JP6652746B2 - ヒ素の浸出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒ化銅スライムなどの銅ヒ素含有物のアルカリ酸化浸出において、ヒ素を効率よく浸出させる方法に関する。
銅の電解精錬において、銅アノードにはヒ素、アンチモン、ビスマス等の不純物が含まれており、電解によって銅アノードから溶出した不純物は次第に電解液に蓄積する。電解液中の不純物は電気銅に混入して品位を低下するので、電解液の一部は抜き出されて浄液処理される。この浄液処理は一般に電解採取法や硫化法によって行われ、電解採取法の浄液処理では、浄液処理の電気銅が電解採取されると共に、電解液に含まれる不純物はヒ化銅スライムになって槽底に溜まる。
このような電解浄液によって生成するヒ化銅スライムはCuAsなどのヒ化銅が含まれており、さらに少量の鉛や錫などが含まれている。具体的には、ヒ化銅スライムは、例えば、銅40〜60質量%、ヒ素20〜40質量%が含まれており、鉛、錫、アンチモン、ビスマスなどが各々0.5〜5質量%程度含まれている。
銅電解精錬で発生するヒ化銅スライムには多量の銅が含まれているので銅製錬工程に戻して繰返し処理される。また、ヒ化銅スライムにはヒ素も多く含まれているので、繰返し処理によってヒ素が蓄積するのを避けるため、ヒ化銅スライムに含まれるヒ素と銅を分離し、ヒ素を安定な化合物に固定化処理して銅製錬の系外に除去することも知られている(特許文献1)。
銅とヒ素を分離方法は、最初にヒ素を浸出させる方法が一般的であり、ヒ素の浸出方法としては、硫黄の存在下でヒ素を浸出して銅を硫化銅にして沈澱分離する方法、アルカリ酸化浸出する方法、硫酸スラリーにして酸化浸出する方法などが知られている(特許文献2、特許文献3)。
特開2014−208338号公報 特開2007−314405号公報 特開2009−079237号公報
アルカリ酸化浸出はヒ素を低い電位で5価まで酸化でき、空気酸化できる利点がある。しかし、スラリー液をアルカリ性に調整したヒ化銅スライムに、通常のエアノズルを用いて空気を吹き込んで空気酸化しようとすると、気泡内の酸素が液中に十分に溶解し難いので多量の空気を必要とし、酸化処理の効率が極めて低いと云う問題がある。一方、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムなどの薬剤を用いるとコスト高になる。
本発明は、従来の空気酸化によるアルカリ酸化浸出における前記問題を解決したものであり、ヒ化銅スライムなどの銅ヒ素含有物のアルカリ酸化浸出において、ヒ素を効率よく酸化浸出する方法を提供する。
本発明は以下の構成を有するヒ素の浸出方法に関する。
〔1〕銅ヒ素含有物をスラリーにし、酸化剤を添加してヒ素を浸出する方法において、該スラリーをpH7.5以上のアルカリ性にし、マイクロバブル空気泡を酸化剤として用い、該スラリーを25℃〜80℃に加温し、該マイクロバブル空気泡を、該スラリー1L当たり、0.2L/分以上の流量で10時間以上、あるいは0.5L/分以上の流量で5時間以上、該スラリーに吹込むことによって、浸出率55%以上でヒ素を浸出させることを特徴とするヒ素の浸出方法。
〔2〕該銅ヒ素含有物がヒ化銅スライムであり、該ヒ化銅スライムに、NaOH/Asモル比1.5〜3倍の水酸化ナトリウムを加えて、pH7.5以上であって固形分濃度100〜300g/Lのスラリーにする上記[1]に記載するヒ素の浸出方法。
〔具体的な説明〕
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の処理方法は、銅ヒ素含有物をスラリーにし、酸化剤を添加してヒ素を浸出する方法において、該スラリーをpH7.5以上のアルカリ性にし、マイクロバブル空気泡を酸化剤として用い、該スラリーを25℃〜80℃に加温し、該マイクロバブル空気泡を、該スラリー1L当たり、0.2L/分以上の流量で10時間以上、あるいは0.5L/分以上の流量で5時間以上、該スラリーに吹込むことによって、浸出率55%以上でヒ素を浸出させることを特徴とするヒ素の浸出方法である。
本発明のヒ素浸出方法において、処理対象の銅ヒ素含有物は、例えば、銅とヒ素の金属間化合物であるヒ化銅(CuAs、CuAs)などを含有するスライムである。前記スライムは銅電解液中不純物の電解採取工程において、電極に付着し、また電解槽底部から回収される泥状物であり、一般にヒ素20〜40質量%および銅40〜60質量%をヒ化銅として含んでいる。
本発明のヒ素浸出方法は、前記ヒ化銅スライム等を水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液に混合してアルカリ性のスラリーにし、加温下、前記スラリーにマイクロバブル空気泡を吹き込んでヒ素を浸出する。
ヒ化銅含有スラリーのpHは7.5以上が好ましい。スラリーのpHが7.5未満では銅が浸出し始めるので好ましくない。なお、pH14程度の場合にはCu、Pbなどの重金属イオンが最初は溶出するが、浸出反応が進むにつれて液中のアルカリが消費されて浸出液のpHが低下するので、Cu、Pbなどの溶出濃度は次第に低下する。
ヒ化銅スライムに水酸化ナトリウムを添加してpH7.5以上のアルカリ性スラリーにする場合、水酸化ナトリウムの添加量は、NaOH/Asモル比=1.5〜3倍になる量が好ましい。例えば、NaOH/Asモル比=1以下では、ヒ素の浸出率が低く、35%以下であるが、NaOH/Asモル比=1.5の水酸化ナトリウム量になるとヒ素の浸出率が75%程度に高まり、NaOH/Asモル比=2の水酸化ナトリウム量ではヒ素の浸出率が78%程度に向上する。
スラリーの固形分濃度は100〜300g/Lが好ましい。固形分濃度が100g/Lより低いと酸化浸出の効率が低下し、300g/Lより高いとマイクロバブル空気泡の吹込み圧が高くなり、均一にバブリングし難くなるので好ましくない。
酸化浸出時のスラリーの液温は25℃〜80℃が好ましく、これより高温にする必要はない。液温が25℃より低いとヒ素が浸出し難く、液温が80℃より高くてもヒ素の浸出効果はあまり変わらない。
本発明のヒ素の酸化浸出方法は、酸化剤として、マイクロバブル空気泡を用いる。一般に数μm〜50μm径の気泡はマイクロバブルと云われている。本発明のヒ素の酸化浸出方法は、前記マイクロバブル空気泡を前記スラリーに吹き込んでヒ素の酸化浸出を行う。前記マイクロバブル空気泡は空気中の酸素がスラリーに溶け込みやすく、ヒ素の酸化浸出が促進される。なお、前記マイクロバブル空気泡は空気に限らず、酸素やオゾンを加えてもよい。
前記酸化浸出によって、例えば、次式に示すように、ヒ化銅が水酸化ナトリウム液中で酸化され、銅が酸化銅ないし水酸化銅を形成して固形分の残渣になり、ヒ素がヒ酸ナトリウムを形成して液中に浸出される。
2CuAs+4NaOH+4O=3CuO↓+2NaHAsO+H
気泡径が1〜100mmの気泡(以下、ミリバブル空気泡という)は液中の上昇速度が速く、液中を急激に上昇して液面で気泡が破裂する。一方、マイクロバブルは気泡体積が微細であるため液中の上昇速度が遅く、比較的長く液中に滞在する。一般に気泡径10μmのマイクロバブルの上昇速度は3mm/分程度であると云われており、通常の気泡よりも格段に遅い。さらに液中では気泡の大きさに反比例して気泡に加わる圧力が大きくなるので、この加圧効果によって気泡中の酸素が液中に溶解しやすく、スラリー中の溶存酸素量が十分に増加するので、ヒ素が酸化しやすい。
マイクロバブルは液中に長く滞留するので、マイクロバブルが液中の粒子に付着し、酸化浸出が促進する効果もある。さらに、マイクロバブルの多くは液中に自己破壊するので、破壊時に生じる衝撃波によって自己破壊近辺の粒子の浸出速度が上昇することが期待される。
マイクロバブルは、高圧下で気体を大量に溶解させた後に減圧して再気泡化する加圧減圧法や、渦流中に気体を導入してファン等により気体を切断粉砕して発生させる気液せん断法などによって発生させることができる。例えば、アスピレーターなどのベンチュリー構造内にスラリーを流し、減圧によって気体を吸引し、この渦流を崩壊させることによってマイクロバブルを発生する構造の装置が市販されており、この装置を用いることができる。
本発明のヒ素浸出方法において、前記マイクロバブル空気泡の全吹込量は、固形分濃度100〜300g/Lのスラリーについて、スラリー1L当たり30〜900L程度が好ましい。また、マイクロバブル空気泡の吹込み流量は、スラリー1L当たり、0.2L/分以上が好ましい。マイクロバブル空気泡の吹込み流量がスラリー1L当たり0.1L/分以下ではヒ素の浸出速度が低くなる。
具体的には、実施例の表1および図1に示すように、例えば、マイクロバブル空気泡をスラリー1L当たり0.2L/分の流量で10時間吹込むことによって、浸出率66%でヒ素を酸化浸出することができる。また、マイクロバブル空気泡を0.5L/分の流量で5時間吹込むことによって、浸出率55%でヒ素を酸化浸出することができ、0.5L/分の流量で10時間吹込むことによって、浸出率78%でヒ素を酸化浸出することができる。
なお、マイクロバブル空気泡の吹込み流量が1L当たり0.1L/分では、5時間の吹込みでヒ素の浸出率は34%程度である。吹込み空気の総量が少ないため、ヒ素の浸出率は低い。
一方、気泡径0.5〜5mmの空気泡(ミリバブルと云う)を用いた場合には、スラリー1L当たり0.5L/分の流量で5時間吹込みを行ったときのヒ素の浸出率は30%程度であり、本発明のマイクロバブルによる酸化浸出はミリバブルを用いた場合よりも3倍以上の効果を有する。
本発明のマイクロバブル空気泡によるヒ素浸出方法は、ミリバブルの空気泡を用いる方法に比べて少ない空気量で高いヒ素浸出率を得ることができる。また、本発明のマイクロバブル空気泡によるヒ素浸出方法は、空気泡は充分に小さいので気泡をさらに砕いて微細にするために強撹拌する必要が無く、スラリー液が均一になる程度の撹拌で浸出を進めることができる。さらに、薬剤の酸化剤が不要であり、空気を利用することができるので処理コストを低減することができる。
実施例1〜7、比較例1〜3の結果を示すグラフ。
以下、本発明の実施例を比較例と共に示す。実施例および比較例において、液および滓中のヒ素濃度をICP−AESによって測定し、ヒ素の浸出率を次式によって求めた。
ヒ素浸出率(%)=〔液中のヒ素量〕/(〔液中のヒ素量〕+〔残渣中のヒ素量〕)×100
マイクロバブル空気泡は、ダイヤフラムポンプ(イワキ社製品)に市販のアスピレーター(アズワン社製品、型番1-689-04 PTFE)を接続した装置を用いて発生させた。なお、発生した空気泡を水中に吹込んで白濁した状態および空気泡の上昇速度から気泡径がマイクロバブルの空気泡であることを確認した。
実施例および比較例の結果を図1に示した。
〔実施例1〕
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後に、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を1L/分の流量で5時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓の量又はこれらに含まれるヒ素濃度を測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
〔実施例2〕
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を1L/分の流量で10時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓の量又はこれらに含まれるヒ素濃度を測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
〔実施例3〕
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を0.5L/分の流量で5時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓の量又はこれらに含まれるヒ素濃度を測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
〔実施例4〕
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を0.5L/分の流量で10時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
参考例5
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を0.2L/分の流量で5時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
〔実施例6〕
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を0.2L/分の流量で10時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
〔実施例7〕
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を3L/分の流量で5時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
〔比較例1〕
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながら直径1〜2mmのノズルを用いてミリバブル空気泡を1L/分の流量で5時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
〔比較例2〕
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらミリバブル空気泡を3L/分の流量で5時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
〔比較例3〕
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらミリバブル空気泡を6L/分の流量で5時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
Figure 0006652746





〔実施例8〕
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gに水2Lと、NaOH/Asモル比をそれぞれ1、1.6、2になるように水酸化ナトリウムを加え、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を0.5L/分の流量で10時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表2に示す。
表2に示すように、NaOH/Asモル比が1.0ではヒ素の浸出率が35%であるが、NaOH/Asモル比が1.6ではヒ素の浸出率が76%になり、NaOH/Asモル比が2.0ではヒ素の浸出率が78%に向上した。
Figure 0006652746
本発明のヒ素浸出方法は、銅製錬所におけるヒ化銅スライムに含まれるヒ化銅のヒ素と銅を効率良く分離する処理工程に適用することができる。

Claims (2)

  1. 銅ヒ素含有物をスラリーにし、酸化剤を添加してヒ素を浸出する方法において、該スラリーをpH7.5以上のアルカリ性にし、マイクロバブル空気泡を酸化剤として用い、該スラリーを25℃〜80℃に加温し、該マイクロバブル空気泡を、該スラリー1L当たり、0.2L/分以上の流量で10時間以上、あるいは0.5L/分以上の流量で5時間以上、該スラリーに吹込むことによって、浸出率55%以上でヒ素を浸出させることを特徴とするヒ素の浸出方法。
  2. 該銅ヒ素含有物がヒ化銅スライムであり、該ヒ化銅スライムに、NaOH/Asモル比1.5〜3倍の水酸化ナトリウムを加えて、pH7.5以上であって固形分濃度100〜300g/Lのスラリーにする請求項1に記載するヒ素の浸出方法。
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