JP6652746B2 - ヒ素の浸出方法 - Google Patents
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Description
〔1〕銅ヒ素含有物をスラリーにし、酸化剤を添加してヒ素を浸出する方法において、該スラリーをpH7.5以上のアルカリ性にし、マイクロバブル空気泡を酸化剤として用い、該スラリーを25℃〜80℃に加温し、該マイクロバブル空気泡を、該スラリー1L当たり、0.2L/分以上の流量で10時間以上、あるいは0.5L/分以上の流量で5時間以上、該スラリーに吹込むことによって、浸出率55%以上でヒ素を浸出させることを特徴とするヒ素の浸出方法。
〔2〕該銅ヒ素含有物がヒ化銅スライムであり、該ヒ化銅スライムに、NaOH/Asモル比1.5〜3倍の水酸化ナトリウムを加えて、pH7.5以上であって固形分濃度100〜300g/Lのスラリーにする上記[1]に記載するヒ素の浸出方法。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の処理方法は、銅ヒ素含有物をスラリーにし、酸化剤を添加してヒ素を浸出する方法において、該スラリーをpH7.5以上のアルカリ性にし、マイクロバブル空気泡を酸化剤として用い、該スラリーを25℃〜80℃に加温し、該マイクロバブル空気泡を、該スラリー1L当たり、0.2L/分以上の流量で10時間以上、あるいは0.5L/分以上の流量で5時間以上、該スラリーに吹込むことによって、浸出率55%以上でヒ素を浸出させることを特徴とするヒ素の浸出方法である。
2Cu3As+4NaOH+4O2=3Cu2O↓+2Na2HAsO4+H2O
ヒ素浸出率(%)=〔液中のヒ素量〕/(〔液中のヒ素量〕+〔残渣中のヒ素量〕)×100
マイクロバブル空気泡は、ダイヤフラムポンプ(イワキ社製品)に市販のアスピレーター(アズワン社製品、型番1-689-04 PTFE)を接続した装置を用いて発生させた。なお、発生した空気泡を水中に吹込んで白濁した状態および空気泡の上昇速度から気泡径がマイクロバブルの空気泡であることを確認した。
実施例および比較例の結果を図1に示した。
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後に、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を1L/分の流量で5時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓の量又はこれらに含まれるヒ素濃度を測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を1L/分の流量で10時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓の量又はこれらに含まれるヒ素濃度を測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を0.5L/分の流量で5時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓の量又はこれらに含まれるヒ素濃度を測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を0.5L/分の流量で10時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を0.2L/分の流量で5時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を0.2L/分の流量で10時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を3L/分の流量で5時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながら直径1〜2mmのノズルを用いてミリバブル空気泡を1L/分の流量で5時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらミリバブル空気泡を3L/分の流量で5時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gを2Lの水酸化ナトリウム溶液(NaOH濃度60g/L、NaOH/As=2mol/mol)に混合して、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらミリバブル空気泡を6L/分の流量で5時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表1および図1に示した。
ヒ化銅スライム(As28.5質量%、Cu62.3質量%)の乾燥重量400gに水2Lと、NaOH/Asモル比をそれぞれ1、1.6、2になるように水酸化ナトリウムを加え、固形分濃度195g/Lのヒ化銅含有スラリーを調製した。このスラリーを55℃に加温した後、撹拌しながらマイクロバブル空気泡を0.5L/分の流量で10時間吹込んでヒ素を浸出させた。吹込み後、前記スラリーを濾過し、固液分離を行った。分離した液および滓に含まれるヒ素濃度をICPによって測定し、ヒ素の浸出率を求めた。この結果を表2に示す。
表2に示すように、NaOH/Asモル比が1.0ではヒ素の浸出率が35%であるが、NaOH/Asモル比が1.6ではヒ素の浸出率が76%になり、NaOH/Asモル比が2.0ではヒ素の浸出率が78%に向上した。
Claims (2)
- 銅ヒ素含有物をスラリーにし、酸化剤を添加してヒ素を浸出する方法において、該スラリーをpH7.5以上のアルカリ性にし、マイクロバブル空気泡を酸化剤として用い、該スラリーを25℃〜80℃に加温し、該マイクロバブル空気泡を、該スラリー1L当たり、0.2L/分以上の流量で10時間以上、あるいは0.5L/分以上の流量で5時間以上、該スラリーに吹込むことによって、浸出率55%以上でヒ素を浸出させることを特徴とするヒ素の浸出方法。
- 該銅ヒ素含有物がヒ化銅スライムであり、該ヒ化銅スライムに、NaOH/Asモル比1.5〜3倍の水酸化ナトリウムを加えて、pH7.5以上であって固形分濃度100〜300g/Lのスラリーにする請求項1に記載するヒ素の浸出方法。
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