JP6647012B2 - 化合物、インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Description
本発明者らは、検討の結果、C.I.アシッドレッド289と同様の高いマゼンタの発色性を有するとともに、耐光性、耐湿性、及び耐オゾン性に優れる化合物として、下記一般式(1)で表される化合物を見出した。一般式(1)で表される化合物は、キサンテン骨格にアミノ基を介して結合しているベンゼン環において、アミノ基の結合位置を基準として、オルト位にアルキル基、メタ位の少なくともいずれかの位置に特定の置換基、がそれぞれ置換しているものである。なお、一般式(1)においては、R1、R5、R6、R10がオルト位であり、R2、R4、R7、R9がメタ位である。この化合物は、炭素数の多いアシルアミノ基である一般式(2)で表される基がメタ位に置換しているため、耐湿性に優れるという特徴を有する。
本発明のインクは、色材(染料)として上記で説明した本発明の一般式(1)で表される化合物を含有する、インクジェット用にも好適なインクである。インク中の一般式(1)で表される化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上10.00質量%以下、さらには0.20質量%以上5.00質量%以下であることが好ましい。
以下、本発明のインクを構成するその他の成分について説明する。
本発明者らは、色材として、一般式(1)で表される化合物の他に、さらに、一般式(1)とは別の構造を有する化合物を含有するインクにより、一般式(1)で表される化合物の有する優れた発色性を損なうことなく、耐光性がさらに向上することを見出した。
本発明のインクには、水、又は水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を用いることができる。水は、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、10.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。本発明のインクは、水性媒体として少なくとも水を含有する、水性のインクであることが好ましい。
本発明のインクは、上記した成分以外にも必要に応じて、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの多価アルコール類や、尿素、エチレン尿素などの尿素誘導体などの、常温で固体の水溶性有機化合物を含有してもよい。さらに、本発明のインクは、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び水溶性樹脂など、種々の添加剤を含有してもよい。
本発明のインクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、このインク収容部に収容されているインクが、上記で説明した本発明のインクである。
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出する方式を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
下記で合成した一般式(1)で表される化合物は、下記の各分析手法により同定を行った。
〔1〕1H NMR分析:1H核磁気共鳴分光分析(ECA−400;日本電子製)。
〔2〕LC/MS分析:LC/TOF MS(LC/MSD TOF;Agilent Technologies製)。なお、イオン化法としては、エレクトロスプレーイオン化法(ESI)を利用した。
〔3〕UV/Vis分光分析:UV/Vis分光光度計(UV−3600形分光光度計;島津製作所製)。
(例示化合物1)
N−(3−アミノ−2,4,6−トリメチルフェニル)−2,2−ジメチルブタンアミド(7.5g)と、上記合成スキームにおける化合物(A)(7.4g)とを、スルホラン(20mL)中、塩化亜鉛(4.1g)の存在下、温度150℃で3時間加熱して反応させた。この溶液を冷却した後、2mol/Lの塩酸50mL中に添加して、析出した結晶をろ過により分取し、水で洗浄した後、乾燥させて乾燥物を得た。得られた乾燥物6gを、氷冷下で発煙硫酸30g中に添加した後、温度30〜32℃で24時間撹拌した。反応液を氷100g上に排出し、析出したスルホン化物をろ過により分取した後、冷水で洗浄し、析出物を得た。得られた析出物を水50mL中に懸濁させ、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0として溶解させた後、アセトンで晶析して、下記の構造式で表される例示化合物1を得た。
〔1〕1H NMR(400MHz、DMSO−d6、温度80℃)の結果(図1参照):
δ[ppm]=9.63(s、2H)、8.69(s、2H)、8.05(d、1H)、7.67(t、1H)、7.62(s、2H)、7.57(t、1H)、7.26(d、1H)、7.11(t、2H)、5.97(s、2H)、2.30−1.80(m、18H)、1.65−1.60(m、4H)、1.21(s、12H)、0.88(s、6H)
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間12.5分:純度=99.9面積%、m/z=987.30[n=2、(M−2Na+H)−]
〔3〕UV/Vis分光分析の結果(図5参照):
λmax=533nm、ε=87198M−1cm−1(水中、温度25℃)。
N−(3−アミノ−2,4,6−トリメチルフェニル)−3,3−ジメチルブタンアミド(19.0g)と、上記合成スキームにおける化合物(A)(7.4g)とを、N−メチル−ピロリドン(50mL)中、温度150℃で6時間加熱して反応させた。この溶液を冷却した後、2mol/Lの塩酸100mL中に添加して、析出した結晶をろ過により分取し、水で洗浄した後、乾燥させて乾燥物を得た。得られた乾燥物6gを、氷冷下で発煙硫酸30g中に添加した後、温度30〜32℃で24時間撹拌した。反応液を氷100g上に排出し、析出したスルホン化物をろ過により分取した後、冷水で洗浄し、析出物を得た。得られた析出物を水50mL中に懸濁させ、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0として溶解させた後、アセトンで晶析して、下記の構造式で表される例示化合物5を得た。
〔1〕1H NMR(400MHz、DMSO−d6、温度80℃)の結果(図2参照):
δ[ppm]=9.65−9.55(m、2H)、9.01(s、1H)、8.99(s、1H)、8.05(d、1H)、7.68(t、1H)、7.61(s、2H)、7.58(t、1H)、7.25(d、1H)、7.11(s、1H)、7.10(s、1H)、6.01(s、2H)、2.30−1.95(m、22H)、1.08−1.04(m、18H)
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間12.3分:純度=99.9面積%、m/z=987.30[n=2、(M−2Na+H)−]
〔3〕UV/Vis分光分析の結果(図5参照):
λmax=534nm、ε=88061M−1cm−1(水中、温度25℃)。
N−(3−アミノ−2,4,6−トリメチルフェニル)ヘキサンアミド(20g)と、上記合成スキームにおける化合物(A)(7.4g)とを、スルホラン(20mL)中、塩化亜鉛(4.1g)の存在下、温度150℃で3時間加熱して反応させた。この溶液を冷却した後、2mol/Lの塩酸50mLに添加して、析出した結晶をろ過により分取し、水で洗浄した後、乾燥させて乾燥物を得た。得られた乾燥物6gを、氷冷下で発煙硫酸30g中に添加した後、温度30〜32℃で24時間撹拌した。反応液を氷100g上に排出し、析出したスルホン化物をろ過により分取した後、冷水で水洗し、析出物を得た。得られた析出物を水50mL中に懸濁させ、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0として溶解させた後、アセトンで晶析して、下記の構造式で表される例示化合物6を得た。
〔1〕1H NMR(400MHz、DMSO−d6、温度80℃)の結果(図3参照):
δ[ppm]=9.62−9.58(m、2H)、9.07−9.02(m、2H)、8.04(d、1H)、7.66(t、1H)、7.60(s、2H)、7.57(t、1H)、7.25(d、1H)、7.15−7.09(m、2H)、5.98(s、2H)、2.32−1.94(m、22H)、1.63(s、4H)、1.34(s、8H)、0.88(s、6H)
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間12.5分:純度=99.8面積%、m/z=987.30[n=2、(M−2Na+H)−]
〔3〕UV/Vis分光分析の結果(図5参照):
λmax=533nm、ε=85649M−1cm−1(水中、温度25℃)。
N−(3−アミノ−2,4,6−トリメチルフェニル)オクタンアミド(19.0g)と、上記合成スキームにおける化合物(A)(7.0g)とを、スルホラン(50mL)中、塩化亜鉛(10.0g)の存在下、温度150℃で3時間加熱して反応させた。この溶液を冷却した後、2mol/Lの塩酸100mL中に添加して、析出した結晶をろ過により分取し、水で洗浄した後、乾燥させて乾燥物を得た。得られた乾燥物6gを、氷冷下で発煙硫酸30g中に添加した後、温度20〜25℃で4時間撹拌した。反応液を氷100g上に排出し、析出したスルホン化物をろ過により分取した後、冷水で洗浄し、析出物を得た。得られた析出物を水50mL中に懸濁させ、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0として溶解させた後、アセトンで晶析して、下記の構造式で表される例示化合物16を得た。
〔1〕1H NMR(400MHz、DMSO−d6、温度80℃)の結果(図4参照):
δ[ppm]=9.64(s、2H)、9.06(t、2H)、8.05(d、1H)、7.67(t、1H)、7.62(s、2H)、7.57(t、1H)、7.26(d、1H)、7.11(t、2H)、5.99(s、2H)、2.40−1.80(m、20H)、1.64(s、4H)、1.00−1.80(m、18H)、0.87(s、6H)
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間16.4分:純度=99.9面積%、m/z=1043.36[n=2、(M−2Na+H)−]
〔3〕UV/Vis分光分析の結果(図5参照):
λmax=533nm、ε=85950M−1cm−1(水中、温度25℃)。
上記の各化合物の合成方法に準じて、表1〜3に示す各化合物を合成した。これらの化合物の構造は、前記した例示化合物1、5、6及び16と同様にして確認した。なお、表1〜3には、先に合成した例示化合物1、5、6及び16の構造も合わせて示す。
下記に示す各成分(単位:%)を混合し、十分に撹拌して溶解させた後、ポアサイズが0.2μmであるフィルターを用いて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。なお、アセチレノールE100は川研ファインケミカル製のノニオン性界面活性剤である。表4〜6には、一般式(1)で表される化合物の含有量C1(%)、一般式(1)とは別の構造を有する化合物の含有量C2(%)を示した。また、「一般式(1)で表される化合物の含有量C1/一般式(1)とは別の構造を有する化合物の含有量C2」の質量比率(倍)の値も示した。
・エチレングリコール:9.00%
・ジエチレングリコール:9.00%
・アセチレノールE100:1.00%
・イオン交換水:合計が100.00%となる残量
比較化合物1:C.I.アシッドレッド289
比較化合物2:C.I.アシッドレッド52
比較化合物3:特許文献1の色素I−12
比較化合物4:特許文献2の例3の染料
比較化合物5:特許文献3の例示化合物1
比較化合物6:特許文献4の例示化合物I−8
比較化合物7:特許文献5の色素化合物(11)
比較化合物8:特許文献6の色素化合物(7)
比較化合物9:特許文献7に記載の化合物(2A)
比較化合物10:特許文献8に記載の染料(1A)
比較化合物11:特許文献9に記載の例示化合物15
比較化合物12:本発明における一般式(2)のR11が炭素数16のアルキル基である化合物
上記で得られた例示化合物1、並びに、各インクを用いて、以下の評価を行った。画像の測色は、分光光度計(商品名「Spectorolino」、Gretag Macbeth製)を用い、光源:D50、視野:2°の条件で行った。なお、L*、a*及びb*は、CIE(国際照明委員会)により規定されたL*a*b*表示系におけるL*、a*及びb*である。
一般式(1)で表される化合物の特性と、キサンテン骨格を有する従来の色材の特性とを比較するため、以下の評価を行った。具体的には、上記した同定方法のうち、〔3〕のUV/Vis分光分析と同様の条件(水中、温度25℃)で、C.I.アシッドレッド289、C.I.アシッドレッド52、及び比較化合物7について分析を行った。図5より明らかな通り、本発明の一般式(1)で表される化合物の代表例である、例示化合物1はλmaxが530nm付近にあり、好ましいマゼンタの色相を有していた。さらに、λmaxにおける吸光度(Absorbance)も高く、発色性にも優れていた。一方、C.I.アシッドレッド289は、色相としては好ましいマゼンタに近いものの、λmaxにおける吸光度が低く、発色性は相対的に劣っていた。また、C.I.アシッドレッド52は、λmaxにおける吸光度はある程度高く、発色性は良いものの、色相は青味のマゼンタであり、あまり好ましい色相ではなかった。
上記で得られたインクをそれぞれインクカートリッジに充填し、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置(PIXUS iP8600;キヤノン製)に搭載した。本実施例においては、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、1滴あたり2.5pLのインク滴を8滴付与して記録したベタ画像を「記録デューティが100%である」と定義する。このインクジェット記録装置を用いて、温度23℃、相対湿度55%の環境で、光沢紙(キヤノン写真用紙・光沢 プロ [プラチナグレード] PT−201;キヤノン製)に、記録デューティを10%から100%まで10%刻みで変化させた10種類のベタ画像をそれぞれ記録して記録物を得た。得られた記録物を、温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。
a*≧0、b*≧0(第一象現)においては、色相角H°=tan−1(b*/a*)
a*≦0、b*≧0(第二象現)においては、色相角H°=180+tan−1(b*/a*)
a*≦0、b*≦0(第三象現)においては、色相角H°=180+tan−1(b*/a*)
a*≧0、b*≦0(第四象現)においては、色相角H°=360+tan−1(b*/a*)。
A:H°が335以上345未満であり、かつ、C*が83以上であった
B:H°が335以上345未満であり、かつ、C*が80以上83未満であった
C:H°が0以上335未満又は345以上360未満であった、或いは、C*が80未満であった
発色性の評価に用いた記録装置及び記録媒体と同様の条件で、記録デューティが100%であるベタ画像を記録して記録物を作製した。得られた記録物を、温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。そして、記録物におけるベタ画像の部分について光学濃度を測定した(「試験前の光学濃度」とする)。その後、この記録物をキセノン試験装置(キセノンウェザーメーターSX−75;スガ試験機製)中に入れ、槽内温度23℃、相対湿度50%、照度50klxの条件で、288時間(条件1)、及び、360時間(条件2)、キセノン光をベタ画像に照射した。次いで、記録物のベタ画像の部分について光学濃度を測定した(「試験後の光学濃度」とする)。そして、光学濃度の残存率(%)=(試験後の光学濃度/試験前の光学濃度)×100を算出し、以下に示す評価基準にしたがって耐光性(条件1及び2)をそれぞれ評価した。
A:光学濃度の残存率が85%以上であった
B:光学濃度の残存率が80%以上85%未満であった
C:光学濃度の残存率が80%未満であった
本発明においては、条件1における評価結果がA及びBである場合を許容できるレベル、Cである場合を許容できないレベルとした。評価結果を表7〜9に示す。
AA:光学濃度の残存率が90%以上であった
A:光学濃度の残存率が85%以上90%未満であった
B:光学濃度の残存率が75%以上85%未満であった
C:光学濃度の残存率が75%未満であった
条件2は、条件1と比較してより厳しい条件での画像の耐光性を評価するものであり、C、B、A、AAの順により優れた耐光性を有していることを意味する。評価結果を表7〜9に示す。
記録媒体の種類を光沢紙(キヤノン写真用紙・光沢 ゴールド GL−101;キヤノン製)に変更した以外は、上記と同様の記録装置及び条件で、以下のパターンの画像を記録して記録物を作製した。このパターンは、記録デューティが100%であるベタ画像と、それと同サイズの非記録部とが格子状に配置されたものである。得られた記録物を、温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。そして、記録物におけるベタ画像の部分について、L*、a*及びb*を測定した(L1 *、a1 *及びb1 *とする)。その後、この記録物を温度30℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽中に168時間入れた。次いで、記録物のベタ画像の部分について、L*、a*及びb*を測定した(L2 *、a2 *及びb2 *とする)。そして、色変化(ΔE)={(L1 *−L2 *)(a1 *−a2 *)2+(b1 *−b2 *)2}1/2を算出し、以下に示す評価基準にしたがって耐湿性を評価した。
AA:ΔEが5未満であった
A:ΔEが5以上8未満であった
B:ΔEが8以上10未満であった
C:ΔEが10以上15未満であった
D:ΔEが15以上であった
発色性の評価に用いた記録装置及び記録媒体と同様の条件で、記録デューティが50%であるベタ画像を記録して記録物を作製した。得られた記録物を、温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。記録物におけるベタ画像の部分について光学濃度を測定した(「試験前の光学濃度」とする)。その後、この記録物をオゾンウェザーメーター(OMS−H、スガ試験機製)中に入れ、槽内温度23℃、相対湿度50%、オゾン濃度10ppmの条件で70時間、オゾン曝露を行った。次いで、記録物のベタ画像の部分について光学濃度を測定した(「試験後の光学濃度」とする)。そして、光学濃度の残存率(%)=(試験後の光学濃度/試験前の光学濃度)×100を算出し、以下に示す評価基準にしたがって耐オゾン性を評価した。
AA:光学濃度の残存率が85%以上であった
A:光学濃度の残存率が80%以上85%未満であった
B:光学濃度の残存率が75%以上80%未満であった
C:光学濃度の残存率が75%未満であった
Claims (13)
- 下記一般式(1)で表される化合物。
(一般式(1)中、R1、R5、R6及びR10はそれぞれ独立に、メチル基を表す。R3及びR8はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1乃至3のアルキル基、炭素数1乃至3のアルコキシ基、又はフェノキシ基を表す。R2、R4、R7及びR9はそれぞれ独立に、水素原子、又は下記一般式(2)で表される基を表し、R2、R4、R7及びR9の少なくとも1つは下記一般式(2)で表される基を表す。Zはそれぞれ独立に、スルホン酸基、又はスルファモイル基を表し、R2、R3、R4、R7、R8及びR9の少なくとも1つがスルホン酸基及びカルボン酸基から選ばれるイオン性基を有する場合にはnは0乃至6の整数を表し、R2、R3、R4、R7、R8及びR9がスルホン酸基及びカルボン酸基から選ばれるイオン性基を有さない場合にはnは1乃至6の整数を表し、Zが存在する場合は一般式(1)における芳香環の少なくとも1つの水素原子の位置に置換している。)
(一般式(2)中、R11は、炭素数5乃至14のアルキル基、又は炭素数8乃至10のシクロアルキル基を表す。) - 前記一般式(1)中のR3及びR8が、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1乃至3のアルキル基、炭素数1乃至3のアルコキシ基、又はフェノキシ基であり、かつ、前記一般式(2)中のR11が、炭素数5乃至10のアルキル基、又は炭素数8乃至10のシクロアルキル基である請求項1に記載の化合物。
- 前記一般式(1)中の前記一般式(2)で表される基の数が、2以上4以下である請求項1又は2に記載の化合物。
- 前記一般式(1)中のnが1乃至6の整数であり、かつ、Zがスルホン酸基である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の化合物。
- 前記一般式(1)中のR3及びR8がそれぞれ独立に、炭素数1乃至3のアルキル基である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の化合物。
- 前記一般式(1)中のR1とR6、R2とR7、R3とR8、R4とR9、R5とR10が、それぞれ同一の基である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物。
- 前記一般式(1)で表される化合物が、下記例示化合物1、下記例示化合物5、下記例示化合物6、及び下記例示化合物16からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1に記載の化合物。
- 色材を含有するインクであって、
前記色材が、下記一般式(1)で表される化合物を含むことを特徴とするインク。
(一般式(1)中、R1、R5、R6及びR10はそれぞれ独立に、メチル基を表す。R3及びR8はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1乃至3のアルキル基、炭素数1乃至3のアルコキシ基、又はフェノキシ基を表す。R2、R4、R7及びR9はそれぞれ独立に、水素原子、又は下記一般式(2)で表される基を表し、R2、R4、R7及びR9の少なくとも1つは下記一般式(2)で表される基を表す。Zはそれぞれ独立に、スルホン酸基、又はスルファモイル基を表し、R2、R3、R4、R7、R8及びR9の少なくとも1つがスルホン酸基及びカルボン酸基から選ばれるイオン性基を有する場合にはnは0乃至6の整数を表し、R2、R3、R4、R7、R8及びR9がスルホン酸基及びカルボン酸基から選ばれるイオン性基を有さない場合にはnは1乃至6の整数を表し、Zが存在する場合は一般式(1)における芳香環の少なくとも1つの水素原子の位置に置換している。)
(一般式(2)中、R11は、炭素数5乃至14のアルキル基、又は炭素数8乃至10のシクロアルキル基を表す。) - 前記一般式(1)で表される化合物が、下記例示化合物1、下記例示化合物5、下記例示化合物6、及び下記例示化合物16からなる群より選択される少なくとも1種である請求項8に記載のインク。
- 前記色材がさらに、前記一般式(1)とは別の構造を有する化合物を含む請求項8又は9に記載のインク。
- インクジェット用である請求項8乃至10のいずれか1項に記載のインク。
- インクと、前記インクを収容するインク収容部とを備えたインクカートリッジであって、
前記インクが、請求項8乃至11のいずれか1項に記載のインクであることを特徴とするインクカートリッジ。 - インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
前記インクが、請求項8乃至11のいずれか1項に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
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