JP2017155216A - 化合物、インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い発色性を有し、かつ、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性にも優れる、色材として有用な化合物を提供すること。
【解決手段】 下記一般式(1)で表される化合物。
【化1】
(一般式(1)で表される化合物は、R1〜R24の少なくとも1つがスルホン酸基やカルボン酸基のように電子求引性の特に高い基であるか、R6〜R9及びR16〜R19の少なくとも1つがハロゲン原子などのようにスルホン酸基やカルボン酸基に次いで電子求引性の高い基である)
【選択図】なし
【解決手段】 下記一般式(1)で表される化合物。
【化1】
(一般式(1)で表される化合物は、R1〜R24の少なくとも1つがスルホン酸基やカルボン酸基のように電子求引性の特に高い基であるか、R6〜R9及びR16〜R19の少なくとも1つがハロゲン原子などのようにスルホン酸基やカルボン酸基に次いで電子求引性の高い基である)
【選択図】なし
Description
本発明は、色材として有用な新規の化合物、前記化合物を含有するインクなどに関する。
シアンの色相を有し、発色性が良好である色材として、トリフェニルメタン骨格を有する化合物が知られている。トリフェニルメタン骨格を有する化合物は、可視領域に2つの高い吸収帯(x−band及びy−band)を有し、長波長側のx−bandとより短波長側のy−bandの補色が重なって、視認される色調を発現するために、発色性が良好となっている。トリフェニルメタン骨格を有する化合物の中でも、C.I.アシッドブルー9はシアンの色相を有し、かつ、良好な発色性を有する色材として広く知られている。また、トリフェニルメタン骨格を有する化合物の発色性を向上するために、その構造を改良することが行われている(特許文献1及び2参照)。
色材の発色性と、堅牢性(耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性)に対して要求されるレベルは年々高まってきているが、シアン色材では、依然として上記の要求を満たすことはできていない。フタロシアニン骨格を有する化合物は、トリフェニルメタン骨格を有する化合物に匹敵する発色性は得られにくい。特許文献1及び2に記載された化合物は、耐光性、及び耐オゾン性が不十分である。
したがって、本発明の目的は、高い発色性を有し、かつ、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性にも優れる、色材として有用な化合物を提供することにある。また、本発明の別の目的は、前記化合物を用いたインク、このインクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することにある。
上記の目的は、以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明にかかる化合物は、下記一般式(1)で表されることを特徴とする。
(一般式(1)中、R1乃至R24はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、スルホン酸基、カルボン酸基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルコキシスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシスルホニル基、又はアリールオキシカルボニル基を表し、以下の(X)及び(Y)の少なくとも一方を満たす。(X)R1乃至R24の少なくともひとつが、スルホン酸基、又はカルボン酸基である。(Y)R6、R7、R8、R9、R16、R17、R18、及びR19の少なくともひとつが、ハロゲン原子、アシル基、ニトロ基、又はシアノ基である。)
本発明によれば、高い発色性を有し、かつ、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性にも優れる、色材として有用な化合物を提供することができる。また、本発明の別の実施態様によれば、前記色材を用いたインク、このインクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することができる。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明においては、化合物が塩である場合は、水やインクなどの水性の液体中では塩の少なくとも一部はイオンに解離して存在し得るが、便宜上、「塩」と表現する。
<一般式(1)で表される化合物>
本発明者らは、検討の結果、高い発色性を有するとともに、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性に優れる化合物として、下記一般式(1)で表される化合物を見出した。一般式(1)で表される化合物は、トリフェニルメタン骨格の両側にイミノ基を介してベンゼン環が結合しているとともに、以下の(X)及び(Y)の少なくとも一方を満たすものである。(X)R1乃至R24の少なくともひとつが、スルホン酸基、又はカルボン酸基である。(Y)R6、R7、R8、R9、R16、R17、R18、及びR19の少なくともひとつが、ハロゲン原子、アシル基、ニトロ基、又はシアノ基である。この化合物は、上記(X)及び(Y)の少なくとも一方を満たす、すなわち、特定の位置に電子求引性基を有する基が置換しているため、高い発色性を有するとともに、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性に優れるという特徴を有する。
本発明者らは、検討の結果、高い発色性を有するとともに、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性に優れる化合物として、下記一般式(1)で表される化合物を見出した。一般式(1)で表される化合物は、トリフェニルメタン骨格の両側にイミノ基を介してベンゼン環が結合しているとともに、以下の(X)及び(Y)の少なくとも一方を満たすものである。(X)R1乃至R24の少なくともひとつが、スルホン酸基、又はカルボン酸基である。(Y)R6、R7、R8、R9、R16、R17、R18、及びR19の少なくともひとつが、ハロゲン原子、アシル基、ニトロ基、又はシアノ基である。この化合物は、上記(X)及び(Y)の少なくとも一方を満たす、すなわち、特定の位置に電子求引性基を有する基が置換しているため、高い発色性を有するとともに、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性に優れるという特徴を有する。
(一般式(1)中、R1乃至R24はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、スルホン酸基、カルボン酸基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルコキシスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシスルホニル基、又はアリールオキシカルボニル基を表し、以下の(X)及び(Y)の少なくとも一方を満たす。(X)R1乃至R24の少なくともひとつが、スルホン酸基、又はカルボン酸基である。(Y)R6、R7、R8、R9、R16、R17、R18、及びR19の少なくともひとつが、ハロゲン原子、アシル基、ニトロ基、又はシアノ基である。)
トリフェニルメタン骨格は下図の点線で囲まれた部分を指す。以下、トリフェニルメタン骨格の上方にある2つのベンゼン環をA環、両外側にある2つのベンゼン環をB環、下方にあるベンゼン環をC環として説明する。また、B環についてのオルト位、及びメタ位とは、トリフェニルメタン骨格に結合するイミノ基を基準とした位置として示す。
トリフェニルメタン骨格は下図の点線で囲まれた部分を指す。以下、トリフェニルメタン骨格の上方にある2つのベンゼン環をA環、両外側にある2つのベンゼン環をB環、下方にあるベンゼン環をC環として説明する。また、B環についてのオルト位、及びメタ位とは、トリフェニルメタン骨格に結合するイミノ基を基準とした位置として示す。
一般式(1)中、R1乃至R24はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、スルホン酸基、カルボン酸基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルコキシスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシスルホニル基、又はアリールオキシカルボニル基を表す。そして、R1乃至R24は、以下の(X)及び(Y)の少なくとも一方を満たす。(X)R1乃至R24の少なくともひとつが、スルホン酸基、又はカルボン酸基である。(Y)R6、R7、R8、R9、R16、R17、R18、及びR19の少なくともひとつが、ハロゲン原子、アシル基、ニトロ基、又はシアノ基である。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。
アルキル基としては、炭素数1乃至12の、直鎖又は分岐鎖のアルキル基が挙げられる。アルキル基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アミノ基;シアノ基;スルホン酸基;カルボン酸基;などが挙げられる。アルキル基としては、置換基を有するものも含めると、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基などの無置換アルキル基;トリフルオロメチル基、2−メトキシエチル基、1−ヒドロキシエチル基、1−アミノエチル基、2−シアノエチル基、3−スルホプロピル基、3−カルボキシプロピル基などの置換アルキル基;が挙げられる。
シクロアルキル基としては、炭素数3乃至12の、単環又は複環のシクロアルキル基が挙げられる。シクロアルキル基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1乃至6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アミノ基;シアノ基;スルホン酸基;カルボン酸基;などが挙げられる。シクロアルキル基としては、置換基を有するものも含めると、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ドデカヒドロアセナフチレニル基などの無置換シクロアルキル基;2−クロロシクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、2,6−ジメチルシクロヘキシル基、2,4,6−トリメチルシクロヘキシル基、4−メトキシシクロヘキシル基、2−ヒドロキシシクロヘキシル基、2−アミノシクロヘキシル基、3−シアノシクロヘキシル基、3−スルホシクロヘキシル基、2−カルボキシシクロヘキシル基などの置換シクロヘキシル基;が挙げられる。
アルケニル基としては、炭素数2乃至12の、直鎖又は分岐鎖のアルケニル基が挙げられる。アルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−メチルエテニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−ヘキセニル基、1−ドデセニル基などが挙げられる。
アルキニル基としては、炭素数2乃至12の、直鎖又は分岐鎖のアルキニル基が挙げられる。アルキニル基としては、例えば、エチニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、1−ヘキシニル基、1−ドデシニル基などが挙げられる。
アリール基としては、炭素数6乃至10のアリール基が挙げられる。アリール基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1乃至6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アミノ基;シアノ基;スルホン酸基;カルボン酸基;などが挙げられる。アリール基としては、置換基を有するものも含めると、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などの無置換アリール基;o−クロロフェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、p−メトキシフェニル基、o−アミノフェニル基、o−ヒドロキシフェニル基、m−シアノフェニル基、m−スルホフェニル基、o−カルボキシフェニル基、2−ヒドロキシ−1−ナフチル基、1−ヒドロキシ−2−ナフチル基などの置換アリール基;が挙げられる。
アラルキル基としては、炭素数7乃至12のアラルキル基が挙げられる。アラルキル基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1乃至6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アミノ基;ニトロ基;スルホン酸基;カルボン酸基;などが挙げられる。アラルキル基としては、置換基を有するものも含めると、例えば、ベンジル基、2−フェネチル基、2−(1−ナフチル)エチル基などの無置換アラルキル基;4−ブロモベンジル基、2−(3−フルオロフェニル)エチル基、2−メチルベンジル基、3,5−ジメトキシベンジル基、3,5−ジヒドロキシベンジル基、2−ニトロベンジル基、3−スルホベンジル基、2−カルボキシベンジル基、3−カルボキシベンジル基などの置換アラルキル基が挙げられる。
アシル基としては、炭素数1乃至12の、直鎖又は分岐鎖の炭化水素系のアシル基、及び、炭素数7乃至13の芳香族系のアシル基が挙げられる。アシル基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;ニトロ基;シアノ基;スルホン酸基;カルボン酸基;などが挙げられる。アシル基としては、置換基を有するものも含めると、例えば、メタノイル基、エタノイル基、プロパノイル基、ブタノイル基、イソブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ドデカノイル基、プロペノイル基、2−メチルプロペノイル基、ベンゾイル基、2−ナフトイル基などの無置換アシル基;2,2,2−トリフルオロエタノイル基、2,2−ジメトキシエタノイル基、2−ヒドロキシエタノイル基、2−ニトロエタノイル基、2−シアノエタノイル基、3−カルボキシプロパノイル基、2−スルホベンゾイル基などの置換アシル基;が挙げられる。
アシルアミノ基としては、炭素数1乃至12の、直鎖又は分岐鎖の炭化水素系のアシルアミノ基、及び、炭素数7乃至12の芳香族系のアシルアミノ基が挙げられる。アシルアミノ基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アミノ基;ニトロ基;シアノ基;スルホン酸基;カルボン酸基;これらの少なくとも2つを組み合わせた基;などが挙げられる。アシルアミノ基としては、置換基を有するものも含めると、例えば、メタノイルアミノ基、エタノイルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブタノイルアミノ基、イソブタノイルアミノ基、ペンタノイルアミノ基、ヘキサノイルアミノ基、ドデカノイルアミノ基、プロペノイルアミノ基、2−メチルプロペノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、フタルイミジル基、2−ナフトイルアミノ基、ジベンゾイルアミノ基などの無置換アシルアミノ基;2,2,2−トリフルオロエタノイルアミノ基、2,2−ジメトキシエタノイルアミノ基、2−ヒドロキシエタノイルアミノ基、2−アミノブタノイルアミノ基、2−ニトロエタノイルアミノ基、2−シアノエタノイルアミノ基、3−カルボキシプロパノイルアミノ基、2−スルホベンゾイルアミノ基、2−カルボキシベンゾイルアミノ基などの置換アシルアミノ基;が挙げられる。
スルホニルアミノ基としては、炭素数1乃至12の、直鎖又は分岐鎖の炭化水素系のスルホニルアミノ基、及び、炭素数6乃至10の芳香族系のスルホニルアミノ基が挙げられる。スルホニルアミノ基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アミノ基;ニトロ基;シアノ基;スルホン酸基;カルボン酸基;これらの少なくとも2つを組み合わせた基;などが挙げられる。スルホニルアミノ基としては、置換基を有するものも含めると、例えば、メタンスルホニルアミノ基、エタンスルホニルアミノ基、プロパンスルホニルアミノ基、ブタンスルホニルアミノ基、イソブタンスルホニルアミノ基、ペンタンスルホニルアミノ基、ヘキサンスルホニルアミノ基、ドデカンスルホニルアミノ基、プロペンスルホニルアミノ基、2−メチルプロペンスルホニルアミノ基、フェニルメタンスルホニルアミノ基、p−トルエンスルホニルアミノ基、1−ナフタレンスルホニルアミノ基などの、無置換の、炭化水素系、及び芳香族系のスルホニルアミノ基;トリフルオロメタンスルホニルアミノ基、ジメトキシメタンスルホニルアミノ基、2−ヒドロキシメタンスルホニルアミノ基、2−アミノエタンスルホニルアミノ基、2−ニトロエタンスルホニルアミノ基、2−シアノエタンスルホニルアミノ基、3−カルボキシプロパンスルホニルアミノ基、2−スルホフェニルメタンスルホニルアミノ基などの、置換基を有する、炭化水素系、及び芳香族系のスルホニルアミノ基;が挙げられる。
アルコキシ基としては、炭素数1乃至12の、直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基が挙げられる。アルコキシ基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1乃至6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アミノ基;スルホン酸基;カルボン酸基;これらの少なくとも2つを組み合わせた基;などが挙げられる。アルコキシ基としては、置換基を有するものも含めると、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基などの無置換アルコキシ基;2−メチルエトキシ基、2−クロロエトキシ基、メトキシメトキシ基、3−ヒドロキシプロポキシ基、4−ジメチルアミノブトキシ基、3−スルホプロポキシ基、3−カルボキシメトキシ基などの置換アルコキシ基;が挙げられる。
アリールオキシ基としては、炭素数6乃至10のアリールオキシ基が挙げられる。アリールオキシ基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1乃至6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アミノ基;シアノ基;スルホン酸基;カルボン酸基;などが挙げられる。アリールオキシ基としては、置換基を有するものも含めると、例えば、フェノキシ基、1−ナフトキシ基、2−ナフトキシ基などの無置換アリールオキシ基;o−クロロフェノキシ基、o−メチルフェノキシ基、m−メチルフェノキシ基、p−メチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基、o−ヒドロキシフェノキシ基、2−ヒドロキシ−1−ナフトキシ基、1−ヒドロキシ−2−ナフトキシ基、m−アミノフェノキシ基、m−シアノフェノキシ基、m−スルホフェノキシ基、o−カルボキシフェノキシ基などの置換アリールオキシ基;が挙げられる。
アミノ基としては、無置換アミノ基、及び置換アミノ基が挙げられる。置換基としては、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で選択することができる。このような置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ドデシル基などの炭素数1乃至12のアルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ドデセニル基などの炭素数2乃至12のアルケニル基;フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などの炭素数6乃至10のアリール基;ベンジル基、2−フェネチル基、2−(1−ナフチル)エチル基などの炭素数7乃至12のアラルキル基;スルホン酸基;カルボン酸基;などが挙げられる。これらの置換基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲でさらに置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;ニトロ基;シアノ基;スルホン酸基;カルボン酸基;などが挙げられる。置換アミノ基としては、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基、2,2,2−トリフルオロエチルアミノ基、2,2−ジメトキシエチルアミノ基、2−ヒドロキシエチルアミノ基、2−ニトロエチルアミノ基、2−シアノエチル基、2−スルホエチルアミノ基、2−カルボキシエチルアミノ基、ビニルアミノ基、2−プロペニルアミノ基、アニリノ基、ジフェニルアミノ基、ベンジルアミノ基、N−スルファミン酸基、N−カルバミン酸基などが挙げられる。
スルホン酸基、及びカルボン酸基は、酸型、塩型のいずれであってもよい。ただし、塩型である場合、水性のインク中ではその少なくとも一部はイオン解離し、カウンターイオンを生じ得るが、本明細書では便宜上「塩型のスルホン酸基、塩型のカルボン酸基」と記載する。塩を形成するカウンターイオンとしては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属;無置換のアンモニウム;メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、n−プロピルアンモニウム、イソプロピルアンモニウム、ジイソプロピルアンモニウム、n−ブチルアンモニウム、テトラn−ブチルアンモニウム、イソブチルアンモニウム、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウムなどの有機アンモニウム;N−メチルピリジニウムなどのピリジニウム;1−エチル−3−メチルイミダゾリウムなどのイミダゾリウム;テトラn−ブチルホスホニウムなどのホスホニウム;トリn−ブチルスルホニウムなどのスルホニウム;などのイオンが挙げられる。本発明の化合物を水性インクの色材として用いる場合、一般式(1)で表される化合物が、スルホン酸基及びカルボン酸基の少なくとも一方を有することが好ましい。
なお、R1乃至R24としてのスルホン酸基やカルボン酸基だけでなく、R1乃至R24が置換基として有し得るスルホン酸基やカルボン酸基などのアニオン性基についても、酸型、塩型のいずれであってもよい。例えば、塩型のアニオン性基である場合のカウンターイオンとしては、上記のカウンターイオンと同様のものが挙げられる。
スルファモイル基としては、無置換スルファモイル基(アミノスルホニル基)、及び置換スルファモイル基が挙げられる。置換基としては、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で選択することができる。このような置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ドデシル基などの炭素数1乃至12のアルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ドデセニル基などの炭素数2乃至12のアルケニル基;フェニル基、ナフチル基などの炭素数6乃至10のアリール基;ベンジル基、2−フェネチル基、2−(1−ナフチル)エチル基などの炭素数7乃至12のアラルキル基;などが挙げられる。これらの置換基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲でさらに置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;スルホン酸基;カルボン酸基;などが挙げられる。置換スルファモイル基としては、例えば、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、エチルアミノスルホニル基、プロピルアミノスルホニル基、イソプロピルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、イソブチルアミノスルホニル基、tert−ブチルアミノスルホニル基、ペンチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、ヘプチルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、2−エチルヘキシルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、2,2,2−トリフルオロエチルアミノスルホニル基、2,2−ジメトキシエチルアミノスルホニル基、2−ヒドロキシエチルアミノスルホニル基、2−スルホエチルアミノスルホニル基、2−カルボキシエチルアミノスルホニル基、ビニルアミノスルホニル基、2−プロペニルアミノスルホニル基、アニリノスルホニル基、ジフェニルアミノスルホニル基
カルバモイル基としては、無置換カルバモイル基(アミノカルボニル基)、及び、置換カルバモイル基が挙げられる。置換基としては、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で選択することができる。このような置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ドデシル基などの炭素数1乃至12のアルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ドデセニル基などの炭素数2乃至12のアルケニル基;フェニル基、ナフチル基などの炭素数6乃至10のアリール基;ベンジル基、2−フェネチル基、2−(1−ナフチル)エチル基などの炭素数7乃至12のアラルキル基;などが挙げられる。これらの置換基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲でさらに置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;スルホン酸基;カルボン酸基;などが挙げられる。置換カルバモイル基としては、例えば、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、イソプロピルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基、イソブチルアミノカルボニル基、tert−ブチルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、ヘキシルアミノカルボニル基、ヘプチルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、2,2,2−トリフルオロエチルアミノカルボニル基、2,2−ジメトキシエチルアミノカルボニル基、2−ヒドロキシエチルアミノカルボニル基、2−スルホエチルアミノカルボニル基、2−カルボキシエチルアミノカルボニル基、ビニルアミノカルボニル基、2−プロペニルアミノカルボニル基、アニリノカルボニル基、ジフェニルアミノカルボニル基などが挙げられる。
カルバモイル基としては、無置換カルバモイル基(アミノカルボニル基)、及び、置換カルバモイル基が挙げられる。置換基としては、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で選択することができる。このような置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ドデシル基などの炭素数1乃至12のアルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ドデセニル基などの炭素数2乃至12のアルケニル基;フェニル基、ナフチル基などの炭素数6乃至10のアリール基;ベンジル基、2−フェネチル基、2−(1−ナフチル)エチル基などの炭素数7乃至12のアラルキル基;などが挙げられる。これらの置換基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲でさらに置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;スルホン酸基;カルボン酸基;などが挙げられる。置換カルバモイル基としては、例えば、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基、プロピルアミノカルボニル基、イソプロピルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基、イソブチルアミノカルボニル基、tert−ブチルアミノカルボニル基、ペンチルアミノカルボニル基、ヘキシルアミノカルボニル基、ヘプチルアミノカルボニル基、オクチルアミノカルボニル基、2−エチルヘキシルアミノカルボニル基、ドデシルアミノカルボニル基、2,2,2−トリフルオロエチルアミノカルボニル基、2,2−ジメトキシエチルアミノカルボニル基、2−ヒドロキシエチルアミノカルボニル基、2−スルホエチルアミノカルボニル基、2−カルボキシエチルアミノカルボニル基、ビニルアミノカルボニル基、2−プロペニルアミノカルボニル基、アニリノカルボニル基、ジフェニルアミノカルボニル基などが挙げられる。
アルコキシスルホニル基としては、炭素数1乃至12の、直鎖又は分岐鎖のアルコキシスルホニル基が挙げられる。アルコキシスルホニル基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1乃至6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アミノ基;スルホン酸基;カルボン酸基;これらの少なくとも2つを組み合わせた基;などが挙げられる。アルコキシスルホニル基としては、置換基を有するものも含めると、例えば、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、プロポキシスルホニル基、イソプロポキシスルホニル基、ブトキシスルホニル基、イソブトキシスルホニル基、tert−ブトキシスルホニル基、ペンチルオキシスルホニル基、ヘキシルオキシスルホニル基、ヘプチルオキシスルホニル基、オクチルオキシスルホニル基、2−エチルヘキシルオキシスルホニル基、ドデシルオキシスルホニル基などの無置換アルコキシスルホニル基;2−メチルエトキシスルホニル基、2−クロロエトキシスルホニル基、メトキシメトキシスルホニル基、3−ヒドロキシプロポキシスルホニル基、4−ジメチルアミノブトキシスルホニル基、3−スルホプロポキシスルホニル基、カルボキシメトキシスルホニル基などの置換アルコキシスルホニル基;が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、炭素数2乃至12の、直鎖又は分岐鎖のアルコキシカルボニル基が挙げられる。アルコキシカルボニル基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1乃至6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アミノ基;スルホン酸基;カルボン酸基;これらの少なくとも2つを組み合わせた基;などが挙げられる。アルコキシカルボニル基としては、置換基を有するものも含めると、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基などの無置換アルコキシカルボニル基;2−メチルエトキシカルボニル基、2−クロロエトキシカルボニル基、メトキシメトキシカルボニル基、3−ヒドロキシプロポキシカルボニル基、4−ジメチルアミノブトキシカルボニル基、3−スルホプロポキシカルボニル基、カルボキシメトキシカルボニル基などの置換アルコキシカルボニル基;が挙げられる。
アリールオキシスルホニル基としては、炭素数6乃至10のアリールオキシスルホニル基が挙げられる。アリールオキシスルホニル基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1乃至6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アミノ基;シアノ基;スルホン酸基;カルボン酸基;などが挙げられる。アリールオキシスルホニル基としては、置換基を有するものも含めると、例えば、フェノキシスルホニル基、1−ナフトキシスルホニル基などの無置換アリールオキシスルホニル基;o−クロロフェノキシスルホニル基、o−メチルフェノキシスルホニル基、m−メチルフェノキシスルホニル基、p−メチルフェノキシスルホニル基、2,6−ジメチルフェノキシスルホニル基、2,4,6−トリメチルフェノキシスルホニル基、p−メトキシフェノキシスルホニル基、o−ヒドロキシフェノキシスルホニル基、2−ヒドロキシ−1−ナフトキシスルホニル基、1−ヒドロキシ−2−ナフトキシスルホニル基、o−アミノフェノキシスルホニル基、m−シアノフェノキシスルホニル基、m−スルホフェノキシスルホニル基、o−カルボキシフェノキシスルホニル基などの置換アリールオキシスルホニル基;が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、炭素数7乃至12のアリールオキシカルボニル基が挙げられる。アリールオキシカルボニル基は、一般式(1)で表される化合物の発色性、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基などの炭素数1乃至6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素数1乃至6のアルコキシ基;ヒドロキシ基;アミノ基;シアノ基;スルホン酸基;カルボン酸基;などが挙げられる。アリールオキシカルボニル基としては、置換基を有するものも含めると、例えば、フェノキシカルボニル基、1−ナフトキシカルボニル基などの無置換アリールオキシカルボニル基;o−クロロフェノキシカルボニル基、o−メチルフェノキシカルボニル基、m−メチルフェノキシカルボニル基、p−メチルフェノキシカルボニル基、2,6−ジメチルフェノキシカルボニル基、2,4,6−トリメチルフェノキシカルボニル基、p−メトキシフェノキシカルボニル基、o−ヒドロキシフェノキシカルボニル基、2−ヒドロキシ−1−ナフトキシカルボニル基、1−ヒドロキシ−2−ナフトキシカルボニル基、o−アミノフェノキシカルボニル基、m−シアノフェノキシカルボニル基、m−スルホフェノキシカルボニル基、o−カルボキシフェノキシカルボニル基などの置換アリールオキシカルボニル基;が挙げられる。
一般式(1)において、上記(X)及び(Y)のいずれも満たさない場合、高い発色性を有しながら、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性の全てを同時に向上する、という本発明の効果を得ることはできない。本発明の効果を得るためには、スルホン酸基やカルボン酸基のように電子求引性の特に高い基が色材の骨格に直接結合しているか、ハロゲン原子などのようにスルホン酸基やカルボン酸基に次いで電子求引性の高い基が、A環に直接結合している必要がある。
より優れた耐オゾン性が得られるため、トリフェニルメタン骨格に直接結合する基として、電子求引性の高い基を選択することが好ましい。このため、一般式(1)中のR1乃至R24のうち、ハロゲン原子、アシル基、ニトロ基、シアノ基、スルホン酸基、カルボン酸基であるものの数は、2以上5以下であることが好ましい。耐オゾン性の向上に有効であるのは、トリフェニルメタン骨格に直接結合する基として、電子求引性の高い基を選択することであるため、この数には、R1乃至R24で表される基がさらに有する置換基としての上記の各基は含めない。
より優れた耐オゾン性が得られるため、A環に直接結合する基として、電子求引性の高い基を選択することが好ましい。このため、一般式(1)中のR6、R7、R8、R9、R16、R17、R18、及びR19の少なくともひとつが、ハロゲン原子、アシル基、ニトロ基、シアノ基、スルホン酸基、又はカルボン酸基であることが好ましい。なかでも、特に優れた耐オゾン性が得られるため、A環に直接結合する基として、電子求引性の高い基を選択することが好ましい。このため、一般式(1)中のR6、R7、R8、R9、R16、R17、R18、及びR19の少なくともひとつは、スルホン酸基、又はカルボン酸基であることがより好ましい。
より優れた耐光性及び耐湿性が得られるため、B環に複数の電子供与性を有する基が存在することが好ましい。このため、一般式(1)中のR1、R2、R3、R4、R5、R11、R12、R13、R14、及びR15の少なくともふたつは、それぞれ独立に、アルキル基、又はアシルアミノ基であることが好ましい。
より優れた耐光性及び耐湿性が得られるため、B環のオルト位が電子供与性を有する基であることが好ましい。このため、一般式(1)中のR1、R5、R11、及びR15は、それぞれ独立に、アルキル基であることが好ましい。また、他の部分の構造にもよるが、B環のオルト位が電子供与性を有する基であると、発色性が向上する場合がある。
より優れた耐光性及び耐湿性が得られるため、B環のメタ位に、電子供与性を有する基が存在することが好ましい。このため、一般式(1)中のR2及びR4の少なくとも一方、並びに、R12及びR14の少なくとも一方は、それぞれ独立に、アシルアミノ基であることが好ましい。
より優れた耐オゾン性及び耐光性が得られるため、C環に直接結合する基として、水素原子、又は電子求引性を有する基を選択することが好ましい。このため、一般式(1)中のR21、R22、R23、及びR24は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アシル基、ニトロ基、シアノ基、スルホン酸基、又はカルボン酸基であることが好ましい。なかでも、より優れた耐オゾン性及び耐光性が得られるため、C環に直接結合する基として、水素原子、又は電子求引性の高い基を選択することが好ましい。このため、一般式(1)中のR21、R22、R23、及びR24は、それぞれ独立に、水素原子、又はスルホン酸基であることが好ましい。
より優れた耐光性が得られるため、窒素原子に結合する基として、電子求引性の低い基を選択することが好ましい。このため、一般式(1)中のR10及びR20の少なくとも一方は、水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基であることが好ましい。なかでも、特に優れた耐光性が得られるため、一般式(1)中のR10及びR20の少なくとも一方は、水素原子であることがより好ましく、R10及びR20はいずれも水素原子であることが特に好ましい。
合成及び精製を少ない工程数で行うことができ、また、収率や合成された化合物(混合物)の純度を高めやすいため、一般式(1)で表される化合物が対称構造を有することが好ましい。このため、一般式(1)中のR1とR11、R2とR12、R3とR13、R4とR14、R5とR15、R6とR16、R7とR17、R8とR18、R9とR19は、それぞれ同一の基であることが好ましい。
一般式(1)で表される化合物には互変異性体が存在する。互変異性体としては、一般式(1)で表される化合物の他に、下記一般式(1a)、(1b)、及び(1c)などで表される化合物が考えられる。本発明においては、これらの化合物(互変異性体)や塩も一般式(1)で表される化合物に含まれるものとする。なお、一般式(1a)、(1b)、及び(1c)中のR1〜R24は、上記一般式(1)中のR1〜R24と同義である。
一般式(1)で表される化合物は、公知の方法に基づいて合成することができる。合成スキームの一例を以下に示す。合成スキーム中の化合物(A)〜(J)におけるR1〜R24は、一般式(1)におけるR1〜R24と同義である。一般式(1)で表される化合物は、置換基の種類やその数、位置が異なる複数の異性体の混合物として合成され得るが、便宜上、本発明においては混合物である場合も含め、「化合物」と記載する。各合成スキームで使用する化合物は遊離酸型として示したが、塩型の化合物を用いてもよい。
上記に例示した合成スキーム1では、化合物(A)、(B)、及び(C)を縮合して化合物(D)を得る縮合工程、化合物(D)を酸化する酸化工程を経て、一般式(1)で表される化合物を得る。縮合工程及び酸化工程は、必要に応じて、液媒体、縮合剤、酸化剤などの存在下で行うことができる。
合成スキーム1の縮合工程及び酸化工程において用いる液媒体について説明する。縮合工程及び酸化工程は無溶媒で行うこともできるが、液媒体を使用することが好ましい。縮合工程及び酸化工程では、例えば、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコール、グリセリン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N,N’−ジメチルプロピレン尿素、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、ニトロメタン、ニトロベンゼンなどを単独又は混合して用いることが好ましい。縮合工程及び酸化工程において用いる液媒体は同じものであっても、異なっていてもよい。
合成スキーム1の縮合工程において用いる縮合剤について説明する。縮合剤としては、例えば、硫酸、塩酸、リン酸、酢酸、ギ酸、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、p−トルエンスルホン酸などが挙げられる。また、縮合工程における反応温度は50℃〜140℃であることが好ましく、60℃〜120℃であることがさらに好ましい。
一般式(1)中におけるR1とR11、R2とR12、R3とR13、R4とR14、及びR5とR15が、それぞれ同一の基である化合物を合成する場合には、上記合成スキーム1中の化合物(B)、及び(C)として同じ種類のものを用いることができる。
合成スキーム1の酸化工程において用いる酸化剤について説明する。酸化剤としては、例えば、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マンガン、過酸化水素、クロラニル、酸素などが挙げられる。酸化工程における液媒体のpHは、中性〜酸性の条件(具体的には、pH2〜7程度)とすることが好ましい。また、酸化工程における反応温度は10℃〜80℃であることが好ましく、20℃〜50℃であることがさらに好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、上記に例示した合成スキーム2にしたがって合成することもできる。合成スキーム2では、化合物(E)、及び(F)を縮合して化合物(G)を得る第1の縮合工程、化合物(G)、及び(H)を縮合する第2の縮合工程を経て、一般式(1)で表される化合物を得る。第1及び第2の縮合工程は、必要に応じて、液媒体、縮合剤などの存在下で行うことができる。
合成スキーム2の第1及び第2の縮合工程において用いる液媒体について説明する。第1及び第2の縮合工程は無溶媒で行うこともできるが、液媒体を使用することが好ましい。第1及び第2の縮合工程では、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコール、グリセリン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N,N’−ジメチルプロピレン尿素、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、ニトロメタン、ニトロベンゼンなどを単独又は混合して用いることが好ましい。第1及び第2の縮合工程において用いる液媒体は同じものであっても、異なっていてもよい。
合成スキーム2の第1及び第2の縮合工程において用いる縮合剤について説明する。縮合剤としては、例えば、ナトリウムtert−ブトキシド、トリエチルアミン、水酸化ナトリウム、酸化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウムなどが挙げられる。第1及び第2の縮合工程において用いる縮合剤は同じものであっても、異なっていてもよい。また、第1の縮合工程における反応温度は60℃〜100℃であることが好ましく、70℃〜90℃であることがさらに好ましい。また、第2の縮合工程における反応温度は100℃〜220℃であることが好ましく、110℃〜180℃であることがさらに好ましい。
合成スキーム2では、一般式(1)中におけるR1とR11、R2とR12、R3とR13、R4とR14、及びR5とR15が、それぞれ同一の基である化合物を合成する場合には、化合物(F)、及び(H)として同じ種類のものを用いることができる。
一般式(1)で表される化合物は、上記に例示した合成スキーム3にしたがって合成することもできる。合成スキーム3では、合成スキーム1や2などにしたがって化合物(I)(合成スキーム1及び2における一般式(1)で表される化合物のR6が水素原子である場合に相当)を合成する。その後、化合物(I)、及び(J)を縮合する縮合工程を経て、一般式(1)で表される化合物を得る。なお、合成スキーム3は、便宜上、化合物(J)として、R6−LGの構造で表される化合物を用いる場合を例に挙げて記載しており、化合物(J)におけるLGは脱離基を意味する。化合物(J)としては、例えば、N−クロロスクシンイミド、塩化アセチル、塩化スルホン酸、発煙硝酸などが挙げられる。
合成スキーム3の縮合工程において用いる液媒体について説明する。縮合工程は無溶媒で行うこともできるが、液媒体を使用することが好ましい。縮合工程では、例えば、水、硫酸、リン酸、酢酸、ギ酸、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、エチレングリコール、グリセリン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸ブチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N,N’−ジメチルプロピレン尿素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリル、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロメタン、ニトロベンゼンなどを単独又は混合して用いることが好ましい。縮合工程において用いる液媒体は、化合物(I)を得るために用いる液媒体と同じものであっても、異なっていてもよい。
合成スキーム3の縮合工程において用いる縮合剤について説明する。縮合剤としては、例えば、硫酸、塩酸、リン酸、酢酸、ギ酸、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化鉄などが挙げられる。縮合工程における反応温度は、0℃〜60℃であることが好ましく、10℃〜50℃であることがさらに好ましい。
上記の各合成スキームによって得られる最終生成物である化合物は、通常の有機合成反応の後処理方法にしたがって処理した後、精製を行うことで、例えば、インクやトナーなどの色材(染料)などの所望の用途で利用することができる。一般式(1)で表される化合物の同定には、1H−NMR分析、LC/MS分析、UV/Vis分光分析などを利用することができる。
本発明の一般式(1)で表される化合物は、高い発色性を有し、かつ、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性に優れる。一般式(1)で表される化合物は、印刷、塗装、筆記具、インクジェット、感熱転写、昇華型熱転写、電子写真などの各種の着色組成物の色材として好適に用いることができる。また、各種の着色組成物だけでなく、光記録やカラーフィルタなどに適用する色材としても、一般式(1)で表される化合物を好適に用いることができる。
<インク>
本発明のインクは、色材(染料)として上記で説明した本発明の一般式(1)で表される化合物を含有するインクであり、インクジェット用に好適に使用することができる。例えば、インク中の一般式(1)で表される化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上10.00質量%以下、さらには0.20質量%以上5.00質量%以下であることが好ましい。
以下、本発明のインクを構成するその他の成分について説明する。
本発明のインクは、色材(染料)として上記で説明した本発明の一般式(1)で表される化合物を含有するインクであり、インクジェット用に好適に使用することができる。例えば、インク中の一般式(1)で表される化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上10.00質量%以下、さらには0.20質量%以上5.00質量%以下であることが好ましい。
以下、本発明のインクを構成するその他の成分について説明する。
(その他の色材)
本発明のインクには、色材として、一般式(1)で表される化合物の他に、さらに、一般式(1)とは別の構造を有する化合物を含有させることができる。本発明者らは、かかる構成のインクにより、一般式(1)で表される化合物の有する優れた発色性を損なうことなく、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性の少なくともいずれかがさらに向上することを見出した。
本発明のインクには、色材として、一般式(1)で表される化合物の他に、さらに、一般式(1)とは別の構造を有する化合物を含有させることができる。本発明者らは、かかる構成のインクにより、一般式(1)で表される化合物の有する優れた発色性を損なうことなく、耐オゾン性、耐光性、及び耐湿性の少なくともいずれかがさらに向上することを見出した。
一般式(1)で表される化合物に加えて用いることができる、一般式(1)とは別の構造を有する化合物(その他の色材)としては、顔料や染料などが挙げられ、染料を用いることがより好ましい。その他の色材としては、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、ブルー、グリーン、及びブラックなどに分類されるいずれの色相のものを用いてもよい。特に、シアンからブルーの領域の色相を有する染料を用いることが好ましく、シアンの色相を有する染料を用いることがさらに好ましい。また、トリフェニルメタン骨格を有する化合物(但し、一般式(1)とは異なる構造を有する化合物)、フタロシアニン骨格を有する化合物などの染料を用いることが特に好ましい。なかでも、フタロシアニン骨格を有する化合物を用いることがより好ましい。より具体的には、発色性のさらなる向上効果を得るという観点から、水中での最大吸収波長(λmax)が580〜630nm、なかでも590〜620nm、特には600〜615nmの範囲に存在する化合物を用いることが好ましい。
フタロシアニン骨格を有する化合物の中心元素としては、水素原子、銅、アルミニウム、亜鉛、鉄、ニッケル、ガリウムなどが挙げられ、なかでも、銅が好ましい。また、フタロシアニン骨格の外側に位置する4つの芳香環のうち少なくともひとつがヘテロ環であることが好ましく、なかでも、ピリジン環やピラジン環などの含窒素芳香環であることがさらに好ましい。これらのフタロシアニン骨格を有する化合物を用いることで、発色性、耐オゾン性、及び耐光性をバランスよく向上させることができる。
トリフェニルメタン骨格を有する化合物としては、例えば、C.I.アシッドブルー:1、3、5、7、9、11、13、15、17、22、24、26、34、48、75、83、84、86、88、90、91、99、100、103、104、108、109、110、119などが挙げられる。
フタロシアニン骨格を有する化合物としては、C.I.ダイレクトブルー:6、22、25、71、78、86、87、90、106、189、199、262、264、276、282、314、C.I.アシッドブルー:9、22、40、59、93、102、104、113、117、120、167、185、197、224、228、229、234、242、243、249、254、275、279、283、310、357などが挙げられる。また、特開2004−323605号公報、国際公開第2007/091631号、国際公開第2010/119676号、及び特開2003−231834号公報などに記載されたものが挙げられる。具体的には、下記一般式(i)で表される化合物、及び下記一般式(ii)で表される化合物などが挙げられる。勿論、本発明は、下記の化合物に限られるものではない。
(前記一般式(i)中、破線で表される環A、B、C及びDは、それぞれ独立に芳香環又は複素芳香環を表す。R25は1乃至3個のアニオン性基で置換されたアニリノ基を表す。R26はアミノ基、又はアルコキシ基を表す。R27はアルキレン基を表す。Mはそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを表す。xは0乃至4、yは1乃至3、zは1乃至3、x+y+zは1乃至4を表す。)。
アニオン性基としては、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基などを挙げることができ、これらのアニオン性基は遊離酸型及び塩型のいずれであってもよい。塩を形成するカウンターイオンとしては、一般式(1)におけるスルホン酸基やカルボン酸基についてのものと同様のものが挙げられる。アルコキシ基としては、炭素数1乃至4のものが好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。アルキレン基としては、炭素数1乃至4のものが好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などが挙げられる。
(一般式(ii)中、R28、R29、R30、及びR31はそれぞれ独立に、−SO−Z、−SO2−Z、又は−SO2NR32R33を表す。Zはそれぞれ独立に、アルキル基、アラルキル基、又はアリール基を表し、R32及びR33はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アラルキル基、又はアリール基を表す。w、x、y、及びzはそれぞれ独立に、1又は2を表す。)。
Z、R32、及びR33はそれぞれ独立に、以下のものが好ましい。アルキル基としては、炭素数1乃至10のものが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。アラルキル基としては、炭素数7乃至12のものが好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。アリール基としては、炭素数6乃至10のものが好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。Z、R32、及びR33の、アルキル基、アラルキル基、及びアリール基は、スルホン酸基などのアニオン性基;ヒドロキシ基;などの置換基を有してもよい。また、アルキル基などの炭化水素鎖は−SO2NH−などの原子団により中断されていてもよい。
一般式(i)や(ii)で表される化合物としては、具体的には、遊離酸の形で下記の構造を有する、フタロシアニン化合物1〜4などが挙げられる。
インクの色材として、一般式(1)とは別の構造を有する化合物を用いる場合、インク中の前記化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上10.00質量%以下であることが好ましい。さらには、0.30質量%以上5.00質量%以下であることがより好ましい。さらに、インクの色材として、一般式(1)で表される化合物に加えて、一般式(1)とは別の構造を有する化合物を用いる場合には、各化合物の含有量を以下のようにすることが好ましい。すなわち、より高いレベルの発色性を得るため、インク中の一般式(1)で表される化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.20質量%以上であることが好ましい。この場合のインク中の一般式(1)で表される化合物の含有量(質量%)の上限は、先に述べた場合と同様に、10.00質量%以下、さらには5.00質量%以下であることが好ましい。また、インク中の各化合物(色材)の合計含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上10.00質量%以下であることが好ましい。
本発明者らの検討の結果、一般式(1)で表される化合物及び一般式(1)とは別の構造を有する化合物を特定の質量比率でインクに含有させることで、高いレベルの発色性を維持しながら、耐オゾン性及び耐光性をさらに向上できるという知見を得た。具体的には、インク全質量を基準とした、一般式(1)で表される化合物の含有量(質量%)が、一般式(1)とは別の構造を有する化合物の含有量(質量%)に対して、質量比率で、0.06倍以上6.00倍以下であることが好ましい。また、前記質量比率は、0.10倍以上2.00倍以下であることがさらに好ましい。
(液媒体)
本発明のインクには、水、有機溶剤、又はこれらの混合物を用いることができる。インク中の液媒体の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上99.0質量%以下であることが好ましい。
本発明のインクには、水、有機溶剤、又はこれらの混合物を用いることができる。インク中の液媒体の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上99.0質量%以下であることが好ましい。
水性のインクとする場合には、液媒体として、水、又は水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を用いることが好ましい。水は、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、10.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、5.0質量%以上90.0質量%以下、さらには10.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。インクジェット用の水性インクとして用いる場合、水や水溶性有機溶剤の含有量が上記範囲内であれば、記録ヘッドからの吐出安定性を十分に満足することができる。
水性インクとする場合に用いることができる水溶性有機溶剤としては、水溶性(好ましくは、25℃において水に任意の割合で溶解するもの)であれば特に制限はない。具体的には、1価又は多価のアルコール類、アルキレングリコール類、グリコールエーテル類、含窒素極性化合物類、含硫黄極性化合物類などを用いることができる。
油性インクとする場合には、液媒体として、有機溶剤を用いることができる。インク中の有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上99.0質量%以下であることが好ましく、70.0質量%以上95.0質量%以下であることがさらに好ましい。インクジェット用の油性インクとして用いる場合、有機溶剤の含有量が上記範囲内であれば、記録ヘッドからの吐出安定性を十分に満足することができる。
油性インクとする場合に用いることができる有機溶剤としては、上記で挙げた水溶性有機溶剤に加えて、水溶性を有しないものが挙げられる。具体的には、炭化水素化合物類、ケトン類、エーテル類、酢酸エステル類、芳香族化合物類などを用いることができる。
(その他の添加剤)
本発明のインクは、上記した成分以外にも必要に応じて、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの多価アルコール類や、尿素、エチレン尿素などの尿素誘導体などの、常温で固体の有機化合物を含有してもよい。さらに、本発明のインクは、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び樹脂など、種々の添加剤を含有してもよい。
本発明のインクは、上記した成分以外にも必要に応じて、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの多価アルコール類や、尿素、エチレン尿素などの尿素誘導体などの、常温で固体の有機化合物を含有してもよい。さらに、本発明のインクは、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び樹脂など、種々の添加剤を含有してもよい。
<インクカートリッジ>
本発明のインクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、このインク収容部に収容されているインクが、上記で説明した本発明のインクである。
本発明のインクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、このインク収容部に収容されているインクが、上記で説明した本発明のインクである。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出する方式を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出する方式を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例により限定されるものではない。なお、成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
<一般式(1)で表される化合物の同定>
下記で合成した一般式(1)で表される化合物は、下記の各分析手法により同定を行った。
〔1〕1H−NMR分光分析:1H核磁気共鳴分光分析(ECA−400;日本電子製)。
〔2〕LC/MS分析:LC/TOF MS(LC/MSD TOF;Agilent Technologies製)。イオン化法としては、エレクトロスプレーイオン化法(ESI)を利用した。
下記で合成した一般式(1)で表される化合物は、下記の各分析手法により同定を行った。
〔1〕1H−NMR分光分析:1H核磁気共鳴分光分析(ECA−400;日本電子製)。
〔2〕LC/MS分析:LC/TOF MS(LC/MSD TOF;Agilent Technologies製)。イオン化法としては、エレクトロスプレーイオン化法(ESI)を利用した。
<一般式(1)で表される化合物の合成>
(例示化合物9)
3−アミノ安息香酸ナトリウム(2.58g)、及び上記合成スキーム2における化合物(E)(1.84g)を、N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中、ナトリウムtert−ブトキシド(3.16g)の存在下、温度110℃で6時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、ろ過して得られたろ液を減圧濃縮した。減圧濃縮により得られた成分にメタノール(20mL)を添加して撹拌した後、これをアセトン(200mL)に展開し、析出した固体を分取した。得られた固体に再びメタノールを添加して撹拌した後、アセトンに展開し、析出した固体を分取する、というサイクルを繰り返すことによって精製を行い、下記の構造式で表される例示化合物9(1.82g)を得た。
(例示化合物9)
3−アミノ安息香酸ナトリウム(2.58g)、及び上記合成スキーム2における化合物(E)(1.84g)を、N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中、ナトリウムtert−ブトキシド(3.16g)の存在下、温度110℃で6時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、ろ過して得られたろ液を減圧濃縮した。減圧濃縮により得られた成分にメタノール(20mL)を添加して撹拌した後、これをアセトン(200mL)に展開し、析出した固体を分取した。得られた固体に再びメタノールを添加して撹拌した後、アセトンに展開し、析出した固体を分取する、というサイクルを繰り返すことによって精製を行い、下記の構造式で表される例示化合物9(1.82g)を得た。
得られた例示化合物9が上記構造を有することを、〔2〕LC/TOF MS分析で確認した。分析結果を下記に示す。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間12.5分:純度=96.2面積%、m/z=591.1210(M−2Na+H)−。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間12.5分:純度=96.2面積%、m/z=591.1210(M−2Na+H)−。
(例示化合物11)
2,6−ジクロロジフェニルアミン(4.86g)、及び4−ホルミルベンゼン−1,3−ジスルホン酸二ナトリウム(3.17g)を、水(20mL)中、硫酸(10.00g)の存在下、温度60℃で50時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、反応液を氷(100g)上に排出し、クロロホルムを添加して分液して水相を抽出した。得られた水相に酸化マンガン(2.90g)を添加し、温度20〜25℃で24時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液をろ過して得られたろ液に、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。その後、塩化ナトリウムを添加して塩析を行い、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体をメタノール(100mL)中に添加した後、ろ過して得られたろ液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物11(0.93g)を得た。
2,6−ジクロロジフェニルアミン(4.86g)、及び4−ホルミルベンゼン−1,3−ジスルホン酸二ナトリウム(3.17g)を、水(20mL)中、硫酸(10.00g)の存在下、温度60℃で50時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、反応液を氷(100g)上に排出し、クロロホルムを添加して分液して水相を抽出した。得られた水相に酸化マンガン(2.90g)を添加し、温度20〜25℃で24時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液をろ過して得られたろ液に、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。その後、塩化ナトリウムを添加して塩析を行い、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体をメタノール(100mL)中に添加した後、ろ過して得られたろ液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物11(0.93g)を得た。
得られた例示化合物11が上記構造を有することを、〔2〕LC/TOF MS分析で確認した。分析結果を下記に示す。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間14.2分:純度=98.1面積%、m/z=718.9463(M−Na)−。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間14.2分:純度=98.1面積%、m/z=718.9463(M−Na)−。
(例示化合物14)
4−(エチル(フェニル)アミノ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム(2.16g)、及び2−スルホベンズアルデヒドナトリウム(0.70g)を、水(10mL)中、硫酸(0.54g)の存在下、温度100℃で8時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、酸化マンガン(0.63g)を添加し、温度20〜25℃で2時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液をろ過して得られたろ液に、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。この液体を減圧濃縮し、固体を得た。得られた固体をメタノール(50mL)中に添加した後、ろ過して得られたろ液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物14(1.24g)を得た。
4−(エチル(フェニル)アミノ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム(2.16g)、及び2−スルホベンズアルデヒドナトリウム(0.70g)を、水(10mL)中、硫酸(0.54g)の存在下、温度100℃で8時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、酸化マンガン(0.63g)を添加し、温度20〜25℃で2時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液をろ過して得られたろ液に、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。この液体を減圧濃縮し、固体を得た。得られた固体をメタノール(50mL)中に添加した後、ろ過して得られたろ液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物14(1.24g)を得た。
得られた例示化合物14が上記構造を有することを、〔1〕1H−NMR分析、及び〔2〕LC/TOF MS分析で確認した。分析結果を下記に示す。
〔1〕1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、温度80℃)の結果(図1参照):
δ(ppm)=7.90(1H、d、J=7.8Hz)、7.74(4H、d、J=8.2Hz)、7.55(1H、t、J=7.6Hz)、7.44(1H、t、J=7.6Hz)、7.32(4H、d、J=8.4Hz)、7.29(4H、d、J=9.6Hz)、6.96(1H、d、J=7.3Hz)、6.82(4H、d、J=9.6Hz)、3.95(4H、q、J=7.1Hz)、1.20(6H、t、J=7.0Hz)
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間10.8分:純度=98.9面積%、m/z=719.1253(M−2Na+H)−。
〔1〕1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、温度80℃)の結果(図1参照):
δ(ppm)=7.90(1H、d、J=7.8Hz)、7.74(4H、d、J=8.2Hz)、7.55(1H、t、J=7.6Hz)、7.44(1H、t、J=7.6Hz)、7.32(4H、d、J=8.4Hz)、7.29(4H、d、J=9.6Hz)、6.96(1H、d、J=7.3Hz)、6.82(4H、d、J=9.6Hz)、3.95(4H、q、J=7.1Hz)、1.20(6H、t、J=7.0Hz)
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間10.8分:純度=98.9面積%、m/z=719.1253(M−2Na+H)−。
(例示化合物17)
2,4−ジメチルアニリン−6−スルホン酸(8.43g)、及び上記合成スキーム2における化合物(E)(3.91g)を、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(30mL)中、ナトリウムtert−ブトキシド(2.11g)の存在下、温度90℃で20時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、ろ過してろ液を分取した。得られたろ液をアセトン(500mL)に展開し、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体にメタノールを添加して撹拌した後、アセトンに展開し、析出した固体を分取する、というサイクルを繰り返すことによって精製を行い、下記の構造式で表される例示化合物17(4.74g)を得た。
2,4−ジメチルアニリン−6−スルホン酸(8.43g)、及び上記合成スキーム2における化合物(E)(3.91g)を、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(30mL)中、ナトリウムtert−ブトキシド(2.11g)の存在下、温度90℃で20時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、ろ過してろ液を分取した。得られたろ液をアセトン(500mL)に展開し、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体にメタノールを添加して撹拌した後、アセトンに展開し、析出した固体を分取する、というサイクルを繰り返すことによって精製を行い、下記の構造式で表される例示化合物17(4.74g)を得た。
得られた例示化合物17が上記構造を有することを、〔2〕LC/TOF MS分析で確認した。分析結果を下記に示す。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間11.1分:純度=95.7面積%、m/z=719.1215(M−2Na+H)−。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間11.1分:純度=95.7面積%、m/z=719.1215(M−2Na+H)−。
(例示化合物16)
例示化合物17(3.00g)を、氷冷下で発煙硫酸(20.00g)中に添加し、温度20〜25℃で2時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を氷(100g)上に排出し、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体を冷水で洗浄した後、メタノール(100mL)中に添加し、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。この液体をろ過して得られたろ液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物16(1.96g)を得た。
例示化合物17(3.00g)を、氷冷下で発煙硫酸(20.00g)中に添加し、温度20〜25℃で2時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を氷(100g)上に排出し、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体を冷水で洗浄した後、メタノール(100mL)中に添加し、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。この液体をろ過して得られたろ液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物16(1.96g)を得た。
得られた例示化合物16が上記構造を有することを、〔2〕LC/TOF MS分析で確認した。分析結果を下記に示す。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間9.9分:純度=98.2面積%、m/z=799.0793(M−3Na+2H)−。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間9.9分:純度=98.2面積%、m/z=799.0793(M−3Na+2H)−。
(例示化合物18)
4,4’−ジメチルトリフェニルアミン(5.57g)、及び4−ホルミルベンゼン−1,3−ジスルホン酸二ナトリウム(3.17g)を、ジメチルスルホキシド(30mL)中、硫酸(2.00g)の存在下、温度80℃で24時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、氷(100g)上に排出し、クロロホルムを添加して分液して水相を抽出した。得られた水相に酸化マンガン(2.90g)を添加し、温度20〜25℃で24時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液をろ過して得られたろ液に、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。その後、水及び塩化ナトリウムを添加して塩析を行い、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体をメタノール(100mL)中に添加した後、ろ過して得られたろ液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物18(3.52g)を得た。
4,4’−ジメチルトリフェニルアミン(5.57g)、及び4−ホルミルベンゼン−1,3−ジスルホン酸二ナトリウム(3.17g)を、ジメチルスルホキシド(30mL)中、硫酸(2.00g)の存在下、温度80℃で24時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、氷(100g)上に排出し、クロロホルムを添加して分液して水相を抽出した。得られた水相に酸化マンガン(2.90g)を添加し、温度20〜25℃で24時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液をろ過して得られたろ液に、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。その後、水及び塩化ナトリウムを添加して塩析を行い、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体をメタノール(100mL)中に添加した後、ろ過して得られたろ液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物18(3.52g)を得た。
得られた例示化合物18が上記構造を有することを、〔2〕LC/TOF MS分析で確認した。分析結果を下記に示す。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間16.0分:純度=98.3面積%、m/z=791.2281(M−Na)−。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間16.0分:純度=98.3面積%、m/z=791.2281(M−Na)−。
(例示化合物34)
2−(メシチルアミノ)安息香酸ナトリウム(3.00g)、及び2−スルホベンズアルデヒドナトリウム(1.19g)を、水(20mL)中、硫酸(10.00g)の存在下、温度60℃で50時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、氷(100g)上に排出し、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体を水で数回洗浄した。得られた固体にメタノール(100mL)を添加し、酸化マンガン(1.64g)、及びリン酸(0.50g)の存在下、温度20〜25℃で24時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液をろ過して得られたろ液に、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。得られた液体を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物34(0.45g)を得た。
2−(メシチルアミノ)安息香酸ナトリウム(3.00g)、及び2−スルホベンズアルデヒドナトリウム(1.19g)を、水(20mL)中、硫酸(10.00g)の存在下、温度60℃で50時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、氷(100g)上に排出し、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体を水で数回洗浄した。得られた固体にメタノール(100mL)を添加し、酸化マンガン(1.64g)、及びリン酸(0.50g)の存在下、温度20〜25℃で24時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液をろ過して得られたろ液に、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。得られた液体を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物34(0.45g)を得た。
得られた例示化合物34が上記構造を有することを、〔1〕1H−NMR分析、及び〔2〕LC/TOF MS分析で確認した。分析結果を下記に示す。
〔1〕1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、温度80℃)の結果(図2参照):
δ(ppm)=8.14(2H、d、J=2.3Hz)、7.92(1H、dd、J=7.8、1.4Hz)、7.47(1H、td、J=7.6、1.2Hz)、7.37(1H、td、J=7.6、1.2Hz)、7.08(2H、dd、J=8.9、2.5Hz)、6.97(4H、s)、6.94(1H、dd、J=7.6、1.2Hz)、6.88(2H、d、J=3.2Hz)、6.03(2H、d、J=8.7Hz)、2.26(6H、s)、2.09(12H、s)
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間13.3分:純度=95.7面積%、m/z=675.2207(M−2Na+H)−。
〔1〕1H−NMR(400MHz、DMSO−d6、温度80℃)の結果(図2参照):
δ(ppm)=8.14(2H、d、J=2.3Hz)、7.92(1H、dd、J=7.8、1.4Hz)、7.47(1H、td、J=7.6、1.2Hz)、7.37(1H、td、J=7.6、1.2Hz)、7.08(2H、dd、J=8.9、2.5Hz)、6.97(4H、s)、6.94(1H、dd、J=7.6、1.2Hz)、6.88(2H、d、J=3.2Hz)、6.03(2H、d、J=8.7Hz)、2.26(6H、s)、2.09(12H、s)
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間13.3分:純度=95.7面積%、m/z=675.2207(M−2Na+H)−。
(例示化合物40)
N−エチル−2,4,6−トリメチル−N−フェニルアニリン(4.88g)、及び2−スルホベンズアルデヒドナトリウム(2.13g)を、水(20mL)中、酢酸(20.00g)、硫酸(2.00g)の存在下、温度100℃で30時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、酸化マンガン(2.93g)を添加し、温度20〜25℃で24時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液をろ過して得られたろ液に、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。この液体にヘプタンを添加して分液して水相を抽出した。得られた水相を減圧濃縮して固体を得た。得られた固体をメタノール(100mL)中に添加した後、ろ過して得られたろ液を減圧濃縮し、固体を得た。得られた固体のうち3.00gを分取し、氷冷下で発煙硫酸(30.00g)中に添加し、温度20〜25℃で3日間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を、氷(100g)上に排出し、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体を冷水で洗浄した後、メタノール(100mL)中に添加し、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。この液体をろ過して得られたろ液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物40(1.85g)を得た。
N−エチル−2,4,6−トリメチル−N−フェニルアニリン(4.88g)、及び2−スルホベンズアルデヒドナトリウム(2.13g)を、水(20mL)中、酢酸(20.00g)、硫酸(2.00g)の存在下、温度100℃で30時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、酸化マンガン(2.93g)を添加し、温度20〜25℃で24時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液をろ過して得られたろ液に、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。この液体にヘプタンを添加して分液して水相を抽出した。得られた水相を減圧濃縮して固体を得た。得られた固体をメタノール(100mL)中に添加した後、ろ過して得られたろ液を減圧濃縮し、固体を得た。得られた固体のうち3.00gを分取し、氷冷下で発煙硫酸(30.00g)中に添加し、温度20〜25℃で3日間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を、氷(100g)上に排出し、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体を冷水で洗浄した後、メタノール(100mL)中に添加し、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。この液体をろ過して得られたろ液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物40(1.85g)を得た。
得られた例示化合物40が上記構造を有することを、〔2〕LC/TOF MS分析で確認した。分析結果を下記に示す。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間13.1分:純度=96.6面積%、m/z=803.2172(M−2Na+H)−。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間13.1分:純度=96.6面積%、m/z=803.2172(M−2Na+H)−。
(例示化合物46)
5−オキソ−5−(2,4,6−トリメチル−3−(フェニルアミノ)フェニルアミノ)ペンタン酸(6.95g)、及び4−ホルミルベンゼン−1,3−ジスルホン酸二ナトリウム(3.18g)を、水(30mL)中、硫酸(2.00g)の存在下、温度70℃で30時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、氷(100g)上に排出し、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体を水で数回洗浄した。得られた固体にメタノール(100mL)を添加し、酸化マンガン(2.90g)、及び塩酸(0.50g)の存在下、温度20〜25℃で24時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液をろ過して得られたろ液に、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。得られた液体を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物46(3.20g)を得た。
5−オキソ−5−(2,4,6−トリメチル−3−(フェニルアミノ)フェニルアミノ)ペンタン酸(6.95g)、及び4−ホルミルベンゼン−1,3−ジスルホン酸二ナトリウム(3.18g)を、水(30mL)中、硫酸(2.00g)の存在下、温度70℃で30時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、氷(100g)上に排出し、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体を水で数回洗浄した。得られた固体にメタノール(100mL)を添加し、酸化マンガン(2.90g)、及び塩酸(0.50g)の存在下、温度20〜25℃で24時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液をろ過して得られたろ液に、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。得られた液体を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物46(3.20g)を得た。
得られた例示化合物46が上記構造を有することを、〔2〕LC/TOF MS分析で確認した。分析結果を下記に示す。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間11.9分:純度=98.1面積%、m/z=925.2832(M−3Na+2H)−。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間11.9分:純度=98.1面積%、m/z=925.2832(M−3Na+2H)−。
(例示化合物47)
N−(2,4,6−トリメチル−3−(フェニルアミノ)フェニル)イソブチルアミド(6.05g)、及び4−ホルミルベンゼン−1,3−ジスルホン酸二ナトリウム(3.17g)を、ジメチルスルホキシド(20mL)中、硫酸(2.00g)の存在下、温度70℃で30時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、酸化マンガン(2.90g)を添加し、温度20〜25℃で24時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液をろ過して得られたろ液に、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。その後、水及び塩化ナトリウムを添加して塩析を行い、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体をメタノール(100mL)中に添加した後、ろ過して得られたろ液を減圧濃縮した。得られた固体のうち3.00gを分取し、氷冷下で発煙硫酸(20.00g)中に添加し、温度20〜25℃で一晩撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を、氷(100g)上に排出し、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体を冷水で洗浄した後、メタノール(100mL)中に添加し、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。この液体をろ過して得られたろ液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物47を(1.77g)得た。
N−(2,4,6−トリメチル−3−(フェニルアミノ)フェニル)イソブチルアミド(6.05g)、及び4−ホルミルベンゼン−1,3−ジスルホン酸二ナトリウム(3.17g)を、ジメチルスルホキシド(20mL)中、硫酸(2.00g)の存在下、温度70℃で30時間加熱して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を室温まで冷却した後、酸化マンガン(2.90g)を添加し、温度20〜25℃で24時間撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液をろ過して得られたろ液に、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。その後、水及び塩化ナトリウムを添加して塩析を行い、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体をメタノール(100mL)中に添加した後、ろ過して得られたろ液を減圧濃縮した。得られた固体のうち3.00gを分取し、氷冷下で発煙硫酸(20.00g)中に添加し、温度20〜25℃で一晩撹拌して反応させ、反応液を得た。得られた反応液を、氷(100g)上に排出し、析出した固体をろ過により分取した。得られた固体を冷水で洗浄した後、メタノール(100mL)中に添加し、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加して、液体のpHを7.0に調整した。この液体をろ過して得られたろ液を減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製することで、下記の構造式で表される例示化合物47を(1.77g)得た。
得られた例示化合物47が上記構造を有することを、〔2〕LC/TOF MS分析で確認した。分析結果を下記に示す。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間12.8分:純度=95.9面積%、m/z=917.2588(M−2Na+H)−。
〔2〕LC/TOF MS分析(溶離液:0.1%酢酸水溶液−メタノール、ESI)の結果:
保持時間12.8分:純度=95.9面積%、m/z=917.2588(M−2Na+H)−。
(その他の化合物)
上記の各化合物の合成方法に準じて、遊離酸型(H型)として表1及び2に示す構造を有する各化合物を合成した。これらの化合物の構造は、前記した各例示化合物と同様にして確認した。表1及び2中の「Me」はメチル、「Et」はエチル、「iPr」はイソプロピル、「Bu」はn−ブチル、「pTol」はp−トリル、「Bz」はベンジルを表す。
上記の各化合物の合成方法に準じて、遊離酸型(H型)として表1及び2に示す構造を有する各化合物を合成した。これらの化合物の構造は、前記した各例示化合物と同様にして確認した。表1及び2中の「Me」はメチル、「Et」はエチル、「iPr」はイソプロピル、「Bu」はn−ブチル、「pTol」はp−トリル、「Bz」はベンジルを表す。
<インクの調製>
下記に示す各成分(単位:%)を混合し、十分に撹拌して溶解させた後、ポアサイズが0.2μmであるフィルターを用いて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。一般式(1)で表される化合物はいずれもナトリウム塩型の化合物を用いた。また、アセチレノールE100は川研ファインケミカル製のノニオン性界面活性剤である。表3及び4には、一般式(1)で表される化合物の含有量C1(%)、一般式(1)とは別の構造を有する化合物の含有量C2(%)を示した。また、「一般式(1)で表される化合物の含有量C1/一般式(1)とは別の構造を有する化合物の含有量C2」の質量比率(倍)の値も示した。
・色材(表3及び4に示す種類):表3及び4に示す使用量(%)
・エチレングリコール:9.00%
・ジエチレングリコール:9.00%
・グリセリン:9.00%
・アセチレノールE100:0.50%
・イオン交換水:合計が100.00%となる残量。
下記に示す各成分(単位:%)を混合し、十分に撹拌して溶解させた後、ポアサイズが0.2μmであるフィルターを用いて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。一般式(1)で表される化合物はいずれもナトリウム塩型の化合物を用いた。また、アセチレノールE100は川研ファインケミカル製のノニオン性界面活性剤である。表3及び4には、一般式(1)で表される化合物の含有量C1(%)、一般式(1)とは別の構造を有する化合物の含有量C2(%)を示した。また、「一般式(1)で表される化合物の含有量C1/一般式(1)とは別の構造を有する化合物の含有量C2」の質量比率(倍)の値も示した。
・色材(表3及び4に示す種類):表3及び4に示す使用量(%)
・エチレングリコール:9.00%
・ジエチレングリコール:9.00%
・グリセリン:9.00%
・アセチレノールE100:0.50%
・イオン交換水:合計が100.00%となる残量。
また、下記表5に示す各成分(単位:%)を混合し、十分に撹拌して溶解させた後、ポアサイズが0.45μmであるフィルターを用いて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。
・色材(表5に示す種類):3.50%
・エチレングリコール:8.20%
・メタノール:27.60%
・2−ブタノン:27.60%
・クロロホルム:27.60%。
・色材(表5に示す種類):3.50%
・エチレングリコール:8.20%
・メタノール:27.60%
・2−ブタノン:27.60%
・クロロホルム:27.60%。
その他の色材の詳細は下記に示す通りである。
トリフェニルメタン化合物1:C.I.アシッドブルー9
トリフェニルメタン化合物2:C.I.アシッドブルー103
トリフェニルメタン化合物3:上記合成スキーム1に準じて合成した化合物
トリフェニルメタン化合物4:C.I.アシッドブルー119
フタロシアニン化合物1:特開2004−323605号公報のNo.1の化合物の合成方法に準じて合成したナトリウム塩型の化合物
フタロシアニン化合物2:特開2003−231834号公報のNo.154の化合物の合成方法に準じて合成したリチウム塩型の化合物
フタロシアニン化合物3:国際公開第2010/119676号のNo.1の化合物の合成方法に準じて合成したナトリウム塩型の化合物
トリフェニルメタン化合物1:C.I.アシッドブルー9
トリフェニルメタン化合物2:C.I.アシッドブルー103
トリフェニルメタン化合物3:上記合成スキーム1に準じて合成した化合物
トリフェニルメタン化合物4:C.I.アシッドブルー119
フタロシアニン化合物1:特開2004−323605号公報のNo.1の化合物の合成方法に準じて合成したナトリウム塩型の化合物
フタロシアニン化合物2:特開2003−231834号公報のNo.154の化合物の合成方法に準じて合成したリチウム塩型の化合物
フタロシアニン化合物3:国際公開第2010/119676号のNo.1の化合物の合成方法に準じて合成したナトリウム塩型の化合物
<評価>
表3及び4に示す組成を有するインクをそれぞれインクカートリッジに充填し、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置(PIXUS iP8600;キヤノン製)にセットした。本実施例においては、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、1滴あたり2.5pLのインク滴を8滴付与して記録したベタ画像を「記録デューティが100%である」と定義する。このインクジェット記録装置を用いて、温度23℃、相対湿度55%の環境で、光沢紙(キヤノン写真用紙・光沢 プロ [プラチナグレード] PT−201;キヤノン製)に記録デューティが100%であるベタ画像を記録して記録物を得た。得られた記録物を、温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。
表3及び4に示す組成を有するインクをそれぞれインクカートリッジに充填し、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置(PIXUS iP8600;キヤノン製)にセットした。本実施例においては、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、1滴あたり2.5pLのインク滴を8滴付与して記録したベタ画像を「記録デューティが100%である」と定義する。このインクジェット記録装置を用いて、温度23℃、相対湿度55%の環境で、光沢紙(キヤノン写真用紙・光沢 プロ [プラチナグレード] PT−201;キヤノン製)に記録デューティが100%であるベタ画像を記録して記録物を得た。得られた記録物を、温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。
表5に示す組成を有するインクを、温度23℃、相対湿度55%の環境で、1インチ×1インチの単位領域当たりのインク付与量が7.37μLとなるように記録媒体に付与して、ベタ画像を記録して記録物を得た。記録媒体としては、光沢紙(キヤノン写真用紙・光沢 プロ [プラチナグレード] PT−201;キヤノン製)を用い、記録媒体へのインクの付与は、RDSバーコーター#5(R.D.Specialties製)により行った。得られた記録物を、温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。
このようにして得られた記録物を利用して、以下の評価を行った。画像の測色は、分光光度計(商品名「Spectorolino」、Gretag Macbeth製)を用い、光源:D50、視野:2°の条件で行った。なお、L*、a*及びb*は、CIE(国際照明委員会)により規定されたL*a*b*表示系におけるL*、a*及びb*である。本発明においては、下記の各評価項目における評価基準で、A、及びBが許容できるレベル、C、及びDが許容できないレベルとした。評価結果を表3〜5に示す。
(発色性)
表3〜5に示す組成を有するインクを用いて記録した記録物のベタ画像の部分について、光学濃度を測定した。得られた光学濃度の値から、以下に示す評価基準にしたがって発色性を評価した。
表3〜5に示す組成を有するインクを用いて記録した記録物のベタ画像の部分について、光学濃度を測定した。得られた光学濃度の値から、以下に示す評価基準にしたがって発色性を評価した。
A:光学濃度が2.40以上であった
B:光学濃度が2.20以上2.40未満であった
C:光学濃度が2.20未満であった。
B:光学濃度が2.20以上2.40未満であった
C:光学濃度が2.20未満であった。
(耐オゾン性)
表3〜5に示す組成を有するインクを用いて記録した記録物のベタ画像の部分について、光学濃度を測定した(「試験前の光学濃度」とする)。その後、この記録物をオゾンウェザーメーター(OMS−H、スガ試験機製)中に入れ、槽内温度23℃、相対湿度50%、オゾン濃度10ppmの条件で24時間、ベタ画像のオゾン曝露を行った。次いで、記録物のベタ画像の部分について光学濃度を測定した(「試験後の光学濃度」とする)。そして、光学濃度の残存率(%)=(試験後の光学濃度/試験前の光学濃度)×100を算出し、以下に示す評価基準にしたがって耐オゾン性を評価した。
表3〜5に示す組成を有するインクを用いて記録した記録物のベタ画像の部分について、光学濃度を測定した(「試験前の光学濃度」とする)。その後、この記録物をオゾンウェザーメーター(OMS−H、スガ試験機製)中に入れ、槽内温度23℃、相対湿度50%、オゾン濃度10ppmの条件で24時間、ベタ画像のオゾン曝露を行った。次いで、記録物のベタ画像の部分について光学濃度を測定した(「試験後の光学濃度」とする)。そして、光学濃度の残存率(%)=(試験後の光学濃度/試験前の光学濃度)×100を算出し、以下に示す評価基準にしたがって耐オゾン性を評価した。
A:光学濃度の残存率が70%以上であった
B:光学濃度の残存率が40%以上70%未満であった
C:光学濃度の残存率が10%以上40%未満であった
D:光学濃度の残存率が10%未満であった。
B:光学濃度の残存率が40%以上70%未満であった
C:光学濃度の残存率が10%以上40%未満であった
D:光学濃度の残存率が10%未満であった。
(耐光性)
表3〜5に示す組成を有するインクを用いて記録した記録物のベタ画像の部分について、光学濃度を測定した(「試験前の光学濃度」とする)。その後、この記録物をスーパーキセノン試験装置(SX−120;スガ試験機製)中に入れ、槽内温度24℃、相対湿度60%、照度150klxの条件で、70時間、キセノン光をベタ画像に照射した。次いで、記録物のベタ画像の部分について光学濃度を測定した(「試験後の光学濃度」とする)。そして、光学濃度の残存率(%)=(試験後の光学濃度/試験前の光学濃度)×100を算出し、以下に示す評価基準にしたがって耐光性を評価した。
表3〜5に示す組成を有するインクを用いて記録した記録物のベタ画像の部分について、光学濃度を測定した(「試験前の光学濃度」とする)。その後、この記録物をスーパーキセノン試験装置(SX−120;スガ試験機製)中に入れ、槽内温度24℃、相対湿度60%、照度150klxの条件で、70時間、キセノン光をベタ画像に照射した。次いで、記録物のベタ画像の部分について光学濃度を測定した(「試験後の光学濃度」とする)。そして、光学濃度の残存率(%)=(試験後の光学濃度/試験前の光学濃度)×100を算出し、以下に示す評価基準にしたがって耐光性を評価した。
A:光学濃度の残存率が70%以上であった
B:光学濃度の残存率が45%以上70%未満であった
C:光学濃度の残存率が20%以上45%未満であった
D:光学濃度の残存率が20%未満であった。
B:光学濃度の残存率が45%以上70%未満であった
C:光学濃度の残存率が20%以上45%未満であった
D:光学濃度の残存率が20%未満であった。
(耐湿性)
表3及び4に示す組成を有するインク、及び上記と同様のインクジェット記録装置を用いて、温度23℃、相対湿度55%の環境で、光沢紙(キヤノン写真用紙・光沢 ゴールド GL−101;キヤノン製)に、以下のパターンの画像を記録して記録物を得た。このパターンは、記録デューティが100%であるベタ画像と、それと同サイズの非記録部とが格子状に配置されたものである。得られた記録物を、温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。そして、記録物におけるベタ画像の部分について、L*、a*及びb*を測定した(L1 *、a1 *及びb1 *とする)。その後、この記録物を温度30℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽中に168時間入れた。次いで、記録物のベタ画像の部分について、L*、a*及びb*を測定した(L2 *、a2 *及びb2 *とする)。そして、色変化(ΔE)={(L1 *−L2 *)2+(a1 *−a2 *)2+(b1 *−b2 *)2}1/2を算出し、以下に示す評価基準にしたがって耐湿性を評価した。
表3及び4に示す組成を有するインク、及び上記と同様のインクジェット記録装置を用いて、温度23℃、相対湿度55%の環境で、光沢紙(キヤノン写真用紙・光沢 ゴールド GL−101;キヤノン製)に、以下のパターンの画像を記録して記録物を得た。このパターンは、記録デューティが100%であるベタ画像と、それと同サイズの非記録部とが格子状に配置されたものである。得られた記録物を、温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。そして、記録物におけるベタ画像の部分について、L*、a*及びb*を測定した(L1 *、a1 *及びb1 *とする)。その後、この記録物を温度30℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽中に168時間入れた。次いで、記録物のベタ画像の部分について、L*、a*及びb*を測定した(L2 *、a2 *及びb2 *とする)。そして、色変化(ΔE)={(L1 *−L2 *)2+(a1 *−a2 *)2+(b1 *−b2 *)2}1/2を算出し、以下に示す評価基準にしたがって耐湿性を評価した。
A:ΔEが5未満であった
B:ΔEが5以上15未満であった
C:ΔEが15以上25未満であった
D:ΔEが25以上であった。
B:ΔEが5以上15未満であった
C:ΔEが15以上25未満であった
D:ΔEが25以上であった。
実施例59及び61の「発色性」の評価結果はいずれも「A」であったが、実施例59は実施例61に比して相対的に優れていた。また、実施例60及び62の「耐オゾン性」の評価結果はいずれも「A」であったが、実施例60は実施例62に比して相対的に優れていた。
Claims (13)
- 下記一般式(1)で表される化合物。
(一般式(1)中、R1乃至R24はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、スルホン酸基、カルボン酸基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルコキシスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシスルホニル基、又はアリールオキシカルボニル基を表し、以下の(X)及び(Y)の少なくとも一方を満たす。(X)R1乃至R24の少なくともひとつが、スルホン酸基、又はカルボン酸基である。(Y)R6、R7、R8、R9、R16、R17、R18、及びR19の少なくともひとつが、ハロゲン原子、アシル基、ニトロ基、又はシアノ基である。) - 前記一般式(1)中のR1乃至R24のうち、ハロゲン原子、アシル基、ニトロ基、シアノ基、スルホン酸基、カルボン酸基であるものの数が、2以上5以下である請求項1に記載の化合物。
- 前記一般式(1)中のR6、R7、R8、R9、R16、R17、R18、及びR19の少なくともひとつが、スルホン酸基、又はカルボン酸基である請求項1又は2に記載の化合物。
- 前記一般式(1)中のR1、R2、R3、R4、R5、R11、R12、R13、R14、及びR15の少なくともふたつが、それぞれ独立に、アルキル基、又はアシルアミノ基である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の化合物。
- 前記一般式(1)中のR1、R5、R11、及びR15がそれぞれ独立に、アルキル基である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の化合物。
- 前記一般式(1)中のR2及びR4の少なくとも一方、並びに、R12及びR14の少なくとも一方が、それぞれ独立に、アシルアミノ基である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の化合物。
- 前記一般式(1)中のR10及びR20の少なくとも一方が、水素原子である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の化合物。
- 前記一般式(1)中のR1とR11、R2とR12、R3とR13、R4とR14、R5とR15、R6とR16、R7とR17、R8とR18、R9とR19が、それぞれ同一の基である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の化合物。
- 色材を含有するインクであって、
前記色材が、下記一般式(1)で表される化合物を含むことを特徴とするインク。
(一般式(1)中、R1乃至R24はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基、アシル基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、スルホン酸基、カルボン酸基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルコキシスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシスルホニル基、又はアリールオキシカルボニル基を表し、以下の(X)及び(Y)の少なくとも一方を満たす。(X)R1乃至R24の少なくともひとつが、スルホン酸基、又はカルボン酸基である。(Y)R6、R7、R8、R9、R16、R17、R18、及びR19の少なくともひとつが、ハロゲン原子、アシル基、ニトロ基、又はシアノ基である。) - 前記色材がさらに、前記一般式(1)とは別の構造を有する化合物を含む請求項9に記載のインク。
- インクジェット用のインクである請求項9又は10に記載のインク。
- インクと、前記インクを収容するインク収容部とを備えたインクカートリッジであって、
前記インクが、請求項9又は10に記載のインクであることを特徴とするインクカートリッジ。 - インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
前記インクが、請求項9又は10に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
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US15/442,500 US10358567B2 (en) | 2016-02-29 | 2017-02-24 | Compound, ink, ink cartridge and ink jet recording method |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020085298A1 (ja) * | 2018-10-23 | 2020-04-30 | キヤノン株式会社 | 化合物、インク、カラーフィルター用レジスト組成物、感熱転写記録用シート、及びトナー |
CN112601736A (zh) * | 2018-09-19 | 2021-04-02 | 东友精细化工有限公司 | 化合物、着色树脂组合物、滤色器及显示装置 |
-
2017
- 2017-01-27 JP JP2017013676A patent/JP2017155216A/ja active Pending
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