JP6455938B2 - 電力変換装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、電力変換装置及びその制御方法に関する。
複数台の変換器が直列に接続された多段構成の電力変換装置がある。多段構成の電力変換装置は、例えば、交流電圧を直流電圧に変換して送電する直流送電システムなどに用いられている。多段構成の電力変換装置は、交流電力系統などの交流回路、及び直流送電線などの直流回路に接続される。電力変換装置は、交流回路から供給された交流電力を直流電力に変換し、直流電力を直流回路に供給する。あるいは、直流回路から供給された直流電力を交流電力に変換し、交流電力を交流回路に供給する。このように、電力変換装置は、交流電力から直流電力への変換、及び直流電力から交流電力への変換の少なくとも一方を行う。
変換器は、ハーフブリッジ接続又はフルブリッジ接続された複数のスイッチング素子と、各スイッチング素子に並列に接続された電荷蓄積素子と、を有する。電力変換装置では、系統事故の発生時などに、一部の変換器の電荷蓄積素子の電圧が上昇する場合がある。このため、電力変換装置は、各変換器の電荷蓄積素子の過電圧の検出を行い、各変換器のいずれかの電荷蓄積素子の電圧が過電圧レベルに到達した場合に、各変換器の動作を停止させる。これにより、各スイッチング素子などを過電圧から保護することができる。
しかしながら、多段構成の電力変換装置において、過電圧の検出に応じて各変換器の動作を停止させる制御方法では、電荷蓄積素子の放電に時間がかかり、各変換器の動作の停止時間が長くなってしまう場合がある。こうした長い停止時間は、電力変換装置の運用性を低下させてしまう。例えば、過電圧の検出レベルを低く設定し、電荷蓄積素子の放電時間を短くすることも考えられる。この場合には、ノイズなどに起因する誤検出によって意図せず各変換器の動作が停止してしまい、電力変換装置の信頼性の低下を招いてしまうことが懸念される。
このため、電力変換装置では、過電圧の検出に応じて各変換器の動作を停止させることにより、各変換器を過電圧から保護する場合において、誤検出を抑制し、かつ各変換器の動作の停止時間をなるべく短くすることにより、高い信頼性及び運用性を得ることが望まれる。
特開平11−332096号公報 特開2012−175845号公報 特開2012−223001号公報 特開2014−112984号公報
本発明の実施形態は、高い信頼性及び運用性の電力変換装置及びその制御方法を提供する。
本発明の実施形態によれば、主回路部と、制御回路と、を備えた電力変換装置が提供される。前記主回路部は、直列に接続された複数の変換器を有し、前記複数の変換器によって、交流電力から直流電力への変換及び直流電力から交流電力への変換の少なくとも一方の交直変換を行う。前記制御回路は、前記複数の変換器の動作を制御する。前記複数の変換器は、ハーフブリッジ接続又はフルブリッジ接続された複数のスイッチング素子と、前記複数のスイッチング素子に並列に接続された電荷蓄積素子と、前記電荷蓄積素子の電圧値を検出して前記制御回路に入力する電圧検出器と、を有する。前記制御回路は、前記複数の変換器を動作させた状態において、前記複数の変換器のいずれかの前記電圧値が過電圧レベル以上になった場合に、前記複数の変換器の動作を停止させるとともに、前記電圧値が前記過電圧レベルよりも低い電圧上昇レベル以上の前記変換器の個数が所定数を超えた場合に、前記複数の変換器の動作を停止させる。
高い信頼性及び運用性の電力変換装置及びその制御方法が提供される。
実施形態に係る電力変換装置を模式的に表すブロック図である。 変換器を模式的に表すブロック図である。 制御回路を模式的に表すブロック図である。 第1判定部を模式的に表すブロック図である。 第2判定部を模式的に表すブロック図である。 停止指令生成部と電流指令生成部とを模式的に表すブロック図である。 バイパス指令生成部を模式的に表すブロック図である。 実施形態に係る電力変換装置の動作を模式的に表すフローチャートである。 図9(a)〜図9(e)は、実施形態に係る電力変換装置の別の動作を模式的に表すグラフ図である。 変換器の変形例を模式的に表すブロック図である。 主回路部の変形例を模式的に表すブロック図である。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る電力変換装置を模式的に表すブロック図である。
図1に表したように、電力変換装置10は、主回路部12と、制御回路14と、を備える。電力変換装置10は、例えば、直流送電システムに用いられる。電力変換装置10は、直流送電システムにおいて、交流電力系統2(交流回路)及び一対の直流送電線3、4(直流回路)に接続される。
直流送電システムは、例えば、変圧器6を有する。電力変換装置10の主回路部12は、変圧器6を介して交流電力系統2に接続される。変圧器6は、交流電力系統2の交流電力を主回路部12に対応した交流電力に変換する。変圧器6は、主回路部12に合わせて交流電力の実効値を変化させる。変圧器6は、必要に応じて設けられ、省略可能である。主回路部12には、交流電力系統2の交流電力を直接供給してもよい。
電力変換装置10は、交流電力系統2から供給された交流電力を直流電力に変換し、変換後の直流電力を直流送電線3、4に供給する。また、電力変換装置10は、直流送電線3、4から供給された直流電力を交流電力に変換し、変換後の交流電力を交流電力系統2に供給する。このように、電力変換装置10は、交流から直流への交直変換、及び、直流から交流への交直変換を行う。
交流電力系統2の交流電力は、例えば、三相交流電力である。電力変換装置10は、例えば、三相交流電力から直流電力への変換、及び、直流電力から三相交流電力への変換を行う。交流電力系統2の交流電力は、単相交流電力などでもよい。
例えば、直流送電線3は、直流電力の高圧側の送電線であり、直流送電線4は、直流電力の低圧側の送電線である。電力変換装置10は、直流送電線3側が高圧、直流送電線4側が低圧となるように、変換後の直流電力を直流送電線3、4に出力する。
電力変換装置10は、直流送電システムに限ることなく、交流から直流への変換及び直流から交流への変換が必要な他の任意のシステムなどに適用してもよい。電力変換装置10による交直変換は、交流から直流及び直流から交流の双方に限ることなく、交流から直流又は直流から交流の一方のみでもよい。電力変換装置10は、交流から直流及び直流から交流の少なくとも一方の交直変換を実行可能であればよい。また、この例では、交流電力系統2を交流回路、各直流送電線3、4を直流回路として示している。交流回路は、例えば、交流負荷や交流電力源などでもよい。直流回路は、例えば、直流負荷や直流電力源などでもよい。
主回路部12は、交流電力系統2と各直流送電線3、4との間に設けられる。主回路部12は、交流電力から直流電力への変換、及び、直流電力から交流電力への変換を行う。主回路部12は、例えば、MMC(Modular Multilevel Converter)型の電力変換器である。MMC型の主回路部12は、直列に接続された複数の変換器を有する。各変換器は、ハーフブリッジ接続又はフルブリッジ接続された複数のスイッチング素子と、各スイッチング素子に並列に接続された電荷蓄積素子と、を有する。主回路部12は、各スイッチング素子のスイッチングにより、交直変換を行う。
制御回路14は、主回路部12に接続されている。制御回路14は、各スイッチング素子のオン・オフを制御することにより、主回路部12による交流電力から直流電力への変換、及び、直流電力から交流電力への変換を制御する。
主回路部12は、第1及び第2の一対の直流端子20a、20bと、第1〜第3の3つの交流端子21a〜21cと、第1〜第6の6つのアーム部22a〜22fと、を有する。
第1直流端子20aは、高圧側の直流送電線3に接続される。第2直流端子20bは、低圧側の直流送電線4に接続される。これにより、主回路部12によって変換された直流電力が直流送電線3、4に供給されるとともに、直流送電線3、4から供給された直流電力が主回路部12に入力される。
第1アーム部22aは、第1直流端子20aに接続される。第2アーム部22bは、第1アーム部22aと第2直流端子20bとの間に接続される。第1アーム部22a及び第2アーム部22bは、各直流端子20a、20bの間に直列に接続される。
第3アーム部22cは、第1直流端子20aに接続される。第4アーム部22dは、第3アーム部22cと第2直流端子20bとの間に接続される。第3アーム部22c及び第4アーム部22dは、第1アーム部22a及び第2アーム部22bに対して並列に接続される。
第5アーム部22eは、第1直流端子20aに接続される。第6アーム部22fは、第5アーム部22eと第2直流端子20bとの間に接続される。すなわち、第5アーム部22e及び第6アーム部22fは、第1アーム部22a及び第2アーム部22bに対して並列に接続されるとともに、第3アーム部22c及び第4アーム部22dに対して並列に接続される。
主回路部12では、第1アーム部22a及び第2アーム部22bによって第1レグLG1が構成され、第3アーム部22c及び第4アーム部22dによって第2レグLG2が構成され、第5アーム部22e及び第6アーム部22fによって第3レグLG3が構成される。すなわち、この例において、主回路部12は、3レグ、6アームの三相インバータである。第1アーム部22a、第3アーム部22c及び第5アーム部22eは、上側アームである。第2アーム部22b、第4アーム部22d及び第6アーム部22fは、下側アームである。
第1アーム部22aは、直列に接続された複数の変換器UP1、UP2…UPMを有する。第2アーム部22bは、直列に接続された複数の変換器UN1、UN2…UNMを有する。第3アーム部22cは、直列に接続された複数の変換器VP1、VP2…VPMを有する。第4アーム部22dは、直列に接続された複数の変換器VN1、VN2…VNMを有する。第5アーム部22eは、直列に接続された複数の変換器WP1、WP2…WPMを有する。第6アーム部22fは、直列に接続された複数の変換器WN1、WN2…WNMを有する。
但し、以下では、各変換器UP1、UP2…UPM、UN1、UN2…UNM、VP1、VP2…VPM、VN1、VN2…VNM、WP1、WP2…WPM、WN1、WN2…WNMをまとめて呼称する場合に、「変換器CEL」と称す。
各アーム部22a〜22fにおいて、M、M、M、M、M、Mは、直列接続された変換器CELの台数を表す。各アーム部22a〜22fにおいて、直列接続される変換器CELの台数は、例えば、100台〜120台程度である。但し、直列接続される変換器CELの台数は、これに限ることなく、任意の台数でよい。
各アーム部22a〜22fに設けられる変換器CELの台数は、実質的に同じである。例えば、多数の各変換器CELが接続される場合には、主回路部12の動作に影響のない範囲において、各アーム部22a〜22fに設けられる変換器CELの台数が異なってもよい。例えば、1つのアーム部に100台の変換器CELを直列に接続する場合、別のアーム部に設ける変換器CELの台数は、1〜2台異なってもよい。
各アーム部22a〜22fのそれぞれは、バッファリアクトル23a〜23fと、複数の電流検出器24a〜24fと、をさらに有する。また、電力変換装置10は、電圧検出器25をさらに有する。
各バッファリアクトル23a〜23fは、各アーム部22a〜22fのそれぞれにおいて、各変換器CELに直列に接続される。第1アーム部22aのバッファリアクトル23aは、交流端子21aと第1アーム部22a及び第2アーム部22bとの接続点と変換器UP1との間に設けられる。第2アーム部22bのバッファリアクトル23bは、交流端子21aと第1アーム部22a及び第2アーム部22bとの接続点と変換器UN1との間に設けられる。第3アーム部22cのバッファリアクトル23cは、交流端子21bと第3アーム部22c及び第4アーム部22dとの接続点と変換器VP1との間に設けられる。第4アーム部22dのバッファリアクトル23dは、交流端子21bと第3アーム部22c及び第4アーム部22dとの接続点と変換器VN1との間に設けられる。第5アーム部22eのバッファリアクトル23eは、交流端子21cと第5アーム部22e及び第6アーム部22fとの接続点と変換器WP1との間に設けられる。第6アーム部22fのバッファリアクトル23fは、交流端子21cと第5アーム部22e及び第6アーム部22fとの接続点と変換器WN1との間に設けられる。
電流検出器24aは、第1アーム部22aに設けられ、第1アーム部22aに流れる電流を検出する。すなわち、電流検出器24aは、第1アーム部22aのアーム電流を検出する。電流検出器24aは、図示を省略した配線などを介して制御回路14に接続されている。電流検出器24aは、検出した第1アーム部22aの電流値Ia1を制御回路14に入力する。これにより、制御回路14には、第1アーム部22aの電流値Ia1が入力される。
以下同様に、電流検出器24bは、第2アーム部22bに流れる電流を検出し、検出した電流値Ia2を制御回路14に入力する。電流検出器24cは、第3アーム部22cに流れる電流を検出し、検出した電流値Ia3を制御回路14に入力する。電流検出器24dは、第4アーム部22dに流れる電流を検出し、検出した電流値Ia4を制御回路14に入力する。電流検出器24eは、第5アーム部22eに流れる電流を検出し、検出した電流値Ia5を制御回路14に入力する。電流検出器24fは、第6アーム部22fに流れる電流を検出し、検出した電流値Ia6を制御回路14に入力する。
電圧検出器25は、交流電力系統2の各相の交流電圧(相電圧)を検出し、検出値を制御回路14に入力する。電圧検出器25は、変圧器6の一次側に接続してもよいし、二次側に接続してもよい。ここで、交流電力系統2の3つの相を、それぞれU相、V相、W相とする。電圧検出器25は、U相の交流電圧の電圧値Vuを検出して制御回路14に入力し、V相の交流電圧の電圧値Vvを検出して制御回路14に入力し、W相の交流電圧の電圧値Vwを検出して制御回路14に入力する。
主回路部12では、第1アーム部22aと第2アーム部22bとの接続点、第3アーム部22cと第4アーム部22dとの接続点、及び、第5アーム部22eと第6アーム部22fとの接続点のそれぞれが、交流出力点となる。
第1交流端子21aは、第1アーム部22aと第2アーム部22bとの接続点に接続される。第2交流端子21bは、第3アーム部22cと第4アーム部22dとの接続点に接続される。第3交流端子21cは、第5アーム部22eと第6アーム部22fとの接続点に接続される。各交流端子21a〜21cは、例えば、変圧器6に接続される。
各変換器CELは、信号線26、27を介して制御回路14と接続される。制御回路14は、信号線26を介して変換器CELに制御信号を入力することにより、変換器CELの動作を制御する。また、変換器CELは、例えば、変換器CELの制御及び動作保護に関する制御信号や保護信号を信号線27を介して制御回路14に入力する。
図2は、変換器を模式的に表すブロック図である。
図2に表したように、変換器CELは、第1接続端子40aと、第2接続端子40bと、第1スイッチング素子41と、第2スイッチング素子42と、電荷蓄積素子45と、ドライバ回路46と、電圧検出器47と、を有する。
各スイッチング素子41、42のそれぞれは、一対の主端子と、制御端子と、を含む。制御端子は、一対の主端子間に流れる電流を制御する。各スイッチング素子41、42には、例えば、IGBTなどの自己消弧素子が用いられる。一対の主端子は、例えば、エミッタ及びコレクタであり、制御端子は、例えば、ゲートである。また、各スイッチング素子41、42には、例えば、ノーマリオフ型の半導体素子が用いられる。
第2スイッチング素子42の一対の主端子は、第1スイッチング素子41の一対の主端子に対して直列に接続される。電荷蓄積素子45は、第1スイッチング素子41及び第2スイッチング素子42に対して並列に接続される。電荷蓄積素子45は、例えば、コンデンサである。第1接続端子40aは、第1スイッチング素子41と第2スイッチング素子42との間に接続される。第2接続端子40bは、第1スイッチング素子41の第2スイッチング素子42に接続された主端子と反対側の主端子に接続される。
また、第1スイッチング素子41には、一対の主端子に対して逆並列に整流素子41dが接続されている。整流素子41dの順方向は、第1スイッチング素子41の一対の主端子間に流れる電流の向きに対して逆向きである。同様に、第2スイッチング素子42には、一対の主端子に対して逆並列に整流素子42dが接続されている。整流素子41d、42dは、いわゆる還流ダイオードである。
変換器CELに対する電力の供給は、各接続端子40a、40bを介して行われる。変換器CELにおいて、各スイッチング素子41、42は、ハーフブリッジ接続されている。換言すれば、変換器CELは、双方向チョッパである。第1スイッチング素子41は、いわゆるローサイドスイッチであり、第2スイッチング素子42は、いわゆるハイサイドスイッチである。
各スイッチング素子41、42の制御端子は、ドライバ回路46に入力されている。ドライバ回路46は、信号線26を介して制御回路14に接続されている。制御回路14は、各スイッチング素子41、42のオン・オフを制御するための制御信号を信号線26を介してドライバ回路46に送信する。ドライバ回路46は、入力された制御信号に基づいて、各スイッチング素子41、42のオン・オフを切り替える。これにより、制御回路14からの制御信号に応じて、各スイッチング素子41、42のオン・オフが制御される。制御回路14は、各変換器CEL毎に制御信号を生成し、各変換器CELのそれぞれの各スイッチング素子41、42のオン・オフを制御する。これにより、制御回路14は、主回路部12による電力の変換を制御する。
電圧検出器47は、電荷蓄積素子45に対して並列に接続されている。また、電圧検出器47は、信号線27を介して制御回路14に接続されている。電圧検出器47は、電荷蓄積素子45の電圧値Vcを検出し、検出結果を制御回路14に入力する。
図3は、制御回路を模式的に表すブロック図である。
図3に表したように、制御回路14は、制御信号生成部50と、電流指令生成部51と、第1判定部52と、第1起動指令生成部53と、第2判定部54と、第2起動指令生成部55と、停止指令生成部56と、バイパス指令生成部57と、を有する。
制御信号生成部50は、各変換器CELのそれぞれの制御信号を生成し、制御信号を各変換器CELに入力することにより、主回路部12による電力の変換を制御する。制御信号生成部50は、各電流検出器24a〜24f、電圧検出器25、及び電流指令生成部51に接続されている。
制御信号生成部50には、各電流検出器24a〜24fで検出された各電流値Ia1〜Ia6と、電圧検出器25で検出された各電圧値Vu、Vv、Vwと、が入力される。また、制御信号生成部50には、交流電流系統2の各相の交流電流の有効電流指令値Iq及び無効電流指令値Idと、各直流送電線3、4に流れる直流電流の直流電流指令値Idcと、が入力される。
有効電流指令値Iq及び無効電流指令値Idは、電流指令生成部51から制御信号生成部50に入力される。直流電流指令値Idcは、例えば、上位のコントローラなどから制御信号生成部50に入力される。
制御信号生成部50は、例えば、各検出値のそれぞれが、直流電流指令値Idc及び各交流電流指令値Iq、Idと一致するように、各変換器CELのそれぞれにおいて各スイッチング素子41、42のオン・オフのタイミングを決定し、決定したタイミングで各スイッチング素子41、42のオン・オフを制御する。このように、制御回路14は、各電流検出器24a〜24f及び電圧検出器25の各検出値を基に、直流電流指令値Idc及び各交流電流指令値Iq、Idに応じた電流値となるように、主回路部12の動作を制御する。
この際、制御信号生成部50は、例えば、各電流値Ia1〜Ia6を基に、直流電流の検出値を算出する。電力変換装置10の主回路部12において、アーム電流には、直流成分と交流成分とが重畳する。このアーム電流の直流成分は、3相のアーム電流の和で求めることができる。そして、アーム電流の直流成分は、各直流送電線3、4に流れる直流電流と実質的に同じである。このように、制御信号生成部50は、例えば、各アーム電流の和から直流電流の検出値を算出する。
電流指令生成部51は、有効電力指令値P及び無効電力指令値Qの各交流電力指令値から各相の有効電流指令値Iq及び無効電流指令値Idを生成し、各指令値Iq、Idを制御信号生成部50に入力する。有効電力指令値P及び無効電力指令値Qは、例えば、上位のコントローラなどから電流指令生成部51に入力される。電流指令生成部51は、例えば、入力された有効電力指令値P及び無効電力指令値Qから各電流指令値Iq、Idを生成する。各指令値P、Q、Iq、Idのそれぞれは、例えば、実効値レベルの指令値である。
第1判定部52には、各変換器CELのそれぞれの電荷蓄積素子45の電圧値Vcが入力される。第1判定部52は、各変換器CELの電圧値Vcのそれぞれが第1閾値以上か否かを判定する。第1判定部52は、停止指令生成部56に接続されている。第1判定部52は、判定結果を第1判定信号として停止指令生成部56に入力する。第1判定部52は、例えば、電圧値Vcが第1閾値以上と判定された変換器CELの個数の情報を第1判定信号として停止指令生成部56に入力する。第1閾値は、電荷蓄積素子45の電圧値Vcの定格値よりも大きく設定される。第1閾値は、例えば、電荷蓄積素子45の電圧値Vcの定格値の125%に設定される。
第1起動指令生成部53には、電圧検出器25で検出された交流電力系統2の各相の電圧値Vu、Vv、Vwと、各変換器CELのそれぞれの電荷蓄積素子45の電圧値Vcと、が入力される。第1起動指令生成部53は、停止指令生成部56に接続されている。第1起動指令生成部53は、例えば、第1判定部52で各電圧値Vcの異常が検出された場合に、入力された各電圧値Vu、Vv、Vw、Vcのそれぞれが正常か否かを判定し、正常である場合に、第1起動指令を停止指令生成部56に入力する処理を行う。第1起動指令生成部53は、例えば、各電圧値Vu、Vv、Vw、Vcのそれぞれが定格値の±15%以内である場合に、正常と判定する。
第2判定部54には、各変換器CELのそれぞれの電荷蓄積素子45の電圧値Vcが入力される。第2判定部54は、各変換器CELの電圧値Vcのそれぞれが第2閾値以上か否かを判定する。第2判定部54は、停止指令生成部56に接続されている。第2判定部54は、判定結果を第2判定信号として停止指令生成部56に入力する。第2判定部54は、例えば、各変換器CELの電圧値Vcのいずれも第2閾値未満の状態をロー、各変換器CELの電圧値Vcのいずれかが第2閾値以上の状態をハイとする第2判定信号を停止指令生成部56に入力する。
なお、本願明細書において、信号の入力及び停止には、信号の状態を変化させることも含むものとする。例えば、信号の状態をハイに設定することを「信号の入力」とし、信号の状態をローに設定することを「信号の停止」としてもよい。
第2閾値は、第1閾値よりも大きい値に設定される。第2閾値は、例えば、電荷蓄積素子45の電圧値Vcの定格値の150%に設定される。第2閾値は、例えば、電荷蓄積素子45の許容可能な最大の電圧に設定される。第2閾値は、換言すれば、電荷蓄積素子45の過電圧レベルである。第2閾値は、定格値の150%に限ることなく、電荷蓄積素子45の耐圧に応じて適宜設定すればよい。また、第1閾値は、定格値の125%に限ることなく、電荷蓄積素子45の定格値と第2閾値との間の任意の値でよい。第1閾値は、換言すれば、電荷蓄積素子45の電圧値Vcが定格値よりも上昇した電圧上昇レベルである。
第2起動指令生成部55には、各変換器CELのそれぞれの電荷蓄積素子45の電圧値Vcが入力される。第2起動指令生成部55は、停止指令生成部56に接続されている。第2起動指令生成部55は、例えば、第2判定部54で各電圧値Vcの異常が検出された場合に、入力された各電圧値Vcのそれぞれが正常か否かを判定し、正常である場合に、第2起動指令を停止指令生成部56に入力する処理を行う。第2起動指令生成部55は、例えば、各電圧値Vcのそれぞれが定格値の110%以下である場合に、正常と判定する。すなわち、第2起動指令生成部55は、各電荷蓄積素子45のいずれかが過電圧状態から自然放電などにより正常電圧に回復した場合に、正常と判定する。正常か否かの判定基準は、110%に限ることなく、第2閾値及び第1閾値よりも低い任意の値でよい。
この例では、第1判定部52及び第2判定部54のそれぞれに対応させて第1起動指令生成部53と第2起動指令生成部55とを制御回路14に設けている。これに限ることなく、例えば、1つの起動指令生成部を第1判定部52及び第2判定部54に兼用させてもよい。
停止指令生成部56は、制御信号生成部50に接続されている。停止指令生成部56は、第1判定信号及び第2判定信号を基に、変換器停止指令を生成し、変換器停止指令を制御信号生成部50に入力する。また、停止指令生成部56は、第1起動指令又は第2起動指令の入力に応答して、制御信号生成部50への変換器停止指令の入力を停止する。
停止指令生成部56は、例えば、第1判定信号を基に、電圧値Vcが第1閾値以上と判定された変換器CELの個数が、所定数を超えたか否かを判定し、所定数を超えた場合に、変換器停止指令を制御信号生成部50に入力する。停止指令生成部56は、例えば、電圧値Vcが第1閾値以上と判定された変換器CELの個数が、各アーム部22a〜22fのそれぞれにおいて3個を超えた場合に、変換器停止指令を制御信号生成部50に入力する。換言すれば、停止指令生成部56は、各アーム部22a〜22fにおいて4個以上の変換器CELの電圧値Vcが第1閾値以上となった場合に、変換器停止指令を制御信号生成部50に入力する。また、停止指令生成部56は、例えば、第2判定信号がハイになった場合に、変換器停止指令を制御信号生成部50に入力する。
制御信号生成部50は、停止指令生成部56から変換器停止指令が入力された場合、各変換器CELへの制御信号の入力を停止することにより、各変換器CELの動作を停止させる。すなわち、主回路部12による電力変換の動作を停止させる。制御信号生成部50は、停止指令生成部56から変換器停止指令が入力された場合、いわゆるゲートブロックを行う。そして、制御信号生成部50は、変換器停止指令の停止に応答して、各変換器CELの動作を再開させる。換言すれば、制御信号生成部50は、変換器停止指令の停止に応答して、各変換器CELを再起動させる。
バイパス指令生成部57には、各変換器CELのそれぞれの電荷蓄積素子45の電圧値Vcが入力される。バイパス指令生成部57は、制御信号生成部50に接続されている。バイパス指令生成部57は、各変換器CELの電圧値Vcのそれぞれが第3閾値以上か否かを判定する。そして、バイパス指令生成部57は、各変換器CELの電圧値Vcのいずれかが第3閾値以上となった場合に、その変換器CELのバイパスを指示するバイパス指令を制御信号生成部50に入力する。
制御信号生成部50は、バイパス指令が入力された場合、該当する変換器CELをバイパスさせる。この例において、制御信号生成部50は、スイッチング素子41をオン状態にし、スイッチング素子42をオフ状態にする制御信号を変換器CELに入力する。これにより、該当する変換器CELをバイパスすることができる。バイパスとは、各接続端子40a、40b間をスイッチング素子41によって導通させることである。
制御信号生成部50は、変換器CELをバイパスさせた場合、例えば、該当する変換器CELの電荷蓄積素子45の電圧値Vcが正常な範囲に復帰したとしても、該当する変換器CELのバイパス状態を継続させる。制御信号生成部50は、変換器CELをバイパスさせた場合、その変換器CELをバイパスさせたまま、残りの変換器CELを用いて主回路部12の運転を継続させる。バイパスさせた変換器CELは、例えば、点検時に主回路部12を停止させた状態で交換などの対応を行う。
第3閾値は、第1閾値と第2閾値との間に設定される。第3閾値は、例えば、電荷蓄積素子45の電圧値Vcの定格値の135%に設定される。第3閾値は、換言すれば、変換器CELのバイパスレベルである。第3閾値は、定格値の135%に限ることなく、第1閾値と第2閾値との間の任意の値でよい。
図4は、第1判定部を模式的に表すブロック図である。
図4に表したように、第1判定部52は、複数の判定回路60a〜60fを有する。第1判定部52における各判定回路60a〜60fの数は、主回路部12のアーム部の数に対応する。従って、この例において、第1判定部52は、各アーム部22a〜22fに対応する6つの判定回路60a〜60fを有する。
判定回路60aは、第1アーム部22aに対応する。判定回路60aには、第1アーム部22aの各変換器UP1、UP2…UPMの電圧値Vcが入力される。判定回路60aは、カウンタ61と、複数の比較器62(コンパレータ)と、を有する。比較器62の数は、第1アーム部22aの各変換器UP1、UP2…UPMの数Mと同じである。判定回路60aの各比較器62は、第1アーム部22aの各変換器UP1、UP2…UPMに対応して設けられる。
各比較器62は、2つの入力端子と、1つの出力端子と、を有する。各比較器62の出力端子は、カウンタ61に接続されている。各比較器62の一方の入力端子は、第1閾値(電圧上昇レベル)に設定されている。この例において、各比較器62の一方の入力端子は、電圧値Vcの定格値の125%に設定されている。各比較器62の他方の入力端子には、各変換器UP1、UP2…UPMのそれぞれの電圧値Vcが入力される。各比較器62は、入力された電圧値Vcが第1閾値未満である場合に、ローをカウンタ61に出力し、入力された電圧値Vcが第1閾値以上である場合に、ハイをカウンタ61に出力する。
カウンタ61は、各比較器62に接続されるとともに、停止指令生成部56に接続されている。カウンタ61は、各比較器62の出力のハイの数をカウントし、カウントした値を第1カウント信号count1として停止指令生成部56に入力する。すなわち、カウンタ61は、第1アーム部22aにおいて電圧値Vcが第1閾値以上となった変換器CELの数を第1カウント信号count1として停止指令生成部56に入力する。
判定回路60bは、第2アーム部22bに対応する。判定回路60cは、第3アーム部22cに対応する。判定回路60dは、第4アーム部22dに対応する。判定回路60eは、第5アーム部22eに対応する。判定回路60fは、第6アーム部22fに対応する。判定回路60b〜60fの構成は、判定回路60aの構成と実質的に同じである。図4においては、便宜的に図示を省略しているが、判定回路60b〜60fのそれぞれは、判定回路60aと同様に、カウンタ61と、複数の比較器62と、を有する。
判定回路60bは、第2アーム部22bにおいて電圧値Vcが第1閾値以上となった変換器CELの数を第2カウント信号count2として停止指令生成部56に入力する。判定回路60cは、第3アーム部22cにおいて電圧値Vcが第1閾値以上となった変換器CELの数を第3カウント信号count3として停止指令生成部56に入力する。判定回路60dは、第4アーム部22dにおいて電圧値Vcが第1閾値以上となった変換器CELの数を第4カウント信号count4として停止指令生成部56に入力する。判定回路60eは、第5アーム部22eにおいて電圧値Vcが第1閾値以上となった変換器CELの数を第5カウント信号count5として停止指令生成部56に入力する。判定回路60fは、第6アーム部22fにおいて電圧値Vcが第1閾値以上となった変換器CELの数を第6カウント信号count6として停止指令生成部56に入力する。以下、判定回路60b〜60fは、判定回路60aと実質的に同じであるから、詳細な説明は省略する。
このように、第1判定部52は、例えば、各カウント信号count1〜count6を第1判定信号として停止指令生成部56に入力する。第1判定部52の構成は、上記に限ることなく、各変換器CELの電圧値Vcのそれぞれが第1閾値以上か否かを判定可能な任意の構成でよい。
図5は、第2判定部を模式的に表すブロック図である。
図5に表したように、第2判定部54は、OR回路65と、複数の比較器66と、を有する。比較器66の数は、主回路部12の各変換器CELの数と同じである。
各比較器66は、2つの入力端子と、1つの出力端子と、を有する。各比較器66の出力端子は、OR回路65に接続されている。各比較器66の一方の入力端子は、第2閾値(過電圧レベル)に設定されている。この例において、各比較器66の一方の入力端子は、電圧値Vcの定格値の150%に設定されている。各比較器66の他方の入力端子には、各変換器CELのそれぞれの電圧値Vcが入力される。各比較器66は、入力された電圧値Vcが第2閾値未満である場合に、ローをOR回路65に出力し、入力された電圧値Vcが第2閾値以上である場合に、ハイをOR回路65に出力する。
OR回路65は、各比較器66に接続されるとともに、停止指令生成部56に接続されている。OR回路65は、各比較器66の全ての出力がローである場合に、ローを停止指令生成部56に入力し、各比較器66のいずれかの出力がハイになった場合に、ハイを停止指令生成部56に入力する。
これにより、第2判定部54は、OR回路65の出力を第2判定信号として停止指令生成部56に入力する。第2判定部54の構成は、上記に限ることなく、各変換器CELの電圧値Vcのいずれかが第2閾値以上か否かを判定可能な任意の構成でよい。
第1起動指令生成部53は、例えば、複数の比較器を用いて各電圧値Vu、Vv、Vw、Vcのそれぞれが正常な範囲内にあるか否かを比較することにより、第1起動指令を生成する。第1起動指令は、例えば、各電圧値Vu、Vv、Vw、Vcのそれぞれが正常な範囲内にある場合にハイ、各電圧値Vu、Vv、Vw、Vcのいずれかが正常な範囲から外れた場合にローとなる信号である。
第2起動指令生成部55は、例えば、複数の比較器を用いて各電圧値Vcが正常な範囲内にあるか否かを比較することにより、第2起動指令を生成する。第2起動指令は、例えば、各電圧値Vcのそれぞれが正常な範囲内にある場合にハイ、各電圧値Vcのいずれかが正常な範囲から外れた場合にローとなる信号である。
図6は、停止指令生成部と電流指令生成部とを模式的に表すブロック図である。
図6に表したように、停止指令生成部56は、OR回路70と、複数の比較器71a〜71fと、フリップフロップ72、75と、AND回路73、76と、遅延回路74、77と、OR回路78と、を有する。
各比較器71a〜71fは、第1判定部52の各判定回路60a〜60fに対応して設けられる。換言すれば、各比較器71a〜71fは、各アーム部22a〜22fに対応して設けられる。
各比較器71a〜71fは、2つの入力端子と、1つの出力端子と、を有する。各比較器71a〜71fの出力端子は、OR回路70に接続されている。各比較器71a〜71fの一方の入力端子は、電圧上昇レベルを許容する変換器CELの個数に相当する状態に設定されている。個数に相当する状態とは、例えば、個数に相当する電位やデジタル信号値などである。この例において、電圧上昇レベルを許容する変換器CELの個数は、3個である。
比較器71aの他方の入力端子は、第1判定部52の判定回路60aに接続されている。比較器71aの他方の入力端子には、第1カウント信号count1が入力される。同様に、各比較器71b〜71fの他方の入力端子は、各判定回路60b〜60fに接続され、各比較器71b〜71fには、各カウント信号count2〜6が入力される。
各比較器71a〜71fは、各カウント信号count1〜6を基に、電圧値Vcが第1閾値以上となった変換器CELの数が所定数を超えていない場合に、ローをOR回路70に出力し、所定数を超えた場合に、ハイをOR回路70に出力する。
OR回路70は、各比較器71a〜71fに接続されるとともに、フリップフロップ72のセット端子に接続されている。OR回路70は、各比較器71a〜71fの全ての出力がローである場合に、ローをフリップフロップ72に入力し、各比較器71a〜71fのいずれかの出力がハイになった場合に、ハイをフリップフロップ72に入力する。
フリップフロップ72のリセット端子は、AND回路73の出力端子に接続されている。フリップフロップ72の出力端子は、OR回路78に接続されている。また、フリップフロップ72の出力端子は、遅延回路74の一端に接続されている。遅延回路74の他端は、AND回路73の一方の入力端子に接続されている。AND回路73の他方の入力端子は、第1起動指令生成部53に接続されている。AND回路73の他方の入力端子には、第1起動指令が入力される。
フリップフロップ72は、OR回路70からハイが入力された場合に、リセット端子にハイが入力されるまで、遅延回路74及びOR回路78にハイを出力する。遅延回路74は、フリップフロップ72の出力を所定時間遅延させてAND回路73に入力する。遅延回路74の遅延時間は、例えば、数10ms程度である。
AND回路73は、第1起動指令及び遅延回路74の出力の少なくとも一方がローである場合に、フリップフロップ72のリセット端子にローを出力し、第1起動指令及び遅延回路74の出力の双方がハイとなった場合に、フリップフロップ72のリセット端子にハイを出力する。すなわち、AND回路73は、第1起動指令及び遅延回路74の出力の双方がハイとなった場合に、フリップフロップ72をリセットする。
フリップフロップ75のセット端子は、第2判定部54に接続されている。フリップフロップ75のセット端子には、第2判定信号が入力される。フリップフロップ75の出力端子は、OR回路78に接続されている。また、フリップフロップ75の出力端子は、遅延回路77の一端に接続されている。遅延回路77の他端は、AND回路76の一方の入力端子に接続されている。AND回路76の他方の入力端子は、第2起動指令生成部55に接続されている。AND回路76の他方の入力端子には、第2起動指令が入力される。AND回路76は、第2起動指令及び遅延回路77の出力の双方がハイとなった場合に、フリップフロップ75をリセットする。
OR回路78の出力端子は、制御信号生成部50に接続されている。停止指令生成部56は、OR回路78の出力を変換器停止指令として制御信号生成部50に入力する。OR回路78は、各フリップフロップ72、75の出力がいずれもローである場合に、ローを制御信号生成部50に入力し、各フリップフロップ72、75のいずれかの出力がハイになった場合に、ハイを制御信号生成部50に入力する。
図6に表した停止指令生成部56では、各アーム部22a〜22fのいずれかにおいて、電圧値Vcが第1閾値(電圧上昇レベル)以上となった変換器CELの数が所定数を超えたと各比較器71a〜71fによって比較された場合に、OR回路70の出力がハイになる。OR回路70の出力がハイになると、フリップフロップ72の出力がハイになり、OR回路78の出力もハイになる。すなわち、制御信号生成部50に変換器停止指令が入力される。
フリップフロップ72の出力がハイになった状態において、各電圧値Vu、Vv、Vw、Vcのそれぞれが正常な範囲内に戻り、第1起動指令がハイになると、フリップフロップ72がリセットされ、フリップフロップ72の出力がローになる。これにより、OR回路78の出力もローになり、制御信号生成部50への変換器停止指令の入力が停止される。この際、フリップフロップ72の出力を遅延回路74で遅延させてAND回路73に入力する。これにより、例えば、フリップフロップ72の出力がローになった後、すぐにハイに切り替わってしまうことを抑制することができる。
また、停止指令生成部56では、各変換器CELの電圧値Vcのいずれかが第2閾値(過電圧レベル)以上であると第2判定部54で判定され、第2判定信号がハイになった場合に、フリップフロップ75の出力がハイになり、OR回路78の出力もハイになる。電圧上昇レベルの検出時と同様に、制御信号生成部50に変換器停止指令が入力される。
フリップフロップ75の出力がハイになった状態において、各電圧値Vcが正常な範囲内に戻り、第2起動指令がハイになると、フリップフロップ75がリセットされ、フリップフロップ75の出力がローになる。これにより、OR回路78の出力もローになり、制御信号生成部50への変換器停止指令の入力が停止される。この際、フリップフロップ75の出力を遅延回路77で遅延させてAND回路76に入力する。これにより、例えば、フリップフロップ75の出力がローになった後、すぐにハイに切り替わってしまうことを抑制することができる。
電流指令生成部51は、dq変換部80と、NOTゲート81と、乗算器82と、演算器83と、を有する。dq変換部80には、各電力指令値P、Qが入力される。dq変換部80は、dq変換処理により、各電力指令値P、Qから有効電流指令値Iq1、及び無効電流指令値Id1を生成する。dq変換部80は、乗算器82の一方の入力端子に接続されている。dq変換部80は、生成した各電流指令値Iq1、Id1を乗算器82に入力する。
NOTゲート81は、OR回路78の出力端子と、乗算器82の他方の入力端子と、に接続されている。NOTゲート81には、変換器停止指令が入力される。NOTゲート81は、変換器停止指令を反転させて乗算器82に入力する。
乗算器82の出力端子は、演算器83に接続されている。乗算器82は、各電流指令値Iq1、Id1に対して、変換器停止指令の反転値を乗算する。そして、乗算器82は、乗算後の各電流指令値Iq2、Id2を演算器83に入力する。
乗算器82は、変換器停止指令がローである場合、各電流指令値Iq1、Id1に対して、「1」を乗算し、各電流指令値Iq2、Id2を算出する。換言すれば、乗算器82は、変換器停止指令がローである場合、各電流指令値Iq1、Id1をそのまま演算器83に入力する。一方、乗算器82は、変換器停止指令がハイである場合、各電流指令値Iq1、Id1に対して、「0」を乗算し、各電流指令値Iq2、Id2を算出する。換言すれば、乗算器82は、変換器停止指令がハイである場合、有効電流指令値及び無効電流指令値を「0」に設定する。
演算器83は、制御信号生成部50に接続されている。演算器83は、各電流指令値Iq2、Id2に対して所定の演算を施すことにより、有効電流指令値Iq及び無効電流指令値Idを生成し、各電流指令値Iq、Idを制御信号生成部50に入力する。
演算器83には、例えば、ランプ関数が用いられる。演算器83は、ランプ関数などを用いた演算処理により、変換器停止指令がハイからローに切り替わった時(NOTゲート81の出力が「0」から「1」に切り替わった時)に、各電流指令値Iq、Idを緩やかに立ち上げる。
このように、電流指令生成部51は、各変換器CELの停止時においては、各電流指令値Iq、Idを絞り、各変換器CELの動作を再開させる時においては、各電流指令値Iq、Idを緩やかに立ち上げる。換言すれば、電流指令生成部51は、各変換器CELの停止時においては、各電流指令値Iq、Idの絶対値を小さくし、各変換器CELの動作を再開させる場合に、各電流指令値Iq、Idの絶対値を徐々に大きくする。これにより、例えば、各変換器CELの動作を再開させる時の電圧変動などを抑制することができる。
各変換器CELの停止時の各電流指令値Iq、Idは、「0」に限ることなく、例えば、各電力指令値P、Qに対応する各電流指令値Iq1、Id1よりも小さい任意の値でよい。各変換器CELの動作を再開させる時の各電流指令値Iq、Idの立ち上げは、例えば、連続的に変化させてもよいし、ステップ状に変化させてもよい。
図7は、バイパス指令生成部を模式的に表すブロック図である。
図7に表したように、バイパス指令生成部57は、複数の比較器85を有する。比較器85の数は、主回路部12の各変換器CELの数と同じである。
各比較器85は、2つの入力端子と、1つの出力端子と、を有する。各比較器85の出力端子は、制御信号生成部50に接続されている。各比較器85の一方の入力端子は、第3閾値(バイパスレベル)に設定されている。この例において、各比較器85の一方の入力端子は、電圧値Vcの定格値の135%に設定されている。各比較器85の他方の入力端子には、各変換器CELのそれぞれの電圧値Vcが入力される。各比較器85は、入力された電圧値Vcが第3閾値未満である場合に、ローを制御信号生成部50に出力し、入力された電圧値Vcが第3閾値以上である場合に、ハイを制御信号生成部50に出力する。すなわち、この例において、バイパス指令生成部57は、各比較器85の出力をバイパス指令として制御信号生成部50に入力する。
このように、バイパス指令生成部57は、複数の比較器85を用いて各電圧値Vcのそれぞれが第3閾値以上か否かを比較することにより、バイパス指令を生成する。これにより、制御信号生成部50は、各比較器85の出力を基に、どの変換器CELの電圧値Vcが第3閾値以上となったかを、認識することができる。
図8は、実施形態に係る電力変換装置の動作を模式的に表すフローチャートである。
図8に表したように、電力変換装置10の制御回路14では、動作を開始すると、まず、制御信号生成部50が、各変換器CELのそれぞれの制御信号を生成し、制御信号を各変換器CELに入力することにより、各変換器CELを動作させる(図8のステップS1)。これにより、主回路部12において電力の変換が行われる。
各変換器CELが動作を開始すると、第2判定部54が、各変換器CELの電圧値Vcのそれぞれが過電圧レベル(第2閾値)以上か否かを判定する(図8のステップS2)。
第2判定部54において過電圧レベル以上が判定されると、停止指令生成部56から制御信号生成部50に変換器停止指令が入力される。制御信号生成部50は、変換器停止指令の入力に応じて各変換器CELへの制御信号の入力を停止し、各変換器CELの動作を停止させる(図8のステップS3)。
各変換器CELの動作を停止させた後、自然放電などで各変換器CELの電荷蓄積素子45の電圧値Vcが正常な範囲に復帰すると、停止指令生成部56から制御信号生成部50への変換器停止指令の入力が停止され、各変換器CELの動作が再開される(図8のステップS4)。この際、電流指令生成部51が、各電流指令値Iq、Idを緩やかに立ち上げ、各変換器CELの再起動にともなう電圧変動などを抑制する。
一方、ステップS2において、過電圧レベル未満が判定された場合には、停止指令生成部56において、電圧値Vcが電圧上昇レベル(第1閾値)以上と判定された変換器CELの個数が、所定数を超えたか否かの判定が行われる(図8のステップS5)。
所定数を超えたと判定された場合には、各変換器CELの動作が停止され、各電圧値Vu、Vv、Vw、Vcが正常な範囲に復帰した後、各変換器CELの動作が再開される。この場合にも、電流指令生成部51が、各電流指令値Iq、Idを緩やかに立ち上げ、各変換器CELの再起動にともなう電圧変動などを抑制する。
所定数を超えていないと判定された場合には、バイパス指令生成部57において、各変換器CELの電圧値Vcのそれぞれがバイパスレベル(第3閾値)以上か否かの判定が行われる(図8のステップS6)。
バイパスレベル以上と判定された場合には、バイパス指令生成部57から制御信号生成部50にバイパス指令が入力され、該当する変換器CELがバイパスされる(図8のステップS7)。そして、バイパスレベル未満と判定された場合には、ステップS1の処理に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
このように、本実施形態に係る電力変換装置10では、制御回路14が、複数の変換器CELを動作させた状態において、複数の変換器CELのいずれかの電荷蓄積素子45の電圧値Vcが過電圧レベル以上になった場合に、複数の変換器CELの動作を停止させるとともに、電圧値Vcが電圧上昇レベル以上の変換器CELの個数が所定数を超えた場合に、複数の変換器CELの動作を停止させる。
電圧値Vcに対して電圧上昇レベルを設定することにより、過電圧レベルのみを設定する場合に比べて、電荷蓄積素子45の放電に必要となる時間を短くすることができる。すなわち、各変換器CELの動作の停止時間を短くすることができる。従って、本実施形態に係る電力変換装置10では、高い運用性を得ることができる。
また、電力変換装置10では、電圧値Vcが電圧上昇レベル以上の変換器CELの個数が所定数を超えた場合に、複数の変換器CELの動作を停止させる。従って、ノイズなどに起因する誤検出によって意図せず各変換器CELの動作が停止してしまうことを抑制し、高い信頼性を得ることもできる。
また、制御回路14は、複数の変換器CELを動作させた状態において、複数の変換器CELのいずれかの電荷蓄積素子45の電圧値Vcがバイパスレベル以上になった場合に、該当する変換器CELをバイパスする。これにより、単独の変換器CELの電荷蓄積素子45の電圧上昇を抑制することができる。例えば、1つの変換器CELの電圧値Vcが過電圧レベルに達して、全ての変換器CELの動作が停止してしまうことを抑制することができる。
また、制御回路14は、各電流指令値Iq、Id、Idcに基づいて各変換器CELの動作を制御するとともに、各変換器CELの停止時においては、各電流指令値Iq、Idの絶対値を小さくし、各変換器CELの動作を再開させる場合に、各電流指令値Iq、Idの絶対値を徐々に大きくする。これにより、例えば、各変換器CELの動作を再開させる時の電圧変動などを抑制することができる。
図9(a)〜図9(e)は、実施形態に係る電力変換装置の別の動作を模式的に表すグラフ図である。
図9(a)は、交流電力系統2のU相の交流電圧の電圧値Vuの一例を模式的に表している。
図9(b)は、交流電力系統2のU相の交流電流の電流値Iuの一例を模式的に表している。
図9(c)は、第1アーム部22a(U相上アーム)の各変換器CELの電荷蓄積素子45の電圧値Vcの一例を模式的に表している。図9(c)では、便宜的に、第1アーム部22aに含まれる各変換器UP1、UP2…UPMのうちの4つの変換器CELの電圧値Vcを図示している。
図9(d)は、第1アーム部22aのアーム電流の電流値Ia1の一例を模式的に表している。
図9(e)は、直流送電線3、4に流れる直流電流の電流値Idcの一例を模式的に表している。
図9(a)〜図9(e)では、時刻t1において、交流電力系統2のU相に地絡事故が発生した状態を模式的に表している。交流電力系統2に地絡事故が発生した状態で各変換器CELを動作させると、各変換器CELの電圧値Vcが徐々に上昇する場合がある(図9(a)〜図9(e)の時刻t1〜t2)。
制御回路14は、電圧値Vcが電圧上昇レベルVrise以上の変換器CELの個数が、所定数(この例では3個)を超えた場合に、各変換器CELの動作を停止させる(図9(a)〜図9(e)の時刻t2)。
図9(a)〜図9(e)では、時刻t3において、交流電力系統2の地絡事故が復帰した状態を模式的に表している。制御回路14は、各変換器CELの動作の停止から所定時間の経過の後、各電圧値Vu、Vv、Vwを基に、交流電力系統2の正常を確認し、正常である場合には、各変換器CELの動作を再開させる(図9(a)〜図9(e)の時刻t4)。この際、制御回路14は、各変換器CELの動作の停止に応じて各電流指令値Iq、Idを絞り、各変換器CELの動作の再開に応じて各電流指令値Iq、Idを緩やかに立ち上げる(図9(a)〜図9(e)の時刻t4〜t5)。
所定時間は、例えば、数十ミリ秒程度(10ms以上100ms以下)である。この場合、各変換器CELの電圧値Vcは、あまり低下せず、電圧上昇レベルVrise付近のままとなる。交流電力系統2が正常である場合には、例えば、各変換器CELを動作させ、各変換器CELの電圧値Vcをバランスさせることにより、各電荷蓄積素子45を自然放電させる場合よりも速く各電圧値Vcを正常な範囲に復帰させることができる可能性がある。
このように、この例において、制御回路14は、電圧上昇レベルVriseに基づいて各変換器CELの動作を停止させた後、交流電力系統2の各電圧値Vu、Vv、Vwを基に、各変換器CELの電圧値Vcが正常な範囲に復帰するよりも前に、各変換器CELの動作を再開させる。制御回路14は、例えば、各変換器CELの動作を再開させた後、各電圧値Vcが均等になるように各変換器CELを動作させるバランス制御を行う。これにより、各変換器CELの電圧値Vcを正常な電圧にバランスさせた上で、主回路部12の運転を継続することが可能となる。
制御回路14は、例えば、各変換器CELの動作を再開させた後、各変換器CELのいずれかの電圧値Vcが過電圧レベル以上になった場合に、各変換器CELの動作を再び停止させる。あるいは、各変換器CELの動作を再開させた後、電圧値Vcが電圧上昇レベルVrise以上の変換器CELの個数が増えた場合に、各変換器CELの動作を再び停止させてもよい。
各変換器CELのいずれかの電圧値Vcが過電圧レベル以上になって各変換器CELの動作が停止した場合、各変換器CELの電圧値Vcを正常な範囲まで放電させるまでに、例えば、数分間かかってしまう場合がある。これに対し、この例では、数十ミリ秒程度の短い停止時間で各変換器CELの動作を再開させることができる。この例では、各変換器CELの停止時間をより短くし、電力変換装置10の運用性をより向上させることができる。系統事故時などに1つの変換器CELの電圧値Vcが上昇した場合などにおいても、各変換器CELの短期間の停止のみで電圧上昇を抑制し、各変換器CELの長時間の停止を抑制することが可能となる。
図10は、変換器の変形例を模式的に表すブロック図である。
図10に表したように、この例において、変換器CELは、第3スイッチング素子43と、第4スイッチング素子44と、をさらに含む。第3スイッチング素子43、第4スイッチング素子44には、第1スイッチング素子41、第2スイッチング素子42と実質的に同じ素子が用いられる。
第4スイッチング素子44の一対の主端子は、第3スイッチング素子43の一対の主端子に対して直列に接続される。また、第3スイッチング素子43及び第4スイッチング素子44は、第1スイッチング素子41及び第2スイッチング素子42に対して並列に接続される。電荷蓄積素子45は、第1スイッチング素子41及び第2スイッチング素子42に対して並列に接続されるとともに、第3スイッチング素子43及び第4スイッチング素子44に対して並列に接続される。
第3スイッチング素子43には、一対の主端子に対して逆並列に整流素子43dが接続されている。第4スイッチング素子44には、一対の主端子に対して逆並列に整流素子44dが接続されている。
変換器CELの第1接続端子40aは、第1スイッチング素子41と第2スイッチング素子42との間に接続されている。第2接続端子40bは、第3スイッチング素子43と第4スイッチング素子44との間に接続されている。この例において、第2接続端子40bは、第3スイッチング素子43を介して第1スイッチング素子41の第2スイッチング素子42に接続された主端子と反対側の主端子に接続される。すなわち、この例において、各スイッチング素子41〜44は、フルブリッジ接続されている。この例において、変換器CELは、フルブリッジ回路である。ドライバ回路46は、入力された制御信号に基づいて、各スイッチング素子41〜44のオン・オフを切り替える。
このように、MMC型の主回路部12に用いられる変換器CELは、ハーフブリッジ回路でもよいし、フルブリッジ回路でもよい。フルブリッジ回路の変換器CELをバイパスする場合には、スイッチング素子41、43をオン状態にし、スイッチング素子42、44をオフ状態にする。もしくは、スイッチング素子41、43をオフ状態にし、スイッチング素子42、44をオン状態にする。これにより、フルブリッジ回路の変換器CELにおいても、各接続端子40a、40b間を各スイッチング素子41〜44によってバイパスすることができる。
図11は、主回路部の変形例を模式的に表すブロック図である。
図11に表したように、この例の主回路部12aでは、図1に表した変圧器6、及びバッファリアクトル23a〜23fが省略され、これらの代わりに、3巻線トランス111〜113が設けられている。
3巻線トランス111は、第1アーム部22aと第2アーム部22bとの間に設けられている。3巻線トランス111は、一次巻線111aと、二次巻線111bと、三次巻線111cと、を有する。3巻線トランス111の一次巻線111aは、交流電力系統2に接続されている。二次巻線111bは、上側アームである第1アーム部22aの負端子に接続されている。三次巻線111cは、下側アームである第2アーム部22bの正端子に接続されている。
3巻線トランス112は、第3アーム部22cと第4アーム部22dとの間に設けられている。3巻線トランス112は、一次巻線112aと、二次巻線112bと、三次巻線112cと、を有する。3巻線トランス112の一次巻線112aは、交流電力系統2に接続されている。二次巻線112bは、上側アームである第3アーム部22cの負端子に接続されている。三次巻線112cは、下側アームである第4アーム部22dの正端子に接続されている。
3巻線トランス113は、第5アーム部22eと第6アーム部22fとの間に設けられている。3巻線トランス113は、一次巻線113aと、二次巻線113bと、三次巻線113cと、を有する。3巻線トランス113の一次巻線113aは、交流電力系統2に接続されている。二次巻線113bは、上側アームである第5アーム部22eの負端子に接続されている。三次巻線113cは、下側アームである第6アーム部22fの正端子に接続されている。
また、各3巻線トランス111〜113では、二次巻線111bと三次巻線111cとの中性点、二次巻線112bと三次巻線112cとの中性点、及び二次巻線113bと三次巻線113cとの中性点のそれぞれが、互いに接続されている。
図11に表した主回路部12aも、図1に表した主回路部12と同様の動作で交直変換を行うことができる。この例の主回路部12aでは、主回路部12に比べてバッファリアクトル23a〜23fなどを省略することができ、部品点数を削減することができる。例えば、電力変換装置10の大型化やコスト増を抑制することができる。
上記各実施形態では、主回路部12、12aにMMC型の電力変換器を用いている。主回路部12、12aは、MMC型に限ることなく、複数の変換器CELを直列に接続する他の方式の電力変換器でもよい。
電力変換装置10は、直流送電システムに限ることなく、交流から直流への変換及び直流から交流への変換が必要な他の任意のシステムなどに適用してもよい。電力変換装置10による交直変換は、交流から直流及び直流から交流の双方に限ることなく、交流から直流又は直流から交流の一方のみでもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
2…交流電力系統、 3、4…直流送電線、 6…変圧器、 10…電力変換装置、 12、12a…主回路部、 14…制御回路、 20a、20b…直流端子、 21a〜21c…第1〜第3交流端子、 22a〜22f…第1〜第6アーム部、 23a〜23f…バッファリアクトル、 24a〜24f…電流検出器、 25…電圧検出部、 25a…第1検出系統、 25b…第2検出系統、 26、27…信号線、 40a、40b…第1、第2接続端子、 41〜44…第1〜第4スイッチング素子、 45…電荷蓄積素子、 46…ドライバ回路、 47…電圧検出器、 50…制御信号生成部、 51…電流指令生成部、 52…第1判定部、 53…第1起動指令生成部、 54…第2判定部、 55…第2起動指令生成部、 56…停止指令生成部、 57…バイパス指令生成部、 60a〜60f…判定回路、 61…カウンタ、 62…比較器、 65…OR回路、 66…比較器、 70…OR回路、 71a〜71f…比較器、 72、75…フリップフロップ、 73、76…AND回路、 74、77…遅延回路、 78…OR回路、 80…dq変換部、 81…NOTゲート、 82…乗算器、 83…演算器83、 85…比較器、 111〜113…3巻線トランス、 111a、112a、113a…一次巻線、 111b、112b、113b…二次巻線、 111c、112c、113c…三次巻線、 CEL…変換器

Claims (5)

  1. 直列に接続された複数の変換器を有し、前記複数の変換器によって、交流電力から直流電力への変換及び直流電力から交流電力への変換の少なくとも一方の交直変換を行う主回路部と、
    前記複数の変換器の動作を制御する制御回路と、
    を備え、
    前記複数の変換器は、ハーフブリッジ接続又はフルブリッジ接続された複数のスイッチング素子と、前記複数のスイッチング素子に並列に接続された電荷蓄積素子と、前記電荷蓄積素子の電圧値を検出して前記制御回路に入力する電圧検出器と、を有し、
    前記制御回路は、前記複数の変換器を動作させた状態において、前記複数の変換器のいずれかの前記電圧値が過電圧レベル以上になった場合に、前記複数の変換器の動作を停止させるとともに、前記電圧値が前記過電圧レベルよりも低い電圧上昇レベル以上の前記変換器の個数が所定数を超えた場合に、前記複数の変換器の動作を停止させる電力変換装置。
  2. 前記制御回路は、前記複数の変換器を動作させた状態において、前記複数の変換器のいずれかの前記電圧値が前記過電圧レベルと前記電圧上昇レベルとの間のバイパスレベル以上になった場合に、該当する前記変換器をバイパスする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 前記交流電力の交流電圧の電圧値を検出して前記制御回路に入力する電圧検出器をさらに備え、
    前記制御回路は、前記電圧上昇レベルに基づいて前記複数の変換器の動作を停止させた場合、前記交流電圧の電圧値が正常な範囲に復帰した後、前記複数の変換器の動作を再開させる請求項1又は2に記載の電力変換装置。
  4. 前記制御回路は、前記交流電力の交流電流の電流指令値に基づいて前記複数の変換器の動作を制御するとともに、前記複数の変換器の停止時においては、前記電流指令値の絶対値を小さくし、前記複数の変換器の動作を再開させる場合に、前記電流指令値の絶対値を徐々に大きくする請求項3記載の電力変換装置。
  5. 直列に接続された複数の変換器を有し、前記複数の変換器によって、交流電力から直流電力への変換及び直流電力から交流電力への変換の少なくとも一方の交直変換を行う主回路部と、
    前記複数の変換器の動作を制御する制御回路と、
    を備え、
    前記複数の変換器は、ハーフブリッジ接続又はフルブリッジ接続された複数のスイッチング素子と、前記複数のスイッチング素子に並列に接続された電荷蓄積素子と、前記電荷蓄積素子の電圧値を検出して前記制御回路に入力する電圧検出器と、を有する電力変換装置の制御方法であって、
    前記複数の変換器を動作させた状態において、前記複数の変換器のいずれかの前記電圧値が過電圧レベル以上になった場合に、前記複数の変換器の動作を停止させる工程と、
    前記電圧値が前記過電圧レベルよりも低い電圧上昇レベル以上の前記変換器の個数が所定数を超えた場合に、前記複数の変換器の動作を停止させる工程と、
    を有する電力変換装置の制御方法。
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