JP6634855B2 - 走行ドラムの製造方法及び走行ドラム - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、室内でタイヤの騒音試験等を行うために使用される台上試験装置用の走行ドラムの製造方法及び走行ドラムに関する。
従来、タイヤ性能の試験方法として、タイヤが走行可能な路面部を有する走行ドラムを具えた台上試験装置による試験方法が知られている。
この走行ドラムの路面部は、例えば、走行ドラムの外周面に未硬化の組成物を充填・硬化させて製造されていた。具体的には、図5(a)に示されるように、先ず、外周面d1を型枠bにより複数の外周面部eに区画し、次に、この外周面部eから未硬化の組成物cの脱落を抑制するため、例えば、最も上部に配された外周面部e1に未硬化の組成物cを充填して硬化させる。次に、図5(b)に示されるように、この組成物cが十分に硬化した後、外周面部e1を形成する軸方向の型枠b1を取り除き、この外周面部e1と隣り合う外周面部e2を最も上部に移動・固定させる。次に、外周面部e2に未硬化の組成物cを充填して硬化させる。そして、図5(c)に示されるように、軸方向の型枠b1の除去工程と異なる外周面部eへの未硬化の組成物cの充填・硬化工程とを繰り返して、ドラム円周方向にのびる路面部aが製造された。
しかしながら、このような製造方法では、図6に示されるように、軸方向の型枠b1によって、外周面部eに形成された組成物のドラム軸方向にのびる端面f1は、滑らかな面で形成されていた。このため、ドラム円周方向に隣り合う組成物c、c同士が馴染まず、これら組成物c、c間には、端面f1を含みドラム軸方向にのびる幅wの大きな継ぎ目fが形成されていた。このような路面部aは、継ぎ目f、及び、継ぎ目fと継ぎ目fとの間の平滑部gでその特性やきめ深さが大きく異なる。従って、従来の台上試験装置では、ドラム円周方向において、例えば、騒音や軸力等のテスト結果が大きく変化するので、タイヤ性能を精度良く試験できないという問題があった。
特開2015−135289号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出なされたもので、タイヤが走行する路面部の製造方法を改善して、タイヤ性能、例えば、タイヤの騒音試験等を精度良く試験できる走行ドラムの製造方法を提供することを主たる目的としている。
本発明は、円盤状のドラム本体と、前記ドラム本体のドラム円周方向にのびる外周面に配されかつタイヤが走行可能な路面部とを含む台上試験装置用の走行ドラムを製造するための方法であって、
前記ドラム本体に、前記外周面からドラム半径方向に突出してドラム円周方向にのびかつドラム軸方向に距離を隔てて配された一対の周方向枠、及び、前記一対の周方向枠を継ぎかつドラム円周方向に距離を隔てて設けられる複数の軸方向枠を含む型枠を設置することにより前記外周面を少なくとも1つの外周面部に区画する区画工程と、前記路面部を構成する未硬化の組成物を、前記1つの外周面部に充填する第1の充填工程と、前記充填された前記組成物が硬化する前に、前記1つの外周面部を形成する少なくとも一方の前記軸方向枠を取り除く枠除去工程と、前記枠除去工程で取り除かれた前記軸方向枠に接していた前記組成物を取り除く組成物除去工程と、前記未硬化の組成物を、前記枠除去工程で取り除かれた前記軸方向枠側で前記1つの外周面部と隣り合う前記外周面部に充填する第2の充填工程とを含むことを特徴とする。
本発明に係る走行ドラムの製造方法は、前記組成物除去工程が、前記外周面の展開図において、前記枠除去工程で取り除かれた前記軸方向枠側の前記組成物の端面が、ドラム軸方向に非直線状で形成されるのが望ましい。
本発明に係る走行ドラムの製造方法は、前記組成物が、骨材を含み、前記組成物除去工程は、前記外周面部に充填された前記組成物が、ドラム円周方向において、前記枠除去工程で取り除かれた前記軸方向枠から前記骨材の最大粒径の0.5倍以上の長さで取り除かれるのが望ましい。
本発明に係る走行ドラムの製造方法は、前記枠除去工程、前記組成物除去工程、及び、前記組成物除去工程で前記組成物が取り除かれた前記外周面部とは前記枠除去工程で取り除かれた前記軸方向枠側で隣り合う前記外周面部に、前記未硬化の組成物が充填される充填工程が繰り返されるのが望ましい。
本発明に係る走行ドラムの製造方法は、前記外周面部に前記未硬化の組成物を充填した後、前記組成物の上面を均す工程を含むのが望ましい。
本発明は、円盤状のドラム本体と、前記ドラム本体のドラム円周方向にのびる外周面に配されかつタイヤが走行可能な路面部とを含む台上試験装置用の走行ドラムであって、前記路面部は、ドラム円周方向に離間した少なくとも2以上の継ぎ目を有し、前記継ぎ目は、ドラム軸方向に非直線状でのびていることを特徴とする。
本発明の走行ドラムの製造方法は、区画工程と、第1の充填工程と、枠除去工程と、組成物除去工程と、第2の充填工程とを含んでいる。区画工程は、円盤状のドラム本体の外周面に、型枠を設置することにより外周面を少なくとも1つの外周面部に区画する。型枠は、ドラム円周方向にのびかつドラム軸方向に距離を隔てて配された一対の周方向枠、及び、一対の周方向枠を継ぎかつドラム円周方向に距離を隔てて設けられる複数の軸方向枠を含んでいる。第1の充填工程は、路面部を構成する未硬化の組成物を、1つの外周面部に充填する。枠除去工程は、充填された組成物が硬化する前に、1つの外周面部を形成する少なくとも一方の軸方向枠を取り除く。組成物除去工程は、枠除去工程で取り除かれた軸方向枠に接する組成物を取り除く。第2の充填工程は、未硬化の組成物を、枠除去工程で取り除かれた軸方向枠側で1つの外周面部と隣り合う外周面部に充填する。
このように取り除かれる軸方向枠に接する組成物が取り除かれるので、残余の組成物のドラム軸方向にのびる端面は、粗い面として形成される。これにより、残余の組成物と第2の充填工程で充填された組成物とが、この端面において良く馴染ので、この隣り合う組成物間で形成される継ぎ目は、その幅が小さくなる。従って、本発明によれば、ドラム円周方向に亘って、路面部のきめ深さやその特性が均一化されるので、路面部から生じる騒音や振動等を含むタイヤ性能を精度よく試験することができる。
本発明の一実施形態の走行ドラムを具えた台上試験装置を示す斜視図である。 本実施形態の区画工程を示す走行ドラムの斜視図である。 (a)、(b)は、本実施形態の第1の充填工程、枠除去工程、及び、組成物除去工程を示す外周面の展開図である。 (a)、(b)は、本実施形態の第2の充填工程等を説明する外周面の展開図である。 (a)〜(c)は、従来の路面部の製造方法を説明する走行ドラムの斜視図である。 図5の製造方法で製造された路面部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1に示されるように、本発明で製造される走行ドラム2を具えた台上試験装置(以下、単に「装置」ということがある。)1は、例えば、室内でタイヤTの性能を試験するための装置である。本実施形態の装置1では、例えば、騒音性能、ユニフォミティ、振動性能等の種々の試験が可能である。
本実施形態の装置1で走行されるタイヤTは、特に限定されるものではなく、例えば、重荷重用タイヤ、乗用車用タイヤ又は自動二輪車用タイヤなど種々のカテゴリーの空気入りタイヤや、空気入りタイヤとは異なる構造を有するエアレスタイヤ等が採用される。
装置1は、走行ドラム2、走行ドラム2を駆動させる駆動具3、及び、タイヤTを保持する保持具4を含んでいる。
駆動具3は、走行ドラム2を回転させるほぼ水平にのびるドラム回転軸3Aと、ドラム回転軸3Aを駆動させる電動機等(図示せず)を具えるケーシング3Bとを含んでいる。本実施形態のドラム回転軸3Aは、ケーシング3B内部で片持ち支持されているが、両端が支持される態様でも良い。
保持具4は、片持ちでタイヤTを回転可能に保持するほぼ水平にのびる支持軸4Aと、支持軸4Aを保持する基台4Bとを含んでいる。
支持軸4Aは、走行ドラム2よりも上方に配されており、タイヤTのトレッド面T1を走行ドラム2の上に接触させることができる。基台4Bは、例えば、走行ドラム2とタイヤTとを離間及び押圧させる図示しない昇降装置を具えている。基台4Bには、支持軸4Aを上下に移動させるための開口Kが設けられている。
本実施形態の走行ドラム2は、ドラム円周方向にのびる外周面5aを有する円盤状のドラム本体5と、タイヤTが走行可能な路面部6とを含んでいる。ドラム本体5の外周面5aは、本実施形態では、ドラム軸方向に同一の外径でのびている。路面部6は、本実施形態では、ドラム本体5の外周面5aに形成されドラム半径方向に高さを有している。本実施形態の路面部6は、ドラム円周方向に1周している。
路面部6の外面6aは、ドラム軸3cを含む断面において、水平面と平行にのびている。なお、外面6aは、ドラム半径方向外側に凸となる滑らかな円弧状面で形成されても良い。
次に、このような走行ドラム2の路面部6の製造方法が説明される。本実施形態の製造方法は、区画工程と、第1の充填工程と、枠除去工程と、組成物除去工程と、第2の充填工程とを含んでいる。
本実施形態の路面部6は、ISO路面規格の粒度曲線(ISO10844の付属書C設計のガイドラインに記載のアスファルト混合物の粒度曲線許容範囲参照)に合わせたものにより構成されるのが望ましい。路面部6は、本実施形態では、骨材8と結合材(図示省略)とを調合させた未硬化の組成物7を硬化させて形成される。
骨材8は、例えば、その粒径が10mm以上の石からなる第1骨材8aと、第1骨材8aよりも粒径が小さい川砂等からなる第2骨材(図示せず)とを含んでいる。結合材は、骨材8との結合強度やドラム本体5の外周面5aとの結合強度を確保する観点からエポキシ系樹脂が使用されている。
路面部6の製造方法としては、先ず、ドラム本体5が準備される。このドラム本体5は、例えば、ドラム回転軸3Aを水平とした状態で回転可能に保持されている。
次に、区画工程が行われる。図2には、ドラム本体5の斜視図が示されている。図2に示されるように、区画工程では、ドラム本体5の外周面5aに型枠13が設置されることによって、外周面5aが、型枠13によって囲まれた少なくとも1つの外周面部10に区画される。
型枠13は、ドラム本体5の外周面5aからドラム半径方向の外側に突出している。型枠13は、一対の周方向枠14と、複数本の軸方向枠15とを含んでいる。
各周方向枠14は、本実施形態では、ドラム円周方向に連続してのびており、環状体に形成されている。各周方向枠14、14は、ドラム軸方向に距離を隔てて配される。本実施形態の一対の周方向枠14、14は、外周面5aのドラム軸方向の端縁5eから内側に控えた位置に設けられている。
本実施形態の各軸方向枠15は、一対の周方向枠14、14間を継いで、それぞれドラム円周方向に距離を隔てて配されている。これにより、ドラム本体5の外周面5aは、1対の周方向枠14、14と、ドラム円周方向に隣り合う軸方向枠15、15とによって外周面部10が区分される。外周面部10は、ドラム円周方向に複数個形成される。
ドラム円周方向に隣り合う軸方向枠15のドラム円周方向の距離Lは、走行ドラム2の生産性を考慮して決定される。前記距離Lが過度に大きい場合では、充填される未硬化の組成物7がドラム本体5から脱落するおそれがある。
軸方向枠15は、それぞれ前記距離Lを異ならせてドラム円周方向に配置されるのが望ましい。これにより、例えば、路面部6を構成するドラム円周方向で隣り合う組成物7、7間に形成される継ぎ目12(図4に示す)を通過するときに生じる同期的な騒音や振動等の重畳が軽減される。
本実施形態の型枠13は、断面が矩形状である。型枠13は、例えば、木材等の木質材料が望ましい。周方向枠14及び軸方向枠15は、外周面5aと両面テープや接着材で取り外し容易に接着されるのが望ましい。
次に、第1の充填工程が行われる。図3(a)は、このように形成された1つの外周面部10aが、他の外周面部10に比して最も上方に配されたときの外周面5aの展開図である。図3(a)に示されるように、先ず、1つの外周面部10aが上向きに配置され、例えば、ドラム本体5が回転しないように固定される。このとき、路面部6を構成するための未硬化の組成物7が準備されている(図示省略)。
次に、上向きに配された1つの外周面部10a内に未硬化の組成物7が充填される。このとき、未硬化の組成物7は、型枠13によって安定的に保持される。
次に、本実施形態では、例えば、敷ならしゲージやローラー等の均し成形機(図示せず)を用いて、組成物7に圧力を作用させて組成物7の上面を均す均し工程が行われる。また、本実施形態では、均し工程の代わり、又は均し工程に加えて、均し成形機よりも大きい圧力で未硬化の組成物7が押圧し得るタンピングランマ等の転圧機(図示せず)を用いた圧縮工程が行われても良い。これにより、路面部6が、所定の外面形状に形成される。このように、本実施形態では、未硬化の組成物7の充填後、均し工程や圧縮行程を行うのが望ましい。
次に、枠除去工程が行われる。枠除去工程は、組成物7が充填された外周面部10を形成する軸方向枠15が、組成物7の硬化前に取り除かれる。本実施形態の枠除去工程では、図3(b)に示されるように、両側の軸方向枠15a、15bが取り除かれる。なお、このような態様に限定されるものではなく、例えば、一方の軸方向枠15のみを組成物7の硬化前に取り除いても良い。組成物7の硬化前では、軸方向枠15を容易に取り除くことができる。
次に、組成物除去工程が行われる。組成物除去工程は、枠除去工程で取り除かれた軸方向枠15に接していた部分の組成物7が取り除かれる。即ち、本実施形態では、充填された組成物7は、外周面部10に残される残存組成物7aと、外周面部10から取り除かれかつ残存組成物7aのドラム円周方向両側の一対の除去組成物7b、7bとに区分される。このように取り除かれた軸方向枠15に接する組成物が取り除かれるので、残存組成物7aのドラム軸方向にのびる端面7eは、周方向枠14、14間を継ぐ粗い面として形成される。これにより、残存組成物7aと後に行われる第2の充填工程で充填される組成物7とが、この端面7eにおいて良く馴染ので、この隣り合う組成物7、7間の端面7eを含んで形成される継ぎ目12(図4(a)に示される)は、その幅が小さくなる。本実施形態では、残存組成物7aの骨材8と、第2の充填工程で充填される組成物7の骨材8とが充分に絡みあって馴染む。従って、本発明によれば、ドラム円周方向に亘って、路面部6のきめ深さやその特性を均一化できるので、路面部6から生じる騒音や振動等を含むタイヤ性能を精度よく試験することができる。
また、組成物除去工程を行う理由は、均し工程や圧縮行程において、組成物7には、押圧による圧力が作用しているところ、軸方向枠15近傍の組成物7と、ドラム円周方向中央側の組成物7とでは、この圧力が大きく異なる。このため、軸方向枠15に接していた組成物7を取り除くことにより、残存組成物7aに作用する圧力を均一化することができるので、後の第2の充填工程で充填される未硬化の組成物7と残存組成物7aとを、さらに、馴染ませることができる。本実施形態では、組成物除去工程は、組成物7の完全な硬化前に行われる。
このような組成物除去工程は、端面7eを粗く仕上げるため、例えば、作業員の手によって行うのが望ましい。他方、組成物除去工程では、例えば、電動や油圧による切断工具等を用いて、組成物7をドラム軸方向に直線状に取り除くことは望ましくない。このような手法では、骨材8が切断されるおそれがあり、骨材8は鋭い形状となるので、求める路面形状とならない可能性がある。
本実施形態の組成物除去工程では、外周面の展開図において、残存組成物7aの取り除かれた軸方向枠15側の端面7eが、ドラム軸方向に非直線状に形成されるのが望ましい(図4(a)に示される)。このような端面7eは、後の工程で充填される未硬化の組成物7と残存組成物7aとを、一層、馴染ませることができる。本実施形態では、残存組成物7aのドラム円周方向両側の端面7e、7eが、ドラム軸方向にジグザグ状に形成されている。
組成物除去工程では、除去組成物7bのドラム円周方向の長さLaは、組成物7の骨材8の最大粒径の50%以上が望ましい。即ち、除去組成物7bのドラム円周方向の長さLaが組成物7の骨材8の最大粒径の50%未満の場合では、残存組成物7aにおいて、その端面7e側に作用する圧力と、そのドラム円周方向の中央側に作用する圧力との差が大きいままとなる。これにより、第2の充填工程で充填される未硬化の組成物7と、残存組成物7aとが十分に馴染まなくなるおそれがある。このような観点より、除去組成物7bのドラム円周方向の長さLaは、組成物7の骨材8の最大粒径の200%〜400%程度が望ましい。除去組成物7bのドラム円周方向の長さLaとは、取り除かれた軸方向枠15と、残存組成物7aの端面7eとの間のドラム円周方向の最大長さである。
次に、第2の充填工程が行われる。第2の充填工程は、枠除去工程で取り除かれた軸方向枠15側で、第1の充填工程で組成物7が充填された外周面部10aと隣り合う外周面部10bに、未硬化の組成物7を充填する。本実施形態では、外周面部10bが、他の外周面部10に比して最も上部に配置され、ドラム本体5が回転しないように固定される。図4(a)は、外周面部10bが、このように配置されている展開図である。そして、外周面部10bに、未硬化の組成物7が充填される。このとき充填される組成物7は、残存組成物7aと、残存組成物7aの一方の端面7e(本図では、上側)に隣接する軸方向枠15cとの間に配される。
本実施形態では、第1の充填工程で充填された組成物7と、第2の充填工程で充填された組成物7とが、ともに未硬化の状態で硬化される。このため、残存組成物7aの端面7eと第2の充填工程で充填された組成物7とが、より一層、馴染むようになるので、継ぎ目12の幅が小さくなり、路面部6のきめ深さやその特性が均一化される。従って、本実施形態の製造方法では、路面部6から生じる騒音や振動等を含むタイヤ性能を精度よく試験することができる。
次に、本実施形態では、第2充填工程で充填された未硬化の組成物7が外周面5aから脱落しない程度まで硬化させて、残存組成物7aの他方の端面7e(本図では、下側)に隣接する周方向部10cを、他の外周面部10に比して最も上部に配置して固定する。図4(b)は、周方向部10cが、最も上部に配置された展開図である。次に、周方向部10cに未硬化の組成物7が充填される。このとき充填される組成物7は、未硬化の残存組成物7aと、他方の端面7eに隣接する軸方向枠15dとの間に配される。
そして、枠除去工程、組成物除去工程、及び、組成物除去工程で組成物7が取り除かれた外周面部10とは枠除去工程で取り除かれた軸方向枠15側で隣り合う外周面部10に、未硬化の組成物7が充填される充填工程が繰り返される。このようにして、ドラム円周方向に1周分のびる路面部6が形成される。このとき、充填される組成物7とドラム円周方向で隣り合う、前段階で充填された組成物7は、未硬化の状態であるのが望ましい。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施し得る。
本実施形態の製造方法によって走行ドラムの路面部が製造された。そして、その路面部のきめ深さについてテストされた。路面部のきめ深さのテスト方法としては、JIS D8301の附属書Fに規定された「体積法による舗装面のマクロのきめ深さの測定」、いわゆるサンドパッチ法が採用される。比較として、図5及び図6に示される従来の製造方法で製造される路面部のきめ深さが用いられる。ドラム本体や型枠の形状や材料、組成物の材料は、実施例、従来例ともに同じである。 また、枠除去工程及び組成物除去工程を除いて、共に同じ工程で製造される。
<各路面部のきめ深さ>
本実施形態の製造方法で製造された路面部では、残存組成物の端面上と前記端面からドラム円周方向に2/L離間した位置とのきめ深さが計測され、これらの差が算出された。従来例の製造方法で製造された路面部では、継ぎ目と平滑部とのきめ深さが計測され、これらの差が算出された。結果は、タイヤ周方向で異なる10点での平均値である。結果が以下に示される。
<本実施形態の製造方法で製造された路面部>
残存組成物の端面上のきめ深さ:2.12mm
上記端面からドラム円周方向に2/L離間した位置のきめ深さ:2.32mm
きめ深さの差:0.20mm
<従来例の製造方法で製造された路面部>
継ぎ目のきめ深さ:2.13mm
平滑部のきめ深さ:2.79mm
きめ深さの差:0.66mm
この結果より、本実施形態の製造方法で製造された路面部は、従来例の製造方法で製造された路面部よりもきめ深さの差が小さいので優れていることが理解できる。また、このように製造された路面部を有するドラムを用いて、タイヤ振動性能テスト、タイヤ騒音性能テストを行ったが、本実施形態の製造方法で製造された路面部の方が、優れていた。
2 走行ドラム
5 ドラム本体
5a 外周面
6 路面部
7 組成物
10 外周面部
13 型枠
14 周方向枠
15 軸方向枠

Claims (6)

  1. 円盤状のドラム本体と、前記ドラム本体のドラム円周方向にのびる外周面に配されかつタイヤが走行可能な路面部とを含む台上試験装置用の走行ドラムを製造するための方法であって、
    前記ドラム本体に、前記外周面からドラム半径方向に突出してドラム円周方向にのびかつドラム軸方向に距離を隔てて配された一対の周方向枠、及び、前記一対の周方向枠を継ぎかつドラム円周方向に距離を隔てて設けられる複数の軸方向枠を含む型枠を設置することにより前記外周面を少なくとも1つの外周面部に区画する区画工程と、
    前記路面部を構成する未硬化の組成物を、前記1つの外周面部に充填する第1の充填工程と、
    前記充填された前記組成物が硬化する前に、前記1つの外周面部を形成する少なくとも一方の前記軸方向枠を取り除く枠除去工程と、
    前記枠除去工程で取り除かれた前記軸方向枠に接していた前記組成物を取り除く組成物除去工程と、
    前記未硬化の組成物を、前記枠除去工程で取り除かれた前記軸方向枠側で前記1つの外周面部と隣り合う前記外周面部に充填する第2の充填工程とを含むことを特徴とする走行ドラムの製造方法。
  2. 前記組成物除去工程は、前記外周面の展開図において、前記枠除去工程で取り除かれた前記軸方向枠側の前記組成物の端面が、ドラム軸方向に非直線状で形成される請求項1記載の走行ドラムの製造方法。
  3. 前記組成物は、骨材を含み、
    前記組成物除去工程は、前記外周面部に充填された前記組成物が、ドラム円周方向において、前記枠除去工程で取り除かれた前記軸方向枠から前記骨材の最大粒径の0.5倍以上の長さで取り除かれる請求項1又は2に記載の走行ドラムの製造方法。
  4. 前記枠除去工程、前記組成物除去工程、及び、前記組成物除去工程で前記組成物が取り除かれた前記外周面部とは前記枠除去工程で取り除かれた前記軸方向枠側で隣り合う前記外周面部に、前記未硬化の組成物が充填される充填工程が繰り返される請求項1乃至3のいずれかに記載の走行ドラムの製造方法。
  5. 前記外周面部に前記未硬化の組成物を充填した後、前記組成物の上面を均す工程を含む請求項1乃至4のいずれかに記載の走行ドラムの製造方法。
  6. 円盤状のドラム本体と、前記ドラム本体のドラム円周方向にのびる外周面に配されかつタイヤが走行可能な路面部とを含む台上試験装置用の走行ドラムであって、
    前記路面部は、ドラム円周方向に離間した少なくとも2以上の継ぎ目を有し、
    前記継ぎ目は、ドラム軸方向に非直線状でのびていることを特徴とする走行ドラム。
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