JP6637787B2 - 転がり軸受 - Google Patents
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Description
特許文献3には、長期の軸受寿命を実現しつつ、回転トルクを低減することができる転がり軸受が開示されている。
具体的には、損失正接tanδが0.2以下であることで、各ボール4がグリース7にわずかに接触したときに取り去られるグリース7の量が適切となり、潤滑剤の供給性が適正となる。しかし、損失正接tanδが0.2より大きい場合は、グリースの粘性が高くなり、グリースがボールに引き摺られてしまうため、各ボールの一回の接触あたりに取り去られるグリースの量が多くなり、供給過多となる。そのため、回転トルクが増大するとともに、グリースが早く減少するため、良好な潤滑性能を維持できる期間も短くなる。一方、損失正接tanδが0.1より小さいと、グリースの弾性が高くなるため、外輪と内輪との間の軸受空間にグリースを適正な量および形状で充填することが困難となる。以上のような理由により、グリース7の損失正接tanδは、0.1以上0.2以下の値であることが好ましいのである。
R1−NHCONH−R2−NHCONH−R3・・・(1)
ここで、R1、R3は脂肪族炭化水素基でも脂環族炭化水素基でも芳香族炭化水素基でもよく、炭素数に特に限定はない。R2は、芳香族炭化水素基であり、フェニル基が1個もしくは2個置換したものである。これらを合成する際に使用する原料には、アミン化合物とイソシアネート化合物を用いる。アミン化合物として、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、ヘキアデシルアミン、オクタデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミンなどに代表される脂肪族アミンや、ヘキシルアミンなどに代表される脂環式アミンの他に、アニリン、p−トルイジン、エトキシフェニルアミンなどに代表される芳香族アミンが用いられる。イソシアネート化合物として、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、オクタデカンジイソシアネート、デカンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネートが用いられる。脂肪族アミンと芳香族アミンをアミン原料に用いて、芳香族イソシアネートとで合成する脂肪−芳香族ジウレア化合物を用いることが好ましい。
次に、本発明の実施例および比較例について説明する。実施例および比較例では、種々のグリースを作製し、その動的粘弾性の評価試験を行い、さらに各グリースを用いて転がり軸受を作製し、その高速回転トルク特性の試験を行った。なお、転がり軸受としては、図1〜3に示す実施形態に係る転がり軸受1と同じの構造のものを作製した。このようにグリースを外輪の内周面側に充填した転がり軸受を特殊封入軸受と呼ぶこととする。また、実施形態に係る転がり軸受1と同様の構造を有するが、グリースについては、外輪と内輪との間の軸受空間内に、これらの両方に接触するようにグリースを充填した転がり軸受も作製した。このような転がり軸受を通常封入軸受と呼ぶこととする。
測定条件は、ギャップを0.5mmに設定した直径25mmのパラレルプレート間に測定対象のグリースを挟み、温度が25℃、周波数が1Hz、ひずみ量が0.07(固定)%の条件にて測定を行い、貯蔵弾性率(G’)及び損失弾性率(G”)を測定した。また、貯蔵弾性率(G’)及び損失弾性率(G”)より、式1により損失正接tanδを算出した。損失正接tanδは、数値が大きいとその物質が粘性的で、小さいと弾性的であることを意味する。
損失正接tanδ=G”/G’ (式1)
その結果、表1に示すように、実施例1〜7、比較例1〜6の損失正接tanδは0.11〜0.28の範囲となった。
2 外輪
3 内輪
4 ボール
5 保持器
6 シールド
7 グリース
8、9 軌道溝
10 取付溝
11 止輪
13 軸受空間
14 グリース付着面
15 内面
G ギャップ
Claims (6)
- 外輪と、
前記外輪の内周側に配置された内輪と、
前記外輪と前記内輪との間に設けられた複数の転動体と、
前記外輪と前記内輪との間の軸受空間内に保持されたグリースと、
を備え、
前記グリースは、前記軸受空間のうち前記外輪の内周面側に充填されており、
温度が25℃、周波数が1Hz、ひずみ量が0.07(固定)%の条件で測定した時の前記グリースの損失正接が0.1以上0.2以下の値であることを特徴とする転がり軸受。 - 前記外輪に取付けられ、前記外輪と前記内輪との間を覆うシールドを有し、前記グリースは、前記シールドの内面に付着していることを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受。
- 前記シールドと前記内輪とは離間していることを特徴とする請求項2に記載の転がり軸受。
- 前記外輪の内周面において前記グリースが付着する付着面の表面粗さが、前記シールドの前記内面の表面粗さよりも大きいことを特徴とする請求項2または3に記載の転がり軸受。
- 前記グリースは前記外輪に円周方向に沿って連続する円環状になるように充填されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の転がり軸受。
- 前記グリースは、複数のグリースが前記外輪に円周方向に沿って互いに離間して配置されるように充填されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の転がり軸受。
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