JP6651969B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
特許文献2では、従動回転する定着ローラに対して、所定の負荷トルクを付与することにより、定着ローラと加圧ローラとの間に微小な速度差を生じさせ、定着ベルト表面に付着したワックスをクリーニングすることにより、光沢ムラの異常の発生を防止する技術が開示されている。
なお、以下、普通紙(固体)の表面又は裏面に占める「炭酸カルシウム量」を「炭酸カルシウム濃度」と称して説明する。
しかし、画像形成に対するコスト低減の要求から、ユーザーは推奨紙ではなく、安価な普通紙を用いることが非常に多くなってきた。特に安価な普通紙のほとんどは、コストの高いセルロースを少なくし、コストの低い炭酸カルシウムを多くし、PPC(Plain Paper Copier)用として販売している。これら炭酸カルシウムを多くした普通紙は白く、初期は画像形成が問題なく行われることが多いため、ユーザーは好んで使用するようになってきた。
しかし、特開2010−117586号公報に開示されている炭酸カルシウム量とあるのは、それぞれのピーク高さの比でしかなく、具体的に普通紙表面に存在する炭酸カルシウムの量を定量したものではない。また、特開2010−117586号公報に開示されているそれぞれのピーク高さ比の値は、実際に存在する普通紙表面の炭酸カルシウムの量が圧倒的に異なる場合の上下関係を評価できるものの、普通紙の同一面であっても、IRスペクトルのピーク高さの比は非常に大きくバラツキ、一定にならなかった。
以上のような理由から、普通紙の表裏それぞれの炭酸カルシウムの量は、画像形成に大きな影響を与えるにも関わらず、炭酸カルシウムの濃度に関しては、普通紙全体に対する濃度しか得られていなかった。
上記の問題を考慮しつつ、本発明者は、普通紙表面の付着物を一般的に用いられるGeをクリスタルとするATR法による定性分析を行っていたところ、同じ普通紙の面内であれば、IRスペクトルの吸光度は測定箇所により最大の吸光度は変化するものの、全体的な形状は大きく変化するものではないことに気が付いた。
クリスタルであるダイヤモンドは、Geより圧倒的に硬いため、Geの場合に比べてクリスタルにサンプルを強く押し付けることができる。そこで、サンプルをクリスタルに押し付ける加圧力を徐々に上げていったところ、80N以上で、IRスペクトルがほぼ安定することを見出した。
特に、炭酸カルシウムのIRピークとして873cm-1のピーク面積と、セルロースのIRピークとして897cm-1のピーク面積の比は、同じ紙の同じ面であれば、ほぼ一定となることを見出した。
とはいえ、ATR法におけるIR光の侵入深さは前述のように波数依存性があるため、炭酸カルシウムの定量方法に用いる炭酸カルシウムとセルロースのピークの組としては、波数の近いピークの組を選ぶことが好ましい。これは、炭酸カルシウムに起因するピーク面積(A)とセルロースに起因するピーク面積(B)の比A/Bは、同じ深さの領域の炭酸カルシウムとセルロースの量の比となるため、A/Bは安定な値になりやすいためである。
A/Bは、測定領域(普通紙表面)の炭酸カルシウムの重量とセルロースの重量の比に相関している。そのため、A/Bの値だけであっても、普通紙表面の相対的な比較を行うことができる。A/Bの値を具体的な炭酸カルシウムの濃度(wt%、炭酸カルシウム/(炭酸カルシウム+セルロース)×100)とするためには、表面の炭酸カルシウムとセルロースの重量比が既知である普通紙のA/Bを測定して検量線を作り、炭酸カルシウム濃度に換算することで普通紙表面の炭酸カルシウム濃度を定量することができるようになる。
また、普通紙の物理強度特性として、クラー剛度、曲げ剛度、SST縦繊維配向、潤滑引張強さ、耐屈折回数、表面強度、内部結合強さ等、既存の方法により測定した値があると、非常に有用であるが、全てのデータがなくてもよい。
水特性としては、水分、ステキヒトサイズ度、コップ給水度、浸水伸度等、既存の方法により測定した値があると、非常に有用であるが、全てのデータがなくても良い。
成分特性として、灰分、填料の種類、紙面pH等、既存の方法により測定した値があると、非常に有用であるが、全てのデータがなくてもよい。
製品特性として、生カール、オープンカール、切口ランク、チリ等、既存の方法により測定した値があると、非常に有用であるが、全てのデータがなくてもよい。
上記データが、一つの普通紙に対してひも付けされたデータ群を、各普通紙に対して蓄積したデータベースは、各普通紙を用いて画像形成を行う際に、非常に有用なデータ群となる。
これらのデータべースから、各ユーザーの使用する普通紙を識別し、それぞれの普通紙に適した画像形成条件を設定することで、高品質の画像が長期にわたって形成可能となる。
なお、画像形成しようとする印刷媒体がデータベースにない場合は、特殊な普通紙でない限り発生しないと想定されるが、データベースからデータを取得できない場合は、例えばユーザーが手動で設定できる、デフォルト値による設定が適用されるなどの態様にしておくことが好ましい。
<定着装置の一実施形態>
次に、本発明の画像形成装置が有する定着装置について説明する。定着装置においては、定着部材と加圧部材とを当接させてトナーを印刷媒体に定着させる。本発明における定着装置の一実施形態の構成について説明する。
まず、定着装置に熱ローラ方式を採用した構成について説明する。本実施形態の定着装置は、中空の芯金と離型層から成り、内部に熱源を有する定着ローラと、定着ローラに圧接して配置され、定着ローラの回転に従動して回転する弾性層を有する加圧ローラと、を有する。
次に、定着装置のその他の実施形態について説明する。本実施形態ではベルト定着方式の定着装置である。本実施形態の定着装置は、加熱源により加熱される加熱回転体と、加熱回転体に平行して配置された定着回転体と、加熱回転体と定着回転体との間に架け回された無端状の定着ベルトと、定着ベルトを介して定着回転体を押圧する加圧回転体と、を有する。
定着ベルト251は、定着ローラ253及び加熱ローラ254により支持されている。
芯金41を構成する材料としては、特に限定されないが、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属材料が挙げられる。
弾性層42を構成する材料としては、特に限定されないが、発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム材料が挙げられる。
定着ベルト251は、基材上に、弾性層及び離型層が順次積層されている。
定着ベルト251の全体の厚さは、通常、1mm以下である。
基材の厚さは、通常、20〜50μmである。
基材を構成する材料としては、特に限定されないが、ポリイミド等の樹脂材料が挙げられる。
弾性層を構成する材料としては、特に限定されないが、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム材料が挙げられる。
離型層を構成する材料としては、特に限定されないが、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルスルフィド)等が挙げられる。
次に、トナー固着について説明する。図6に示したように、定着装置12では、記録紙上のトナーは定着装置12における定着ローラあるいは定着ベルトと加圧ローラのニップ内で熱と圧力を受ける。このときに、熱によりトナーは溶融状態になり、粘弾性が低下する。また、同時に、圧力を受けることで記録紙上に広がるとともに記録紙の繊維中に入り込む。そして記録紙がニップ内から抜け出して、熱ローラ方式の場合には両方のロ−ラから分離爪34により剥離され離れてゆく。
本発明において、回転負荷付与部材は定着装置の定着部材又は加圧部材に回転負荷を付与する。そして、回転負荷付与部材が付与する回転負荷は、印刷媒体の表面及び裏面の炭酸カルシウム量に応じて決定される。回転負荷の決定は画像形成装置における条件決定部により行われる。
式:炭酸カルシウム量の比=印刷媒体における炭酸カルシウム量の多い面の炭酸カルシウム量(wt%)/印刷媒体における炭酸カルシウム量の少ない面の炭酸カルシウム量(wt%)
次に、本発明の画像形成装置及び画像形成方法について詳細を説明する。
本発明の画像形成装置は、定着部材と加圧部材とを当接させてトナーを印刷媒体に定着させる定着装置と、前記定着部材又は前記加圧部材に回転負荷を付与する回転負荷付与部材と、少なくとも普通紙の製品名、普通紙の表面及び裏面の炭酸カルシウム量を有するデータベースから、前記印刷媒体の表面及び裏面の炭酸カルシウム量を取得するデータ取得部と、前記印刷媒体の表面及び裏面の炭酸カルシウム量に応じて、前記回転負荷付与部材の回転負荷を決定する条件決定部と、を備える。
前記静電潜像形成工程は、像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
−像担持体−
前記像担持体(「静電潜像担持体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。
画像形成装置に用いる像担持体(感光体)は、導電性支持体と、該導電性支持体上に少なくとも感光層を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記白色顔料としては、例えば酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物が挙げられ、これらの中でも、導電性支持体からの電荷の注入防止性が優れる酸化チタンが特に好ましい。
前記樹脂としては、例えばポリアミド、ポリビニルアルコール、カゼイン、メチルセルロース等の熱可塑性樹脂;アクリル、フェノール、メラミン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ等の熱硬化性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記下引き層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましい。
前記フェノール系化合物としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコ−ルエステル、トコフェロール類などが挙げられる。
前記パラフェニレンジアミン類としては、例えば、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなどが挙げられる。
前記ハイドロキノン類としては、例えば、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなどが挙げられる。
前記有機硫黄化合物類としては、例えば、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなどが挙げられる。
前記有機燐化合物類としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなどが挙げられる。
これら化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品を容易に入手できる。
前記酸化防止剤の添加量は、添加する層の総質量に対して0.01〜10質量%が好ましい。
また、前記感光層中にはレベリング剤を添加しても構わない。該レベリング剤としては、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコンオイル類;測鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー、又はオリゴマーが使用される。前記レベリング剤の使用量は、前記結着樹脂100質量部に対して、0〜1質量部が好ましい。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、等が挙げられる。
前記帯電器としては、交流成分を有する電圧を印加する電圧印加手段を有するものが好ましい。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、等の各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像工程は、前記静電潜像を、トナー乃至現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、画像形成装置が白黒専用機であれば、記憶媒体である普通紙に直接転写する。画像形成装置がカラー機であれば、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記像担持体(感光体)を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記像担持体は、感光体上に形成されたトナー像を一次転写して色重ねを行い、更に記録媒体へ転写を行う、いわゆる中間転写方式による画像形成を行う際に使用する、中間転写体であってもよい。
中間転写体に表面層を設ける際には、上述の感光体表面層に使用した表面層材料の内、電荷輸送材料を除く組成物に、適宜、導電性物質を併用して抵抗調整を行い、使用することができる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができるが、ダイレクトメールとして用いることを考慮すると、記録媒体自体は白色であることが好ましい。また、記録媒体表面には、炭酸カルシウム、タルク、カオリン等の白色顔料のコート層を有していることが好ましい。
白色顔料の層(コート層)の厚みは、情報シートの見た目の良さを維持するためには、1μm以上、好ましくは1.5〜3μm以上であることが好ましい。
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を前記定着手段を用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写するごとに行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、上述の定着装置を用いて行う。上述したように、例えば加熱加圧の手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、等が挙げられる。加圧ローラは、通常加熱の必要はないが、加熱を行うことにより、加熱ローラや無端ベルト表面の温度差を低くすることで、画像形成された普通紙を平坦にすることができ、定着後の普通紙がカールすることにより、再び定着に巻き込まれてしまう、いわゆるジャムの発生を抑えることができるとともに、大量に画像形成された普通紙が、整然とスタックすることができるようになり、好ましい。
また、表面にダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、炭化ケイ素、酸化アルミニウム等の研磨剤を担持させたローラを加熱ローラあるいは無端ベルト、及び/又は加圧ローラに摺擦し、加熱ローラあるいは無端ベルト、及び/又は加圧ローラ表面を均一にすることも、所謂定着リフレッシュも、定着クリーニングの一種として行われる。
前記除電工程は、前記像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
前記クリーニング工程は、前記像担持体上に残留する前記電子写真用トナーを除去するとともに、普通紙表面から移行した炭酸カルシウムを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段は、転写手段より下流側かつ帯電器より上流側に設けられることが好ましい。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記像担持体上に残留するトナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。中でも、ブレードクリーニングが転写残トナーと炭酸カルシウムの除去には最も効率が良く好ましい。ブレードクリーニングでは、一般に耐摩耗性に優れるポリウレタンが用いられる。ブレードクリーニングにおいて、ポリウレタンそのものを用いても良いが、炭酸カルシウムはトナーよりも硬く、角ばった形状であるため、ポリウレタン表面をアクリル化合物でコーティングしたり、アクリル化合物やイソシアネート化合物をポリウレタンに含浸し、ブレードの強度を向上させていることが好ましい。
次に、以上の各手段を用いた複写機100Bの基本的な構成について図を用いて説明する。なお、本実施形態では、データベース、データ取得部、条件決定部の図示を省略する。上述したようにデータベースは画像形成装置の内部に備えていてもよいし、画像形成装置の外部に備えていてもよい。
また、プリンタ部150には、中間転写ベルト50におけるベルト駆動ローラ14とクリーニング対向ローラ15との間の張架面に対向するように、搬送方向に沿って、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの四つの画像形成ユニット18が対向して並置されたタンデム型画像形成部120が配置されている。
プリンタ部150における二次転写装置22及び定着装置25の下方には、記録媒体Sの両面に画像形成を行う際に記録媒体Sを反転させる反転装置28が配置されている。
レジストローラ49は、一般には接地されて使用されるが、記録媒体Sの紙粉除去のためにバイアスが印加された状態で使用されてもよい。
ATR測定装置(クリスタル:ダイヤモンド/ZnSe、入射角:45°、1回反射)をセットしたフーリエ変換赤外分光分析装置Frontier MIR/FIR(パーキンエルマー社製)を用い、炭酸カルシウム粉/セルロース粉の混合粉のIRスペクトルを測定した。IRスペクトルの測定条件を表1に示す。
測定したIRスペクトルから炭酸カルシウムに起因するピーク面積(A)とセルロースに起因するピーク面積(B)の比A/Bを算出し、炭酸カルシウム/(炭酸カルシウム+セルロース)に対してプロットしたところ、非常に良い相関関係が得られた。図10に炭酸カルシウム/(炭酸カルシウム+セルロース)に対してA/Bをプロットした結果を示す。
A/Bを求めた結果、表面が7.31、裏面が2.47であった。これらA/Bの値と図11の炭酸カルシウムの検量線から、表面の炭酸カルシウム濃度は、表面が32.1wt%、裏面が13.8wt%となった。
ここで、測定を行った普通紙HAMMERMILL COLOR COPY DIGITALの表面のSEM写真が図1である。炭酸カルシウム濃度が32.1wt%と測定された表面(a)の炭酸カルシウムの方が、13.8wt%の裏面(b)に比べて圧倒的に多いことが分かる。
図13に示すように、炭酸カルシウム濃度(JIS法)と炭酸カルシウム濃度(ATR法)には、傾きがほぼ1の良い直線関係が得られ、ATR法により定量される炭酸カルシウム濃度が正しい値であることが証明された。
国内外で市販されている160種類のPP用普通紙及びPPC/インクジェット共用普通紙についてATR法により各面の炭酸カルシウム濃度を測定した。
各普通紙について、登録番号、製品名、統一商品コード、ロット番号、販売国、坪量、厚さ、密度開封面の炭酸カルシウム濃度、開封面と逆の面の炭酸カルシウム濃度、及び備考を入力し、普通紙のデータベースを作成した。
作成したデータベースは、クラウド環境に記録しており、インターネットに接続した画像形成装置が読み込むことが可能とした。データベースの値は、定期的に追加されるようにした。
株式会社リコー製複写機imagio NEO451を用いて検証を行った。図9に示される画像形成装置、図6に示される定着ローラを備える定着装置を用いた。
検証では、画像形成装置に炭酸カルシウム量が異なる普通紙A(炭酸カルシウム量:3.0wt%(表面)、3.2wt%(裏面))、普通紙B(炭酸カルシウム量:1.5wt%(表面)、1.8wt%(裏面))、普通紙C(炭酸カルシウム量:14.0wt%(表面)、9.0wt%(裏面))、普通紙D(炭酸カルシウム量:24.0wt%(表面)、27.1wt%(裏面))をA4Yでセットし、印刷テストを行った。
その検証結果を表2に示す。印刷条件として、画像は、画像面積率が3%となるように、ランダムに文字画像を形成したものを用いた。
トナー固着性については、上記画像を総通紙枚数100k枚、1枚ごとに10秒間欠で印刷して白紙部への固着トナーの落下を確認し、評価した。ここで、評価基準は以下の通りである。なお、「◎」を合格レベルとした。
[評価基準]
◎:固着発生なし
△:固着発生が1k枚のうち1%以下で発生
×:固着画像が1k枚のうち1%以上発生
定着ユニット耐久性については、通紙評価を200k枚まで継続し、(1)加圧ローラ30の弾性層42の破損、(2)定着ローラ28の離型層の磨耗(芯金41の露出)の判定を行い、評価した。ここで、評価基準は以下の通りである。なお、「△」以上を合格レベルとした。
[評価基準]
◎:200k枚まで(1)、(2)の発生無し、または、160k〜200k枚で(1)、(2)のいずれかが発生
○:160k枚まで(1)、(2)のいずれかが発生
△:120k枚まで(1)、(2)のいずれかが発生
×:80k枚以下で(1)、(2)のいずれかが発生
試験例1〜4の画像形成装置ではデータ取得部、条件決定部を備えている。試験例5〜8の画像形成装置ではデータ取得部、条件決定部を備えておらず、回転負荷付与部材の接離を試験例1〜4とそれぞれ逆になるように設定した。
また、試験例3、4と試験例7、8を比較すると、トナー固着について試験例3、4は良好な結果が得られているが、試験例7、8は結果が劣っている。試験例7、8では炭酸カルシウム量が多い場合(固着が発生しやすい場合)に回転負荷付与部材により回転負荷を付与していないため、トナー固着が発生している。
12 定着装置
25 ハロゲンヒータ
28 定着ローラ
30 加圧ローラ
33 熱源
34 分離爪
36 温度センサ
41 芯金
42 弾性層
51 駆動源
55 オイルダンパ
56 トルクリミッタ
57 ギヤ
251 定着ベルト
252 加圧ローラ
253 定着ローラ
254 加熱ローラ
(図9の符号)
10 感光体ドラム
10K ブラック用感光体
10Y イエロー用感光体
10M マゼンタ用感光体
10C シアン用感光体
14、15、16 支持ローラ
17 クリーニング装置
18 画像形成手段
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 反転装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読み取りセンサ
49 レジストローラ
50 中間転写体
53 手差し給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
58 分離ローラ
60 クリーニング装置
61 現像器
62 転写ローラ
100B 画像形成装置
120 タンデム型現像器
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
151 手差しトレイ
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
L 露光光
Claims (10)
- 定着部材と加圧部材とを当接させてトナーを印刷媒体に定着させる定着装置と、
前記定着部材又は前記加圧部材に回転負荷を付与する回転負荷付与部材と、
少なくとも普通紙の製品名、普通紙の表面及び裏面の炭酸カルシウム量を有するデータベースから、前記印刷媒体の表面及び裏面の炭酸カルシウム量を取得するデータ取得部と、
前記印刷媒体の表面及び裏面の炭酸カルシウム量に応じて、前記回転負荷付与部材の回転負荷を決定する条件決定部と、を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記印刷媒体の表面及び裏面の炭酸カルシウム量について、下記式で表される炭酸カルシウム量の比が1.5以上であり、かつ、前記印刷媒体における炭酸カルシウム量の多い面の炭酸カルシウム量が10wt%以上である場合、
前記条件決定部は前記回転負荷付与部材の回転負荷を0.1〜0.6N・mにすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
式:炭酸カルシウム量の比=前記印刷媒体における炭酸カルシウム量の多い面の炭酸カルシウム量(wt%)/前記印刷媒体における炭酸カルシウム量の少ない面の炭酸カルシウム量(wt%) - 前記回転負荷付与部材の回転負荷が0.2〜0.4N・mであることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記データベースにおける前記普通紙の表面及び裏面の炭酸カルシウム量は、前記普通紙の両面それぞれに対し、下記条件のATR法(全反射法)測定によりスペクトルを求め、炭酸カルシウムに起因するピーク面積(A)とセルロースに起因するピーク面積(B)の比(A/B)から求められたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
条件:ダイヤモンド、ZnSe又はダイヤモンド/ZnSeをクリスタルとして用い、前記普通紙を前記クリスタルに80N以上の加圧力で押し付ける。 - 前記回転負荷付与部材は、オイルダンパであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記回転負荷付与部材は、トルクリミッタであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記回転負荷付与部材は、駆動力伝達部材を介して前記加圧部材の回転軸に接続され、前記印刷媒体の表面及び裏面の炭酸カルシウム量に応じて、前記駆動力伝達部材と接離することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記定着装置は、中空の芯金と離型層から成り、内部に熱源を有する定着ローラと、前記定着ローラに圧接して配置され、前記定着ローラの回転に従動して回転する弾性層を有する加圧ローラと、を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記定着装置は、加熱源により加熱される加熱回転体と、前記加熱回転体に平行して配置された定着回転体と、前記加熱回転体と前記定着回転体との間に架け回された無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトを介して前記定着回転体を押圧する加圧回転体と、を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
- 定着部材と加圧部材とを当接させてトナーを印刷媒体に定着させる定着工程を有する画像形成方法であって、
該定着工程は、前記定着部材又は前記加圧部材に回転負荷を付与する回転負荷付与部材を用いて定着を行うとともに、少なくとも普通紙の製品名、普通紙の表面及び裏面の炭酸カルシウム量を有するデータベースから、前記印刷媒体の表面及び裏面の炭酸カルシウム量を取得し、前記印刷媒体の表面及び裏面の炭酸カルシウム量に応じて、前記回転負荷付与部材の回転負荷を決定し定着を行うことを特徴とする画像形成方法。
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