JP2016199618A - インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 Download PDF

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賀雄 木下
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薫 ▲高▼橋
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昌弘 末永
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昌弘 末永
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Abstract

【課題】C.I.アシッドレッド289と同等の高いマゼンタの発色性を有し、かつ、耐光性及び耐湿性に優れた画像を記録することが可能な、色材として有用な化合物を含有するインクを提供する。【解決手段】色材を含有するインクである。色材が、下記一般式(1)(Lは2乃至4価の連結基、pは1乃至10の整数、Dは下記一般式(2)で表される化合物から水素原子を1乃至5個取り除いた残基、qは2乃至10の整数)で表される化合物である。【選択図】なし

Description

本発明は、インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法に関する。
マゼンタの色相を有し、発色性が良好な画像を記録することができる色材として、キサンテン骨格を有する化合物が知られている。キサンテン骨格を有する化合物は、可視領域に2つの高い吸収帯(x−band及びy−band)を有する。長波長側のx−bandと短波長側のy−bandの補色が重なって視認される色調を発現するため、画像の発色性が良好となる。キサンテン骨格を有する化合物のなかでも、C.I.アシッドレッド289はマゼンタの色相を有し、かつ、非常に良好な発色性及び透明性を有する画像を記録することができる色材として広く知られている。
しかし、C.I.アシッドレッド289に代表される従来のキサンテン骨格を有する化合物については、それを用いて記録した画像の耐光性が劣るといった課題がある。キサンテン骨格を有する化合物を用いて記録した画像の耐光性を向上させるべく、例えば、構造を改良することが提案されている(特許文献1〜7)。
また、キサンテン骨格を有する化合物については、それを用いて記録した画像が環境中の水分によって変色しやすい又は滲みやすいといった、いわゆる耐湿性が低いといった課題もある。インクジェット記録用インクに対しては、近年、得られる画像の耐湿性を向上させることが強く要求されている。マゼンタの色相を有する画像の耐湿性を向上させるために、アントラピリドン骨格を有する化合物の構造とカウンターイオンの種類を規定し、特定のクラウンエーテルと併用したインクが提案されている(特許文献8)。
特開平09−241553号公報 特開昭51−087534号公報 特開2013−064099号公報 特開2013−049776号公報 特開2011−148973号公報 特開2013−133394号公報 特開2013−249339号公報 特開2011−012143号公報
上述の通り、画像の発色性、耐光性、及び耐湿性に対して要求されるレベルは年々高まってきている。しかし、マゼンタの色相を有する色材を用いる場合、これらの要求を満たす画像を記録することは依然として困難であった。例えば、特許文献1及び2で提案された化合物は、C.I.アシッドレッド289と比較して青味を有するため、良好なマゼンタの色相を有する色材であるとは言えない。また、特許文献3、4、6及び7で提案された化合物を用いて記録した画像は、耐光性又は耐湿性が劣るものであった。さらに、特許文献5で提案された化合物を用いて記録した画像は、耐光性は良好であるが耐湿性に劣るものであった。
また、特許文献8で提案されたアントラピリドン骨格を有する化合物を含有するインクを用いて記録した画像は、マゼンタとしての発色性や透明性の点で十分であるとは言えなかった。そして、いずれの従来技術においても、画像の耐湿性向上の観点でキサンテン骨格を有する化合物の構造自体を改良することについては何ら提案されていなかった。
したがって、本発明の目的は、C.I.アシッドレッド289と同等の高いマゼンタの発色性を有し、かつ、耐光性及び耐湿性に優れた画像を記録することが可能な、色材として有用な化合物を含有するインクを提供することにある。また、本発明の別の目的は、前記インクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明によれば、色材を含有するインクであって、前記色材が、下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とするインクが提供される。
Figure 2016199618
(前記一般式(1)中、Lは、2乃至4価の連結基を表し、pは、1乃至10の整数を表す。Dは、下記一般式(2)で表される化合物から水素原子を1乃至5個取り除いた残基を表し、qは、2乃至10の整数を表す)
Figure 2016199618
(前記一般式(2)中、R1、R5、R6及びR10は、それぞれ独立に、アルキル基、スルホン酸基、又はスルファモイル基を表し、R3及びR8は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、又はアリールオキシ基を表す。R2、R4、R7及びR9は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、又は下記一般式(3)で表される基を表し、R2、R4、R7及びR9の少なくとも1つは、下記一般式(3)で表される基である。Zは、それぞれ独立に、スルホン酸基又はスルファモイル基を表し、R1〜R10及びLが、イオン性基を少なくとも1つ有する場合にはnは0乃至10の数を表し、イオン性基を有しない場合にはnは0を超えて10以下の数を表す。nが0を超えて10以下の数である場合、Zは、前記一般式(2)中の芳香環の少なくとも1つの水素原子の位置に置換している)
Figure 2016199618
(前記一般式(3)中、R11は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、又はヘテロ環基を表し、*は、前記一般式(2)中の芳香環との結合部位を表す)
本発明によれば、C.I.アシッドレッド289と同等の高いマゼンタの発色性を有し、かつ、耐光性及び耐湿性に優れた画像を記録することが可能な、色材として有用な化合物を含有するインクを提供することができる。また、本発明によれば、このインクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することができる。
本発明のインクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。なお、本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。
<インク>
本発明のインクは、インクジェット用としても好適な色材を含有するインクである。そして、この色材が、下記一般式(1)で表される化合物である。
(一般式(1)で表される化合物)
本発明者らは、検討の結果、C.I.アシッドレッド289と同等の高いマゼンタの発色性を有するとともに、耐光性及び耐湿性に優れた画像を記録しうる色材(染料)として、下記一般式(1)で表される化合物を見出した。一般式(1)で表される化合物は、キサンテン骨格にアミノ基を介して結合しているベンゼン環の、アミノ基の結合位置を基準として、メタ位(R2、R4、R7、R9)に特定の置換基が置換しており、さらに連結基を介して多量化している。
Figure 2016199618
(前記一般式(1)中、Lは、2乃至4価の連結基を表し、pは、1乃至10の整数を表す。Dは、下記一般式(2)で表される化合物から水素原子を1乃至5個取り除いた残基を表し、qは、2乃至10の整数を表す)
Figure 2016199618
(前記一般式(2)中、R1、R5、R6及びR10は、それぞれ独立に、アルキル基、スルホン酸基、又はスルファモイル基を表し、R3及びR8は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、又はアリールオキシ基を表す。R2、R4、R7及びR9は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、又は下記一般式(3)で表される基を表し、R2、R4、R7及びR9の少なくとも1つは、下記一般式(3)で表される基である。Zは、それぞれ独立に、スルホン酸基又はスルファモイル基を表し、R1〜R10及びLが、イオン性基を少なくとも1つ有する場合にはnは0乃至10の数を表し、イオン性基を有しない場合にはnは0を超えて10以下の数を表す。nが0を超えて10以下の数である場合、Zは、前記一般式(2)中の芳香環の少なくとも1つの水素原子の位置に置換している)
Figure 2016199618
(前記一般式(3)中、R11は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、又はヘテロ環基を表し、*は、前記一般式(2)中の芳香環との結合部位を表す)
一般式(1)中、Dは、一般式(2)で表される化合物から水素原子を1乃至5個取り除いた残基を表し、qは、2乃至10の整数を表す。一般式(2)中のR1、R5、R6及びR10は、一般式(1)で表される化合物を用いて記録される画像の発色性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、ヒドロキシ基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などの炭素数1乃至3のアルコキシ基;シアノ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子などを挙げることができる。
1、R5、R6及びR10で表されるアルキル基としては、炭素数1乃至6、好ましくは炭素数1乃至3の、直鎖又は分岐鎖のアルキル基を挙げることができる。このようなアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、1−メチルブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などの無置換アルキル基;ヒドロキシエチル基、メトキシエチル基、シアノエチル基、トリフルオロメチル基などの置換アルキル基を挙げることができる。
1、R5、R6及びR10で表されるアルキル基としては、より優れた発色性が得られるため、炭素数1乃至3のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、及びイソプロピル基がさらに好ましい。また、発色性及び合成の容易さの観点から、R1、R5、R6及びR10が置換基を有する場合は、すべて同じ置換基であることが好ましい。
1、R5、R6及びR10で表されるスルホン酸基は、発色性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で、カウンターイオンの種類を選択することができる。スルホン酸基は、酸型と塩型のいずれであってもよい。塩型のスルホン酸基である場合、水性のインク中では少なくとも一部がイオン解離してカウンターイオンを生じ得るが、本明細書では便宜上「塩型のスルホン酸基」と記載する。
塩型のスルホン酸基の場合、塩を形成するカウンターイオンとしては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属のイオン;無置換のアンモニウムイオン;メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、n−プロピルアンモニウム、イソプロピルアンモニウム、ジイソプロピルアンモニウム、n−ブチルアンモニウム、テトラn−ブチルアンモニウム、イソブチルアンモニウム、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウムなどの有機アンモニウムイオンを挙げることができる。
1、R5、R6及びR10で表されるスルファモイル基の置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などのアルキル基を挙げることができる。スルファモイル基としては、例えば、無置換のスルファモイル基(アミノスルホニル基)の他、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基などの置換スルファモイル基を挙げることができる。
一般式(2)中のR3及びR8は、一般式(1)で表される化合物を用いて記録される画像の発色性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などの炭素数1乃至3のアルキル基;フェニル基、ナフチル基などの炭素数6乃至12のアリール基;ベンジル基、2−フェネチル基、ナフチルエチル基などの炭素数7乃至14のアラルキル基;ヒドロキシ基;カルバモイル基;スルファモイル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基などの炭素数1乃至3のアルコキシ基;シアノ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;アニオン性基(カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基など)、カチオン性基(トリエチルアンモニウム基、トリメチルアンモニウム基など)に代表されるイオン性基などを挙げることができる。
3及びR8で表されるアルキル基としては、炭素数1乃至6、好ましくは炭素数1乃至3の、直鎖又は分岐鎖のアルキル基を挙げることができる。このようなアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、1−メチルブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などの無置換アルキル基;ヒドロキシエチル基、メトキシエチル基、シアノエチル基、トリフルオロメチル基、3−スルホプロピル基、4−スルホブチル基などの置換アルキル基を挙げることができる。
3及びR8で表されるアルコキシ基としては、炭素数1乃至6、好ましくは炭素数1乃至3の、直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基を挙げることができる。このようなアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基などの無置換アルコキシ基;メトキシエトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、3−カルボキシプロポキシ基などの置換アルコキシ基を挙げることができる。
3及びR8で表されるアリールオキシ基としては、炭素数6乃至12、好ましくは炭素数6乃至10のアリールオキシ基を挙げることができる。このようなアリールオキシ基の具体例としては、フェノキシ基、ナフトキシ基などの無置換アリールオキシ基;p−メトキシフェノキシ基、o−メトキシフェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基などの置換アリールオキシ基を挙げることができる。
3及びR8としては、一般式(1)で表される化合物を用いて記録される画像の耐湿性の観点から、炭素数1乃至3のアルキル基であることが好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基であることがさらに好ましい。また、合成の容易さの観点から、R3及びR8が置換基を有する場合は、すべて同じ置換基であることが好ましい。
一般式(1)で表される化合物を用いて記録した画像は、高いマゼンタの発色性を有しながらも、耐光性に優れている。このような効果を得るには、一般式(2)中のR2、R4、R7及びR9の少なくとも1つが一般式(3)で表される基であることが重要である。
一般式(2)中のR2、R4、R7及びR9は、一般式(1)で表される化合物を用いて記録される画像の発色性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などの炭素数1乃至3のアルキル基;フェニル基、ナフチル基などの炭素数6乃至12のアリール基;ベンジル基、2−フェネチル基、ナフチルエチル基などの炭素数7乃至14のアラルキル基;ヒドロキシ基;カルバモイル基;スルファモイル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基などの炭素数1乃至3のアルコキシ基;シアノ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;アニオン性基(カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基など)、カチオン性基(トリエチルアンモニウム基、トリメチルアンモニウム基など)に代表されるイオン性基などを挙げることができる。
2、R4、R7及びR9で表されるアルキル基としては、炭素数1乃至6、好ましくは炭素数1乃至3の、直鎖又は分岐鎖のアルキル基を挙げることができる。このようなアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、1−メチルブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などの無置換アルキル基;ヒドロキシエチル基、メトキシエチル基、シアノエチル基、トリフルオロメチル基、3−スルホプロピル基、4−スルホブチル基などの置換アルキル基を挙げることができる。
2、R4、R7及びR9で表されるアルコキシ基としては、炭素数1乃至6、好ましくは炭素数1乃至3の、直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基を挙げることができる。このようなアルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基などの無置換アルコキシ基;メトキシエトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、3−カルボキシプロポキシ基などの置換アルコキシ基を挙げることができる。
2、R4、R7及びR9で表されるアリールオキシ基としては、炭素数6乃至12、好ましくは炭素数6乃至10のアリールオキシ基を挙げることができる。このようなアリールオキシ基の具体例としては、フェノキシ基、ナフトキシ基などの無置換アリールオキシ基;p−メトキシフェノキシ基、o−メトキシフェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基などの置換アリールオキシ基を挙げることができる。
一般式(3)で表される基は、R11(アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、又はヘテロ環基)が結合したアシルアミノ基である。R11は、一般式(1)で表される化合物を用いて記録される画像の発色性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などの炭素数1乃至3のアルキル基;フェニル基、ナフチル基などの炭素数6乃至12のアリール基;ベンジル基、2−フェネチル基、ナフチルエチル基などの炭素数7乃至14のアラルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−メチルエテニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基などの炭素数2乃至4のアルケニル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基などの炭素数1乃至3のアルコキシ基;シアノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基などの炭素数1乃至3のアルキルアミノ基;スルホメチル基、スルホエチル基、スルホn−プロピル基、スルホイソプロピル基などの炭素数1乃至3のスルホアルキル基;カルバモイル基;スルファモイル基;スルホニルアミノ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;アニオン性基(カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基など)、カチオン性基(トリエチルアンモニウム基、トリメチルアンモニウム基など)に代表されるイオン性基などを挙げることができる。
11で表されるアルキル基としては、炭素数1乃至18、好ましくは炭素数1乃至12の、直鎖又は分岐鎖のアルキル基を挙げることができる。このようなアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、1−メチルブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、n−ヘプチル基、sec−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、sec−オクチル基、n−ノニル基、sec−ノニル基、n−デシル基、sec−デシル基、n−ウンデシル基、sec−ウンデシル基、n−ドデシル基、sec−ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、sec−トリデシル基、テトラデシル基、sec−テトラデシル基、ヘキサデシル基、sec−ヘキサデシル基、n−ステアリル基、2−ブチルオクチル基、2−ブチルデシル基、2−ヘキシルオクチル基、2−ヘキシルデシル基、2−オクチルデシル基、2−ヘキシルドデシル基、2−オクチルドデシル基、2−ヘキサデシル基、オクタデシル基などの無置換アルキル基;ヒドロキシエチル基、メトキシエチル基、シアノエチル基、トリフルオロメチル基、3−スルホプロピル基、4−スルホブチル基、ヒドロキシオクチル基、ヒドロキシノニル、ヒドロキシデカニル、2−エトキシヘキシル基、2−エトキシヘプチル基、2−エトキシオクチル、1−エトキシデカニルなどの置換アルキル基を挙げることができる。
11で表されるシクロアルキル基としては、炭素数3乃至18、好ましくは炭素数5乃至12のシクロアルキル基を挙げることができる。このようなシクロアルキル基の具体例としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、1−イソプロピルシクロヘキシル基、ボルニル基、イソボルニル基、1−ノルボルニル基、1−ビシクロ〔2.2.2〕オクチル基、1−アダマンチル基、3−ノルアダマンチル基、1−アダマンチルメチル基、4、2,3−ジメチルシクロヘキシル基、2,5−ジメチルシクロヘキシル基、2,6−ジメチルシクロヘキシル基、3,4−ジメチルシクロヘキシル基、3,5−ジメチルシクロヘキシル基、2,4,6−トリメチルシクロヘキシル基、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル基、2,6−ジイソプロピルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、3−tert−ブチルシクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、シクロドデシル基、シクロテトラデシル基、シクロペンタデシル基、シクロヘキサデシル基、シクロヘプタデシル基、シクロオクタデシル基などを挙げることができる。
11で表されるアリール基としては、炭素数6乃至12、好ましくは炭素数6乃至10のアリール基を挙げることができる。このようなアリール基の具体例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、アズレニル基などのアリール基を挙げることができる。これらのアリール基は、置換基を有していてもよい。
11で表されるアラルキル基としては、炭素数7乃至14、好ましくは炭素数7乃至10のアラルキル基を挙げることができる。このようなアラルキル基の具体例としては、ベンジル基、2−フェネチル基、ナフチルエチル基などを挙げることができる。
11で表されるアルケニル基としては、炭素数2乃至6、好ましくは炭素数2乃至4の、直鎖又は分岐鎖のアルケニル基を挙げることができる。このようなアルケニル基の具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−メチルエテニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基などを挙げることができる。
11で表されるヘテロ環基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有する、5員又は6員のヘテロ環基を挙げることができる。ヘテロ環には、脂肪族環及び芳香族環などの他のヘテロ環が縮合していてもよい。ヘテロ環基の具体例としては、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ベンゾピラゾリル基、トリアゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、イソチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアジアゾリル基、ピロリル基、ベンゾピロリル基、インドリル基、イソオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフリル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、シンノリニル基、フタラジニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、トリアジニル基などを挙げることができる。
一般式(3)中のR11は、より良好な発色性を有する画像を記録することができるため、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はアラルキル基が好ましい。また、より耐湿性及び耐光性に優れた画像を記録することができるため、アルキル基又はアリール基がさらに好ましい。
一般式(1)中、Lは、2乃至4価の連結基を表し、pは、1乃至10の整数を表す。Lで表される2乃至4価の連結基としては、オキシ基(−O−)、チオ基(−S−)、カルボニル基(−CO−)、スルホニル基(−SO2−)、イミノ基(−NH−)、アルキレン基(−CH2−)、アルケニレン基(−CH=CH−)、アリーレン基、シクロアルキレン基、アルキニル基、(−CH=CH−)、及びこれらを組み合わせて形成される基を挙げることができる。
Lは置換基を有してもよい。置換基としては、炭素数1乃至3のアルキル基、炭素数6乃至12のアリール基;5員又は6員のヘテロ環基;炭素数1乃至3のアルキルアミノ基;炭素数6乃至12のアリールアミノ基;ヒドロキシ基;及びカルボン酸基、アニオン性基などを挙げることができる。一般式(1)中のLで表される2乃至4価の連結基の具体例を以下に示す。
Figure 2016199618
Figure 2016199618
Figure 2016199618
一般式(2)中、R2、R4、R7及びR9の2以上が一般式(3)で表される基である場合、合成の容易さの観点から、2以上の一般式(3)で表される基は同一であることが好ましい。また、R2及びR7が、いずれも一般式(3)で表される基であることが好ましい。さらに、R1とR6、R2とR7、R3とR8、R4とR9、及びR5とR10の組み合わせが、それぞれ同一の基であることが好ましい。
一般式(2)中、Zは、それぞれ独立に、スルホン酸基又はスルファモイル基を表す。R1〜R10及びLが、イオン性基を少なくとも1つ有する場合にはnは0乃至10の数を表し、イオン性基を有しない場合にはnは0を超えて10以下の数を表す。nが0を超えて10以下の数である場合(すなわち、Zが存在する場合)、Zは、一般式(2)中の芳香環の少なくとも1つの水素原子の位置に置換している。R1〜R10及びLが有しうるイオン性基としては、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基などのアニオン性基;トリエチルアンモニウム基、トリメチルアンモニウム基などのカチオン性基を挙げることができる。
一般式(2)中のnは0乃至10の数であり、Zの置換数を表す。n=0である場合、一般式(1)で表される化合物の水溶性を確保するため、R1〜R10及びLが少なくとも1つのイオン性基を有する必要がある。すなわち、R1〜R10及びLの少なくとも1つがイオン性基を有する場合、このイオン性基によって一般式(1)で表される化合物が水溶性となるため、n=0であってもよい。一般式(1)で表される化合物の水溶性をより高めるためには、nは1以上の数であることが好ましい。また、より耐湿性に優れた画像を記録するためには、nは3以下の数であることが好ましい。一般式(1)で表される化合物は、nの数が異なる複数の化合物の混合物であってもよい。
Zで表されるスルホン酸基は、酸型と塩型のいずれであってもよい。塩型のスルホン酸基である場合、水性のインク中では少なくとも一部はイオン解離してカウンターイオンを生じ得るが、本明細書では便宜上「塩型のスルホン酸基」と記載する。
塩型のスルホン酸基の場合、塩を形成するカウンターイオンとしては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属のイオン;無置換のアンモニウムイオン;メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、n−プロピルアンモニウム、イソプロピルアンモニウム、ジイソプロピルアンモニウム、n−ブチルアンモニウム、テトラn−ブチルアンモニウム、イソブチルアンモニウム、モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウムなどの有機アンモニウムイオンを挙げることができる。
1〜R10及びLが有しうるイオン性基も、酸型と塩型のいずれであってもよい。塩型のアニオン性基である場合のカウンターイオンとしては、上記のカウンターイオンと同様のものを挙げることができる。
Zで表されるスルファモイル基は、一般式(1)で表される化合物を用いて記録される画像の発色性、耐光性、及び耐湿性が損なわれない範囲で置換基を有してもよい。このような置換基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などの炭素数1乃至3のアルキル基を挙げることができる。スルファモイル基としては、例えば、無置換のスルファモイル基(アミノスルホニル基);メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基などの炭素数1乃至4のアルキル基が置換したスルファモイル基などを挙げることができる。
一般式(1)で表される化合物は塩型のアニオン性基を有することが、水への溶解性(水溶性)をより高めることができるために好ましい。すなわち、一般式(1)中、nが1乃至3の整数であり、かつ、Zが塩型のスルホン酸基であることが好ましい。このとき、塩型のスルホン酸基のカウンターイオンが、リチウムイオン、ナトリウムイオン、及び、アンモニウムイオンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることがさらに好ましい。
一般式(1)で表される化合物の主骨格(すなわち、一般式(2)中のカッコ内の構造)におけるZの置換位置は、一般式(2)におけるその他の基の置換位置や、スルホン化やクロロスルホン化の反応条件によって適宜決定される。R1〜R10の全てが水素原子以外の基であり、R11が芳香族性の水素原子を有しない場合、キサンテン骨格の水素原子の位置のみにZが置換する。また、R1〜R10の少なくとも1つが水素原子である場合、その水素原子の位置にZが置換していてもよい。また、R11が芳香環を有し、かつ、芳香族性の水素原子を有する場合、ZはR11中の芳香環に置換していてもよい。
一般式(2)で表される化合物には互変異性体が存在する。互変異性体としては、一般式(2)で表される化合物の他、下記一般式(2a)及び(2b)などで表される化合物が存在しうる。本発明においては、これらの化合物(互変異性体)や塩も一般式(2)で表される化合物に含まれるものとする。一般式(2a)及び(2b)中のR1〜R10は、一般式(2)中のR1〜R10と同義である。
Figure 2016199618
一般式(1)で表される化合物は、公知の方法に基づき合成することができる。一般式(1)で表される化合物の合成スキームの例(合成スキーム1及び)を以下に示す。以下に示す合成スキーム中の化合物の構造式におけるR1〜R10、Z、及びnは、一般式(2)中のR1〜R10、Z、及びnと同義である。一般式(1)で表される化合物は、置換基の種類、数、及び位置が異なる複数の異性体の混合物として合成されうるが、便宜上、混合物である場合も「化合物」と記載する。
Figure 2016199618
上記合成スキーム1は、1段目の第1の縮合工程、2段目の第2の縮合工程、及び3段目のスルホン化又はスルファモイル化工程を含む。但し、R1〜R10及び連結基にイオン性基が存在する場合、3段目のスルホン化又はスルファモイル化工程は実施しなくてもよい。
第1の縮合工程では、化合物(A)と化合物(B)を、有機溶媒や縮合剤の存在下で加熱し、縮合させて化合物(C)を得る。第2の縮合工程では、得られた化合物(C)と化合物(D)を加熱し、縮合させて化合物(E)を得る。次いで、得られた化合物(E)を、濃硫酸や発煙硫酸などのスルホン化剤を用いてスルホン化することにより、Zがスルホン酸基である一般式(1)で表される化合物(F)を得ることができる。また、得られた化合物(E)を、クロロスルホン酸などを用いてクロロスルホン化した後、濃アンモニア水、アルキルアミン、又はアリールアミンなどのアミン化合物と反応させてスルファモイル化する。これにより、Zがスルファモイル基である一般式(1)で表される化合物を得ることができる。
第1の縮合工程においては、有機溶媒として、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、及びこれらの混合溶媒を用いることが好ましい。第2の縮合工程においては、有機溶媒として、エチレングリコール、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ニトロベンゼン、及びこれらの混合溶媒を用いることが好ましい。
第1の縮合工程における反応温度は、60℃以上100℃以下であることが好ましく、70℃以上90℃以下であることがさらに好ましい。また、第2の縮合工程における反応温度は、120℃以上220℃以下であることが好ましく、180℃以下であることがさらに好ましい。
Figure 2016199618
上記の合成スキーム2は、1段目の第1の縮合工程、2段目の第2の縮合工程、3段目のスルホン化工程、4段目のクロロスルホン化工程、及び5段目のスルファモイル化工程を含む。
第1の縮合工程では、化合物(G)と化合物(H)を、有機溶媒や縮合剤の存在下で加熱し、縮合させて化合物(I)を得る。第2の縮合工程では、得られた化合物(I)と化合物(J)を加熱し、縮合させて化合物(K)を得る。スルホン化工程では、得られた化合物(K)を、濃硫酸や発煙硫酸などのスルホン化剤を用いてスルホン化することにより、Zがスルホン酸基である一般式(2)で表される化合物(L)を得る。次いで、クロロスルホン酸などを用いて化合物(L)をクロロスルホン化して化合物(M)を得た後、アミン化合物を反応させて化合物(M)をスルファモイル化することにより、一般式(1)で表される化合物(N)を得ることができる。上記の合成スキーム1及び2によって得られる最終生成物(一般式(1)で表される化合物)は、必要に応じて通常の有機合成反応の後処理方法にしたがって処理した後、精製を行うことで好適に用いることができる。
一般式(1)で表される化合物を色材として含有する本発明のインクを用いれば、高いマゼンタの発色性を有し、かつ、耐光性及び耐湿性に優れた画像を記録することができる。インク中の一般式(1)で表される化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上10.00質量%以下であることが好ましく、0.20質量%以上5.00質量%以下であることがさらに好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、印刷、塗装、筆記具、インクジェット記録用などの各種のインクの色材として好適に用いることができる。また、各種のインクだけでなく、光記録やカラーフィルタなどに適用する色材としても、一般式(1)で表される化合物を好適に用いることができる。
(その他の色材)
本発明のインクは、さらに、一般式(1)で表される化合物以外の色材(以下、「その他の色材」とも記す)を含有することが好ましい。その他の色材を含有させることで、一般式(1)で表される化合物を用いて記録した画像の優れた発色性を損なうことなく、耐光性をさらに向上させることができる。
その他の色材としては、顔料や染料などを挙げることができる。なかでも、染料を用いることが好ましい。その他の色材としては、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、ブルー、グリーン、ブラックなどに分類されるいずれの色相のものを用いてもよい。なかでも、マゼンタからレッドの領域の色相を有する染料を用いることが好ましく、アゾ骨格を有する化合物やアントラピリドン骨格を有する化合物などの染料を用いることがさらに好ましい。より具体的には、画像の発色性をさらに向上させる観点から、水中での最大吸収波長(λmax)が380〜590nm、なかでも480〜570nm、特に500〜560nmの範囲に存在する化合物を用いることが好ましい。
アゾ骨格を有する化合物としては、例えば、C.I.アシッドレッド249や、特開平08−073791号公報、特開2002−371214号公報、特開2006−143989号公報などに記載されたものなどを挙げることができる。具体的には、下記一般式(4)で表される化合物、下記一般式(5)で表される化合物などを挙げることができる。
Figure 2016199618
(前記一般式(4)中、R1〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、スルホン酸基、又はアルキル基を表す)
一般式(4)中のアルキル基の炭素数は1乃至6であることが好ましい。また、アルキル基は、他のアルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシ基、スルホン酸基、アルキルスルホニル基、アニリノ基などの置換基により置換されていてもよい。
一般式(4)で表される化合物としては、遊離酸型として以下に示すアゾ化合物1及びアゾ化合物2が好ましい。
Figure 2016199618
Figure 2016199618
(前記一般式(5)中、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、スルホン酸基、又はアルキル基を表し、Mは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを表す)
一般式(5)中のアルキル基の炭素数は1乃至6であることが好ましい。また、アルキル基は、他のアルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシ基、スルホン酸基、アルキルスルホニル基、アニリノ基などの置換基により置換されていてもよい。
一般式(5)で表される化合物としては、遊離酸型として以下に示すアゾ化合物3が好ましい。また、一般式(4)及び(5)で表される化合物以外のアゾ化合物としては、遊離酸型として以下に示すアゾ化合物4(C.I.アシッドレッド249)が好ましい。
Figure 2016199618
アントラピリドン骨格を有する化合物としては、例えば、国際公開第1998/011167号、国際公開第1998/011167号、国際公開第2004/104108号、国際公開第2009/060654号、国際公開第2009/093433号などに記載された単量体構造のものなどを挙げることができる。また、国際公開第2003027185号、国際公開第2006/075706号、国際公開第2008/066062号、特開2010−006969号公報などに記載された2量体構造のものなどを挙げることができる。具体的には、下記一般式(6)で表される化合物、下記一般式(7)で表される化合物などを挙げることができる。
Figure 2016199618
(前記一般式(6)中、R1は、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、又はアリールオキシカルボニル基を表し、R2は、水素原子又はアルキル基を表し、R3は、アニリノ基を表す)
Figure 2016199618
(前記一般式(7)中、R1は、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールカルボニル基、又はアリールオキシカルボニル基を表し、R2は、水素原子又はアルキル基を表す。R3は、アニリノ基を表し、R4は、連結基を表し、Mは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを表す)
一般式(6)及び(7)中のアルキル基の炭素数は1乃至6であることが好ましく、アリール基の炭素数は6乃至10であることが好ましい。また、置換基を有しうる炭素原子を持つ基は、アルキル基、アリール基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルボキシ基、スルホン酸基、アルキルスルホニル基、アニリノ基、ヘテロ環基、アミド基、イミノ基などの置換基や、これらの置換基を組み合わせた基により置換されていてもよい。
一般式(6)及び(7)で表される化合物としては、遊離酸型として以下に示すアントラピリドン化合物1〜9が好ましい。
Figure 2016199618
Figure 2016199618
Figure 2016199618
その他の色材を用いる場合において、インク中のその他の色材の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上10.00質量%以下であることが好ましく、0.30質量%以上5.00質量%以下であることがさらに好ましい。また、その他の色材を用いる場合において、より高いレベルのマゼンタの発色性を得るためには、インク中の一般式(1)で表される化合物の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.35質量%以上であることが好ましい。また、インク中の一般式(1)で表される化合物の含有量(質量%)は、10.00質量%以下であることが好ましく5.00質量%以下であることがさらに好ましい。インク中の色材の含有量(質量%)の合計は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上10.00質量%以下であることが好ましい。
インク全質量を基準とする、一般式(1)で表される化合物の含有量(質量%)が、その他の色材の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.10倍以上9.00倍以下であることが好ましい。上記の質量比率を0.10倍以上9.00倍以下とすることで、高いレベルの発色性及び色相角を維持しながら、耐光性がさらに向上した画像を記録することができる。
(水性媒体)
本発明のインクには、水、又は水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を用いることができる。本発明においては、水性媒体として少なくとも水を含有する、水性のインクとすることが好ましい。水は、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、10.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。
水溶性有機溶剤は、水溶性であれば特に制限はなく、アルコール、多価アルコール、ポリグリコール、グリコールエーテル、含窒素極性溶媒、含硫黄極性溶媒などを用いることができる。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、5.0質量%以上90.0質量%以下、さらには10.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤の含有量が上記した範囲を外れると、高いレベルのインクの吐出安定性が十分に得られない場合がある。
(その他の添加剤)
本発明のインクは、上記した成分以外にも必要に応じて、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの多価アルコール類や、尿素やその誘導体などの、常温で固体の水溶性有機化合物を含有してもよい。さらに、本発明のインクは、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び水溶性樹脂など、種々の添加剤を含有してもよい。
(インクの物性)
本発明のインクの25℃における粘度は、1.0mPa・s以上5.0mPa・s以下であることが好ましく、1.0mPa・s以上3.5mPa・s以下であることがさらに好ましい。また、インクの25℃における静的表面張力は、28mN/m以上45mN/m以下であることが好ましい。さらに、インクの25℃におけるpHは、5以上9以下であることが好ましい。
<インクカートリッジ>
本発明のインクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、このインク収容部に収容されているインクが、上記で説明した本発明のインクである。図1は、本発明のインクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示すように、インクカートリッジの底面には、記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給口12が設けられている。インクカートリッジの内部はインクを収容するためのインク収容部となっている。インク収容部は、インク収容室14と、吸収体収容室16とで構成されており、これらは連通口18を介して連通している。また、吸収体収容室16はインク供給口12に連通している。インク収容室14には液体のインク20が収容されており、吸収体収容室16には、インクを含浸状態で保持する吸収体22及び24が収容されている。インク収容部は、液体のインクを収容するインク収容室を持たず、収容されるインク全量を吸収体により保持する形態であってもよい。また、インク収容部は、吸収体を持たず、インクの全量を液体の状態で収容する形態であってもよい。さらには、インク収容部と記録ヘッドとを有するように構成された形態のインクカートリッジとしてもよい。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出する方式を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
図2は、本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。インクジェット記録装置には、記録媒体32を搬送する搬送手段(不図示)、及びキャリッジシャフト34が設けられている。キャリッジシャフト34にはヘッドカートリッジ36が搭載可能となっている。ヘッドカートリッジ36は記録ヘッド38及び40を具備しており、インクカートリッジ42がセットされるように構成されている。ヘッドカートリッジ36がキャリッジシャフト34に沿って主走査方向に搬送される間に、記録ヘッド38及び40から記録媒体32に向かってインク(不図示)が吐出される。そして、記録媒体32が搬送手段(不図示)により副走査方向に搬送されることによって、記録媒体32に画像が記録される。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
<一般式(1)で表される化合物の合成>
(化合物19)
2,4,6−トリメチル−1,3−フェニレンジアミン10g及び1,2−ジクロロエタン1gを、スルホラン20mL中、塩化亜鉛4.1gの存在下で130〜135℃で19時間攪拌した。冷却後にろ過して自然乾燥させた。得られた乾燥物3g及び3−イソブチリルアミノ−2,4,6−トリメチルアニリン8.9gと、前述の合成スキーム1における化合物(A)7.4gとを、スルホラン20mL中、塩化亜鉛4.1gの存在下、150℃で3時間加熱して反応させた。冷却後、2mol/Lの塩酸50mL中に添加し、析出した結晶をろ過して分取し、水洗後に乾燥させた。得られた乾燥物6gを、氷冷下で発煙硫酸30g中に添加した後、20〜25℃で4時間撹拌した。反応液を氷100g上に排出して析出物をろ過して分取した後、冷水で洗浄した。得られた析出物を水50mL中に懸濁させ、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0として溶解させた後、アセトンで晶析して化合物19を得た。
(化合物42)
3−イソブチリルアミノ−2,4,6−トリメチルアニリン8.9g及び前述の合成スキーム1における化合物(A)7.4gを、スルホラン20mL中、塩化亜鉛4.1gの存在下、150℃で3時間加熱して反応させた。冷却後、2mol/Lの塩酸50mL中に添加し、析出した結晶をろ過して分取し、水洗後に乾燥させた。得られた乾燥物6gを、氷冷下で発煙硫酸30g中に添加した後、20〜25℃で4時間撹拌した。反応液を氷100g上に排出して析出物をろ過して分取した後、冷水で洗浄した。得られた析出物を水50mL中に懸濁させ、2mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0として溶解させた後、アセトンで晶析し、乾燥させた。氷冷下、クロロスルホン酸21g中に得られた乾燥物5gを加えて終夜撹拌した。反応液を氷100g上に排出して析出物を分取した後、冷水で洗浄した。アセトン100mLにエチレンジアミン0.2gを加えた後、得られた析出物を氷冷下で加えて1時間撹拌した後、20〜25℃で終夜撹拌した。減圧濃縮後、水30mL及び12mol/L塩酸50mLを加え、さらに食塩20gを加えて撹拌した。析出した結晶(析出物)をろ過して分取し、水50mLに懸濁させた。2mol/L水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0として溶解させた後、アセトンで晶析して化合物42を得た。
(その他の化合物)
上記の化合物の合成方法に準じて化合物1〜18、20〜41、及び43〜62を合成した。化合物1〜62の構造を以下に示す。
Figure 2016199618
Figure 2016199618
Figure 2016199618
Figure 2016199618
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Figure 2016199618
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Figure 2016199618
<インクの調製>
以下に示す各成分(単位:%)を混合し、十分に撹拌して溶解させた後、ポアサイズが0.2μmであるフィルターにて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。表1−1〜1−3には、一般式(1)で表される化合物の含有量C1(%)、一般式(1)で表される化合物以外の色材(その他の色材)の含有量C2(%)を示した。さらに、表1−1〜1−3には「質量比率C1/C2(倍)」の値も示した。
・色材(表1−1〜1−3に示す種類):表1−1〜1−3に示す量(含有量(%))
・エチレングリコール:9.00%
・ジエチレングリコール:9.00%
・アセチノールE100:1.00%
(ノニオン性界面活性剤、川研ファインケミカル製)
・イオン交換水:合計が100.00%となる量
Figure 2016199618
Figure 2016199618
Figure 2016199618
アゾ化合物1及びアゾ化合物2はリチウム塩として用いた。アゾ化合物3、アゾ化合物4、及びアントラピリドン化合物1〜9はナトリウム塩として用いた。比較化合物1〜10の構造を遊離酸型として以下に示す。比較化合物1〜9はナトリウム塩として用いた。比較化合物1はC.I.アシッドレッド289であり、比較化合物2はC.I.アシッドレッド52である。
Figure 2016199618
Figure 2016199618
<評価>
調製したインクを用いて以下に示す評価を行った。画像の測色は、分光光度計(商品名「Spectorolino」、Gretag Macbeth製)を使用し、光源:D50、視野:2°の条件で行った。なお、L*、a*及びb*は、CIE(国際照明委員会)により規定されたL***表示系におけるL*、a*及びb*である。
調製したインクをそれぞれインクカートリッジに充填し、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置(商品名「PIXUS iP8600」、キヤノン製)に搭載した。本実施例においては、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、1滴あたり2.5pLのインク滴を8滴付与して記録したベタ画像を「記録デューティが100%である」と定義する。
(発色性)
上記のインクジェット記録装置を用いて、温度23℃、相対湿度55%の環境で、記録デューティが100%であるベタ画像を光沢紙(商品名「キヤノン写真用紙・光沢プロ[プラチナグレード] PT−201」、キヤノン製)に記録して記録物を得た。得られた記録物を、温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。そして、ベタ画像の光学濃度を測定し、以下に示す評価基準にしたがって画像の発色性を評価した。結果を表2−1〜2−3に示す。この評価では、「A」を許容できるレベル、「B」を許容できないレベルとした。
A:光学濃度が2.25以上であった
B:光学濃度が2.25未満であった
(色相角)
上記のインクジェット記録装置を用いて、温度23℃、相対湿度55%の環境で、記録デューティが100%であるベタ画像を光沢紙(商品名「キヤノン写真用紙・光沢プロ[プラチナグレード] PT−201」、キヤノン製)に記録して記録物を得た。得られた記録物を、温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。そして、ベタ画像のa*及びb*を測定し、以下に示す式に基づいて色相角H゜を算出した。得られたH°の値から、以下に示す評価基準にしたがって色相角を評価した。結果を表2−1〜2−3に示す。この評価では、「A」を許容できるレベル、「B」を許容できないレベルとした。
・[a*≧0、b*≧0(第一象現)]:色相角H°=tan-1(b*/a*
・[a*≦0、b*≧0(第二象現)]:色相角H°=180+tan-1(b*/a*
・[a*≦0、b*≦0(第三象現)]:色相角H°=180+tan-1(b*/a*
・[a*≧0、b*≦0(第四象現)]:色相角H°=360+tan-1(b*/a*
A:H°が340°以上360°未満であった
B:H°が0°以上340°未満であった
(耐湿性)
上記のインクジェット記録装置を用いて、温度23℃、相対湿度55%の環境で、以下のパターンを光沢紙(商品名「キヤノン写真用紙・光沢 ゴールド GL−101」、キヤノン製)に記録して記録物を得た。このパターンは、記録デューティが100%であるベタ画像と、それと同サイズの非記録部とが格子状に配置されたものである。得られた記録物を、温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。そして、ベタ画像のL*、a*及びb*を測定した(L1 *、a1 *及びb1 *とする)。その後、この記録物を温度30℃、相対湿度90%の恒温恒湿槽中に168時間入れた。次いで、ベタ画像のL*、a*及びb*を測定した(L2 *、a2 *及びb2 *とする)。そして、色変化(ΔE)={(L1 *−L2 *)(a1 *−a2 *2+(b1 *−b2 *21/2を算出し、以下に示す評価基準にしたがって耐湿性を評価した。
A:ΔEが5未満であった
B:ΔEが5以上であった
(耐光性:条件1及び2)
上記のインクジェット記録装置を用いて、温度23℃、相対湿度55%の環境で、記録デューティが50%であるベタ画像を光沢紙(商品名「キヤノン写真用紙・光沢プロ[プラチナグレード] PT−201」、キヤノン製)に記録して記録物を得た。得られた記録物を、温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。そして、記録物のベタ画像の光学濃度を測定した(「試験前の光学濃度」とする)。この記録物をキセノン試験装置(商品名「キセノンウェザーメーターSX−75」、スガ試験機製)中に載置し、槽内温度23℃、相対湿度50%、照度50klxの条件で、240時間(条件1)及び360時間(条件2)、キセノン光を画像に照射した。次いで、記録物のベタ画像の光学濃度を測定した(「試験後の光学濃度」とする)。そして、光学濃度の残存率(%)=(試験後の光学濃度/試験前の光学濃度)×100を算出し、以下に示す評価基準にしたがって画像の耐光性(条件1及び条件2)を評価した。評価結果を表2−1〜2−3に示す。条件1の評価では、「A」を許容できるレベル、「B」を許容できないレベルとした。また、条件2では、条件1と比較してより厳しい条件下における画像の耐光性を評価しており、「C」が相対的に低く、「B」、「A」、「AA」の順により優れた耐光性を有していることを意味する。評価結果を表2−1〜2−3に示す。
[条件1の評価基準]
A:光学濃度の残存率が85%以上であった
B:光学濃度の残存率が85%未満であった
[条件2の評価基準]
AA:光学濃度の残存率が90%以上であった
A:光学濃度の残存率が85%以上90%未満であった
B:光学濃度の残存率が75%以上85%未満であった
C:光学濃度の残存率が75%未満であった
Figure 2016199618
Figure 2016199618
Figure 2016199618
なお、実施例80及び81の「発色性」の評価結果はいずれも「A」であったが、実施例80は実施例81に比して相対的に優れていた。

Claims (5)

  1. 色材を含有するインクであって、
    前記色材が、下記一般式(1)で表される化合物であることを特徴とするインク。
    Figure 2016199618
    (前記一般式(1)中、Lは、2乃至4価の連結基を表し、pは、1乃至10の整数を表す。Dは、下記一般式(2)で表される化合物から水素原子を1乃至5個取り除いた残基を表し、qは、2乃至10の整数を表す)
    Figure 2016199618
    (前記一般式(2)中、R1、R5、R6及びR10は、それぞれ独立に、アルキル基、スルホン酸基、又はスルファモイル基を表し、R3及びR8は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、又はアリールオキシ基を表す。R2、R4、R7及びR9は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、又は下記一般式(3)で表される基を表し、R2、R4、R7及びR9の少なくとも1つは、下記一般式(3)で表される基である。Zは、それぞれ独立に、スルホン酸基又はスルファモイル基を表し、R1〜R10及びLが、イオン性基を少なくとも1つ有する場合にはnは0乃至10の数を表し、イオン性基を有しない場合にはnは0を超えて10以下の数を表す。nが0を超えて10以下の数である場合、Zは、前記一般式(2)中の芳香環の少なくとも1つの水素原子の位置に置換している)
    Figure 2016199618
    (前記一般式(3)中、R11は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、又はヘテロ環基を表し、*は、前記一般式(2)中の芳香環との結合部位を表す)
  2. さらに、前記一般式(1)で表される化合物以外の色材を含有する請求項1に記載のインク。
  3. インクジェット用である請求項1又は2に記載のインク。
  4. インクと、前記インクを収容するインク収容部とを備えたインクカートリッジであって、
    前記インクが、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクであることを特徴とするインクカートリッジ。
  5. インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記インクが、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
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