以下、本発明に係る画像形成装置の一実施形態について説明する。本実施形態においては、レーザ光で感光体ドラムの感光面に静電潜像を作像し、帯電したトナーをその静電潜像に沿って付着させて現像することにより、感光体ドラムの感光面にトナー画像を作像した後、そのトナー画像を転写紙に転写し、更にはトナー画像が転写された転写紙を加熱しながら加圧することにより、付着した顕像剤を転写紙に定着させることで画像を形成する電子写真方式の画像形成装置を例にとって説明する。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、画像形成動作の後、像担持体である感光体ドラムの感光面に残留した顕像剤であるトナーを、クリーニングにより除去するようになっている。これは、本実施形態に係る画像形成装置は、上述したように、感光体ドラムの感光面にトナー画像を形成するためのトナーを付着させ、付着されたそのトナーを転写紙に転写することで転写紙に画像を形成するようになっているが、その際、感光体ドラムの感光面に付着されたトナーの全てが転写紙に転写されるわけではないためである。
そして、本実施形態に係る画像形成装置は、感光体ドラムの感光面から回収されたトナー(以下、これを「回収トナー」という。)をそのまま廃棄するか、廃棄せずに再利用するかを切り替えるハイブリッドリサイクル構成になっている。
本実施形態に係る画像形成装置は、回収トナーの廃棄と再利用の切替制御を、転写紙に対するトナー画像の転写タイミングに基づいて行う。より具体的には、本実施形態に係る画像形成装置は、転写紙に対するトナー画像の転写時には、回収トナーを再利用側に搬送するように回収トナーの搬送経路を切り換え、転写紙に対するトナー画像の非転写時には、回収トナーを廃棄側に搬送するように回収トナーの搬送経路を切り換える。
即ち、転写紙の先端が転写ニップに突入しておらず、転写紙に対するトナー画像の転写動作が行われていないときには、現像器内のトナーが静電潜像を現像するために消費されないので、この状態で感光体ドラムから回収されたトナーを再利用のために現像器内に搬送すると、現像器内のトナー濃度が過剰の状態となる。なお、転写ニップとは、感光体ドラムの感光面から転写紙へのトナー画像の転写位置であり、より具体的には、感光体ドラムの感光面に対する転写ローラの押し付け位置を言う。
これに対して、転写紙の先端が転写ニップに突入し、転写紙に対するトナー画像の転写動作が行われているときには、現像器内のトナーが静電潜像を現像するために消費され、現像器内のトナーが減少傾向となるので、回収トナーを再利用のために現像器内に搬送しても、現像器内のトナー濃度が過剰となることはない。
従って、本実施形態に係る画像形成装置は、感光体ドラムから回収されたトナーの廃棄と再利用との切替制御を、転写ニップへの転写紙の突入タイミングに基づいて行うことにより、現像器内のトナー濃度が過剰となることを防止できるので、現像器内のトナー濃度の過剰に起因する種々の不都合、例えばカブリやトナーの飛散等の発生を防止できる。
また、本実施形態に係る画像形成装置は、作像ユニットの駆動開始から駆動停止までの間、回収トナーが廃棄側又は再利用側に搬送され続けるので、回収トナーを廃棄側又は再利用側に搬送する回収トナー搬送路が満杯となることがなく、回収トナー搬送路内で回収トナーを搬送する回収トナー搬送スクリューのロックや駆動トルク異常も防止できる。
次に、本実施形態に係る画像形成装置について、図を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成を模式的に示すブロック図であり、画像形成装置1は、図1に示すハードウェア構成に加えて、プリンタ、スキャナ、ファクシミリを実現するためのエンジンを備える。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等と同様の構成を含む。即ち、本実施形態に係る画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、HDD(Hard Disk Drive)40及びI/F50がバス90を介して接続されている。
また、本実施形態に係る画像形成装置1においては、これに加えて、転写紙の先端及び後端を検出する位置検出器2がバス90に接続されている。位置検出器2としては、転写紙を給紙テーブルからプリント用排紙トレイまで搬送する記録媒体搬送ローラに備えられたエンコーダや、転写ニップ位置に備えられた光電管等を用いることができる。また、I/F50には、表示部60、操作部70及び専用デバイス80が接続されている。操作部70は、画像形成装置1の使用者が操作する。
CPU10は演算手段であり、画像形成装置1全体の動作を制御する。
RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。
ROM30は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラム、転写紙に対するトナー画像の転写動作中における感光体ドラムの感光面の線速、感光体ドラムの感光面における画像の書き込み位置から転写ニップまでの距離及び複数枚の転写紙を連続的に搬送する際の紙間距離等が格納されている。
HDD40は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納される。
I/F50は、バス90と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。表示部60は、ユーザが画像形成装置1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースであり、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置によって実現される。操作部70は、キーボードやマウス等、ユーザが画像形成装置1に情報を入力するためのユーザインタフェースである。専用デバイス80は、プリンタ、スキャナ、ファクシミリにおいて専用の機能を実現するためのハードウェアである。
このようなハードウェア構成において、ROM30やHDD40若しくは図示しない光学ディスク等の記憶媒体に格納されたプログラムがRAM20に読み出され、CPU10がRAM20にロードされたプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
次に、図2を用いて本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を模式的に示すブロック図である。尚、図2においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、転写紙の流れを破線の矢印で示している。
図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、コントローラ100、給紙テーブル200、プリントエンジン300、プリント用排紙トレイ400、ADF(Auto Document Feeder:原稿自動搬送装置)500、スキャナエンジン600、原稿用排紙トレイ700、ディスプレイパネル800、ネットワークI/F900を有する。また、コントローラ100は、主制御部110、エンジン制御部120、画像処理部130、操作表示制御部140及び入出力制御部150を有する。
給紙テーブル200は、画像形成部であるプリントエンジン300に転写紙を給紙する。プリントエンジン300は、給紙テーブル200から搬送されてきた転写紙に対して画像形成出力を実行することにより画像を描画する画像形成部である。本実施形態に係るプリントエンジン300の具体的態様としては、電子写真方式若しくはインクジェット方式による画像形成機構がある。このプリントエンジン300により画像が描画された画像形成済みの転写紙は、プリント用排紙トレイ400に排紙される。このプリントエンジン300は、図1に示す専用デバイス80によって実現される。
ADF500は、図示しない原稿台にセットされた原稿を、原稿読取部であるスキャナエンジン600に自動搬送する。スキャナエンジン600は、光学情報を電気信号に変換する光電変換素子を含む原稿読取部であり、ADF500により自動搬送されてきた原稿、若しくは、図示しない原稿台ガラスにセットされた原稿を光学的に走査して読み取って画像情報を生成する原稿読取部である。スキャナエンジン600により読み取られた原稿は、原稿用排紙トレイ700に排紙される。ADF500及びスキャナエンジン600は、図1に示す専用デバイス80によって実現される。
ディスプレイパネル800は、画像形成装置1の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像形成装置1を直接操作し若しくは画像形成装置1に対して情報を入力する際の入力インタフェースでもある。即ち、ディスプレイパネル800は、ユーザによる操作を受けるための画像を表示する機能を含む。ディスプレイパネル800は、図1に示す表示部60及び操作部70によって実現される
ネットワークI/F900は、画像形成装置1がネットワークを介して管理者用端末やPC等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェース、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、FeliCa(登録商標)等のインタフェースが用いられる。このように、本実施形態に係る画像形成装置1は、ネットワークI/F900を介して接続された端末から印刷依頼の画像データや、印刷要求等の各種制御コマンドを受信する。ネットワークI/F900は、図1に示すI/F50によって実現される。
コントローラ100は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM30やHDD40等の不揮発性記憶媒体に格納されたファームウェア等の制御プログラムが、RAM20にロードされ、それらのプログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ100が構成される。コントローラ100は、画像形成装置1全体を制御する制御部として機能する。
主制御部110は、コントローラ100に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ100の各部に命令を与える。また、主制御部110は、入出力制御部150を制御し、ネットワークI/F900及びネットワークを介して他の装置にアクセスする。エンジン制御部120は、給紙テーブル200、プリントエンジン300、プリント用排紙トレイ400、ADF500、スキャナエンジン600、原稿用排紙トレイ700等の駆動部を制御し若しくは駆動させる。
画像処理部130は、主制御部110の制御に従い、PDL(Page Description Language)等により記述された画像情報、例えば、入力された印刷ジョブに含まれる文書データ若しくは画像データに基づいて描画情報を出力情報として生成する。
また、画像処理部130は、スキャナエンジン600から入力される撮像データを処理し、画像データを生成する。この画像データとは、スキャナ動作の結果物として画像形成装置1に格納され若しくはネットワークI/F900及びネットワークを介して他の機器に送信される情報である。尚、本実施形態に係る画像形成装置1は、画像情報の代わりに描画情報が直接入力され、直接入力された描画情報に基づいて画像形成出力を実行することも可能である。
操作表示制御部140は、ディスプレイパネル800に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル800を介して入力された情報を主制御部110に通知する。入出力制御部150は、ネットワークI/F900及びネットワークを介して入力される信号や命令を主制御部110に入力する。
次に、図3を用いて本実施形態に係るプリントエンジン300の構成を説明する。図3は、本実施形態に係るモノクロの画像形成装置1の全体構成を簡略化して示す図である。図3に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、給紙テーブル200から給紙された転写紙Pに対してプリントエンジン300により画像を形成した後、プリント用排紙トレイ400に排紙する構成を備えるものである。
本実施形態に係るプリントエンジン300は、給紙テーブル200からプリント用排紙トレイ400に至る転写紙Pの搬送機構に沿って、給紙ローラ210、分離ローラ対220、作像ユニット320、レジストローラ対230、定着ユニット370及び排ローラ対410が配置されている。
作像ユニット320は、感光体ドラム321、帯電器322、光書き込み装置330、現像器323、転写ローラ(転写器)340、除電器324、トナーボトル350、トナー回収ユニット325を含んで構成されている。
帯電器322は、感光体ドラム321の感光面を一様に帯電させる。光書き込み装置330は、感光体ドラム321の感光面にレーザ光を照射して、静電潜像を形成する。現像器323は、感光体ドラム321の静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成する。転写ローラ340は、感光体ドラム321の感光面に押し当てられており、これら転写ローラ340と感光体ドラム321の感光面との間に搬送された転写紙Pに、感光体ドラム321の感光面に形成されたトナー画像を転写させる。
除電器324は、転写紙Pへのトナー画像の転写が終了した後に、感光体ドラム321の感光面を除電する。トナーボトル350は、トナー供給口が現像器323と連通されており、現像器323内のトナー濃度が所定値よりも低下する毎に現像器323に適量のトナーを供給する。
トナー回収ユニット325は、感光体ドラム321の感光面に残留したトナーを回収し、回収されたトナーを廃棄側又は再利用側のいずれかに搬送する。トナー回収ユニット325の構成については、後に説明する。
作像ユニット320は、画像形成に際して、まず感光体ドラム321の感光面を暗中にて帯電器322により一様に帯電させる。次いで、作像ユニット320は、一様に帯電した感光体ドラム321の感光面に光書き込み装置330から出射される光を照射して、感光体ドラム321の感光面に画像を静電的に書き込み、静電潜像を形成する。次いで、作像ユニット320は、現像器323によりこの静電潜像をトナーで可視像化することにより、感光体ドラム321の感光面にトナー画像を形成する。
しかる後に、作像ユニット320は、このトナー画像を、感光体ドラム321の感光面と転写ローラ340との間に構成される転写ニップに給紙テーブル200から取り出された転写紙Pを搬入し、トナー画像を転写紙Pに転写する。このとき、転写ローラ340には、転写バイアスが印加されていて、その転写バイアスによって感光体ドラム321と転写ローラ340の間で転写電界が形成され、この転写電界の作用により感光体ドラム321から転写紙Pにトナー画像が転写される。
トナー画像を転写紙Pに形成し終えると、作像ユニット320は、感光体ドラム321の感光面に残留したトナーをトナー回収ユニット325により除去した後、感光体ドラム321の感光面を除電器324により除電し、次の画像形成のための準備を行って待機状態に移行する。
次に、本実施形態に係るトナー回収ユニット325の詳細な構成について、図4を参照して説明する。図4に示すように、本実施形態に係るトナー回収ユニット325は、クリーニングブレード325a、回収トナー搬送スクリュー325b、回収トナー搬送路325c、回収トナー搬送路325d、回収トナー誘導路325e、分岐路325f、回収トナー廃棄スクリュー325g、回収トナー廃棄搬送路325h、回収トナー再利用搬送路325i、仕切用シャッター325j等により構成される。
クリーニングブレード325aは、先端を感光体ドラム321の感光面に押し当てることにより感光体ドラム321の感光面に残留したトナーを掻きとり、掻きとったトナーを回収トナー搬送路325c内に回収する。
回収トナー搬送スクリュー325bは、回収トナー搬送路325c内に回収された回収トナーを回収トナー搬送路325cに沿って回収トナー搬送路325dに向けて搬送する。即ち、誘導路325eは、回収トナー搬送スクリュー325bにより回収トナー搬送路325cから搬送されてきた回収トナーを回収トナー搬送路325dに沿って分岐路325fに向かって誘導する。分岐路325fは、回収トナー搬送路325dから回収トナー廃棄搬送路325hと回収トナー再利用搬送路325iとへの分岐点である。
回収トナー廃棄スクリュー325gは、回収トナーを回収トナー廃棄搬送路325hに沿って、廃棄されたトナーを収納するための容器である廃棄トナー収納容器326に向けて搬送する。回収トナー廃棄搬送路325hは、廃棄トナー収納容器326に通じ、回収トナーが廃棄される際の搬送路である。回収トナー再利用搬送路325iは、現像器323に通じ、回収トナーが再利用される際の搬送路である。
仕切用シャッター325jは、分岐路325fに設けられ、回収トナー廃棄搬送路325hと回収トナー再利用搬送路325iとを仕切るための開閉式のシャッターである。仕切用シャッター325jは、回収トナーを再利用せずにそのまま廃棄する場合には、感光体ドラム321の感光面に残留したトナーを回収する際に予め閉じられており、一方、廃棄せずに再利用する場合には、感光体ドラム321の感光面に残留したトナーを回収する際に予め開けられている。
このように構成されたトナー回収ユニット325において、感光体ドラム321の感光面に残留したトナーを回収する際、トナー回収ユニット325はまず、クリーニングブレード325aを図4に示した矢印の向きに回転している感光体ドラム321の感光面に押し当てることにより該面に付着したトナーを掻きとり、掻きとったトナーを回収トナー搬送路325c内に回収する。
トナー回収ユニット325は、回収トナーを回収トナー搬送スクリュー325bにより回収トナー搬送路325cに沿って回収トナー搬送路325dに向かって搬送し、回収トナー搬送路325dに達した回収トナーを回収トナー誘導路325eにより回収トナー搬送路325dに沿って分岐路325fに向かって誘導する。
そして、トナー回収ユニット325は、回収トナーを再利用せずにそのまま廃棄する場合には、回収トナーが分岐路325fに搬送される前に仕切用シャッター325jを予め閉じておき、回収トナーを廃棄トナーとして回収トナー廃棄スクリュー325gにより回収トナー廃棄搬送路325hに沿って廃棄トナー収納容器326に向かって搬送することでトナーを廃棄する。
一方、トナー回収ユニット325は、回収トナーを廃棄せずに再利用する場合には、回収トナーが分岐路325fに搬送される前に仕切用シャッター325jを予め開けておき、回収トナーをリサイクルトナーとして重力により回収トナー再利用搬送路325iに沿って現像器323に向かって搬送することでトナーを再利用する。
このように、本実施形態に係るトナー回収ユニット325は、感光体ドラム321の感光面から回収したトナーを再利用せずにそのまま廃棄するか、廃棄せずに再利用するかを切り替えるための廃棄/再利用切替機構を構成している。
尚、図4に示すように、本実施形態に係る廃棄トナー収納容器326には、回収トナー廃棄搬送路325hとの連結部分に廃棄トナー計測センサ326aが取り付けられている。そして、本実施形態に係る画像形成装置1は、この廃棄トナー計測センサ326aにより出力される検知信号に基づいて、廃棄トナー収納容器326に廃棄されたトナーの量を計測することができるようになっている。
この廃棄トナー計測センサ326aにより、本実施形態に係る画像形成装置1は、廃棄トナー収納容器326に廃棄されたトナーの量を正確に推定することができる。感光体ドラム321の感光面から回収したトナーの再利用側又は廃棄側への切替制御については、後に説明する。
次に、本実施形態に係る内部コントローラ390の機能構成について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係るプリントエンジン300の機能構成を模式的に示すブロック図である。図5に示すように、本実施形態に係る内部コントローラ390は、プリント制御部391、コントローラI/F392、切替判断部393、設定情報記憶部394、トナー収支情報収集部395、使用状態情報収集部396を含んで構成される。
プリント制御部391は、内部コントローラ390に含まれる各部を制御する役割を担い、内部コントローラ390の各部に命令を与える。また、プリント制御部391は、コントローラI/F392を介してエンジン制御部120から入力される情報に基づいてプリントエンジン300に含まれる各部を制御し若しくは駆動させる。このように、本実施形態に係るプリントエンジン300は、プリントエンジン300に含まれる各部を制御し若しくは駆動するための情報をコントローラI/F392を介してエンジン制御部120から取得する。
コントローラI/F392は、内部コントローラ390がエンジン制御部120と通信するためのインタフェースである。
切替判断部393は、トナー回収ユニット325において感光体ドラム321の感光面から回収した回収トナーを再利用せずにそのまま廃棄するか、廃棄せずに再利用するかの判断を行う。本実施形態に係る切替判断部393は、回収トナーの廃棄と再利用との切替制御を、使用状態情報収集部396に収集された画像形成装置1の使用状態情報に応じて行う。
使用状態情報には、転写紙Pに対するトナー画像の転写動作時における感光体ドラム321の感光面の線速、感光体ドラム321の感光面におけるトナー画像の書き込み位置から転写ニップまでの距離及び複数枚の転写紙Pを連続的に搬送する際の紙間距離が含まれる。このような切替判断部393による切替制御方法が本実施形態に係る要旨の1つである。
そして、プリント制御部391は、切替判断部393の判断内容に従って、トナー回収ユニット325に備えられた仕切用シャッター325jの開閉を制御することで、廃棄/再利用切替部の切り替えを制御するようになっている。即ち、本実施形態においては、プリント制御部391が切替制御部として機能する。
本実施形態に係る切替判断部393は、図6に示すように、基本的には、転写紙Pの先端が転写ニップに突入してから当該転写紙Pの後端が転写ニップを通過するまでの間(転写時)では、回収トナーの搬送先を再利用側、即ち、現像器323側に切り替えると判断し、第1番目の転写紙Pが給紙テーブル200より取り出されて当該第1番目の転写紙Pの先端が転写ニップに突入するまでの間、及び、複数枚の転写紙Pが連続的に搬送される場合における各転写紙Pの紙間(非転写時)では、回収トナーの搬送先を廃棄側、即ち、廃棄トナー収納容器326側に切り替えると判断する。
プリント制御部391は、切替判断部393の判断に従って、仕切用シャッター325jを再利用側又は廃棄側に切り替える。これにより、仕切用シャッター325jは、給紙テーブル200より取り出された転写紙Pの先端が転写ニップに突入するタイミングで廃棄側から再利用側に切り替えられると共に、転写紙Pの後端が転写ニップを通過したタイミングで再利用側から廃棄側に切り替えられる。
転写紙Pに対するトナー画像の非転写時においては、現像器323内のトナーが静電潜像を現像するために消費されないので、この状態で回収トナーを再利用のために現像器323内に搬送すると、現像器323内のトナー濃度が過剰となって、カブリやトナーの飛散などの印刷不良が生じやすくなる。
これに対して、転写紙Pに対するトナー画像の転写時には、現像器323内のトナーが静電潜像を現像するために消費され、現像器323内のトナー濃度が低下傾向になると推定されるので、回収トナーを再利用のために現像器323内に搬送しても、現像器323内のトナー濃度が過剰になることはない。従って、プリント制御部391は、転写紙Pに対する転写動作が行われているときに限って回収トナーの搬送先を現像器323側に切り替えるように仕切用シャッター325jの駆動を制御することにより、印刷不良の発生を防止することができる。
また、上記のように仕切用シャッター325jの切り替えを制御すると、画像調整モード、空回しモード及び定着調整モードなどの調整動作が行われている状態では、回収トナーが現像器323内に搬送されないので、プリント制御部391は、現像器323内のトナー濃度が過剰になることを防止できる。
また、切替判断部393は、複数枚の転写紙Pが連続的に転写ニップに搬送される場合、ROM30に記憶された感光体ドラム321の感光面の線速V、感光体ドラム321の感光面に対する静電潜像の書き込み位置から転写ニップまでの距離L1、及び、連続的に搬送される2枚の転写紙の紙間距離L2から求められるL1/V及びL2/Vを判断基準として、仕切用シャッター325jを再利用側に切り替えるか、廃棄側に切り替えるかの判断を行う。
即ち、L1/VをXsec、L2/VをYsecとしたとき、Ysec>Xsecである場合、切替判断部393は、図7に示すように、前の転写紙Pの後端が転写ニップを通過してから、次の転写紙Pの先端が転写ニップに突入するタイミングのXsec前より当該次の転写紙Pの後端が転写ニップを通過するまで、仕切用シャッター325jを再利用側に切り替えると判断する。
そして、切替判断部393は、それ以外の期間、即ち、前の転写紙Pの後端が転写ニップを通過してから次の転写紙Pの先端が転写ニップに突入するタイミングのXsec前までは、仕切用シャッター325jを廃棄側に切り替えると判断する。
上述したように、本実施形態に係る切替判断部393は、転写時には回収トナーの搬送先を再利用側に切り替え、非転写時には回収トナーの搬送先を廃棄側に切り替えると基本的に判断する。しかし、複数枚の転写紙Pが連続的に転写ニップに搬送される場合においては、次の転写紙Pの先端が転写ニップに突入したタイミングで仕切用シャッター325jの切替制御を行うと、仕切用シャッター325jの切替動作に伴う振動が感光体ドラム321及び転写ニップに伝わり、転写紙Pの印刷面にバンディングを呼ばれる印刷不良が生じやすくなる。
尚、バンディングとは、転写紙Pの印刷面に表れる微小ピッチの筋状の画像むらのことを言う。
そこで、複数枚の転写紙Pが連続的に転写ニップに搬送される場合、切替判断部393は、次の転写紙Pの先端が転写ニップに突入するタイミングのXsec前より仕切用シャッター325jを再利用側に切り替えると判断する。これにより、感光体ドラム321に対する画像の書き込みが開始される以前に仕切用シャッター325jの切替動作を完了しておくことができるので、作像ユニット320の振動に起因するバンディングの発生を防止することができる。
一方、上記と同様の場合において、Ysec≦Xsecと判断したときには、切替判断部393は、図8に示すように、紙間において仕切用シャッター325jの切替動作を行わず、複数枚の転写紙Pについての転写動作が完了するまでは、仕切用シャッター325jを再利用側に切り替えたままにすると判断する。
このようにすると、紙間距離L2が狭い場合においては、紙間で仕切用シャッター325jの切替動作が行われないので、切替判断部393は、仕切用シャッター325jの切替動作に伴う作像ユニット320の振動に起因するバンディングの発生を防止することができる。
また、複数枚の転写紙Pが連続的に転写ニップに搬送される場合における第1番目の転写紙Pが給紙テーブル200から取り出されたとき、或いは、給紙テーブル200から転写紙Pが1枚のみ取り出されたときには、図9に示すように、切替判断部393は、第1番目の転写紙Pの先端、或いは、給紙テーブル200から1枚のみ取り出された転写紙Pの先端が転写ニップに突入するタイミングのXsec前の時点で仕切用シャッター325jを再利用側に切り替えると判断する。
このようにすると、複数枚の転写紙Pが連続的に転写器15に搬送される場合における第1番目の転写紙P、或いは、給紙テーブル200から1枚のみ取り出された転写紙Pについて、感光体ドラム321に対する画像の書き込みが開始される以前に仕切用シャッター325jの切替動作を完了しておくことができるので、切替判断部393は、作像ユニット320の振動に起因するバンディングの発生を防止することができる。
尚、上記の実施形態においては、転写紙に画像が直接形成される方式、即ち、直接転写方式の画像形成装置を例にとって説明したが、中間転写画像が中間転写ベルト上に形成され、その中間転写画像が転写紙に転写される方式、即ち、間接転写方式の画像形成装置にも同様に実施できる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置を、カラーの画像形成装置に適用した場合の実施形態について説明する。本実施形態に係るカラーの画像形成装置のプリントエンジン300は、所謂タンデムタイプといわれるものであり、図10に示すように、駆動ローラ312と従動ローラ313とに架け渡された中間転写ベルト311に沿って、その搬送方向の上流側から順に、シアンの画像を形成するC版作像ユニット320C、マゼンタの画像を形成するM版作像ユニット320M、イエローの画像を形成するY版作像ユニット320Y、ブラックの画像を形成するK版作像ユニット320Kが配列されている。
これら複数の作像ユニット320C、320M、320Y、320Kは、形成するトナー画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。C版作像ユニット320Cはシアンの画像を、M版作像ユニット320Mはマゼンタの画像を、Y版作像ユニット320Yはイエローの画像を、K版作像ユニット320Kはブラックの画像をそれぞれ形成する。
尚、以下の説明においては、C版作像ユニット320Cについて具体的に説明するが、他の作像ユニット320M、320Y、320KはC版作像ユニット320Cと同様であるので、その他の作像ユニット320M、320Y、320Kの各構成要素については、C版作像ユニット320Cの各構成要素に付したCに替えて、M、Y、Kによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
中間転写ベルト311は、回転駆動される駆動ローラ312と従動ローラ313とに架け渡されたエンドレスのベルト、即ち、無端状ベルトであって、C版作像ユニット320C、M版作像ユニット320M、Y版作像ユニット320Y、K版作像ユニット320Kによって中間転写画像が形成される中間転写ベルトである。駆動ローラ312は、不図示の駆動モータにより回転駆動させられ、この駆動モータと、駆動ローラ312と、従動ローラ313とが中間転写ベルト311を移動させる。
C版作像ユニット320Cは、感光体としての感光体ドラム321C、この感光体ドラム321Cの周囲に配置された帯電器322C、現像器323C、除電器324C、トナー回収ユニット325C等から構成されている。
このC版作像ユニット320Cは、画像形成に際してシアンの中間転写画像を中間転写ベルト311に形成する。即ち、C版作像ユニット320Cは、画像形成に際してまず、感光体ドラム321Cの外周面を暗中にて帯電器322Cにより一様に帯電させる。そして、C版作像ユニット320Cは、一様に帯電した感光体ドラム321Cへ光書き込み装置330Cからシアン画像に対応した光を照射させることにより静電的に書き込みを行い、感光体ドラム321Cの外周面に静電潜像を形成する。C版作像ユニット320Cは、現像器323Cによりこの静電潜像をシアントナーで可視像化することにより感光体ドラム321Cの外周面上にシアンのトナー画像を形成する。即ち、本実施形態においては、現像器323が現像部として機能し、トナー画像が顕像剤画像として形成される。
C版作像ユニット320Cは、このトナー画像を、感光体ドラム321Cと中間転写ベルト311とが当接若しくは最も接近する位置(以下、「1次転写ニップ」と言う。)で、転写ローラ340Cを不図示の付勢部材によって感光体ドラム321Cに押し当てることで中間転写ベルト311上に転写する。この転写により、中間転写ベルト311上にはシアンのトナーによる画像、即ち、シアンの中間転写画像が形成される。尚、このとき、転写ローラ340Cには転写バイアスが印加され、その転写バイアスによって1次転写ニップにおける感光体ドラム321Cと転写ローラ340Cの間で転写電界が形成されており、この転写電界の作用により感光体ドラム321Cから中間転写ベルト311にトナー画像が転写される。
C版作像ユニット320Cは、シアンの中間転写画像を中間転写ベルト311に形成し終えると、感光体ドラム321Cの外周面上に残留したトナーをトナー回収ユニット325Cにより回収した後、感光体ドラム321Cの外周面を除電器324Cにより除電し、次の画像形成のための準備を行って待機状態に移行する。
以上のようにして、C版作像ユニット320Cにより中間転写ベルト311上に転写されたシアンのトナーによる画像、即ち、シアンの中間転写画像は、駆動モータと駆動ローラ312と従動ローラ313とにより中間転写ベルト311を移動させることで次のM版作像ユニット320Mに搬送される。M版作像ユニット320Mは、C版作像ユニット320Cでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム321M上にマゼンタのトナー画像を形成し、そのマゼンタのトナー画像を既に形成されたシアンの中間転写画像に重畳して中間転写ベルト311上に転写する。この転写により、中間転写ベルト311上にはマゼンタのトナーによる画像、即ち、マゼンタの中間転写画像が形成される。このようにして、中間転写ベルト311上にシアンとマゼンタとの中間転写画像が形成される。
中間転写ベルト311上に形成されたシアン、マゼンタの中間転写画像は、さらに次の作像ユニット、Y版作像ユニット320Y、K版作像ユニット320Kに順次搬送され、同様の動作により、感光体ドラム321Y上に形成されたイエローのトナー画像と、感光体ドラム321K上に形成されたブラックのトナー画像とが、既に形成されている中間転写画像に重畳されて中間転写ベルト311上に転写される。この転写により、中間転写ベルト311上にはイエローのトナーによる画像とブラックのトナーによる画像、即ち、イエローとブラックとの中間転写画像が形成される。こうして、中間転写ベルト311上にフルカラーの中間転写画像が形成される。
このようにして中間転写ベルト311上にフルカラーの中間転写画像が形成されると、給紙テーブル200に収納された転写紙Pが最も上のものから順に給紙ローラ210と分離ローラ対220とにより分離給紙されてレジストローラ対230に向かって送り出される。そして、転写紙Pは、レジストローラ対230でスキューが修正された後、レジストローラ対230により中間転写ベルト311の搬送タイミングに合わせてその搬送経路上において転写紙Pと中間転写ベルト311とが接触する位置若しくは最も接近する位置(以下、「2次転写ニップ」と言う。)に搬送される。
このようにして搬送された転写紙Pは、2次転写ニップにおいて転写ローラ360が不図示の付勢部材によって従動ローラ313に押し当てられることで、中間転写ベルト311上に形成されているフルカラーの中間転写画像が転写される。これにより、転写紙Pの紙面上に画像が形成される。紙面上に画像が形成された転写紙Pは、更に搬送されて定着ユニット370にて画像形成面に垂直な方向から挟み込まれて加熱されながら加圧されることにより画像が定着された後、排ローラ対410によりプリント用排紙トレイ400に排紙される。
尚、本実施形態に係る定着ユニット370は、画像形成面に垂直な方向から転写紙Pを挟み込みながら回転することにより転写紙Pを搬送しつつ加圧するための定着ローラ371及び372を備える。また、定着ローラ371の定着面上には加熱素子が備えられており、本実施形態に係る定着ユニット370は、この定着ローラ371により転写紙Pを加熱するようになっている。このように、本実施形態に係る定着ユニット370は、定着ローラ371及び372により転写紙Pを画像形成面に垂直な方向から挟み込むことで加熱しながら加圧し、画像を定着するようになっている。
ベルトクリーナー380は、2次転写ニップの下流側であってC版作像ユニット320Cよりも上流側において中間転写ベルト311に押し当てられたクリーニングブレードにより中間転写ベルト311の表面に付着したトナーを掻きとることで、中間転写ベルト311をクリーニングする。
尚、プリントエンジン300の内部機能については、図5に示したものと同じであるので、重複を避けるために説明を省略する。
本実施形態に係るカラーの画像形成装置1においても、プリントエンジン300に備えられた切替判断部393は、転写時には回収トナーの搬送先を再利用側、即ち、現像器323C、323M、323Y、323K側に切り替えると判断し、非転写時には回収トナーの搬送先を廃棄側、即ち、廃棄トナー収納容器326側に切り替えると判断する。プリント制御部391は、切替判断部393の判断に従って、仕切用シャッター325jを再利用側又は廃棄側に切り替える(図6参照)。尚、切替判断部393は、C版作像ユニット320C、M版作像ユニット320M、Y版作像ユニット320Y及びK版作像ユニット320Kの全てについて回収トナーの搬送先を判断する必要はなく、予め設定された1乃至複数の作像ユニットについてのみ回収トナーの搬送先を判断することもできる。
但し、連続的に搬送される転写紙Pの紙間が2次転写ニップを通過中である場合、切替判断部393は、回収トナーの搬送先を再利用側であると判断し、最後の転写紙Pの後端が2次転写ニップを通過した後に、回収トナーの搬送先を廃棄側であると判断する。
カラーの画像形成装置1においては、転写紙Pの紙間が2次転写ニップを通過中であるときにも、中間転写ベルト311の搬送方向の最上流に配置されたC版作像ユニット320Cでは、光書き込み装置330Cによる感光体ドラム321Cへの静電潜像の書き込みが開始されていることがあるので、モノクロの画像形成装置のように紙間で回収トナーの搬送先を切り替えると、バンディングが生じる可能性がある。そこで、上述のように、紙間では回収トナーの搬送先の切替先を行わないこととすることにより、バンディングを確実に防止できる。
また、直接転写方式のカラーの画像形成装置においては、転写紙Pの搬送方向の最上流に配置されたC版作像ユニット320Cに備えられた感光体ドラム321Cの駆動時の線速をV、当該感光体ドラム321Cおける光書き込み装置330Cによる静電潜像の書き込み位置から当該感光体ドラム321Cに形成されたトナー画像の1次転写位置までの距離をL3とし、L3/VをZsecとしたとき、切替判断部393は、第1番目の記録媒体の先端が1次転写位置に突入するタイミングのZsecより前に、回収トナーの搬送先を再利用側であると判断する。
このようにすると、転写紙Pの搬送方向の最上流に配置されたC版作像ユニット320Cに備えられた感光体ドラム321Cへの静電潜像の書き込みが開始される前に、仕切用シャッター325jの切り替えを完了できるので、感光体ドラム321Cへの静電潜像の書き込み中に仕切用シャッター325jの切替動作に伴う振動が発生せず、第1番目の転写紙Pのバンディングを防ぐことができる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置1の効果について、図11を参照して説明する。図11は、本実施形態に係る画像形成装置(本実施形態方式)の効果を、デフォルトの画像形成装置及び回収トナー駆動独立方式の画像形成装置と比較して示している。
図11から明らかなように、デフォルトの画像形成装置は、廃棄カウントのカウント値に応じて非転写時の回収トナーが現像器側又は回収トナー収納容器側に搬送されるので、条件によってはカブリやトナー落ち等の印刷不良を生じる。但し、作像ユニットの動作中、回収トナー搬送スクリューが常時回転駆動されるので、回収トナー搬送スクリューのロックや駆動トルク異常は生じない。
また、回収トナー駆動独立方式の画像形成装置は、非転写時の回収トナーが現像器側に搬送されないので、カブリやトナー落ち等の印刷不良は生じない。但し、条件によっては回収トナー搬送スクリューのロックや駆動トルク異常を生じる虞がある。
これに対して、本実施形態方式の画像形成装置は、非転写時の回収トナーが回収トナー収納容器側に搬送されるので、カブリやトナー落ち等の印刷不良が発生せず、しかも回収トナー搬送スクリューを常時駆動するので、回収トナー搬送スクリューのロックや駆動トルク異常も発生しない。
尚、上記の実施形態においては、切替判断部393が予め設定された条件で仕切用シャッター325jの切替判断を行ったが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、切替判断部393は、画像形成装置1の使用者が操作する操作部70からの信号に応じて、回収トナーの搬送先を判断する際の条件を変更できるようにすることもできる。
例えば、紙間や第1番目の転写紙が転写ニップに突入する以前のタイミングで仕切用シャッター325jの切替動作を行うという条件や、それらのタイミングでは仕切用シャッター325jの切替動作を行わないという条件を、画像形成装置1の使用者が任意に選択できるようにする。このようにすると、画像形成装置1の使用者が希望する条件で仕切用シャッター325jの切替動作を行うことができるので、画像形成装置1の使用者が希望する画像を形成することができる。