JP7042361B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
本発明は、複数の切片によって構成された試料の画像を撮像する撮像装置に関する。
複数の組織切片のイメージを重ね合わせる技術が知られている。特許文献1には、画像位置合わせ装置により位置合わせがなされる画像を得る方法について開示がある。特許文献1には、ラットの脳切片の蓄積性蛍光体シートの放射線画像を用いて、位置合わせを行う2つの画像を選択し、脳切片の輪郭を抽出し、さらに比較的目立つ点を特徴点として抽出し、位置合わせを行う技術が開示されている。
各連続切片の同一箇所を観察する際には、超薄切片を硬い基板上に乗せて観察する。このとき、各切片の位置や角度がずれてしまう場合がある。これらを補正する方法として、例えば切片全体が含まれる倍率で撮影した画像(以下、低倍率画像と称する)を用いて切片同士を比較することにより、位置や回転角度のずれを補正する方法が考えられる。切片のサイズは例えば生体組織試料であればミリメートルオーダである。しかし最終的に観察する領域は試料全体のサイズよりも大幅に小さく、例えば試料全体がミリメートルオーダであれば観察対象領域はマイクロメートルオーダまたはナノメートルオーダである。そうすると、試料全体を含む画像によって位置合わせを実施したとしても、観察対象領域のサイズオーダで切片同士を比較すると、倍率差に起因して大きな位置ずれが生じることがある。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、複数の試料切片の画像を取得する撮像装置において、各観察領域間の位置や角度のずれを精度よく補正することを目的とするものである。
本発明に係る撮像装置は、第1画像上の特徴点を用いて試料切片間の観察領域の対応関係を特定し、前記第1画像よりも狭い範囲の第2画像を用いて試料切片間のずれを補正し、補正結果を反映した上で、前記第2画像よりも解像度が高い第3画像を取得する。
本発明に係る撮像装置によれば、第1画像を用いて観察領域について試料切片間で位置合わせを実施した後、より狭い範囲の第2画像を用いてさらに観察領域間のずれを補正するので、解像度がより高い第3画像におけるずれを効果的に抑制することができる。すなわち座標変換等の複雑な処理を必要としない簡便な処理により、観察対象領域を高精度に位置合わせすることができる。
以下の実施の形態において、便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る荷電粒子線装置10の構成図である。荷電粒子線装置10は、例えば試料の観察画像を撮像する走査電子顕微鏡(撮像装置)として構成することができる。荷電粒子線装置10は、装置本体104とコントローラ100を有する。装置本体104は、鏡筒102と試料室103が一体化されて構成されている。装置本体104は、連続切片試料105の画像を撮像する撮像部として動作する。コントローラ100は、位置演算部122、光学系制御部123、ステージ制御部124、および表示装置125を有する。
図1は、本発明の実施形態1に係る荷電粒子線装置10の構成図である。荷電粒子線装置10は、例えば試料の観察画像を撮像する走査電子顕微鏡(撮像装置)として構成することができる。荷電粒子線装置10は、装置本体104とコントローラ100を有する。装置本体104は、鏡筒102と試料室103が一体化されて構成されている。装置本体104は、連続切片試料105の画像を撮像する撮像部として動作する。コントローラ100は、位置演算部122、光学系制御部123、ステージ制御部124、および表示装置125を有する。
鏡筒102は、電子銃107と電子光学系108を有する。電子銃107は、電子ビーム106を放出する。電子光学系108は、電子ビーム106の軌道を制御する。電子光学系108は、コンデンサレンズ109、偏向器110、および対物レンズ111を有する。コンデンサレンズ109は、電子銃107から放出された電子ビーム106を集束する。偏向器110は、電子ビーム106を走査する。対物レンズ111は、連続切片試料105の表面上に焦点が合うように電子ビーム106を集束させる。
電子ビーム106が連続切片試料105に対して照射されることにより、信号113(例えば、2次電子や反射電子等)が発生する。検出器114は、鏡筒102内または試料室103内の適当な位置に配置され、信号113を検出する。
試料室103は、開閉可能な導入/導出口(図示せず)を介して試料台112が収容される構造を有する。連続切片試料105は試料台112上に載置される。試料室103はさらに、試料台112が載置される試料ステージ115を備えている。
試料ステージ115は、ステージ制御装置116を備えている。ステージ制御装置116は、試料室103内で、連続切片試料105を例えば水平面内および面直方向へ移動させたり、回転させたりして、試料室103内における連続切片試料105の位置や向きを変位させる。ステージ制御部124はステージ制御装置116を制御し、光学系制御部123は電子光学系108を制御する。荷電粒子線装置10は連続切片試料105の任意の位置に電子ビーム106を照射し、発生した信号113を検出器114が検出することにより、連続切片試料105の任意の位置と倍率において観察することができる。
画像取得部117は、検出器114が検出した信号113を観察画像データに変換する。位置演算部122は、コンピュータなどの情報処理装置によって構成される。位置演算部122は、画像取得部117、指示入力部118、位置記憶部119、画像処理部120と、補正画像生成部121を有する。位置演算部122は、指示入力部118から入力された情報と、位置記憶部119が格納している情報を用いて、後述する演算を実施する。ステージ制御部124と光学系制御部123は、位置演算部122による演算結果を用いて、ステージ制御装置116と電子光学系108をそれぞれ制御する。
表示装置125は、例えばディスプレイデバイスなどの画面表示装置であり、画像取得部117が取得した連続切片試料105の観察画像を画面表示する。表示装置125はその他、後述の図3B以降で説明する画面インターフェースを表示する。指示入力部118はその画面インターフェース上で入力された指定入力を受け取る。
図2は、荷電粒子線装置10が連続切片試料105を撮像する手順を説明するフローチャートである。下記に図2の各ステップについて説明する。
(図2:ステップS201~S202)
ユーザは、連続切片試料105を試料台112に載置し、その試料台112を試料ステージ115に載置する(S201)。ユーザは表示装置125上でアプリケーションを起動する(S202)。このアプリケーションは、ユーザが荷電粒子線装置10に対する指示を入力するために用いるものであり、表示装置125上で後述する画面インターフェースを提供する。例えばユーザが撮像画像の保存先を表示装置125上で指定すると、表示装置125は荷電粒子線装置10と通信してアプリケーションを起動する。
ユーザは、連続切片試料105を試料台112に載置し、その試料台112を試料ステージ115に載置する(S201)。ユーザは表示装置125上でアプリケーションを起動する(S202)。このアプリケーションは、ユーザが荷電粒子線装置10に対する指示を入力するために用いるものであり、表示装置125上で後述する画面インターフェースを提供する。例えばユーザが撮像画像の保存先を表示装置125上で指定すると、表示装置125は荷電粒子線装置10と通信してアプリケーションを起動する。
(図2:ステップS203)
ユーザは、連続切片試料105の全体を写した光学カメラ像を撮影する。ユーザはコントローラ100に撮影した光学カメラ像を取り込ませる。コントローラ100は、後述する画面インターフェースの全体領域表示部501上に取得したカメラ像を取り込む。これにより、ユーザは基板上にある切片の大まかな位置を把握することが容易となる。コントローラ100は、光学カメラ像と荷電粒子線装置10との間で観察座標系および倍率をキャリブレーションする。
ユーザは、連続切片試料105の全体を写した光学カメラ像を撮影する。ユーザはコントローラ100に撮影した光学カメラ像を取り込ませる。コントローラ100は、後述する画面インターフェースの全体領域表示部501上に取得したカメラ像を取り込む。これにより、ユーザは基板上にある切片の大まかな位置を把握することが容易となる。コントローラ100は、光学カメラ像と荷電粒子線装置10との間で観察座標系および倍率をキャリブレーションする。
(図2:ステップS203:補足)
本ステップにおける光学カメラ像は、連続切片試料105に対して位置合わせを実施する前段階において、観察する試料片の観察画像を電子光学系108によって取得できる程度の位置合わせを実施するためのものである。例えば試料ステージ115の観察画像を取得しても位置合わせのためには意味をなさないので、少なくとも試料片の観察画像を取得することができる程度の位置合わせをする意義がある。電子光学系108によって取得する観察画像を用いて同様の手順を実施できるのであれば光学カメラ画像に代えて観察画像を用いてもよい。
本ステップにおける光学カメラ像は、連続切片試料105に対して位置合わせを実施する前段階において、観察する試料片の観察画像を電子光学系108によって取得できる程度の位置合わせを実施するためのものである。例えば試料ステージ115の観察画像を取得しても位置合わせのためには意味をなさないので、少なくとも試料片の観察画像を取得することができる程度の位置合わせをする意義がある。電子光学系108によって取得する観察画像を用いて同様の手順を実施できるのであれば光学カメラ画像に代えて観察画像を用いてもよい。
(図2:ステップS204)
ユーザは、後述する画面インターフェースを介して、ステップS203で取り込んだ光学カメラ画像から、観察対象の切片が含まれる領域全体(図3Bの切片指定領域305)を指定する。コントローラ100は、荷電粒子線装置10により、各切片の外形の少なくとも一部を認識できる倍率で撮像される領域(図3Cの低倍領域306)を取得する。コントローラ100は、低倍領域306のサイズが切片指定領域305のサイズに満たない場合は、低倍領域306の画像をつなぎ合わせることにより、切片指定領域305全体の観察画像を取得する。コントローラ100は、観察画像の座標系と試料ステージ115の座標系とを対応づける。
ユーザは、後述する画面インターフェースを介して、ステップS203で取り込んだ光学カメラ画像から、観察対象の切片が含まれる領域全体(図3Bの切片指定領域305)を指定する。コントローラ100は、荷電粒子線装置10により、各切片の外形の少なくとも一部を認識できる倍率で撮像される領域(図3Cの低倍領域306)を取得する。コントローラ100は、低倍領域306のサイズが切片指定領域305のサイズに満たない場合は、低倍領域306の画像をつなぎ合わせることにより、切片指定領域305全体の観察画像を取得する。コントローラ100は、観察画像の座標系と試料ステージ115の座標系とを対応づける。
(図2:ステップS205)
ユーザは、第1試料切片の画像上において第1特徴点の座標と第1観察領域の座標を指定するとともに、第2試料切片の画像上において第2特徴点の座標を指定する。第1特徴点と第1観察領域との間の配置関係は、第2試料切片上においてもほぼ同じであると考えられる。したがってコントローラ100は、第2試料切片上における第1観察領域に対応する領域(第2観察領域)の座標を、第1特徴点/第1観察領域/第2特徴点の間の配置関係にしたがって算出することができる。第3試料切片については、第2特徴点と第2観察領域との間の配置関係にしたがって、第2観察領域に対応する第3観察領域の座標を算出することができる。以下同様である。本ステップの詳細は後述の図3Dを用いて改めて説明する。
ユーザは、第1試料切片の画像上において第1特徴点の座標と第1観察領域の座標を指定するとともに、第2試料切片の画像上において第2特徴点の座標を指定する。第1特徴点と第1観察領域との間の配置関係は、第2試料切片上においてもほぼ同じであると考えられる。したがってコントローラ100は、第2試料切片上における第1観察領域に対応する領域(第2観察領域)の座標を、第1特徴点/第1観察領域/第2特徴点の間の配置関係にしたがって算出することができる。第3試料切片については、第2特徴点と第2観察領域との間の配置関係にしたがって、第2観察領域に対応する第3観察領域の座標を算出することができる。以下同様である。本ステップの詳細は後述の図3Dを用いて改めて説明する。
(図2:ステップS205:補足)
第1観察領域は、第1試料切片の観察画像の部分領域として指定することができる。すなわち第1観察領域の画像(第2画像)は、第1試料切片全体の観察画像(第1画像)よりも範囲が狭い画像である。第2観察領域以降についても同様である。以下では便宜上、観察領域のことを中倍領域と呼ぶ場合がある。
第1観察領域は、第1試料切片の観察画像の部分領域として指定することができる。すなわち第1観察領域の画像(第2画像)は、第1試料切片全体の観察画像(第1画像)よりも範囲が狭い画像である。第2観察領域以降についても同様である。以下では便宜上、観察領域のことを中倍領域と呼ぶ場合がある。
(図2:ステップS206)
コントローラ100は、中倍率で各切片の設定された領域を撮像する。画像処理部120は各中倍像の回転を含む位置ずれを算出し、補正画像生成部121は各中倍像の回転のずれを補正し、位置演算部122は回転のずれが補正された像の水平方向の位置ずれを補正する。本ステップの詳細は後述の図5と図6A~図6Dを用いて改めて説明する。
コントローラ100は、中倍率で各切片の設定された領域を撮像する。画像処理部120は各中倍像の回転を含む位置ずれを算出し、補正画像生成部121は各中倍像の回転のずれを補正し、位置演算部122は回転のずれが補正された像の水平方向の位置ずれを補正する。本ステップの詳細は後述の図5と図6A~図6Dを用いて改めて説明する。
(図2:ステップS207~S208)
コントローラ100は、最終的な加速電圧、電流量、ワーキングディスタンス等の撮影条件を調整し(S207)、連続切片試料105を観察するための撮影(高倍率画像の撮影)を開始する(S208)。ステップS208においては、後述の図4で算出した回転ずれと位置ずれを反映した上で、高倍率画像を取得する。
コントローラ100は、最終的な加速電圧、電流量、ワーキングディスタンス等の撮影条件を調整し(S207)、連続切片試料105を観察するための撮影(高倍率画像の撮影)を開始する(S208)。ステップS208においては、後述の図4で算出した回転ずれと位置ずれを反映した上で、高倍率画像を取得する。
図3Aは、連続切片試料105と観察領域の例である。連続切片試料105は、複数の切片301が連続して配列されている試料である。各切片は略同一の形状を有していることを想定する。図3A上段は、ステップS203において取得する光学カメラ画像の例である。図3A下段は各観察領域の例である。
全体領域302は、1つの切片全体が含まれる領域である。中倍領域303は、ステップS205において観察領域として指定する領域であり、全体領域の302の部分領域に相当する。中倍領域303は、ステップS206において各切片の角度や位置を補正するために用いるほか、ユーザが高倍領域304を指定する際の視野探しのために用いることができる。高倍領域304は、ユーザが最終的に観察しようとしている領域である。高倍領域304の画像の解像度は、中倍領域303の画像の解像度よりも高い。
図3Bは、ステップS204においてユーザが切片指定領域305を指定する様子を示す図である。ユーザは切片指定領域305として、光学カメラ画像のうち観察しようとしている切片が含まれる範囲を、例えばマウスのドラッグ操作によって指定することができる。
図3Cは、ステップS204においてコントローラ100が低倍領域306の画像を張り合わせることにより、切片指定領域305全体の観察画像を生成する様子を示す図である。
図3Dは、ステップS205において試料切片間で監察領域の位置合わせを実施する様子を示す図である。ユーザは第1試料切片の全体領域302上において、第1特徴点(例えば第1試料切片の端部307と308)の座標を指定するとともに、第1観察領域309の座標を指定する。ユーザはさらに、第2試料切片の全体領域302上において、第1特徴点に対応する第2特徴点(第2試料切片の端部310と311)を指定する。各座標は、例えばマウスによって画面上の座標点をクリックし、あるいはマウスをドラッグするなどにより入力することができる。
第1特徴点と第1観察領域との間の配置関係(すなわちこれらの間の相対座標)は、第2特徴点と第2観察領域との間においてもほぼ同様であると考えられる。コントローラ100はこの関係を利用して、第1特徴点/第1観察領域/第2特徴点の間の配置関係にしたがって、第2観察領域312の座標を算出する。これにより、第1観察領域に対応する観察領域の座標を精度よくかつ半自動的に算出することができる。第3試料切片については、第2特徴点/第2観察領域/第3試料切片上の第3特徴点の配置関係にしたがって、第2観察領域に対応する第3観察領域を特定する。以下同様である。
図4は、表示装置125が表示する画面インターフェースの例である。ユーザはこの画面インターフェースを用いて、図2のフローチャートの各ステップにおける操作を実施する。画面インターフェースは、全体領域表示部501、中倍領域表示部502、撮影画像表示部503を有する。
全体領域表示部501は、全体領域302の画像を表示する。全体領域表示部501は、連続切片試料105が有する複数の試料切片を表示する。中倍領域表示部502は、中倍領域303の画像を表示する。撮影画像表示部503は、撮影した各切片の中倍率像および高倍率像を表示する。各切片にナンバリングすることにより、どの順番で撮影したのか、もしくは何枚目の切片なのかを瞬時に把握することができる。
図5は、ステップS206の詳細を説明するフローチャートである。以下図5の各ステップについて説明する。
(図5:ステップS501)
画像取得部117は、すべての切片において、観察領域の中倍領域303の画像を取得する。各切片における観察領域の座標は、ステップS205において算出することができる。
画像取得部117は、すべての切片において、観察領域の中倍領域303の画像を取得する。各切片における観察領域の座標は、ステップS205において算出することができる。
(図5:ステップS502)
画像取得部117は、第1試料切片の中倍領域画像601と第2試料切片の中倍領域画像602を中倍領域表示部502上に表示する。本ステップの画面表示例については後述の図6Aで説明する。
画像取得部117は、第1試料切片の中倍領域画像601と第2試料切片の中倍領域画像602を中倍領域表示部502上に表示する。本ステップの画面表示例については後述の図6Aで説明する。
(図5:ステップS503~S504)
画像処理部120は、第1試料切片の中倍領域画像601と第2試料切片の中倍領域画像602を重ね合わせ、第1切片を基準としたときの第2切片の角度のずれを算出する(S503)。補正画像生成部121は、第2切片の中倍領域画像602を回転させることにより、回転角度のずれを補正する(S504)。第3試料切片においては、画像処理部120は、第2試料切片の中倍領域画像602と第3試料切片の中倍領域画像603を重ね合わせ、第2試料切片を基準としたときの第3切片の角度のずれを算出する。補正画像生成部121は、第3試料切片の中倍領域画像603を回転させて、回転角度のずれを補正する。第4試料切片以降に関しても同様に補正する。本ステップの例については後述の図6Bで説明する。
画像処理部120は、第1試料切片の中倍領域画像601と第2試料切片の中倍領域画像602を重ね合わせ、第1切片を基準としたときの第2切片の角度のずれを算出する(S503)。補正画像生成部121は、第2切片の中倍領域画像602を回転させることにより、回転角度のずれを補正する(S504)。第3試料切片においては、画像処理部120は、第2試料切片の中倍領域画像602と第3試料切片の中倍領域画像603を重ね合わせ、第2試料切片を基準としたときの第3切片の角度のずれを算出する。補正画像生成部121は、第3試料切片の中倍領域画像603を回転させて、回転角度のずれを補正する。第4試料切片以降に関しても同様に補正する。本ステップの例については後述の図6Bで説明する。
(図5:ステップS505)
表示装置125は、回転角度を補正した中倍領域303の画像を中倍領域表示部502上に表示する。位置演算部122は、第1試料切片の中倍領域画像601の座標と回転させた第2試料切片の中倍領域画像602の座標を求める。位置演算部122は、第1試料切片を基準としたときの第2試料切片のXY方向のずれを算出する。第3試料切片に関しては、位置演算部122は、第2試料切片を基準としたときの第3試料切片のXY方向のずれを算出する。第4試料切片以降に関しても同様である。本ステップの例については後述の図6Cで説明する。
表示装置125は、回転角度を補正した中倍領域303の画像を中倍領域表示部502上に表示する。位置演算部122は、第1試料切片の中倍領域画像601の座標と回転させた第2試料切片の中倍領域画像602の座標を求める。位置演算部122は、第1試料切片を基準としたときの第2試料切片のXY方向のずれを算出する。第3試料切片に関しては、位置演算部122は、第2試料切片を基準としたときの第3試料切片のXY方向のずれを算出する。第4試料切片以降に関しても同様である。本ステップの例については後述の図6Cで説明する。
(図5:ステップS505:補足)
試料の構造によっては、後述の図9Aで例示するように、最初の切片と後続の切片との間で、形状パターンが大きく異なる場合がある。したがって中倍領域303の位置合わせは、隣接する切片間で実施するのが最も望ましいと考えられる。第3試料切片について第2試料切片を基準として位置合わせを実施するのはそのためである。第4試料切片以降についても同様である。
試料の構造によっては、後述の図9Aで例示するように、最初の切片と後続の切片との間で、形状パターンが大きく異なる場合がある。したがって中倍領域303の位置合わせは、隣接する切片間で実施するのが最も望ましいと考えられる。第3試料切片について第2試料切片を基準として位置合わせを実施するのはそのためである。第4試料切片以降についても同様である。
(図5:ステップS506~S507)
指示入力部118は、ステップS505において算出したずれ量を光学系制御部123に対して転送する(S506)。光学系制御部123は、受け取ったずれ量を偏向器110による偏向量に対して適用することにより、中倍領域画像601と602との間の位置ずれを補正し、補正を反映した上で高倍領域304の画像(第3画像)を取得する(S507)。これにより、試料切片間の観察領域のずれを補正した上で高倍率画像を取得することができる。
指示入力部118は、ステップS505において算出したずれ量を光学系制御部123に対して転送する(S506)。光学系制御部123は、受け取ったずれ量を偏向器110による偏向量に対して適用することにより、中倍領域画像601と602との間の位置ずれを補正し、補正を反映した上で高倍領域304の画像(第3画像)を取得する(S507)。これにより、試料切片間の観察領域のずれを補正した上で高倍率画像を取得することができる。
(図5:ステップS507:補足その1)
中倍領域画像601と602との間の位置ずれは、試料ステージ115の動作精度が十分であれば、試料ステージ115によって補正することもできる。この場合、指示入力部118は、ステップS505において算出したずれ量をステージ制御装置116に対して転送し、ステージ制御装置116はそのずれ量を試料ステージ115の位置制御に対して反映する。これにより、偏向器110を用いる場合と同様に試料切片間の観察領域のずれを補正した上で高倍率画像を取得することができる。
中倍領域画像601と602との間の位置ずれは、試料ステージ115の動作精度が十分であれば、試料ステージ115によって補正することもできる。この場合、指示入力部118は、ステップS505において算出したずれ量をステージ制御装置116に対して転送し、ステージ制御装置116はそのずれ量を試料ステージ115の位置制御に対して反映する。これにより、偏向器110を用いる場合と同様に試料切片間の観察領域のずれを補正した上で高倍率画像を取得することができる。
(図5:ステップS507:補足その2)
コントローラ100は、中倍領域画像601と602との間の回転ずれについては、いずれか一方を基準にして他方を画像処理によって回転することにより、補正することができる。したがって本ステップにおいては、必ずしも電子光学系108によって回転ずれを補正しなくともよい。画像処理を用いずに回転ずれを補正する場合は、電子ビーム106を走査する方向を回転させればよい。
コントローラ100は、中倍領域画像601と602との間の回転ずれについては、いずれか一方を基準にして他方を画像処理によって回転することにより、補正することができる。したがって本ステップにおいては、必ずしも電子光学系108によって回転ずれを補正しなくともよい。画像処理を用いずに回転ずれを補正する場合は、電子ビーム106を走査する方向を回転させればよい。
(図5:ステップS507:補足その3)
表示装置125は、本ステップにおいて取得した高倍率画像を画面表示することによりユーザに対して提示する。ユーザはその高倍率画像を目視確認することにより、試料切片間において高倍率画像の位置合わせが適切に実施されたか否かを確認することができる。ユーザが高倍率画像を目視確認しないのであれば、本ステップを省略してもよい。
表示装置125は、本ステップにおいて取得した高倍率画像を画面表示することによりユーザに対して提示する。ユーザはその高倍率画像を目視確認することにより、試料切片間において高倍率画像の位置合わせが適切に実施されたか否かを確認することができる。ユーザが高倍率画像を目視確認しないのであれば、本ステップを省略してもよい。
図6Aは、ステップS502において画面インターフェースが表示する画面例である。表示装置125は、位置合わせに用いる中倍領域303の画像を中倍領域表示部502上に表示する。例えば、第1試料切片と第2試料切片の位置を合わせる際には、表示装置125は、第1試料切片の中倍領域画像601と第2試料切片の中倍領域画像602を中倍領域表示部502上に重ね合わせる。
図6Bは、中倍領域表示部502上に表示される中倍領域303の画像を用いて回転角度を補正する方法を示した例である。画像処理部120は、第1試料切片の中倍領域画像601と第2試料切片の中倍領域画像602を重ね合わせ、第1切片を基準としたときの第2切片の角度のずれを算出する。補正画像生成部121は、第2切片の中倍領域画像602を回転させることにより回転角度のずれを補正する。
図6Cは、中倍領域表示部502上に表示される中倍領域303の画像を用いてXY方向の位置を補正する方法を示した例である。位置演算部122は、第1試料切片の中倍領域画像601の座標と回転させた第2試料切片の中倍領域画像602の座標を求める。位置演算部122は、第1切片を基準としたときの第2切片のXY方向のずれを算出する。指示入力部118は、光学系制御部123に算出したずれ量を転送する。
<実施の形態1:まとめ>
本実施形態1に係る荷電粒子線装置10は、全体領域302の画像を用いて観察領域の位置合わせを実施した上で、中倍領域303の画像を用いて観察領域間の回転ずれと位置ずれを補正する。荷電粒子線装置10は、中倍領域303間の回転ずれと位置ずれの補正を反映した上で高倍領域304の画像を取得する。これにより、全体領域302間で位置合わせを実施した後において観察領域間のずれが残存している場合であっても、そのずれを補正することにより高倍領域304間の位置合わせを実施することができる。したがって、例えば試料全体がミリメートルオーダであれば、マイクロメートルオーダまたはナノメートルオーダの観察領域間で精度よく位置合わせを実施することができる。
本実施形態1に係る荷電粒子線装置10は、全体領域302の画像を用いて観察領域の位置合わせを実施した上で、中倍領域303の画像を用いて観察領域間の回転ずれと位置ずれを補正する。荷電粒子線装置10は、中倍領域303間の回転ずれと位置ずれの補正を反映した上で高倍領域304の画像を取得する。これにより、全体領域302間で位置合わせを実施した後において観察領域間のずれが残存している場合であっても、そのずれを補正することにより高倍領域304間の位置合わせを実施することができる。したがって、例えば試料全体がミリメートルオーダであれば、マイクロメートルオーダまたはナノメートルオーダの観察領域間で精度よく位置合わせを実施することができる。
本実施形態1に係る荷電粒子線装置10は、第1試料切片の全体領域302上で第1特徴点(307と308)を指定するとともに第1観察領域309を指定し、さらに第2試料切片の全体領域302上で第2特徴点(310と311)を指定することにより、第2観察領域312の座標を算出する。これにより、観察領域間の位置合わせを半自動的にかつ精度よく実施することができる。あらかじめ全体領域302間で位置合わせを実施することにより、中倍領域303間の回転ずれと位置ずれの補正精度を高めることができる。またユーザは第1特徴点/第1観察領域/第2特徴点のみを指定すればよいので、ユーザにとっての作業負担を抑制することができる。
<実施の形態2>
図7は、中倍領域303のなかから複数の高倍領域304を指定する例を示す図である。ユーザは、中倍領域表示部502上において高倍領域304を複数指定することができる。この場合は1枚の中倍領域303の画像を用いて撮影したい領域を複数特定できるので、撮影作業のスループット向上が見込める。
図7は、中倍領域303のなかから複数の高倍領域304を指定する例を示す図である。ユーザは、中倍領域表示部502上において高倍領域304を複数指定することができる。この場合は1枚の中倍領域303の画像を用いて撮影したい領域を複数特定できるので、撮影作業のスループット向上が見込める。
<実施の形態3>
図8は、中倍領域303の画像を用いて、高倍率画像を取得する試料切片を選別する例を示す図である。連続切片の中には、ゴミ802が付着している切片801、もしくは破れている切片803などを含んでいる場合がある。コントローラ100は、中倍領域表示部502上において中倍領域303の画像を表示し、ユーザはその画像を見ながら切片801や803などの失敗切片を画面上で指定する。コントローラ100は、ユーザが指定した失敗切片を除外して高倍率画像を撮影する。これにより、中倍領域303を用いた補正のエラーを抑制して、スループットを向上させることができる。
図8は、中倍領域303の画像を用いて、高倍率画像を取得する試料切片を選別する例を示す図である。連続切片の中には、ゴミ802が付着している切片801、もしくは破れている切片803などを含んでいる場合がある。コントローラ100は、中倍領域表示部502上において中倍領域303の画像を表示し、ユーザはその画像を見ながら切片801や803などの失敗切片を画面上で指定する。コントローラ100は、ユーザが指定した失敗切片を除外して高倍率画像を撮影する。これにより、中倍領域303を用いた補正のエラーを抑制して、スループットを向上させることができる。
<実施の形態4>
図9Aは、同一の試料をそれぞれ異なる切断面で切断することにより連続切片試料105を形成した例である。各試料切片は、概ね同一の形状パターンを有していると想定される。ただし試料の構造によっては、観察対象901の形状や構造が切断位置ごとに変化し、あるいは切断位置によっては観察対象901が存在しない場合がある。コントローラ100は、中倍領域表示部502上において中倍領域303の画像を表示し、ユーザはその画像を見ながら所望の観察対象901が含まれる範囲902を画面上で指定する。コントローラは、ユーザが指定した範囲902に含まれる試料切片についてのみ高倍率画像を撮影する。これにより、時間がかかる高倍率の撮像の時間を最小限にでき、ひいてはスループットを向上させることができる。
図9Aは、同一の試料をそれぞれ異なる切断面で切断することにより連続切片試料105を形成した例である。各試料切片は、概ね同一の形状パターンを有していると想定される。ただし試料の構造によっては、観察対象901の形状や構造が切断位置ごとに変化し、あるいは切断位置によっては観察対象901が存在しない場合がある。コントローラ100は、中倍領域表示部502上において中倍領域303の画像を表示し、ユーザはその画像を見ながら所望の観察対象901が含まれる範囲902を画面上で指定する。コントローラは、ユーザが指定した範囲902に含まれる試料切片についてのみ高倍率画像を撮影する。これにより、時間がかかる高倍率の撮像の時間を最小限にでき、ひいてはスループットを向上させることができる。
図9Bは、ユーザが画面インターフェース上で範囲902を指定する方法を示した例である。切片を指定する方法は主に2種類考えられる。1つは、ユーザが撮影画像表示部503上で指定する切片の番号にチェックをつける方法である。もう1つは、ユーザが切片指定表示部504上で指定する切片の番号を数値で入力する方法である。
<実施例5>
図10は、荷電粒子線装置10が観察することができる試料の別例である。以上の実施形態においては、連続切片試料105として生物組織試料を例示した。本発明は、樹脂包埋した試料の切片に限定されるものではなく、様々な試料への応用が可能である。例えば図10に示すように、基板1001上に複数の半導体デバイスのパターン1002が並んでいる試料も、荷電粒子線装置10によって観察することができる。具体的には、各パターン1002の形状が同等、かつ位置演算部122がパターン1002同士の位置関係を認識することができれば、本発明を適用することができる。その他の試料であっても、切片が連続的に並べられた試料であれば本発明を適用可能である。たとえば切削可能な柔らかい金属などが考えられる。
図10は、荷電粒子線装置10が観察することができる試料の別例である。以上の実施形態においては、連続切片試料105として生物組織試料を例示した。本発明は、樹脂包埋した試料の切片に限定されるものではなく、様々な試料への応用が可能である。例えば図10に示すように、基板1001上に複数の半導体デバイスのパターン1002が並んでいる試料も、荷電粒子線装置10によって観察することができる。具体的には、各パターン1002の形状が同等、かつ位置演算部122がパターン1002同士の位置関係を認識することができれば、本発明を適用することができる。その他の試料であっても、切片が連続的に並べられた試料であれば本発明を適用可能である。たとえば切削可能な柔らかい金属などが考えられる。
<実施の形態6>
ユーザは、中倍領域表示部502上に表示される中倍領域303の画像の位置合わせ結果を見たとき、位置合わせ精度が不十分であると判断する場合がある。コントローラ100は、中倍領域303の倍率を入力するためのインターフェースを、設定画面505(図9B)上に表示する。位置合わせの精度が不十分である場合、ユーザは、設定画面505上で中倍領域303の倍率を1段階上げることができる。位置演算部122は、1段階倍率を上げた画像を用いてS206を再実施することにより、再度位置合わせを実施する。この作業は、ユーザまたはコントローラ100が位置合わせの精度が十分であると判断するまで繰り返される。
ユーザは、中倍領域表示部502上に表示される中倍領域303の画像の位置合わせ結果を見たとき、位置合わせ精度が不十分であると判断する場合がある。コントローラ100は、中倍領域303の倍率を入力するためのインターフェースを、設定画面505(図9B)上に表示する。位置合わせの精度が不十分である場合、ユーザは、設定画面505上で中倍領域303の倍率を1段階上げることができる。位置演算部122は、1段階倍率を上げた画像を用いてS206を再実施することにより、再度位置合わせを実施する。この作業は、ユーザまたはコントローラ100が位置合わせの精度が十分であると判断するまで繰り返される。
ユーザの作業の繰り返しを防ぐために、ユーザは、設定画面505上で中倍領域303の倍率をあらかじめ複数入力することもできる。この場合コントローラ100は、ユーザがあらかじめ入力した倍率を順次用いて、S206をそれぞれ実施することにより、位置合わせを実施する。
<実施の形態7>
切片の位置合わせを実施するタイミングは、切片の中倍領域303の画像をすべて撮り終えてからに限らない。例えば、位置演算部122は、第1試料切片と第2試料切片それぞれの中倍領域303の画像を取得した段階で位置合わせを実施してもよい。位置合わせ作業後、画像取得部117は第2試料切片の高倍領域を撮像する。第3試料切片の中倍領域303が撮像された後に、位置演算部122は第2試料切片の位置情報を基に第3試料切片の位置を補正する。位置合わせ後に、画像取得部117は第3試料切片の高倍領域を率撮像する。この作業は第4切片以降に関しても同様に実施され、コントローラ100は順次位置補正と高倍率撮像を同時に実施する。
切片の位置合わせを実施するタイミングは、切片の中倍領域303の画像をすべて撮り終えてからに限らない。例えば、位置演算部122は、第1試料切片と第2試料切片それぞれの中倍領域303の画像を取得した段階で位置合わせを実施してもよい。位置合わせ作業後、画像取得部117は第2試料切片の高倍領域を撮像する。第3試料切片の中倍領域303が撮像された後に、位置演算部122は第2試料切片の位置情報を基に第3試料切片の位置を補正する。位置合わせ後に、画像取得部117は第3試料切片の高倍領域を率撮像する。この作業は第4切片以降に関しても同様に実施され、コントローラ100は順次位置補正と高倍率撮像を同時に実施する。
このように、隣接する2つの試料切片間で位置合わせを実施した後に高倍率画像を取得する手順を1つの動作単位とし、対象切片を1つずつずらしながらこの動作単位を繰り返し実施することにより、全ての切片の中倍領域303の画像を保存する必要がなくなる。したがって中倍領域303の画像を保存するための記憶領域サイズを抑制することができる。
<本発明の変形例について>
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
以上の実施形態において、コントローラ100およびコントローラ100が備える各機能部は、その機能を実装した回路デバイスなどのハードウェアによって構成することもできるし、その機能を実装したソフトウェアを演算装置が実行することにより構成することもできる。
以上の実施形態において、荷電粒子線装置10が走査電子顕微鏡として構成されている例を説明したが、試料の観察画像を取得するその他タイプの荷電粒子線装置についても本発明を適用することができる。また、本発明は、荷電粒子線装置以外の撮像装置、例えば共焦点レーザ顕微鏡に対しても適用することができる。
10:荷電粒子線装置
100:コントローラ
102:鏡筒
103:試料室
104:装置本体
105:連続切片試料
106:電子ビーム
107:電子銃
108:電子光学系
109:コンデンサレンズ
110:偏向器
111:対物レンズ
112:試料台
113:信号
114:検出器
115:試料ステージ
116:ステージ制御装置
117:画像取得部
118:指示入力部
119:位置記憶部
120:画像処理部
121:補正画像生成部
122:位置演算部
123:光学系制御部
124:ステージ制御部
125:表示装置
100:コントローラ
102:鏡筒
103:試料室
104:装置本体
105:連続切片試料
106:電子ビーム
107:電子銃
108:電子光学系
109:コンデンサレンズ
110:偏向器
111:対物レンズ
112:試料台
113:信号
114:検出器
115:試料ステージ
116:ステージ制御装置
117:画像取得部
118:指示入力部
119:位置記憶部
120:画像処理部
121:補正画像生成部
122:位置演算部
123:光学系制御部
124:ステージ制御部
125:表示装置
Claims (14)
- 複数の切片によって構成された試料の画像を撮像する撮像装置であって、
前記試料の画像を表す画像信号を生成する撮像部、
前記画像信号を用いて前記試料の画像を生成するコントローラ、
前記画像のなかの座標を指定する第1指定入力を受け取るインターフェース、
を備え、
前記コントローラは、前記試料の画像として、第1画像、前記第1画像よりも狭い範囲の第2画像、および前記第2画像よりも解像度が高い第3画像を生成し、
前記インターフェースは、前記第1画像のうち、第1試料切片の第1特徴点の座標、前記第1試料切片の部分領域である第1観察領域の座標、および第2試料切片の第2特徴点の座標を指定する前記第1指定入力を受け取り、
前記コントローラは、前記第1特徴点と前記第1観察領域との間の対応関係にしたがって、前記第2試料切片上の前記第1観察領域に対応する第2観察領域の座標を特定し、
前記コントローラは、前記第1観察領域の前記第2画像と前記第2観察領域の前記第2画像を生成するとともに、前記第1観察領域の前記第2画像と前記第2観察領域の前記第2画像との間のずれを補正し、
前記コントローラは、前記第1観察領域の前記第2画像と前記第2観察領域の前記第2画像との間の前記ずれを反映した上で、前記第1観察領域内において前記第3画像を生成するとともに前記第2観察領域内において前記第3画像を生成することにより、前記第1試料切片の前記第3画像と前記第2試料切片の前記第3画像との間の位置合わせを実施する
ことを特徴とする撮像装置。 - 前記コントローラは、前記ずれとして、前記第1観察領域の前記第2画像と前記第2観察領域の前記第2画像との間の回転ずれと位置ずれを補正し、
前記コントローラは、前記回転ずれと前記位置ずれを補正することにより、前記第2観察領域の座標を特定した上でなお残存している前記第1観察領域と前記第2観察領域との間の角度差と位置差を補正する
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記撮像装置はさらに、前記試料を載置して移動させることにより前記撮像部が前記画像信号を取得する前記試料上の位置を走査するステージを備え、
前記コントローラは、前記ずれを前記ステージの位置に対して反映することにより、前記第1観察領域の前記第2画像と前記第2観察領域の前記第2画像との間の前記ずれを調整する
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記撮像装置はさらに、
前記試料に対して荷電粒子線を照射する照射部、
前記荷電粒子線を偏向させることにより前記撮像部が前記画像信号を取得する前記試料上の位置を走査する偏向器、
前記荷電粒子線が前記試料に衝突することにより生じる2次荷電粒子を検出する検出器、
を備え、
前記撮像部は、前記検出器が検出した前記2次荷電粒子を用いて前記画像信号を生成し、
前記コントローラは、前記ずれを前記偏向器による偏向量に対して反映することにより、前記第1観察領域の前記第2画像と前記第2観察領域の前記第2画像との間の前記ずれを調整する
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記インターフェースは、前記第2画像のなかにおいて前記第3画像を取得すべき対象領域を複数指定する第2指定入力を受け取り、
前記コントローラは、前記第2指定入力が指定する各前記対象領域についてそれぞれ前記第3画像を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記インターフェースは、各前記切片について前記コントローラが生成した各前記第2画像を表示し、
前記インターフェースは、各前記第2画像のうちいずれかを指定することにより各前記切片のうち前記第3画像を取得すべきものを指定する第3指定入力を受け取り、
前記コントローラは、前記第3指定入力が指定する前記切片について前記第3画像を取得するとともに、前記第3指定入力が指定しない前記切片については前記第3画像を取得する処理をスキップする
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記複数の切片は、同一の試料をそれぞれ異なる切断面において切断することにより、類似する試料片が連続する連続試料として形成されており、
前記インターフェースは、前記第3指定入力として、前記連続試料のなかで前記第3画像を取得すべき前記試料片を指定する指定入力を受け取り、
前記コントローラは、前記第3指定入力が指定する前記試料片について前記第3画像を取得するとともに、前記第3指定入力が指定しない前記試料片については前記第3画像を取得する処理をスキップする
ことを特徴とする請求項6記載の撮像装置。 - 前記インターフェースは、前記第2画像の解像度を指定する第4指定入力を受け取り、
前記コントローラは、前記第4指定入力が指定する解像度を有する前記第2画像を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記インターフェースは、前記コントローラが前記第2画像を生成する前に、前記第4指定入力として、前記第2画像の解像度を複数指定する指定入力を受け取り、
前記コントローラは、前記第4指定入力が指定する各解像度を有する前記第2画像をそれぞれ生成する
ことを特徴とする請求項8記載の撮像装置。 - 前記コントローラは、第3試料切片上の前記第1観察領域に対応する第3観察領域の座標を特定し、
前記コントローラは、前記第1観察領域の前記第2画像と前記第2観察領域の前記第2画像との間のずれを補正した後、前記第2観察領域の前記第2画像と前記第3観察領域の前記第2画像との間のずれを補正する
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記コントローラは、前記第2試料切片の前記第3画像を生成した後、かつ前記第3試料切片の前記第3画像を生成する前に、前記第3観察領域の前記第2画像を生成する
ことを特徴とする請求項10記載の撮像装置。 - 前記撮像装置はさらに、
前記試料に対して荷電粒子線を照射する照射部、
前記荷電粒子線を偏向させることにより前記撮像部が前記画像信号を取得する前記試料上の位置を走査する偏向器、
前記荷電粒子線が前記試料に衝突することにより生じる2次荷電粒子を検出する検出器、
を備えることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記コントローラは、前記複数の切片として、生物組織の切片の画像を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。 - 前記コントローラは、前記複数の切片として、材料の切片の画像を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
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