JP6653555B2 - 液体注出塗布容器とその使用方法 - Google Patents

液体注出塗布容器とその使用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6653555B2
JP6653555B2 JP2015226427A JP2015226427A JP6653555B2 JP 6653555 B2 JP6653555 B2 JP 6653555B2 JP 2015226427 A JP2015226427 A JP 2015226427A JP 2015226427 A JP2015226427 A JP 2015226427A JP 6653555 B2 JP6653555 B2 JP 6653555B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tip
pouring
cylinder
valve
chip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015226427A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017095117A (ja
Inventor
健二 池本
健二 池本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kitano Co Ltd
Original Assignee
Kitano Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kitano Co Ltd filed Critical Kitano Co Ltd
Priority to JP2015226427A priority Critical patent/JP6653555B2/ja
Publication of JP2017095117A publication Critical patent/JP2017095117A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6653555B2 publication Critical patent/JP6653555B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)

Description

この発明は、薬用育毛剤等の薬液や化粧液等を収容し、対象物に注出して塗布する液体注出塗布容器とその使用方法に関する。
従来、液体の医薬品や化粧品、食品その他の流動性材料を収容し、この流動性材料を注出して対象物に塗布する液体注出塗布容器として、例えば特許文献1に開示されているエア抜き機構付き容器がある。このエア抜き機構付き容器は、一端部に取出口が形成された容器本体と、取出口に設けられた中栓と、中栓に取り付けられた注出弁と、中栓と注出弁に着脱自在に取り付けられるキャップが設けられている。注出弁は、中栓から一部が突没可能に摺動し、突出している時に中栓を閉鎖する弁部が設けられている。また、注出弁にはエア抜き用の溝部が形成されている。そして、注出弁を注出口から突出する方向に、つまり弁部が中栓を閉鎖する方向に、注出弁を付勢する金属製のコイルばねが設けられている。このエア抜き機構付き容器は、注出弁が注出口から突出している時は液密であり、倒立させて被塗布面に注出弁を押し当ててコイルばねの付勢力に抗して中栓の内側に押し込むと、弁部が中栓から離れて収容している薬剤が注出される。使用後にキャップを取り付けると、注出弁はキャップに押されて中栓の内側に押し込まれ、キャップが中栓に密着して液密となり、保管や運搬が可能となる。そして、再び使用する際には、キャップを外す時、外す途中で溝部によって通気が確保されて自動的にエア抜きが行われ、保管中に容器本体の内圧が高くなった場合でも大気圧に戻すことができ、薬液が注出される際に勢いよく吐出することを防ぐ。
また、特許文献2に開示されている注出中栓容器も同様の構造であり、容器本体と中栓が設けられ、中栓には、弁頭部が突没可能に設けられている。弁頭部は合成樹脂製であり、突出している時に中栓を閉鎖するリング弁が設けられ、さらに弁頭部とリング弁を付勢するスプリング条が一体に設けられている。この注出中栓容器の使用方法は特許文献1と同様であり、使用前にキャップを外す途中で、弁頭部と中栓の間に生じる隙間から自動的にエア抜きをすることができる。
特開2010−100303号公報 特開平9−66959号公報
上記背景技術の場合、注出弁や弁頭部を被塗布物に押し付けて注出する時、注出弁は突出方向に付勢されているため、押し込むために相応の押力が必要である。被塗布物が皮膚の場合は、注出弁や弁頭部の先端を皮膚に直接押し当てて注出状態に切り替えると、先端部が小径であるため小さな押力であっても触覚的に大きな負荷を感じるという問題がある。また、薬液は注出弁や弁頭部の周囲から注出されて中栓に伝わって外側に広がるため、必要な位置を正確に狙って塗布することが難しく、薬液を無駄にすることがある。
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で、内容物の薬液を注出する前にエア抜きをして適量の薬液を安全に目的の場所へ注出することができ、薬液を注出する操作時は被塗布面への物理的刺激が少なく、使用感が良好な液体注出塗布容器とその使用方法を提供することを目的とする。
本発明は、一端部に口部が設けられ薬液を収容する容器本体と、上記口部に取り付けられ注出筒部を有する中栓と、前記中栓の内側に液密に取り付けられ一部が前記注出筒部から突没可能に摺動するチップと、前記チップを前記注出筒部から突出する方向に付勢する弾性体と、前記容器本体の前記口部に前記中栓を覆って着脱可能に取り付けられたキャップとが設けられ、前記チップには、前記注出筒部から突出する先端と、その他の外周面の所定位置とを連通する注出孔が設けられ、前記注出筒部の内周面には前記チップの外周面と液密に接する摺動面を有する液体注出塗布容器である。そして、この液体注出塗布容器は、前記チップが前記弾性体に付勢されて前記注出筒部から突出している時には、前記チップの外周面に位置する前記注出孔の開口部が前記注出筒部に閉じられて閉鎖状態となり、前記チップを前記弾性体の付勢力に抗して所定の長さに押し込まれた時には、前記開口部は前記容器本体内に開かれるが前記遮断弁が前記中栓に閉じられて異なる閉鎖状態となり、前記キャップの開閉の途中では、前記開口部が前記容器本体内に開かれるとともに前記遮断弁は前記中栓から離れて開かれ、開放状態となり、前記容器本体内のエア抜きが可能となる。
前記チップは、注出筒部よりも柔軟な素材である例えばエラストマー等で設けられている。前記チップの、前記注出筒部から突出している先端には、前記チップの外周面から側方に一周して膨出する球状体が一体に形成されている。
また、前記キャップを前記口部に取り付けて閉めると、前記チップが前記弾性体に抗して前記注出筒部に押し込まれ、前記チップの側面を貫通した貫通孔を介して前記注出孔が前記容器本体内と連通するものである。
前記チップには、側方で一周した遮断弁が設けられている。前記中栓には、前記口部を塞ぐ仕切壁部と、前記仕切壁部の中心に設けられ前記口部の内外を連通する流通口が設けられ、前記仕切壁部の前記流通口の内周面には弁座部が上方に開放して設けられている。前記チップの先端部を前記弾性体に抗して前記注出筒部に押し込むと、前記遮断弁と前記弁座部により前記中栓が閉鎖され、押し込みを止めると前記弾性体により前記チップが前記注出筒部から突出し前記円筒部の当接面が前記注出筒部に当接して前記薬液の流出が止まる。前記遮断弁が前記弁座に接する位置と、前記当接面が前記注出筒部に接する位置の間で、前記コイルバネの付勢力に抗して前記チップを押し込むと前記薬液が注出され、注出された前記薬液を前記チップでこすり被塗布面に所望の面積に伸ばして塗布する。前記容器本体を倒立させ、前記チップの先端の球状体で被塗布面を軽くたたくようにして前記薬液を注出し、前記チップは前記弾性体で外側に向かって付勢されているため、叩くようにすると前記弾性体が弾性変形して前記チップが短時間押し込まれるがすぐに復元して閉鎖状態に戻るため、前記薬液が多く出過ぎることを防ぎ、前記チップの遮断弁が、前記中栓の前記弁座部に密閉するまで前記チップを押し込むと、前記遮断弁と前記弁座部により前記中栓が閉鎖され前記薬液の流出が止まり、勢いよくチップを押し過ぎた時の過剰な注出を防ぐものである。前記弾性体は、例えばコイルバネである。
本発明の液体注出塗布容器は、簡単な構造で、内容物の薬液を注出する前にキャップを開ける操作の途中で容器本体内のエア抜きをして、適量の薬液を安全に目的の場所へ注出することができる。さらに、薬液は、チップの先端の中心から注出されるため、塗布する位置を正確に狙うことができ、薬液を無駄にすることがなく、必要な位置に所定の量を効果的に注出することができる。また、この発明の液体注出塗布容器の使用方法によれば、薬液が注出されるチップの材質はエラストマー等の柔軟な材料であり、また被塗布面に当たる先端は大きい球状体が設けられ、被塗布面である皮膚にチップを当てて押し込んで薬液を注出する際は、物理的刺激が少なく負荷を感じることがなく、使用感が良好である。
この発明の一実施形態の液体注出塗布容器の縦断面図である。 この実施形態の液体注出塗布容器の、キャップを開閉する途中の状態を示す縦断面図である。 この実施形態の液体注出塗布容器のキャップを開けた状態を示す縦断面図である。 この実施形態の液体注出塗布容器の薬液を注出する前の状態を示す縦断面図である。 この実施形態の液体注出塗布容器の薬液を注出する状態を示す縦断面図である。 この実施形態の液体注出塗布容器の斜視図である。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1〜図6はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態の液体注出塗布容器10は、図6に示すように有底筒状の容器本体12を有し、容器本体12はガラスや合成樹脂で作られている。容器本体12の正立状態の上端部には、径が小さい円筒状の口部14が一体に形成され、口部14の外周面には雄ねじ16が形成されている。
口部14には、PP等の硬い合成樹脂で作られた中栓18が嵌合されて取り付けられている。中栓18は、口部14に取り付けられる中栓本体37と、中栓本体37の上方に取り付けられる注出部材38が組み合わされて設けられている。
中栓本体37には、口部14の内側に嵌合される円筒状の取付部20が設けられ、取付部20の、上端部より少し下方の外周面には、口部14の上端面に当接するフランジ部22が外周面を一周して側方に突出して形成されている。取付部20の、フランジ部22と反対側の内周面には、取付部20の開口を閉鎖する仕切壁部24が内周面を一周して形成されている。仕切壁部24の中央には円形の流通口25が形成され、流通口25には、取付部20の挿通方向に平行な中心軸を有する円筒部26が一体に設けられている。円筒部26は、上端部が仕切壁部24に連続し、下端部が取付部20の下端部付近に達し、円筒部26の下端部には、円筒部26の開口を閉鎖する底部28が設けられている。円筒部26には、4つの透孔30が円周方向に90°の間隔で形成され、円筒部26の内側と、容器本体12の内部空間を連通している。底部28の中心には、円柱状の軸部32が一体に設けられ、軸部32は、円筒部26の挿通方向に対して平行で、軸部32の上端部は、軸方向に対して直角に位置する平面であり、仕切壁部24よりわずかに長く上方に突出する所定位置に達している。
仕切壁部24には、流通口25の内周面に、断面L字状に切り欠かれた溝部が一周して形成された弁座部34が、上方に開放して設けられている。仕切壁部24は、弁座部34に向かってすり鉢状に低くなっている。フランジ部22の外周面には、後述する注出部材38が係止される段部22aが設けられている。
口部14の上端部には、外周面に突出して一周する係合突部36が設けられ、係合突部36には、注出部材38が取り付けられている。注出部材38は、PP等の硬い合成樹脂で作られ、容器本体12の口部14の先端に、口部14の挿通方向の延長線上に取り付けられる円筒体である。注出部材38の下端部は、口部14の先端を、中栓18のフランジ部22とともに覆う取付筒部40であり、取付筒部40の内周面には、口部14の係合突部36が差し込まれる係合凹部42が一周して設けられている。
取付筒部40の内周面の、係合凹部42より少し上には、中栓本体37のフランジ部22の段部22aが嵌合されて係止される段部40aが一周して設けられ、取付筒部40の上端部には、円錐部44が連続して設けられている。円錐部44の下端部は、中栓本体37の上部分に密着する内径を有し、外径は取付筒部40よりも径が小さく、取付筒部40の上端面が円周に沿って上方に面し、後述するキャップ76の大形押さえリング90に当接する当接面45となっている。円錐部44は、取付筒部40から上方に離れるにつれて径が小さくなっており、円錐部44の上端部には、径が小さい円筒状の注出筒部46が連続して設けられている。
注出筒部46の先端部分の外周に、後述するキャップ76の小形押さえリング86が嵌合する段部47が一周して設けられている。注出筒部46の内周面には、内周面から中心に向って突出する閉鎖突起48が一周して形成され、閉鎖突起48の中心の空間は後述するチップ52が挿通される挿通口50となる。挿通口50の内周面は、後述するチップ52の外周面を液密に接する摺動面50aとなる。
中栓18の内側には、中栓本体37の仕切壁部24と注出部材38の閉鎖突起48でかこまれた内側空間72が形成され、内側空間72には、中栓18や注出部材38よりも柔らかい材料であるエラストマー等の柔軟な材料で作られたチップ52が設けられている。チップ52には、中栓本体37の軸部32が摺動可能に嵌合する円筒部54が、下面52aに開口されて設けられている。下面52aの、円筒部54の外周面には、側方へ一周して突出し中栓本体37の弁座部34に密着する遮断弁64が設けられている。円筒部54の上端部の突き止まり付近の少し上の部分には、チップ52の先端側の側面であるノズル部68を直径方向に連通する貫通孔66が設けられ、貫通孔66は、円筒部54の外周面に、直径方向に位置する2個の開口部66aを形成して外側に連通されている。遮断弁64と開口部66aの間隔は、中栓本体37の弁座部34と、注出部材38の閉鎖突起48との距離より短く設定され、チップ52は、遮断弁64が中栓本体37の弁座部34を閉鎖する状態と、開口部66aが注出部材38の閉鎖突起48に対面して閉鎖する状態との間を摺動する。
チップ52の、円筒部54と反対側の部分は、注出部材38の挿通口50の内径とほぼ等しい外径を有する円筒状のノズル部68が設けられ、ノズル部68は、円筒部54の挿通方向に対して平行に円筒部54の反対側に突出して形成されている。ノズル部68の内周面は注出孔70となり、貫通孔66に対して直角に連通している。ノズル部68の外周面は円筒部54の外周面よりも径が小さく、円筒部54の上端面が円周に沿って上方に面して後述する閉鎖突起48に当接する当接面56となっている。ノズル部68の先端68aは、ノズル部68の外周面から側方に一周して膨出する球状体69が一体に形成されている。球状体69は、ノズル部68の挿通方向に対して直角な方向の、一番突出している直径の長さは、注出筒部46の内側には僅かな隙間を有して摺動可能に入れられ、閉鎖突起48の挿通口50よりは大きい長さである。貫通孔66の開口部66aは、チップ52が所定の長さに押し込まれ遮断弁64が中栓本体37の弁座部34を閉鎖する時は注出部材38の閉鎖突起48の下方に位置し、注出部材38の内側空間72と、チップ52の注出孔70は、連通される。チップ52が突出して遮断弁64が中栓本体37の弁座部34から最も遠く離れる時は、開口部66aは閉鎖突起48の挿通口50内に位置し、挿通口50の内周面である摺動面50aに対面して液密に閉鎖され、注出部材38の内側空間72と、チップ52の注出孔70は、遮断される。この時、円筒部54の当接面56は、閉鎖突起48の内側空間72側の面に当接し、円筒部54の外周面の上端部分は、注出筒部46の内周面に嵌合される。
中栓本体37の軸部32には、一定の太さの円筒状に巻き回された弾性体であるコイルバネ74が設けられている。中栓本体37の軸部32は、チップ52の円筒部54に摺動可能に挿通され、コイルバネ74の上端部は、チップ52の下面52aに当接し、下端部は、中栓本体37の底部28に当接している。コイルバネ74は適度に圧縮されて取り付けられ、チップ52を注出部材38の注出筒部46から突出する方向へ付勢している。
また、容器本体12の口部14には、着脱自在なキャップ76が設けられている。キャップ76は、円板状の上面78と、上面78の周縁部に連続する円筒状の側面80が設けられている。側面80の内周面には、容器本体12の口部14の雄ねじ16に螺合される雌ねじ82が形成されている。上面78の裏面の中心には、ノズル部68の先端68aに、注出孔70を囲んで当接する短い円筒形状の突出部84が設けられている。突出部84の、ノズル部68に当接する面には、注出孔70の通気を確保するための溝部88が形成され、溝部88は突出部84の中心から十字形に形成されている。上面78の裏面の、突出部84の外側には、キャップ76が閉じられた時に注出部材38の、注出筒部46の段部47に嵌合する円筒状の小形押さえリング86が設けられている。上面78の、小形押さえリング86と側面80の間には、大形押さえリング90が設けられている。大形押さえリング90は、側面80よりも少し小さい直径を有する円筒状であり、側面80の内周面から所定間隔離れて設けられている。大形押さえリング90の下端部は、キャップ76を容器本体12に閉めた時に注出部材38の、取付筒部40の円周に設けられた段部45に当接し、注出部材38を押さえ、また中栓本体37を注出部材38と容器本体12の間に挟んで保持する。
次に、この実施形態の液体注出塗布容器10の組立方法について説明する。まず、中栓本体37の軸部32に、コイルバネ74を取り付け、さらにチップ52を、軸部32の上方から円筒部54に挿入させてセットする。次に、注出部材38をチップ52の上からかぶせ、注出筒部46にチップ52のノズル部68を挿通させ、取付筒部40に中栓本体37の取付部20を嵌合させ、一定以上の力で押し込む。中栓本体37のフランジ部22が円錐部44の下端部の内周面に当接し、このときフランジ部22の段部22aが取付筒部40の段部40aに係止され、中栓18が作られる。チップ52が内側空間72に入れられたこの状態の中栓18を、容器本体12の口部14に取り付ける。
次に、皮膚への塗布薬等の薬液92を入れた容器本体12の口部14に、チップ52と中栓本体37と注出部材38を、互いに組み付けた上記の状態で取り付ける。まず、中栓本体37の取付部20を、底部28側の端部から口部14の中に入れる。取付部20は口部14の内周面に液密に嵌合され、フランジ部22は口部14の上端面に当接してそれ以上差し込むことを防ぐ。このとき注出部材38の係合凹部42に口部14の係合突部36が嵌合され係止されて、抜け落ちることがない。
さらに、容器本体12の口部14に、キャップ76を取り付ける。キャップ76を注出部材38の注出筒部46の上からかぶせ、軸周りに回して雌ねじ82を口部14の雄ねじ16に螺合させて取り付ける。注出部材38の段部45は、キャップ76の大形押さえリング90に押圧され、中栓本体37を容器本体12の口部14との間に挟んだ状態で閉じられ、図1に示すように密封状態となる。この時、注出筒部46の段部47にはキャップ76の小形押さえリング86が当接する。またチップ52のノズル部68先端68aにはキャップ76の突出部84が当接し、確実に所定の長さに押し込み、チップ52の遮断弁64が中栓本体37の弁座部34に押し付けられて閉じられ、容器本体12の内部が液密に閉鎖状態となる。この状態では容器本体12を傾けても容器本体12に収容している薬液92が出ることがなく、計量注出塗布容器10を安全に運搬したり保管したりすることができる。
次に、計量注出塗布容器10の使用方法について説明する。容器本体12から薬液98を取り出して使用するときは、まずキャップ76を軸周りに回して、雌ねじ82と口部14の雄ねじ16の螺合を解除して取り外す。キャップ76を取り外す途中の工程では、図2に示すように、キャップ76と容器本体12の螺合が徐々に解除されてキャップ76が少し上昇すると、チップ52もコイルバネ74に付勢されて上昇し、チップ52の遮断弁64は、中栓本体37の弁座部34から少し離れて開かれる。この時、チップ52の貫通孔66の開口部66aは、閉鎖突起48よりも内側空間72側に位置して開かれているため、容器本体12の内の空間は、チップ52の貫通孔66と注出孔70に連通して外側に開放状態となり、容器本体12の内外の通気性が確保される。ノズル部68の先端68aにはキャップ76の突出部84が当接しているが、突出部84には通気用の溝部88が形成されているため通気が遮断されることがない。これにより、保管時の温度差による容器本体12内の圧力上昇があっても、キャップ76を開ける時にエア抜きをして容器本体12内が大気圧と等しくなる。
さらにキャップ76を軸周りに回して螺合を解除し、キャップ76を外すとチップ52を押さえていた力が解除され、チップ52はコイルバネ74に押されて上昇する。チップ52は、円筒部54が中栓本体37の軸部32に摺動可能に嵌合されているため、軸部32の軸方向に沿って摺動し、図3に示すようにチップ52の当接面56が注出部材38の閉鎖突起48に到達し、チップ52はそれ以上移動することがなく、止まる。そしてチップ52の遮断弁64は、中栓本体37の弁座部34から大きく開かれ、容器本体12の内部空間が注出部材38に連通し、容器本体12に収容された薬液92が注出可能となる。この時、チップ52のノズル部68は注出部材38の注出筒部46から外側に突出し、球状体69が露出する。しかし、貫通孔66の開口部66aは、注出部材38の閉鎖突起48に一致し、閉鎖突起48の挿通口50摺動面50aに閉じられているため、薬液92は注出されない閉鎖状態である。
そして、この閉鎖状態で容器本体12を倒立させると、図4に示すように、容器本体12内の薬液92が中栓本体37の透孔30を通過して注出部材38の内側空間72に流入して充満する。チップ52の貫通孔66開口部66aは注出部材38の摺動面50aに塞がれているため、内側空間72内の薬液92がノズル部68から外に漏れることはない。
その閉鎖状態のまま皮膚表面等の被塗布面に近づけ、チップ52のノズル部68先端68aで被塗布面に押し付ける。すると、図5に示すように、チップ52が注出部材38内に押し込まれ貫通孔66開口部66aが閉鎖突起48から離れて内側空間72に位置し、開放状態となり、内側空間72内に充満していた薬液92は、貫通孔66を通って注出孔70に流れ、先端部68aから外に出る。ここで、チップ52のノズル部68の先端68aで被塗布面を軽くたたくようにし、叩いたときの勢いで注出孔70から薬液92を注出する。チップ52は、コイルバネ74で外側に向かって付勢されているため、叩くようにするとコイルバネ74が弾性変形してチップ52が短時間押し込まれるがすぐに復元して図4に示すように閉鎖状態に戻るため、薬液92が多く出すぎることがない。そして、被塗布面に注出された薬液92をノズル部68の球状体69でこすり、所望の面積に伸ばして塗布する。
使用後は、再び容器本体12を正立させ、キャップ76を取り付け、キャップ76の小形押さえリング86でチップ52を所定の長さに押し込み、遮断弁64が弁座部34を塞いだ閉鎖状態となり、液密で安全に保管される。
この実施形態の液体注出塗布容器10によれば、簡単な構造で、内容物の薬液92を注出する前に容器本体12内のエア抜きをして、適量の薬液92を安全に目的の場所へ注出することができる。特に、薬液92は、ノズル部68の先端68aの中心に開口する注出孔70から注出されるため、ノズル部68の先端68aを被塗布面に当てれば狙った部位だけにピンポイントで確実に塗布することができ、薬液92を無駄にすることがなく、必要な位置に所定の量を効果的に注出することができる。また、中栓18とチップ52による液止め機構を有しながら、キャップ76を開けるだけで容易にエア抜きができる構造となり、使用者が、エア抜きを忘れることがなく、薬液92を注出する前に確実にエア抜きをすることができる。十分にエア抜きされるため、容器本体12から薬液92を取り出す時に圧力が高くなった容器本体12内の空気とともに薬液92が吐出する事態を防ぐことができる。従って、薬液92が揮発性の高いものでも、容器本体12内の蒸気圧を下げることができ、安全に使用することができる。
さらに、チップ52の材質をエラストマー等の柔軟な材料にすることにより、中栓18との密着性を高めることができる。また、密着性が高いためコイルバネ74の押力を低く設定することが可能で、注出筒部46から突出するノズル部68を軽く押すだけで薬液92を注出することができる。皮膚に当たる部分が柔らかいので、被塗布面への刺激を軽減することができる。ノズル部68の、被塗布面に当たる先端68aは、柔軟で大きい球状体69が設けられ容易に変形するものであり、チップ52を被塗布面に当てて押し込み、薬液92を注出する際に被塗布面への刺激が少なく、負担を感じることがなく、使用感が良好である。球状体69の外周面の大きさを適宜調整することで、被塗布面への接触圧を変えることができ、また接触する面積を変えて摺動抵抗を調整し、使用感を適宜変更することができる。また、ノズル部68に球状体69を形成することで、使用者が視認しやすくなり、ノズル部68を確認することにより、被塗布面に当てて薬液92を注出して塗布する操作を、容易に理解することができる。
さらに、遮断弁64が設けられ、中栓18の弁座部34に密閉することができ、チップ52を所定の長さに押し込むと容器本体12と中栓18との流通口25が遮断され、容器本体12内の液量に影響されず安定した注出量を保つことができ、勢いよくチップ52を押し込んだ時の過剰な注出を防止することもできる。さらに、キャップ76を閉めた時、容器本体12内を広い面積で確実に密閉することが可能である。
また、チップ52を付勢する手段に、金属製のコイルバネ74を使用しているため、耐久性があり、長期間繰り返し使用してもチップ52の突没動作を確実に行うことができる。また、キャップ76を閉めてチップ52を押し下げたままの状態で保管してもコイルバネ74はクリープが発生し難く、キャップ76を取り外せばチップ52を確実に押し上げて中栓18に密着し、倒立させたときに不用意に液漏れすることを防ぐことができる。
なお、この発明の液体注出塗布容器は上記実施の形態に限定されるものではなく、材料や形状等自由に変更可能である。また、中栓の軸部と、軸部に摺動可能に嵌合するチップの円筒部の形状も、上記実施形態に限定されず、がたつき無く確実にチップが一定方向に移動するものであればよい。また、用途は、薬品や化粧品、その他液体を収容して適量取り出すものであれば良く、上記実施形態には限定されない。中栓の透孔や、チップの貫通孔の数や形状も、上記以外でもよい。液体注出塗布容器を組み立てる順番も、適宜変更可能である。
10 液体注出塗布容器
12 容器本体
14 口部
18 中栓
22 フランジ部
24 仕切壁部
25 流通口
34 弁座部
37 中栓本体
38 注出部材
46 注出筒部
48 閉鎖突起
50 挿通口
50a 摺動面
52 チップ
64 遮断弁
66 貫通孔
66a 開口部
68 ノズル部
68a 先端
69 球状体
70 注出孔
74 コイルバネ
76 キャップ
84 突出部

Claims (5)

  1. 一端部に口部が設けられ薬液を収容する容器本体と、前記口部に取り付けられ注出筒部を有する中栓と、前記中栓の内側に液密に取り付けられ一部が前記注出筒部から突没可能に摺動するチップと、前記チップを前記注出筒部から突出する方向に付勢するコイルバネと、前記容器本体の前記口部に前記中栓を覆って着脱可能に取り付けられたキャップとが設けられ、前記チップには、前記注出筒部から突出する先端と、その他の外周面の所定位置とを連通する注出孔が設けられ、前記注出筒部の内周面には前記チップの外周面と液密に接する摺動面を有し、
    前記チップには、側方で一周した遮断弁が設けられ、前記チップは円筒部を有し、
    前記中栓には、前記口部を塞ぐ仕切壁部と、前記仕切壁部の中心に設けられ前記口部の内外を連通する流通口が設けられ、前記仕切壁部の前記流通口の内周面には、弁座部が上方に開放して設けられ、
    前記チップの先端部を前記コイルバネに抗して前記注出筒部に押し込むと、前記遮断弁と前記弁座部により前記中栓が閉鎖され、前記押し込み力を解除すると前記コイルバネにより前記チップが前記注出筒部から突出し前記円筒部の当接面が前記注出筒部に当接して前記薬液の流出が止まり、
    前記遮断弁が前記弁座に接する位置と、前記当接面が前記注出筒部に接する位置の間で、前記コイルバネの付勢力に抗して前記チップを押し込み、注出された前記薬液を前記チップの先端により被塗布面に塗布することを特徴とする液体注出塗布容器。
  2. 前記チップは、注出筒部よりも柔軟な素材で作られている請求項1の液体注出塗布容器。
  3. 前記チップの、前記注出筒部から突出している先端には、前記チップの外周面から側方に一周して膨出する球状体が一体に形成されている請求項1又は2記載の液体注出塗布容器。
  4. 前記キャップを前記口部に取り付けて閉めると、前記チップが前記コイルバネに抗して前記注出筒部に押し込まれ、前記チップの側面を貫通した貫通孔を介して前記注出孔が前記容器本体内と連通する請求項1の液体注出塗布容器。
  5. 一端部に口部が設けられ薬液を収容する容器本体と、前記口部に取り付けられ注出筒部を有する中栓と、前記中栓の内側に液密に取り付けられ一部が前記注出筒部から突没可能に摺動するチップと、前記チップを前記注出筒部から突出する方向に付勢するコイルバネが設けられ、前記チップには、前記注出筒部から突出する先端と、その他の外周面の所定位置とを連通する注出孔が設けられ、前記注出筒部の内周面には前記チップの外周面と液密に接する摺動面を有し、
    前記チップには、側方で一周した遮断弁が設けられ、前記チップは円筒部を有し、
    前記中栓には、前記口部を塞ぐ仕切壁部と、前記仕切壁部の中心に設けられ前記口部の内外を連通する流通口が設けられ、前記仕切壁部の前記流通口の内周面には、弁座部が上方に開放して設けられ、
    前記チップの先端部を前記コイルバネに抗して前記注出筒部に押し込むと、前記遮断弁と前記弁座部により前記中栓が閉鎖され、押し込みを止めると前記コイルバネにより前記チップが前記注出筒部から突出し前記円筒部の当接面が前記注出筒部に当接して前記薬液の流出を止め、
    前記遮断弁が前記中栓に接する位置と、前記当接面が前記注出筒部に接する位置の間で、前記コイルバネの付勢力に抗して前記チップを押し込むと前記薬液が注出され、注出された前記薬液を前記チップの先端で被塗布面に塗布するものであり、
    前記容器本体を倒立させ、前記チップの先端で被塗布面を軽くたたくようにして前記薬液を注出し、前記チップは前記コイルバネで外側に向かって付勢され、叩くようにすると前記コイルバネが弾性変形して前記チップが短時間押し込まれるがすぐに復元して閉鎖状態に戻り、前記薬液の吐出量を調節し、
    前記チップの遮断弁が、前記中栓の前記弁座部に密閉するまで前記チップを押し込むと、前記遮断弁と前記弁座部により前記中栓が閉鎖され前記薬液の流出が止まることを特徴とする液体注出塗布容器の使用方法。
JP2015226427A 2015-11-19 2015-11-19 液体注出塗布容器とその使用方法 Active JP6653555B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015226427A JP6653555B2 (ja) 2015-11-19 2015-11-19 液体注出塗布容器とその使用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015226427A JP6653555B2 (ja) 2015-11-19 2015-11-19 液体注出塗布容器とその使用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017095117A JP2017095117A (ja) 2017-06-01
JP6653555B2 true JP6653555B2 (ja) 2020-02-26

Family

ID=58803589

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015226427A Active JP6653555B2 (ja) 2015-11-19 2015-11-19 液体注出塗布容器とその使用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6653555B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6952991B2 (ja) * 2017-07-28 2021-10-27 キタノ製作株式会社 塗布体付き容器
JP6942027B2 (ja) * 2017-10-23 2021-09-29 株式会社吉野工業所 塗布容器
JP7084804B2 (ja) * 2018-07-09 2022-06-15 花王株式会社 塗布型容器
KR102117804B1 (ko) * 2020-03-23 2020-06-09 김진우 누름 작동식 화장품 용기
JP2022051322A (ja) * 2020-09-18 2022-03-31 株式会社 資生堂 流動体注出容器

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57154663U (ja) * 1981-03-23 1982-09-28
JP4407871B2 (ja) * 2001-04-26 2010-02-03 株式会社吉野工業所 液体塗布容器
JP3759428B2 (ja) * 2001-05-21 2006-03-22 キタノ製作株式会社 定量注出容器
JP2006036319A (ja) * 2004-07-29 2006-02-09 Yoshino Kogyosho Co Ltd 定量注出器
JP2010100303A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Kitano Seisaku Kk エア抜き機構付き容器
JP6310674B2 (ja) * 2013-11-01 2018-04-11 ロート製薬株式会社 点眼用容器
JP6442348B2 (ja) * 2015-03-31 2018-12-19 株式会社吉野工業所 塗布容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017095117A (ja) 2017-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6653555B2 (ja) 液体注出塗布容器とその使用方法
JP6496655B2 (ja) 計量注出塗布容器
JP5102690B2 (ja) 定量注出容器
JP6076863B2 (ja) 計量注出容器
JP2002337910A (ja) 定量注出容器
GB2570509A (en) Improvement to a dosing apparatus and a container
JP6990398B2 (ja) 注出弁付き容器
JP6294701B2 (ja) 液体容器
JP2003128109A (ja) 定量注出容器
JP5917065B2 (ja) 塗布体付き滴下容器
JP2021107257A (ja) 定量吐出容器
JP6564721B2 (ja) 計量塗布容器
JP6952991B2 (ja) 塗布体付き容器
JP2010100303A (ja) エア抜き機構付き容器
JP6670569B2 (ja) ノック式容器
JP6570885B2 (ja) 塗布体付き容器
JP4567176B2 (ja) 塗布容器
CN108290029B (zh) 储存和分发器装置
JP7478407B2 (ja) 塗布体付き容器
JP6679167B2 (ja) 定量注出容器
US20160128446A1 (en) Liquid Cosmetic Applicator
JP6671734B2 (ja) 計量注出塗布容器
JP2005132423A (ja) 定量注出塗布容器
RU220758U1 (ru) Насадка для подачи текучей среды
JP6679168B2 (ja) 定量注出容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190702

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190917

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191211

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6653555

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250