JP6631584B2 - インダクタ及びインダクタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インダクタ及びインダクタの製造方法に関する。
環状の磁性体コアと、磁性体コアに巻回されたコイルとを有するインダクタが知られている。この種のインダクタのコイルとして、1ターン未満の複数のコイル片と、複数のコイル片のうち磁性体コアの周方向に隣り合うコイル片同士を電気的に接続する基板とにより構成されているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−57044号公報
ところで、上記のように複数のコイル片及び基板を互いに接合して形成されるコイルでは、1ターン分のコイルが形成される場合、そのコイルの両端における他の1ターン分のコイルとの接続箇所以外に1つの接続箇所が形成される。このような接続箇所は、コイルの抵抗値を増大させる。
本発明の目的は、コイルの抵抗値の低減を可能とするインダクタ及びインダクタの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するインダクタの製造方法は、環状の磁性体コアと、前記磁性体コアに巻回されるコイルとを備えるインダクタの製造方法であって、前記磁性体コアは、内側面、外側面、前記内側面と前記外側面とを繋ぐ第1端面、及び前記内側面と前記外側面とを繋ぐと共に前記第1端面と対向する第2端面を有しており、前記磁性体コアに巻回される1ターン分の長さを有し、前記磁性体コアの前記内側面、前記外側面、及び前記第1端面を覆うことが可能な形状の第1コイル片及び第2コイル片を前記磁性体コアの周囲に配置する第1の工程と、前記第2コイル片において、前記磁性体コアの前記第2端面よりも前記磁性体コアの中心軸に沿って突出する突出部により前記第2端面を覆うように前記第2コイル片を折り曲げ、前記第2コイル片の接合面を前記第1コイル片の接合部に接触させる第2の工程と、前記第2コイル片の接合面及び前記第1コイル片の前記接合部を接合して前記コイルの少なくとも一部を形成する第3の工程とを含む。
この構成によれば、第2の工程において第2コイル片の突出部を磁性体コアの第2端面を覆うように折り曲げることにより第2コイル片が磁性体コアの内側面、第1端面、外側面、及び第2端面を連続的に巻回されるようになる。これにより、1ターン分毎のコイルの両端の接続箇所以外の接続箇所が形成されない。したがって、接続箇所が少なくなるので、コイルの抵抗値を低減できる。
上記インダクタの製造方法においては、前記第3の工程において、前記第2コイル片の前記接合面及び前記第1コイル片の前記接合部を溶融して形成した溶着部により前記接合面及び前記接合部を接合することが好ましい。
この構成によれば、溶着部が第1コイル片及び第2コイル片のそれぞれと同一の金属材料により形成されるようになるため、溶着部と第1コイル片との間や、溶着部と第2コイル片との間に、異種金属同士の接合で現れやすい界面が生じにくくなる。したがって、例えば、はんだ等の接合材を用いて第1コイル片及び第2コイル片を接合する場合に比べ、コイルの抵抗値を低減できる。
上記インダクタの製造方法においては、前記第2の工程において、前記第2コイル片の前記突出部を前記第1コイル片の前記接合部に向けて折り曲げることにより、前記第2コイル片の前記接合面を前記第1コイル片の前記接合部に接触させることが好ましい。
この構成によれば、第2コイル片の1つの突出部を磁性体コアの第2端面を覆うように折り曲げることにより第2コイル片の接合面が第1コイル片の接合部に接触する、すなわち第2コイル片の突出部を1回折り曲げるだけで1ターン分のコイルを形成できる。このため、第2コイル片が磁性体コアの第2端面を覆うように折り曲げられ、かつ第1コイル片の接合部が第2端面から突出し、接合部が突出部に向けて折り曲げられることにより第2コイル片の接合面と第1コイル片の接合部が接触する場合に比べ、第1コイル片及び第2コイル片を折り曲げる回数が少なくなる。したがって、コイルを容易に形成できる。
上記インダクタの製造方法においては、前記第2の工程において、前記第2コイル片の前記突出部の先端と前記第1コイル片の前記接合部とを嵌め合わせて前記第1コイル片の前記接合部の側面に前記第2コイル片の前記接合面を接触させることが好ましい。
この構成によれば、第2コイル片の突出部と第1コイル片の接合部とが嵌め合わされるため、第2コイル片の突出部を折り曲げたときのスプリングバックによって第2コイル片の接合面と第1コイル片の接合部との接触位置が移動することを制限できる。
上記インダクタの製造方法においては、前記第2コイル片として前記接合面の面積が当該第2コイル片の平均断面積よりも大きいものを用いることが好ましい。
この構成によれば、第2コイル片の接合面の面積が第2コイル片の平均断面積よりも大きいため、その分だけ第1コイル片の接合部の側面と第2コイル片の接合面との接触面積を大きくすることができる。したがって、第1コイル片と第2コイル片との接合部分における抵抗値を小さくすることができる。なお、本明細書において、平均断面積とは、部材の体積を電流経路(長さ)で除算した結果の値である。ここで、電流経路(長さ)とは、部材の中心軸を通る経路(長さ)である。
上記インダクタの製造方法においては、前記第1コイル片として前記接合部に段部が形成されているものを用い、前記第2の工程において、前記第2コイル片の前記突出部を折り曲げて前記第1コイル片の前記段部に当接するように前記第2コイル片の前記突出部と前記第1コイル片の前記接合部とが嵌め合わされることが好ましい。
この構成によれば、第2コイル片の突出部が段部によって第1コイル片に対して位置決めされた状態で第1コイル片の接合部に嵌め合わされるため、第2コイル片の突出部と第1コイル片の接合部とを接合する際の位置ずれを抑制できる。
上記インダクタの製造方法においては、前記第1コイル片として前記接合部が円柱状であるものを用い、前記第2コイル片として前記接合面が当該第2コイル片の前記突出部の先端に設けられて前記第1コイル片の前記接合部に嵌め合わされる凹円柱面であるものを用いることが好ましい。
この構成によれば、第2コイル片の突出部と第1コイル片の接合部とがなす角度、すなわち、第1コイル片の接合部の軸まわりにおける第2コイル片の突出部の位置が変化したとしても、第1コイル片の接合部の側面と第2コイル片の接合面との接触面積は変化しないか、変化したとしても僅かである。このため、第1コイル片と第2コイル片との配置における自由度が高くなる。したがって、第1コイル片の接合部と嵌め合わされる第2コイル片の突出部との間の位置関係にばらつきがあったとしても、そうしたばらつきに起因する上記接触面積の減少、ひいては第2コイル片の接合面と第1コイル片の接合部との間の接合部分における抵抗値の増大を抑制できる。
上記インダクタの製造方法においては、前記第2の工程において、前記磁性体コアに電気的絶縁性を有する絶縁部材が取り付けられ、前記第2コイル片の前記突出部を折り曲げることにより前記第2コイル片の前記突出部と前記磁性体コアとの間に絶縁部材を挟み込むことが好ましい。
この構成によれば、第2コイル片の突出部が折り曲げられるときに突出部は絶縁部材を押圧する。言い換えれば、第2コイル片の突出部が折り曲げられるときに突出部は磁性体コアを直接的に押圧しない。したがって、第2コイル片の突出部が磁性体コアを押圧することに起因する磁性体コアの破損を抑制できる。
上記インダクタの製造方法においては、前記第2の工程において、前記磁性体コアに前記第2コイル片の前記突出部を支持するための支持治具が取り付けられ、前記第2コイル片の前記突出部を折り曲げた後、前記第2コイル片の前記突出部と前記磁性体コアとの間に挟み込まれた前記支持治具を引き抜くことが好ましい。
この構成によれば、第2コイル片の突出部が折り曲げられるときに突出部は支持治具を押圧する。言い換えれば、第2コイル片の突出部が折り曲げられるときに突出部は磁性体コアを直接的に押圧しない。したがって、第2コイル片の突出部が磁性体コアを押圧することに起因する磁性体コアの破損を抑制できる。加えて、支持治具が引き抜かれることにより、インダクタの重量増加を抑制できる。
上記インダクタの製造方法においては、前記第1の工程において、前記第2コイル片の前記突出部が前記磁性体コアの前記外側面側に配置され、前記第1コイル片の前記接合部が前記磁性体コアの前記内側面側に配置され、前記第2の工程において、前記第2コイル片の前記突出部を前記内側面側に向けて折り曲げることにより、前記第2コイル片の前記接合面を前記第1コイル片の前記接合部に接触させることが好ましい。
この構成によれば、第2コイル片の突出部が磁性体コアの外側から内側に向けて折り曲げられるため、突出部を折り曲げるための折り曲げ工具(プレス機によって突出部を折り曲げる場合には上型)は、磁性体コアの外側に配置される。このため、磁性体コアの内側に折り曲げ工具等が配置される場合に比べ、折り曲げ工具等を配置しやすいので、突出部を折り曲げやすい。したがって、コイルを容易に形成できる。
上記インダクタの製造方法においては、前記第1の工程において、前記第2コイル片の前記突出部が前記磁性体コアの前記内側面側に配置され、前記第1コイル片の前記接合部が前記磁性体コアの前記外側面側に配置され、前記第2の工程において、前記第2コイル片の前記突出部を前記外側面側に向けて折り曲げることにより、前記第2コイル片の前記接合面を前記第1コイル片の前記接合部に接触させることが好ましい。
この構成によれば、磁性体コアの周方向において磁性体コアの外側面側は、内側面側よりもスペースが大きくなるため、例えば複数ターンのコイルの場合、すなわち磁性体コアの周方向において接合面及び接合部のそれぞれが複数並べられる場合に、周方向に隣り合う接合面同士及び接合部同士の絶縁距離を大きくすることができる。
上記課題を解決するインダクタは、環状の磁性体コアと、前記磁性体コアに巻回されたコイルと、を有し、前記磁性体コアは、内側面、外側面、前記内側面と前記外側面とを繋ぐ第1端面、及び前記内側面と前記外側面とを繋ぐと共に前記第1端面と対向する第2端面を有し、前記コイルは、1ターン分の長さを有する第1コイル片及び1ターン分の長さを有する第2コイル片を含み、前記第1コイル片及び前記第2コイル片は、前記磁性体コアの前記内側面、前記第1端面、前記外側面、及び前記第2端面を取り囲み、前記第1コイル片及び前記第2コイル片の一方は、その先端に前記第1コイル片及び前記第2コイル片の他方と接合する接合部を有し、前記第1コイル片及び前記第2コイル片の他方は、その先端に前記接合部と接触する接合面を有する。
この構成によれば、第1コイル片及び第2コイル片が磁性体コアの内側面、第1端面、外側面、及び第2端面を連続的に巻回されることにより、1ターン分のコイルの両端部以外に接続箇所が形成されない。したがって、接合箇所が少なくなるので、コイルの抵抗値を低減できる。
上記インダクタにおいて、前記第1コイル片及び前記第2コイル片は、前記接合部の側面と前記接合面との間の溶着部を介して接合されていることが好ましい。
この構成によれば、溶着部が第1コイル片及び第2コイル片のそれぞれと同一の金属材料により形成されるようになるため、溶着部と第1コイル片との間や、溶着部と第2コイル片との間に、異種金属同士の接合で現れやすい界面が生じにくくなる。したがって、例えば、はんだ等の接合材を用いて第1コイル片及び第2コイル片を接合する場合に比べ、コイルの抵抗値を低減できる。
上記インダクタにおいて、前記第1コイル片及び前記第2コイル片の他方の前記接合面の面積は、前記第1コイル片及び第2コイル片の他方の平均断面積よりも大きいことが好ましい。
この構成によれば、第1コイル片の接合面の面積が第1コイル片の平均断面積よりも大きいため、その分だけ第2コイル片の接合部の側面と第1コイル片の接合面との接触面積を大きくすることができる。したがって、第1コイル片と第2コイル片との接合部分における抵抗値を小さくすることができる。
上記インダクタにおいて、前記第1コイル片及び前記第2コイル片の一方の前記接合部は円柱状であり、前記第1コイル片及び前記第2コイル片の他方の前記接合面は、前記第1コイル片及び前記第2コイル片の他方の先端に設けられて前記第1コイル片及び前記第2コイル片の一方の前記接合部に嵌め合わされた凹円柱面であることが好ましい。
この構成によれば、第1コイル片及び第2コイル片の一方の接合部と他方の接合面とがなす角度、すなわち、接合部の軸まわりにおける第1コイル片及び第2コイル片の他方の位置が変化したとしても、接合部の側面と接合面との接触面積は変化しないか、変化したとしても僅かである。このため、第1コイル片と第2コイル片との配置における自由度が高くなる。したがって、第1コイル片及び第2コイル片の一方の接合部と嵌め合わされる他方の突出部との間の位置関係にばらつきがあったとしても、そうしたばらつきに起因する上記接触面積の減少、ひいては接合面と接合部との間の接合部分における抵抗値の増大を抑制できる。
上記インダクタにおいて、前記接合部及び前記接合面は、前記磁性体コアの前記第2端面側、かつ前記内側面側又は前記外側面側に位置し、前記第1コイル片及び前記第2コイル片の他方における前記第2端面を覆う部分と前記磁性体コアの前記第2端面との間に介在し、電気的絶縁性を有する絶縁部材をさらに備え、前記絶縁部材は、前記磁性体コアの前記内側面側及び前記外側面側のうち前記接合部及び前記接合面が位置する側とは反対側の前記第2端面の端部を覆っていることが好ましい。
この構成によれば、第1コイル片及び第2コイル片の他方は、絶縁部材と接触することにより磁性体コアと接触することが抑制される。したがって、絶縁部材によって第1コイル片及び第2コイル片の他方が磁性体コアを直接的に押圧することを抑制できる。
上記インダクタにおいて、前記接合部及び前記接合面は、前記磁性体コアの前記内側面よりも内側に位置していることが好ましい。
この構成によれば、第1コイル片及び第2コイル片を磁性体コアの外側面から第2端面を覆うように折り曲げるための折り曲げ工具(プレス機によって第1コイル片及び第2コイル片を折り曲げる場合には上型)は、磁性体コアの外側に配置される。このため、磁性体コアの内側に折り曲げ工具等が配置される場合に比べ、折り曲げ工具等を配置しやすいので、突出部を折り曲げやすい。したがって、コイルを容易に形成できる。
上記インダクタにおいて、前記接合部及び前記接合面は、前記磁性体コアの前記外側面よりも前記磁性体コアの外側に位置していることが好ましい。
この構成によれば、磁性体コアの外側面側は、内側面側よりもスペースが大きくなるため、例えば複数ターンのコイルの場合、すなわち磁性体コアの周方向において接合面及び接合部のそれぞれが複数並べられる場合に、周方向に隣り合う接合面の絶縁距離及び接合部の絶縁距離のそれぞれを大きくすることができる。
本発明のインダクタ及びインダクタの製造方法によれば、コイルの抵抗値を低減できる。
インダクタの第1実施形態を示す斜視図。 インダクタの第1実施形態を示す分解斜視図。 インダクタの第1実施形態を示す概略平面図。 図3の4−4線の概略断面図。 図3の斜視図。 第2コイルの一部分を拡大した分解斜視図。 インダクタの製造方法を示すフローチャート。 インダクタの製造方法を示す説明図。 インダクタの製造方法を示す説明図。 (a)及び(b)はインダクタの製造方法を示す説明図。 (a)及び(b)はインダクタの製造方法を示す説明図。 (a)及び(b)はインダクタの製造方法を示す説明図。 インダクタの製造方法を示す説明図。 インダクタの製造方法を示す説明図。 インダクタの第2実施形態における第2コイル片を示す斜視図。 インダクタの第2実施形態における第1及び第2コイル片を示す斜視図。 インダクタの第2実施形態を示す概略平面図。 インダクタの第3実施形態を示す概略平面図。 (a)及び(b)はインダクタの製造方法を示す説明図。 インダクタの第4実施形態を示す概略分解斜視図。 インダクタの第4実施形態を示す概略断面図。 インダクタの第5実施形態を示す概略平面図。 インダクタの第5実施形態を示すコア及び第1〜第5コイル片の分解斜視図。 (a)及び(b)はインダクタの製造方法を示す説明図。 (a)〜(c)は変形例のインダクタの第1及び第2コイル片を示す一部斜視図。 (a)〜(c)は変形例のインダクタの製造方法を示す説明図。 (a)〜(c)は変形例のインダクタの製造方法を示す説明図。 (a)及び(b)は変形例のインダクタの概略断面図。
以下、インダクタ及びインダクタの製造方法の各実施形態について図面を参照して説明する。なお、添付図面は、理解を容易にするために構成要素を拡大して示している場合がある。また、構成要素の寸法比率は、実際のものと、又は別の図面中のものと異なる場合がある。
(第1実施形態)
図1〜図14を参照して、インダクタ及びインダクタの製造方法の第1実施形態について説明する。
図1及び図2に示すように、インダクタ1は、直方体状のケース10と、ケース10に収容されたコア30、第1コイル40A及び第2コイル40Bと、ケース10に取り付けられた第1〜第4電極端子21〜24とを備える。ケース10は、第1〜第4電極端子21〜24が取り付けられる第1ケース11と、第1ケース11に取り付けられる第2ケース12とを有する。ケース10は、例えばポリフェニレンサルファイド樹脂などの樹脂やセラミックスから構成されている。
第1〜第4電極端子21〜24は、第1ケース11の底部13の下面に取り付けられている。第1〜第4電極端子21〜24は、金属製の板材からなり、底部13の下面から側面にかけて折り曲げられた形状を有する。第1〜第4電極端子21〜24は、底部13の四隅に配置されている。
図2に示すように、コア30は、環状の磁性体コアである。より詳細には、コア30は、平面視において一対の直線部31と、一対の直線部31の一方の端部同士を連結する第1曲部32と、一対の直線部31の他方の端部同士を連結する第2曲部33とから形成される長円状である。コア30を周方向に対して垂直な平面で切った断面形状は、矩形状である。図2に示すとおり、コア30は、軸方向に表裏の関係となる第1端面30a及び第2端面30bを有する。またコア30は、内側面30c及び外側面30dを有する。第1端面30a及び第2端面30bは、内側面30cと外側面30dとを繋いでいる。第1端面30aは、第1ケース11の底部13に対向している。第2端面30bは、第1端面30a及び第2ケース12の天板14に対向している。
コア30は、例えば、ソフトフェライト、鉄などの金属系材料、金属磁性体から構成されている。金属系の材料を使用した場合、コア30の表面には絶縁シートを貼り付けたり、絶縁剤を塗布したりするなどして絶縁被膜を形成することが好ましい。
コア30には、第1コイル40A及び第2コイル40Bが巻回されている。第1コイル40Aは、第1〜第5コイル片41A〜45A、第1電極用部材46A、第2電極用部材47A、及び接続片48Aから構成されている。第2コイル40Bは、第1〜第5コイル片41B〜45B、第1電極用部材46B、第2電極用部材47B、及び接続片48Bから構成されている。第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bは、円形状の断面を有する。第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの各線径は、互いに等しい。第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの各線径は、例えば2mmである。なお、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの各線径は任意に変更可能であり、例えば2mm未満、例えば1mmであってもよい。
各電極用部材46A,46B,47A,47Bは、円柱形状を有し、第1ケース11の底部13に立設されている。各電極用部材46A,46B,47A,47Bは、その下端部の一部が第1〜第4電極端子21〜24に接触する位置まで第1ケース11の底部13に埋め込まれる。第1電極用部材46Aは、第1電極端子21に電気的に接続される。第2電極用部材47Aは、第2電極端子22に電気的に接続される。これにより、第1コイル40Aは、第1電極端子21及び第2電極端子22と電気的に接続される。第1電極用部材46Bは、第3電極端子23に電気的に接続される。第2電極用部材47Bは、第4電極端子24に電気的に接続される。これにより、第2コイル40Bは、第3電極端子23及び第4電極端子24と電気的に接続される。各電極用部材46A,46B,47A,47Bは、それぞれ第1〜第4電極端子21〜24と、例えば、かしめ等の機械的、又は接合材により電気的に接続されている。各電極用部材46A,46B,47A,47Bの線径は、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの各線径と等しい。
各接続片48A,48Bは、四角柱状を有する。各接続片48A,48Bは、コア30の第2端面30bを覆うように延びている。接続片48Aは、第5コイル片45Aと第2電極用部材47Aとを接続する。接続片48Bは、第5コイル片45Bと第2電極用部材47Bとを接続する。各接続片48A,48Bの外形寸法、すなわち太さ(断面の一辺の長さ)は、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの各線径と等しい。
なお、各電極用部材46A,46B,47A,47Bの線径及び各接続片48A,48Bの外形寸法は任意に変更可能である。例えば、各電極用部材46A,46B,47A,47Bの少なくとも1つの線径は、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの各線径と異なってもよい。また例えば、各接続片48A,48Bの少なくとも1つの外形寸法は、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの各線径と異なってもよい。
第1コイル40Aのコア30に対する巻方向と第2コイル40Bのコア30に対する巻方向とは、逆である。本実施形態では、第1コイル40Aの巻数(ターン数)と第2コイル40Bの巻数(ターン数)とは、同じである。第1コイル40A及び第2コイル40Bの巻数は5である。第1コイル40A及び第2コイル40Bは、例えば1次側コイル及び2次側コイルやコモンモードチョークコイルとして利用される。なお、第1コイル40Aの巻数及び第2コイル40Bの巻数のそれぞれは任意に変更可能である。例えば第1コイル40Aの巻数と第2コイル40Bの巻数とが互いに異なってもよい。またコア30には、第1コイル40A及び第2コイル40Bのいずれかのみが巻回されてもよいし、3つ以上のコイルが巻回されてもよい。
第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45B、第1電極用部材46A,46B、第2電極用部材47A,47B、及び接続片48A,48Bは、例えば純銅(Cu)などの導電材から構成されている。また、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45B、第1電極用部材46A,46B、第2電極用部材47A,47B、及び接続片48A,48Bは、同一の金属材料により形成されている。なお、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45B、第1電極用部材46A,46B、第2電極用部材47A,47B、及び接続片48A,48Bとして、一般的に採用される金属材料、例えば金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)等を用いてもよいし、銅(Cu)にニッケル(Ni)等のめっきを施した材料等を用いてもよい。これら金属材料のうち抵抗率が低い金属材料を用いることが好ましい。
第1コイル40A及び第2コイル40Bの詳細な構成について説明する。
図2及び図3に示すように、第1コイル40Aの第1〜第5コイル片41A〜45Aはコア30の一対の直線部31の一方に配置され、第2コイル40Bの第1〜第5コイル片41B〜45Bはコア30の一対の直線部31の他方に配置されている。第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bは、コア30の周方向、すなわち直線部31の延びる方向に沿って順に配列されている。第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bは、それぞれ同一形状である。図3に示すように、第1コイル40A及び第2コイル40Bの平面視における形状は、コア30の第1曲部32の中央及び第2曲部33の中央を直線部31が延びる方向に沿った直線で結んだ仮想線VLに対して線対称形状を有する。
第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bは、1ターン分の長さを有する。第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの表面は絶縁被膜により覆われる一方、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの両端部は絶縁被膜により覆われていない。
図3及び図4に示すように、第2コイル片42Aは、内側直線部51、第1屈曲部52、第1直線部53、第2屈曲部54、外側直線部55、第3屈曲部56、及び第2直線部57を含む。内側直線部51は、コア30の内側面30cよりも内側に位置し、コア30の中心軸線Cに沿った方向に延びている。内側直線部51の先端、すなわち第2コイル片42Aにおいて絶縁被膜により覆われていない一方の端部には、接合部51aが形成されている。接合部51aの少なくとも一部は、コア30の第2端面30bから突出している。第1屈曲部52は、内側直線部51においてコア30の第1端面30a側の端部から連続して形成され、その端部から外側に向けて屈曲している。第1屈曲部52は、コア30を周方向に対して垂直な平面で切った断面視(以下、単に「コア30の断面視」)において、コア30の内側面30c及び第1端面30aからなる角部を覆っている。第1直線部53は、第1屈曲部52からコア30の外側面30dに向けて延びている。第1直線部53は、コア30の第1端面30aを覆っている。第2屈曲部54は、第1直線部53におけるコア30の外側面30d側の端部から連続して形成され、その端部からコア30の第2端面30b側に向けて屈曲している。第2屈曲部54は、コア30の断面視において、コア30の第1端面30a及び外側面30dからなる角部を覆っている。外側直線部55は、コア30の外側面30dよりも外側に位置し、中心軸線Cに沿った方向に延びている。第3屈曲部56は、外側直線部55におけるコア30の第2端面30b側の端部から連続して形成され、その端部から内側に向けて屈曲している。第3屈曲部56は、コア30の断面視において、コア30の外側面30d及び第2端面30bからなる角部を覆っている。第2直線部57は、第3屈曲部56からコア30の内側面30cかつ第1コイル片41Aの接合部51aに向けて延びている。第2直線部57は、コア30の第2端面30bを覆っている。第2直線部57の先端は、第2コイル片42Aにおいて絶縁被膜により覆われていない他方の端部を構成している。第2直線部57の先端面は、接合面57aを構成している。なお、第1コイル片41A,41B、第2コイル片42B、第3〜第5コイル片43A〜45A,43B〜45Bは、第2コイル片42Aと同様の構成であるため、同一の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
図3に示すように、第1コイル40Aの第1〜第5コイル片41A〜45Aの接合部51a及び第2コイル40Bの第1〜第5コイル片41B〜45Bの接合部51aは、コア30の内側において直線部31が延びる方向に沿って一列に配列されている。図5に示すように、コア30の軸方向(中心軸線Cに沿う方向)における第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの接合部51aの位置は互いに同じである。第1〜第5コイル片41A〜45Aの第2直線部57は互いに平行し、第1〜第5コイル片41B〜45Bの第2直線部57は互いに平行している。
第1電極用部材46Aは、第1コイル片41Aの接合部51aに対して第2コイル片42Aの接合部51aとは反対側において第1コイル片41Aの接合部51aと隣り合う位置に配置されている。第1電極用部材46Bは、第1コイル片41Bの接合部51aに対して第2コイル片42Bの接合部51aとは反対側において第1コイル片41Bの接合部51aと隣り合う位置に配置されている。第2電極用部材47Aは、コア30よりも外側かつコア30の周方向において第5コイル片45Aに対して間隔を空けて配置されている。第2電極用部材47Bは、コア30よりも外側かつコア30の周方向において第5コイル片45Bに対して間隔を空けて配置されている。
第1コイル片41Aの接合面57aは、第1電極用部材46Aに接合されている。第2コイル片42Aの接合面57aは、第1コイル片41Aの接合部51aの側面に接合されている。第3コイル片43Aの接合面57aは、第2コイル片42Aの接合部51aの側面に接合されている。第4コイル片44Aの接合面57aは、第3コイル片43Aの接合部51aの側面に接合されている。第5コイル片45Aの接合面57aは、第4コイル片44Aの接合部51aの側面に接合されている。第5コイル片45Aの接合部51aには、接続片48Aの一方の端部が接合されている。接続片48Aの他方の端部は、第2電極用部材47Aに接合されている。これにより、第1コイル40Aが形成されている。なお、第2コイル40Bについても同様に、第1〜第5コイル片41B〜45B、第1電極用部材46B、第2電極用部材47B、及び接続片48Bが接合されることにより形成されている。
図5に示すように、第1〜第5コイル片41A〜45A、第1電極用部材46A、第2電極用部材47A、及び接続片48Aの上記接合部分は、溶接により接合されている。第1〜第5コイル片41B〜45B、第1電極用部材46B、第2電極用部材47B、及び接続片48Bも同様に溶接により接合されている。ここで、本実施形態の溶接は、ろう溶接のように接合材を用いる溶接ではなく、接合材を用いず、接合部分を構成する部材のみで接合するものをいう。より詳細には、本実施形態では、第1〜第5コイル片41A〜45A、第1電極用部材46A、第2電極用部材47A、及び接続片48Aにおける各接合部分には、互いの部材を溶融して形成された溶着部58が形成されている。
溶着部58は、例えばレーザ溶接により形成される。レーザ溶接には、例えばYAGレーザ、ファイバレーザなどが用いられる。レーザ光の照射によって各接合部分を部分的に溶融させることにより、第1〜第5コイル片41A〜45A、第1電極用部材46A、第2電極用部材47A、及び接続片48Aが接合されている。このように各接合部分では、接合する両部材の材料のみを含み、はんだなどの接合材を含まない。接合材を用いて第1〜第5コイル片41A〜45A、第1電極用部材46A、第2電極用部材47A、及び接続片48Aが接合された場合、接合材によって接合する両部材間に、材料が異なる物質による2つの界面が形成される。そして、第1〜第5コイル片41A〜45A、第1電極用部材46A、第2電極用部材47A、及び接続片48Aと接合材とにより構成される第1コイルの抵抗値は、こうした界面の存在によって大きくなる。
一方、上述したように本実施形態の第1コイル40Aは、第1〜第5コイル片41A〜45A、第1電極用部材46A、第2電極用部材47A、及び接続片48Aを含み、接合材を含まない。したがって、第1コイル40Aの抵抗値は、接合材を用いた第1コイルに比べて小さくなる。第2コイル40Bについても第1コイル40Aと同様である。
図6に示すように、第2コイル40Bの接続片48Bの端面48x,48yと、第5コイル片45Bの接合部51aの側面及び第2電極用部材47Bの側面とは、互いに嵌り合う形状に形成されている。すなわち、接続片48Bの端面48xは、第5コイル片45Bの接合部51aの側面に倣う形状(嵌り合った際に接触するそれぞれの面の形状が同じである形状)によって形成されている。接続片48Bの端面48yは、第2電極用部材47Bの側面に倣う形状によって形成されている。具体的には、接続片48Bの端面48xは、円柱状の接合部51aの側面と嵌り合う同側面と曲率が等しい凹円柱面である。接続片48Bの端面48yは、円柱状の第2電極用部材47Bの側面と嵌り合う同側面と曲率が等しい凹円柱面である。なお、端面48xの凹円柱面の周方向における長さは、第5コイル片45Bの接合部51aの側面の半周の長さと等しく、端面48yの凹円柱面の周方向における長さは、第2電極用部材47Bの側面の半周の長さと等しい。
次に、図7〜図14を参照して、上記のインダクタ1の製造方法について説明する。
図7に示すように、インダクタ1の製造方法は、コイル片配置工程(ステップS1)、コア配置工程(ステップS2)、コイル片折り曲げ工程(ステップS3)、溶接工程(ステップS4)、電極接続工程(ステップS5)、及びケース取り付け工程(ステップS6)を含む。ここで、コイル片配置工程及びコア配置工程が「第1の工程」に対応し、コイル片折り曲げ工程が「第2の工程」に対応し、溶接工程が「第3の工程」に対応する。
図8は、コイル片配置工程を示している。図8に示すように、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bが治具100に取り付けられる。第1〜第5コイル片41A〜45Aは治具100の第1収容部101に収容され、第1〜第5コイル片41B〜45Bは治具100の第2収容部102に収容される。第1収容部101及び第2収容部102には、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bを整列させるための複数の溝103が形成されている。各溝103は、半円形状を有する。
図8に示すとおり、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bは、円形状の断面を有する直線状の棒材を折り曲げて、内側直線部51、第1屈曲部52、第1直線部53、及び第2屈曲部54が形成されている。一方、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bは、第3屈曲部56(図4参照)が形成されていない。このように、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bは、J字状に形成されている。以降の説明において、第2屈曲部54から延び、第3屈曲部56が形成されていない直線部を「第3直線部59」と称する。第3直線部59は、1/2ターン分の長さを有する。
第1収容部101は、第1〜第5コイル片41A〜45Aのそれぞれの内側直線部51及び第3直線部59を挟み込むように支持している。さらに第1収容部101は、第1〜第5コイル片41A〜45Aのそれぞれの第1屈曲部52、第1直線部53、及び第2屈曲部54を支持している。第2収容部102も第1収容部101と同様に、第1〜第5コイル片41B〜45Bの内側直線部51、第1屈曲部52、第1直線部53、第2屈曲部54、及び第3直線部59を支持している。このとき、各溝103は、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの配列方向において、内側直線部51と第3直線部59が第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの配列ピッチの1/2分だけ異なるように形成されている。ここで、配列ピッチは、コイル片の配列方向において、隣り合うコイル片の接合部の中心間距離のことである。
図9及び図10は、コア配置工程を示している。図9に示すように、治具100の第1収容部101及び第2収容部102に仮止めされた第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの内側直線部51と第3直線部59との間にコア30が挿入される。これにより、図10(a)に示すように、コア30の直線部31が延びる方向に沿って第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの内側直線部51及び第3直線部59が配列されている。また図10(b)に示すように、第2コイル片42A,42Bの第3直線部59は、コア30の第2端面30bから突出する突出部59aを有する。なお、第1コイル片41A,41B、第3〜第5コイル片43A〜45A,43B〜45Bも第2コイル片42A,42Bと同様に突出部59aを有する。
図11は、コイル片折り曲げ工程を示している。図11では、第2コイル片42A,42Bの折り曲げについて示している。図11(a)に示すように、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bが仮止めされた治具100(図10参照)がプレス機110の下型113に載置される。そして第1の上型111により第2コイル片42A,42Bの各突出部59aが折り曲げられる。
第1の上型111は、コア30の外側から内側に向けて移動する。第1の上型111は、コア30の外側から内側に移動する間に、コア30の直線部31に沿う方向において上記配列ピッチの1/2分だけ移動する。このため、各突出部59aには図11(a)の白抜き矢印に示すような方向の力が加えられ、各突出部59aの先端面となる接合面57aは、各突出部59aに対応する第3直線部59におけるコア30の外側面30d側の部分に対してコア30の直線部31(図3参照)が延びる方向において異なる位置となるように各突出部59aが折り曲げられる。このように各突出部59aが内側に向けて折り曲げられた後、図11(b)に示すように、第2の上型112により各突出部59aがコア30の第2端面30bに向けて折り曲げられる。これにより、第3直線部59から外側直線部55、第3屈曲部56、及び第2直線部57(共に図4参照)が形成される。また突出部59aから第3屈曲部56及び第2直線部57が形成される。
なお、コイル片折り曲げ工程において、第1コイル片41A,41B、第3〜第5コイル片43A〜45A,43B〜45Bの各突出部59aも第2コイル片42A,42Bの各突出部59aと同様に折り曲げられる。ここで、プレス機110は、第1の上型111によって第1〜第5コイル片41A〜45Aの全てを同時に折り曲げ、第1の上型111によって第1〜第5コイル片41B〜45Bの各突出部59aの全てを同時に折り曲げる。またプレス機110は、第2の上型112によって第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの各突出部59aの全てを同時に折り曲げる。
図12(a)に示すように、コイル片折り曲げ工程が終了した後、第2コイル片42Aの接合面57aが第1コイル片41Aの接合部51aの側面に接触している。このように、第2コイル片42Aの突出部59aが折り曲げられることにより第1コイル片41Aの接合部51aと第2コイル片42Aの接合面57aとが接触する。また同様に、第3コイル片43Aの接合面57aが第2コイル片42Aの接合部51aの側面に接触し、第4コイル片44Aの接合面57aが第3コイル片43Aの接合部51aの側面に接触し、第5コイル片45Aの接合面57aが第4コイル片44Aの接合部51aの側面に接触している。また、第1〜第5コイル片41B〜45Bも第1〜第5コイル片41A〜45Aと同様に形成されている。
図12は、溶接工程を示し、図12(b)では第1コイル片41A,41B及び第2コイル片42A,42Bの溶接について示している。
溶接工程は、電極用部材及び接続片をコイル片に接続する工程を含む。より詳細には、図12(a)に示すように、治具120に第1電極用部材46A,46B及び第2電極用部材47A,47Bがそれぞれ取り付けられ、コア30と第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bとの組立体を保持する治具100が治具120に取り付けられる。これにより、第1電極用部材46A,46Bと第1コイル片41A,41Bの接合面57aとが接触する。また、接続片48Aが第5コイル片45Aの接合部51aの側面及び第2電極用部材47Aの側面に取り付けられ、接続片48Bが第5コイル片45Bの接合部51aの側面及び第2電極用部材47Bの側面に取り付けられる。
次に、図12(a)及び(b)に示すように、第1〜第5コイル片41A〜45A、第1電極用部材46A、第2電極用部材47A、及び接続片48Aの各接合部分に、同一方向から、具体的には内側直線部51が延びる方向に平行に入射するように上方からレーザ光が照射される。これにより、各接合部分が溶接される。図12(b)の太線矢印は、レーザ光の照射位置及び照射方向を示す。レーザ光の照射位置は、第1コイル片41Aの接合面57aと第1電極用部材46Aとの接触位置、第2〜第5コイル片42A〜45Aの接合面57aと第1〜第4コイル片41A〜44Aの接合部51aとの接触位置、並びに接続片48Aと第5コイル片45Aの接合部51a及び第2電極用部材47Aとの接触位置である(図12(a)参照)。なお、第2〜第5コイル片42B〜45B、第1電極用部材46B、第2電極用部材47B、及び接続片48Bの各接合部分についても第1〜第5コイル片41A〜45A、第1電極用部材46A、第2電極用部材47A、及び接続片48Aの各接合部分と同様に溶接される。なお、レーザ溶接装置としては、例えばYAGレーザやファイバレーザを用いることができる。これにより、第1コイル40A及び第2コイル40Bが形成される。
図13は、電極接続工程を示している。図13に示すように、第1コイル40A、第2コイル40B、及びコア30が第1〜第4電極端子21〜24が取り付けられた第1ケース11に取り付けられる。そして、各電極用部材46A,46B,47A,47Bは、かしめや接合材により第1〜第4電極端子21〜24に電気的に接続される。
図14は、ケース取り付け工程を示している。図14に示すように、第2ケース12が第1ケース11に取り付けられる。第2ケース12は、例えば接着剤により第1ケース11に固定される。なお、嵌め合いにより第2ケース12が第1ケース11に固定されてもよい。
なお、インダクタ1の製造方法において、電極接続工程が溶接工程よりも前であってもよい。この場合、第1〜第4電極端子21〜24に各電極用部材46A,46B,47A,47Bが接続された第1ケース11に、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bが巻回されたコア30が取り付けられる。その後、接続片48A,48Bが第5コイル片45A,45B及び第2電極用部材47A,47Bに取り付けられ、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45B、各電極用部材46A,46B,47A,47B、接続片48A,48Bの接合部分が溶接される。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。なお、以下では、第1コイル40Aの効果について説明するが、第2コイル40Bについても第1コイル40Aと同様の効果が得られる。
(1−1)第1コイル片41A及び第2コイル片42Aがコア30の内側面30c、第1端面30a、外側面30d、及び第2端面30bを連続的に巻回されることにより、第1コイル片41A及び第2コイル片42Aの2ターン分のコイルを形成するために必要なコイル片の接合箇所が1つになる。すなわち、1ターン分の第1コイル40Aの両端部以外の接続箇所が形成されない。したがって、接合箇所が少なくなるので、第1コイル40Aの抵抗値を低減できる。なお、第1コイル片41A及び第1電極用部材46A、第3〜第5コイル片43A〜45Aについても同様に接続箇所が少なくなるので、第1コイル40Aの抵抗値を一層低減できる。加えて、上述のように接合箇所が少なくなったため、溶接工程における溶接処理にかかる時間を短縮できる。したがって、インダクタ1の製造コストを低減できる。
(1−2)第1コイル片41A及び第2コイル片42Aは、第1コイル片41Aの接合部51aと第2コイル片42Aの接合面57aとの間の溶着部58を介して接合されている。このため、溶着部58が第1コイル片41A及び第2コイル片42Aのそれぞれと同一の金属材料により形成されるようになるため、溶着部58と第1コイル片41Aとの間や、溶着部58と第2コイル片42Aとの間に、異種金属同士の接合で現れやすい界面が生じにくくなる。したがって、例えば、はんだ等の接合材を用いて第1コイル片41A及び第2コイル片42Aを接合する場合に比べ、第1コイル40Aの抵抗値を低減できる。なお、第1コイル片41A及び第1電極用部材46Aの溶着部58、第2〜第5コイル片42A〜45Aにおける溶着部58、並びに接続片48Aと第5コイル片45A及び第2電極用部材47Aとの溶着部58についても第1コイル片41Aの接合部51aと第2コイル片42Aの接合面57aとの溶着部58と同様である。このため、第1コイル40Aの抵抗値を一層低減できる。
(1−3)第1コイル片41Aの接合部51a及び第2コイル片42Aの接合面57aは、コア30の内側面30cよりも内側に位置している。すなわち、第2コイル片42Aの第3直線部59がコア30の外側面30dよりも外側から折り曲げられる。これにより、第2コイル片42Aの第3直線部59がコア30の外側面30dから第2端面30bを覆うように折り曲げるためのプレス機110の第1の上型111がコア30の外側に配置されるため、第1の上型111が配置しやすい。これにより、第2コイル片42Aを折り曲げやすくなるため、第1コイル40Aを容易に形成できる。また第1コイル片41A、第3〜第5コイル片43A〜45Aについても同様に折り曲げやすくなるため、第1コイル40Aを一層容易に形成できる。
加えて、第1〜第5コイル片41A〜45Aの接合部51a及び接合面57aがコア30の直線部31に沿って一列に並べられ、かつ第1〜第5コイル片41A〜45Aの隣り合う接合部51aの間の距離が短いため、レーザ溶接による接合部51a及び接合面57aの溶接処理にかかる時間が短くなる。
また、第1〜第5コイル片41A〜45Aの第2直線部57が互いに概ね平行している。これにより、第1の上型111によって第1〜第5コイル片41A〜45Aを同時に折り曲げることができる。したがって、第1コイル40Aを形成する時間を短縮できる。
(1−4)コイル片折り曲げ工程において、第2コイル片42Aの突出部59aが第1コイル片41Aの接合部51aに向けて折り曲げられることにより第2コイル片42Aの接合面57aが第1コイル片41Aの接合部51aに接触する。このように、第2コイル片42Aの突出部59aを1回折り曲げるだけで1ターン分の第1コイル40Aを形成できる。このため、第1コイル片41Aの接合部と第2コイル片42Aの突出部との両方が折り曲げられて1ターン分の第1コイル40Aが形成される場合に比べ、第1コイル片41A及び第2コイル片42Aを折り曲げる回数が少なくなる。したがって、第1コイル40Aを容易に形成できる。なお、第1コイル片41A、第3〜第5コイル片43A〜45Aの突出部59aについても第2コイル片42Aの突出部59aと同様に折り曲げられるため、第1コイル40Aを一層容易に形成できる。
(1−5)溶接工程において、第1〜第5コイル片41A〜45Aの接合部51a及び接合面57a、第1及び第2電極用部材46A,47A、並びに接続片48Aによる各接合部分が全て上方に露出している。このため、接合部分に対してレーザ溶接装置によるレーザ光を同一方向から照射できる。またレーザ溶接装置に対して第1〜第5コイル片41A〜45A、第1及び第2電極用部材46A,47A、並びに接続片48Aの姿勢を変更する必要がないか、姿勢を変更したとしてもその変更量は小さくなる。したがって、短時間で溶接処理を終了することができる。加えて、溶着部58を一方向から視認できるため、溶接不良が発生した溶着部を容易に確認できる。
(1−6)第5コイル片45Bの接合部51a及び第2電極用部材47Bが円柱状であり、接続片48Bの端面48x,48yが接合部51a及び第2電極用部材47Bの曲率と等しい凹円柱面である。したがって、第5コイル片45Bの接合部51aの軸まわりにおける接続片48Bの位置及び第2電極用部材47Bの軸まわりにおける接続片48Bの位置のそれぞれが変化したとしても、接続片48Bと第5コイル片45B及び第2電極用部材47Bとの接触面積は変化しないか、変化したとしても僅かである。このため、第5コイル片45Bの接合部51a、第2電極用部材47B、及び接続片48Bの配置における自由度が高くなる。したがって、第5コイル片45Bに対する第2電極用部材47Bの位置にばらつきがあったとしても、そうしたばらつきに起因する上記接触面積の減少、ひいては第5コイル片45B及び第2電極用部材47Bと接続片48Bとの接合部分における抵抗値の増大を抑制できる。
(第2実施形態)
図15〜図17を参照して、インダクタ1及びインダクタ1の製造方法の第2実施形態について説明する。本実施形態のインダクタ1は、第1実施形態のインダクタ1に比べ、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの両端部の形状及び接合構造が異なる。なお、本実施形態において、上記第1実施形態と同じ構成部材については同じ符号を付してその説明を適宜省略する。また、同じ構成部材同士の関係についてもその説明を適宜省略する。
図15に示すように、第2コイル片42Bの内側直線部51の接合部51aの外径は、内側直線部51の本体部51bの外径よりも小さい。これにより、本体部51bと接合部51aとの間には段部51cが形成されている。なお、図16に示すように、第1コイル片41Bの内側直線部51の接合部51aも第2コイル片42Bの接合部51aと同様の形状である。
図16に示すように、第2コイル片42Bの突出部59aの端面、すなわち第2直線部57の接合面57aと第1コイル片41Bの接合部51aの側面とは、互いに嵌り合う形状に形成されている。すなわち、第2コイル片42Bの接合面57aは、第1コイル片41Bの接合部51aの側面に倣う形状(嵌り合ったときに接触するそれぞれの面の形状が同じである形状)に形成されている。このため、第2コイル片42Bの第3直線部59の突出部59aが第1コイル片41Bの接合部51aに向けて折り曲げられて突出部59aが段部51cに当接すると、第2コイル片42Bの突出部59aの端面は、第1コイル片41Bの接合部51aに嵌め合わされる。このように、互いの形状が対応して互いに面で接する部分を嵌め合い部分とする。このような嵌め合い部分によって、第1コイル片41Bと第2コイル片42Bとの接合が容易となる。
具体的には、第2コイル片42Bの接合面57aは、第1コイル片41Bの円柱状の接合部51aの側面と嵌り合う同側面と曲率が等しい凹円柱面である。なお、この凹円柱面の周方向における長さは、第1コイル片41Bの接合部51aの側面の半周の長さに等しい。このように、第2コイル片42Bの接合面57aは、第2コイル片42Bの平均断面積よりも面積が大きくなるように形成されている。ここで、平均断面積は、部材の体積を電流経路(長さ)で除算した値である。
なお、図17に示すように、第1コイル片41A、第2コイル片42A、及び第3〜第5コイル片43A〜45A,43B〜45Bについても同様に段部51cが形成されている。また、第1コイル片41A、第2コイル片42A、及び第3〜第5コイル片43A〜45A,43B〜45Bの接合面57aについても同様に凹円柱面である。このため、図17に示すとおり、第2コイル片42Aの接合面57aと第1コイル片41Aの接合部51aの側面とは互いに嵌り合う形状に形成されている。第3コイル片43A,43Bの接合面57aと第2コイル片42A,42Bの接合部51aの側面とは互いに嵌り合う形状に形成されている。第4コイル片44A,44Bの接合面57aと第3コイル片43A,43Bの接合部51aの側面とは互いに嵌り合う形状に形成されている。第5コイル片45A,45Bの接合面57aと第4コイル片44A,44Bの接合部51aの側面とは互いに嵌り合う形状に形成されている。第5コイル片45A,45Bの接合部51aの側面と接続片48A,48Bの端面48xとは互いに嵌り合う形状に形成されている。
各電極用部材46A,46B,47A,47Bは、内側直線部51(図15参照)と同様に、接合部49x及び段部49yが形成されている。第1コイル片41A,41Bの接合面57aと第1電極用部材46A,46Bの接合部49xの側面とは、互いに嵌り合う形状に形成されている。すなわち、第1コイル片41A,41Bの接合面57aは、第1電極用部材46A,46Bの接合部49xの側面に倣う形状(嵌り合ったときに接触するそれぞれの面の形状が同じである形状)に形成されている。各接続片48A,48Bの端面48yと第2電極用部材47A,47Bの側面とは、互いに嵌り合う形状に形成されている。すなわち、各接続片48A,48Bの端面48yは、第2電極用部材47A,47Bの側面に倣う形状(嵌り合ったときに接触するそれぞれの面の形状が同じである形状)に形成されている。
インダクタ1の製造時において、これら嵌め合い部分にレーザを照射するレーザ装置として、レーザ照射面積(スポット径)が大きく、ピークの照射エネルギーが高いレーザ装置、例えばYAGレーザを用いた場合、上記各嵌め合い部分に対してスポット的にレーザ光を照射する。YAGレーザとして例えば、ピークエネルギー:7kW、照射時間:10ms、照射エネルギー:70J、スポット径:0.5mm、パワー密度:約350W/cmのレーザ装置を用いることができる。レーザ光によって各接合部分を構成する2つの部材がそれぞれ溶融され、硬化によって溶着部58が形成される。なお、図17では、便宜上、第3コイル片43Aの接合部51aと第4コイル片44Aの接合面57aとの嵌め合い部分、及び第4コイル片44Bの接合部51aと第5コイル片45Bの接合面57aとの嵌め合い部分のみに符号「58」を付しているが、溶着部58は他の嵌め合い部分のそれぞれにも形成されている。
また、レーザ光を省略する装置としてレーザ照射面積(スポット径)が小さく、ピークの照射エネルギーが低いレーザ装置、例えばファイバレーザを用いた場合、上記嵌め合い部分に沿って連続的にレーザ光を照射する。ファイバレーザとして例えば、ピークエネルギー:1kW、照射時間:200ms、照射エネルギー:200J、スポット径:0.04mm、パワー密度:約8000W/cmのレーザ装置を用いることができる。この場合、溶着部58は、接合面57a及び接合面57aと嵌り合う接合部51a,49xの側面に沿って延びるように形成される。また溶着部58は、各接続片48A,48Bの端面48x,48y及び端面48x,48yと嵌り合う接合部51a,49xの側面に沿って延びるように形成される。このように照射面積の小さいレーザ光は、照射位置を絞り込むことができるため、照射位置を高精度に制御することができる。このため、他の部分に対するレーザ光の反射や照射を低減できる。
以上記述したように、本実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下の効果を奏する。なお、以下では、第1コイル片41Aと第2コイル片42Aとの接合部分の効果について説明するが、第1コイル片41Aと第1電極用部材46Aとの接合部分、第2〜第5コイル片42A〜45Aの接合部分、第5コイル片45A、接続片48A、及び第2電極用部材47Aの接合部分についても同様の効果が得られる。また、第2コイル40Bにおける各接合部分も同様の効果が得られる。
(2−1)第1コイル片41Aの接合部51aの側面に対して第2コイル片42Aの接合面57aが嵌め合わされる、すなわち互いに倣った形状で第1コイル片41Aの接合部51aの側面と第2コイル片42Aの接合面57aとが接触する。このため、第1コイル片41Aの接合部51aと第2コイル片42Aの接合面57aとの間に隙間が生じにくくなる。このため、第1コイル片41Aの接合部51aと第2コイル片42Aの接合面57aとを接合するときにレーザ光の熱が伝わりやすい。したがって、接合部51aの側面と接合面57aとの接合面積を大きくすることができる。その結果、接合部分における抵抗値が小さくなり、第1コイル40Aに大電流を流すことができる。例えば、15Aクラスの大電流を流すことができるインダクタを、20Aクラスの大電流を流すことができるインダクタとすることができる。また、熱が伝わりやすいため、一定出力のレーザ光によって短時間で接合することができ、溶接処理の処理速度を高めることができる。一方、低い出力のレーザ光を用いても良好な接合を行うことができる。
加えて、第2コイル片42Aの接合面57aと第1コイル片41Aの接合部51aとが嵌め合わされるため、第2コイル片42Aの突出部59aが折り曲げられたときのスプリングバックによって第2コイル片42Aの接合面57aと第1コイル片41Aの接合部51aとの接触位置が移動することを制限できる。
(2−2)第2コイル片42Aの接合面57aの面積が第2コイル片42Aの平均断面積よりも大きいため、その分だけ第1コイル片41Aの接合部51aの側面と第2コイル片42Aの接合面57aとの接触面積を大きくすることができる。したがって、第1コイル片41Aと第2コイル片42Aとの接合部分における抵抗値を小さくすることができる。
また、溶接工程においては、第2コイル片42Aの接合面57aが第2コイル片42Aの平均断面積と等しくした場合に比べ、溶着部58の溶着面積を第2コイル片42Aの平均断面積よりも大きくしやすい。このため、第1コイル片41Aと第2コイル片42Aとの接合部分における接合強度を高めやすくなる。また、第2コイル片42Aの平均断面積と等しい溶着面積が最低限確保できればよい場合には、第1コイル片41Aと第2コイル片42Aとの接合に用いる機械の位置合わせ(例えばレーザ溶接装置におけるレーザ光の照射位置)を高精度に行うことなく溶着部58を形成できる。このため、溶接処理にかかる時間を短縮できる。
(2−3)第2コイル片42Aの突出部59aが第1コイル片41Aの段部51cによって第1コイル片41Aに対して位置決めされた状態で第1コイル片41Aの接合部51aに嵌め合わされる。このため、溶接工程において、第2コイル片42Aの接合面57aと第1コイル片41Aの接合部51aと位置ずれが生じにくく、溶接処理にかかる時間を短縮できる。
(2−4)第1コイル片41Aの接合部51aが円柱状であり、第2コイル片42Aの接合面57aが第1コイル片41Aの接合部51aの曲率と等しい凹円柱面である。したがって、第2コイル片42Aの突出部59a(第2直線部57)と第1コイル片41Aの接合部51aとがなす角度、すなわち、第1コイル片41Aの接合部51aの軸まわりにおける第2コイル片42Aの第2直線部57の位置が変化したとしても、接合部51aの側面と接合面57aとの接触面積は変化しないか、変化したとしても僅かである。このため、第1コイル片41Aと第2コイル片42Aとの配置における自由度が高くなる。したがって、第1コイル片41Aの接合部51aの側面と嵌め合わされる第2コイル片42Aの接合面57aとの間の位置関係にばらつきがあったとしても、そうしたばらつきに起因する上記接触面積の減少、ひいては第1コイル片41Aと第2コイル片42Aとの接合部分における抵抗値の増大を抑制できる。さらに、溶接工程において、第1コイル片41Aと第2コイル片42Aとの位置ずれが生じにくくなるため、溶接不良の発生を抑えて歩留まりの向上を図ることができる。
(第3実施形態)
図18及び図19を参照して、インダクタ1及びインダクタ1の製造方法の第3実施形態について説明する。本実施形態のインダクタ1は、第1実施形態のインダクタ1に比べ、製造方法の工程の一部が異なる。なお、本実施形態において、上記第1実施形態と同じ構成部材については同じ符号を付してその説明を適宜省略する。また、同じ構成部材同士の関係についてもその説明を適宜省略する。
図18に示すように、コア配置工程(図7のステップS2)において、コア30の各直線部31のそれぞれには、支持治具130が装着される。支持治具130は、例えば樹脂製である。支持治具130は、第2端面30bの外周縁を含む外周部分を覆う。支持治具130は、直線部31が延びる方向において、第1〜第5コイル41A〜45A,41B〜45Bが配置される領域に対応するコア30の第2端面30bを覆う。本実施形態の支持治具130は、直線部31が延びる方向において、直線部31の全体に亘り第2端面30bを覆っている。図19(a)に示すように、支持治具130は、コア30の外側面30dにおける第2端面30b側の端部を覆っている。
図19は、コイル片折り曲げ工程(図7のステップS3)を示している。図19では、第2コイル片42A,42Bの折り曲げを示している。図19(a)に示すように、支持治具130においてコア30の外側面30dを覆う外周部131に第2コイル片42A,42Bの第3直線部59が接触している。この状態において、プレス機110の第1の上型111が第3直線部59の突出部59aを内側に向けて折り曲げるため、支持治具130の外周部131と第3直線部59との接触部分を支点として突出部59aが折り曲げられる。
そして図19(b)に示すように、プレス機110の第2の上型112が第2コイル片42A,42Bの突出部59aを折り曲げて第1コイル片41A,41Bの接合面57aを接合部51aに接触させた後、各支持治具130は、コア30の直線部31(図18参照)が延びる方向に沿って引き抜かれる。なお、第1コイル片41A,41B、及び第3〜第5コイル片43A〜45A,43B〜45Bの突出部59aについても第2コイル片42A,42Bの突出部59aと同様に折り曲げられる。
以上記述したように、本実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下の効果を奏する。
(3−1)第2コイル片42Aの第3直線部59の突出部59aが折り曲げられるとき、第3直線部59は第2屈曲部54を支点として内側に倒れる場合がある。そこで、支持治具130をコア30に予め取り付けておくことにより、突出部59aが折り曲げられるとき、第3直線部59は支持治具130によって支持される。すなわち、突出部59aが折り曲げられるときに突出部59aは支持治具130を押圧する。言い換えれば、突出部59aが折り曲げられるときに突出部59aはコア30を直接的に押圧しない。したがって、突出部59aがコア30を押圧することに起因するコア30の破損を抑制できる。加えて、支持治具130が引き抜かれることにより、インダクタ1の重量増加を抑制できる。なお、第1コイル片41A,41B、及び第3〜第5コイル片43A〜45A,43B〜45Bについても支持治具130による効果が得られる。
(第4実施形態)
図20及び図21を参照して、インダクタ1及びインダクタ1の製造方法の第4実施形態について説明する。本実施形態のインダクタ1は、第1実施形態のインダクタ1に比べ、絶縁部材60が追加された点で異なる。なお、本実施形態において、上記第1実施形態と同じ構成部材については同じ符号を付してその説明を適宜省略する。また、同じ構成部材同士の関係についてもその説明を適宜省略する。
図20に示すように、コア30の各直線部31には、電気絶縁性を有する樹脂製の絶縁部材60が装着されている。絶縁部材60は、コア30の第2端面30bの外周縁を含む外周部分及び外側面30dにおける第2端面30b側の端部を覆っている。これにより、絶縁部材60は、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45B等の他の部材からコア30を保護している。絶縁部材60には、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bに応じた溝部61が形成されている。
第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの第3直線部59が折り曲げられたとき、第1〜第5コイル片41A〜45Aは絶縁部材60の一方の溝部61に配置され、第1〜第5コイル片41B〜45Bは絶縁部材60の他方の溝部61に配置される。これにより、図21に示すように、絶縁部材60の一方は、コア30の第2端面30bと第2コイル片42Aの第2直線部57とにより挟み込まれている。なお、第1コイル片41A,41B、第2コイル片42B、及び第3〜第5コイル片43B〜45A,43B〜45Bと絶縁部材60との関係は、第2コイル片42Aと絶縁部材60との関係と同様である。このように、絶縁部材60の一方は、第1〜第5コイル片41A〜45Aの第3屈曲部56及び第2直線部57を支持し、絶縁部材60の他方は、第1〜第5コイル片41B〜45Bの第3屈曲部56及び第2直線部57を支持する。
以上記述したように、本実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下の効果を奏する。
(4−1)コア30に取り付けられた絶縁部材60によって、第2コイル片42Aの突出部59aが折り曲げられるときに突出部59aは絶縁部材60を押圧する。言い換えれば、突出部59aが折り曲げられるときに突出部59aはコア30を直接的に押圧しない。したがって、突出部59aがコア30を押圧することに起因するコア30の破損を抑制できる。なお、第1コイル片41A,41B、及び第3〜第5コイル片43A〜45A,43B〜45Bについても絶縁部材60による効果が得られる。
(第5実施形態)
図22〜図24を参照して、インダクタ1及びインダクタ1の製造方法の第5実施形態について説明する。本実施形態のインダクタ1は、第1実施形態のインダクタ1に比べ、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの構成の一部が異なる。なお、本実施形態において、上記第1実施形態と同じ構成部材については同じ符号を付してその説明を適宜省略する。また、同じ構成部材同士の関係についてもその説明を適宜省略する。
図22及び図23に示すように、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bは、外側直線部71、第1屈曲部72、第1直線部73、第2屈曲部74、内側直線部75、第3屈曲部76、及び第2直線部77を含む。第1屈曲部72はコア30の外側に位置し、第2屈曲部74はコア30の内側に位置している。図22に示すように、第2直線部77の接合面77aと外側直線部71の接合部71aとは、第1実施形態と同様にレーザ溶接によって溶着部78が形成されている。なお、図22では、便宜上、第2コイル片42Aの接合部71aと第3コイル片43Aの接合面77aとの接合部分、及び第4コイル片44Bの接合部71aと第5コイル片45Bの接合面77aとの接合部分のみに符号「78」を付しているが、溶着部78は他の接合部分のそれぞれにも形成されている。
このように、溶着部78は、コア30の外側面30dよりもコア30の外側に位置している。また、接続片48A,48Bは、第5コイル片45A,45Bの外側直線部71と第2電極用部材47A,47Bとを接続している。このため、接続片48A,48Bは、コア30よりも外側に位置している。本実施形態の接続片48A,48Bの長さは、第1実施形態の接続片48A,48Bの長さよりも短い。
図23に示すように、コイル片折り曲げ工程よりも前の第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bは、コア30の内周側に配置される部分に第3直線部79が形成されている。第3直線部79は、図24(a)及び(b)に示すように折り曲げられる。
図24は、コイル片折り曲げ工程を示している。図24では、第2コイル片42A,42Bの第3直線部79(突出部79a)の折り曲げを示している。図24(a)に示すように、コア30及び第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45B(図23参照)を保持する治具(図示略)は、プレス機140の下型143に載置される。そして第1の上型141によって第2コイル片42A,42Bの突出部79aが外側に向けて折り曲げられる。そして図24(b)に示すように、第2の上型142によって第2コイル片42A,42Bの突出部79aがコア30の第2端面30bに近接するように折り曲げられ、第2コイル片42A,42Bの接合面77aが第1コイル片41A,41Bの外側直線部71の接合部71aに接触する。このように、第2コイル片42A,42Bの突出部79aがコア30の外側面30d側に向けて折り曲げられることにより、第2コイル片42A,42Bの接合面77aが第1コイル片41A,41Bの接合部71aに接触する。第1コイル片41A,41B、及び第3〜第5コイル片43A〜45A,43B〜45Bの突出部79aについても第2コイル片42A,42Bの突出部79aと同様に折り曲げられる。
以上記述したように、本実施形態によれば、第1実施形態の(1−3)以外の効果に準じた効果に加え、以下の効果を奏する。
(5−1)インダクタ1においてコア30の外側面30d側のスペースは、内側面30c側のスペースよりも大きい。このため、コア30の周方向において並べられた接合面57a及び接合部51aにおけるコア30の周方向に隣り合う接合面57aの絶縁距離及び接合部51aの絶縁距離のそれぞれを大きくすることができる。
(5−2)各電極用部材46A,46B,47A,47Bは、ケース10の四隅に配置されていることにより、ケース10内において、コア30及び第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bが配置されないデッドスペースを有効に利用できる。したがって、インダクタ1を小型化できる。
(変形例)
上記各実施形態に関する説明は、本発明のインダクタ及びインダクタの製造方法が取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明のインダクタ及びインダクタの製造方法は、例えば以下に示される上記各実施形態の変形例、及び相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。
・上記第2実施形態の第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの接合面57aと接合部51aの側面との嵌め合い構造を第5実施形態のインダクタ1に適用してもよい。
・上記第3実施形態のインダクタの製造方法を上記第2実施形態及び第5実施形態に適用してもよい。上記第5実施形態に上記第3実施形態のインダクタの製造方法を適用した場合、支持治具130は、コア30の第2端面30bの内周縁を含む内周部及び内側面30cのうちの第2端面30b側の端部を覆う。
・上記第4実施形態の絶縁部材60を上記第2実施形態及び第5実施形態に適用してもよい。上記第5実施形態に絶縁部材60を適用した場合、絶縁部材60は、コア30の第2端面30bの内周縁を含む内周部及び内側面30cのうちの第2端面30b側の端部を覆う。
・上記第2実施形態において、接合面57a及び接合部51aによる嵌め合い構造は任意に変更可能である。上記嵌め合い構造は、例えば図25(a)〜(c)に示す嵌め合い構造に変更してもよい。なお、図25では、第1コイル片41A及び第2コイル片42Aとの嵌め合い構造について説明するが、他のコイル片の接合面及び接合部による嵌め合い構造についても同様に変更できる。
図25(a)に示すように、第2コイル片42Aにおける接合部51aとは反対側の端部には、円形状の開口を有する貫通孔57bが形成されている。貫通孔57bの内径は、第1コイル片41Aの接合部51dの外径よりも僅かに小さい。貫通孔57bには、接合部51dが圧入される。すなわち、貫通孔57bと接合部51dとは、締まり嵌め構造を用いて接合されている。この場合、貫通孔57bの内周面が、接合部51dの側面と嵌り合う接合面となる。また貫通孔57bは、その内周面の面積が、第2コイル片42Aの本体部51bの平均断面積よりも大きくなるように、その直径等が設定されている。このように、貫通孔57bと接合部51dとを締まり嵌め構造とすることにより、貫通孔57bの内周面と接合部51dの側面とが全周において確実に接触するようになる。こうした締まり嵌め構造を採用することにより、接合部51dの側面と貫通孔57bの内周面とが離間していないため、製造工程において第1コイル片41Aと第2コイル片42Aとの接合が外れることを抑制できる。なお、貫通孔57bと接合部51dとの接続に、上述した締まり嵌め構造を採用せず、貫通孔57bに接合部51dを隙間無く嵌め入れるようにしてもよい。
また上記第2実施形態における接合面57a及び接合部51aによる嵌め合い構造に、上述した締まり嵌め構造を採用してもよい。この場合、接合部51aの側面の曲率(円柱面の曲率)を接合面57aの曲率(凹円柱面の曲率)よりも僅かに大きくし、接合部51aの側面と接合面57aとを嵌め合わせるようにすればよい。
図25(b)に示すように、第1コイル片41Aの接合部51eの外径が本体部51bの外径と等しくしてもよい。この場合、第2コイル片42Aの接合面57aの凹円柱面は、その周方向の長さが接合部51eの側面の半周未満の部分を含む。
図25(c)に示すように、矩形状の断面を有する角線により形成された第1コイル片41A及び第2コイル片42Aにおいて、第1コイル片41Aの円柱状の接合部51fと第2コイル片42Aの凹円柱面の接合面57cとが互いに嵌り合う嵌め合い構造としてもよい。このような角線を用いることにより、円形状の断面を有する丸線を用いる場合と比較して、第1コイル片41A及び第2コイル片42Aの平均断面積が大きくなる。したがって、第1コイル片41A及び第2コイル片42Aの抵抗値を低減できる。
・上記第3実施形態において、図26(a)に示すように、支持治具130は、支持治具130の外周部131からコア30の第1端面30aに向けて延びる延長部132を有してもよい。延長部132は、第2コイル片42A,42Bの第2屈曲部54及び外側直線部55を支持する。図26(b)に示すように、コイル片折り曲げ工程において、第2コイル片42A,42Bの突出部59aが折り曲げられ、図26(c)に示すように、突出部59aの接合面57aが第1コイル片41A,41Bの接合部51aに接触した後、支持治具130が引き抜かれる。この構成によれば、図26(b)に示すように、突出部59aが折り曲げられるとき、延長部132が第3直線部59を支持する。これにより、第3直線部59における突出部59a以外の部分がコア30の外側面30d側に倒れることを抑制できる。したがって、突出部59aから第3屈曲部56を容易に形成することができる。なお、図26(a)に示す支持治具130の延長部132は、第1コイル片41A,41B、及び第3〜第5コイル片43A〜45A,43B〜45Bの突出部59aが折り曲げられるときでも同様に第3直線部59を支持する。
・図26に示す変形例の支持治具の構成を第4実施形態の絶縁部材60の構成に適用してもよい。すなわち、絶縁部材60は、コア30の外側面30dを覆うとともに第1端面30aに向けて延びる延長部を有してもよい。
・上記第4実施形態において、コア30の一対の直線部31にそれぞれ装着された2つの絶縁部材60を一体化してもよい。これにより、コア30に絶縁部材60を装着させる工程が簡素化されるので、インダクタ1を容易に製造できる。
・上記各実施形態において、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bが載置される治具100は、内側直線部51(75)と外側直線部55(71)とをその側方から挟み込むような治具であってもよい。すなわち、変形例の治具100は、第1直線部53(73)を支持しない。
・第1〜第4実施形態において、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bにおけるコア30の内周側の部分及びコア30の外周側の部分の両方に突出部59aが設けられ、これら突出部59aが折り曲げられることにより接合面57aと接合部51aとが接触してもよい。例えば、図27(a)に示すように、第1コイル片41A,41Bの内側直線部51には、突出部59aが設けられている。突出部59aの先端には接合部51aが形成されている。図27(b)に示すように、第2コイル片42A,42Bの突出部59aは内側に折り曲げられ、図27(c)に示すように、第1コイル片41A,41Bの内側直線部51の突出部59aは外側に折り曲げられることにより、接合面57aと接合部51aとが接触する。このため、接合面57aと接合部51aとの溶着部58は、コア30の第2端面30bの幅方向の中央に位置する。この構成によれば、溶接により溶着部58が形成されるとき、コア30の第2端面30bと外側面30dとからなる角部に溶接による熱が溜まることを抑制できる。したがって、コア30の性能低下を抑制できる。なお、第5実施形態の第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bについても同様に変更できる。
・上記各実施形態において、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45B、各電極用部材46A,46B,47A,46B、及び接続片48A,48Bの各接合部分は、レーザ溶接の他、抵抗溶接、拡散溶接、超音波溶接等の他の溶接方法によって行ってもよい。
・上述したような異種金属同士の接合で現れやすい界面が接合部分に生じたとしても、インダクタの抵抗損失が許容範囲内に収まるのであればよく、例えばはんだにより第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45B、各電極用部材46A,46B,47A,46B、及び接続片48A,48Bの各接合部分を接合してもよい。この場合には、はんだによって溶着部が構成されることになる。
・第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45B、各電極用部材46A,46B,47A,46B、及び接続片48A,48Bを同一の金属材料により形成するようにしたが、互いに異なる金属材料によって形成することもできる。この場合、物理的性質の差が小さい金属を選択することが好ましい。例えば、接合部分にレーザ溶接を用いる場合には、熱膨張係数、熱伝導率、溶融温度の差が小さい金属材料を選択することが好ましく、抵抗溶接を用いる場合には、熱膨張係数、熱伝導率の他、抵抗率の差が小さい金属材料を選択することが好ましい。
・上記各実施形態において、コア30の形状は任意に変更可能である。例えば、平面視においてコア30の形状を多角形、楕円形、円形などの環状としてもよい。また、コア30を周方向に対して垂直な平面で切った断面形状は、矩形状に限られず、それ以外の多角形、楕円形、円形などであってもよい。その一例として、コア30の断面形状の四隅のうちの第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bの第3屈曲部56(76)に対応する部分に曲面34が形成されてもよい。具体的には、図28(a)に示すように、第3屈曲部56がコア30の外側に位置する場合、曲面34は、コア30の断面視においてコア30の外側面30dと第2端面30bとからなる角部に形成されている。また図28(b)に示すように、第3屈曲部76がコア30の内側に位置する場合、曲面34は、コア30の断面視においてコア30の内側面30cと第2端面30bとからなる角部に形成されている。
・コア30を周方向に対して垂直な平面で切った断面形状が多角形、楕円形、円形などの場合、第1〜第5コイル片41A〜45A,41B〜45Bは、コア30の断面形状に倣った形状とすることが好ましい。
・上記各実施形態において、インダクタ1は、4つのフェライトビーズコアを有してもよい。第1コイル40A及び第2コイル40Bのそれぞれには、2つのフェライトビーズコアが取り付けられる。フェライトビーズコアは、コア30の中心軸線Cと平行な中心軸線を中心とする円筒状に形成される。
1…インダクタ、30…コア(磁性体コア)、30a…第1端面、30b…第2端面、30c…内側面、30d…外側面、40A…第1コイル(コイル)、40B…第2コイル(コイル)、41A,41B…第1コイル片、42A,42B…第2コイル片、51a,51d,51e,51f,71a…接合部、51c…段部、57a,57c,77a…接合面、58,78…溶着部、59a,79a…突出部、60…絶縁部材、130…支持治具。

Claims (17)

  1. 環状の磁性体コアと、前記磁性体コアに巻回されるコイルとを備えるインダクタの製造方法であって、
    前記磁性体コアは、内側面、外側面、前記内側面と前記外側面とを繋ぐ第1端面、及び前記内側面と前記外側面とを繋ぐと共に前記第1端面と対向する第2端面を有しており、
    前記磁性体コアに巻回される1ターン分の長さを有し、前記磁性体コアの前記内側面、前記外側面、及び前記第1端面を覆うことが可能な形状の第1コイル片及び第2コイル片を前記磁性体コアの周囲に配置する第1の工程と、
    前記第2コイル片において、前記磁性体コアの前記第2端面よりも前記磁性体コアの中心軸に沿って突出する突出部により前記第2端面を覆うように前記第2コイル片を折り曲げ、前記第2コイル片の接合面を前記第1コイル片の接合部に接触させる第2の工程と、
    前記第2コイル片の接合面及び前記第1コイル片の前記接合部を接合して前記コイルの少なくとも一部を形成する第3の工程と
    を含むインダクタの製造方法であって、
    前記第2の工程において、前記第2コイル片の前記突出部を前記第1コイル片の前記接合部に向けて折り曲げることにより、前記第2コイル片の前記接合面を前記第1コイル片の前記接合部に接触させる
    インダクタの製造方法
  2. 環状の磁性体コアと、前記磁性体コアに巻回されるコイルとを備えるインダクタの製造方法であって、
    前記磁性体コアは、内側面、外側面、前記内側面と前記外側面とを繋ぐ第1端面、及び前記内側面と前記外側面とを繋ぐと共に前記第1端面と対向する第2端面を有しており、
    前記磁性体コアに巻回される1ターン分の長さを有し、前記磁性体コアの前記内側面、前記外側面、及び前記第1端面を覆うことが可能な形状の第1コイル片及び第2コイル片を前記磁性体コアの周囲に配置する第1の工程と、
    前記第2コイル片において、前記磁性体コアの前記第2端面よりも前記磁性体コアの中心軸に沿って突出する突出部により前記第2端面を覆うように前記第2コイル片を折り曲げ、前記第2コイル片の接合面を前記第1コイル片の接合部に接触させる第2の工程と、
    前記第2コイル片の接合面及び前記第1コイル片の前記接合部を接合して前記コイルの少なくとも一部を形成する第3の工程と
    を含むインダクタの製造方法であって、
    前記第2の工程において、前記磁性体コアに電気的絶縁性を有する絶縁部材が取り付けられ、前記第2コイル片の前記突出部を折り曲げることにより前記第2コイル片の前記突出部と前記磁性体コアとの間に絶縁部材を挟み込む
    インダクタの製造方法。
  3. 環状の磁性体コアと、前記磁性体コアに巻回されるコイルとを備えるインダクタの製造方法であって、
    前記磁性体コアは、内側面、外側面、前記内側面と前記外側面とを繋ぐ第1端面、及び前記内側面と前記外側面とを繋ぐと共に前記第1端面と対向する第2端面を有しており、
    前記磁性体コアに巻回される1ターン分の長さを有し、前記磁性体コアの前記内側面、前記外側面、及び前記第1端面を覆うことが可能な形状の第1コイル片及び第2コイル片を前記磁性体コアの周囲に配置する第1の工程と、
    前記第2コイル片において、前記磁性体コアの前記第2端面よりも前記磁性体コアの中心軸に沿って突出する突出部により前記第2端面を覆うように前記第2コイル片を折り曲げ、前記第2コイル片の接合面を前記第1コイル片の接合部に接触させる第2の工程と、
    前記第2コイル片の接合面及び前記第1コイル片の前記接合部を接合して前記コイルの少なくとも一部を形成する第3の工程と
    を含むインダクタの製造方法であって、
    前記第2の工程において、前記磁性体コアに前記第2コイル片の前記突出部を支持するための支持治具が取り付けられ、前記第2コイル片の前記突出部を折り曲げた後、前記第2コイル片の前記突出部と前記磁性体コアとの間に挟み込まれた前記支持治具を引き抜く
    インダクタの製造方法。
  4. 環状の磁性体コアと、前記磁性体コアに巻回されるコイルとを備えるインダクタの製造方法であって、
    前記磁性体コアは、内側面、外側面、前記内側面と前記外側面とを繋ぐ第1端面、及び前記内側面と前記外側面とを繋ぐと共に前記第1端面と対向する第2端面を有しており、
    前記磁性体コアに巻回される1ターン分の長さを有し、前記磁性体コアの前記内側面、前記外側面、及び前記第1端面を覆うことが可能な形状の第1コイル片及び第2コイル片を前記磁性体コアの周囲に配置する第1の工程と、
    前記第2コイル片において、前記磁性体コアの前記第2端面よりも前記磁性体コアの中心軸に沿って突出する突出部により前記第2端面を覆うように前記第2コイル片を折り曲げ、前記第2コイル片の接合面を前記第1コイル片の接合部に接触させる第2の工程と、
    前記第2コイル片の接合面及び前記第1コイル片の前記接合部を接合して前記コイルの少なくとも一部を形成する第3の工程と
    を含むインダクタの製造方法であって、
    前記第1の工程において、前記第2コイル片の前記突出部が前記磁性体コアの前記外側面側に配置され、前記第1コイル片の前記接合部が前記磁性体コアの前記内側面側に配置され、
    前記第2の工程において、前記第2コイル片の前記突出部を前記内側面側に向けて折り曲げることにより、前記第2コイル片の前記接合面を前記第1コイル片の前記接合部に接触させる
    インダクタの製造方法。
  5. 環状の磁性体コアと、前記磁性体コアに巻回されるコイルとを備えるインダクタの製造方法であって、
    前記磁性体コアは、内側面、外側面、前記内側面と前記外側面とを繋ぐ第1端面、及び前記内側面と前記外側面とを繋ぐと共に前記第1端面と対向する第2端面を有しており、
    前記磁性体コアに巻回される1ターン分の長さを有し、前記磁性体コアの前記内側面、前記外側面、及び前記第1端面を覆うことが可能な形状の第1コイル片及び第2コイル片を前記磁性体コアの周囲に配置する第1の工程と、
    前記第2コイル片において、前記磁性体コアの前記第2端面よりも前記磁性体コアの中心軸に沿って突出する突出部により前記第2端面を覆うように前記第2コイル片を折り曲げ、前記第2コイル片の接合面を前記第1コイル片の接合部に接触させる第2の工程と、
    前記第2コイル片の接合面及び前記第1コイル片の前記接合部を接合して前記コイルの少なくとも一部を形成する第3の工程と
    を含むインダクタの製造方法であって、
    前記第1の工程において、前記第2コイル片の前記突出部が前記磁性体コアの前記内側面側に配置され、前記第1コイル片の前記接合部が前記磁性体コアの前記外側面側に配置され、
    前記第2の工程において、前記第2コイル片の前記突出部を前記外側面側に向けて折り曲げることにより、前記第2コイル片の前記接合面を前記第1コイル片の前記接合部に接触させる
    インダクタの製造方法。
  6. 前記第3の工程において、前記第2コイル片の前記接合面及び前記第1コイル片の前記接合部を溶融して形成した溶着部により前記接合面及び前記接合部を接合する
    請求項1から5のいずれか一項に記載のインダクタの製造方法。
  7. 前記第2の工程において、前記第2コイル片の前記突出部の先端と前記第1コイル片の前記接合部とを嵌め合わせて前記第1コイル片の前記接合部の側面に前記第2コイル片の前記接合面を接触させる
    請求項1〜のいずれか一項に記載のインダクタの製造方法。
  8. 前記第2コイル片として前記接合面の面積が当該第2コイル片の平均断面積よりも大きいものを用いる
    請求項に記載のインダクタの製造方法。
  9. 前記第1コイル片として前記接合部に段部が形成されているものを用い、
    前記第2の工程において、前記第2コイル片の前記突出部を折り曲げて前記第1コイル片の前記段部に当接するように前記第2コイル片の前記突出部と前記第1コイル片の前記接合部とが嵌め合わされる
    請求項7又は8に記載のインダクタの製造方法。
  10. 前記第1コイル片として前記接合部が円柱状であるものを用い、
    前記第2コイル片として前記接合面が当該第2コイル片の前記突出部の先端に設けられて前記第1コイル片の前記接合部に嵌め合わされる凹円柱面であるものを用いる
    請求項7〜9のいずれか一項に記載のインダクタの製造方法。
  11. 環状の磁性体コアと、
    前記磁性体コアに巻回されたコイルと、
    を有し、
    前記磁性体コアは、内側面、外側面、前記内側面と前記外側面とを繋ぐ第1端面、及び前記内側面と前記外側面とを繋ぐと共に前記第1端面と対向する第2端面を有し、
    前記コイルは、1ターン分の長さを有する第1コイル片及び1ターン分の長さを有する第2コイル片を含み、
    前記第1コイル片及び前記第2コイル片は、前記磁性体コアの前記内側面、前記第1端面、前記外側面、及び前記第2端面を取り囲み、
    前記第1コイル片の一方は、その先端に前記第2コイル片の他方と接合する接合部を有し、
    記第2コイル片の他方は、その先端に前記第1コイル片の前記接合部と接触する接合面を有し、
    前記第2コイル片は、前記第1コイル片の前記接合部に向けて折り曲げられて、前記第2コイル片の前記接合面が前記第1コイル片の前記接合部に接触されてい
    インダクタ。
  12. 前記第1コイル片及び前記第2コイル片は、前記接合部の側面と前記接合面との間の溶着部を介して接合されている
    請求項1に記載のインダクタ。
  13. 前記第1コイル片及び前記第2コイル片の他方の前記接合面の面積は、前記第1コイル片及び第2コイル片の他方の平均断面積よりも大きい
    請求項1に記載のインダクタ。
  14. 前記第1コイル片及び前記第2コイル片の一方の前記接合部は円柱状であり、
    前記第1コイル片及び前記第2コイル片の他方の前記接合面は、前記第1コイル片及び前記第2コイル片の他方の先端に設けられて前記第1コイル片及び前記第2コイル片の一方の前記接合部に嵌め合わされた凹円柱面である
    請求項1又は1に記載のインダクタ。
  15. 前記接合部及び前記接合面は、前記磁性体コアの前記第2端面側、かつ前記内側面側又は前記外側面側に位置し、
    前記第1コイル片及び前記第2コイル片の他方における前記第2端面を覆う部分と前記磁性体コアの前記第2端面との間に介在し、電気的絶縁性を有する絶縁部材をさらに備え、
    前記絶縁部材は、前記磁性体コアの前記内側面側及び前記外側面側のうち前記接合部及び前記接合面が位置する側とは反対側の前記第2端面の端部を覆っている
    請求項1〜1のいずれか一項に記載のインダクタ。
  16. 前記接合部及び前記接合面は、前記磁性体コアの前記内側面よりも内側に位置している
    請求項1〜1のいずれか一項に記載のインダクタ。
  17. 前記接合部及び前記接合面は、前記磁性体コアの前記外側面よりも前記磁性体コアの外側に位置している
    請求項1〜1のいずれか一項に記載のインダクタ。
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