JP6634930B2 - 積層フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層フィルムの製造方法及び積層フィルムに関する。
樹脂を主成分とする基材は、寸法安定性、機械的強度、耐熱性、透明性、電気絶縁性等の諸特性を向上し易いことから、幅広い用途のフィルムとして使用されている。ここで、上記フィルムを例えばフラットパネルディスプレイの表面保護フィルム、太陽電池の保護フィルム等に適用する場合には、耐候性、耐擦傷性等を向上する目的で、上記基材のフィルムの表面に硬化膜(ハードコート層)を積層した上で使用されることが一般的である。
このような硬化膜を積層したフィルムは、基材フィルムの表面に、硬化膜を形成する組成物を塗工し、硬化させて硬化膜を形成することにより製造される。工業的には、この組成物の塗工は、1ロールのフィルムに対し連続的に行われる。この連続塗工には、例えば芯金にワイヤーを巻いたワイヤーバー等が用いられている。また、既存設備を用いて行うことができることから、上記組成物として、分散媒として水を主成分とする水系の硬化性エマルジョン組成物を用いることが検討されている(特開平09−137081号公報参照)。
しかし、硬化性エマルジョン組成物は、せん断力を受けると粘度が上昇する性質を有することに起因してか、連続塗工すると、硬化膜の膜厚が徐々に減少し、所望の膜厚の硬化膜を有する積層フィルムを得ることが困難であるという不都合がある。
特開平09−137081号公報
本発明は、上述の事情に基づいてなされたものであり、その目的は、連続塗工における硬化膜の膜厚の変動が小さい積層フィルムの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、基材フィルムに硬化性エマルジョン組成物(以下、「硬化性エマルジョン組成物(I)」ともいう)を塗工する工程(以下、「塗工工程」ともいう)を備える積層フィルムの製造方法であって、上記塗工工程において、表面に波状の凹凸を有する転造バー(以下、「転造バー(I)」ともいう)を用いることを特徴とする。
上記課題を解決するためになされた別の発明は、当該積層フィルムの製造方法により製造された積層フィルムである。
本発明の積層フィルムの製造方法によれば、硬化膜の膜厚の変動が小さい積層フィルムを得ることができる。本発明の積層フィルムは、硬化膜の膜厚の均一性に優れる。
本発明で用いられる転造バーの表面構造を示す写真である。 ワイヤーバーの表面構造を示す写真である。 本発明で用いられる転造バーの凹凸形状を示す図である。
<積層フィルムの製造方法>
当該積層フィルムの製造方法は、基材フィルムに硬化性エマルジョン組成物(I)を塗工する工程を備え、上記塗工工程において、表面に波状の凹凸を有する転造バー(I)を用いる。当該積層フィルムの製造方法によれば、硬化膜の膜厚の変動が小さい積層フィルムを得ることができる。当該積層フィルムの製造方法が上記構成を有することで上記効果を奏する理由については必ずしも明確ではないが、例えば以下のように推察することができる。すなわち、当該積層フィルムの製造方法は、塗工工程において、表面に波状の凹凸を有する転造バー(I)を用いる。従来用いられているワイヤーバーは、狭い谷底を有するので、目詰まりを起こし易いと考えられる。一方、この転造バー(I)は、表面が波状の凹凸を有するものであり、広い谷底を有するため、硬化性エマルジョン組成物(I)の成分が目詰まりし難く、バー表面の凹凸形状が連続塗工しても変化することがないためと考えられる。
当該積層フィルムの製造方法により製造される積層フィルムとしては、例えば無延伸、一軸延伸、二軸延伸のもの等が挙げられる。
無延伸の積層フィルムを製造する場合、基材フィルムとして無延伸フィルムを用いる。
一軸延伸又は二軸延伸の積層フィルムを製造する場合、当該積層フィルムの製造方法は、基材フィルムを一軸又は二軸延伸する工程(以下、「延伸工程」ともいう)を有することが好ましい。この場合、上記塗工工程は、上記延伸工程前又は途中に行うこともできる。
当該積層フィルムの製造方法は、通常、塗工工程により得られた硬化性エマルジョン組成物(I)の塗膜を加熱する工程(以下、「加熱工程」ともいう)を備える。
以下、当該積層フィルムの製造方法の各工程について詳細に説明する。
[延伸工程]
本工程では、基材フィルムを一軸又は二軸延伸する。これにより、一軸延伸フィルム又は二軸延伸フィルムが得られる。
基材フィルムとしては、例えば樹脂フィルム等が挙げられる。樹脂フィルムの主成分としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリスルホン等の樹脂が挙げられる。これらの中で、ポリエステルが好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
延伸を行う基材フィルムとしては、例えば上記樹脂をシート状に成形した未延伸樹脂フィルム等が用いられる。
上記未延伸樹脂フィルムは、例えば溶融押出法、溶融流涎法、カレンダー法等により樹脂をシート状に成形することにより得られる。上記樹脂の成形方法としては、溶融押出法が好ましい。溶融押出法に使用される成形装置としては、例えば一軸押出機、二軸押出機等が挙げられる。また、溶融押出法における溶融温度としては、例えば200℃以上300℃以下である。上記樹脂としては、ペレット状の熱可塑性樹脂が好ましい。この場合、ペレット状の熱可塑性樹脂は、予め十分に乾燥させておくとよい。シート状に成形した未延伸樹脂フィルムは、静電印加キャスト法により例えば0℃以上50℃以下の冷却ロールに巻き付けて冷却固化させることが好ましい。
上記未延伸樹脂フィルムの平均厚みとしては、例えば10μm以上1,000μm以下である。
基材フィルムを延伸する工程としては、例えば長手方向(流れ方向)に延伸する工程(以下、「延伸工程(I)」ともいう)、短手方向(幅方向)に延伸する工程(以下、「延伸工程(II)」ともいう)等が挙げられる。
未延伸樹脂フィルムを、延伸工程(I)又は延伸工程(II)により延伸することにより、一軸延伸フィルムが得られる。未延伸樹脂フィルムを、延伸工程(I)及び延伸工程(II)により延伸することにより、二軸延伸フィルムが得られる。この場合、延伸工程(I)及び延伸工程(II)の順序としては特に限定されず、延伸工程(I)後に延伸工程(II)を行っても、延伸工程(II)後に延伸工程(I)を行ってもよく、また、延伸工程(I)及び延伸工程(II)を同時に行ってもよい。
(延伸工程(I))
本工程では、基材フィルムを長手方向(流れ方向)に延伸する。長手方向に延伸する方法としては、例えば加熱したロールによって延伸する方法等が挙げられる。長手方向の延伸倍率の下限としては、2が好ましく、2.5がより好ましい。上記延伸倍率の上限としては、5が好ましく、4がより好ましい。ロール温度の下限としては、60℃が好ましく、80℃がより好ましい。ロール温度の上限としては、120℃が好ましく、100℃がより好ましい。
(延伸工程(II))
本工程では、基材フィルムを短手方向(幅方向)に延伸する。短手方向に延伸する方法としては、例えばクリップ止め等の適宜の方法によって端部を把持し、熱風ゾーンに導いて延伸する方法等が挙げられる。短手方向の延伸倍率の下限としては、2が好ましく、2.5がより好ましい。上記延伸倍率の上限としては、5が好ましく、4がより好ましい。熱風ゾーンの温度の下限としては、70℃が好ましく、80℃がより好ましい。熱風ゾーンの温度の上限としては、140℃が好ましく、120℃がより好ましい。
一軸延伸フィルムとしては、未延伸樹脂フィルムを延伸工程(I)で延伸したものが好ましい。二軸延伸フィルムとしては、未延伸樹脂フィルムを延伸工程(I)後に延伸工程(II)で延伸したものが好ましい。
[塗工工程]
本工程では、基材フィルムに硬化性エマルジョン組成物(I)を塗工する。この塗工に、表面に波状の凹凸を有する転造バー(I)を用いる。これにより、基材フィルムに積層される硬化性エマルジョン組成物(I)の塗膜が形成される。硬化性エマルジョン組成物(I)については後述する。
(転造バー(I))
転造バー(I)は、表面に波状の凹凸を有する。転造バー(I)の一例を図1に示す。「波形の凹凸」とは、凸円弧と凹円弧を接続した形状を意味する。転造バー(I)の表面形状としては、そのような形状を有する限り特に限定されず、形状が周期的であっても、非周期的であってもよいが、硬化膜の膜厚の変動をより小さくできる観点から、周期的であることが好ましい。
転造バー(I)は、上記表面形状を有するので、谷底を広くとることができ、積層フィルムの製造に硬化性エマルジョン組成物(I)を用いた場合でも目詰まりを少なくできると考えられる。一方、ワイヤーバーの一例を図2に示す。ワイヤーバーは、図2に示す形状を有するため、洗浄性が悪く、目詰まりし易い構造であると考えられる。
転造バー(I)における凹凸の波の方向は特に限定されず、転造バー(I)の長さ方向(軸方向)であっても、周方向(軸と垂直方向)であってもよいが、硬化膜の膜厚の変動をより小さくできる観点から、転造バー(I)の長さ方向が好ましい。
図3に、転造バー(I)の表面の波状の凹凸の形状(2周期分)を示す。波状の凹凸における隣り合う2つの凸部の頂点間の距離をr1、凹部の深度をr2とする。
r1の下限としては、20μmが好ましく、60μmがより好ましく、100μmがさらに好ましく、150μmが特に好ましい。r1の上限としては、500μmが好ましく、300μmがより好ましく、200μmがさらに好ましい。
r2の下限としては、例えば10μmである。r2の上限としては、60μmが好ましく、50μmがより好ましく、40μmがさらに好ましく、30μmが特に好ましい。
r1及びr2を上記範囲とすることで、硬化膜の膜厚の変動をより抑制することができる。
転造バー(I)の表面形状としては、r1とr2との関係において、r1>3r2を満たすことが好ましく、r1>3.5r2を満たすことがより好ましく、r1>4r2を満たすことがさらに好ましく、r1>4.5r2を満たすことが特に好ましい。r1とr2とが上記関係を満たすことで、硬化膜の膜厚の変動をより抑制することができる。
転造バー(I)における断面1mmあたりの面積の下限としては、0.001mmが好ましく、0.002mmがより好ましく、0.003mmがさらに好ましく、0.004mmが特に好ましい。上記面積の上限としては、0.200mmが好ましく、0.150mmがより好ましく、0.120mmがさらに好ましく、0.100mmが特に好ましい。転造バー(I)における断面1mmあたりの面積を上記範囲とすることで、硬化膜の膜厚の変動をより抑制することができる。ここで、転造バー(I)における「断面1mmあたりの面積」とは、転造バー(I)の凹凸の波の方向の断面における凸部の各頂点間を結ぶ線と各凹部とから形成される領域の面積の断面の長さ1mmあたりの値を意味する。
転造バー(I)としては、例えば円柱状の芯金を有するもの等が挙げられる。この円柱状の芯金の表面に上記波状の凹凸を有する。
転造バー(I)は、表面処理されていることが好ましい。転造バー(I)が表面処理されていることで、硬化性エマルジョン組成物(I)等による目詰まりをより低減できると考えられ、硬化膜の膜厚の変動をより抑制することができる。表面処理の方法としては、例えばめっき、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティング等が挙げられる。めっきとしては、例えば硬質クロムめっき、無電解ニッケルめっき等が挙げられる。これらの中で、硬化膜の膜厚の変動をさらに抑制できる観点から、めっき及びDLCコーティングが好ましく、硬質クロムめっき、無電解ニッケルめっき及びDLCコーティングがより好ましい。
当該積層フィルムの製造方法によれば、このような転造バー(I)を用いることで、後述するように、硬化性エマルジョン組成物(I)が、せん断力を継続して受けることにより、そのせん断粘度が増大する場合であっても、硬化膜の膜厚の均一性が高い積層フィルムを得ることができる。
塗工した硬化性エマルジョン組成物(I)から塗膜を形成するために、100℃〜140℃程度の温度で、1秒〜2分程度の時間加熱することにより、硬化性エマルジョン組成物(I)から[C]分散媒等の揮発成分を蒸発させることが好ましい。
1軸延伸フィルムを製造する場合において、延伸工程(I)を行う場合、塗工工程は、例えば延伸工程(I)前、延伸工程(I)後等に行うことができる。これらの中で、延伸工程(I)後に行うことが好ましい。
1軸延伸フィルムを製造する場合において、延伸工程(II)を行う場合、塗工工程は、例えば延伸工程(II)前、延伸工程(II)後等に行うことができる。これらの中で、延伸工程(II)後に行うことが好ましい。
2軸延伸フィルムを製造する場合において、延伸工程(I)後に延伸工程(II)を行う場合、塗工工程は、例えば延伸工程(I)前、延伸工程(I)後延伸工程(II)前、延伸工程(II)後等に行うことができる。これらの中で、延伸工程(I)後延伸工程(II)前が好ましい。
2軸延伸フィルムを製造する場合において、延伸工程(II)後に延伸工程(I)を行う場合、塗工工程は、例えば延伸工程前、延伸工程(II)後延伸工程(I)前、延伸工程(I)後等に行うことができる。これらの中で、延伸工程(II)後延伸工程(I)前が好ましい。
[加熱工程]
本工程では、塗工工程により得られた硬化性エマルジョン組成物(I)の塗膜を加熱する。これにより、加熱によって硬化性エマルジョン組成物(I)中の[A]化合物が重合し、塗膜が硬化して、硬化膜が形成される。また、延伸した基材フィルムの場合、基材フィルムの結晶配向性を促進できる。
加熱工程は、硬化性エマルジョン組成物(I)の塗膜が形成された後であればどの段階で行ってもよいが、塗膜形成直後、すなわち、延伸工程等を行なうことなく、加熱することが好ましい。
加熱工程における温度の下限としては、130℃が好ましく、160℃がより好ましく、190℃がさらに好ましく、220℃が特に好ましい。上記温度の上限としては、260℃が好ましく、240℃がより好ましい。
加熱工程の時間の下限としては、1秒が好ましく、5秒がより好ましく、15秒がさらに好ましく、30秒が特に好ましい。上記時間の上限としては、5分が好ましく、3分がより好ましく、2分がさらに好ましく、1分が特に好ましい。
形成される硬化膜の平均厚みの下限としては、0.1μmが好ましく、0.5μmがより好ましく、0.7μmがさらに好ましい。上記平均厚みの上限としては、30μmが好ましく、10μmがより好ましく、5μmがさらに好ましい。上記硬化膜の平均厚みを上記範囲とすることで、基材フィルムとの密着性をより向上できる。
硬化性エマルジョン組成物(I)が後述する[H]光ラジカル開始剤を含有する場合、上記加熱工程後等に、上記塗工工程により得られた硬化性エマルジョン組成物(I)の塗膜に光照射するとよい。上記加熱工程の前に、上記塗膜に光照射することで、[H]光ラジカル開始剤からの活性種の発生を促進することができ、硬化膜の硬度をより高めることができる。
次に、硬化性エマルジョン組成物(I)について説明する。
[硬化性エマルジョン組成物(I)]
硬化性エマルジョン組成物(I)は、当該積層フィルムの製造方法において、基材フィルムに積層される硬化膜を形成するのに用いられる。
硬化性エマルジョン組成物(I)は、通常、分散質と分散媒とを含む。上記分散質は、通常、多官能(メタ)アクリレート化合物(以下、「[A]化合物」ともいう)を主成分とし、乳化剤(以下、「[B]乳化剤」ともいう)を含有する。硬化性エマルジョン組成物(I)は、これら以外にも[D]濡れ剤、[E]無機粒子、[F]光重合開始剤、[G]熱重合開始剤、[H]重合体、有機粒子、消泡剤、防腐剤、酸化防止剤、増粘剤、可塑剤、紫外線吸収剤、色剤等のその他の成分を含有してもよい。上記分散媒は、通常、水を主成分とする(このような分散媒を、「[C]分散媒」ともいう)。以下、各成分について説明する。
([A]化合物)
[A]化合物は、多官能(メタ)アクリレート化合物である。すなわち、[A]化合物は、2以上の(メタ)アクリロイル基を有する。(メタ)アクリロイル基は、アクリロイル基(CH=CH−CO−)又はメタクリロイル基(CH=C(CH)−CO−)を意味する。[A]化合物は、[C]開始剤の存在下、加熱により重合し、得られる重合体が、硬化性エマルジョン組成物(I)により形成される硬化膜の母材となる。
[A]化合物の有する(メタ)アクリロイル基の数は、2以上であり、3以上が好ましく、3を超えることがさらに好ましい。一方、上記基の数は、20以下が好ましく、15以下がより好ましく、12以下がさらに好ましい。
2つの(メタ)アクリロイル基を有する[A]化合物としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3つの(メタ)アクリロイル基を有する[A]化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
4つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する[A]化合物としては、例えばペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートや、4つ以上の(メタ)アクリロイル基を有するオリゴエステル(メタ)アクリレート類、オリゴエーテル(メタ)アクリレート類、オリゴエポキシ(メタ)アクリレート類、ジペンタエリスリトール等の水酸基へのエチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加物のポリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
[A]化合物としては、上記化合物以外に、ウレタン基と、2つ以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能ウレタンアクリレートを用いることもできる。上記多官能ウレタンアクリレートとしては、例えばジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートとの2:1付加体(10官能ウレタンアクリレート)、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートとイソホロンジイソシアネートとの2:1付加体(6官能ウレタンアクリレート)等が挙げられる。上記多官能ウレタンアクリレートの市販品としては、例えば新中村化学工業社のUA−W2A(2官能ウレタンアクリレート)、U−6LPA(6官能ウレタンアクリレート)、日本化薬社のKAYARAD DPHA−40H(10官能ウレタンアクリレート)等が挙げられる。
[A]化合物のアクリル当量の下限としては、50g/eqが好ましく、70g/eqがより好ましく、90g/eqがさらに好ましい。一方、[A]化合物のアクリル当量の上限としては、2,000g/eqが好ましく、1,000g/eqがより好ましく、300g/eqがさらに好ましく、140g/eqが特に好ましい。[A]化合物のアクリル当量を上記範囲とすることで、硬化膜の耐擦傷性及び硬度を向上できる。ここで「アクリル当量」とは、化合物の分子量をその化合物の有する(メタ)アクリロイル基の数で除した値であり、(メタ)アクリロイル基1モル当たりの分子量を示す。
[A]化合物としては、アクリル当量1,000g/eq以下のものが特に好ましい。このように、硬化性エマルジョン組成物(I)がアクリル当量1,000g/eq以下の[A]化合物を含有することで、形成される硬化膜の硬度を顕著に向上できる。硬化性エマルジョン組成物(I)が含有する[A]化合物の全量に対するアクリル当量1,000g/eq以下の[A]化合物の割合の下限としては、50質量%が好ましい。
[A]化合物の分子量の下限としては、200が好ましく、500がより好ましい。一方、[A]化合物の分子量の上限としては、5,000が好ましく、3,000がより好ましく、2,000がさらに好ましく、1,500が特に好ましい。[A]化合物の分子量を上記範囲とすることで硬化膜の湿熱耐性をより高めることができ、その結果、湿熱環境下での透明性をより維持することができる。
[A]化合物としては、上述で例示したもの以外に、例えば特開2001−233928号公報、特開2002−012651号公報、特開2009−297271号公報、特開2015−054461号公報、特開2015−146243号公報、特開2015−147828号公報、特開2015−147952号公報等に記載の2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物なども挙げられる。
[A]化合物としては、これらの中で、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールのエチレンオキシド付加物のヘキサアクリレート、変性ヘキサアクリレート、ウレタン基と2つ以上の(メタ)アクリロイル基とを有する多官能ウレタンアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート及びポリテトラメチレングリコールジアクリレートが好ましく、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとヘキサメチレンジイソシアネートとの2:1付加体及びペンタエリスリトールトリアクリレートとイソホロンジイソシアネートとの2:1付加体がより好ましい。
硬化性エマルジョン組成物(I)が複数種の[A]化合物を含有する場合、[A]化合物の官能基数としては、2以上が好ましく、3以上がより好ましく、3を超えることがさらに好ましい。一方、上記官能基数としては、20以下が好ましく、18以下がより好ましく、15以下がさらに好ましい。
硬化性エマルジョン組成物(I)中の[A]化合物の含有量の下限としては、固形分換算で、40質量%が好ましく、51質量%がより好ましく、55質量%がさらに好ましく、60質量%が特に好ましい。一方、上記含有量の上限としては、99質量%が好ましく、97質量%がより好ましい。[A]化合物の含有量を上記範囲とすることで、硬化膜の硬度及び耐擦傷性をより向上できる。「固形分換算」とは、硬化性エマルジョン組成物(I)中の[D]分散媒以外の成分の総和に対する含有量比を意味する。
([B]乳化剤)
[B]乳化剤は、界面活性作用を示し、[A]化合物等を媒体中に分散させてエマルジョンを形成することができる化合物である。
[B]乳化剤としては、例えば下記式(1)で表される化合物等が挙げられる。
上記式(1)中、Xは、芳香環、エチレン性二重結合又はこれらの組み合わせを有する1価の基である。Rは、炭素数2〜4のアルキレン基である。nは、5〜150の整数である。複数のRは、同一でも異なっていてもよい。Rは、水素原子、−PO(OM)、−SOM又は1価のエチレン性二重結合含有基である。Mは、それぞれ独立して、水素原子、アンモニウム基又は金属原子である。
上記Xで表される1価の基が有する芳香環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環等を挙げることができる。なお、上記Xが芳香環を有する場合、この芳香環は非置換でもよく、アルキル基、アリール基、これらの組み合わせ等で置換されていてもよい。
上記Xで表される1価の基としては、下記式(2)で表される基、ビニル基、アリル基、3−ペンテニル基等のアルケニル基、(メタ)アクリロイル基、アリルエーテル基などが挙げられる。上記Xとしては、これらの中で、下記式(2)で表される基が好ましい。
上記式(2)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基である。mは、1〜3の整数である。mが2又は3の場合、複数のRは、同一でも異なっていてもよい。*は、上記式(1)における酸素原子に結合する部位を示す。
上記R及びRで表されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜3のアルキル基などが挙げられる。
上記mとしては、1及び2が好ましい。
上記Rで表される炭素数2〜4のアルキレン基としては、エチレン基、n−プロピレン基、i−プロピレン基、n−ブチレン基、i−ブチレン基等が挙げられる。
上記Rで表される1価のエチレン性二重結合含有基としては、例えばビニル基、アリル基、3−ペンテニル基等のアルケニル基、(メタ)アクリロイル基、アリルエーテル基、これらの基を置換基として有するアンモニウムイオン等のカチオンと−SO 等のアニオン基とにより形成されるイオン性基などが挙げられる。
上記Mで表される金属イオンとしては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属のイオンなどが挙げられる。
[B]乳化剤としては、上記式(1)で表される化合物以外のノニオン系乳化剤、アニオン系乳化剤等も用いることができる。
上記ノニオン系乳化剤としては、例えばポリエチレングリコール又はポリアルキレングリコールのアルキルエステル、脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビトール脂肪酸エステル、アルキルエーテル、アルキルフェニルエーテル等が挙げられる。
上記アニオン系乳化剤としては、ロジン酸カリウム、ロジン酸ナトリウム等のロジン酸塩、オレイン酸カリウム、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等の脂肪酸のナトリウム塩又はカリウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族アルコールの硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸塩などが挙げられる。
[B]乳化剤としては、反応性乳化剤を用いることもできる。上記反応性乳化剤としては、例えば上記式(1)で表される化合物のうち、上記Xで表される1価の基がエチレン性二重結合を有する化合物、上記Rが1価のエチレン性二重結合含有基である化合物、上記Xで表される1価の基がエチレン性二重結合を有し、かつ上記Rが1価のエチレン性二重結合含有基である化合物等が挙げられる。また、上記反応性乳化剤の市販品としては、例えばラテムルS−180A、ラテムルPD−104、PD−105、PD−420、PD−430(以上、花王社)、エレミノールJS−2(三洋化成社)、アクアロンKH−10、アクアロンBC−20、アクアロンRN−20、アクアロンRN−30、アクアロンRN−50(以上、第一工業製薬社)、アデカリアソープSE−10N、SR−10N(以上、ADEKA社)、Antox MS−60、RE1000(以上、日本乳化剤社)、サーフマーFP−120(東邦化学工業社)等が挙げられる。
[B]乳化剤としては、上記式(1)で表される化合物が好ましく、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩がより好ましい。
硬化性エマルジョン組成物(I)中の[B]乳化剤の含有量の下限としては、硬化性エマルジョン組成物(I)中の全固形分100質量部に対して、0.01質量部が好ましく、0.1質量部がより好ましく、0.2質量部がさらに好ましく、0.5質量部が特に好ましい。上記含有量の上限としては、30質量部が好ましく、20質量部がより好ましく、10質量部がさらに好ましい。[B]乳化剤の含有量を上記範囲とすることで、硬化膜の硬度を向上できる。
[[C]分散媒]
[C]分散媒は、水を主成分する。[C]分散媒としては、水のみを含有する分散媒でも、水及び有機溶媒を含有する混合分散媒でもよい。[C]分散媒としては、環境負荷等の観点から、水のみを含有する分散媒が好ましい。
上記有機溶媒としては、水に可溶な有機媒体であれば特に限定されないが、例えばアルコール類、エーテル類等が挙げられる。上記アルコール類としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−オクチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。上記エーテル類としては、例えばエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
[C]分散媒が有機溶媒を含有する場合、有機溶媒の含有量の上限としては、例えば10質量%である。
(その他の成分)
硬化性エマルジョン組成物(I)は、上記[A]〜[C]以外にも、さらに[D]濡れ剤、[E]無機粒子、[F]光ラジカル開始剤、[G]重合体、有機粒子、消泡剤、防腐剤、酸化防止剤、増粘剤、可塑剤、紫外線吸収剤、色剤等のその他の成分を含有してもよい。
([D]濡れ剤)
[D]濡れ剤は、硬化性エマルジョン組成物(I)を塗工する際のハジキ等を抑制し、硬化膜の均一性をより向上させることができる成分である。[D]濡れ剤は、上述の[B]乳化剤とは、機能の点で異なる。[D]濡れ剤としては、例えばシリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、アクリルポリマー系界面活性剤等が挙げられる。
[D]濡れ剤としては、例えば特開2013−18921号公報、特開2014−133807号公報、特開2014−162889号公報等に記載の濡れ剤等が挙げられる。[F]濡れ剤は、これらの濡れ剤をそのまま用いてもよく、縮合させて用いてもよい。
硬化性エマルジョン組成物(I)が[D]濡れ剤を含有する場合、硬化性エマルジョン組成物(I)中の[D]濡れ剤の含有量の下限としては、固形分換算で、0.01質量%が好ましく、0.1質量%がより好ましく、0.2質量%がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、10質量%が好ましく、5質量%がより好ましく、3質量%がさらに好ましい。[D]濡れ剤の含有量を上記範囲とすることで、硬化性エマルジョン組成物(I)を塗工する際のハジキ等をより抑制できる。
[[E]無機粒子]
[E]無機粒子は、硬化性エマルジョン組成物(I)の貯蔵安定性と、硬化膜の硬度とを向上する。
[E]無機粒子の主成分としては、例えば酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化セリウム等を挙げることができる。[E]無機粒子の主成分としては、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン及びこれらの組み合わせが好ましく、酸化ケイ素がより好ましい。なお、[E]無機粒子は、アルコキシ基、カルボキシ基、(メタ)アクリロイル基、エポキシ基等を有する化合物で表面処理されたものであってもよい。上記化合物としては、(メタ)アクリロイル基を有するシラン化合物が好ましく、メタクリロキシプロピルトリメトキシシランがより好ましい。[E]無機粒子としては、酸化ケイ素を主成分とする粒子をメタクリロキシプロピルトリメトキシシランで表面処理したものが特に好ましい。この場合、[G]無機粒子のアクリル当量としては、特に限定されないが、例えば3,000g/eq以上8,000g/eq以下である。
[E]無機粒子の体積平均粒子径の下限としては、1nmが好ましく、5nmがより好ましく、15nmがさらに好ましく、20nmが特に好ましい。一方、[E]無機粒子の体積平均粒子径の上限としては、2,000nmが好ましく、500nmがより好ましく、100nmがさらに好ましく、50nmが特に好ましい。[E]無機粒子の体積平均粒子径が上記範囲である場合、硬化性エマルジョン組成物(I)の貯蔵安定性と、形成される硬化膜の硬度とをより向上できる。また、硬化膜の透明性も向上できる。ここで「[E]無機粒子の体積平均粒子径」とは、動的光散乱式粒子径分布測定装置により測定した一次粒子のメジアン径をいう。
硬化性エマルジョン組成物(I)が[E]無機粒子を含有する場合、硬化性エマルジョン組成物(I)中の[E]無機粒子の含有量の下限としては、固形分換算で、0.01質量%が好ましく、0.1質量%がより好ましく、0.25質量%がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、99質量%が好ましく、90質量%がより好ましく、85質量%がさらに好ましく、80質量%が特に好ましい。[E]無機粒子の含有量を上記範囲とすることで、硬化性エマルジョン組成物(I)の塗工性を維持しつつ、貯蔵安定性と、形成される硬化膜の硬度とをより向上できる。
([F]光重合開始剤)
[F]光重合開始剤は、光照射によって活性種を発生し、[A]重合体の重合を促進して硬化膜の硬度を向上させることができる。
[F]光重合開始剤としては、例えばアセトフェノン、アセトフェノンベンジルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、3−メチルアセトフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1,4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、オリゴ(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−(1−メチルビニル)フェニル)プロパノン)等が挙げられる。
[F]光重合開始剤の市販品としては、例えばIrgacure184(BASF社)等が挙げられる。
[F]光重合開始剤は、水溶性化合物であっても非水溶性化合物であってもよいが、得られる硬化膜の湿熱耐性をより高め、湿熱環境下において透明性をより維持できる観点から、非水溶性が好ましい。
硬化性エマルジョン組成物(I)が[F]光重合開始剤を含有する場合、硬化性エマルジョン組成物(I)中の[F]光重合開始剤の含有量の下限としては、固形分換算で、0.01質量%が好ましく、0.1質量%がより好ましく、1質量%がさらに好ましい。上記含有量の上限としては、50質量%が好ましく、30質量%がより好ましく、10質量%がさらに好ましい。[F]光重合開始剤の含有量を上記範囲とすることで、硬化膜の硬度をより向上できる。
([G]熱重合開始剤)
[G]熱重合開始剤は、加熱によって活性種を発生し、[A]化合物の重合を促進することで、硬化膜の硬度を向上させることができる。
[G]熱重合開始剤としては、例えば
ハイドロパーオキサイド類、パーオキシエステル類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシエステル類、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシジカーボネート類、パーオキシケタール類、ケトンパーオキサイド類等の有機過酸化物;
過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;
1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオアミド]、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド等のアゾ化合物などが挙げられる。
[G]熱重合開始剤の市販品としては、例えばV−601、V−59、VF−096、VA−067、VE−073、VPS−1001、VPE−0201、V−40、VA−086、VAm110(以上、和光純薬工業社)等が挙げられる。
[G]熱重合開始剤は、水溶性化合物であっても非水溶性化合物であってもよいが、得られる硬化膜の湿熱耐性をより高め、湿熱環境下において透明性をより維持できる観点から、非水溶性が好ましい。
([H]重合体)
[H]重合体は、硬化膜と基材フィルムとの密着性を向上することができる成分である。[H]重合体は、ポリマー(例えば数平均分子量が10,000超)の他、オリゴマー(例えば数平均分子量が10,000以下)も含まれる。
[H]重合体としては、例えばPET、PEN等のポリエステルのポリマー又はオリゴマー、架橋性基を有するポリマー又はオリゴマー等が挙げられる。
上記ポリエステルとしては、例えば多塩基酸と多価アルコールとの縮合物等が挙げられる。上記多塩基酸としては、例えば無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、無水コハク酸等が挙げられる。上記多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
上記ポリエステルの市販品としては、例えばKA−5071S、KZT−8803、KT−8701、KZT−9204(以上、ユニチカ社)、バイロナールMD1200、MD1245、MD1480,MD1930,MD2000、MD1500(以上、東洋紡社)、PES−H001等のハイテックPEシリーズ(東邦化学工業社)、ニュートラック2010(花王社)、スーパーフレックス210(第一工業製薬社)、プラスコートZ730、Z760、Z592、Z687、Z690(以上、互応化学工業社)等が挙げられる。
上記ポリエステルは、カルボキシ基を有することが好ましい。ポリエステルがカルボキシ基を有することで、例えば架橋性基を有するポリマー又はオリゴマー等によって架橋構造を形成することができ、その結果、硬化膜と基材フィルムとの密着性をより向上できる。ポリエステルがカルボキシ基を有する場合、ポリエステルにおけるカルボキシ基の含有割合は、ポリエステルの酸価として表すことができ、例えば1KOHmg/g以上30KOHmg/gである。
上記架橋性基としては、例えばアミノ基(特にメラミン性のアミノ基)、オキサゾリン基、カルボジイミド基、エポキシ基、イソシアネート基等が挙げられる。上記架橋性基は、例えば基材フィルム等が有するカルボキシ基などと反応して、結合基を生ずる。
上記架橋性基を有するポリマー又はオリゴマーの市販品としては、例えばエポクロスWS−300、WS−500、WS−700、K−2000(以上、日本触媒社)、カルボジライトV−02、SV−02、V−02−L2、V−04、E−01、E−02、E−05(以上、日清紡ケミカル社)、ニカラックMW−30M、MW−30、MW−11、MX−035、MX−45、BX−4000(以上、三和ケミカル社)、H−3、MF−9等のエラストロンシリーズ(以上、第一工業製薬社)などが挙げられる。
[重合禁止剤]
重合禁止剤は、保管時等の[A]化合物の重合を抑制することで硬化性エマルジョン組成物(I)の貯蔵安定性を向上することができる。上記重合禁止剤の市販品としては、例えばp−メトキシフェノール、フェノチアジン、BHT(以上、和光純薬工業社)、IRGANOX1010、IRGANOX1035(以上、BASF社)、SumilizerGA−80(住友化学社)、キノパワーQS−30、キノパワーQS−W10(以上、川崎化成工業社)等が挙げられる。硬化性エマルジョン組成物(I)が上記重合禁止剤を含有する場合、重合禁止剤の含有量の上限としては、固形分換算で、1質量%が好ましく、0.5質量%がより好ましい。上記重合禁止剤の含有量を上記範囲とすることで、[A]化合物の重合性と、硬化性エマルジョン組成物(I)組成物の貯蔵安定性とをバランスよく向上できる。
硬化性エマルジョン組成物(I)中の分散質のメディアン径としては、0.1μm超が好ましく、0.15μm以上がより好ましく、0.2μm以上がさらに好ましい。また上記メディアン径としては、3μm以下が好ましく、2.5μm以下がより好ましく、2μm以下がさらに好ましい。硬化性エマルジョン組成物(I)中の分散質のメディアン径を上記範囲とすることで、転造バー(I)の目詰まり等をより低減できると考えられ、硬化膜の膜厚の変動をより小さくすることができる。ここで、「分散質のメディアン径」とは、レーザー回折散乱式粒子径分布測定装置で検知される分散質径の積算%の分布曲線における50体積%となる径(D50)をいう。
硬化性エマルジョン組成物(I)の25℃、せん断速度10,000/sで10分間連続測定した際の測定時間1分におけるせん断粘度η1の下限としては、1(mPa・s)が好ましく、2(mPa・s)がより好ましく、3(mPa・s)がさらに好ましく、3.5(mPa・s)が特に好ましい。上記η1の上限としては、100(mPa・s)が好ましく、80(mPa・s)がより好ましく、60(mPa・s)がさらに好ましく、50(mPa・s)が特に好ましい。
硬化性エマルジョン組成物(I)の25℃、せん断速度10,000/sで10分間連続測定した際の測定時間1分におけるせん断粘度η1に対する測定時間10分におけるせん断粘度η10の比(η10/η1)としては、1.01超が好ましく、1.03以上がより好ましく、1.06以上がさらに好ましく、1.08以上が特に好ましい。また、上記比としては、1.3以下が好ましく、1.25以下がより好ましく、1.2以下がさらに好ましい。当該積層フィルムの製造方法によれば、硬化性エマルジョン組成物(I)のせん断粘度の特性が上記範囲となるような場合でも、硬化膜の膜厚の変動をより小さくすることができ、発明の利益が大きい。
<硬化性エマルジョン組成物(I)の製造方法>
硬化性エマルジョン組成物(I)の製造方法は、[C]分散媒、[A]化合物及び[B]乳化剤を混合する工程(混合工程)を備える。硬化性エマルジョン組成物(I)の製造方法によれば、硬化性エマルジョン組成物(I)を容易かつ確実に製造できる。
硬化性エマルジョン組成物(I)の製造方法は、上記混合工程により得られた混合物に応力を付与する処理する工程(応力付与工程)をさらに備えることが好ましい。硬化性エマルジョン組成物(I)の製造方法は、上記応力付与工程をさらに備えることで、硬化性エマルジョン組成物(I)のエマルジョン安定性をより高めることができる。なお、混合工程及び応力付与工程は、同時に行ってもよい。すなわち、[D]分散媒、[A]化合物、[B]乳化剤及び[C]開始剤を混合しながら、得られた混合物に適宜応力を付与してもよい。以下、各工程について説明する。
[混合工程]
本工程では、[A]化合物、[B]乳化剤及び[C]分散媒と、必要に応じて任意成分とを混合し、混合物を得る。混合方法としては、特に限定されず、攪拌混合法等の一般的な方法を採用できる。
[応力付与工程]
本工程では、上記混合工程により得られた混合物に応力を付与する処理を行う。これにより、エマルジョンを調製する。具体的には、エマルジョンの調製は、乳化剤を用いた界面化学的手法と、プロペラミキサー、タービンミキサー、ホモミキサー、ディスパーミキサー、ウルトラミキサー、コロイドミル、高圧ホモジナイザー、超音波処理等を用いた機械的手法とを併用して応力を加えることで行う。その調製方法としては、乳化剤を水相に溶解・分散させ、撹拌下で油相を注いでいくAgent−in−water法、乳化剤を油相に溶解・分散させ、撹拌下で水相を注いでいき、途中で連続相が油相から水相に転送する転送乳化法、脂肪酸を油相に、アルカリを水相にそれぞれ溶解しておき、乳化時に水/油の界面で石鹸を生成させるNascent−soap法、乳化剤に対して、水と油を少量ずつ交互に添加する交互添加法等を採用することができる。なお、高圧ホモジナイザー処理とは、固体と液体との混合流体や2種以上液体の混合流体等を超高圧ポンプにて加圧することにより、混合、乳化及び/又は分散させる処理をいう。混合物に応力を付与する方法としては、上記油滴の油滴径を適切な範囲に調節する観点から、高圧ホモジナイザー処理が好ましい。この場合、上記油滴の油滴径をより適切な範囲に調節する観点から、高圧ホモジナイザー処理の前には超音波照射等の他の処理によって上記混合物の乳化及び分散を行わないことが好ましい。以下に、高圧ホモジナイザーを用いるエマルジョン調製方法を説明する。
高圧ホモジナイザー処理における加圧圧力の下限としては、10MPaが好ましく、20MPaがより好ましく、30MPaがさらに好ましい。上記加圧圧力の上限としては、300MPaが好ましく、270MPaがより好ましく、250MPaがさらに好ましい。また、高圧ホモジナイザー処理における処理時間の下限としては、10分が好ましく、30分がより好ましい。上記処理時間の上限としては、180分が好ましく、120分がより好ましい。高圧ホモジナイザー処理における加圧圧力及び処理時間を上記範囲とすることで、硬化性エマルジョン組成物(I)のエマルジョン安定性をより向上できる。
高圧ホモジナイザー処理における処理温度としては、各成分の変性を抑制する観点から、例えば5℃以上50℃以下である。
<積層フィルム>
当該積層フィルムは、上述の当該積層フィルムの製造方法により得られる
上記積層フィルムの平均総厚みとしては、例えば10μm以上1,000μm以下である。
上記積層フィルムの長さが99mを超える場合、積層フィルムの長さ方向に99m離れた2点(a点、b点)における硬化膜の各厚み(Ta、Tb、但しTa>Tbである)の比(Tb/Ta)の下限としては、0.85が好ましく、0.90がより好ましく、0.95がさらに好ましく、0.98が特に好ましい。上記比の上限としては、例えば1.00である。
当該積層フィルムの製造方法により得られる積層フィルムは、硬化膜の膜厚の均一性に優れるので、フラットパネルディスプレイ、太陽電池、タッチパネル等の表面保護フィルムや、反射防止フィルムなどとして好適に用いることができる。また、上述の用途以外にも、建材、車両等の様々な材料として幅広い用途で用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<硬化性エマルジョン組成物の調製>
各硬化性エマルジョン組成物の調製に用いた各成分を下記に示す。なお、表1に記載した使用量は、各成分の固形分の質量を示す。
[[A]重合性化合物]
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(分子量578.56、官能基数6)とジペンタエリスリトールペンタアクリレート(分子量524.51、官能基数5)との混合物(新中村化学工業社の「NKエステルA9550」)
[[B]乳化剤]
SF1:アニオン系乳化剤(ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステル塩、固形分濃度30質量%の水溶液(日本乳化剤社の「ニューコール707SF」))
SF2:ノニオン系乳化剤(ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル)(日本乳化剤社の「ニューコール707」)
[[C]分散媒]
[[D]濡れ剤]
D−1:シリコーン系界面活性剤(東レ・ダウコーニング社の「DOW CORNING TORAY 8019 ADDITIVE」)
[[E]無機粒子]
CSi:コロイダルシリカ分散液(扶桑化学工業社)を3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで変性した体積平均粒子径35nmのコロイダルシリカの水分散液(固形分濃度20質量%)(アクリル当量:5,000g/eq)
[[F]光重合開始剤]
F−1:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社のIrgacure184)
[調製例1〜4]
表1に記載した種類及び量の各成分を混合し、高圧ホモジナイザー(吉田機械興業社の「C−ES008C」)を用い、加圧圧力200MPa、処理時間60分、処理温度25℃の条件で高圧ホモジナイザー処理することにより、各硬化性エマルジョン組成物(J−1)〜(J−4)を調製した。
<評価>
(分散質径測定)
得られた各硬化性エマルジョン組成物(J−1)〜(J−4)について、レーザー回折散乱式粒子径分布測定装置(日機装社の「MT3000II」)を用い、分散質径の分布を測定した。この分散質径の分布の測定結果に基づき、積算%の分布曲線における50体積%を示す「メディアン径(D50)」を求めた。測定結果を表1に合わせて示す。
<積層フィルムの製造>
[実施例1〜9並びに比較例1及び2]
下記方法に従い、積層フィルムを製造した。
平均膜厚50μmのポリエステルフィルム(東洋紡社の「コスモシャインA4300」)の一方の面に、表1に記載の硬化性エマルジョン組成物を、表1に記載の仕様の塗工バーを取り付けたバーコーターによって塗布した(ライン速度:30m/分)。次に、硬化性エマルジョン組成物を塗布した樹脂フィルムを乾燥ゾーンに導いて、100℃で1分間加熱乾燥した後、高圧水銀灯(波長365nmにおける積算光量500mJ/cm)にて露光し硬化性エマルジョン組成物を硬化させることにより積層フィルムを製造した。
<評価>
上記得られた積層フィルムについて、下記方法に従い測定した。評価結果を表1に合わせて示す。
[膜厚保持率]
塗工開始後、1mの位置及び100mの位置でそれぞれフィルムを切り出し、反射分光装置(大塚電子社の「投光器MC2530、受光器MCPD3000」)により硬化膜の膜厚をそれぞれ測定した。
上記測定した各膜厚の値から、「(100mの位置における膜厚:100m連続塗工後膜厚)×100/(1mの位置における膜厚:初期膜厚)」を算出し、膜厚保持率(%)を求めた。膜厚保持性は、膜厚保持率が95%以上の場合は「○」と、90%以上95%未満の場合は「△」と、90%未満の場合は「×」と評価した。
表1の結果から明らかなように、実施例の積層フィルムの製造方法によれば、連続塗工により膜厚保持性に優れる積層フィルムを製造することができる。一方、比較例の積層フィルムの製造方法では、膜厚保持性が不十分であった。
本発明の積層フィルムの製造方法によれば、硬化膜の膜厚の変動が小さい積層フィルムを得ることができる。本発明の積層フィルムは、硬化膜の膜厚の均一性に優れる。

Claims (6)

  1. 基材フィルムに硬化性エマルジョン組成物を塗工する工程
    を備える積層フィルムの製造方法であって、
    上記塗工工程において、表面に波状の凹凸を有する転造バーを用い
    上記硬化性エマルジョン組成物が下記式(1)で表される乳化剤を含む積層フィルムの製造方法。
    (上記式(1)中、Xは、下記式(2)で表される基である。R は、炭素数2〜4のアルキレン基である。nは、5〜150の整数である。複数のR は、同一でも異なっていてもよい。R は、水素原子、−PO(OM) 、−SO M又は1価のエチレン性二重結合含有基である。Mは、それぞれ独立して、水素原子、アンモニウム基又は金属原子である。)
    (上記式(2)中、R 及びR は、それぞれ独立して、水素原子又はアルキル基である。mは、1〜3の整数である。mが2又は3の場合、複数のR は、同一でも異なっていてもよい。*は、上記式(1)における酸素原子に結合する部位を示す。)
  2. 上記転造バーの波状の凹凸における隣り合う2つの凸部の頂点間の距離r1と、凹部の深度r2とが、r1>3r2を満たす請求項1に記載の積層フィルムの製造方法。
  3. 上記転造バーが円柱状の芯金を有し、この芯金の表面に上記凹凸を有する請求項1又は請求項2に記載の積層フィルムの製造方法。
  4. 上記転造バーが、めっき、ダイヤモンドライクカーボンコーティング又はこれらの組み合わせにより表面処理されている請求項1から請求項のいずれか1項に記載の積層フィルムの製造方法。
  5. 上記硬化性エマルジョン組成物が、分散質と分散媒とを含み、この分散質のメディアン径が0.1μm超3μm以下である請求項1から請求項のいずれか1項に記載の積層フィルムの製造方法。
  6. 上記硬化性エマルジョン組成物の分散質が、非水溶性の(メタ)アクリル基含有化合物を主成分とし、分散媒が水を主成分とする請求項に記載の積層フィルムの製造方法。
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