JP6649104B2 - クレーン - Google Patents
クレーン Download PDFInfo
- Publication number
- JP6649104B2 JP6649104B2 JP2016022079A JP2016022079A JP6649104B2 JP 6649104 B2 JP6649104 B2 JP 6649104B2 JP 2016022079 A JP2016022079 A JP 2016022079A JP 2016022079 A JP2016022079 A JP 2016022079A JP 6649104 B2 JP6649104 B2 JP 6649104B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- state
- pressure
- valve
- unload
- crane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 239000003921 oil Substances 0.000 claims description 100
- 230000002265 prevention Effects 0.000 claims description 47
- 238000012545 processing Methods 0.000 claims description 25
- 230000004044 response Effects 0.000 claims description 19
- 239000010720 hydraulic oil Substances 0.000 claims description 9
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 claims description 8
- 238000000034 method Methods 0.000 description 45
- 230000008569 process Effects 0.000 description 42
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 41
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 16
- 230000008602 contraction Effects 0.000 description 5
- 230000008859 change Effects 0.000 description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 230000006870 function Effects 0.000 description 3
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 3
- 230000007935 neutral effect Effects 0.000 description 3
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 239000000446 fuel Substances 0.000 description 2
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 2
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 2
- 230000009471 action Effects 0.000 description 1
- 230000003213 activating effect Effects 0.000 description 1
- 238000012937 correction Methods 0.000 description 1
- 230000007812 deficiency Effects 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 239000000463 material Substances 0.000 description 1
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 1
- 238000012546 transfer Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Jib Cranes (AREA)
- Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)
- Control And Safety Of Cranes (AREA)
Description
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、アンロード状態からオンロード状態へと切り換わった際のエンジントルクの不足によるエンジンストールの発生を防止し得るクレーン及びエンジンストール防止装置を提供することを課題とする。
また、本発明の一態様に係るクレーンにおいて、フックを格納する際に前記圧油の圧力を前記設定圧力に制限するフック格納油圧制御処理部を備え、前記リリーフ弁及び前記リリーフ弁作動用電磁弁を、前記フック格納油圧制御処理部と前記エンジンストール防止処理部とで兼用することは好ましい。
また、本発明の一態様に係るクレーンにおいて、前記油圧ポンプの運転状態を、開状態のときに前記アンロード状態とし閉状態のときに前記オンロード状態とするアンロード弁と、該アンロード弁を作動させるためのアンロード弁作動用電磁弁とを備え、前記アンロード弁作動用電磁弁は、ON状態及びOFF状態のいずれか一方のときに前記アンロード弁を開状態とし、ON状態及びOFF状態のいずれか他方のときに前記アンロード弁を閉状態とするON−OFF型の電磁弁であることは好ましい。
図1に示すように、このクローラクレーン1は、機体2にオペレータが搭乗せずに走行する小型のクローラクレーンである。機体2の後部には、オペレータが立って操作するための操縦部4が、走行時の操作位置(同図左側の位置)に設けられている。操縦部4には、左右一対の走行操作レバー40R及び40Lがオペレータの立つ側に向けて斜め上方に張り出している。操縦部4正面の機体2の中央には、原動部5および不図示のコントロールボックスを備えている。
原動部5の筐体内部には、図3に示す、エンジン50と、このエンジン50を駆動源として駆動する圧油供給装置51と、この圧油供給装置51から供給される圧油の油路を切換制御する各種切換制御弁が積層されたコントロールバルブ52とが設けられている。また、コントロールボックスの内部には、図4に示す、コントローラ20と、受信機21とが設けられている。
なお、このクローラクレーン1は、オペレータが立って操作するための操縦部4に、走行モードとクレーンモードとを切り換えるための走行−クレーン切換スイッチ(不図示)が設けられている。
さらに、このクローラクレーン1は、機体2の前部に、クレーン装置6及びアウトリガ装置10を操作するための各種操作レバーや各種操作スイッチを備えた機体側操作装置500(後述)が設けられている。
具体的に、各種操作レバーは、クレーン装置6の左旋回動作及び右旋回動作を操作するレバー、ブーム7(後述)の伸縮動作を操作するレバー、フック8(後述)の巻上動作及び巻下動作を操作するレバー、ブーム7の起伏動作を操作するレバーを含む。
なお、クレーン操作−アウトリガ操作切換スイッチは、クレーンモードにおいて、クレーン装置6を操作可能とするためのクレーン操作モードとアウトリガ装置10を操作可能とするためのアウトリガ操作モードとを切り換えるためのスイッチである。
さらに、このクローラクレーン1は、クレーン操作を遠隔で行うことが可能な遠隔操作装置501(後述)を備えている。この遠隔操作装置501は、図示省略するが、遠隔操作装置501の筺体に設けられた各種操作レバーや各種操作スイッチにより、機体側操作装置500の操作レバー及び操作スイッチと同等の操作が可能に構成されている。
なお、遠隔操作装置501には、後述するアウトリガシリンダ77FR、77FL、77BR及び77BLを作動させる操作スイッチや、フック8を格納位置まで巻き上げるフック格納動作を実行するフック格納スイッチを含んでいる。
これにより、このクローラクレーン1は、走行モードにおいて、圧油供給装置51を作動させ、左右一対の走行操作レバー40L及び40Rを同時に前進または後退操作することで、機体2下部のクローラ装置3を駆動して車両速度が人の歩く速度程度で前進または後退方向に走行可能である。また、クローラ装置3を有する機体2が右折ないし左折する場合、左右一対の走行操作レバー40L及び40Rを個別に前進または後退操作することで、対応する左右の履帯を個別に駆動できるため、単純に左右の速度差で回頭可能である。
具体的に、ウインチからフック巻上用ワイヤロープ13をブーム7の先端部に導いて、ブーム7の先端部の滑車17を介してフック8に掛け回すことにより、フック8がブーム7の先端部から吊り下げられている。
巻過防止装置18は、ブーム7の先端部に取付けられた巻過検出スイッチ16を備えている。また、巻過検出用ウェイト14は、巻過検出スイッチ16の作動リンクから、巻過用ワイヤロープ15で吊り下げられている。図2に示すように、巻過用ワイヤロープ15が張っている状態(弛んでいない状態)で巻過検出用ウェイト14が吊り下げられている状態では、巻過検出スイッチ16はON状態となる。
ここで、巻過防止装置18は、コードリール19の信号線を介してコントローラ20と接続されており、図4の信号の入出力関係を示すブロック図で示すと、上記の巻過検出スイッチ16がON状態になるときでは、巻過防止装置18はコントローラ20に信号Roを送信する。相対して、巻過検出スイッチ16がOFF状態になるときでは、巻過防止装置18はコントローラ20に信号Roを送信しない。
なお、本実施形態では、エンジン50の始動と同時にコントローラ20に電源が供給され、アンロード弁作動用ソレノイド171に作動信号Uoを出力するように構成されている。即ち、アンロード弁作動用ソレノイド171は、エンジン50の始動と同時にON状態になり、アンロード状態となる。
さらに、クレーン装置6は、図3に示すように、コラムの旋回、ブーム7の伸縮、ウインチの巻上げ及び巻下げ、及びブーム7の起伏を行うための油圧アクチュエータとして、旋回用油圧モータ600、ブーム伸縮用油圧シリンダ601、ウインチ用油圧モータ602、及びブーム起伏用油圧シリンダ603を備えている。
そして、これらの油圧アクチュエータ600、601、602及び603は、図3に示すように、何れも圧油供給装置51からコントロールバルブ52を介して圧油を供給することにより作動するように構成されている。
さらに、これら4本のアウトリガ装置10は、図3に示すように、各アウトリガ装置10を張出動作させるための油圧アクチュエータとして、右前アウトリガシリンダ77FR、左前アウトリガシリンダ77FL、右後アウトリガシリンダ77BR、及び左後アウトリガシリンダ77BLを備えている。
そして、これらアウトリガシリンダ77FR、77FL、77BR及び77BLは、何れも圧油供給装置51からコントロールバルブ52を介して圧油を供給することにより作動するように構成されている。
また、コントロールバルブ52は、クレーン用切換制御弁70と、アウトリガ用切換制御弁71と、旋回用切換制御弁72と、ブーム伸縮用切換制御弁73と、ウインチ用切換制御弁74と、ブーム起伏用切換制御弁75とを備えている。
走行用切換制御弁30は、右側の走行操作レバー40Rの操作に応じて走行用油圧モータ31Rに対する圧油の油路を切り換える右走行用切換制御弁(不図示)と、左側の走行操作レバー40Lの操作に応じて走行用油圧モータ31Lに対する圧油の油路を切り換える左走行用切換制御弁(不図示)とを備えている。
クレーン用切換制御弁70は、主管路62と戻り管路63との間に設けられた、メインリリーフ弁(アンロード弁)170と、アンロード弁作動用ソレノイド171と、フック格納用リリーフ弁172とを備えている。
フックリリーフソレノイド172aは、ON−OFF型の電磁弁から構成されており、機体側操作装置500における、フック格納スイッチによるフック格納作動操作信号Ctr又は遠隔操作装置501における、フック格納スイッチによるフック格納作動操作信号Rctrをコントローラ20が受けることにより、そこから送信されるコントローラ20からの作動信号Hrに応じてON状態又はOFF状態のいずれか一方の状態となる。そして、ON状態のときに主管路62からの圧油の油路を、フックリリーフ弁172bを圧油が流れる油路へと切り換える。
なお、本実施形態のコントローラ20は、オペレータの操作によってフック格納スイッチがON状態となったことに応じて、フックリリーフソレノイド172aをON状態にして圧力上限を低設定圧Psとするフック格納油圧制御を実施する。さらに、フック格納スイッチがON状態となっている間は、低設定圧Psの圧油によるフック8の巻上げ動作の作動制御を行うように構成されている。
アウトリガ用切換制御弁71は、機体側操作装置500からの操作信号Ctr又は遠隔操作装置501からの操作信号Rctrに応じたコントローラ20からの作動信号Actr1に応じて、アウトリガシリンダ切換弁76に対する圧油の油路を切り換える。
旋回用切換制御弁72は、機体側操作装置500の操作レバーの操作量に応じて又は遠隔操作装置501の操作に応じたコントローラ20からの作動信号Tctrに応じて、旋回用油圧モータ600に対する圧油の油路を切り換える。
ウインチ用切換制御弁74は、機体側操作装置500の操作レバーの操作量に応じて又は遠隔操作装置501の操作に応じたコントローラ20からの作動信号Wctrに応じて、ウインチ用油圧モータ602に対する圧油の油路を切り換える。
ブーム起伏用切換制御弁75は、機体側操作装置500の操作レバーの操作量に応じて又は遠隔操作装置501の操作に応じたコントローラ20からの作動信号Bctr1に応じて、ブーム起伏用油圧シリンダ603に対する圧油の油路を切り換える。
コントローラ20には、図4に示すように、機体側操作装置500からの操作信号Ctr、遠隔操作装置501からの遠隔操作信号Rctr、各種切換制御弁からの切換位置信号L1〜L5、巻過防止装置18からの巻過検出信号Ro等が入力されている。そして、コントローラ20は、これら入力信号に応じて、クローラクレーン1の備える油路切換用の電磁弁等の各種電気装置を作動制御する。
また、コントローラ20は、図5に示すように、所定の制御プログラムに基づいて、各種演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)200と、制御プログラムを含む各種データを格納しているROM(Read Only Memory)201と、ROM201等から読み出したデータやCPU200の演算過程で必要な演算結果を格納するためのRAM(Random Access Memory)202と、時間計測用のタイマ203とを備えている。
そして、電源を投入すると、ROM201等に記憶されたBIOS等のシステムプログラムが、ROM201に予め記憶された各種の制御プログラムをRAM202にロードし、RAM202にロードされたプログラムに記述された命令に従ってCPU200が各種リソースを駆使して演算処理を行うことで上記各装置を作動制御するための各機能をソフトウェア上で実現できるようになっている。
そこで、本実施形態のコントローラ20は、エンジン50が始動後のアンロード状態において、機体側操作装置500又は遠隔操作装置501が操作されたことに応じて、フック格納用リリーフ弁172を利用して圧油の圧力上限を一時的に低設定圧Psに制限する処理(以下、「エンジンストール防止処理」と称す)を実行することで、エンジントルクの不足によるエンジンストールの発生を防止するように構成されている。
次に、図6に基づき、コントローラ20で実行される、上記フック格納油圧制御処理及び上記エンジンストール防止処理を含むクレーン作動制御処理の処理手順の一例を説明する。なお、クレーン作動制御処理は、所定周期で繰り返し実行される処理である。また、図6のフローチャートは、クレーン操作モードに移行した後の処理となる。
コントローラ20において、プログラムが実行されてクレーン作動制御処理が開始され、その後クレーン操作モードに移行すると、図6に示すように、まずステップS100に移行する。
ステップS101では、コントローラ20は、タイマ203のカウントを開始することで、継続時間Tcの時間計測を開始する。その後、ステップS102に移行する。
ステップS102では、コントローラ20は、フック格納スイッチがON状態であるか否かを判定する。そして、ON状態であると判定した場合(Yes)は、ステップS103に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS108に移行する。
具体的に、コントローラ20は、作動信号Uoのアンロード弁作動用ソレノイド171への出力を切断(停止)して、アンロード弁作動用ソレノイド171をON状態からOFF状態に切り換える。これにより、メインリリーフ弁170を閉状態にして、アンロード状態をオンロード状態に切り換える。一方、オンロード状態であるときは、作動信号Uoの切断状態を維持してオンロード状態を維持する。
すなわち、フックリリーフソレノイド172aがOFF状態のときはON状態にして、主管路62からの圧油の油路を、フックリリーフ弁172bを流れる油路に切り換える。これによって、圧油の圧力上限を低設定圧Psへと制限する。
ステップS106では、コントローラ20は、ウインチ用油圧モータ602を駆動制御して、フック8を格納位置まで巻き上げるフック格納動作を実行する。その後、ステップS107に移行する。
これにより、低設定圧Psに制限された圧油によってウインチ用油圧モータ602が巻き上げ方向に低速回転してフック8が通常時よりも低速で巻き上げられる。
ステップS107では、フック格納スイッチがOFF状態になったか否かを判定し、OFF状態になったと判定した場合(Yes)は、ステップS102に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS106に移行する。
ステップS110に移行した場合は、コントローラ20は、アンロード弁作動用ソレノイド171がON状態であるときはOFF状態へと切り換える。すなわち、油圧ポンプ60の運転状態がアンロード状態であるときはオンロード状態へと切り換える。一方、アンロード弁作動用ソレノイド171がOFF状態であるときは、そのままOFF状態を維持して、ステップS112に移行する。すなわち、油圧ポンプ60の運転状態がオンロード状態であるときはオンロード状態をそのまま維持する。
ここで、設定時間Xは、アンロード状態からオンロード状態に切り換わった際のエンジンストールの発生を防止可能な長さでかつ可能な限り短時間であることが望ましい。
ステップS114に移行した場合は、コントローラ20は、フックリリーフソレノイド172aがOFF状態であるときはON状態に切り換え、一方、ON状態であるときはON状態のまま維持する。その後、ステップS116に移行する。
ステップS116では、コントローラ20は、操作入力に応じた作動制御を実行して、ステップS102に移行する。
具体的に、コントローラ20は、操作入力内容に対応する切換制御弁に対して作動信号を出力して主管路62からの圧油の油路を切り換え、操作入力内容に対応する作動内容で油圧アクチュエータを作動させる。
すなわち、継続時間TcがX秒以上となったと判定すると、圧油の圧力を低設定圧Psからメイン設定圧Pmへと切り換える。
また、ステップS108において、操作入力がなくステップS119に移行した場合は、コントローラ20は、タイマ203をリセットすることで継続時間Tcの計測時間をリセットして、ステップS120に移行する。
ここで、コントローラ20が、エンジンストール防止装置、エンジンストール防止処理部およびフック格納油圧制御部に対応する。また、機体側操作装置500及び遠隔操作装置501が、操作部に対応し、フックリリーフソレノイド172aが、リリーフ弁作動用ソレノイドに対応し、フックリリーフ弁172bが、リリーフ弁に対応する。
次に、図7〜8を参照して、本実施形態のクローラクレーン1の動作、および作用効果について説明する。
このクローラクレーン1で作業をするときは、オペレータは、アウトリガ装置を手動で上記張り出し位置に位置させた後、機体側操作装置500又は遠隔操作装置501を操作して、アウトリガ操作モードに切り換え、アウトリガ操作用の各操作スイッチの操作によって各アウトリガ装置10を所望の展開状態に設置する。その後、クレーン操作モードに切り換え、各種操作レバーを操作して、クレーン装置6のブーム7を旋回、起伏、伸縮させるとともに、ウインチによりフック8に吊り下げた吊荷の巻上げ、巻下げを適宜行って所望のクレーン作業を行うことができる。
具体的に、コントローラ20は、操作入力を検出すると、まず、アンロード弁作動用ソレノイド171をOFF状態にしてアンロード状態を解除しオンロード状態へと移行する。また、コントローラ20は、クレーン操作モードへの切り換えに応じてタイマ203を利用し、操作入力の継続時間Tcの測定を開始する。
その後、継続時間Tcが設定時間X秒以上となると、コントローラ20は、フックリリーフソレノイド172aをOFF状態にして、圧油の圧力上限をメイン設定圧Pm(例えば、20.6[MPa])に切り換え、引き続きメイン設定圧Pmに向けて油圧を立ち上げると共に、メイン設定圧Pmを上限とした圧油によって操作入力内容に対応する油圧アクチュエータを作動させる。
すなわち、レバー操作の開始前は、エンジン50がアイドリング状態であると共に、油圧ポンプ60の運転状態はアンロード状態となっているためエンジントルク及びエンジン回転数は低い値(アイドリングの回転数及びこの回転数に応じたトルク)で一定となっている。
その後、レバー操作が開始されると、油圧ポンプ60はオンロード状態となってメイン設定圧Pmに向けて油圧が急激に立ち上がるためエンジン回転数及びエンジントルクが一時的に低下する。その一方で、スロットル開度は大きくなっていき、スロットル開度の上昇に応じて、エンジン回転数及びエンジントルクも上昇していく。
これに対して、上記エンジンストール防止処理を実行した場合、図8(b)に示すように、レバー操作開始後すぐに油圧ポンプ60が低設定圧Psで作動することになるため、図8(a)に示す、必要トルクがエンジントルクを超える期間において、必要トルクをエンジントルクよりも低く抑えることが可能となる。この必要トルクを低く抑えている期間は、スロットル開度が徐々に大きくなっており、エンジン回転数が上昇しエンジントルクが上昇していく。そのため、この期間終了後のメイン設定圧Pmへの立ち上がり時において、エンジントルクを必要トルクよりも大きくすることが可能となる。これによって、アンロード状態からオンロード状態へと切り換えたときのエンジントルクの不足によるエンジンストールの発生を防止することが可能となる。
また、予めエンジン回転数を上げた状態でクレーン操作をすることでエンジンストールの発生を防止するといった対策も可能であるが、この場合は、エンジンストール防止のための余計な騒音の発生や燃費の悪化などが生じる。これに対して、本実施形態の構成であれば、エンジンストール防止のための騒音を低減し、かつ燃費の悪化も抑えることが可能となる。
なお、本発明に係るエンジンストール防止装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
(1)上記実施形態では、アンロード状態からオンロード状態へと切り換わる操作入力がある毎に上記エンジンストール防止処理を実行する構成としたが、この構成に限らない。例えば、エンジンストール防止処理の実行条件を設定し、実行条件を満たしたときだけエンジンストール防止処理を実行する構成としてもよい。この構成とすることで、実行条件を満たさないときはエンジンストール防止処理を実行しないようにすることが可能となり、エンジンストール防止処理を実行した場合に生じる油圧立ち上がりの遅れを抑制することが可能となる。
具体例を挙げると、圧油の温度が低いときに粘度は高くなるので圧油の温度が所定温度以下のとき又は外気温が所定温度以下のときに圧油の粘度が高い状態であると推定してエンジンストール防止処理を実行する構成としてもよい。
具体的に、エンジン始動後にアクセルシリンダを一旦作動させて、その後、アクセルシリンダのメインスプールが中立位置まで復帰するまでの時間を計測し、この復帰時間が所定時間以上のときに圧油の粘度が高い状態であると推定しエンジンストール防止処理を実行する。この構成とすることで、温度センサを別途設ける必要が無いため温度を測定する構成と比較して低コストで粘度の推定を行うことが可能となる。
コントローラ20は、機体側操作装置500又は遠隔操作装置501の操作量等に基づいてアクセル操作量を求め、必要なアクセル制御信号をアクセルシリンダの比例ソレノイドに出力し、アクセルシリンダを作動させるようになっている。また、アクセルシリンダの差動トランスは、その検出値をコントローラ20にフィードバックし、コントローラ20は過不足が有れば必要な補正を行う。
(4)上記実施形態では、本発明に係るエンジンストール防止装置を装備するクレーンとして、クローラクレーンを例に説明したが、これに限らず、本発明は、クレーンであればトラック等の車両に搭載されるクレーンや、車輪で走行するクレーン等の、種々のクレーンに適用可能である。また、エンジンで油圧ポンプを駆動し、操作入力に応じてアンロード状態からオンロード状態へと切り換える動作を行うものであれば、クレーン以外の他の作業車両にも適用可能である。
2 機体
3 クローラ装置
4 操縦部
5 原動部
6 クレーン装置
7 ブーム
8 フック
10 アウトリガ装置
13 フック巻上用ワイヤロープ
14 巻過検出用ウェイト
15 巻過用ワイヤロープ
16 巻過検出スイッチ
17 滑車
18 巻過防止装置
19 コードリール
20 コントローラ
21 受信機
40 走行操作レバー
50 エンジン
51 圧油供給装置
52 コントロールバルブ
60 油圧ポンプ
62 主管路
63 戻り管路
64 タンク
70 クレーン用切換制御弁
71 アウトリガ用切換制御弁
72 旋回用切換制御弁
73 ブーム伸縮用切換制御弁
74 ウインチ用切換制御弁
75 ブーム起伏用切換制御弁
76 アウトリガシリンダ切換弁
170 メインリリーフ弁(アンロード弁)
171 アンロード弁作動用ソレノイド
172 フック格納用リリーフ弁
172a フックリリーフソレノイド
172b フックリリーフ弁
500 機体側操作装置
501 遠隔操作装置
Claims (4)
- エンジンを駆動源として油圧ポンプを駆動すると共に、操作部を介した操作入力に応じて前記油圧ポンプで発生した圧油を無負荷で循環するアンロード状態から前記圧油を負荷経由で循環するオンロード状態へと切り換える動作を行うクレーンであって、
前記圧油の圧力を通常作動時の圧力よりも低い予め設定した設定圧力に制限するリリーフ弁と、
前記リリーフ弁を作動させるためのリリーフ弁作動用電磁弁と、
前記アンロード状態のときに前記操作入力を受け付けたと判定すると、該操作入力の継続時間が予め設定した設定時間以上となるまでは前記リリーフ弁作動用電磁弁を制御して前記リリーフ弁を作動し前記圧油の圧力を前記設定圧力に制限するエンジンストール防止処理部と、
フックを格納する際に前記圧油の圧力を前記設定圧力に制限するフック格納油圧制御処理部と、を備え、
前記リリーフ弁及び前記リリーフ弁作動用電磁弁を、前記フック格納油圧制御処理部と前記エンジンストール防止処理部とで兼用することを特徴とするクレーン。 - トラックのエンジンを駆動源として油圧ポンプを駆動すると共に、操作部を介した操作入力に応じて前記油圧ポンプで発生した圧油を無負荷で循環するアンロード状態から前記圧油を負荷経由で循環するオンロード状態へと切り換える動作を行う車両搭載型クレーンであって、
前記圧油の圧力を通常作動時の圧力よりも低い予め設定した設定圧力に制限するリリーフ弁と、
前記リリーフ弁を作動させるためのリリーフ弁作動用電磁弁と、
前記アンロード状態のときに前記操作入力を受け付けたと判定すると、該操作入力の継続時間が予め設定した設定時間以上となるまでは前記リリーフ弁作動用電磁弁を制御して前記リリーフ弁を作動し前記圧油の圧力を前記設定圧力に制限するエンジンストール防止処理部と、
フックを格納する際に前記圧油の圧力を前記設定圧力に制限するフック格納油圧制御処理部と、を備え、
前記リリーフ弁及び前記リリーフ弁作動用電磁弁を、前記フック格納油圧制御処理部と前記エンジンストール防止処理部とで兼用することを特徴とするクレーン。 - 前記油圧ポンプは固定容量型のポンプである請求項1又は2に記載のクレーン。
- 前記油圧ポンプの運転状態を、開状態のときに前記アンロード状態とし閉状態のときに前記オンロード状態とするアンロード弁と、
前記アンロード弁を作動させるためのアンロード弁作動用電磁弁と、を備え、
前記アンロード弁作動用電磁弁は、ON状態及びOFF状態のいずれか一方のときに前記アンロード弁を開状態とし、ON状態及びOFF状態のいずれか他方のときに前記アンロード弁を閉状態とするON−OFF型の電磁弁である請求項1から3のいずれか1項に記載のクレーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016022079A JP6649104B2 (ja) | 2016-02-08 | 2016-02-08 | クレーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016022079A JP6649104B2 (ja) | 2016-02-08 | 2016-02-08 | クレーン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017141071A JP2017141071A (ja) | 2017-08-17 |
JP6649104B2 true JP6649104B2 (ja) | 2020-02-19 |
Family
ID=59626970
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016022079A Active JP6649104B2 (ja) | 2016-02-08 | 2016-02-08 | クレーン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6649104B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2576369Y2 (ja) * | 1992-12-25 | 1998-07-09 | 株式会社加藤製作所 | 車載クレーンのフツク格納装置 |
US6305419B1 (en) * | 2000-07-14 | 2001-10-23 | Clark Equipment Company | Variable pilot pressure control for pilot valves |
JP5841421B2 (ja) * | 2011-12-13 | 2016-01-13 | ヤンマー株式会社 | 作業車両 |
JP5617945B2 (ja) * | 2013-02-26 | 2014-11-05 | コベルコクレーン株式会社 | 油圧回路および建設機械 |
JP6204860B2 (ja) * | 2014-03-26 | 2017-09-27 | 株式会社豊田自動織機 | 産業車両 |
-
2016
- 2016-02-08 JP JP2016022079A patent/JP6649104B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017141071A (ja) | 2017-08-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5863561B2 (ja) | 油圧ウインチの制御装置 | |
US10150657B2 (en) | Crane | |
JP6027790B2 (ja) | 作業車両 | |
JP5543741B2 (ja) | クレーンの転倒防止装置 | |
US10752477B2 (en) | Control device of hydraulic winch | |
JP6649104B2 (ja) | クレーン | |
JP2009281077A (ja) | 建設機械 | |
US10753296B2 (en) | Work machine | |
JP6106574B2 (ja) | 油圧ウインチの制御装置 | |
JP2001302183A (ja) | 油圧速度制御装置、フック過巻防止装置および干渉防止装置 | |
JP4137661B2 (ja) | クレーンのアクセル制御装置 | |
JP4527860B2 (ja) | クレーンの油圧ウインチの速度制御方法および同装置 | |
JPH11139771A (ja) | クレーンの旋回減速制御装置及びその制御方法 | |
JP2003040580A (ja) | ブーム作業機の破損防止装置 | |
JP6593571B1 (ja) | クレーン | |
JP5688991B2 (ja) | 作業機械 | |
JP6162367B2 (ja) | 油圧駆動作業機 | |
JPH10311302A (ja) | 荷役車両の液圧装置 | |
JPH11278795A (ja) | 油圧巻上装置およびその油圧巻上装置を搭載した作業機 | |
JP2006063929A (ja) | 作業機搭載車両 | |
JP2017089497A (ja) | 作業車両のエンジン制御装置および作業車両 | |
JP6604875B2 (ja) | クレーン | |
JP6389101B2 (ja) | 車両搭載型クレーンの圧油供給量制御装置およびこれを備える車両搭載型クレーン | |
JP2838055B2 (ja) | クレーンにおける起伏部材の駆動制御方法及び装置 | |
JP2000198681A (ja) | ウインチの過巻防止装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A80 | Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80 Effective date: 20160309 |
|
A625 | Written request for application examination (by other person) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625 Effective date: 20190109 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191009 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191023 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191209 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200107 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200116 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6649104 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |