JP2008298888A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着用回転体と加圧用回転体とを備えた定着装置を有する画像形成装置において、定着装置に記録材を通して少なくとも加圧用回転体の汚れをクリーニングし、画像不良を防止する。
【解決手段】記録材Pが第1の記録材検知手段201から第2の記録材検知手段141に到達するまでの時間に基づいてスリップ値(Tm)を算出し、算出されたスリップ値が異常であるか否かを判断するスリップ算出手段132と、スリップ算出手段132により算出されたスリップ値(Tm)が異常スリップと判断された回数を計数する異常スリップ発生回数計数手段133と、有し、異常スリップの発生回数が、記録材給送部寿命検知手段120により予め設定された閾値を超えたとき、定着部クリーニングモードを実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に、電子写真方式、静電記録方式等の複写機、レーザビームプリンタ等のページプリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に関するものである。
従来、例えば、電子写真方式の複写機、レーザービームプリンタなどの画像形成装置において、記録材の面に形成された未定着可視画像(即ち、トナー像)を熱定着させる定着手段としての加熱装置(加熱定着装置)として、オンデマンド方式のものが知られている。オンデマンド方式の加熱装置の一例を図2に示す。
本例にて、加熱装置152は、定着用回転体(加熱部材)154と加圧用回転体(加圧部材)155を備えており、加熱部材154と加圧部材155を互いに当接させて、定着ニップ部(加熱ニップ部)Nを形成する。加熱部材154として、セラミックヒータ等の低熱容量の加熱用ヒータ157を備えたヒータホルダー156と、これに摺動する耐熱性フィルム(定着フィルム)158を用いる。また、加圧部材155としての加圧ローラを定着フィルム158を介して加熱用ヒータ157に圧接させて定着ニップ部Nを形成させる。定着ニップ部Nの定着フィルム158と加圧ローラ155の間に未定着トナー像を担持した記録材、例えば、記録紙を通紙して挟持搬送させる。これによって、定着フィルム158を介した加熱用ヒータ157からの熱により未定着トナー像のトナーを融解させて、記録紙面に画像を定着させる。
このようなオンデマンド方式の加熱装置152は、熱容量が小さく温度応答性が良いため、加熱装置152を予熱する必要がなく、きめ細かな温度制御が可能であり、通紙時以外は加熱装置152への通電をOFFすることができる。
上記のようなオンデマンド方式の加熱装置152の問題点の一つとして、特に、加圧部材としての加圧ローラ155の汚損が挙げられる。記録紙Pの表面のトナーtは、その全てが加熱溶融して記録紙表面に定着されるのが理想である。しかし、融け切らないコールドオフセット状態のトナー、融け過ぎたホットオフセット状態のトナー、静電的に加熱部材154にオフセットしたトナー等、すなわち、「トナー汚れ」が存在する。これら「トナー汚れ」は、定着フィルム158と加圧ローラ155のうちの離型性の悪い方の表面に付着してしまう。従って、例えば、クリーニング部材を加圧ローラ155の表面に押圧して加圧ローラ表面のトナー汚れを拭き取るクリーニング機構を備えていない加熱装置152においては、加圧ローラ155上にトナー汚れが蓄積される。それにより、加圧ローラ155の離型性が一層低下する。
そのため、特に、記録材Pが記録紙ではなくOHPフィルムの場合には、OHPフィルムが加圧ローラ155に巻き付いたり、場合によっては蓄積されたトナー汚れが一気に記録材裏面を汚したりするという欠点があった。
そこで、前記欠点の対策方法として、加圧ローラ155のトナー汚れを吸収する解決方法(以下、「定着ローラクリーニング」という。)が提案されている。
この方法は、加熱用ヒータ157をオンとした状態で、クリーニングペーパを定着手段、即ち、定着装置を構成する定着用回転体154及び加圧用回転体(即ち、加圧ローラ)155の間に通紙する。それによって、少なくとも加圧ローラ155上の汚れトナーをクリーニングペーパ側に移行させるものである。
このクリーニングペーパは、通常の未記録の用紙で足りるが、定着装置が扱う最大幅の用紙を用いる必要がある。また、専用のクリーニングペーパとして、例えば、片面にベタ黒画像を印字した用紙を用いることもある。後者の用紙を用いるのは、加圧ローラ155上の汚れトナー(加圧ローラ上で半溶融状態)と、クリーニングペーパ上のベタ黒画像の付着力が、汚れトナーと加圧ローラの付着力よりも大きいことを利用したものである。
この定着ローラクリーニングでは、記録材を消費してしまうため、画像形成装置は、加圧ローラの汚れ度合を精度よく把握し、必要なときに、効率よくクリーニングペーパー動作を行う必要がある。
特許文献1には、トナー残量検知手段による検知結果が、予め定められた量以下になった場合、又は、記録材の搬送ジャムが検知された場合にのみ、クリーニングを行うことが提案されている。
特開平8−328421号公報
しかしながら、以下のような問題があることが分かっている。
近年、記録材としての記録紙には、紙の保存性向上のために紙のテン料として炭酸カルシウムが多く使われるようになってきている。更には、再生紙などには、炭酸カルシウムとタルクといった複数の無機のテン料を含むものも、現れている。これは、紙の保存性向上のために紙を中性化する動きと一致しており、近年使用量が増大する傾向にある。
ところが、このようなテン料は、加圧ローラに付着して、離型性を低下させるといった弊害がある。このために炭酸カルシウムを紙のテン料として使用している記録紙(以下、「炭カル紙」という。)を大量に加熱定着装置に通紙させた場合に、急速に加圧ローラの表面にトナーが堆積していってしまう。その結果、そのトナー汚れをクリーニングしないと、画像上に汚点を生じたり、或いは、紙を周囲に巻き付かせてジャムを生じたりする問題を生じてしまう。
つまり、画像形成装置は、炭カル紙を大量に加熱定着装置に通紙されたことを検知し、クリーニングペーパー動作を行うことが必要となってきている。
そこで、本発明の目的は、定着用回転体と加圧用回転体とを備えた定着装置を有する画像形成装置において、定着装置に記録材を通して少なくとも加圧用回転体の汚れをクリーニングし、画像不良を防止することのできる画像形成装置を提供することである。
本発明他の目的は、紙粉量の多い記録材を、例えば、炭カル紙を大量に通紙したことを検知し、定着装置に記録材を通して少なくとも加圧用回転体の汚れをクリーニングし、画像不良を防止することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明によれば、画像形成部で形成されたトナー像を記録材給送部から送給される記録材に転写し、該トナー像が転写された記録材を、熱源を備えた定着用回転体と、前記定着用回転体に押圧されて定着ニップ部を形成する加圧用回転体とを備えた定着部へと搬送して、前記記録材にトナー像を定着する画像形成モードと、前記定着部に記録材を通すことによって少なくとも前記加圧用回転体の汚れをクリーニングする定着部クリーニングモードと、を有する画像形成装置において、
前記記録材給送部の寿命を検知する記録材給送部寿命検知手段と、
前記記録材給送部から送給される前記記録材の搬送経路に沿って、前記記録材の搬送を検出する第1及び第2の記録材検知手段と、
前記記録材が前記第1の記録材検知手段から前記第2の記録材検知手段に到達するまでの時間に基づいてスリップ値(Tm)を算出し、算出されたスリップ値が異常であるか否かを判断するスリップ算出手段と、
前記スリップ算出手段により算出されたスリップ値(Tm)が異常スリップと判断された回数を計数する異常スリップ発生回数計数手段と、
を有し、前記異常スリップの発生回数が、前記記録材給送部寿命検知手段により予め設定された閾値を超えたとき、前記定着部クリーニングモードを実行することを特徴とする画像形成装置が提供される。
第2の本発明によれば、画像形成部で形成されたトナー像を記録材給送部から送給される記録材に転写し、該トナー像が転写された記録材を、熱源を備えた定着用回転体と、前記定着用回転体に押圧されて定着ニップ部を形成する加圧用回転体とを備えた定着部へと搬送して、前記記録材にトナー像を定着する画像形成モードと、前記定着部に記録材を通すことによって少なくとも前記加圧用回転体の汚れをクリーニングする定着部クリーニングモードとを有する画像形成装置において、
前記記録材給送部の寿命を検知する記録材給送部寿命検知手段と、
前記記録材給送部から送給される前記記録材の搬送経路に沿って、前記記録材の搬送を検出する記録材検知手段と、
前記記録材検知手段により、前記記録材が前記記録材給送部から予め決められた時間内に送給されなかったことを検知した場合には、前記記録材給送部を駆動して前記記録材の送給を行うリトライ動作を行う制御手段と、
前記制御手段によるリトライ動作の回数を計数するリトライ回数計数手段と、
を有し、前記リトライ回数が、前記記録材給送部寿命検知手段により予め設定された閾値を超えたとき、前記定着部クリーニングモードを実行することを特徴とする画像形成装置が提供される。
第3の本発明によれば、画像形成部で形成されたトナー像を、記録材担持体に担持して前記画像形成部へと搬送される記録材に転写するか、又は、中間転写体に転写した後に該中間転写体に転写したトナー像を記録材に転写し、前記トナー像が転写された記録材を、熱源を備えた定着用回転体と、前記定着用回転体に押圧されて定着ニップ部を形成する加圧用回転体とを備えた定着部へと搬送して、前記記録材にトナー像を定着する画像形成モードと、前記定着部に記録材を通すことによって少なくとも前記加圧用回転体の汚れをクリーニングする定着部クリーニングモードとを有する画像形成装置において、
前記記録材給送部の寿命を検知する記録材給送部寿命検知手段と、
前記画像形成モードにおいて、前記記録材担持体の前記記録材を担持する面に、又は、前記中間転写体のトナー像を担持する面に形成された検知用パターン画像の反射光量を検知する画像濃度検知手段と、
を有し、前記画像濃度検知手段により計測された前記反射光量が、前記記録材給送部寿命検知手段により予め設定された閾値を超えたとき、前記定着部クリーニングモードを実行することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、定着用回転体と加圧用回転体とを備え、特別なクリーニング機構を持たない定着装置を有する画像形成装置において、定着装置に記録材を通して少なくとも加圧用回転体の汚れをクリーニングし、画像不良を防止することができる。また、本発明によれば、紙粉量の多い記録材を、例えば、炭カル紙を大量に通紙したことを検知し、記録材を通して少なくとも加圧用回転体の汚れをクリーニングし、画像不良を防止することができる。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
図1に、本発明に係る画像形成装置100の一実施例の概略構成を示す。本実施例にて、画像形成装置100は、タンデム型の電子写真カラーレーザビームプリンタとされるが、本発明は斯かるレーザプリンタに限定されるものではない。
また、本実施例では、詳しくは後述するように、記録材搬送経路に2つのセンサを設ける。そして、そのセンサ間の搬送時間から記録材、例えば記録紙(用紙)のスリップ度合い(スリップ値)を判断し、その結果から、炭カル紙通紙を検知し、その検知結果に応じて定着クリーニング動作を実行する。
(画像形成装置の全体構成)
先ず、図1を参照して、本実施例の画像形成装置の全体構成について概略説明する。
本実施例にて、画像形成装置100は、図1に示すように、装置本体100Aの下部に記録材給送部150を構成する記録紙カセット150aを有している。通常の画像形成モードにおいては、画像形成開始信号により、記録紙カセット150aにセットされた記録紙Pが給紙ローラ151によって一枚毎取り出され、ロール対140によって画像形成部に送給される。画像形成装置100は、レジセンサ141によって、送給された記録紙Pの先端を検知すると、画像形成部の処理を開始する。
本実施例の画像形成装置100は、C(シアン)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、Bk(ブラック)色の画像を形成する4つの画像形成部106(106C、106Y、106M、106Bk)を有している。本実施例にて、各画像形成部106(106C、106Y、106M、106Bk)は、プロセスカートリッジにて構成され、各プロセスカートリッジは、画像形成装置本体100Aに、装着手段(図示せず)により着脱自在に取り付けられている。
プロセスカートリッジ106(106C、106Y、106M、106Bk)は、一定速度で回転する像担持体としてのドラム状の電子写真感光体(以下、「感光体ドラム」という。)101(101C、101Y、101M、101Bk)を有している。又、本実施例では記録紙Pを担持し搬送する記録材担持体としての搬送ベルト11aが、感光体ドラム101に対向して配置されている。
通常の画像形成モードにて、搬送ベルト11aに担持されて搬送される記録紙Pには、画像形成部であるプロセスカートリッジ106(106C、106Y、106M、106Bk)にて形成されたトナー像が多重転写されてカラー画像を形成する。カラー画像が形成された記録紙Pは、定着部(定着装置)152へ搬送してカラー画像を記録紙Pに定着し、排紙ローラ160により機外へと排出する。
次に、上記画像形成装置の各部の構成について順次詳細に説明する。
像担持体(感光体ドラム)101(101C、101Y、101M、101Bk)の回りには、帯電手段としての帯電ローラ104(104C、104Y、104M、104Bk)が配置される。さらに、感光体ドラム101の周りには、現像手段を構成する現像器103(103C、103Y、103M、103Bk)が配置されている。帯電ローラ104、現像器103は、感光体ドラム101と一体的にユニット化され、プロセスカートリッジ106を構成している。
上述のように、プロセスカートリッジ106(106C、106Y、106M、106Bk)は、装置本体100Aに対して着脱自在に支持され、感光体ドラム101の寿命に合わせて容易にユニット交換可能とされる。
本実施例にて、感光体ドラム101は、アルミシリンダの外側に、電子写真感光体としての有機光導電体層を塗布して構成される。また、感光体ドラム101は、図示しない駆動モータの駆動力を伝達することにより、画像形成動作に応じて、図示するように、反時計回りに回転される。
本実施例では、帯電手段104は、上述のように、帯電ローラ104(104C、104Y、104M、104Bk)を使用したローラ帯電方法を用いたものであり、帯電ローラ104により電圧を印加し感光体ドラム101の表面を一様に帯電させる。
上記感光体ドラム101への露光は、露光手段としてのスキャナ部108(108C、108Y、108M、108Bk)にて行われ、感光体ドラム101上に静電潜像を形成する。
4個のプロセスカートリッジ106(106C、106Y、106M、106Bk)は、それぞれ、上述のように、上記静電潜像を可視像化するために、現像手段としてシアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの各色現像を可能とする現像器103(103C、103Y、103M、103Bk)を備えている。
4色の各現像器103(103C、103Y、103M、103Bk)は、感光体ドラム101に対向して配置された、現像剤担持体としての現像スリ−ブ103a(103Ca、103Ya、103Ma、103Bka)を備えている。各現像スリーブ103aは、感光体ドラム101に対し回転しながら接触する位置に配置され、感光体ドラム101に各色トナーによる可視像(トナー像)を形成する。
感光体ドラム101上に形成されたトナー画像は、静電転写装置11にて記録紙Pに転写される。つまり、感光体ドラム101上のトナー画像は、静電転写装置11を構成するバイアスを印加された転写手段としての転写ローラ102(102C、102Y、102M、102Bk)により、搬送ベルト11aにより搬送される記録紙Pに多重転写される。
本実施例にて、記録材担持体としての搬送ベルト11aは、シームレスベルトで形成され、駆動ローラ11b、及び他の支持ローラ11c、11d、11eで張架されている。
上述のように、本実施例にて、装置本体100Aの下部に記録材給送部150を構成する記録紙カセット150aを有しており、記録紙カセット150aにセットされた記録紙Pが給紙ローラ151によって一枚毎取り出され、ロール対140によって画像形成部106に送給される。
記録紙Pは、転写搬送ベルト11aの最上流部においては、バイアスを印加した吸着ローラ153によって、転写搬送ベルト11aに静電吸着される。
本実施例にて、定着部を構成する定着装置152は、図2に示すと同様のオンデマンド方式の加熱装置とされ、定着用回転体である定着部材(加熱部材)154と、加圧用回転体である加圧部材155を備えている。定着部152にて、加熱部材154と加圧部材155は、所定の圧力にて互いに当接し、定着ニップ部(加熱ニップ部)Nを形成する。
加熱部材154として、セラミックヒータ等の低熱容量の加熱用ヒータ157を備えたヒータホルダー156と、これに摺動する耐熱性フィルム(定着フィルム)158を用いる。また、加圧部材155としての加圧ローラを該定着フィルム158を介して加熱用ヒータ157に圧接(押圧)させて定着ニップ部Nを形成させる。該定着ニップ部Nの定着フィルム158と加圧ローラ155の間に未定着トナー像を担持した記録紙Pを通紙して挟持搬送させる。これによって、定着フィルム158を介した加熱用ヒータ157からの熱により未定着トナー像のトナーを融解させて、記録紙面に画像を定着させる。加熱用ヒータ157は、温度検知手段(サーミスタ)159により所定温度に制御される。また、必要により、加圧ローラ155にも熱源を設けることができる。
本実施例では、感光体ドラム101C、101Y、101M、101Bk、及び、転写搬送ベルト11aは、図示しない同一の駆動源(以後、「メインモータ」と呼ぶ。)によって駆動される。また、メインモータは、DCモータとされる。但し、感光体ドラム101C、101Y、101M、101Bk、転写ベルト11aが個別のモータを有した場合であっても、何れかのモータの挙動に応じて他のモータの回転制御ができる構成であっても良い。
背景技術で説明したように、定着部、即ち、定着装置152は、特に、加圧ローラ155にトナー汚れが蓄積されると、画像上の欠陥が発生したり、或いは、加圧ローラ155への記録紙Pの巻き付きが発生してしまう。そのため、少なくとも加圧ローラ155のトナー汚れが発生した場合には、そのトナー汚れを除去するために、定着ローラクリーニングを実施する必要がある。
そこで、従来、画像形成装置は、定期的、または、ジャムが発生した場合に定着ローラクリーニングを実行する、定着部クリーニングモードを備えている。
しかし、炭酸カルシウムを多く含んだ用紙、即ち、「炭カル紙」を連続的に通紙すると、加圧ローラ155に紙粉が付着し易くなり、その紙粉が付着した部位は、そこにトナーを堆積し易くなってしまう。炭カル紙を連続的に通紙しつづけた場合、通常使用状態よりも、定着装置152への通紙枚数が少ない状況で、加圧ローラ155上のトナー汚れが発生してしまう。そのため、画像形成装置は、加圧ローラ155上のトナー汚れが加圧ローラ155への巻き付きといった問題を発生させる前に、炭カル紙が通紙されていることを検知し、定着部クリーニングモードを実施し、定着ローラクリーニングを実行する必要がある。
炭カル紙は、給紙動作において、すべり(スリップ)が発生し易くなり、記録材給送部150での用紙搬送において、標準の記録紙の通紙に比べて、用紙搬送に時間を要する。そこで、本発明は、このような現象に着目し、記録材給送部150の用紙搬送におけるスリップ率に応じて、炭カル紙通紙を検知し、定着部クリーニングモードを実施し、定着ローラクリーニングを行う。
給紙動作におけるすべりによるスリップ発生率は、給紙ローラ151の寿命後半において発生し易くなる。本実施例の給紙ローラ151の寿命は、理論上、給送動作50万回である。
図3は、給紙ローラ151の給送動作回数と給送動作250枚毎の給紙スリップ発生回数を、標準紙通紙時は点線でプロットし、炭カル紙を通紙時は太線でプロットしたものである。この給紙動作のスリップ動作の特性を生かし、炭カル紙通紙を判断し、定着部クリーニングモードを実施し、定着ローラクリーニングを実行する。
これを実現するために、本実施例では、記録材給送部150を図4に示すような構成にする。
つまり、図4に示すように、記録材給送部、即ち、給紙部150は、記録紙カセット150aから記録紙(即ち、用紙)Pを一枚毎取り出す給紙ローラ151を備えている。更に、給紙ローラ151によって、カセット150aから取り出された用紙Pをロール対140まで搬送する搬送経路200を有している。また、ロール対140近傍に配置された用紙Pを検知するための第2の記録材検知手段としてのレジセンサ141と、搬送経路200のレジセンサ141より上流側に配置された第1の記録材検知手段としての搬送センサ201と、を備えている。
更に、画像形成装置100は、給紙部150の寿命を判断する記録材給送部寿命検知手段120(図1参照)を備えている。本実施例にて、記録材給送部寿命検知手段120は、給紙ローラ151にて記録材給送部150から給送された記録材Pの枚数を計数する記録材枚数計数手段である給紙カウンタとされる。記録材給送部寿命検知手段120としては、給紙ローラ151の回転数を積算する積算カウンタとすることもできる。
本実施例にて、記録材給送部寿命検知手段である給紙カウンタ120の信号は、画像形成装置本体100Aの画像動作を制御する制御手段(CPU)130へと送信される。
図5に示すフロー図を参照して、本実施例における画像形成装置100の動作を説明する。
図1、図4をも参照すると、画像形成装置100において、画像形成モードにて画像形成動作が開始されると(B000)、制御手段130は、記録紙カセット150aから給紙ローラ151により用紙Pを1枚取り出す給紙動作を実行する(B100)。
給紙動作が開始されると、画像形成装置100は、制御手段130に設けた記憶手段131に、用紙先端が搬送センサ(第1の記録材検知手段)201に到達した時間T1を記憶する(B101)。次いで、用紙Pが搬送され、レジセンサ(第2の記録材検知手段)141に用紙先端が到達した時間T2を記憶する(B102)。画像形成装置100は、給紙動作を1回行ったため、通紙枚数カウンタ120を1増加する(B103)。
次いで、制御手段130は、演算手段であるスリップ算出手段132により、記憶手段131に記憶された情報に基づいて、スリップ値、即ち、本実施例ではスリップ時間Tm=((搬送センサ(第1の記録材検知手段)201とレジセンサ(第2の記録材検知手段)141間の距離+スリップマージン)/用紙Pの搬送速度)を算出する(B104)。そして、算出手段132は、搬送センサ201とレジセンサ141間の搬送において用紙Pがスリップしていたか否かを判断する。
ここで、スリップマージンとは、標準の記録材の搬送において想定しうる最大のスリップによる用紙の遅れ時間を距離に換算した値であり、搬送される紙種、給紙部寿命等によって決定される。例えば、具体的には、実験的に給紙時間を測定し、その給紙時間の平均、および、分散を求め、正規分布を使用し、発生確率が十分小さくなるような給紙時間を決定し、それを距離に換算した値をスリップマージンとする。
そして、スリップ算出手段132は、上記算出したスリップ時間Tmと、紙先端が搬送センサ201を通過してからレジセンサ141に到達するまでの時間(T2−T1)を比較する(B105)。(T2−T1)>Tmであれば、異常スリップと判断し、異常スリップ発生カウンタ(異常スリップ発生回数計数手段)133を1増加する(B106)。そして、通紙枚数カウンタ120をパラメータとして設定される、表1から炭カル通紙と判断する異常スリップ発生回数の閾値を取得し(B107)、スリップ発生カウンタ133の値と、取得した閾値とを比較する(B108)。スリップ発生カウンタ133の値が閾値を超えていれば、炭カル紙通紙が行われていると判断し、定着ローラクリーニングの実行を登録する(B109)。異常スリップ発生カウンタ133の値が閾値を下回っている場合は、何も実行しない。
次いで、制御手段120は、プリントすべき予約情報があるかどうかを判断し(B110)、予約があれば、次のプリント予約に対する給紙動作を行う(B110)。そして、プリント予約がなくなった時点で、定着クリーニングを実行することが登録されているかどうかを判断し(B111)、登録されていれば、画像形成装置100は、定着部クリーニングモードへと移行し、定着ローラクリーニングを実行し(B112)、スリップ発生カウンタ133をクリアする(B113)。
なお、スリップ発生カウンタ133の値は、本実施例のフローチャートに従うと、プリントが続くにつれ、累積されていってしまうので、通紙枚数250枚毎にカウンタ値から表1に掲載の通紙枚数に応じた標準スリップ回数の値を差し引く処理を行う。
また、スリップ判断時間Tmは、本実施例では、((搬送センサ201とレジセンサ141間の距離+スリップマージン)/搬送速度)としたが、カセット150aに積載されているメディア(紙種)、及び、給紙部寿命に応じて、このスリップマージンを変更してもよい。
以上の通り、本実施例によれば、記録材給送部150に設けた2つのセンサ201、141間の用紙搬送時間から炭カル紙の通紙を検知し、定着ローラクリーニングを実行する。これによって、炭カル紙の連続通紙により、画像不良や加圧ローラ155への巻き付きが発生する問題を未然に防止することが出来るようになる。
表1は、本発明の第1の実施例に係る通紙枚数に応じたスリップ回数対応表である。
Figure 2008298888
(定着部クリーニングモード)
定着部クリーニングモードについて説明する。定着部クリーニングモードにおける定着ローラクリーニングは、従来知られている、上記特許文献2に記載するようなクリーニングペーパー制御にて実施することができる。
つまり、定着部クリーニングモードの開始信号により、定着部152に未記録の用紙を通過させ、それによって、定着ローラクリーニングを実行することができる。他の方法としては、片面にべた黒画像、或いは、斜線が記録された記録紙を通過させることによっても実行することができる。後者の場合について、一例を示せば次の通りである。
図6を参照して説明すると、画像形成装置は、定着クリーニングを実行すべき信号により、通常の画像形成モードから定着部クリーニングモードに移行し、定着クリーニング制御が開始される(S01)。
プリンタコントローラ(制御手段)130は、クリーニングパターンを構築し、プリンタエンジン(画像形成部)に送信する(S02)。クリーニングパターンとしては記録紙Pの対角線上に太く斜線を引いたようなものが汎用される。プリンタエンジンは、クリーニングパターンに従い、印字し、その後、印字サンプルを給紙カセット150a、或いは、手差しトレー(図示せず)にセットするように表示する。
ユーザーが、トナー像が定着された記録紙(印字サンプル)Pを、給紙カセット150a、或いは、手差しトレーにセットし(S03)、操作パネルを操作すると、制御手段130は、定着部152を半速駆動する(S04)。
このとき、印字サンプルPは、トナー像が定着された記録紙の面が定着部152のクリーニングしたい側に、特に、加圧ローラ155に対面するようにしてセットする。
次いで、定着部152が所定温度に達したら(S05)、給紙する(S06)。その後、タイマーをスタートさせ(S07)、温度検知手段159(図2参照)により実際のトナーの融点より、50℃低い120℃で温調し(S08)、記録紙Pが定着装置152に突入するのを待つ。
定着部152に突入後(S09)、ヒータ157を170℃で温調する(S10)。これにより、加圧ローラ155(定着部材154)についたトナーが融解し、紙裏面の斜線パターンに吸引され、付着トナーが剥離する。その後、記録紙Pがヒータ157を通過したタイミングでヒータ159をOFFし(S11、12)、モータを停止する(S13)。
上記定着部クリーニングモードを実施することによって、本実施例では、加圧ローラ155(定着部材154)のクリーニングが実行される。
実施例2
次に、本発明の第二の実施例について説明する。本実施例2では、給紙動作のリトライ率から、記録材Pとして炭酸カルシウムを多く含んだ用紙、即ち、炭カル紙を通紙していることを検知し、その結果に応じて自動で定着クリーニング動作を実行する方法について説明する。
本実施例の画像形成装置100の全体の構成は、実施例1と同様であるため、実施例1の説明を援用し、説明は省略する。
本実施例の画像形成装置100においては、給送開始してから所定時間内にレジセンサ(記録材検知手段)141によって、記録紙Pの紙先端を検知できなかった場合、制御手段130は、記録紙Pが正常に給送できていないと判断する。そして、再度給紙ローラ151を駆動して、記録紙Pを1枚ごと給送する。この処理を、以下、「給紙リトライ動作」と呼ぶ。
制御手段130は、この給紙リトライ動作により、レジセンサ141によって、給送された記録紙Pの先端を検知すると、画像形成部、即ち、4個のプロセスカートリッジ106(106C、106Y、106M、106Bk)の処理を開始する。画像形成装置100は、この給紙リトライ動作を規定回数繰り返しても、レジセンサ141によって、記録紙の紙先端を検知できない場合は、「給紙遅延ジャム」として画像形成動作を停止する。
実施例1で説明したように、炭カル紙通紙時は、用紙がすべり易くなる。そのため、給紙動作において、給紙リトライ動作が発生し易くなる。
本実施例では、炭カル紙通紙時の給紙リトライ動作発生に着目し、リトライ動作発生回数から炭カル紙通紙を検知し、定着ローラクリーニングを実行する。
以下、図7のフローチャートに従い、本実施例の定着ローラクリーニング方法を説明する。
画像形成装置100は、画像形成モードにて画像形成動作が開始されると、実施例1で説明したと同様に、制御手段130は、記録紙カセット150aから給紙ローラ151により、記録紙Pを1枚取り出す給紙動作を実行する(A100)。次いで、給紙動作開始から規定時間(Tr)内(即ち、(カセット150a内の紙先端からレジセンサ141までの距離+定められたジャムマージン)/用紙の搬送速度)までに、レジセンサ141によって、紙先端を検知したかを監視する(A101)。
ここで、ジャムマージンとは、記録材の搬送においてスリップした場合での最大の用紙の搬送遅れ時間を距離に換算した値であり、搬送される紙種、給紙部寿命等によって決定される。例えば、ジャムマージンは、給紙ローラが記録材を搬送し始めるまでのローラ回転角度の最大値に想定外の用紙遅れを考慮した距離マージンを足した値とされる。
レジセンサ141で、上記時間Tr内に紙先端を検知できれば、通紙枚数カウンタ120を1増加し(A109)、また、プリントすべき予約情報があれば(A110)、継続して、プリント動作を行う。
レジセンサ141で、上記時間Tr内に紙先端を検知できない場合、制御手段130は、給紙ローラ151を駆動し、給紙リトライ動作を実行する(A102)。給紙リトライ動作で給紙動作開始から規定時間内にレジセンサ141で紙先端を検知したかを監視する(A103)。給紙リトライ動作でも、レジセンサ141で紙先端を検知できなければ、ジャムとして、画像形成装置は画像形成動作を停止する(A115)。
給紙リトライ動作でレジセンサ141によって、紙先端を検知した場合、通紙枚数カウンタ120を1増加し(A104)、給紙リトライ動作が入ったため、リトライ発生カウンタ(リトライ回数計数手段)134を1増加する(A105)。そして、通紙枚数カウンタ120をパラメータとして、表2から炭カル通紙と判断する異常リトライ回数の閾値を取得し(A106)、リトライ発生カウンタ134の値と取得した閾値を比較する(A108)。リトライ発生カウンタ134の値が閾値を超えていれば、炭カル紙通紙が行われていると判断し、定着ローラクリーニングの実行を登録する(A108)。リトライ発生カウンタ134の値が閾値を下回っている場合は、何も実行しない。
次いで、プリントすべき予約情報があるかどうかを判断し(A110)、予約があれば、次のプリント予約に対する給紙動作を行う(A110)。そして、プリント予約がなくなった時点で、定着クリーニングを実行することが登録されているかどうかを判断し(A111)、登録されていれば、定着部クリーニングモードへと移行し、定着ローラクリーニングを実行し(A112)、リトライ発生カウンタ134をクリアする(A113)。定着ローラクリーニングは、実施例1と同様にして実施することができる。
なお、リトライ発生カウンタ134の値は、このフローチャートに従うと、プリントが続くにつれ、累積されていってしまうので、通紙枚数250枚毎にカウンタ値から表に掲載の通紙枚数に応じた標準リトライ回数の値を差し引く処理を行う。
但し、本実施例では、ジャムと判断するまでの給紙リトライ動作回数を1回にしたが、この回数は、複数回であっても、本実施例の方法は適用可能である。
表2は、本発明の第2の実施例に係る通紙枚数に応じた給紙リトライ回数対応表である。
Figure 2008298888
以上の通り、本実施例によれば、リトライ動作回数から炭カル紙通紙を検知し、定着ローラクリーニングを実行することにより、炭カル紙の連続通紙により、画像不良や加圧ローラへの巻きつきが発生する問題を未然に防止することが出来るようになる。
実施例3
次に、本発明の第三の実施例について説明する。本実施例3では、色ずれ、又は濃度検出に使用する用紙を搬送するベルトの反射率を測定できるセンサにより、ベルトの反射率を測定し、その反射率の変化の度合いが想定より大きく変化した場合に、炭カル紙が通紙されたと判断し、定着ローラクリーニングを自動で実行する方法について説明する。
本実施例の画像形成装置100の全体の構成を図8に示す。本実施例の画像形成装置100は、実施例1の画像形成装置100とは、転写搬送ベルト11aに近接して画像濃度検知手段としての光センサ60が設置されている点において相違している。その他の構成は、実施例1と同様であるため、実施例1の説明を援用し、説明は省略する。
光センサ60は、図9に示すように、転写搬送ベルト11aを照射するためのLED(発光ダイオード)のような発光素子14と、LED14のベルトに対する正反射光量を測定するためのフォトダイオード(PD)のような受光素子15と、を有する。また、光センサ60は、発光素子14及び受光素子15を覆う筐体16内に設置している。
図10に、光センサ60の電気回路構成を示す。入力信号(Input)により、発光素子14に直列に接続されたスイッチングダイオードD1がオンされると、電流が流れ、発光素子14が一定光量(光強度)にて発光する。その時の転写搬送ベルト11aからの反射光を受光素子15が受光し、その受光量に応じた電圧(V1)を出力(Output)する。
転写搬送ベルト11aに紙粉が付着すると、LED14でベルト11aを照射した時の正反射光が紙粉により光が拡散されるため、紙粉付着量に応じて正反射光量が低下する。また、ベルト11aは、用紙Pの搬送枚数に応じ、徐々に紙粉を付着していき、ある紙粉付着量に到達すると、それ以上紙粉を付着しなくなる。その結果、ベルト11aをLED14で照射した時の正反射光量は、用紙Pの搬送枚数に応じ、図11に示すような曲線を描くことになる。
炭カル紙を通紙した時は、ベルト11aへの紙粉の付着が標準紙を通紙したときに比べ、多く付着し易い。よって、炭カル紙を通紙すると、単位枚数当たりに低下する反射光量の低下分が標準紙より大きくなる。
本実施例では、この特性を利用し、炭カル紙通紙を検知し、定着ローラクリーニングを実行する。
以下、図12のフローチャートを用いて本実施例の定着ローラクリーニング方法を説明する。
画像形成装置100は、画像形成モードにて画像形成動作が開始されると(C000)、制御手段130は、記録紙カセット150aから給紙ローラ151により、記録紙Pを1枚取り出す給紙動作を実行する(C100)。用紙Pが給紙されたため、通紙枚数カウンタを1増加させる(C101)。
次いで、プリントすべき予約情報があるか判断し(C102)、あれば、続けて、次にプリントのための給紙動作を行う。プリントすべき予約情報が無くなると、画像形成装置100は、通紙枚数の、予め定められた枚数、ここでは、250枚ごとに以下の処理を行う(C113)。
画像形成装置100は、光センサ60の発光素子14で転写搬送ベルト11aを照射し(C103)、正反射受光素子15でその時の正反射光量を測定する(C103)。そして、測定結果を記憶手段(不揮発メモリ)131に記憶させる。測定の際は、1箇所だけでなく、ベルト11a表面の20箇所をサンプリングし、その平均値を正反射光量として使用する。測定終了次第、発光素子14の照射を終了する(C105)。
次いで、前回正反射光量を測定した時の正反射光量を記憶手段131から読み出してくる(C106)。そして、現在の正反射光量と前回の正反射光量の低下分を計算する(C107)。そして、通紙枚数カウンタ120をパラメータとして、表3から炭カル通紙と判断する正反射光量の低下分における閾値を取得し(C108)、前回からの正反射光量の低下分と取得した閾値を比較する(C109)。低下分の値が閾値を越えていれば、炭カル紙通紙が行われていたと判断し、定着部クリーニングモードへと移行し、定着ローラクリーニングを実行する(C110)。また、この時点での正反射光量を不揮発メモリ131に記憶する(C111)。
表3は、本発明の第3の実施例に係る通紙枚数に光量低下分閾値対応表である。
Figure 2008298888
なお、本実施例では、発光素子LED14の正反射光量を受光する受光素子15を搭載した光センサ60を使用するものとした。しかし、発光素子LED14の乱反射光量を受光する受光素子15を搭載した光センサ60を使用するものであってもよい。つまり、ベルト11aへの紙粉量増加に伴い、ベルト11aをLED14で照射した時の受光量が増加する特性を利用して、炭カル紙通紙を検知することが可能である。
しかし、図11の通紙枚数と正反射光量の関係から分かるように、ベルト11aへの紙粉の付着は、ある一定のレベルで飽和するため、通紙枚数が少ない時点では、炭カル紙検知に使用できるが、通紙枚数が大きくなってきた時は、炭カル紙検知には使用しずらい。このような場合は、例えば、画像形成装置の寿命途中まで本実施例の手法を使用し、後期では、実施例2の手法を使用してもよい。
以上の通り、本実施例によれば、ベルトの反射光量に基づき、紙粉量の付着程度の変化度合いから炭カル紙通紙を検知し、定着部クリーニングモードへと移行し、定着ローラクリーニングを実行する。これにより、炭カル紙の連続通紙により、画像不良や加圧ローラへの巻きつきが発生する問題を未然に防止することが出来るようになる。
実施例4
上記実施例1〜3においては、本発明に係る画像形成装置は、記録材Pを記録材担持体、即ち、転写搬送ベルト11aにて担持し搬送し、この記録材Pにトナー像を転写する方式の画像形成装置であるとして説明した。
しかし、本発明の画像形成装置は、これに限定されるものではなく、例えば、図13に示すように、先の実施例における静電転写装置11における転写搬送ベルト11aの代わりに中間転写体としての中間転写ベルト11Aを使用した中間転写方式の画像形成装置とすることもできる。
つまり、各プロセスカートリッジ106(106C、106Y、106M、106Bk)にて形成されたトナー像は、中間転写ベルト11Aに転写される。
本実施例では、静電転写装置11のローラ11eと対向する位置には2次転写ローラ13が配設され、中間転写ベルト11A表面に所定の圧力で圧接されて2次転写部を形成している。
上記中間転写ベルト11Aに形成されたシアン、イエロー、マゼンダ、ブラックの各色のトナー像を中間転写ベルト11Aの表面から記録材Pに転写する。
その後、未定着トナー像の転写を受けた記録材Pは、定着部152へ搬送導入され、トナー像の加熱・加圧定着処理を受ける。定着部152を通った記録材Pは、排紙ローラ160により機外へと排出される。
実施例1〜3にて説明した本発明の原理は、このような中間転写方式の画像形成装置にも同様に適用して、同様の作用効果を達成することができる。
特に、実施例3においては、転写搬送ベルト11aの記録材を担持する面に検知用パターン画像を形成し、検知用パターン画像の反射光量を画像濃度検知手段(光センサ)60にて検知する構成とした。そして、画像濃度検知手段60により計測された反射光量に応じて定着部クリーニングモードを実行するものとした。
これに対して、本実施例では、画像形成部で形成されたトナー像を、中間転写ベルト11Aのトナー像を担持する面に、検知用パターン画像を形成し、検知用パターン画像の反射光量を画像濃度検知手段60にて検知する。そして、画像濃度検知手段60により計測された反射光量に応じて定着部クリーニングモードを実行する。
斯かる中間転写方式の画像形成装置は、当業者には周知の画像形成装置であり、実施例1で説明した画像形成装置と同じ構成及び作用をなす部材には同じ参照番号を付し、これ以上の説明は省略する。
また、本発明の原理は、カラーの画像形成装置に限定されるものではなく、モノクロの画像形成装置においても同様に適用して、同様の作用効果を達成することができる。
本発明に係る画像形成装置の一実施例を説明する概略構成図である。 本発明の画像形成装置に用いた定着装置の一実施例の概略構成図である。 通紙枚数と給紙スリップ率の関係図である。 本発明に係る画像形成装置の記録材給送部の一実施例を説明する概略構成図である。 本発明の画像形成装置の第1の実施例に係る定着部クリーニングモード及び定着ローラクリーニングの作動態様を説明するフローチャートである。 定着ローラクリーニング動作の一実施例を示すフローチャートである。 本発明の画像形成装置の第2の実施例に係る定着部クリーニングモード及び定着ローラクリーニングの作動態様を説明するフローチャートである。 本発明に係る画像形成装置の他の実施例を説明する概略構成図である。 転写搬送ベルトの反射率を計測する光センサの概略構成図である。 転写搬送ベルトの反射率を計測する光センサの回路図である。 通紙枚数とベルトの反射率の関係図である。 本発明の画像形成装置の第3の実施例に係る定着部クリーニングモード及び定着ローラクリーニングの作動態様を説明するフローチャートである。 本発明に係る画像形成装置の他の実施例を説明する概略構成図である。
符号の説明
11 静電転写装置
11a 転写搬送ベルト(記録材担持体)
11b 転写搬送ベルト駆動ローラ
11c、11d、11e 転写搬送ベルト従動ローラ
11A 中間転写ベルト(中間転写体)
60 光センサ(画像濃度検知手段)
101(101C、101Y、101M、101Bk) 感光体ドラム
102(102C、102Y、102M、102Bk) 転写ローラ(転写手段)
103(103C、103Y、103M、103Bk) 現像器(現像手段)
104(103C、103Y、103M、103Bk) 帯電ローラ(帯電手段)
106(106C、106Y、106M、106Bk) プロセスカートリッジ(画像形成部)
108(108C、108Y、108M、108Bk) スキャナ部(露光手段)
120 通紙枚数カウンタ(記録材枚数計数手段、記録材給送部寿命検知手段)
130 制御手段
131 記憶手段
132 スリップ算出手段
133 スリップ発生カウンタ(異常スリップ発生回数計数手段)
134 リトライ発生カウンタ(リトライ回数計数手段)
140 給紙ローラ対(記録材搬送部材)
141 レジセンサ(第2の記録材検知手段)
150 記録材給送部
151 ピックアップローラ(記録材搬送部材)
152 定着部(定着装置)
153 吸着ローラ
154 定着部材(定着用回転体)
155 加圧部材(加圧用回転体)
156 ヒータホルダー
157 ヒータ
158 耐熱性フィルム(定着フィルム)
200 記録材搬送経路
201 (第1の記録材検知手段)
P 記録材

Claims (10)

  1. 画像形成部で形成されたトナー像を記録材給送部から送給される記録材に転写し、該トナー像が転写された記録材を、熱源を備えた定着用回転体と、前記定着用回転体に押圧されて定着ニップ部を形成する加圧用回転体とを備えた定着部へと搬送して、前記記録材にトナー像を定着する画像形成モードと、前記定着部に記録材を通すことによって少なくとも前記加圧用回転体の汚れをクリーニングする定着部クリーニングモードと、を有する画像形成装置において、
    前記記録材給送部の寿命を検知する記録材給送部寿命検知手段と、
    前記記録材給送部から送給される前記記録材の搬送経路に沿って、前記記録材の搬送を検出する第1及び第2の記録材検知手段と、
    前記記録材が前記第1の記録材検知手段から前記第2の記録材検知手段に到達するまでの時間に基づいてスリップ値(Tm)を算出し、算出されたスリップ値が異常であるか否かを判断するスリップ算出手段と、
    前記スリップ算出手段により算出されたスリップ値(Tm)が異常スリップと判断された回数を計数する異常スリップ発生回数計数手段と、
    を有し、前記異常スリップの発生回数が、前記記録材給送部寿命検知手段により予め設定された閾値を超えたとき、前記定着部クリーニングモードを実行することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記スリップ算出手段は、前記スリップ値(Tm)として、(前記第1の記録材検知手段と前記第2の記録材検知手段との間の距離+スリップマージン)/前記記録材の搬送速度)=スリップ時間を算出し、該算出したスリップ時間Tmと、前記記録材が前記第1の記録材検知手段から前記第2の記録材検知手段に到達するまでの時間(T2−T1)を比較し、(T2−T1)>Tmのときを異常スリップと判断することを特徴とする請求項1の画像形成装置。
  3. 画像形成部で形成されたトナー像を記録材給送部から送給される記録材に転写し、該トナー像が転写された記録材を、熱源を備えた定着用回転体と、前記定着用回転体に押圧されて定着ニップ部を形成する加圧用回転体とを備えた定着部へと搬送して、前記記録材にトナー像を定着する画像形成モードと、前記定着部に記録材を通すことによって少なくとも前記加圧用回転体の汚れをクリーニングする定着部クリーニングモードとを有する画像形成装置において、
    前記記録材給送部の寿命を検知する記録材給送部寿命検知手段と、
    前記記録材給送部から送給される前記記録材の搬送経路に沿って、前記記録材の搬送を検出する記録材検知手段と、
    前記記録材検知手段により、前記記録材が前記記録材給送部から予め決められた時間内に送給されなかったことを検知した場合には、前記記録材給送部を駆動して前記記録材の送給を行うリトライ動作を行う制御手段と、
    前記制御手段によるリトライ動作の回数を計数するリトライ回数計数手段と、
    を有し、前記リトライ回数が、前記記録材給送部寿命検知手段により予め設定された閾値を超えたとき、前記定着部クリーニングモードを実行することを特徴とする画像形成装置。
  4. 予め決められた回数の前記リトライ動作を行った後、前記記録材検知手段により前記記録材が検知されなかった場合には、ジャムが発生したと判断し、前記画像形成モードによる画像形成動作を停止することを特徴とする請求項3の画像形成装置。
  5. 画像形成部で形成されたトナー像を、記録材担持体に担持して前記画像形成部へと搬送される記録材に転写するか、又は、中間転写体に転写した後に該中間転写体に転写したトナー像を記録材に転写し、前記トナー像が転写された記録材を、熱源を備えた定着用回転体と、前記定着用回転体に押圧されて定着ニップ部を形成する加圧用回転体とを備えた定着部へと搬送して、前記記録材にトナー像を定着する画像形成モードと、前記定着部に記録材を通すことによって少なくとも前記加圧用回転体の汚れをクリーニングする定着部クリーニングモードとを有する画像形成装置において、
    前記記録材給送部の寿命を検知する記録材給送部寿命検知手段と、
    前記画像形成モードにおいて、前記記録材担持体の前記記録材を担持する面に、又は、前記中間転写体のトナー像を担持する面に形成された検知用パターン画像の反射光量を検知する画像濃度検知手段と、
    を有し、前記画像濃度検知手段により計測された前記反射光量が、前記記録材給送部寿命検知手段により予め設定された閾値を超えたとき、前記定着部クリーニングモードを実行することを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記検知用パターン画像は、前記記録材を予め決められた枚数だけ送給した時に行うことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記定着部クリーニングモードでは、前記画像形成部でトナー像を形成することなく、トナー像が転写されていない前記記録材が前記定着部に搬送されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  8. 前記定着部クリーニングモードでは、前記画像形成部でトナー像を形成することなく、トナー像が定着された記録材を、前記トナー像が定着された前記記録材の面が前記定着部の前記加圧用回転体に対面するようにして前記定着部に搬送することを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  9. 前記記録材給送部寿命検知手段は、前記記録材給送部から給送された記録材の枚数を計数する記録材枚数計数手段であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載の画像形成装置。
  10. 前記加圧用回転体は、熱源を有していることを特徴とする請求項1〜9のいずれかの項に記載の画像形成装置。
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