JP6643957B2 - 電力変換装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、電力変換装置及びその制御方法に関する。
三相交流電力の電力系統と連系する電力変換装置がある。電力変換装置は、例えば、電力系統の三相交流電力を別の電力に変換して負荷などに供給する。あるいは、別の電力供給源から供給された電力を三相交流電力に変換して電力系統に供給する。電力変換装置は、電力系統の各相の系統電圧の検出を行い、検出した各相の系統電圧を基に、電力変換の制御を行う。
こうした電力変換装置において、1線地絡事故が発生した場合にも、電力変換装置の動作を継続できるようにすることが望まれている。1線地絡事故の発生は、例えば、三相交流電圧の零相分の発生を検出することによって検出することができる。しかしながら、三相交流電圧の零相分は、各相のいずれかの電圧検出器が故障した場合にも発生する。電圧検出器が故障した場合には、装置の動作保護のため、電力変換の動作を停止させる必要が有る。このように、単に零相分の発生を検出するだけでは、1線地絡事故と電圧検出器の故障との区別ができず、動作を停止させざるを得ない。
このため、電力変換装置では、1線地絡事故と電圧検出器の故障とを区別し、それぞれの場合において適切な処置を行えるようにすることにより、信頼性を向上させることが望まれる。
特開2012−223001号公報
本発明の実施形態は、高い信頼性の電力変換装置及びその制御方法を提供する。
本発明の実施形態によれば、主回路部と、電圧検出部と、制御回路と、を備えた電力変換装置が提供される。前記主回路部は、三相交流電力の交流電力系統に接続され、三相交流電力から別の電力への変換及び別の電力から三相交流電力への変換の少なくとも一方を行う。前記電圧検出部は、第1検出系統と第2検出系統とを有し、前記第1検出系統及び前記第2検出系統により、前記交流電力系統の各相の電圧値を少なくとも2つ取得する。前記制御回路は、前記電圧検出部の取得した前記少なくとも2つの各相の電圧値を基に、前記交流電力系統の各相の電圧値を決定し、決定した各相の電圧値を基に、前記主回路部の動作を制御する。前記制御回路は、前記第1検出系統の各相の電圧値の合計が所定値以上である場合に前記交流電力系統の零相分の発生を検出するとともに、前記第2検出系統の各相の電圧値の合計が所定値以上である場合に前記交流電力系統の零相分の発生を検出し、前記第1検出系統及び前記第2検出系統の双方で零相分の発生が検出されていない場合に、前記交流電力系統及び前記電圧検出部が正常であると判定し、前記第1検出系統及び前記第2検出系統の双方で零相分の発生が検出された場合に、前記交流電力系統において1線地絡事故が発生したと判定し、前記第1検出系統のみで零相分の発生が検出された場合に、前記第1検出系統の故障と判定し、前記第2検出系統のみで零相分の発生が検出された場合に、前記第2検出系統の故障と判定する。
高い信頼性の電力変換装置及びその制御方法が提供される。
実施形態に係る電力変換装置を模式的に表すブロック図である。 変換器を模式的に表すブロック図である。 実施形態に係る電力変換装置の一部を模式的に表すブロック図である。 交流電力系統の各相の交流電圧の検出結果の一例を模式的に表すグラフ図である。 実施形態に係る電力変換装置の動作の一例を模式的に表すフローチャートである。 図6(a)及び図6(b)は、電圧検出部の変形例を模式的に表すブロック図である。 変換器の変形例を模式的に表すブロック図である。 主回路部の変形例を模式的に表すブロック図である。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る電力変換装置を模式的に表すブロック図である。
図1に表したように、電力変換装置10は、主回路部12と、制御回路14と、を備える。電力変換装置10は、例えば、直流送電システムに用いられる。電力変換装置10は、直流送電システムにおいて、交流電力系統2及び一対の直流送電線3、4に接続される。
直流送電システムは、例えば、変圧器6を有する。電力変換装置10の主回路部12は、変圧器6を介して交流電力系統2に接続される。交流電力系統2の交流電力は、三相交流電力である。より詳しくは、対称三相交流電力である。変圧器6は、交流電力系統2の三相交流電力を主回路部12に対応した交流電力に変換する。変圧器6は、主回路部12に合わせて三相交流電力の各相の実効値を変化させる。変圧器6は、三相変圧器である。変圧器6は、必要に応じて設けられ、省略可能である。主回路部12には、交流電力系統2の三相交流電力を直接供給してもよい。
電力変換装置10は、交流電力系統2から供給された三相交流電力を直流電力に変換し、変換後の直流電力を直流送電線3、4に供給する。また、電力変換装置10は、直流送電線3、4から供給された直流電力を三相交流電力に変換し、変換後の三相交流電力を交流電力系統2に供給する。このように、電力変換装置10は、交流から直流への交直変換、及び、直流から交流への交直変換を行う。
例えば、直流送電線3は、直流電力の高圧側の送電線であり、直流送電線4は、直流電力の低圧側の送電線である。電力変換装置10は、直流送電線3側が高圧、直流送電線4側が低圧となるように、変換後の直流電力を直流送電線3、4に出力する。
主回路部12は、交流電力系統2と各直流送電線3、4との間に設けられる。主回路部12は、三相交流電力から直流電力への変換、及び、直流電力から三相交流電力への変換を行う。主回路部12は、例えば、MMC(Modular Multilevel Converter)型の電力変換器である。MMC型の主回路部12は、直列に接続された複数の変換器を有する。各変換器は、ハーフブリッジ接続又はフルブリッジ接続された複数のスイッチング素子と、各スイッチング素子に並列に接続された電荷蓄積素子と、を有する。主回路部12は、各スイッチング素子のスイッチングにより、交直変換を行う。
制御回路14は、主回路部12に接続されている。制御回路14は、各スイッチング素子のオン・オフを制御することにより、主回路部12による三相交流電力から直流電力への変換、及び、直流電力から三相交流電力への変換を制御する。
主回路部12は、第1及び第2の一対の直流端子20a、20bと、第1〜第3の3つの交流端子21a〜21cと、第1〜第6の6つのアーム部22a〜22fと、を有する。
第1直流端子20aは、高圧側の直流送電線3に接続される。第2直流端子20bは、低圧側の直流送電線4に接続される。これにより、主回路部12によって変換された直流電力が直流送電線3、4に供給されるとともに、直流送電線3、4から供給された直流電力が主回路部12に入力される。
第1アーム部22aは、第1直流端子20aに接続される。第2アーム部22bは、第1アーム部22aと第2直流端子20bとの間に接続される。第1アーム部22a及び第2アーム部22bは、各直流端子20a、20bの間に直列に接続される。
第3アーム部22cは、第1直流端子20aに接続される。第4アーム部22dは、第3アーム部22cと第2直流端子20bとの間に接続される。第3アーム部22c及び第4アーム部22dは、第1アーム部22a及び第2アーム部22bに対して並列に接続される。
第5アーム部22eは、第1直流端子20aに接続される。第6アーム部22fは、第5アーム部22eと第2直流端子20bとの間に接続される。すなわち、第5アーム部22e及び第6アーム部22fは、第1アーム部22a及び第2アーム部22bに対して並列に接続されるとともに、第3アーム部22c及び第4アーム部22dに対して並列に接続される。
主回路部12では、第1アーム部22a及び第2アーム部22bによって第1レグLG1が構成され、第3アーム部22c及び第4アーム部22dによって第2レグLG2が構成され、第5アーム部22e及び第6アーム部22fによって第3レグLG3が構成される。すなわち、この例において、主回路部12は、3レグ、6アームの三相インバータである。第1アーム部22a、第3アーム部22c及び第5アーム部22eは、上側アームである。第2アーム部22b、第4アーム部22d及び第6アーム部22fは、下側アームである。
第1アーム部22aは、直列に接続された複数の変換器UP1、UP2…UPMを有する。第2アーム部22bは、直列に接続された複数の変換器UN1、UN2…UNMを有する。第3アーム部22cは、直列に接続された複数の変換器VP1、VP2…VPMを有する。第4アーム部22dは、直列に接続された複数の変換器VN1、VN2…VNMを有する。第5アーム部22eは、直列に接続された複数の変換器WP1、WP2…WPMを有する。第6アーム部22fは、直列に接続された複数の変換器WN1、WN2…WNMを有する。
但し、以下では、各変換器UP1、UP2…UPM、UN1、UN2…UNM、VP1、VP2…VPM、VN1、VN2…VNM、WP1、WP2…WPM、WN1、WN2…WNMをまとめて呼称する場合に、「変換器CEL」と称す。
各アーム部22a〜22fにおいて、M、M、M、M、M、Mは、直列接続された変換器CELの台数を表す。各アーム部22a〜22fにおいて、直列接続される変換器CELの台数は、例えば、100台〜120台程度である。但し、直列接続される変換器CELの台数は、これに限ることなく、任意の台数でよい。
各アーム部22a〜22fに設けられる変換器CELの台数は、実質的に同じである。例えば、多数の各変換器CELが接続される場合には、主回路部12の動作に影響のない範囲において、各アーム部22a〜22fに設けられる変換器CELの台数が異なってもよい。例えば、1つのアーム部に100台の変換器CELを直列に接続する場合、別のアーム部に設ける変換器CELの台数は、1〜2台異なってもよい。
各アーム部22a〜22fのそれぞれは、バッファリアクトル23a〜23fと、複数の電流検出器24a〜24fと、をさらに有する。また、電力変換装置10は、電圧検出部25をさらに有する。
各バッファリアクトル23a〜23fは、各アーム部22a〜22fのそれぞれにおいて、各変換器CELに直列に接続される。第1アーム部22aのバッファリアクトル23aは、交流端子21aと第1アーム部22a及び第2アーム部22bとの接続点と変換器UP1との間に設けられる。第2アーム部22bのバッファリアクトル23bは、交流端子21aと第1アーム部22a及び第2アーム部22bとの接続点と変換器UN1との間に設けられる。第3アーム部22cのバッファリアクトル23cは、交流端子21bと第3アーム部22c及び第4アーム部22dとの接続点と変換器VP1との間に設けられる。第4アーム部22dのバッファリアクトル23dは、交流端子21bと第3アーム部22c及び第4アーム部22dとの接続点と変換器VN1との間に設けられる。第5アーム部22eのバッファリアクトル23eは、交流端子21cと第5アーム部22e及び第6アーム部22fとの接続点と変換器WP1との間に設けられる。第6アーム部22fのバッファリアクトル23fは、交流端子21cと第5アーム部22e及び第6アーム部22fとの接続点と変換器WN1との間に設けられる。
電流検出器24aは、第1アーム部22aに設けられ、第1アーム部22aに流れる電流を検出する。すなわち、電流検出器24aは、第1アーム部22aのアーム電流を検出する。電流検出器24aは、図示を省略した配線などを介して制御回路14に接続されている。電流検出器24aは、検出した第1アーム部22aの電流値を制御回路14に入力する。これにより、制御回路14には、第1アーム部22aの電流値が入力される。
以下同様に、電流検出器24bは、第2アーム部22bに流れる電流を検出し、検出した電流値を制御回路14に入力する。電流検出器24cは、第3アーム部22cに流れる電流を検出し、検出した電流値を制御回路14に入力する。電流検出器24dは、第4アーム部22dに流れる電流を検出し、検出した電流値を制御回路14に入力する。電流検出器24eは、第5アーム部22eに流れる電流を検出し、検出した電流値を制御回路14に入力する。電流検出器24fは、第6アーム部22fに流れる電流を検出し、検出した電流値を制御回路14に入力する。
電圧検出部25は、交流電力系統2の各相の交流電圧(相電圧)を検出し、検出値を制御回路14に入力する。電圧検出部25は、変圧器6の一次側に接続してもよいし、二次側に接続してもよい。
主回路部12では、第1アーム部22aと第2アーム部22bとの接続点、第3アーム部22cと第4アーム部22dとの接続点、及び、第5アーム部22eと第6アーム部22fとの接続点のそれぞれが、交流出力点となる。
第1交流端子21aは、第1アーム部22aと第2アーム部22bとの接続点に接続される。第2交流端子21bは、第3アーム部22cと第4アーム部22dとの接続点に接続される。第3交流端子21cは、第5アーム部22eと第6アーム部22fとの接続点に接続される。各交流端子21a〜21cは、例えば、変圧器6に接続される。
各変換器CELは、信号線26を介して制御回路14と接続される。制御回路14は、信号線26を介して変換器CELに制御信号を入力することにより、変換器CELの動作を制御する。また、変換器CELは、例えば、変換器CELの制御及び動作保護に関する制御信号や保護信号を図示されていない別の信号線を介して制御回路14に入力する。
図2は、変換器を模式的に表すブロック図である。
図2に表したように、変換器CELは、第1接続端子40aと、第2接続端子40bと、第1スイッチング素子41と、第2スイッチング素子42と、電荷蓄積素子45と、ドライバ回路46と、を有する。
各スイッチング素子41、42のそれぞれは、一対の主端子と、制御端子と、を含む。制御端子は、一対の主端子間に流れる電流を制御する。各スイッチング素子41、42には、例えば、IGBTなどの自己消弧素子が用いられる。一対の主端子は、例えば、エミッタ及びコレクタであり、制御端子は、例えば、ゲートである。また、各スイッチング素子41、42には、例えば、ノーマリオフ型の半導体素子が用いられる。
第2スイッチング素子42の一対の主端子は、第1スイッチング素子41の一対の主端子に対して直列に接続される。電荷蓄積素子45は、第1スイッチング素子41及び第2スイッチング素子42に対して並列に接続される。電荷蓄積素子45は、例えば、コンデンサである。第1接続端子40aは、第1スイッチング素子41と第2スイッチング素子42との間に接続される。第2接続端子40bは、第1スイッチング素子41の第2スイッチング素子42に接続された主端子と反対側の主端子に接続される。
また、第1スイッチング素子41には、一対の主端子に対して逆並列に整流素子41dが接続されている。整流素子41dの順方向は、第1スイッチング素子41の一対の主端子間に流れる電流の向きに対して逆向きである。同様に、第2スイッチング素子42には、一対の主端子に対して逆並列に整流素子42dが接続されている。整流素子41d、42dは、いわゆる還流ダイオードである。
変換器CELに対する電力の供給は、各接続端子40a、40bを介して行われる。変換器CELにおいて、各スイッチング素子41、42は、ハーフブリッジ接続されている。換言すれば、変換器CELは、双方向チョッパである。第1スイッチング素子41は、いわゆるローサイドスイッチであり、第2スイッチング素子42は、いわゆるハイサイドスイッチである。
各スイッチング素子41、42の制御端子は、ドライバ回路46に入力されている。ドライバ回路46は、信号線26を介して制御回路14に接続されている。制御回路14は、各スイッチング素子41、42のオン・オフを制御するための制御信号を信号線26を介してドライバ回路46に送信する。ドライバ回路46は、入力された制御信号に基づいて、各スイッチング素子41、42のオン・オフを切り替える。これにより、制御回路14からの制御信号に応じて、各スイッチング素子41、42のオン・オフが制御される。制御回路14は、各変換器CEL毎に制御信号を生成し、各変換器CELのそれぞれの各スイッチング素子41、42のオン・オフを制御する。これにより、制御回路14は、主回路部12による電力の変換を制御する。
図3は、実施形態に係る電力変換装置の一部を模式的に表すブロック図である。
図3に表したように、電圧検出部25は、第1検出系統25aと、第2検出系統25bと、を有する。第1検出系統25aは、主電圧検出器61と、補助電圧検出器62と、A/D変換器63〜65と、を有する。
主電圧検出器61の一次側は、交流電力系統2に接続されている。補助電圧検出器62の一次側は、主電圧検出器61の二次側に接続されている。図3では図示を省略しているが、主電圧検出器61及び補助電圧検出器62は、実際には、交流電力系統2の各相に対応して3つずつ設けられている。1つの補助電圧検出器62は、1つの主電圧検出器61の二次側に接続される。主電圧検出器61及び補助電圧検出器62は、交流電力系統2の各相の交流電圧(相電圧)を検出する。
主電圧検出器61は、例えば、交流電力系統2の高電圧(例えば275kV)を中程度の電圧(例えば110V)に変換する。補助電圧検出器62は、例えば、主電圧検出器61から出力された電圧を電子回路レベルの電圧(例えば7V)に変換する。主電圧検出器61及び補助電圧検出器62は、換言すれば、計測用の変成器である。補助電圧検出器62の数は、1つに限ることなく、2つ以上でもよい。交流電力系統2の交流電圧が比較的低い場合などには、補助電圧検出器62を省略してもよい。
各A/D変換器63〜65は、補助電圧検出器62の二次側に接続されている。各A/D変換器63〜65は、3つの補助電圧検出器62のそれぞれの二次側に接続される。各A/D変換器63〜65は、各補助電圧検出器62から出力されたアナログの検出信号をデジタル信号に変換する。これにより、主電圧検出器61、補助電圧検出器62、及び各A/D変換器63〜65により、交流電力系統2の各相の交流電圧の電圧値が検出される。
ここで、交流電力系統2の3つの相を、それぞれU相、V相、W相とする。そして、U相の交流電圧の電圧値をVs_Uとし、V相の交流電圧の電圧値をVs_Vとし、W相の交流電圧の電圧値をVs_Wとする。A/D変換器63は、U相の電圧値Vs_Uを検出する。A/D変換器64は、V相の電圧値Vs_Vを検出する。A/D変換器65は、W相の電圧値Vs_Wを検出する。
第2検出系統25bは、主電圧検出器71と、補助電圧検出器72と、A/D変換器73〜75と、を有する。第2検出系統25bは、例えば、第1検出系統25aに対して並列に接続される。第2検出系統25bの構成は、第1検出系統25aの構成と実質的に同じであるから、詳細な説明は省略する。A/D変換器73は、U相の電圧値Vs_Uを検出する。A/D変換器74は、V相の電圧値Vs_Vを検出する。A/D変換器75は、W相の電圧値Vs_Wを検出する。
このように、電圧検出部25は、第1検出系統25aと第2検出系統25bとにより、交流電力系統2の各相の交流電圧の電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wを2つずつ取得する。電圧検出部25に設けられる検出系統の数は、3つ以上でもよい。電圧検出部25は、交流電力系統2の各相の交流電圧の電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wを3つ以上取得してもよい。すなわち、電圧検出部25は、交流電力系統2の各相の交流電圧の電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wを少なくとも2つ取得すればよい。
制御回路14は、制御信号生成部80と、零相検出部82と、を有する。電圧検出部25の第1検出系統25aで検出された各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_W、及び第2検出系統25bで検出された各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wは、制御信号生成部80及び零相検出部82のそれぞれに入力される。
零相検出部82は、第1検出部82aと、第2検出部82bと、を有する。第1検出部82aは、加算器83と、絶対値検出回路84と、レベル検出回路85と、を有する。加算器83には、電圧検出部25の第1検出系統25aで取得された各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wが入力される。
加算器83は、入力された各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wのそれぞれを加算する。これにより、加算器83は、入力された各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wから交流電力系統2の零相分の電圧値Vs_0を算出する。加算器83は、算出した零相分の電圧値Vs_0を絶対値検出回路84に入力する。
絶対値検出回路84は、入力された零相分の電圧値Vs_0の絶対値を検出し、検出した絶対値をレベル検出回路85に入力する。レベル検出回路85は、制御信号生成部80に接続されている。レベル検出回路85は、例えば、入力された零相分の電圧値Vs_0の絶対値が所定値未満である場合に、「0」を制御信号生成部80に出力し、所定値以上である場合に、「1」を制御信号生成部80に出力する。
図4は、交流電力系統の各相の交流電圧の検出結果の一例を模式的に表すグラフ図である。
図4では、交流電力系統2のU相が、時刻T1において1線地絡事故を起こした状態を模式的に表している。
図4に表したように、交流電力系統2が正常である場合、各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wの合計は、実質的に0である(図4の時刻T0〜時刻T1)。すなわち、交流電力系統2が正常である場合、零相分の電圧値Vs_0は、実質的に0である。そして、交流電力系統2が1線地絡事故を起こした場合には、残りの2つの相の合計の電圧が、零相分の電圧値Vs_0として表れる(図4の時刻T1〜時刻T2)。従って、零相分の電圧値Vs_0の絶対値が所定値以上である場合には、交流電力系統2において1線地絡事故が発生したと考えることができる。
また、図4に示した波形は、時刻T1においてU相の検出系に故障が発生した場合にも生じる。すなわち、図4に示した波形は、U相の主電圧検出器61、U相の補助電圧検出器62、及びA/D変換器63のいずれかに故障が発生した場合にも生じる。
上記のように、レベル検出回路85は、零相分の電圧値Vs_0の絶対値が所定値未満である場合に、「0」を出力し、所定値以上である場合に、「1」を出力する。すなわち、レベル検出回路85は、交流電力系統2及び電圧検出部25が正常である場合に、「0」を出力し、交流電力系統2及び電圧検出部25の第1検出系統25aの少なくとも一方に異常が発生した場合に、「1」を出力する。
第2検出部82bは、加算器86と、絶対値検出回路87と、レベル検出回路88と、を有する。第2検出部82bの構成は、第1検出部82aの構成と実質的に同じである。加算器86には、電圧検出部25の第2検出系統25bで取得された各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wが入力される。加算器86は、各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wから交流電力系統2の零相分の電圧値Vs_0を算出する。絶対値検出回路87は、零相分の電圧値Vs_0の絶対値を検出する。レベル検出回路88は、例えば、入力された零相分の電圧値Vs_0の絶対値が所定値未満である場合に、「0」を制御信号生成部80に出力し、所定値以上である場合に、「1」を制御信号生成部80に出力する。
制御信号生成部80は、各レベル検出回路85、88の出力を基に、交流電力系統2及び電圧検出部25の状態を判定する。
制御信号生成部80は、各レベル検出回路85、88の出力がどちらも「0」である場合、交流電力系統2及び電圧検出部25が正常であると判定する。すなわち、制御信号生成部80は、第1検出系統25a及び第2検出系統25bの双方で零相分の発生が検出されていない場合に、交流電力系統2及び電圧検出部25が正常であると判定する。
制御信号生成部80は、各レベル検出回路85、88の出力がどちらも「1」である場合、交流電力系統2に1線地絡事故が発生していると判定する。すなわち、制御信号生成部80は、第1検出系統25a及び第2検出系統25bの双方で零相分の発生が検出された場合に、1線地絡事故の発生と判定する。
制御信号生成部80は、レベル検出回路85の出力が「1」で、レベル検出回路88の出力が「0」である場合、第1検出系統25aが故障していると判定する。すなわち、制御信号生成部80は、第1検出系統25aのみで零相分の発生が検出された場合に、第1検出系統25aの故障と判定する。
そして、制御信号生成部80は、レベル検出回路85の出力が「0」で、レベル検出回路88の出力が「1」である場合、第2検出系統25bが故障していると判定する。制御信号生成部80は、第2検出系統25bのみで零相分の発生が検出された場合に、第2検出系統25bの故障と判定する。
制御信号生成部80は、交流電力系統2及び電圧検出部25が正常であると判定した場合、各電流検出器24a〜24f及び電圧検出部25の各検出結果を基に、各変換器CELの制御信号を生成し、制御信号を各変換器CELに入力することにより、主回路部12による電力の変換を制御する。
制御信号生成部80は、例えば、各電流検出器24a〜24f及び電圧検出部25の各検出結果を基に、各直流送電線3、4に流れる直流電流の検出値と、交流電力系統2の各相の交流電流の検出値と、を取得する。
また、制御信号生成部80には、各直流送電線3、4に流れる直流電流の直流電流指令値と、交流電力系統2の各相の交流電流の交流電流指令値と、が入力される。直流電流指令値及び交流電流指令値は、例えば、直流送電システムの上位のコントローラなどから制御信号生成部80に入力される。
制御信号生成部80は、例えば、取得した直流電流の検出値及び各相の交流電流の検出値のそれぞれが、直流電流指令値及び交流電流指令値と一致するように、各変換器CELのそれぞれにおいて各スイッチング素子41、42のオン・オフのタイミングを決定し、決定したタイミングで各スイッチング素子41、42のオン・オフを制御する。このように、制御回路14は、各電流検出器24a〜24f及び電圧検出部25の検出値を基に、直流電流指令値及び交流電流指令値に応じた電流値となるように、主回路部12の動作を制御する。
また、この際、制御信号生成部80は、電圧検出部25の第1検出系統25aで検出された各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_W、及び第2検出系統25bで検出された各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wを基に、交流電力系統2の各相の電圧値を決定する。制御信号生成部80は、決定した各相の電圧値をもとに、上記のように主回路部12の動作を制御する。
制御信号生成部80は、例えば、第1検出系統25aの検出値及び第2検出系統25bの検出値の最小値を相毎に決定する。具体的には、電圧値Vs_Uと電圧値Vs_Uとの絶対値の小さい方を、U相の電圧値として決定する。
各相の電圧値の決定方法は、上記に限らない。例えば、上記とは反対に、第1検出系統25aの検出値及び第2検出系統25bの検出値の最大値を選択してもよい。また、第1検出系統25a及び第2検出系統25bのうち、予め決められた方の検出値を選択してもよい。あるいは、第1検出系統25aの検出値及び第2検出系統25bの検出値の平均値を各相の電圧値として決定してもよい。例えば、電圧検出部25が3つ以上の検出系統を有する場合には、各検出系統の検出値の中間値を各相の電圧値として決定してもよい。
制御信号生成部80は、1線地絡事故の発生を判定した場合、系統事故時の運転条件で主回路部12の運転を継続させる。系統事故時の運転条件は、例えば、通常時よりも出力を低下させた運転条件である。交流電力系統2から直流送電線3、4に直流電力を供給する場合、系統事故時の運転条件は、例えば、通常時よりも直流送電線3、4に供給する直流電力を低下させた運転条件である。直流送電線3、4から交流電力系統2に三相交流電力を供給する場合、系統事故時の運転条件は、例えば、通常時よりも交流電力系統2に供給する三相交流電力(有効電力)を低下させた運転条件である。この際、交流電力系統2の各相の電圧値の決定方法は、正常時と同様でよい。
また、制御信号生成部80は、例えば、1線地絡事故の発生から所定時間の計時を行い、1線地絡事故が所定時間継続された場合には、主回路部12の動作を停止させる。制御信号生成部80は、例えば、1線地絡事故が1秒以上継続された場合、主回路部12の動作を停止させる。
制御回路14は、1線地絡事故の発生を検出した場合に、報知動作を行ってもよい。報知は、管理者などの人に対する報知でもよいし、上位のコントローラなどに対する報知(信号の送信)でもよい。人に対する報知を行う場合には、例えば、電力変換装置10に報知部を設ける。制御回路14は、例えば、1線地絡事故の検出に応じて報知部を動作させることにより、報知を行う。報知部は、音声を出力するスピーカや、文字や図柄を表示するディスプレイなど、1線地絡事故の発生を報知可能な任意の構成でよい。
制御信号生成部80は、第1検出系統25aの故障を判定した場合、第2検出系統25bで検出された各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wを基に、主回路部12の運転を継続させる。同様に、制御信号生成部80は、第2検出系統25bの故障を判定した場合、第1検出系統25aで検出された各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wを基に、主回路部12の運転を継続させる。また、制御信号生成部80は、第1検出系統25aの故障を検出した状態で、第2検出系統25bで零相分の発生が検出された場合、及び第2検出系統25bの故障を検出した状態で、第1検出系統25aで零相分の発生が検出された場合、主回路部12の動作を停止させる。
制御信号生成部80は、例えば、第1検出系統25aの故障を判定した場合、及び第2検出系統25bの故障を判定した場合、故障の判定に応答して主回路部12の動作を停止させてもよい。また、制御回路14は、第1検出系統25aの故障又は第2検出系統25bの故障を検出した場合に、報知動作を行ってもよい。故障検出時の報知動作は、1線地絡事故の場合と同様でよい。
図5は、実施形態に係る電力変換装置の動作の一例を模式的に表すフローチャートである。
図5に表したように、電力変換装置10は、動作を開始すると、各アーム部22a〜22fの電流値を各電流検出器24a〜24fで検出するとともに、交流電力系統2の各相の電圧値を電圧検出部25の第1検出系統25a及び第2検出系統25bのそれぞれで検出する(図5のステップS1)。
電力変換装置10の制御回路14は、零相検出部82において、交流電力系統2の零相分の検出を行う。零相検出部82は、第1検出系統25aで検出された各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wから交流電力系統2の零相分の発生を検出するとともに、第2検出系統25bで検出された各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_Wから交流電力系統2の零相分の発生を検出する。零相検出部82は、交流電力系統2の零相分の検出結果を制御信号生成部80に入力する。
制御信号生成部80は、零相検出部82の検出結果を基に、交流電力系統2及び電圧検出部25の正常、1線地絡事故の発生、第1検出系統25aの故障、及び第2検出系統25bの故障のいずれかを判定する。
制御信号生成部80は、交流電力系統2及び電圧検出部25が正常であると判定した場合(図5のステップS2の「Y」)、第1検出系統25a及び第2検出系統25bの各検出結果を基に、交流電力系統2の各相の電圧値を決定する(図5のステップS3)。
制御信号生成部80は、決定した交流電力系統2の各相の電圧値、及び各電流検出器24a〜24fの各検出結果を基に、各変換器CELの制御信号を生成し、制御信号を各変換器CELに入力することにより、主回路部12による電力の変換を制御する(図5のステップS4)。これにより、交流電力系統2から直流送電線3、4に電力が供給される。あるいは、直流送電線3、4から交流電力系統2に電力が供給される。この後、制御回路14は、ステップS1の動作に戻る。
制御信号生成部80は、1線地絡事故の発生を判定した場合(図5のステップS5の「Y」)、第1検出系統25a及び第2検出系統25bの各検出結果を基に、交流電力系統2の各相の電圧値を決定する(図5のステップS6)。
この後、制御信号生成部80は、系統事故時の運転条件に基づいて各変換器CELの制御信号を生成し、制御信号を各変換器CELに入力することにより、系統事故時の運転条件で主回路部12の運転を継続させる(図5のステップS7)。この後、制御回路14は、ステップS1の動作に戻る。この際、制御回路14は、計時を行い、1線地絡事故が所定時間継続された場合には、主回路部12の動作を停止させる。
制御信号生成部80は、第1検出系統25aの故障を判定した場合(図5のステップS8の「Y」)、第2検出系統25bで検出された各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_W、及び各電流検出器24a〜24fの各検出結果を基に、各変換器CELの制御信号を生成し、制御信号を各変換器CELに入力することにより、主回路部12の運転を継続させる(図5のステップS9)。この後、制御回路14は、ステップS1の動作に戻る。
そして、制御信号生成部80は、第2検出系統25bの故障を判定した場合(図5のステップS8の「N」)、第1検出系統25aで検出された各電圧値Vs_U、Vs_V、Vs_W、及び各電流検出器24a〜24fの各検出結果を基に、各変換器CELの制御信号を生成し、制御信号を各変換器CELに入力することにより、主回路部12の運転を継続させる(図5のステップS10)。この後、制御回路14は、ステップS1の動作に戻り、以下同様の処理を繰り返す。
このように、本実施形態に係る電力変換装置10では、交流電力系統2の1線地絡事故と電圧検出部25の故障とを区別し、それぞれの場合において適切な処置を行うことができる。これにより、電力変換装置10では、零相分の検出に応じて動作を停止させる場合などに比べて、信頼性を向上させることができる。
図6(a)及び図6(b)は、電圧検出部の変形例を模式的に表すブロック図である。 図6(a)に表したように、この例では、電圧検出部25の第2検出系統25bにおいて、主電圧検出器71が省略されている。この例においては、第2検出系統25bの補助電圧検出器72が、第1検出系統25aの主電圧検出器61の二次側に接続されている。
また、図6(b)に表した例では、第2検出系統25bにおいて、主電圧検出器71及び補助電圧検出器72が省略されている。図6(b)の例では、第2検出系統25bのA/D変換器73〜75が、第1検出系統25aの補助電圧検出器62の二次側に接続されている。
このように、電圧検出部25において冗長化させる部分は、主電圧検出器61、71から後段でもよいし、補助電圧検出器62、72から後段でもよいし、A/D変換器63〜65、73〜75のみでもよい。電圧検出部25において冗長化させる部分は、システムの仕様に応じて任意に選定すればよい。電圧検出部25は、第1検出系統25aと第2検出系統25bとを有し、交流電力系統2の各相の交流電圧の電圧値を少なくとも2つ取得可能な任意の構成でよい。
図7は、変換器の変形例を模式的に表すブロック図である。
図7に表したように、この例において、変換器CELは、第3スイッチング素子43と、第4スイッチング素子44と、をさらに含む。第3スイッチング素子43、第4スイッチング素子44には、第1スイッチング素子41、第2スイッチング素子42と実質的に同じ素子が用いられる。
第4スイッチング素子44の一対の主端子は、第3スイッチング素子43の一対の主端子に対して直列に接続される。また、第3スイッチング素子43及び第4スイッチング素子44は、第1スイッチング素子41及び第2スイッチング素子42に対して並列に接続される。電荷蓄積素子45は、第1スイッチング素子41及び第2スイッチング素子42に対して並列に接続されるとともに、第3スイッチング素子43及び第4スイッチング素子44に対して並列に接続される。
第3スイッチング素子43には、一対の主端子に対して逆並列に整流素子43dが接続されている。第4スイッチング素子44には、一対の主端子に対して逆並列に整流素子44dが接続されている。
変換器CELの第1接続端子40aは、第1スイッチング素子41と第2スイッチング素子42との間に接続されている。第2接続端子40bは、第3スイッチング素子43と第4スイッチング素子44との間に接続されている。この例において、第2接続端子40bは、第3スイッチング素子43を介して第1スイッチング素子41の第2スイッチング素子42に接続された主端子と反対側の主端子に接続される。すなわち、この例において、各スイッチング素子41〜44は、フルブリッジ接続されている。この例において、変換器CELは、フルブリッジ回路である。ドライバ回路46は、入力された制御信号に基づいて、各スイッチング素子41〜44のオン・オフを切り替える。
このように、MMC型の主回路部12に用いられる変換器CELは、ハーフブリッジ回路でもよいし、フルブリッジ回路でもよい。
図8は、主回路部の変形例を模式的に表すブロック図である。
図8に表したように、この例の主回路部12aでは、図1に表した変圧器6、及びバッファリアクトル23a〜23fが省略され、これらの代わりに、3巻線トランス111〜113が設けられている。
3巻線トランス111は、第1アーム部22aと第2アーム部22bとの間に設けられている。3巻線トランス111は、一次巻線111aと、二次巻線111bと、三次巻線111cと、を有する。3巻線トランス111の一次巻線111aは、交流電力系統2に接続されている。二次巻線111bは、上側アームである第1アーム部22aの負端子に接続されている。三次巻線111cは、下側アームである第2アーム部22bの正端子に接続されている。
3巻線トランス112は、第3アーム部22cと第4アーム部22dとの間に設けられている。3巻線トランス112は、一次巻線112aと、二次巻線112bと、三次巻線112cと、を有する。3巻線トランス112の一次巻線112aは、交流電力系統2に接続されている。二次巻線112bは、上側アームである第3アーム部22cの負端子に接続されている。三次巻線112cは、下側アームである第4アーム部22dの正端子に接続されている。
3巻線トランス113は、第5アーム部22eと第6アーム部22fとの間に設けられている。3巻線トランス113は、一次巻線113aと、二次巻線113bと、三次巻線113cと、を有する。3巻線トランス113の一次巻線113aは、交流電力系統2に接続されている。二次巻線113bは、上側アームである第5アーム部22eの負端子に接続されている。三次巻線113cは、下側アームである第6アーム部22fの正端子に接続されている。
また、各3巻線トランス111〜113では、二次巻線111bと三次巻線111cとの中性点、二次巻線112bと三次巻線112cとの中性点、及び二次巻線113bと三次巻線113cとの中性点のそれぞれが、互いに接続されている。
図8に表した主回路部12aも、図1に表した主回路部12と同様の動作で交直変換を行うことができる。交流電力系統2の1線地絡事故と電圧検出部25の故障とを区別し、それぞれの場合において適切な処置を行うことができ、信頼性を向上させることができる。また、この例の主回路部12aでは、主回路部12に比べてバッファリアクトル23a〜23fなどを省略することができ、部品点数を削減することができる。例えば、電力変換装置10の大型化やコスト増を抑制することができる。
上記各実施形態では、主回路部12、12aにMMC型の電力変換器を用いている。主回路部12、12aは、MMC型に限ることなく、複数の変換器CELを直列に接続する他の方式の電力変換器でもよい。また、主回路部は、複数の変換器CELを直列に接続する方式に限ることなく、例えば、2レベルインバータや3レベルインバータなどでもよい。主回路部の構成は、三相交流電力を別の電力に変換可能な任意の構成でよい。
電力変換装置10は、直流送電システムに限ることなく、交流から直流への変換及び直流から交流への変換が必要な他の任意のシステムなどに適用してもよい。電力変換装置10による交直変換は、交流から直流及び直流から交流の双方に限ることなく、交流から直流又は直流から交流の一方のみでもよい。また、電力変換装置10は、例えば、三相交流電力を周波数や振幅などが異なる別の交流電力に変換する電力変換装置でもよい。電力変換装置10は、三相交流電力の交流電力系統2と連系する任意の電力変換装置でよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
2…交流電力系統、 3、4…直流送電線、 6…変圧器、 10…電力変換装置、 12、12a…主回路部、 14…制御回路、 20a、20b…直流端子、 21a〜21c…第1〜第3交流端子、 22a〜22f…第1〜第6アーム部、 23a〜23f…バッファリアクトル、 24a〜24f…電流検出器、 25…電圧検出部、 25a…第1検出系統、 25b…第2検出系統、 26…信号線、 40a、40b…第1、第2接続端子、 41〜44…第1〜第4スイッチング素子、 45…電荷蓄積素子、 46…ドライバ回路、 61、71…主電圧検出器、 62、72…補助電圧検出器、 63〜65、73〜75…A/D変換器、 80…制御信号生成部、 82…零相検出部、 82a…第1検出部、 82b…第2検出部、 83、86…加算器、 84、87…絶対値検出回路、 85、88…レベル検出回路、 111〜113…3巻線トランス、 111a、112a、113a…一次巻線、 111b、112b、113b…二次巻線、 111c、112c、113c…三次巻線、 CEL…変換器

Claims (4)

  1. 三相交流電力の交流電力系統に接続され、三相交流電力から別の電力への変換及び別の電力から三相交流電力への変換の少なくとも一方を行う主回路部と、
    第1検出系統と第2検出系統とを有し、前記第1検出系統及び前記第2検出系統により、前記交流電力系統の各相の電圧値を少なくとも2つ取得する電圧検出部と、
    前記電圧検出部の取得した前記少なくとも2つの各相の電圧値を基に、前記交流電力系統の各相の電圧値を決定し、決定した各相の電圧値を基に、前記主回路部の動作を制御する制御回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、前記第1検出系統の各相の電圧値の合計が所定値以上である場合に前記交流電力系統の零相分の発生を検出するとともに、前記第2検出系統の各相の電圧値の合計が所定値以上である場合に前記交流電力系統の零相分の発生を検出し、前記第1検出系統及び前記第2検出系統の双方で零相分の発生が検出されていない場合に、前記交流電力系統及び前記電圧検出部が正常であると判定し、前記第1検出系統及び前記第2検出系統の双方で零相分の発生が検出された場合に、前記交流電力系統において1線地絡事故が発生したと判定し、前記第1検出系統のみで零相分の発生が検出された場合に、前記第1検出系統の故障と判定し、前記第2検出系統のみで零相分の発生が検出された場合に、前記第2検出系統の故障と判定する電力変換装置。
  2. 前記制御回路は、前記1線地絡事故の発生を判定した場合、変換後の前記別の電力又は変換後の前記三相交流電力を通常時よりも低下させた系統事故時の運転条件で前記主回路部の運転を継続させる請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記制御回路は、前記第1検出系統の故障を判定した場合、前記第2検出系統で検出された各電圧値を基に、前記主回路部の動作を制御することにより、前記主回路部の運転を継続させ、前記第2検出系統の故障を判定した場合、前記第1検出系統で検出された各電圧値を基に、前記主回路部の動作を制御することにより、前記主回路部の運転を継続させる請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 三相交流電力の交流電力系統に接続され、三相交流電力から別の電力への変換及び別の電力から三相交流電力への変換の少なくとも一方を行う主回路部と、
    第1検出系統と第2検出系統とを有し、前記第1検出系統及び前記第2検出系統により、前記交流電力系統の各相の電圧値を少なくとも2つ取得する電圧検出部と、
    前記電圧検出部の取得した前記少なくとも2つの各相の電圧値を基に、前記交流電力系統の各相の電圧値を決定し、決定した各相の電圧値を基に、前記主回路部の動作を制御する制御回路と、
    を備えた電力変換装置の制御方法であって、
    前記第1検出系統の各相の電圧値の合計が所定値以上である場合に前記交流電力系統の零相分の発生を検出するとともに、前記第2検出系統の各相の電圧値の合計が所定値以上である場合に前記交流電力系統の零相分の発生を検出し、
    前記第1検出系統及び前記第2検出系統の双方で零相分の発生が検出されていない場合に、前記交流電力系統及び前記電圧検出部が正常であると判定し、
    前記第1検出系統及び前記第2検出系統の双方で零相分の発生が検出された場合に、前記交流電力系統において1線地絡事故が発生したと判定し、
    前記第1検出系統のみで零相分の発生が検出された場合に、前記第1検出系統の故障と判定し、
    前記第2検出系統のみで零相分の発生が検出された場合に、前記第2検出系統の故障と判定する電力変換装置の制御方法。
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