JP6657543B2 - ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリカーボネートの製造方法に関し、より詳細にはポリカーボネートを製造する際、反応系内への重合触媒の安定供給が可能であるポリカーボネートの製造方法に関する。
ポリカーボネートは、透明性、耐熱性、耐衝撃性に優れたポリマーであり、エンジニアリングプラスチックとして、現在広く工業分野で使用されている。
上記ポリカーボネートの製造方法としては、ビスフェノールA等の芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンとを直接反応させる方法(界面重合法)が、高品質なポリカーボネートを製造する方法として知られている。界面重合法によるポリカーボネートの工業的な製造方法としては、ビスフェノール類のアルカリ水溶液とホスゲンとを有機溶媒の存在下で反応させて、反応性のクロロホルメート基を有するポリカーボネートオリゴマーを生成させ、該ポリカーボネートオリゴマーの生成と同時に又は逐次的に、さらにポリカーボネートオリゴマーとビスフェノール類とを第三級アミンなどの重合触媒及びアルカリ水溶液の存在下、縮合反応(重合反応)を進める方法が採用されている(特許文献1及び2参照)。
また、ポリカーボネートの中でも、ポリオルガノシロキサンを用いて共重合させたポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体(以下、「PC−POS共重合体」と称することがある。)は、高い耐衝撃性、耐薬品性及び難燃性を有することから注目されており、電気・電子機器分野、自動車分野等の様々な分野において幅広く利用が期待されている。上記のポリカーボネートを製造する際には、反応を効率よく進めるために、第三級アミン等の重合触媒が使用されている(特許文献3参照)。
特開平6−65364号公報 特開平8−245780号公報 特開平6−329781号公報
ポリカーボネートを界面重合法で製造する際に、ポリカーボネートオリゴマーを製造する工程や、ポリカーボネートオリゴマーと二価フェノールとを重縮合反応させてポリカーボネートを製造する反応工程において、重合触媒として、液体状の第三級アミンを希釈溶媒で希釈し、前記反応工程に導入し反応を促進させることが行われている。この第三級アミンを反応工程に導入させるに当り、第三級アミンは貯蔵タンクから供給配管を通して、希釈溶媒と合流部で混合した後、反応工程に導入される。第三級アミンは、可燃物であることが多く、不活性ガス(窒素等)でタンク内のガスを置換し加圧保持されることがある。
第三級アミン供給配管は、製造装置の設計上、第三級アミン貯蔵タンクの液面よりも高い場所に一部の配管が設置されることがあり、加圧保持されている状態を利用し、第三級アミン供給配管内を移送させて希釈溶媒と合流部で混合させ、前記工程に導入することがある。この際に窒素等の加圧ガスは、第三級アミンに溶解するために、加圧ガスが溶解した状態で第三級アミンを供給配管で移送させることとなる。
第三級アミン供給配管が第三級アミン貯蔵タンクの液面よりも高い場所に設置されている場所を第三級アミンが通過する際に、第三級アミンにかかる圧力が低下する。その結果、溶解していた加圧ガスが気泡状態となり、第三級アミン中から脱気していき、第三級アミン供給配管内に気泡だまりが発生し、所定量の第三級アミンを安定して前記反応工程に導入することができなくなるという問題が発生した。第三級アミンを前記反応工程に、安定して所定量導入することができなくなると、反応工程において、反応にむらが発生し、重縮合工程から得られる反応液(エマルジョン溶液)を水相とポリカーボネート樹脂を含む有機相とに分離させる際、分離性が悪化して、製造効率が良くないという問題点がある。また、特にポリカーボネートとして、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造する際には、ホモポリカーボネートを製造する際と比較して、より多くの重合触媒が必要である。この際に、所定量の第三級アミンを前記工程に導入することができなくなると、未反応のポリオルガノシロキサンが発生し、製品として得られるポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体中に、この未反応のポリオルガノシロキサンが含まれ、透明性が低下する等の問題点が発生する。
本発明が解決しようとする課題は、ポリカーボネートを界面重合法で製造する際に、重合触媒として使用する第三級アミンの供給量の変動を少なくすることにより、反応にむらが発生するのを抑制して、分離性の良い反応液(エマルジョン溶液)を得ることにより、製造効率の良いポリカーボネートの製造方法を提供することにある。また、ポリカーボネートとして、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造する際には、未反応のポリオルガノシロキサン含有率の低いポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造する方法を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討を進めた結果、加圧ガスにより加圧されている第三級アミン貯蔵タンク内から第三級アミン供給配管を用いて第三級アミンをポリカーボネートの反応工程に導入するに当り、第三級アミン貯蔵タンクより高い位置に第三級アミン供給配管が設置されていても、第三級アミン供給配管内の圧力を制御することにより、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[16]に関する。
[1]重合触媒として第三級アミンを反応工程に導入して、有機溶媒の存在下で二価フェノールのアルカリ水溶液とホスゲンとの界面重縮合により、ポリカーボネートを製造する方法であって、下記(i)〜(iii)を満たすように第三級アミンを反応工程に導入する、ポリカーボネートの製造方法。
(i)前記第三級アミンの導入部分は、前記第三級アミン貯蔵タンクと、第三級アミン供給配管と、希釈溶媒供給配管とを少なくとも有し、
(ii)希釈溶媒供給配管との合流部より上流側の第三級アミン供給配管に圧力制御バルブをさらに有し、
(iii)加圧ガスにより加圧されている前記第三級アミン貯蔵タンク内の圧力をPとし、前記貯蔵タンクの出口から前記圧力制御バルブより上流側の圧力をPとしたとき、P≦Pとする、ポリカーボネートの製造方法。
[2]前記ポリカーボネートの製造方法が、
二価フェノールのアルカリ水溶液及びホスゲンを有機溶媒の存在下でホスゲン化反応させて反応液を得る工程(a)と、
前記工程(a)から得られる該反応液に、二価フェノールのアルカリ水溶液を導入し、ポリカーボネートオリゴマーを含む反応液を得る工程(b)と、
前記工程(b)から得られたポリカーボネートオリゴマーを含む反応液を、水相とポリカーボネートオリゴマーを含む有機溶媒相とに分離する工程(c)と、
前記工程(c)で分離されたポリカーボネートオリゴマーを含む有機溶媒相、及び二価フェノールのアルカリ水溶液を反応させてポリカーボネートを含む反応液を得る工程(d)を有する、上記[1]に記載のポリカーボネートの製造方法。
[3]前記工程(d)に重合触媒として第三級アミンを導入する、上記[2]に記載のポリカーボネートの製造方法。
[4]さらに、前記工程(b)に重合触媒として第三級アミンを導入する、上記[3]に記載のポリカーボネートの製造方法。
[5]前記第三級アミン貯蔵タンク内の第三級アミン純度が90%以上である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
[6]前記第三級アミンがトリエチルアミンである、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
[7]前記希釈溶媒が水又は塩化メチレンである、上記[1]〜[6]のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
[8]前記加圧ガスが窒素又は空気である、上記[1]〜[7]のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
[9]前記第三級アミン供給配管からの第三級アミン供給量の標準偏差が平均流量の5%以内である、上記[1]〜[8]のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
[10]前記第三級アミン希釈溶媒との混合後の第三級アミン濃度が50質量%以下である、上記[1]〜[9]のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
[11]前記第三級アミン貯蔵タンク出口の第三級アミン供給配管にポンプを設置して第三級アミンを移送する、上記[1]〜[10]のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
[12]前記工程(d)が、前記工程(c)で分離されたポリカーボネートオリゴマーを含む有機溶媒相、二価フェノールのアルカリ水溶液、及びポリオルガノシロキサンを反応させてポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を含む反応液を得る工程である、上記[2]〜[11]のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
[13]前記工程(d)に導入する第三級アミンは、ポリオルガノシロキサンに対して質量比で0.001〜0.1である、上記[12]に記載のポリカーボネートの製造方法。
[14]前記二価フェノールが、下記一般式(1)で表わされる二価フェノールである、上記[1]〜[13]のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。

[式中、R11及びR12は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。Vは単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数2〜8のアルキリデン基、炭素数5〜15のシクロアルキレン基、炭素数5〜15のシクロアルキリデン基、フルオレンジイル基、炭素数7〜15のアリールアルキレン基、炭素数7〜15のアリールアルキリデン基、−S−、−SO−、−SO−、−O−、又はCO−を示す。a及びbは、それぞれ独立に0〜4の整数である。]
[15]前記ポリオルガノシロキサンが、下記一般式(2)、(3)及び(4)から選択される少なくとも1種のポリオルガノシロキサンである、上記[12]〜[14]のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。

[式中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、複数のR〜Rは、互いに同一であっても異なっていても良い。Yは−RO−、−RCOO−、−RNH−、−RNR−、−COO−、−S−、−RCOO−R−O−、または−RO−R10−O−を示し、複数のYは、互いに同一であっても異なっていても良い。前記Rは、単結合、直鎖、分岐鎖若しくは環状アルキレン基、アリール置換アルキレン基、置換または無置換のアリーレン基、またはジアリーレン基を示す。Rは、アルキル基、アルケニル基、アリール基、またはアラルキル基を示す。Rは、ジアリーレン基を示す。R10は、直鎖、分岐鎖もしくは環状アルキレン基、又はジアリーレン基を示す。Zは、水素原子又はハロゲン原子を示し、複数のZは、互いに同一であっても異なっていても良い。βは、ジイソシアネート化合物由来の2価の基、又はジカルボン酸若しくはジカルボン酸のハロゲン化物由来の2価の基を示す。pとqはそれぞれ1以上の整数であり、pとqの和は20〜500であり、nは20〜500の平均繰り返し数を示す。]
[16]重合触媒として第三級アミンを反応工程に導入して、有機溶媒の存在下で二価フェノールのアルカリ水溶液とホスゲンとの界面重縮合により、ポリカーボネートを製造する方法であって、第三級アミンを反応工程に導入する際の流量変動が、平均流量に対して標準偏差で5%以内である、ポリカーボネートの製造方法。
本発明のポリカーボネートの製造方法によれば、重合触媒の第三級アミンを反応工程に変動量を少なくして導入することができるので、その結果、分離性の良い反応液(エマルジョン溶液)を得ることにより効率良くポリカーボネートの製造を行うことができる。また、ポリカーボネートとして、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造する際には、未反応のポリオルガノシロキサン含有率の低いポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造することができる。
本発明のポリカーボネートの製造方法において、実施例で行った重合触媒の第三級アミンを反応工程に導入するまでの工程の概略図を示す。 本発明のポリカーボネートの製造方法において、実施例で使用した工程(d)の概略図を示す。 本発明の比較例の方法で、重合触媒の第三級アミンを反応工程に導入するまでの工程の概略図を示す。 本発明のポリカーボネートの製造工程において、工程(a)〜工程(e)までの工程の概略図を示す。
本発明のポリカーボネートの製造方法は、
重合触媒として第三級アミンを反応工程に導入して、有機溶媒の存在下で二価フェノールのアルカリ水溶液とホスゲンとの界面重縮合により、ポリカーボネートを製造する方法であって、下記(i)〜(iii)を満たすように第三級アミンを反応工程に導入するものである。
(i)前記第三級アミンの導入部分は、前記第三級アミン貯蔵タンクと、第三級アミン供給配管と、希釈溶媒供給配管とを少なくとも有し、
(ii)希釈溶媒供給配管との合流部より上流側の第三級アミン供給配管に圧力制御バルブをさらに有し、
(iii)加圧ガスにより加圧されている前記第三級アミン貯蔵タンク内の圧力をPとし、前記貯蔵タンクの出口から前記圧力制御バルブより上流側の圧力をPとしたとき、P≦Pとする。
以下、本発明のポリカーボネートの製造方法について詳細に説明する。なお、本明細書において、好ましいとされている規定は任意に採用することができ、好ましいもの同士の組み合わせはより好ましいと言える。
また、本発明のポリカーボネートの製造方法は、重合触媒として第三級アミンを反応工程に導入して、有機溶媒の存在下で二価フェノールのアルカリ水溶系とホスゲンとの界面重縮合により、ポリカーボネートを製造する方法であって、第三級アミンを反応工程に導入する際の流量変動が、平均流量に対して標準偏差で5%以内である。
本発明のポリカーボネートの製造方法は、重合触媒として第三級アミンを反応工程に導入して、有機溶媒の存在下で二価フェノールのアルカリ水溶液とホスゲンとの界面重縮合により行われる。この界面重縮合によりポリカーボネートを製造する際の原料、反応工程等について以下説明する。
[原料]
<二価フェノールのアルカリ水溶液>
二価フェノールとしては、ポリカーボネートの製造に使用される二価フェノールが用いられる。前記二価フェノールとしては、下記一般式(1)で表される二価フェノールを用いることが好ましい。

上記一般式(1)中、R11及びR12は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。Vは、単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数2〜8のアルキリデン基、炭素数5〜15のシクロアルキレン基、炭素数5〜15のシクロアルキリデン基、フルオレンジイル基、炭素数7〜15のアリールアルキレン基、炭素数7〜15のアリールアルキリデン基、−S−、−SO−、−SO−、−O−又は−CO−を示す。a及びbは、それぞれ独立に0〜4の整数を示す。
一般式(1)で表される二価フェノールとしては、特に限定されないが、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔通称:ビスフェノールA〕が好適である。二価フェノールとして、ビスフェノールAのみを使用した場合、ポリカーボネートはビスフェノールAを用いて製造されたホモポリカーボネートとすることができる。また、分岐剤を併用することにより、ビスフェノールAを用いて製造された分岐ポリカーボネートとすることができる。
ビスフェノールA以外の二価フェノールとしては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ナフチルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン等のビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノルボルナン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン等のビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルエーテル等のジヒドロキシアリールエーテル類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド等のジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド等のジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等のジヒドロキシジアリールスルホン類、4,4’−ジヒドロキシジフェニル等のジヒドロキシジフェニル類、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン等のジヒドロキシジアリールフルオレン類、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンタン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン等のジヒドロキシジアリールアダマンタン類、4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、10,10−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−9−アントロン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−2,3−ジオキサペンタン等が挙げられる。
これらの二価フェノールは、単独で又は二種以上を混合して用いてもよい。
前記二価フェノールは、アルカリ水溶液として使用されるが、この際に使用されるアルカリとしては、水酸化アルカリ、特に強塩基性の水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを挙げることができる。アルカリ水溶液のアルカリ濃度としては、通常、1〜15質量%のものが好ましく用いられる。また、アルカリ水溶液中の二価フェノールの含有量は、通常0.5〜20質量%の範囲で選ばれる。
<ホスゲン>
ホスゲンは、通常、塩素および一酸化炭素を、塩素1モルに対し一酸化炭素1.01〜1.3モルの割合で、触媒として活性炭を使用して反応させて得られる化合物である。ホスゲンガスを使用する場合、使用するホスゲン中に未反応の一酸化炭素を1〜30容量%程度含んだホスゲンガスを使用することができる。また、液化状態のホスゲンも使用することができる。
<有機溶媒>
有機溶媒としては、ポリカーボネートオリゴマーおよびポリカーボネート樹脂を溶解する溶媒が挙げられる。具体的にはジクロロメタン(塩化メチレン)、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロロエタン、ジクロロエチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素溶媒が挙げられ、特にジクロロメタン(塩化メチレン)が好ましい。
<第三級アミン>
第三級アミンは、ポリカーボネートを製造する際の反応工程において、重合触媒として使用される。本発明のポリカーボネートの製造方法で使用される第三級アミンは液体状であり、具体的な第三級アミンとしては、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ピリジン、ジメチルアニリンなどが挙げられる。これらの第三級アミンは、それぞれ単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。前記三級アミンの中でも、特にトリエチルアミンが好適である。重合触媒として使用される第三級アミンの純度は、90%以上のものを用いることが好ましい。
<希釈溶媒>
前記第三級アミンは、反応工程に使用される際に、希釈溶媒で希釈して使用される。希釈溶媒としては、水又は塩化メチレンを挙げることができる。第三級アミンは、水や塩化メチレン等の希釈溶媒で、好ましくは50質量%以下となるまで希釈して使用される。50質量%以下となるまで希釈して使用することにより、触媒としての第三級アミンの反応工程への導入量の調整が容易となる。
[ポリカーボネートの製造]
重合触媒として第三級アミンを反応工程に導入して、有機溶媒の存在下で二価フェノールのアルカリ水溶液とホスゲンとの界面重縮合により、ポリカーボネートを製造する方法は、公知の製造方法を使用することができる。具体的には、二価フェノールのアルカリ水溶液とホスゲンとを有機溶媒の存在下で反応させてポリカーボネートオリゴマーを含む反応液を得て、次いでポリカーボネートオリゴマーを含む反応液を二価フェノールとを重縮合させてポリカーボネートを含む反応液を得る方法を挙げることができる。ポリカーボネートオリゴマーを含む反応液を得る工程と、ポリカーボネートを含む反応液を得る工程は、同一の反応器を使用することもできるし、反応器を分けて、別々の工程で実施することもできる。本発明のポリカーボネートの製造方法では、ポリカーボネートオリゴマーを含む反応液を得る工程や、そのポリカーボネートオリゴマーを重合させてポリカーボネートを含む反応液を得る工程に、重合触媒として、第三級アミンを導入して反応させるが、この第三級アミンを導入する方法については、後述する。
前述したポリカーボネートの製造方法の中でも、特に、ポリカーボネートオリゴマーを含む反応液を連続的に得て、別の反応器を使用して得られたポリカーボネートオリゴマーを含む反応液に二価フェノールのアルカリ水溶液を添加してポリカーボネートを含む反応液を連続的に得る方法を用いることが好ましい。
以下に、本発明のポリカーボネートの製造方法に使用される好ましい製造方法について、各工程に分けて説明する。本発明のポリカーボネートの製造方法に使用される好ましい製造方法は、工程(a)〜(d)を有するものである。
<工程(a)>
工程(a)は、二価フェノールのアルカリ水溶液及びホスゲンを有機溶媒の存在下でホスゲン化反応させて反応液を得る工程である。
工程(a)では、二価フェノールのアルカリ水溶液とホスゲンとが激しく反応して、発熱を伴うため、副反応を抑制するために反応生成物を0〜50℃に冷却することが望ましい。従って、工程(a)に使用する反応器としては、反応生成物を冷却するための冷却設備を備えた反応器を用いることが好ましい。また、二価フェノールのアルカリ水溶液、ホスゲン及び有機溶媒を連続的に反応器に導入した際に、反応器内で反応液が乱流状態となるような状態でホスゲン化反応させることが好ましい。このような反応器としては、混合反応器を用いることが望ましく、混合反応器としては、静止型混合器、即ちスタティックミキサーであることが好ましい。静止型混合器は、流体を分割、転換、反転させる作用を有するエレメントを内部に有した管状の反応器であることが好ましく、エレメントは一般的に、長方形の板を180度ねじった形状を有する。反応器内に導入された反応混合物は、ひとつのエレメントを通過するごとに2分割される。また、反応混合物流体又は反応生成物流体は、エレメント内のねじれ面に沿って管中央部から壁部へ、管壁部から中央部へと並び替えられる。また、流体は、1エレメントごとに回転方向が替わり、急激な慣性力の反転を受け乱流撹拌される。
上記に記載の管状の静止型混合器を反応器として用いた場合、反応器内では、液体中の気泡が微細化され、接触界面が大きくなり、これにより反応効率が飛躍的に高まる。
工程(a)に使用する反応器には、二価フェノールのアルカリ水溶液、ホスゲン及び有機溶媒を導入し、混合してホスゲン化反応させる。有機溶媒の使用量は、有機溶媒相と水相の容量比が5/1〜1/7、好ましくは2/1〜1/4となるように選定するのが望ましい。また、ホスゲンの使用量は、二価フェノール1モルに対して、通常1.05〜1.5モル、好ましくは、1.1〜1.3モルとなるように、ホスゲンを過剰に使用することが好ましい。
工程(a)のホスゲン化反応器内では、二価フェノールの末端基がホスゲンによりクロロフォーメート化される反応やホスゲンがアルカリにより分解される反応により発熱し、反応生成物の温度が高くなる。従って、反応生成物の温度が0〜80℃、好ましくは5〜70℃となるように冷却することが好ましい。前述した管状の静止型混合器を反応器として用いた場合、二価フェノールのアルカリ水溶液とホスゲンとの合流点から発熱反応するので、この合流点においても冷却しておくことが好ましい。管状の静止型混合器の反応器内を反応生成物が反応器出口に流れるに従い、ホスゲンは消費されていき、激しい反応熱も発生しなくなる。この工程(a)での反応の主目的は、二価フェノールの末端基をホスゲンによりクロロフォーメート化することであり、オリゴマー化反応はほとんど進行していない。
<工程(b)>
工程(b)は、前記工程(a)から得られる該反応液に、二価フェノールのアルカリ水溶液を導入し、ポリカーボネートオリゴマーを含む反応液を得る工程である。この工程(b)に使用される原料、反応条件について説明する。
前述したとおり、工程(a)では、オリゴマー化反応はほとんど進行していないため、工程(b)でオリゴマー化反応させることで分子量を上げて、好ましくは、重量平均分子量が5000以下のポリカーボネートオリゴマーを製造する。この工程(b)では、工程(a)から得られる反応液に、二価フェノールのアルカリ水溶液、及び必要に応じて使用される重合触媒の第三級アミンを添加し、オリゴマー化反応を行うが、使用される二価フェノールのアルカリ水溶液としては、工程(a)にて使用する二価フェノールのアルカリ水溶液が使用される。なお、工程(b)に重合触媒の第三級アミンを導入する方法については、後述する方法が使用される。
工程(b)に用いられる反応器としては、一般的に攪拌槽が用いられる。攪拌槽としては、攪拌機を有する槽型の攪拌槽であれば特に限定されない。
このオリゴマー化反応を進めるための反応器には、工程(a)から得られた反応液が導入される。工程(a)から得られた反応液中には、未反応の二価フェノール及び残留するアルカリ成分の残存量は少なく、オリゴマー化反応を進めるためには、二価フェノール及びアルカリ成分を追加して反応させることが必要である。
工程(b)のオリゴマー化反応は、用いられる反応器内において、工程(a)から得られた反応液中に含まれる二価フェノールの末端基がホスゲンによりクロロフォーメート化された化合物と二価フェノールとが、アルカリの存在下で反応することにより進行する。本発明のポリカーボネートの製造方法では、前記二価フェノールは、工程(a)で使用される予め調製しておいた二価フェノールのアルカリ水溶液を反応器に導入したり、さらにこれに加えて、予め調製されたアリカリ水溶液を反応器に導入する等して、オリゴマー化反応を進めることができる。
また、別の方法として、重縮合工程後に得られたポリカーボネートを含む反応液を有機溶媒相と水相に分離したうちの水相[後述する工程(e)で得られた水相)]をリサイクルして、工程(b)の反応器に導入して、オリゴマー化反応を進めることができる。工程(e)で得られた水相中には、未反応の二価フェノール及びアルカリが含まれており、該水相をリサイクル使用することにより、二価フェノール及びアルカリを有効活用することができる。なお、重縮合工程後の水相には、重縮合工程時にポリカーボネートオリゴマーのクロロフォーメート基が重合に使用されず水酸化ナトリウムと分解反応することで発生する炭酸ナトリウムが含まれることがある。
工程(b)に添加される二価フェノール濃度は、通常0.05〜0.15モル/リットル、好ましくは0.06〜0.12モル/リットル、より好ましくは0.06〜0.08モル/リットルとして添加することが望ましく、工程(b)に添加されるアルカリ濃度は、通常0.03〜0.25モル/リットル、好ましくは0.05〜0.21モル/リットル、より好ましくは0.12〜0.15モル/リットルとして添加することが望ましい。この工程(b)の反応液中の有機溶媒の使用量は、通常、有機相と水相との容量比が、好ましくは5/1〜1/7、より好ましくは2/1〜1/4となるように選択される。
工程(b)は、ポリカーボネートオリゴマーを含む反応液を得る工程であるが、重量平均分子量の上限値は5000とすることが好ましく、下限値は、通常、約500程度である。工程(b)では、ポリカーボネートオリゴマーの重量平均分子量を5000以下とするために、末端停止剤を添加することが好ましい。末端停止剤の添加により、工程(b)におけるポリカーボネートオリゴマーの重量平均分子量を5000以下に調整することが容易になる。末端停止剤としては、特に限定されるものではなく、ポリカーボネートの製造に使用されるものを用いることができる。具体的には、末端停止剤に用いられる化合物としては、例えば、フェノール,p−クレゾール,p−tert−ブチルフェノール,p−tert−オクチルフェノール,p−クミルフェノール,3−ペンタデシルフェノール,ブロモフェノール,トリブロモフェノール,ノニルフェノールなどの一価フェノールを挙げることができる。これらの中で、経済性、入手の容易さなどの点から、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノールおよびフェノールから選ばれる少なくとも1種が好ましい。これらの末端停止剤は、塩化メチレン等の有機溶媒に溶解させて、工程(a)から得られる反応液に添加して、工程(b)に導入してもよいし、工程(b)に使用される反応器に直接添加して導入してもよい。
工程(b)での反応器内の温度は、通常、5〜50℃、好ましくは5〜40℃の範囲内の温度に保ち反応させる。攪拌条件は、比較的緩やかな、層流となる条件で攪拌される。反応器内における反応液の滞留時間は、目的とするポリカーボネートオリゴマーの分子量、工程(a)から得られた反応液の性状等によって相違するが、一般的には、15〜60分間である。
<工程(c)>
工程(c)は、前記工程(b)から得られたポリカーボネートオリゴマーを含む反応液を、水相とポリカーボネートオリゴマーを含む有機溶媒相とに分離する工程である。工程(c)に用いられる機器としては、静置分離槽が好ましく使用される。工程(b)で得られた反応液は、静置分離槽内に導入され、比重差により、水相とポリカーボネートオリゴマーを含む有機溶媒相とに分離される。下層のポリカーボネートオリゴマーを含む有機溶媒相は、静置分離槽の下側から連続的にあるいは断続的に抜き出される。上層の水相は、連続的にあるいは断続的に抜き出され、静置分離槽内の各相のレベルは、一定のレベル範囲内となるように保たれる。
[工程(d)]
工程(d)は、前記工程(c)で分離されたポリカーボネートオリゴマーを含む有機溶媒相、及び二価フェノールのアルカリ水溶液を反応(界面重縮合)させてポリカーボネートを含む反応液を得る工程である。また、この工程(d)では、前記工程(c)で分離されたポリカーボネートオリゴマーを含む有機溶媒相、二価フェノールのアルカリ水溶液、及びポリオルガノシロキサンを反応(界面重縮合)させてポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を含む反応液を得ることもできる。
この工程(d)では、上記各成分を必要に応じて使用される末端停止剤の存在下で界面重縮合反応させて、分子量を、目的の分子量範囲に調整する。得られるポリカーボネートの分子量は、粘度平均分子量で、通常、10,000〜50,000程度の範囲内となるまで、重縮合反応を行う。この工程(d)では、重縮合反応を促進するために、重合触媒として第三級アミンが使用される。
この工程(d)において、界面重縮合における有機溶媒の使用量は、通常、有機相と水相との容量比が、好ましくは7/1〜1/1、より好ましくは5/1〜2/1となるように選択される。
なお、工程(d)で使用される反応器は、反応器の能力次第では1基の反応器のみで反応を完結することができるが、必要に応じてさらに、それに後続する2基目の反応器、更には3基目の反応器等の複数の反応器を構築して、使用することができる。これらの反応器としては、撹拌槽,多段塔型撹拌槽,無撹拌槽,スタティックミキサー,ラインミキサー,オリフィスミキサー,配管などを用いることができる。これらの反応器は、任意に組み合わせて用いることができる。なお、工程(d)に重合触媒の第三級アミンを導入する方法については、後述する方法が使用される。
この工程(d)での反応温度は、通常0〜50℃、好ましくは20〜40℃の範囲の温度で行われる。この工程(d)には、必要に応じて、前述した有機溶媒、アルカリ水溶液を添加して界面重縮合させてもよい。
特に、この工程(d)でポリオルガノシロキサンを使用して、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を含む反応液を製造する場合、通常のホモポリカーボネート、例えば、ビスフェノールA−ポリカーボネートを製造する際に使用する第三級アミンより多い量の第三級アミンを用いることにより、未反応のポリオルガノシロキサンの発生を低下させることができる。この際に、工程(d)に導入する第三級アミンは、ポリオルガノシロキサンに対して質量比で0.001〜0.1であることが好ましい。工程(d)で未反応のポリオルガノシロキサンの発生量が多くなると、最終的に得られるポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体の造粒物、粉体、ペレット等に、この未反応のポリオルガノシロキサンが含まれてきて、成形品とした際に、透明性等に悪影響を及ぼすので好ましくない。
前記ポリオルガノシロキサンとしては、下記一般式(2)、(3)及び(4)から選択される少なくとも1種のポリオルガノシロキサンを好適に用いることができる。

[式中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、複数のR〜Rは、互いに同一であっても異なっていても良い。Yは−RO−、−RCOO−、−RNH−、−RNR−、−COO−、−S−、−RCOO−R−O−、または−RO−R10−O−を示し、複数のYは、互いに同一であっても異なっていても良い。前記Rは、単結合、直鎖、分岐鎖若しくは環状アルキレン基、アリール置換アルキレン基、置換または無置換のアリーレン基、またはジアリーレン基を示す。Rは、アルキル基、アルケニル基、アリール基、またはアラルキル基を示す。Rは、ジアリーレン基を示す。R10は、直鎖、分岐鎖もしくは環状アルキレン基、又はジアリーレン基を示す。Zは、水素原子又はハロゲン原子を示し、複数のZは、互いに同一であっても異なっていても良い。βは、ジイソシアネート化合物由来の2価の基、又はジカルボン酸若しくはジカルボン酸のハロゲン化物由来の2価の基を示す。pとqはそれぞれ1以上の整数であり、pとqの和は20〜500であり、nは20〜500の平均繰り返し数を示す。]
〜Rがそれぞれ独立して示すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子が挙げられる。R〜Rがそれぞれ独立して示すアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基(「各種」とは、直鎖状及びあらゆる分岐鎖状のものを含むことを示し、以下、同様である。)、各種ペンチル基、及び各種ヘキシル基が挙げられる。R〜Rがそれぞれ独立して示すアルコキシ基としては、アルキル基部位が前記アルキル基である場合が挙げられる。R〜Rがそれぞれ独立して示すアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
〜Rとしては、いずれも、好ましくは、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基である。
一般式(2)、(3)及び(4)で表されるポリオルガノシロキサンとしては、R〜Rがいずれもメチル基であるものが好ましい。
Yが示す−RO−、−RCOO−、−RNH−、−RNR−、−COO−、−S−、−RCOO−R−O−、または−RO−R10−O−におけるRが表す直鎖又は分岐鎖アルキレン基としては、炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基が挙げられ、環状アルキレン基としては、炭素数5〜15、好ましくは炭素数5〜10のシクロアルキレン基が挙げられる。
が表すアリール置換アルキレン基としては、芳香環にアルコキシ基、アルキル基のような置換基を有していてもよく、その具体的構造としては、例えば、下記の一般式(5)または(6)の構造を示すことができる。なお、アリール置換アルキレン基を有する場合、アルキレン基がSiに結合している。

(式中cは正の整数を示し、通常1〜6の整数である)
、R及びR10が示すジアリーレン基とは、二つのアリーレン基が直接、又は二価の有機基を介して連結された基のことであり、具体的には−Ar−W−Ar−で表わされる構造を有する基である。ここで、Ar及びArは、アリーレン基を示し、Wは単結合、又は2価の有機基を示す。Wの示す2価の有機基は、例えばイソプロピリデン基、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基である。
、Ar及びArが表すアリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、アントリレン基などの環形成炭素数6〜14のアリーレン基が挙げられる。これらアリーレン基は、アルコキシ基、アルキル基等の任意の置換基を有していてもよい。
が示すアルキル基としては炭素数1〜8、好ましくは1〜5の直鎖または分岐鎖のものである。アルケニル基としては、炭素数2〜8、好ましくは2〜5の直鎖または分岐鎖のものが挙げられる。アリール基としてはフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アラルキル基としては、フェニルメチル基、フェニルエチル基等が挙げられる。
10が示す直鎖、分岐鎖もしくは環状アルキレン基は、Rと同様である。
Yとしては、好ましくは−RO−であって、Rが、アリール置換アルキレン基であって、特にアルキル基を有するフェノール系化合物の残基であり、アリルフェノール由来の有機残基やオイゲノール由来の有機残基がより好ましい。
なお、一般式(3)中のp及びqについては、p=q、すなわち、p=n/2、q=n/2であることが好ましい。
平均繰り返し数nは20〜500であり、より好ましくは50〜400、さらに好ましくは70〜300である。nが20以上であれば、優れた耐衝撃特性を得ることができるだけでなく、耐衝撃特性の大幅な回復を達成することができる。nが、500以下であれば、PC−POSを製造する際のハンドリングに優れる。なお、繰り返し単位数nはH−NMRにより算出できる。
また、βは、ジイソシアネート化合物由来の2価の基又はジカルボン酸又はジカルボン酸のハロゲン化物由来の2価の基を示し、例えば、以下の一般式(7−1)〜(7−5)で表される2価の基が挙げられる。
一般式(2)で表されるポリオルガノシロキサンとしては、例えば、以下の一般式(2−1)〜(2−11)の化合物が挙げられる。


上記一般式(2−1)〜(2−11)中、R〜R、n及びRは上記の定義の通りであり、好ましいものも同じである。cは正の整数を示し、通常1〜6の整数である。
これらの中でも、重合の容易さの観点においては、上記一般式(2−1)で表されるフェノール変性ポリオルガノシロキサンが好ましい。また、入手の容易さの観点においては、上記一般式(2−2)で表される化合物中の一種であるα,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサン、上記一般式(2−3)で表される化合物中の一種であるα,ω−ビス[3−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサンが好ましい。
前記に説明したとおり、本発明のポリカーボネートの製造方法では、重合触媒として第三級アミンを反応工程に導入するに当り、下記(i)〜(iii)の要件、
(i)前記重合触媒の導入部分は、前記重合触媒第三級アミン貯蔵タンクと、第三級アミン供給配管と、希釈溶媒供給配管とを少なくとも有し、
(ii)希釈溶媒供給配管との合流部より上流側の第三級アミン供給配管に圧力制御バルブをさらに有し、
(iii)加圧ガスにより加圧されている前記第三級アミン貯蔵タンク内の圧力をPとし、前記貯蔵タンクの出口から前記圧力制御バルブより上流側の圧力をPとしたとき、P≦Pとする、
を満たすことを要す。
前記「(i)前記重合触媒の導入部分は、前記重合触媒の第三級アミン貯蔵タンクと、第三級アミン供給配管と、希釈溶媒供給配管とを少なくとも有し、」とは、重合触媒の第三級アミン貯蔵タンクから第三級アミンを、第三級アミン供給配管を通じて、希釈溶媒供給配管からの希釈溶媒で希釈して導入させることを要する。
前記「(ii)希釈溶媒供給配管との合流部より上流側の第三級アミン供給配管に圧力制御バルブをさらに有し、」とは、第三級アミン貯蔵タンクに接続される第三級アミン供給配管が希釈溶媒供給配管と合流する位置までの間に、圧力制御バルブを上記供給配管に設置することを要する。第三級アミン供給配管は、装置の設計等により、第三級アミン貯蔵タンクより高い位置に設置されることがある。そのため圧力制御バルブの設置は、第三級アミン供給配管と希釈溶媒供給配管とが合流する位置の近くに設置することが好ましい。
前記「(iii)加圧ガスにより加圧されている前記第三級アミン貯蔵タンク内の圧力をPとし、前記貯蔵タンクの出口から前記圧力制御バルブより上流側の圧力をPとしたとき、P≦Pとする、」とは、加圧ガスにより加圧されている前記第三級アミン貯蔵タンク内の内圧をPとし、及び前記貯蔵タンクの出口から圧力制御バルブまでの圧力をPとした際に、P≦Pであることを要する。貯蔵タンクと第三級アミン供給配管との位置に高低差があっても、タンク内から第三級アミンを容易に送液するために貯蔵タンク内を加圧する。ここで、前記貯蔵タンク出口から圧力制御バルブまでの圧力Pとは、前記貯蔵タンク出口から圧力制御バルブまでの圧力の最小圧力であることを意味する。圧力制御バルブを設置して、P≦Pとすることにより、貯蔵タンク出口から前記圧力制御バルブまでの第三級アミン供給配管内の圧力Pは、第三級アミン貯蔵タンク内の内圧Pを下回ることがない。そのため、第三級アミン供給配管が第三級アミン貯蔵タンクより高い位置に設置されていても、第三級アミンに溶解した加圧ガスが気泡として発生することがなく第三級アミン供給配管内に加圧ガスによるガス溜まりがなくなり、第三級アミンを変動なく供給することができる。このような圧力制御を行うことにより、第三級アミン供給配管からの第三級アミン供給量の平均流量に対する標準偏差を5%以内とすることができる。
図1は、本発明のポリカーボネートの製造方法において、重合触媒の第三級アミンを反応工程に導入するまでのフロー図を示したものである。図1において、第三級アミン(TEA)は、第三級アミン貯蔵タンク(1)の底部から三級アミン供給配管(2)により移送されて、希釈溶媒と混合することにより、希釈三級アミン溶液として反応工程に導入される。圧力計(3)を有する圧力制御バルブ(4)が、希釈溶媒供給配管(5)との合流部より上流側の第三級アミン供給配管に設置されている。第三級アミン貯蔵タンク出口と圧力制御バルブとの間には、第三級アミンの流量を制御するために、流量制御バルブ(9)が設けられるが、第三級アミン貯蔵タンク出口とこの流量制御バルブとの間には、貯蔵タンク出口の近くに、第三級アミンを送液するための送液ポンプ(6)を設置することが好ましい。
前記第三級アミン貯蔵タンク内を加圧するための加圧ガスとしては、窒素又は空気等を使用することができる。トリエチルアミン等の第三級アミンは、可燃物であることが多いため、不活性ガスである窒素を用いることが好ましい。
本発明のポリカーボネートの製造方法として、工程(a)〜(d)を有することが好ましいことを説明したが、さらに下記工程(e)を有していてもよく、該工程(e)からの未反応の二価フェノールを含む水相の少なくとも一部を、工程(b)に添加される二価フェノールのアルカリ水溶液として使用することがより好ましい。以下、工程(e)について説明する。
<工程(e)>
工程(e)は、前記工程(d)で得られたポリカーボネートを含む反応液(エマルジョン溶液)を、ポリカーボネートを含む有機溶媒相と、未反応の二価フェノールを含む水相とに分離する工程である。未反応の二価フェノールは工程(b)における原料として再利用できる。分離後の有機溶媒相中の水分はできるだけ低減することが望ましいため、エマルジョン溶液の分離性が良い方が好ましい。この分離性は、工程(e)で得られた有機溶媒相中の水分濃度の測定等により評価することができ、例えば、有機溶媒相を120℃に加熱し発生したガスをカールフィッシャー水分測定装置に導入して測定することが出来る。
有機溶媒相中の水分濃度の上限値は、後に続く洗浄工程の能力により異なる。生産効率の観点から工程(d)で得られたエマルジョン溶液の油水分離において不純物を含む水相を可能な限り有機相から除去することが効果的である。具体的には、4000質量ppm以下が好ましく、3500質量ppm以下がより好ましい。
この工程(e)で、ポリカーボネートを含む有機溶媒相と、未反応の二価フェノールを含む水相とに分離するために使用される機器としては、静置分離槽や遠心分離機を挙げることができる。図4に、工程(a)〜(e)までのフロー図を示す。
前記工程(e)で分離されたポリカーボネートを含む有機溶媒相は、アルカリ洗浄、酸洗浄及び純水洗浄を順に行うことにより、精製されたポリカーボネートを含む有機溶媒相を得ることができる。精製されたポリカーボネートを含む有機溶媒相は、必要に応じて濃縮して、ポリカーボネートを含む有機溶媒溶液とした後、ニーダー処理、温水造粒等を行い、ポリカーボネート粉体を得ることができる。得られたポリカーボネート粉体中には、有機溶媒が残留しているので、加熱処理等の乾燥処理を行うことにより、有機溶媒を除去したポリカーボネート粉体を得ることができる。得られたポリカーボネート粉体は、ペレタイザー等を使用してペレット化して、各種の成形体とすることができる。
以下に実施例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明する。なお、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中の測定評価は以下に示す方法で行った。
<重量平均分子量(Mw)の測定>
重量平均分子量(Mw)は、展開溶媒としてTHF(テトラヒドロフラン)を用い、GPC〔カラム:TOSOH TSK−GEL MULTIPORE HXL−M(2本)+Shodex KF801(1本)、温度40℃、流速1.0ml/分、検出器:RI〕にて、標準ポリスチレン換算分子量(重量平均分子量:Mw)として測定した。
<クロロフォーメート基濃度(CF値)の測定>
塩素イオン濃度基準で、JIS K8203を参考とし、酸化−還元滴定、硝酸銀滴定を用いて測定した。
<ポリカーボネート−ポリジメチルシロキン共重合中のポリジメチルシロキン含有率(質量%)の測定>
NMR測定によって、ポリジメチルシロキン(PDMS)のメチル基のプロトンに着目して求めた。
<ポリカーボネート−ポリジメチルシロキン共重合中の未反応ポリジメチルシロキン含有率(質量ppm)の測定>
(i)得られたポリカーボネート−ポリジメチルシロキサン共重合体フレーク6gを塩化メチレン50mlに溶解した溶液に、アセトン50ml及びn−ヘキサン150mlを添加して混合した後、30分間静置した。
(ii)濾紙(アドバンテック社、No.5A)を用いて吸引ろ過によりろ液を回収し、回収したろ液を濃縮乾固し、得られた乾固物の重量を測定した。得られた乾固物を重クロロホルムに溶解し、H−NMR測定を行なった。未反応のフェノール変性ポリジメチルシロキサンの水酸基のオルト位のプロトン(δ6.7ppm)の積分値x、メチレン鎖に帰属されるプロトン(δ0.6ppm)の積分値yから、下記式により、未反応PDMSの割合z(%)を算出した。
z=2×x÷y×100
(iii)一方、標準サンプルとして準備した実質的に未反応PDMSを含まないポリカーボネート−ポリジメチルシロキサン共重合体にフェノール変性ポリジメチルシロキサンを150〜2,000ppm添加した標準試料を別途用意し、上記同様の操作を行なうことで、zと未反応PDMS量(質量ppm=フェノール変性ポリジメチルシロキサン添加量)との関係式(検量線)を求めた。
前記(ii)で求めたzと前記(iii)で求めた関係式から、未反応PDMS量(質量ppm)を算出した。
<粘度数(VN)の測定>
粘度数(VN)は、ISO1628−4(1999)に準拠して測定した。
<粘度平均分子量(Mv)の測定>
粘度平均分子量(Mv)は、ウベローデ型粘度計を用いて、20℃における塩化メチレン溶液の粘度を測定し、これより極限粘度[η]を求め、次式にて算出するものである。
[η]=1.23×10−5Mv0.83
<有機溶媒相中の水分の測定>
有機溶媒相を120℃に加熱し、発生したガスをカールフィッシャー水分測定装置(三菱化学アナリテック(株)製,CA−200型)に導入して測定した。
実施例1
ビスフェノールAの水酸化ナトリウム溶液(ビスフェノールA濃度:13.5質量%)を用いて塩化メチレンの存在下でホスゲン化反応させて得られた反応液に、さらにビスフェノールAの水酸化ナトリウム溶液及びトリエチルアミンの1質量%水溶液(TEA水溶液)を加えて[TEA水溶液の添加は、後述する方法で添加した。]、ポリカーボネートオリゴマーを含む反応液を得て、このポリカーボネートオリゴマーを含む反応液を静置分離することにより得られるポリカーボネートオリゴマーを含む有機溶媒相を後述する反応で使用した。また、この有機溶媒相中のポリカーボネートオリゴマーの重量平均分子量は、3,100であった。
図2に示すフロー図で、前記ポリカーボネートオリゴマーを含む有機溶媒相(PCO/MCと称することもある。)2,600Kg/hrと、塩化メチレン(MC)1,250Kg/hrを配管内で混合(ポリカーボネートオリゴマーの濃度:221g/L)してから、ジメチルシロキサン単位の繰り返し数(n)が90であるアリルフェノール末端変性ポリジメチルシロキサンの20質量%塩化メチレン溶液260Kg/hrを加えて配管内で混合し、その後、スタティックミキサーでよく混合した後、混合液を熱交換器により19〜22℃に冷却した。
冷却した混合液に、重合触媒として、トリエチルアミンを1質量%含むトリエチルアミンと塩化メチレンとの混合液80.0Kg/hrを導入した。トリエチルアミンと塩化メチレンとの混合液の導入は、後述する方法で導入した。その後、スタティックミキサー(14)でよく混合した後、反応器(Rx−1)(16)直前で8.0質量%水酸化ナトリウム水溶液(NaOH水溶液−1)140Kg/hrを加え、反応器(Rx−1)(16)にて塩化メチレン相を連続相としながらポリカーボネートオリゴマーとアリルフェノール末端変性PDMSの反応(予備重合)を行った。なお、反応器(Rx−1)(16)はタービン翼を供えたミキサー「パイプラインホモミキサー」〔特殊機化工業(株)製〕であり、回転数4,400rpmで運転した。
次いで、反応器(Rx−1)(16)を出た予備重合液を熱交換器で17〜20℃まで冷却した後、反応器(Rx−2)(21)の直前で、まずはトリエチルアミンの1質量%水溶液(TEA水溶液)17.0Kg/hrを加え[TEA水溶液の添加は、後述する方法で添加した。]、次いで、BPAの水酸化ナトリウム水溶液[ポリカーボネートオリゴマーの製造時に使用したもの]1,020Kg/hrと15質量%水酸化ナトリウム水溶液(NaOH水溶液−2)150Kg/hrとを合流させてスタティックミキサーでよく混合した後、さらにp−t−ブチルフェノール(PTBP)の8質量%塩化メチレン溶液130Kg/hrを加えて配管内で混合したものを加えて反応器(Rx−2)(21)にて重合反応(本重合)を行った。反応器(Rx−2)(21)入口の水相比は27.6体積%であった。なお、反応器(Rx−2)(21)はタービン翼を供えたミキサー「パイプラインホモミキサー」〔特殊機化工業(株)製〕であり、回転数4,400rpmで運転した。
反応器(Rx−2)(21)を出た重合反応液は、反応器(Rx−3)(22)と反応器(Rx−4)(23)に順次導き、温度を38℃以下に制御しながら重合反応を完結させた。反応器(Rx−3)(22)はオリフィスプレートと冷却ジャケットを有する反応器であり、反応器(Rx−4)(23)は冷却ジャケットを有する塔型の5段反応器である。
反応器(Rx−4)(23)から出た重合反応液は、重合液1Lに対し、希釈用の塩化メチレンを0.29L加えて撹拌した後、1時間静置分離し、ポリカーボネート−ポリジメチルシロキサン共重合体を含む有機溶媒相と、過剰のビスフェノールA及び水酸化ナトリウムを含む水相とに分離し、有機溶媒相を単離した。このようにして得られたポリカーボネート−ポリジメチルシロキサン共重合体の塩化メチレン溶液(有機溶媒相)を、該溶液に対して順次、15容積%の0.03mol/L水酸化ナトリウム水溶液、0.2mol/L塩酸で洗浄した。次いで純水で洗浄を繰り返し、洗浄後の水相中の電気伝導度が0.1mS/m以下になるようにした。このようにして得られたポリカーボネート−ポリジメチルシロキサン共重合体の塩化メチレン溶液を濃縮した後、粉砕し、減圧下に120℃で乾燥した。上記のようにして得られたポリカーボネートーポリジメチルシロキサン共重合体の各物性について表1に示す。
なお、前記反応工程に導入したトリエチルアミン(TEA)は、以下に記載する方法で導入した。
図1に示すフロー図で、TEA貯蔵タンク(1)からTEAを、TEA供給配管(2)を通して0.80kg/hr(平均流量)供給した。TEA貯蔵タンク(1)は0.3MPaG(P)になるように窒素で加圧した。また、希釈溶液(塩化メチレン)供給配管(5)と合流するまでのTEA供給配管(2)には、TEA供給ポンプ(6)(日機装社製パルスレスポンプ C21型)、流量計(8)(オーバル社製コリオリ流量計 CN003型)、流量制御バルブ(9)、圧力計(3)を有する圧力制御バルブ(4)をこの順に設置し、塩化メチレン供給配管(5)から供給された塩化メチレン(MC)をトリエチルアミンと合流させて、図2の10の位置へ導入した。TEA供給配管(2)は、TEA貯蔵タンク(1)の液面より1.5m高い場所を通過するため、この場所に圧力計(7)を設置した。TEA貯蔵タンク(1)からのTEAはポンプで昇圧し、下流の圧力計(3)の圧力が0.55MPaGになるよう調整した。このとき圧力計(7)の圧力は0.60MPaG(P)であった。
また、流量計の指示値を1分間隔で60回読み取ったところ、標準偏差は0.009kg/hrであり、標準偏差を平均流量に対する%で表すと1.13%であった。このようにして、TEAをMCとラインで混合し、80kg/hrで反応工程に供給した。反応器(Rx−4)から出た重合反応液について、重合液1Lに対し、希釈用の塩化メチレンを0.29L加えて撹拌した後、1時間静置分離した後の有機溶媒相を採取し、水分の測定を行った結果2800wtppmだった。また、6時間の運転後、ベント1を開けたが、ガスの発生は確認できなかった。この際のTEA供給の条件を表1に示す。なお、TEA水溶液を反応工程に導入する際(図2における17でTEA水溶液を導入する直前までの工程)は、図1における5の希釈溶液に水を用いたこと以外、同様の方法で行い、反応工程に導入した。
実施例2
実施例1において、ジメチルシロキサン単位の繰り返し数(n)が90であるアリルフェノール末端変性ポリジメチルシロキサンに変えて、ジメチルシロキサン単位の繰り返し数(n)が40であるアリルフェノール末端変性ポリジメチルシロキサンを用いた以外は、実施例1と同様に実施した。得られた結果を表1に示す。
実施例3
実施例1において、ポリジメチルシロキサンを使用しなかった以外は、実施例1と同様に実施した。得られた結果を表1に示す。
比較例1
TEAをMCで希釈した溶液の供給を図3に示すフローで行った(TEAを水で希釈した溶液の供給は、図3における5の希釈溶液に水を用いたこと以外、同様のフローに準拠して行った。)以外は、実施例1と同様に実施した。図3に示すフロー図では、TEAをTEA貯蔵タンク(1)から、TEA供給配管(2)を通して0.80kg/hr(平均流量)供給した。また、図3に示すフロー図では、TEA貯蔵タンク(1)は、0.3MPaGとなるように窒素で加圧して供給した。希釈溶媒(塩化メチレン(MC))供給配管(5)と合流するまでのTEA供給配管(2)には、圧力計(7)、及び流量計(8)と流量制御バルブ(9)とを設置して図2の10の位置へ導入した。このとき圧力計(7)の圧力は0.25MPaGであった。また、流量計の指示値を1分間隔で60回読み取ったところ、標準偏差は0.082kg/hrであり、標準偏差を平均流量に対する%で表すと10.25%であった。得られた結果を表1に示す。反応器(Rx−4)から出た重合反応液について、重合液1Lに対し、希釈用の塩化メチレンを0.29L加えて撹拌した後、1時間静置分離した後の有機溶媒相を採取し、水分の測定を行った結果4500wtppmだった。また、6時間の運転後ベント1を開けた所、ガスの発生を確認した。
比較例2
比較例1において、ジメチルシロキサン単位の繰り返し数(n)が90であるアリルフェノール末端変性ポリジメチルシロキサンに変えて、ジメチルシロキサン単位の繰り返し数(n)が40であるアリルフェノール末端変性ポリジメチルシロキサンを用いた以外は、比較例1と同様に実施した。得られた結果を表1に示す。
比較例3
比較例1において、ポリジメチルシロキサンを使用しなかった以外は、比較例1と同様に実施した。得られた結果を表1に示す。
参考例1及び参考例2
参考例1は、図1において、TEA貯蔵タンクにTEAの代わりに水を張り込み、あとは実施例1と同様に0.80kg/hrの水を流して、流量の標準偏差の測定とベント1開時のガス発生状況を確認した。また、参考例2は、図3において、TEA貯蔵タンクにTEAの代わりに水を張り込み、あとは比較例1と同様に0.80kg/hrの水を流して、流量の標準偏差の測定とベント1開時のガス発生状況を確認した。その結果を表2に示す。
表1の実施例1〜3と比較例1〜3の結果から、本発明のポリカーボネートの製造方法では、触媒のトリエチルアミンを安定して供給することができる。その結果、分離性の良い反応液(エマルジョン溶液)が得られていることがわかる。また、実施例1及び2では、未反応のポリジメチルシロキサンが少ないポリカーボネート−ポリジメチルシロキサン共重合体が得られていることがわかる。これに対して、比較例1〜3では、分離性の悪い反応液(エマルジョン溶液)が得られていることがわかる。その結果、比較例1及び2では、未反応のポリジメチルシロキサンが多いポリカーボネート−ポリジメチルシロキサン共重合体が得られている。
また、表2の参考例1及び2の結果から、TEAの流量変動はTEAに加圧ガス例えば窒素ガスを使用した場合に特有のものであり、TEAのガス溶解度が高いために発生していることを示している。
本発明のポリカーボネートの製造方法は、重合触媒の第三級アミンを反応工程に変動量を少なくして導入することができるので、重縮合工程から得られる反応液(エマルジョン溶液)を水相とポリカーボネート樹脂を含む有機溶媒相に分離させる際の分離性を向上し、効率よく製造することができる。また、ポリカーボネートとして、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造する際には、未反応のポリオルガノシロキサン含有率の低いポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を製造することができる。従って、本発明のポリカーボネートの製造方法は、界面重合法を用いてポリカーボネートを製造する際に、品質の安定したポリカーボネートを得ることができる。
1…TEA貯蔵タンク,2…TEA供給配管,3…圧力計,4…圧力制御バルブ,5…希釈溶媒供給配管,6…ポンプ,7…圧力計,8…流量計,9…流量制御バルブ,10…図1または3の系から供給されるTEAの塩化メチレン溶液,11…アリルフェノール末端変性ポリジメチルシロキサンの塩化メチレン溶液,12…塩化メチレン,13…ポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレン溶液,14…スタティックミキサー,15…水酸化ナトリウム水溶液,16…反応器,17…トリエチルアミン水溶液,18…水酸化ナトリウム水溶液,19…ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液,20…p−t−ブチルフェノールの塩化メチレン溶液,21〜23…反応器

Claims (15)

  1. 重合触媒として第三級アミンを反応工程に導入して、有機溶媒の存在下で二価フェノールのアルカリ水溶液とホスゲンとの界面重縮合により、ポリカーボネートを製造する方法であって、下記(i)〜(iii)を満たすように第三級アミンを反応工程に導入する、ポリカーボネートの製造方法。
    (i)前記第三級アミンの導入部分は、第三級アミン貯蔵タンクと、第三級アミン供給配管と、希釈溶媒供給配管とを少なくとも有し、
    (ii)希釈溶媒供給配管との合流部より上流側の第三級アミン供給配管に圧力制御バルブをさらに有し、
    (iii)加圧ガスにより加圧されている前記第三級アミン貯蔵タンク内の圧力をPとし、前記貯蔵タンクの出口から前記圧力制御バルブより上流側の圧力をPとしたとき、P≦Pとする、ポリカーボネートの製造方法。
  2. 前記ポリカーボネートの製造方法が、
    二価フェノールのアルカリ水溶液及びホスゲンを有機溶媒の存在下でホスゲン化反応させて反応液を得る工程(a)と、
    前記工程(a)から得られる該反応液に、二価フェノールのアルカリ水溶液を導入し、ポリカーボネートオリゴマーを含む反応液を得る工程(b)と、
    前記工程(b)から得られたポリカーボネートオリゴマーを含む反応液を、水相とポリカーボネートオリゴマーを含む有機溶媒相とに分離する工程(c)と、
    前記工程(c)で分離されたポリカーボネートオリゴマーを含む有機溶媒相、及び二価フェノールのアルカリ水溶液を反応させてポリカーボネートを含む反応液を得る工程(d)を有する、請求項1に記載のポリカーボネートの製造方法。
  3. 前記工程(d)に重合触媒として第三級アミンを導入する、請求項2に記載のポリカーボネートの製造方法。
  4. さらに、前記工程(b)に重合触媒として第三級アミンを導入する、請求項3に記載のポリカーボネートの製造方法。
  5. 前記第三級アミン貯蔵タンク内の第三級アミン純度が90%以上である、請求項1〜4のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
  6. 前記第三級アミンがトリエチルアミンである、請求項1〜5のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
  7. 前記希釈溶媒が、水又は塩化メチレンである、請求項1〜6のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
  8. 前記加圧ガスが、窒素又は空気である、請求項1〜7のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
  9. 前記第三級アミン供給配管からの第三級アミン供給量の標準偏差が平均流量の5%以内である、請求項1〜8のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
  10. 前記希釈溶媒との混合後の第三級アミン濃度が50質量%以下である、請求項1〜9のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
  11. 前記第三級アミン貯蔵タンク出口の第三級アミン供給配管にポンプを設置して第三級アミンを移送する、請求項1〜10のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
  12. 前記工程(d)が、前記工程(c)で分離されたポリカーボネートオリゴマーを含む有機溶媒相、二価フェノールのアルカリ水溶液、及びポリオルガノシロキサンを反応させてポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を含む反応液を得る工程である、請求項2〜11のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。
  13. 前記工程(d)に導入する第三級アミンは、ポリオルガノシロキサンに対して質量比で0.001〜0.1である、請求項12に記載のポリカーボネートの製造方法。
  14. 前記二価フェノールが、下記一般式(1)で表わされる二価フェノールである、請求項1〜13のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。

    [式中、R11及びR12は、それぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。Vは単結合、炭素数1〜8のアルキレン基、炭素数2〜8のアルキリデン基、炭素数5〜15のシクロアルキレン基、炭素数5〜15のシクロアルキリデン基、フルオレンジイル基、炭素数7〜15のアリールアルキレン基、炭素数7〜15のアリールアルキリデン基、−S−、−SO−、−SO−、−O−、又はCO−を示す。a及びbは、それぞれ独立に0〜4の整数である。]
  15. 前記ポリオルガノシロキサンが、下記一般式(2)、(3)及び(4)から選択される少なくとも1種のポリオルガノシロキサンである、請求項12〜14のいずれかに記載のポリカーボネートの製造方法。

    [式中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基又は炭素数6〜12のアリール基を示し、複数のR〜Rは、互いに同一であっても異なっていても良い。Yは−RO−、−RCOO−、−RNH−、−RNR−、−COO−、−S−、−RCOO−R−O−、または−RO−R10−O−を示し、複数のYは、互いに同一であっても異なっていても良い。前記Rは、単結合、直鎖、分岐鎖若しくは環状アルキレン基、アリール置換アルキレン基、置換または無置換のアリーレン基、またはジアリーレン基を示す。Rは、アルキル基、アルケニル基、アリール基、またはアラルキル基を示す。Rは、ジアリーレン基を示す。R10は、直鎖、分岐鎖もしくは環状アルキレン基、又はジアリーレン基を示す。Zは、水素原子又はハロゲン原子を示し、複数のZは、互いに同一であっても異なっていても良い。βは、ジイソシアネート化合物由来の2価の基、又はジカルボン酸若しくはジカルボン酸のハロゲン化物由来の2価の基を示す。pとqはそれぞれ1以上の整数であり、pとqの和は20〜500であり、nは20〜500の平均繰り返し数を示す。]
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