JP6645366B2 - モータ装置の製造方法及びモータ装置 - Google Patents
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Description
例えば、パワーシートの駆動源として、パワーシートモータ装置が使用されている。
このようなモータ装置としてブラシ付直流モータ装置の例を挙げると、回転子が回転することにより得られる回転駆動力を外部に伝達する構成となっており、この回転子(電機子部分)は、通常、ヨークによって、その周囲が囲繞されている。
また、このような装置では、回転子に対して電気供給を行うために、ブラシが使用されるが、このブラシは、ブラシホルダに配設されており、このブラシホルダは、ヨークの開口部を閉塞するように取付けられる。また、ブラシホルダの中心部分には、整流子が配置される収容部が形成されており、回転軸に取付けられた整流子をブラシホルダの収容部に収容した状態においては、ブラシの端面が整流子の外側面に圧接するように構成されている。そして、この状態で、ヨーク開口部をブラシホルダで閉塞する。このように構成されているため、外部電源に接続されたブラシを介して、整流子により整流された電流が回転子のコイルに供給され、ヨークの内壁面に配置された界磁との相互作用によって回転子が回転することとなる。そして、前述のようにこの回転駆動力が外部へと伝達される。
そして、このようなモータ装置を製造するにあたっては、上記に説明した通り、ブラシホルダに対し、ヨークを組付ける必要がある。
この組付けを効率的に行うために、特許文献1のような技術が提案されている。
この技術では、本体ケースに係合凸部が形成されるとともに、カバーケースには係合片が形成されている。
この係合片は、力を加えることにより弾性変形可能な素材で形成されている。
係合凸部には、傾斜面(すべり面)が形成されており、係合片を係合凸部に近づけていくと、係合片の先端部(鉤状に形成されている)が併合凸部の傾斜面(すべり面)を摺動しながら、弾性変形していく。そして、傾斜面の終端部まで摺動した後、係合片の先端部が傾斜面から外れると、傾斜面から受けていた力が開放されるため、係合片は撓みの無い初期状態に復帰するとともに、係合片の先端部は、係合凸部の斜面の下面(係合面)に係止されることとなる。このようにして、カバーケースを本体ケースに係止する(所謂「スナップフィット」)ことが開示されている。
例えば、ブラシホルダと一体的にスナップフィットを形成し、このスナップフィットでヨークの鍔部を係止する方法が知られている。この場合にも、上記従来技術と同様の機構が使用される。
詳しく説明すると、このスナップフィットは、モータの回転子を収容する回転子収容部と給電用のコネクタ部との間に配置されるものである。そして、ヨークとブラシホルダとを回転子の軸方向に合わせると、ヨークの鍔部が、スナップフィットの先端部分に形成された鉤部のすべり面に接触する。この状態で、ヨークとブラシホルダとの軸方向距離を縮めていくと、これに伴い、ヨークの鍔部が鉤部のすべり面を摺動し、その力によって、スナップフィットの柄部がコネクタ方向に撓む。そして、ヨークの鍔部が鉤部のすべり面を摺動し終える時点で、ヨークの鍔部はブラシホルダ上に配置されるよう構成されており、また、この状態において、鉤部はすべり面から外れ、ヨークの鍔部より受けていた力から開放されるため、復元力により、スナップフィットの柄部が初期状態に戻る(撓みがなくなる)。そして、この状態において、ヨークの鍔部が、鉤部によって係止されることとなる。
このような状況下、スナップフィットを採用するにあたり、スナップフィットの柄部の折損をより有効に防止する技術の開発が望まれていた。
このため、ヨークの鍔部を鉤部のすべり面に摺動させることなく、スナップフィットを撓ませることができる。
そして、ヨークとブラシホルダとを軸方向に合わせた後、治具をブラシホルダから取り外すと、治具により生じていた押圧力が開放され、スナップフィットはその復元力により初期状態に戻る(撓みがなくなる)。そして、これと同時に、ヨークの鍔部に鉤部が係止されることとなり、ヨークがブラシホルダから外れることを有効に防止することができる(つまり、仮止めを行うことができる)。
よって、スナップフィットには、鉤部の突出方向の逆方向の力のみがかかり、ヨークから受ける軸方向の力がかからない。これにより、スナップフィットの柄部に複雑な方向の力が作用することを有効に防止することができ、ヨーク組付け時のスナップフィットの折損を有効に防止することができる。
また、従来技術のように、ヨークの鍔部が鉤部のすべり面を摺動する必要がないため、鉤部にすべり面を形成しなくても、鉤部をヨーク鍔部に係止することができる。このため、鉤部の形状の設計自由度が高まる。
なお、「該挿通部の内部若しくは前記挿通部の内部を軸方向に延長した空間に、前記突起部が少なくとも一つ配置」とは、突起部が配置される位置は、挿通部の内部のみではなく、一部又は全部がヨーク配設側に突出している状態を排除するものではないという意味である。
また、「軸方向」とは、回転軸の軸心方向である。
更に、「軸方向と所定の角度を成す」とは、つまり、軸方向に沿う方向を除く方向に突出しているという意味であり、軸方向に沿う方向以外のあらゆる方向を含む。
また、請求項1に係るモータ装置の製造方法においては、治具側に突起部を設け、この突起部にて柄部を押圧することを排除しないものである。
また、このとき、前記柄部は、軸方向に沿って延びるとともに前記突起部が突出する方向に沿って延びる柄部第一面を少なくとも有して構成され、前記鉤部は、軸方向に沿って延びるとともに前記突起部が突出する方向に沿って延びる鉤部第一面を少なくとも有して構成されており、前記突起部を構成する面のうち、前記柄部第一面と対向する面である突起部第一面の軸方向延長上に、前記鉤部第一面が配置されていると好適である。
つまり、ブラシホルダには、軸方向に穿たれた孔が多く形成されている(軸受配置部や挿通部等)ため、型は、軸方向に対して垂直方向に分かれて外れるものが使用される。
このため、鉤部と突起部とが軸方向に重ならない位置に形成されていると、軸方向から見たときに、互いの全体を見ることができる。よって、軸方向に対して垂直方向に分かれる型で形成されるブラシホルダのスナップフィットに突起部を設けても、容易に型抜きができるようになる。
同様に、柄部第一面と対向する面である突起部第一面の軸方向延長上に、鉤部第一面が配置されている構成であると、突起部と鉤部とが軸方向に重なることがないため、容易に型抜きができる。
このように構成されていると、治具にブラシホルダを固定するときに、突起部第二面の基端部側に当接した治具が突起部第二面を摺動しやすくなり、突起部を押圧しやすくなる。
なお、「基端部側」とは、柄部が起立する根元を指す文言であり、モータ装置としてみると、駆動力の「出力側」となる。
更に、前記突起部は、前記鉤部の突出方向と同方向に突出すると、治具に突起部が当りやすくなるため好適である。
このように、柄部の幅の中心線と、突起部の幅の中心線とが一致することによって、安定してスナップフィットを撓ませることができるため好適である。
また、鉤部が、総中心線に対して線対称に二股に分かれているため、夫々の鉤部によって、ヨークの鍔部が均等の力で係止される。これにより、二股に分かれていない場合に比して、ヨークの鍔部を広範囲でより強く係止することができる。
このように構成されていると、柄部の基端部側において、押圧力に抗う力が比較的小さくなるため、治具によりスナップフィットを撓ますことが容易になるため好適である。
このため、スナップフィットの柄部には、撓ませる方向に向けた力のみが作用し、複雑な方向の力が加わることがない。
よって、スナップフィットの柄部に対し、必要最小限の負荷のみかかるようにし、折損等の不具合を有効に回避することができる。
なお、以下に説明する構成は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
本実施形態は、治具の圧接箇所である突起部を備えたことにより、柄部を撓ますことが容易となったスナップフィットと、これにより、ブラシホルダとヨークとを組付ける方法及び組付けられたモータ装置を説明するものである。
突起部により、スナップフィットにかかる力を作用方向に限定し、スナップフィットの柄部の折損を有効に防止できることを特徴としている。
また、図6乃至図8は、本発明の第二実施形態を示すものであり、図6はブラシホルダを示す斜視図、図7は図6のC−C線断面図、図8は図6のD−D線断面図である。
更に、図9乃至図11は、第一乃至第三改変例を示し、スナップフィットの突起部の構成を改変したものである。また、図12は第四改変例を示し、突起部の形成箇所を改変したものである。
最初に、第一実施形態について説明する。
なお、以下の説明において、モータ装置Sの「出力側」とは、モータ装置Sの出力が伝達されていく側を指す。
また、「軸方向」とは、回転軸11の回転中心軸が延びる方向を指す。
図1により、本実施形態に係るモータ装置Sの概略について以下に説明する。
図1に示すように、モータ装置Sは、回転子1、ヨーク2、ブラシホルダ3、カバー部材4、を有して構成されている。
本実施形態に係る回転子1は、公知の回転子が使用されていればよいため、詳細な図示及び説明は省略し、簡単に説明する。
回転子1は、回転中心となる回転軸11と、この回転軸11に一体回転可能に組み付けられるロータコア(図示せず)と、このロータコアに巻装されるコイル(図示せず)と、このコイルと電気的に接続されるとともに回転軸11の出力側に固定された整流子12とを備えて構成されている。
ロータコアは、例えば、平板状のコアシートが複数枚積層された公知の積層コアが使用される。コイルは、ロータコアの所謂ティース部に巻装されるとともに整流子12と電気的に接続されている。以下、コイルが巻装された電機子コアを、単に「電機子」と記す。
そして、ロータコアは、その中央部を軸方向に貫通する回転軸11に固定されている。
また、回転軸11のうちロータコアに対して出力側に突出する部分は、整流子12の中央部に軸方向に貫通しており、この状態で、整流子12は回転軸11に固定されている。
本実施形態に係るヨーク2もまた、公知のヨークが使用されていればよいため、簡単に説明する。
ヨーク2は、有底円筒状のカバー部21と、このカバー部21の開口部の周縁からフランジ状に延びる鍔部22と、を有して構成される。
なお、この「鍔部22」が特許請求の範囲の「(ヨークの開口部側の)鍔部」に相当する。つまり、この鍔部22の一部分が、後述するスナップフィット34aの被係止部となる。
更に、カバー部21の内側面には、複数の界磁用マグネット(図示せず)が貼設されており、カバー部21が、電機子を被覆するように配設された際、電機子の外側面とマグネットが対面するよう構成されている。
本実施形態に係るブラシホルダ3は樹脂製の成形品であり、ヨーク2の開口部を覆うように配設されるものであり、ブラシ(図示せず)や、雑防素子(図示せず)等を支持する役割を果たす。
ブラシホルダ3は、有底円筒状に穿たれた回転子収容部31、この回転子収容部31の開口周縁から、軸方向と直交する方向に延びる部材保持部32、給電ターミナルTが配置されるコネクタ部33、部材保持部32とコネクタ部33とを連結する連結部34、を有して構成されている。
この回転子収容部31には、回転軸11の出力側端部を軸貫通孔31aから出力側へと突出させた状態で、回転子1の整流子12が収容される。なお、この軸貫通孔31aには、フロント軸受Rが配置されており、この軸貫通孔31aを貫通した回転軸11は、このフロント軸受Rで回転可能に支承されるよう構成されている。
なお、回転子収容部31の側壁には、ブラシ貫通孔31bが形成されており、部材保持部32に保持されたブラシの一端側が当該ブラシ貫通孔31bから回転子収容部31の内部へと侵入可能となっている。
このように構成されているため、部材保持部32に保持されたブラシの一端面が、回転子収容部31に収容された整流子12の外側面(詳しくは、整流子片)に当接可能となる。
連結部34は、部材保持部32とコネクタ部33とを連結している箇所(つまり、これらの間にある部分)である。
連結部34には、スナップフィット34aが配設されるとともに、軸方向に貫通する空間である挿通部34bが形成されている。
そして、連結部空間Kのうち、スナップフィット34aを除いた空間が、挿通部34bである。
なお、スナップフィット34aの詳細な構成は、本発明の主要構成であるため、後に、詳述する。
本実施形態に係るカバー部材4は、有底筐体状の部材であり、ブラシホルダ3の回転子収容部31を出力側から覆うように配設される。
そして、この状態において、ブラシホルダ3に配設されたブラシの一端面が整流子12の外側面(詳しくは、整流子片)に圧接している。
このブラシに連結されたピグテールは、ブラシホルダ3に配設された雑防素子等を介して給電ターミナルTに電気的に接続されている。
なお、このとき、ヨーク2の鍔部22は、スナップフィット34aにより係止されている。また、ヨーク2の鍔部22と、ブラシホルダ3とは、ネジ等の締結部材により本固定されている。
以下、このスナップフィット34aについて詳述する。
図3及び図4により、スナップフィット34aの構成について説明する。
本実施形態に係るスナップフィット34aは、連結部内底部34cから、出力側と反対方向側(以下、「反出力側」と記す)に軸方向に沿って起立する柄部51、この柄部51の先端(反出力側端部)に形成された鉤状の鉤部52と、柄部51の軸方向中央部付近に形成された2個の突起部53と、を有して構成されている。
柄部51は、四角柱状の棒状体であり、ヨーク側を向く長方形状の面である柄部内側面51aと、コネクタ部33側でこの柄部内側面51aと対向する柄部裏面51bと、柄部内側面51aの軸方向に延びる辺と、柄部裏面51bの軸方向に延びる辺と、を連結する柄部側面51c,51cと、を有して形成されている。なお、この「柄部側面51c」が、特許請求の範囲の「柄部第一面」に相当する。
この鉤部傾斜面52aは、鉤部天面52d側から鉤部係止面52e側へと下るに連れてヨーク2側へ近づくように傾斜している。つまり、鉤部52は、ヨーク2側へ突出していることとなる。
なお、「鉤部側面52c」が、特許請求の範囲の「鉤部第一面」に相当する。
突起部53は、柄部内側面51aと同方向を向く突起部内側面53aと、柄部裏面51bと同一方向を向く突起部裏面53bと、柄部側面51cと同方向を向く突起部側面53c,53cと、突起部内側面53aの反出力側辺と突起部裏面53bの反出力側辺とを連結する突起部反出力側傾斜面53dと、突起部内側面53aの出力側辺と突起部裏面53bの出力側辺とを連結する突起部出力側傾斜面53eと、を有して構成されている。
なお、突起部反出力側傾斜面53dは、突起部裏面53bから突起部内側面53aに至るに連れ、ヨーク2側に近づくとともに反出力側から出力側へと下る斜面となる。また、突起部出力側傾斜面53eは、突起部裏面53bから突起部内側面53aに至るに連れ、ヨーク2側に近づくとともに出力側から反出力側へと上る斜面となる。
このように構成された突起部出力側傾斜面53eは、柄部51の出力側(基端部側)を向く面であり、特許請求の範囲の「突起部第二面」に相当する。
この「突起部側面53c,53cの一方側」が、特許請求の範囲の「突起部第一面」に相当する。
よって、柄部側面51cと接している突起部側面53cの延長上には、柄部側面51cの延長上に存在する鉤部側面52cが存在することとなる。
ブラシホルダ3には、軸受の配設部や部品の挿入部とするために軸方向に穿たれた孔が多く形成される。このため、型は、軸方向に対して垂直方向に分かれて外れるものが使用される。
よって、鉤部52と突起部53,53とが軸方向に重ならない位置に形成されていると、軸方向から見たときに、互いの全体を見ることができる。よって型抜きが容易になり、軸方向に対して垂直方向に分かれる型で形成されるブラシホルダ3の柄部51に対して突起部53を設けることができるようになる。
次いで、図5により、スナップフィット34aにより、ヨーク2の鍔部22を係止形成する方法を説明する。
まず、第一の工程で、ヨーク2の開口部側と、ブラシホルダ3のスナップフィット34aが形成された側(回転子収容部31が開口する側)と、を回転軸11の軸方向に対面させる。
第二の工程で、治具Jを挿通部34bに侵入させ(図5(a))、この治具Jの先端を、突起部53の突起部出力側傾斜面53eに摺動させながら突起部内側面53aに到達させる。そして、突起部内側面53aを鉤部52が突出する方向と逆方向に押圧し、柄部51を鉤部52が突出する方向と逆方向に撓ませる。そして、この後、若しくはこれと同時進行で、ヨーク2の開口部側とブラシホルダ3との軸方向距離を縮めるように相対移動させる(図5(b))。なお、柄部51を治具Jにて完全に撓ませた後、相対移動してもよいし、相対移動しながら柄部51を治具Jにて撓ませてもよい。つまり、鉤部52が鍔部22に接触しないようなタイミングで柄部51を撓ますことができるのであれば、撓ませることと相対移動のタイミングに関しては、特に限定するものではない。
このとき、鉤部52の鉤部係止面52eが、鍔部22の反出力側面に達する程度まで移動させることとなる(固定位置に達すると、自動的にその位置に配置されるように設計されている)。
これにより、治具Jが突起部出力側傾斜面53eを押圧する際、治具Jが当該面を摺動しやすくなり、容易に突起部内側面53aに到達させることができる。
なお、このスナップフィット34aによる係止は、仮止めであり、本固定は、ネジ等による締結により実行される。この本固定は、第三の工程の後の工程にて実施される。
また、鉤部52の外れる方向は、軸方向と略直交する方向であり、ヨーク2とブラシホルダ3の組付け方向とも略直交する。
次いで、図6乃至図8により、第二実施形態について説明する。
なお、第二実施形態においては、上記第一実施形態のスナップフィット34aの形状が異なるのみで、他の構成は同様であるため、上記第一実施形態との相違点であるスナップフィット134aのみを説明する。
また、スナップフィット134aに関して、上記第一実施形態に係るスナップフィット34aと同様の構成に関しては、重複するため説明を省略する。
突起部153の突出方向からみた図面視(例えば、図8)において、柄部151を構成する柄部内側面151a及び柄部裏面151bは、幅が異なる2部位に分割されている。
つまり、基端部側から軸方向中央部付近までは、幅(t1)が小さい幅狭部W1となっており、軸方向中央部付近から先端部までは幅(t2)が広い幅広部W2となっている。
そして、鉤部152,152は柄部151の先端部から、同図面視において、柄部内側面151aの幅中心線L1と線対称となる位置に各々延びている。(なお、幅狭部W1と幅広部W2とは、同一の幅中心線L1を有する)。つまり、柄部151の先端部から二股に分かれて、鉤部152,152が軸方向に延びていることとなる。
更に、柄部151の基端部側の幅が狭くなっている(幅狭部W1)ため、柄部151を撓みやすくすることができる。
なお、この「幅狭部W1」が、特許請求の範囲の「前記柄部の基端部側から先端部側に向かう所定の位置まで」の部分に相当し、「幅広部W2」が、「該所定の位置から先端部に向かう」部分に相当する。
また、鉤部152が、総中心線Lに対して線対称に二股に分かれているため、夫々の鉤部152,152によって、ヨーク2の鍔部22が均等の力で係止される。これにより、二股に分かれていない場合に比して、ヨーク2の鍔部22を広範囲でより強く係止することができる。
次いで、図9により、第一改変例について説明する。
第一実施形態においては、一方の突起部側面53cの突起部裏面側が、軸方向全体に沿って柄部側面51cに接触していたが、図9に示すように、一部が接触していない構成であってもよい。
次いで、図10により、第二改変例について説明する。
第一実施形態においては、突起部53が、柄部内側面51aよりもヨーク2側に突出していたがこれに限られることはなく、突出していなくてもよい。
つまり、突起部内側面53aが柄部内側面51aと面一であっても、図10(b)に示すように、治具Jの形状を変更することにより、柄部51を撓ますことができる。
次いで、図11により、第三改変例について説明する。
第一実施形態においては、柄部51に突起部53を形成したが、これに限られることはなく、図11に示すように、治具J側に突起部53を設けても良い。
このように構成されていても、図11(b)に示すように、柄部51を撓ますことが可能であり、押圧力を開放することによって、図11(c)に示すように柄部51を初期状態に復帰させ、鉤部52にて鍔部22を係止することができる。
次いで、図12により、第四改変例について説明する。
第一実施形態においては、鉤部52に鉤部傾斜面52aが形成されていたが、従来すべり面として使用されていた当該面は、本実施形態に係るスナップフィット34aの方式を使用するのであれば、必ずしも必要ではない。
このため、図12に示すように、斜面等を形成せず、係止手段のみを作成したシンプルな形状のものであってもよい。
よって、スナップフィット34aの設計自由度が向上する。
これにより、柄部51は、鉤部52の突出方向と逆方向に撓む。このため、ヨーク2の鍔部22を鉤部52のすべり面(鉤部傾斜面52a)に摺動させることなく、柄部51を撓ませることができる。
よって、柄部51には、鉤部52の突出方向の逆方向の力のみがかかり、複雑な方向の力が作用することを回避することができる。このため、ヨーク組付け時のスナップフィット34aの折損を有効に防止することができる。
また、従来技術のように、ヨークの鍔部が鉤部のすべり面を摺動する必要がないため、設計の自由度が向上する。
1・・回転子、11・・回転軸、12・・整流子、
2・・ヨーク、21・・カバー部、21a・・軸受保持部、22・・鍔部、
3・・ブラシホルダ、
31・・回転子収容部、31a・・軸貫通孔、31b・・ブラシ貫通孔、
32・・部材保持部、33・・コネクタ部、33a・・底面部、
34・・連結部、
34a,134a・・スナップフィット、
51,151・・柄部、51a,151a・・柄部内側面、
51b,151b・・柄部裏面、
51c・・柄部側面(柄部第一面)、
52,152・・鉤部、52a・・鉤部傾斜面、52b・・鉤部裏面、
52c・・鉤部側面(鉤部第一面)、
52d・・鉤部天面、52e・・鉤部係止面、
53,153・・突起部、53a,153a・・突起部内側面、53b・・突起部裏面、
53c・・突起部側面(突起部第一面)、53d・・突起部反出力側傾斜面、
53e・・突起部出力側傾斜面(突起部第二面)、
34b・・挿通部、34c・・連結部内底部、
J・・治具、L・・総中心線、L1,L2・・幅中心線、
W1・・幅狭部、W2・・幅広部、
4・・カバー部材、
K・・連結部空間、T・・給電ターミナル
Claims (9)
- 回転中心となる回転軸及び該回転軸に取付けられる整流子を備え回転駆動力を発生させる回転子と、該回転子を収容するヨークと、前記回転子に電力を供給するブラシを保持したブラシホルダと、該ブラシホルダから起立するように形成されたスナップフィットと、を有したモータ装置を製造する方法であって、
前記スナップフィットは、前記ブラシホルダから突出する柄部と、該柄部の先端部から軸方向に対して所定の角度を成す方向へと突出している鉤部と、を少なくとも有して構成されており、
前記ヨークの開口部側と、前記ブラシホルダの前記スナップフィットが形成された側と、を前記回転軸の軸方向に対面させる第一の工程と、
治具に形成された突起部により前記柄部を、若しくは、前記柄部から軸方向と所定の角度を成す方向へ突出している突起部を治具により、前記鉤部が突出する方向と逆方向に押圧することにより、前記柄部を前記鉤部が突出する方向と逆方向に撓ませるとともに、前記ヨークの開口部側と前記ブラシホルダとの軸方向距離を縮めるように相対移動させる第二の工程と、
前記治具の押圧力を開放し、前記ヨークの開口部側の鍔部に前記鉤部を係止する第三の工程と、を行うことを特徴とするモータ装置の製造方法。 - 回転中心となる回転軸及び該回転軸に取付けられる整流子を備え回転駆動力を発生させる回転子と、該回転子を収容するヨークと、前記回転子に電力を供給するブラシを保持したブラシホルダと、該ブラシホルダから起立するように形成されたスナップフィットと、を有し、
前記スナップフィットは、前記ブラシホルダから突出する柄部と、
該柄部の先端部から軸方向に対して所定の角度を成す方向へと突出し、前記ヨークの開口部側の鍔部に係止されている鉤部と、
前記柄部から軸方向に対して所定の角度を成す方向へと突出している突起部と、を有して構成され、
前記ブラシホルダには、治具挿通用の挿通部が形成され、該挿通部の内部若しくは前記挿通部の内部を軸方向に延長した空間に、前記突起部が少なくとも一つ配置されていることを特徴とするモータ装置。 - 前記鉤部と前記突起部とは、軸方向に重ならない位置に形成されることを特徴とする請求項2に記載のモータ装置。
- 前記柄部は、軸方向に沿って延びるとともに前記突起部が突出する方向に沿って延びる柄部第一面を少なくとも有して構成され、
前記鉤部は、軸方向に沿って延びるとともに前記突起部が突出する方向に沿って延びる鉤部第一面を少なくとも有して構成されており、
前記突起部を構成する面のうち、前記柄部第一面と対向する面である突起部第一面の軸方向延長上に、前記鉤部第一面が配置されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のモータ装置。 - 前記突起部を形成する面のうち、前記柄部の基端部側を向く面である突起部第二面は、前記柄部の基端部側から先端側へ向かうにつれて、前記鉤部の突出方向に向けて延出する傾斜面として構成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項4いずれか一項に記載のモータ装置。
- 前記柄部は、軸方向に沿って延びるとともに前記突起部が突出する方向に沿って延びる柄部第一面を2個有して構成されており、
前記突起部は、2個の前記柄部第一面各々に設けられていることを特徴とする請求項2乃至請求項5いずれか一項に記載のモータ装置。 - 前記突起部は、前記鉤部の突出方向と同方向に突出することを特徴とする請求項2乃至請求項6いずれか一項に記載のモータ装置。
- 前記突起部の突出方向からの図面視において、前記柄部の幅の中心線と、前記突起部の幅の中心線とは、同一の総中心線上にあり、
前記鉤部は、前記総中心線に対して線対称となるように、前記柄部の先端部から二股に分岐して形成されていることを特徴とする請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項7いずれか一項に記載のモータ装置。 - 前記突起部の突出方向からの図面視において、
前記柄部の基端部側から先端部側に向かう所定の位置までの幅は、該所定の位置から先端部に向かう幅よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項8に記載のモータ装置。
Priority Applications (1)
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