JP6654847B2 - フタルスリンの殺虫効力増強剤 - Google Patents
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通常市販されているエアゾール殺虫剤は、ノックダウン効果の高い薬剤(以下、「KD剤」ということがある。)と、致死活性の高い薬剤(以下、「Kill剤」ということがある。)を組合せて構成されている(特許文献1〜4等)。2種類の薬剤を混合することにより、害虫に処理した際には、まずは「KD剤」の効果で害虫の動きを止め、「Kill剤」の効果でそのまま死に至らしめることができる。致死活性を強めるためには、ピペロニルブトキシ(PBO)等の共力剤を利用することが知られている。
一方で、速効性を高めるためには「KD剤」の配合量を増やしても、薬剤としての活性はある程度で平衡状態となり、十分な効果は得られないという問題がある。これに対して、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)等の浸透性溶剤を併用して、薬剤の浸透性を高めるなどの検討がなされてきたが、その効果は未だ十分なものとはいい難い。さらに、速効性が特に高い殺虫原体は使用時の刺激が強い場合が多いため、配合量を増やすことは難しいという問題もあった。
そこで、本発明は、殺虫剤を処理した後に害虫の行動を即時に止める殺虫剤組成物を提供することを目的としている。
従来の殺虫剤において、「KD剤」と「KD剤」とを組み合わせる思想はこれまでになかったが、本発明は、2つの「KD剤」を組み合わせることにより今までにない、新たな効果が得られることを見出し、上記課題を解決するに至ったものである。
1.フタルスリンとモンフルオロトリンとの含有割合が重量比で100:1〜3:1であることを特徴とする殺虫剤組成物。
2.1.に記載の殺虫剤組成物を含有する噴霧用製剤。
3.1.に記載の殺虫剤組成物を、飛翔害虫または匍匐害虫やこれらの生息場所に適用することを特徴とする飛翔害虫または匍匐害虫の駆除方法。
また、本発明の殺虫剤組成物は、フタルスリンにモンフルオロトリンを付加的に添加することにより殺虫効果が相乗的に増強されており、動き回る害虫を追いかけて不必要に多量の殺虫剤組成物を噴射することなく、少量で害虫を駆除することが可能であるために、殺虫剤組成物の使用量を少なくすることができる。また、これにより環境や、人やペット等の動物に対する安全性が高いことも特徴である。
さらに、後述するようにモンフルオロトリンは、高濃度で使用する場合は刺激を感じることがあるため、例えば、エアゾール等の噴霧用製剤とした際に、人が使用後に鼻、のど、皮膚に違和感を覚える場合があったが、本発明は、フタルスリンの殺虫効力を増強するためにモンフルオロトリンを付加的に使用しているために、殺虫剤組成物全体におけるモンフルオロトリンの含有量を低くすることができ、消費者が使用後に鼻、のど、皮膚に違和感を覚えることはなく、消費者への安全性も向上する。
特に、本発明の殺虫剤組成物を含有するエアゾール等の噴霧用製剤は、室内や車内等の密閉空間での使用においても、使用する人やペット等の動物に対する安全性が高いので好適に使用することができる。
モンフルオロトリンは、化合物「[2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(メトキシメチル)フェニル]メチル 3−(2−シアノ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート」の一般名であり、例えば特開2004−2363号公報等に記載の方法により製造することができる。
モンフルオロトリンは、シクロプロパン環上に存在する2つの不斉炭素原子及びシクロプロパン環に置換している置換基の二重結合に由来する異性体が存在するが、本発明では活性な異性体を任意の比率で含有するものを使用することができる。
本エステル化合物としては、例えば、
[2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(メトキシメチル)フェニル]メチル=(1R)−3−(2−シアノ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
[2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(メトキシメチル)フェニル]メチル=(1R)−トランス−3−(2−シアノ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
[2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(メトキシメチル)フェニル]メチル=(1R)−シス−3−(2−シアノ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
[2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(メトキシメチル)フェニル]メチル=(1R)−トランス−3−((E)−2−シアノ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート、
[2,3,5,6−テトラフルオロ−4−(メトキシメチル)フェニル]メチル=(1R)−トランス−3−((Z)−2−シアノ−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート
等が挙げられる。
本発明者らの検討によると、モンフルオロトリン単剤での殺虫剤組成物は、ある特定の濃度以上において高い殺虫活性を示すものの、同濃度の殺虫剤組成物の使用、特に、室内や車内等の密閉空間での使用においては、使用者が鼻、のど、皮膚に違和感を覚える刺激性があるために、実用に適するものではないことが明らかとなった。
また、フタルスリンには光学活性体が存在するが、この光学活性体の中のd体(以下、d−フタルスリンということもある。)も、もちろん本発明に含まれる。本発明は、特に、一般名「d−T80−フタルスリン」(トランス/シス混合物)で称されるものが好ましい。
一方、フタルスリンは、殺虫剤組成物中、0.001〜10w/v%もしくは0.001〜10w/w%、好ましくは0.01〜5w/v%もしくは0.01〜5w/w%となるように含有させることが好ましい。フタルスリンの含有量が前記範囲であれば、十分な殺虫効力を発揮することができ、人やペット等の動物への安全性も高い。
前記範囲となるように殺虫効力増強剤であるモンフルオロトリンを含有させることで、害虫に対するフタルスリンの殺虫効力を相乗的に向上させることができ、かつ、速効性に優れ、特に処理した後に害虫の行動を即時に止めるができる。
(1)フタルスリンとモンフルオロトリンとを、固体担体、液体担体、ガス状担体、餌等と混合し、必要であれば界面活性剤その他の製剤用補助剤を添加・加工する方法。
(2)フタルスリンとモンフルオロトリンとを、有効成分を含有していない基材に含浸する方法。
(3)フタルスリンとモンフルオロトリン及び基材を混合した後に成形加工する方法。
これらの製剤には、フタルスリンとモンフルオロトリンを、製剤形態にもよるが、合計量にして通常0.001〜98w/v%もしくは0.001〜98w/w%含有する。
ジエチルトルアミドやピレスロイド系化合物などの殺虫原体を溶解助剤として使用することもできる。
エアゾール剤に製剤化するために使用する液体担体としては、飽和炭化水素が好ましい。飽和炭化水素としては、パラフィン系炭化水素やナフテン系炭化水素が挙げられるが、1号灯油が好ましい。その中でもパラフィン系炭化水素が好ましく、さらに、ノルマルパラフィンとイソパラフィンの中では、フタルスリンと殺虫効力増強剤であるモンフルオロトリンとの組み合わせにおいては、ノルマルパラフィンの方が速効性を達成する上で好ましい。
ノルマルパラフィンとしては、炭素数が12〜14主体のものが代表的で、例えば、中央化成株式会社製のネオチオゾール、JX日鉱日石エネルギー株式会社製のノルマルパラフィンN−12、ノルマルパラフィンN−13、ノルマルパラフィンN−14、ノルマルパラフィンMA等が挙げられる。
さらに、液体担体として次に上げる有機溶剤を併用して配合するのが好ましい。
好ましい有機溶剤としては、脂肪酸エステル系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、ヘテロ環系溶剤、エステル系溶剤、及びアルコール系溶剤から選ばれる1種又は2種以上が挙げられ、具体的には、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸メチル、オレイン酸イソブチル、ラウリン酸ヘキシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、乳酸エチル、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ブチルプロピレンジグリコール、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、スルホラン、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、炭酸プロピレン、イソプロパノール等があげられるが、これらに限定されない。なかでも、炭素数の総数が15〜22の範囲のミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸イソブチル等の高級脂肪酸エステル、N−メチル−2−ピロリドン、イソプロパノール、炭酸プロピレンが適している
また、必要により他に殺虫剤、忌避剤、殺菌剤等を添加してもよく、例えば、ピレスロイド系殺虫剤、カーバメイト系殺虫剤、有機リン系殺虫剤、フッ素系殺虫剤、昆虫成長制御剤等の殺虫剤、ジエチルトルアミド、ジメチルフタレート等の忌避剤、パラクロロメタキシレート等の殺菌剤等をそれぞれ例示できる。
本発明の駆除対象となる飛翔害虫の例としては、チョウバエ類、ユスリカ類、イエカ類、ヤブカ類、ハマダラカ類、ハエ類、アブ類、ブユ類、ヌカカ類、ハチ類、カメムシ類、コバエ類等が、匍匐害虫の例としては、ゴキブリ類、シラミ類、ムカデ類、ヤスデ類、ダンゴムシ等が挙げられる。
本発明の殺虫剤組成物の施用量、施用濃度はいずれも飛翔害虫や匍匐害虫等の害虫の種類や被害状況等に応じて、施用時期、施用場所、施用方法を考慮して適宜定めることができる。
まず、本発明の殺虫剤組成物の製剤例を示す。なお、実施例において、特に明記しない限り、部は重量部を意味する。
エアゾール剤
原液:フタルスリン0.47w/v%、モンフルオロトリン0.03w/v%、イソプロパノール0.5w/v%、ミリスチン酸イソプロピル4.3w/v%、炭酸プロピレン0.17w/v%及び1号灯油(ネオチオゾール 三光化学工業株式会社製)適量により100mLとする。
噴射剤:LPG90mL(0.29MPa、25℃)及びジメチルエーテル10mLにより100mLとする。
この原液90mLを、エアゾール缶に入れ、缶にバルブ部を取り付け、該バルブ部分を通じて前記噴射剤360mLを充填し、エアゾール用組成物を含有するエアゾール剤(以下、「エアゾールA」と記す。)を得た。
(1)試験検体
表1に示すフタルスリン、モンフルオロトリン及びフェノトリンの含有量に基づき、上記「エアゾールA」と同様にしてエアゾール剤B〜Hの試験検体を得た。これらエアゾール剤は薬剤原液の吐出量が毎秒0.41mLであるが、その中に含まれるフタルスリン、モンフルオロトリン、フェノトリンそれぞれの含有量(毎秒あたりの吐出量)について表1に示す。
(2)試験方法
8畳相当のチャンバー(3.6m×3.6m×2.7m)内に、図1に示す試験系を設置した。金網(16メッシュ)製ゲージ(25cm×25cm×25cm)に供試虫(イエバエ 雌10頭)を入れ、床面からの高さ150cmになるようにチャンバーの天井から吊るし、検体を1mの距離からゲージの中心に向けて1秒間水平噴射して、噴射直後から経時的に供試虫のノックダウン数(行動停止した頭数)を記録し、KT50(供試虫の50%がノックダウンする時間:秒)とKT90(供試虫の90%がノックダウンする時間:秒)をプロビット法にて算出した。試験は3回行い、その平均結果を図3に、平均結果と24時間後の致死率(%)を表1に示す。
(1)試験検体
表1に示したエアゾールA〜C、Eを試験検体として、使用した。
(2)試験方法
図2に示すように、供試虫(クロゴキブリ雌1頭)を入れたプラスチックカップ(容量860mlの上部が開放したプラスチックカップであり、その内側側面上部には炭酸カルシウムをエタノールに分散させた溶液を塗布し、風乾させ、エタノールを除いたもの)を用意し、傾斜角45°の台に、前記プラスチックカップをエアゾール剤(試験検体)の噴霧線上となるように取り付けた。前記プラスチックカップの底部中央からの噴霧距離が50cmとなる位置から、前記プラスチックカップの中心に向けてエアゾール剤を2秒間噴霧した。
噴霧直後に供試虫を別のプラスチックカップに移し、ノックダウンするまでの時間「KT」(秒)と、行動を停止するまでの時間「FT」(秒)を測定した。その後、供試虫の24時間経過後の致死の有無を調べた。試験は4回(「エアゾールE」のみ5回)行い、その平均から致死率(%)を算出した。試験の結果は表2、図5に示した。
(1)試験検体
原液:フタルスリン0.32w/v%、モンフルオロトリン0.03w/v%、炭酸プロピレン0.17w/v%、イソプロパノール2.0w/v%及び1号灯油適量により100mLとする。
噴射剤:LPG50mL(0.49MPa、25℃)及びジメチルエーテル50mLにより100mLとする。
この原液225mLを、エアゾール缶に入れ、缶にバルブ部を取り付け、該バルブ部分を通じて前記噴射剤225mLを充填し、エアゾール用組成物を含有するエアゾール剤(以下、「エアゾールI」と記す。)を得た。
表3、4に示すフタルスリンとモンフルオロトリンの含有量に基づき、上記「エアゾールI」と同様にしてエアゾール剤J〜Lの試験検体を得た。
これらエアゾール剤は薬剤原液の吐出量が毎秒8.3mLであるが、その中に含まれるフタルスリン、モンフルオロトリンそれぞれの含有量(毎秒あたりの吐出量)について表3、4に示す。
これらエアゾール剤中のフタルスリン、モンフルオロトリンそれぞれの含有量(毎秒あたりの吐出量)について表3、4に示す。
(2)試験方法
8畳相当のチャンバー(3.6m×3.6m×2.7m)内に、図1に示す試験系を設置した。円柱形の金網(16メッシュ)製ゲージ(内径8cm×長さ8cm)に供試虫(クロマルハナバチ1頭)を入れ、床面からの高さ150cmになるようにチャンバーの天井から吊るし、試験検体をゲージの中心に向け、3mの距離から3秒間水平噴射して、噴射直後から300秒間観察し、経時的に供試虫が行動を停止するまでの時間「FT」(秒)を測定した。試験は3回行い、その平均結果を表3に示す。また、供試虫として、セグロアシナガバチ1頭を用いてクロマルハナバチの試験方法と同様の方法で試験を1回行い、試験結果を表4に示す。
すなわち、ハチについても、モンフルオロトリンはフタルスリンの殺虫活性及び速効性を向上させることが確認できた。
(1)試験検体
原液:フタルスリン0.5w/v%、モンフルオロトリン0.06w/v%、イソプロパノール0.5w/v%、炭酸プロピレン0.34w/v%及び1号灯油適量により100mLとする。
噴射剤:LPG90mL(0.49MPa、25℃)及びジメチルエーテル10mLにより100mLとする。
この原液225mLを、エアゾール缶に入れ、缶にバルブ部を取り付け、該バルブ部分を通じて前記噴射剤225mLを充填し、エアゾール用組成物を含有するエアゾール(以下、「エアゾールM」と記す。)を得た。
表5に示すフタルスリンとモンフルオロトリンの含有量に基づき、上記「エアゾールM」と同様にしてエアゾール剤N、P、Qの試験検体を得た。
これらエアゾール剤は薬剤原液の吐出量が毎秒0.55mLであるが、その中に含まれるフタルスリン、モンフルオロトリンそれぞれの含有量(毎秒あたりの吐出量)について表5に示す。
(2)試験方法
供試虫として、ムカデ1頭、アミメアリ10頭を用いて効力試験2の噴射秒数のみを、ムカデに対しては5秒噴射に、アミメアリに対しては1秒噴射に換えた以外は同様の方法で試験を、ムカデに対して実施例9と比較例12は3回、比較例13は2回、比較例14は1回行い、アミメアリに対して実施例9は3回、比較例13は2回行った。ムカデに対してはノックダウンするまでの時間「KT」(秒)を測定し、その平均結果を表5に示した。また、アミメアリに対しては5分後にノックダウンした頭数を数え、その合計頭数を表5に示した。
(1)試験検体
表6に示すフタルスリンとモンフルオロトリンの含有量に基づき、上記製剤例に従ってエアゾール剤R、S、Fの試験検体を得た。これらエアゾール剤中のフタルスリン、モンフルオロトリンそれぞれの含有量(毎秒あたりの吐出量)について表6に示す。
(2)試験方法
試験検体のエアゾール剤を、無換気条件の8畳の金属チャンバー(約32m3)中央から円を描くように7秒間噴霧し、噴射直後、モニター20名に金属チャンバー内を1周してもらい、刺激性についての官能評価を行った。評価は鼻、のど、皮膚に感じる刺激性の感覚について、「刺激を感じない」、「刺激はあるが気にならない」、「刺激がある」、「刺激がとてもある」この4段階で評価した。これらの結果を、表6にパネラー20人中の各評価の人数(人)を、図6にその比率をグラフに示した。
(1)試験検体
表7に示すフタルスリンとプラレトリンの含有量に基づき、上記「エアゾールA」と同様にエアゾール剤の形態の試験検体(参考処方a〜f)を得た。
これらエアゾール剤は薬剤原液の吐出量が毎秒0.51mLであるが、その中に含まれるフタルスリン、プラレトリンそれぞれの含有量(毎秒あたりの吐出量)について表7に示す。
これらエアゾール剤中のフタルスリン、プラレトリンそれぞれの含有量(毎秒あたりの吐出量)について表7に示す。
(2)試験方法
図2に示すように、供試虫(クロゴキブリ雌5頭)を入れたプラスチックカップ(容量860mlの上部が開放したプラスチックカップであり、その内側側面上部には炭酸カルシウムをエタノールに分散させた溶液を塗布し、風乾させ、エタノールを除いたもの)を用意し、傾斜角45°の台に、前記プラスチックカップをエアゾール剤(試験検体)の噴霧線上となるように取り付けた。前記プラスチックカップの底部中央からの噴霧距離が50cmとなる位置から、前記プラスチックカップの中心に向けてエアゾール剤を1秒間噴霧した。
噴霧直後に供試虫を別のプラスチックカップに移し、ノックダウンするまでの時間「KT」(秒)を測定した。試験は3回行い、その平均値を算出し、試験結果を表7に示した。
この結果から、フタルスリンの殺虫効力増強剤としてモンフルオロトリンを使用することにより、初めて相乗的に殺虫活性が向上し、かつ、速効性が向上することは、フタルスリンとモンフルオロトリンとの組み合わせにおいてのみ得られる格別顕著な効果であることが確認できた。
Claims (3)
- フタルスリンとモンフルオロトリンとの含有割合が重量比で100:1〜3:1であることを特徴とする殺虫剤組成物。
- 請求項1に記載の殺虫剤組成物を含有する噴霧用製剤。
- 請求項1に記載の殺虫剤組成物を、飛翔害虫または匍匐害虫やこれらの生息場所に適用することを特徴とする飛翔害虫または匍匐害虫の駆除方法。
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