸上点探索面内移動を行わせ、前記注目点を前記軸上目標点に移動することと、
    移動量に基づいて前記注目点が前記軸上目標点に移動したことを前記制御部が検知した後に、前記制御部が前記試料ステージを駆動して、前記試料ステージを前記第1の光学軸に沿う方向に移動させ、前記荷電粒子ビーム光学系の焦点深度内に前記注目点を移動することと、
    を含む、試料位置合わせ方法。
  3. なくとも前記注目点を前記軸上目標点に移動するときに、前記制御部が、前記表示画面上に、前記軸上目標点の位置と前記第1の光学軸の位置とを示す補助マークを表示させることをさらに含む、
    請求項に記載の試料位置合わせ方法。
  4. 荷電粒子ビーム光学系を有し、前記荷電粒子ビーム光学系によって第1の荷電粒子ビームを照射する第1の荷電粒子ビーム鏡筒と、
    試料を載置して、少なくとも前記第1の荷電粒子ビーム鏡筒における第1の光学軸に沿う方向と、前記第1の光学軸に直交する方向に移動する試料ステージと、
    前記試料ステージを内蔵する試料室と、
    前記試料ステージ上の前記試料を含む前記試料室内の画像を取得するチェンバスコープと、
    前記チェンバスコープが取得する画像を表示画面に表示する表示部と、
    前記表示画面に表示された前記画像上で、注目点を指定する操作者の入力を受け付け、前記試料ステージの移動に伴う前記注目点の前記表示画面上における位置の情報を取得する注目点指定制御部と、
    前記第1の荷電粒子ビーム鏡筒における第1の光学軸上の軸上目標点を通り前記第1の光学軸と直交する軸上点探索面に、前記注目点が位置するように前記試料ステージの前記第1の光学軸に沿う方向の位置を合わせるステージ位置合わせ制御と、前記試料ステージを前記第1の光学軸に直交する方向のみに移動する軸上点探索面内移動制御と、前記試料ステージを前記第1の光学軸に沿う方向に移動して、前記注目点を前記荷電粒子ビーム光学系の焦点深度内に移動する軸上移動制御とを行う試料ステージ移動制御部と、
    前記注目点が前記焦点深度内に移動するまでの間、前記軸上目標点の位置を示す補助マークと前記第1の光学軸の位置を示す補助マークとを前記表示画面上に表示する補助マーク表示制御部と、
    前記試料ステージ移動制御部に対する動作指令を入力するステージ操作部と、
    を備える、荷電粒子ビーム装置。
  5. 荷電粒子ビーム光学系を有し、前記荷電粒子ビーム光学系によって第1の荷電粒子ビームを照射する第1の荷電粒子ビーム鏡筒と、
    試料を載置して、少なくとも前記第1の荷電粒子ビーム鏡筒における第1の光学軸に沿う方向と、前記第1の光学軸に直交する方向に移動する試料ステージと、
    前記試料ステージを内蔵する試料室と、
    前記試料ステージ上の前記試料を含む前記試料室内の画像を取得するチェンバスコープと、
    前記チェンバスコープが取得する画像を表示画面に表示する表示部と、
    前記表示画面に表示された前記画像上で、注目点を指定する操作者の入力を受け付け、前記試料ステージの移動に伴う前記注目点の前記表示画面上における位置の情報を取得する注目点指定制御部と、
    前記第1の荷電粒子ビーム鏡筒における第1の光学軸上の軸上目標点を通り前記第1の光学軸と直交する軸上点探索面に、前記注目点が位置するように前記試料ステージの前記第1の光学軸に沿う方向の位置を合わせるステージ位置合わせ制御と、前記試料ステージを前記第1の光学軸に直交する方向のみに移動する軸上点探索面内移動制御と、前記試料ステージを前記第1の光学軸に沿う方向に移動して、前記注目点を前記荷電粒子ビーム光学系の焦点深度内に移動する軸上移動制御とを行う試料ステージ移動制御部と、
    前記試料ステージ移動制御部に前記ステージ位置合わせ制御を行わせた後、前記表示画面における前記注目点と前記軸上目標点との位置ずれに基づいて、前記試料ステージ移動制御部に前記軸上点探索面内移動制御を行わせることによって前記注目点を前記軸上目標点に移動し、前記注目点が前記軸上目標点に移動した後、前記試料ステージ移動制御部に前記軸上移動制御を行わせる位置合わせ制御部と、
    を備える、
    荷電粒子ビーム装置。
  6. 前記第1の荷電粒子ビーム鏡筒における第1の光学軸と交差するとともに前記チェンバスコープの撮像方向と交差する方向に延びる第2の光学軸に沿って第2の荷電粒子ビームを照射する第2の荷電粒子ビーム鏡筒と、
    前記試料に前記第2の荷電粒子ビームを照射することによって、前記試料の画像を取得する画像取得部と、
    をさらに備え、
    前記試料ステージ移動制御部は、
    前記軸上移動制御を行う間に、前記第2の荷電粒子ビーム鏡筒の視野内における前記注目点の位置調整を行う視野内移動制御を行うことができる、
    請求項またはに記載の荷電粒子ビーム装置。
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