JP6630210B2 - ハイブリッド車両の制御装置及びハイブリッド車両 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両の制御装置及びハイブリッド車両に関する。
近年、車両の駆動輪を駆動するための駆動力源として、エンジン及び駆動モータを備えるハイブリッド車両(HEV)が知られている。ハイブリッド車両では、エンジン及びモータの動作状態の組み合わせを互いに異ならせた複数の走行モードを切り替え可能に構成され得る。このようなハイブリッド車両について、走行モードの切り替えに関する技術が提案されている。
例えば、特許文献1では、エンジン及び複数のモータを駆動力源とするハイブリッド車両において、エンジンの出力によって走行している状態から複数のモータの出力によって走行する状態への切り替えをスムーズに実行するために、エンジンの出力によって車両を走行させる第1走行モードと、複数のモータの出力によって車両を走行させる第2走行モードと、いずれか1つのモータの出力によって車両を走行させる第3走行モードとのいずれかを車両に対する要求駆動力に応じて選択して設定するハイブリッド車両の制御装置において、駆動力源の出力の大きさを求める検出手段と、出力の大きさに応じて、第2走行モードの選択可能性を変更する設定手段とを備える技術が開示されている。
特開2015−020486号公報
ところで、ハイブリッド車両において、例えば、急勾配の坂を登る際や段差を乗り越える際等に、駆動輪を駆動する駆動モータへ高負荷が掛かることによって、駆動モータが回転しないロック状態が発生する場合がある。例えば、ハイブリッド車両の走行モードのうち、駆動モータの出力によって走行する走行モード中に、駆動モータがロックする場合がある。駆動モータとして、具体的には、三相交流式のモータが用いられるので、駆動モータがロックした場合、駆動モータのうちの1つの相へ比較的大きな電流が継続して流れることにより、駆動モータが過剰に加熱されるおそれがある。
ここで、駆動モータがロックしたときに、駆動モータの出力の目標値を低下させることによって、駆動モータへ供給される電力を低下させることにより、駆動モータが過剰に加熱されることを防止することができる。このように駆動モータの出力を低下させた場合に、エンジンを始動させることにより、駆動輪へ伝達されるトルクの目標値である目標トルクの不足分を、エンジンの出力によって補償することが考えられる。しかしながら、駆動モータの出力によって走行する走行モード中におけるエンジンの始動は、運転者へ違和感を与える要因となり得る。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、駆動モータがロックした際に、運転者へ違和感を与えることなく、駆動モータの出力の低下による目標トルクの不足分を補償することが可能なハイブリッド車両の制御装置及びハイブリッド車両を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、駆動輪を駆動するための駆動力を出力可能なエンジンと、前記駆動輪を駆動するための駆動力をそれぞれ独立して出力可能な第1のモータジェネレータ及び第2のモータジェネレータと、を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、前記ハイブリッド車両の走行モードを、走行状態に応じて、設定する走行モード設定部を備え、前記走行モード設定部は、前記第2のモータジェネレータの出力によって前記駆動輪を駆動する第1の走行モード中において、前記第2のモータジェネレータの温度が第1の閾値を上回った場合に、前記第1のモータジェネレータの出力を少なくとも用いて前記駆動輪を駆動する第2の走行モードへ切り替え、前記第2の走行モード中において、前記第1のモータジェネレータの温度が第2の閾値を上回った場合に、前記第1の走行モードへ切り替える、ハイブリッド車両の制御装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、駆動輪を駆動するための駆動力を出力可能なエンジンと、前記駆動輪を駆動するための駆動力をそれぞれ独立して出力可能な第1のモータジェネレータ及び第2のモータジェネレータと、を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、前記ハイブリッド車両の走行モードを、走行状態に応じて、設定する走行モード設定部を備え、前記走行モード設定部は、前記第2のモータジェネレータの出力によって前記駆動輪を駆動する第1の走行モード中に、前記第2のモータジェネレータの温度が第1の閾値を上回った場合において、前記第1のモータジェネレータの温度が所定の第2の温度より低く、かつ、前記第1のモータジェネレータへ電力を供給するバッテリの残存容量が所定の残存容量以上である場合に、前記第1のモータジェネレータの出力を少なくとも用いて前記駆動輪を駆動する第2の走行モードへ切り替える、ハイブリッド車両の制御装置が提供される。
前記第1のモータジェネレータのトルクの指令値である第1トルク指令値を算出する第1のモータトルク算出部と、前記第2のモータジェネレータのトルクの指令値である第2トルク指令値を算出する第2のモータトルク算出部と、を備え、前記第2のモータトルク算出部は、前記第2の走行モードへの切り替えが行われた場合に、前記第2トルク指令値を減少させ、前記第1のモータトルク算出部は、前記第2の走行モードへの切り替えが行われた場合に、前記駆動輪へ伝達されるトルクの目標値である目標トルクから前記第2トルク指令値を減算して得られる値を、前記第1トルク指令値として算出してもよい。
また、本発明の別の観点によれば、駆動輪を駆動するための駆動力を出力可能なエンジンと、前記駆動輪を駆動するための駆動力をそれぞれ独立して出力可能な第1のモータジェネレータ及び第2のモータジェネレータと、を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、前記ハイブリッド車両の走行モードを、走行状態に応じて、設定する走行モード設定部と、前記第1のモータジェネレータのトルクの指令値である第1トルク指令値を算出する第1のモータトルク算出部と、前記第2のモータジェネレータのトルクの指令値である第2トルク指令値を算出する第2のモータトルク算出部と、を備え、前記走行モード設定部は、前記第2のモータジェネレータの出力によって前記駆動輪を駆動する第1の走行モード中において、前記第2のモータジェネレータの温度が第1の閾値を上回った場合に、前記第1のモータジェネレータの出力を少なくとも用いて前記駆動輪を駆動する第2の走行モードへ切り替え、前記第2の走行モードへの切り替えが行われた場合に、前記第2のモータトルク算出部は、前記第2トルク指令値を減少させ、前記第1のモータトルク算出部は、前記駆動輪へ伝達されるトルクの目標値である目標トルクから前記第2トルク指令値を減算して得られる値を、前記第1トルク指令値として算出し、前記第2の走行モード中において、前記第1のモータジェネレータの温度が第2の閾値を上回った場合に、前記第1のモータトルク算出部は、前記第1トルク指令値を減少させ、前記第2のモータトルク算出部は、前記駆動輪へ伝達されるトルクの目標値である目標トルクから前記第1トルク指令値を減算して得られる値を、前記第2トルク指令値として算出する、ハイブリッド車両の制御装置が提供される。
前記第2のモータトルク算出部は、前記第2の走行モードへの切り替えが行われた場合に、前記第2トルク指令値が所定の値に近づくように、前記第2トルク指令値を減少させてもよい。
前記第1の閾値は、前記第2のモータジェネレータの破損が生じ得る高温状態が生じているか否かを判別するための温度である前記第2のモータジェネレータの制限温度に設定されてもよい。
前記第1の閾値は、前記第2のモータジェネレータの破損が生じ得る高温状態が生じているか否かを判別するための温度である前記第2のモータジェネレータの制限温度より低い温度に設定されてもよい。
前記走行モード設定部は、前記第2の走行モード中において、前記第2のモータジェネレータの温度が所定の第1の温度を下回った場合に、前記第1の走行モードへ切り替えてもよい。
駆動輪を駆動するための駆動力を出力可能なエンジンと、前記駆動輪を駆動するための駆動力をそれぞれ独立して出力可能な第1のモータジェネレータ及び第2のモータジェネレータと、上記制御装置と、を備えるハイブリッド車両が提供されてもよい。
以上説明したように本発明によれば、駆動モータがロックした際に、運転者へ違和感を与えることなく、駆動モータの出力の低下による目標トルクの不足分を補償することが可能となる。
駆動モータがロックした際に、エンジンの出力によって目標トルクの不足分を補償する制御が行われた場合における、各種状態量の推移の一例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るハイブリッド車両の駆動系の概略構成の一例を示す模式図である。 同実施形態に係る駆動系におけるシングルモータEV走行モードについて説明するための説明図である。 同実施形態に係る駆動系におけるツインモータEV走行モードについて説明するための説明図である。 同実施形態に係る駆動系におけるエンジン走行モードについて説明するための説明図である。 同実施形態に係る駆動系におけるハイブリッド走行モードについて説明するための説明図である。 同実施形態に係るハイブリッドECUの機能構成の一例を示す説明図である。 第2のモータジェネレータの温度と第2のモータジェネレータ目標トルクとの関係性を表すマップの一例を示す説明図である。 同実施形態に係るハイブリッドECUの走行モード設定部が行う、シングルモータEV走行モード中における処理の流れの一例を示すフローチャートである。 シングルモータEV走行モード中に第2のモータジェネレータがロックした際に、同実施形態に係るハイブリッドECUによる制御が行われた場合における、各種状態量の推移の一例を示す説明図である。 同実施形態に係るハイブリッドECUの走行モード設定部が行う、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったことに応じて走行モードが切り替えられた後におけるツインモータEV走行モード中における処理の流れの一例を示すフローチャートである。 変形例に係るハイブリッド車両の駆動系の概略構成の一例を示す模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.導入>
ハイブリッド車両では、エンジン及びモータの動作状態の組み合わせを互いに異ならせた複数の走行モードを切り替え可能に構成され得る。ハイブリッド車両では、走行状態に応じて、適宜走行モードを切り替えることによって、例えば、燃費の向上が実現される。このような走行モードの一つとして、駆動用モータの出力によって走行する走行モードが選択され得る。モータは、エンジンと比較して、低回転数で大きいトルクを出力可能な出力特性を有しているので、例えば、車速が比較的低い状態において、当該走行モードが選択される。
図1は、当該走行モード中に駆動モータがロックした際に、エンジンの出力によって目標トルクの不足分を補償する制御が行われた場合における、各種状態量の推移の一例を示す説明図である。具体的には、図1では、駆動モータとして、三相交流式モータであるモータジェネレータが適用される例についての各種状態量の推移が示されている。モータジェネレータは、電力を用いて駆動されて車両の駆動力を生成する駆動モータとしての機能と、車両の減速時に駆動輪の運動エネルギを用いて発電する発電機としての機能を有する。
図1に示したように、駆動用モータの出力によって走行する走行モード中に、時刻T2において、ブレーキが解除され、アクセルが踏まれた場合、駆動輪へ伝達されるトルクの目標値である目標トルクが上昇を開始する。また、当該走行モード中では、モータジェネレータにより目標トルクが出力されるように制御される。ゆえに、時刻T2以後において、モータジェネレータにより出力されるトルクが、目標トルクの上昇に伴い、上昇する。
時刻T2において、モータジェネレータがロックした場合、モータジェネレータは回転しないので、図1に示したように、時刻T2以後において、車速は上昇しない。時刻T4において目標トルクが上昇を終了した場合、時刻T4以後において、モータジェネレータは、所定のトルクを継続して出力する。そして、モータジェネレータにより継続してトルクが出力されることに伴い、図1に示したように、時刻T4以後において、モータジェネレータの温度は継続して上昇する。
ここで、モータジェネレータが過剰に加熱されることを防止するために、モータジェネレータの温度が所定の温度閾値を上回った場合に、モータの出力を低下させることが考えられる。例えば、図1に示したように、時刻T6において、モータジェネレータの温度が所定の温度閾値を上回った場合、時刻T6以後において、モータジェネレータにより出力されるトルクが低下するように制御され、時刻T6より後の時刻T8において、モータジェネレータにより出力されるトルクは0となる。また、モータジェネレータにより出力されるトルクの低下に伴って、時刻T6以後において、モータジェネレータの温度は低下する。
また、このようにモータジェネレータの出力を低下させた場合に、エンジンを始動させることにより、目標トルクの不足分をエンジンの出力によって補償することが考えられる。例えば、時刻T6において、エンジンが始動され、図1に示したように、時刻T6以後において、エンジンにより出力されるトルク及びエンジンの回転数が上昇する。それにより、時刻T6以後において、モータジェネレータの出力の低下による目標トルクの不足分が、エンジンの出力によって補償される。
しかしながら、駆動用モータの出力によって走行する走行モード中におけるエンジンの始動は、運転者へ違和感を与える要因となり得る。特に、バッテリの残存容量SOC(State Of Charge)が充分あるにもかかわらずエンジンが始動することで運転者へ違和感を与える。そこで、本明細書では、駆動モータがロックした際に、運転者へ違和感を与えることなく、駆動モータの出力の低下による目標トルクの不足分を補償することが可能な仕組みを提案する。
<2.本発明の実施形態に係るハイブリッド車両の駆動系>
まず、本発明の実施形態に係るハイブリッド車両の駆動系1の構成及び駆動系1における各種走行モードについて、説明する。
[2−1.構成]
図2は、本実施形態に係るハイブリッド車両の駆動系1の概略構成の一例を示す模式図である。駆動系1は、エンジン10と、第1のモータジェネレータ(M/G1)20と、第2のモータジェネレータ(M/G2)24と、を備え、エンジン10、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24を駆動源として併用可能なパワーユニットである。具体的には、エンジン10は、駆動輪80を駆動するための駆動力を出力可能である。また、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24は、駆動輪80を駆動するための駆動力をそれぞれ独立して出力可能である。駆動系1では、シングルモータEV走行モードと、ツインモータEV走行モードと、エンジン走行モードと、ハイブリッド走行モードと、を切り替えながら、車両の駆動力制御が行われる。
シングルモータEV走行モードは、第2のモータジェネレータ24の出力で車両を駆動するモードである。ツインモータEV走行モードは、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24の出力で車両を駆動するモードである。エンジン走行モードは、エンジン10の出力で車両を駆動するモードである。ハイブリッド走行モードは、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24の出力のうちの少なくともいずれか一方と、エンジン10の出力とで車両を駆動するモードである。
エンジン10は、ガソリン等を燃料として駆動力を生成する内燃機関であり、出力軸としてのクランクシャフト11を有する。クランクシャフト11は、自動変速装置30内に延設されている。また、クランクシャフト11には、ギヤ式のオイルポンプ15が連結されている。オイルポンプ15は、エンジン10の駆動力又は駆動輪80の回転により駆動されて、自動変速装置30に向けて作動油を供給する。自動変速装置30に供給される作動油は、CVT31及び各クラッチを作動させる作動油として用いられる。自動変速装置30は、第1のモータジェネレータ20と、第2のモータジェネレータ24と、自動変速機としての無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)31と、を備える。
また、オイルポンプ15は、第2の伝達クラッチ46より駆動輪80側の軸(例えば、第2のモータジェネレータ24のモータ軸25)、CVT31のプライマリ軸34又はセカンダリ軸36に対して、図示しないギヤ機構を介して連結されていてもよい。オイルポンプ15が第2の伝達クラッチ46より駆動輪80側の軸に対して連結されている場合、駆動輪80の回転によってもオイルポンプ15が駆動され得る。オイルポンプ15がプライマリ軸34又はセカンダリ軸36に対して連結されている場合、第2の伝達クラッチ46が締結されている間、駆動輪80の回転によってもオイルポンプ15が駆動され得る。オイルポンプ15が第2の伝達クラッチ46より駆動輪80側の軸、プライマリ軸34又はセカンダリ軸36に対して連結される場合、オイルポンプ15と連結される第2の伝達クラッチ46より駆動輪80側の軸、プライマリ軸34又はセカンダリ軸36と、クランクシャフト11とのうち、回転数がより高い方の回転により駆動されるようになっている。
エンジン10と第1のモータジェネレータ20とはエンジンクラッチ42を介して直列的に配列される。エンジン10のクランクシャフト11と、第1のモータジェネレータ20のモータ軸21との間には、クランクシャフト11とモータ軸21との間を締結又は解放するエンジンクラッチ42が設けられている。エンジンクラッチ42が締結状態にあるときに、クランクシャフト11とモータ軸21との間で動力を伝達することができる。
第1のモータジェネレータ20は、例えば、三相交流式のモータであり、インバータ70を介して高電圧バッテリ50に接続されている。第1のモータジェネレータ20は、高電圧バッテリ50の電力を用いて駆動(力行駆動)されて車両の駆動力を生成する駆動モータとしての機能と、エンジン10の駆動力を用いて駆動されて発電する発電機としての機能とを有する。さらに、第1のモータジェネレータ20は、エンジン10を始動又は停止させるスタータモータとしての機能と、モータ軸21に連結されたオイルポンプ28を回転駆動させるモータとしての機能とを併せ持つ。
第1のモータジェネレータ20をスタータモータ、駆動モータ又はオイルポンプ28の駆動モータとして機能させる場合、インバータ70は、高電圧バッテリ50から供給される直流電力を交流電力に変換し、第1のモータジェネレータ20を駆動する。また、第1のモータジェネレータ20を発電機として機能させる場合、インバータ70は、第1のモータジェネレータ20で発電された交流電力を直流電力に変換して高電圧バッテリ50に充電する。
上述のとおり、本実施形態にかかる駆動系1では、トルクコンバータではなく、エンジンクラッチ42により、クランクシャフト11とモータ軸21との間で動力の伝達が行われる。このため、第1のモータジェネレータ20を駆動モータとして機能させる場合に、第1のモータジェネレータ20とエンジン10とを完全に切り離すことにより、第1のモータジェネレータ20からの駆動力がエンジン10で消費されることがなく、第1のモータジェネレータ20の効率の低下を抑制することができる。
第1のモータジェネレータ20のモータ軸21には、ギヤ式のオイルポンプ28が連結されている。オイルポンプ28は、モータ軸21により回転駆動され、CVT31及び各クラッチに向けて作動油を供給する。かかるオイルポンプ28は、第1のモータジェネレータ20により駆動される電動オイルポンプとして構成される。また、第1のモータジェネレータ20のモータ軸21は、第1の伝達クラッチ44を介して、CVT31のプライマリ軸34に連設されている。第1の伝達クラッチ44は、モータ軸21とプライマリ軸34との間を締結又は解放する。第1の伝達クラッチ44が締結状態にあるときに、モータ軸21とプライマリ軸34との間で動力を伝達することができる。
CVT31は、プライマリ軸34と、当該プライマリ軸34に平行に配設されたセカンダリ軸36とを有する。プライマリ軸34にはプライマリプーリ33が固定され、セカンダリ軸36にはセカンダリプーリ35が固定されている。プライマリプーリ33及びセカンダリプーリ35には、ベルト又はチェーンからなる巻き掛け式の動力伝達部材37が卷回されている。CVT31は、プライマリプーリ33及びセカンダリプーリ35上での動力伝達部材37の巻き掛け半径を変化させてプーリ比を変化させることにより、プライマリ軸34とセカンダリ軸36との間において、任意の変速比で変換した動力を伝達する。
セカンダリ軸36は、第2の伝達クラッチ46を介して、第2のモータジェネレータ24のモータ軸25に連設されている。第2の伝達クラッチ46は、セカンダリ軸36とモータ軸25との間を締結又は解放する。第2の伝達クラッチ46が締結状態にあるときに、セカンダリ軸36とモータ軸25との間で動力を伝達することができる。第2のモータジェネレータ24のモータ軸25は、図示しない減速ギヤ及び駆動軸を介して駆動輪80に連設され、モータ軸25を介して出力される駆動力が駆動輪80に伝達可能になっている。モータ軸25が、図示しないデファレンシャルギヤに接続され、駆動力が前輪及び後輪に分配されてもよい。
第2のモータジェネレータ24は、エンジンクラッチ42、第1の伝達クラッチ44及び第2の伝達クラッチ46を介してエンジン10に連設されている。第2のモータジェネレータ24は、第1のモータジェネレータ20と同様、三相交流式のモータであり、インバータ70を介して高電圧バッテリ50に接続されている。第2のモータジェネレータ24は、高電圧バッテリ50の電力を用いて駆動(力行駆動)されて車両の駆動力を生成する駆動モータとしての機能と、車両の減速時に駆動輪80の運動エネルギを用いて発電する発電機としての機能とを有する。
第2のモータジェネレータ24を駆動モータとして機能させる場合、インバータ70は、高電圧バッテリ50から供給される直流電力を交流電力に変換し、第2のモータジェネレータ24を駆動する。また、第2のモータジェネレータ24を発電機として機能させる場合、インバータ70は、第2のモータジェネレータ24で発電された交流電力を直流電力に変換して高電圧バッテリ50に充電する。第2のモータジェネレータ24の定格出力と第1のモータジェネレータ20の定格出力とは同じであってもよいし、異なっていてもよい。
インバータ70を介して第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24に接続された高電圧バッテリ50には、DC/DCコンバータ55を介して低電圧バッテリ60が接続されている。高電圧バッテリ50は、例えば定格電圧が200Vの充放電可能なバッテリであり、低電圧バッテリ60は、例えば定格電圧が12Vの充放電可能なバッテリである。低電圧バッテリ60は、ハイブリッド車両のシステムの主電源として用いられる。DC/DCコンバータ55は、高電圧バッテリ50の直流電力の電圧を降圧させて、充電電力を低電圧バッテリ60に供給する。
また、駆動系1は、第1の温度センサ91、第2の温度センサ93、アクセル開度センサ95、車速センサ97、及びバッテリ残存容量センサ99を備える。各センサは、各種物理量を検出し、検出結果をハイブリッドECU100へ出力する。当該検出結果は、後述するハイブリッドECU100が行う処理に用いられる。
第1の温度センサ91は、第1のモータジェネレータ20の温度を検出する。具体的には、第1の温度センサ91は、第1のモータジェネレータ20のコイルの温度を、第1のモータジェネレータ20の温度として、検出してもよい。
第2の温度センサ93は、第2のモータジェネレータ24の温度を検出する。具体的には、第2の温度センサ93は、第2のモータジェネレータ24のコイルの温度を、第2のモータジェネレータ24の温度として、検出してもよい。
また、アクセル開度センサ95、車速センサ97、及びバッテリ残存容量センサ99は、それぞれアクセル開度、車速、及び高電圧バッテリ50の残存容量SOCを検出する。
エンジン10は、エンジン制御ユニット(エンジンECU)200により制御される。自動変速装置30は、トランスミッション制御ユニット(トランスミッションECU)300により制御される。第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24は、モータ制御ユニット(モータECU)400により制御される。これらのエンジンECU200、トランスミッションECU300、及びモータECU400は、システム全体を統合的に制御するハイブリッド制御ユニット(ハイブリッドECU)100に接続されている。ハイブリッドECU100は、エンジンECU200、トランスミッションECU300、及びモータECU400等を用いて、車両の走行制御又は減速制御、あるいは、高電圧バッテリ50の充電制御を行う。ハイブリッドECU100は、本発明に係るハイブリッド車両の制御装置の一例である。
各ECUは、マイクロコンピュータをはじめとして各種インタフェース又は周辺機器等を備えて構成される。各ECUは、例えばCAN(Controller Area Network)等の通信ラインを介して双方向通信可能に接続され、制御情報や制御対象に関連する各種の情報を相互に通信する。
各ECUは、具体的には、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)、CPUが使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する記憶素子であるROM(Read Only Memory)、CPUの実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)等で構成される。各ECUは、CAN通信を用いて各センサと通信を行ってもよい。なお、本実施形態に係る各ECUが有する機能は複数の制御装置により分割されてもよく、その場合、当該複数の制御装置は、CAN等の通信ラインを介して、互いに接続されてもよい。以下、各ECUの機能の概略について説明する。
エンジンECU200は、ハイブリッドECU100からの制御指令を受け、エンジン10に備えられた各種センサにより検出される情報に基づいて、スロットル開度、点火時期、及び、燃料噴射量等の制御量を算出する。エンジンECU200は、算出された制御量に基づいてスロットル弁、点火プラグ、及び燃料噴射弁等を駆動し、エンジン10の出力が制御指令値となるように、エンジン10を制御する。例えば、ハイブリッドECU100からの制御指令として、エンジン10のトルクの指令値がエンジンECU200に入力される。そして、エンジンECU200は、エンジン10によって出力されるトルクが当該指令値となるように、エンジン10を制御する。
モータECU400は、ハイブリッドECU100からの制御指令を受け、インバータ70を介して第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24をそれぞれ制御する。モータECU400は、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24のそれぞれの回転数や電圧、電流等の情報に基づいてインバータ70に対して電流指令や電圧指令を出力し、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24の出力が制御指令値となるように、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24をそれぞれ制御する。例えば、ハイブリッドECU100からの制御指令として、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24のそれぞれのトルクの指令値がモータECU400に入力される。そして、モータECU400は、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24によってそれぞれ出力されるトルクが当該指令値となるように、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24を制御する。
トランスミッションECU300は、ハイブリッドECU100からの制御指令を受けてCVT31の変速比を決定し、運転状態に応じた適切な変速比に制御する。トランスミッションECU300は、例えば、油圧を制御し、プーリ比を調節することにより、CVT31の変速比を制御する。また、トランスミッションECU300は、ハイブリッドECU100からの制御指令を受けて、走行モードの切り替えに応じて、エンジンクラッチ42、第1の伝達クラッチ44、及び第2の伝達クラッチ46等の制御を行う。トランスミッションECU300は、例えば、各クラッチの作動油の油圧を制御することにより、各クラッチの断接を制御する。具体的には、ハイブリッドECU100からの制御指令として、各クラッチの断接状態を示す情報がトランスミッションECU300に入力される。そして、トランスミッションECU300は、各クラッチの断接状態が当該制御指令に対応する状態となるように、各クラッチの作動油の油圧を制御する。
[2−2.走行モード]
続いて、図3〜図6を参照して、本実施形態に係る駆動系1における各種走行モードにおける各ECUによる制御について、より詳細に説明する。図3〜図6は、本実施形態に係る駆動系1におけるシングルモータEV走行モード、ツインモータEV走行モード、エンジン走行モード、及びハイブリッド走行モードについてそれぞれ説明するための説明図である。図3〜図6において、破線は電力の流れを示し、一点鎖線は動力の流れを示す。
(シングルモータEV走行モード)
図3に示したように、シングルモータEV走行モードの場合、トランスミッションECU300は、エンジンクラッチ42、第1の伝達クラッチ44及び第2の伝達クラッチ46をすべて開放する。また、モータECU400は、インバータ70を介して第2のモータジェネレータ24を駆動させ、トルクを出力させる。それにより、図3に示したように、高電圧バッテリ50からインバータ70を介して第2のモータジェネレータ24へ電力が供給される。そして、第2のモータジェネレータ24から出力されるトルクが、駆動輪80を駆動するための駆動力として、駆動輪80に伝達される。
(ツインモータEV走行モード)
図4に示したように、ツインモータEV走行モードの場合、トランスミッションECU300は、エンジンクラッチ42を開放し、第1の伝達クラッチ44及び第2の伝達クラッチ46を締結する。また、モータECU400は、インバータ70を介して第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24をそれぞれ駆動させ、トルクを出力させる。それにより、図4に示したように、高電圧バッテリ50からインバータ70を介して第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24へ電力が供給される。そして、第1のモータジェネレータ20から出力されるトルクが、CVT31を介してモータ軸25に伝達され、第2のモータジェネレータ24から出力されるトルクと合わせて、駆動輪80を駆動するための駆動力として、駆動輪80に伝達される。
(エンジン走行モード)
図5に示したように、エンジン走行モードの場合、トランスミッションECU300は、エンジンクラッチ42、第1の伝達クラッチ44、及び第2の伝達クラッチ46をすべて締結する。また、エンジンECU200は、エンジン10を駆動させ、トルクを出力させる。それにより、図5に示したように、エンジン10から出力されるトルクが、駆動輪80を駆動するための駆動力として、CVT31を介して駆動輪80に伝達される。なお、エンジン走行モードは、例えば、各モータジェネレータが故障している場合や高電圧バッテリ50の残存容量SOCが不足している場合等により、正常に動作できないときに選択される。
(ハイブリッド走行モード)
図6に示したように、ハイブリッド走行モードの場合、トランスミッションECU300は、エンジンクラッチ42、第1の伝達クラッチ44、及び第2の伝達クラッチ46をすべて締結する。また、エンジンECU200は、エンジン10を駆動させ、トルクを出力させる。また、モータECU400は、インバータ70を介して第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24のうちの少なくとも一方を駆動させ、トルクを出力させる。それにより、図6に示したように、エンジン10から出力されるトルクが、CVT31を介してモータ軸25に伝達され、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24のうちの少なくとも一方から出力されるトルクと合わせて、駆動輪80を駆動するための駆動力として、駆動輪80に伝達される。
さらに、エンジン10を始動させる際に、トランスミッションECU300は、エンジンクラッチ42を締結させる。また、モータECU400は、インバータ70を介して第1のモータジェネレータ20を駆動させ、第1のモータジェネレータ20の駆動力によりエンジン10をクランキングさせる。このとき、エンジン10と第1のモータジェネレータ20との差回転により車両の前後振動が発生しないように、トランスミッションECU300は、エンジンクラッチ42を締結させる前に、第1の伝達クラッチ44を開放させる。
本実施形態に係る駆動系1では、すべての走行モードにおいて、車両の減速時に、第2のモータジェネレータ24に駆動輪80の運動エネルギを回生させることによって、発電させることができる。また、ツインモータEV走行モード、エンジン走行モード、及びハイブリッド走行モードにおいて、車両の減速時に、第1のモータジェネレータ20に駆動輪80の運動エネルギを回生させることによって、発電させることができる。また、シングルモータEV走行モード及びハイブリッド走行モードにおいて、エンジン10からの駆動力の一部又は全部により第1のモータジェネレータ20に発電させることができる。さらに、エンジン走行モードにおいて、エンジン10からの駆動力の一部により第1のモータジェネレータ20に発電させることができる。
また、本実施形態に係る駆動系1では、第1のモータジェネレータ20が、エンジン10のスタータモータとしての機能を有する。したがって、エンジン10の始動時又は停止時にしか使用されていなかった従来のスタータモータを省略することができる。また、第1のモータジェネレータ20は、オイルポンプ28と一体となって電動オイルポンプとしての機能を有する。従って、エンジン10又は駆動輪80が停止し、ギヤ式のオイルポンプ15により作動油圧を生成できない場合にしか使用されていなかった従来の電動オイルポンプを省略することができる。
また、本実施形態に係る駆動系1では、第1のモータジェネレータ20が、第1の伝達クラッチ44を介して、CVT31のプライマリプーリ33に連設されており、走行中において、第1のモータジェネレータ20を駆動モータとして機能させることができる。従って、車両の動力性能を向上させることができる。さらに、エンジン10により車両の駆動力を発生させている間、エンジン10の出力に余剰の駆動力がある場合には、第1のモータジェネレータ20を発電機として機能させることができる。したがって、車両の燃費性能を向上させることができる。
本実施形態によれば、ハイブリッドECU100が行う走行モードの切り替えに関する制御によって、駆動モータがロックした際に、運転者へ違和感を与えることなく、駆動モータの出力の低下による目標トルクの不足分を補償することが可能となる。
<3.ハイブリッドECUの機能構成>
続いて、図7及び図8を参照して、本実施形態に係るハイブリッドECU100の機能構成について説明する。
図7は、本実施形態に係るハイブリッドECU100の機能構成の一例を示す説明図である。図7に示したように、ハイブリッドECU100は、走行モード設定部102と、第1のモータトルク算出部104と、第1の出力制限部106と、第2のモータトルク算出部108と、第2の出力制限部110と、エンジントルク算出部112と、クラッチ状態設定部114と、を含む。
[3−1.走行モード設定部]
走行モード設定部102は、車両の走行モードを、走行状態に応じて、設定する。また、走行モード設定部102は、現在設定されている走行モードを示す情報を、第1のモータトルク算出部104、第2のモータトルク算出部108、エンジントルク算出部112、及びクラッチ状態設定部114へ出力する。なお、走行モード設定部102は、走行モードの切り替えに関する判定結果や、走行モードの切り替えの履歴等の走行モードの切り替えに関する情報を、第1のモータトルク算出部104、第2のモータトルク算出部108、エンジントルク算出部112、及びクラッチ状態設定部114へ出力してもよい。
走行モード設定部102は、第2のモータジェネレータ24のロック状態が発生しない通常時において、例えば、アクセル開度、車速、及び高電圧バッテリ50の残存容量SOC等に基づいて、車両の走行モードを設定してもよい。また、走行モード設定部102は、燃費を向上させるように、車両の走行モードを設定してもよい。
以下、本実施形態に係る走行モード設定部102が行う、第2のモータジェネレータ24がロックした際に、運転者へ違和感を与えることなく、駆動モータの出力の低下による目標トルクの不足分を補償するための走行モードの切り替えについて説明する。
本実施形態に係る走行モード設定部102は、第2のモータジェネレータ24の出力によって駆動輪80を駆動する第1の走行モード中において、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値を上回った場合に、少なくとも第1のモータジェネレータ20の出力を用いて駆動輪80を駆動する第2の走行モードへ切り替える。具体的には、走行モード設定部102は、シングルモータEV走行モード中において、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回った場合に、ツインモータEV走行モードへ切り替える。当該閾値TH1は、第2のモータジェネレータ24が、ロックしたことに起因して、継続的に加熱されている状態であるか否かを判定し得る値に適宜設定される。
ここで、シングルモータEV走行モードは、上記第1の走行モードの一例に相当する。また、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったことに応じて走行モードが切り替えられた後におけるツインモータEV走行モードは、上記第2の走行モードの一例に相当する。なお、上記第2の走行モードは、第2のモータジェネレータ24から駆動力は出力されず、第1のモータジェネレータ20によって駆動輪80が駆動される走行モードを含んでもよい。
本実施形態によれば、シングルモータEV走行モード中において、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回った場合に、ツインモータEV走行モードへ切り替えられる。それにより、第2のモータジェネレータ24がロックした際に、駆動輪80を駆動するための駆動力を第1のモータジェネレータ20に出力させることができる。ゆえに、第2のモータジェネレータ24がロックした際に、エンジン10を始動させることなく、第2のモータジェネレータ24の出力の低下による目標トルクの不足分を補償することができる。従って、第2のモータジェネレータ24がロックした際に、運転者へ残存容量SOCが充分あるにもかかわらずエンジンが始動することによる違和感を与えることなく、第2のモータジェネレータ24の出力の低下による目標トルクの不足分を補償することが可能となる。
後述するように、第2のモータジェネレータ24の温度が制限温度を上回った場合に、第2の出力制限部110によって第2のモータジェネレータ24の出力が制限される。上記閾値TH1は、例えば、当該制限温度に設定されてもよい。制限温度は、第2のモータジェネレータ24の種類及び性能に応じて設定され、第2のモータジェネレータ24の破損が生じ得る高温状態が生じているか否かを判別するための温度である。閾値TH1が制限温度に設定されることによって、第2のモータジェネレータ24の出力が制限されたときに、目標トルクの不足分を第1のモータジェネレータ20の出力によって補償することができる。なお、第1のモータジェネレータ20についての制限温度、及び第2のモータジェネレータ24についての制限温度は、互いに同一の値に設定されてもよく、互いに異なる値に設定されてもよい。
また、上記閾値TH1は、当該制限温度より低い温度に設定されてもよい。閾値TH1が制限温度より低い温度に設定されることによって、第2のモータジェネレータ24の出力が制限されるより前の時点において、ツインモータEV走行モードへの切り替えを行うことができる。それにより、第2のモータジェネレータ24の出力が制限されるより前の時点において、第2のモータジェネレータ24の出力を低下させることができる。ゆえに、第2のモータジェネレータ24の温度が制限温度へ到達し、第2のモータジェネレータ24の出力が制限されることを抑制することができる。
走行モード設定部102は、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったか否かの判定に先立って、第2のモータジェネレータ24がロックしている可能性があるか否かを判定し、当該判定の結果に応じて上記の閾値TH1に基づく判定を行ってもよい。例えば、走行モード設定部102は、アクセル開度が所定の開度以上であること、車速が所定の速度より低いこと、及びブレーキがOFFであること、がすべて満たされる場合に、第2のモータジェネレータ24がロックしている可能性があると判定する。当該所定の開度及び当該所定の速度は、第2のモータジェネレータ24がロックしている可能性があるか否かを判定し得る値に、車両の各種設計仕様に応じて、それぞれ適宜設定される。
第2のモータジェネレータ24がロックしている可能性があると判定された場合、走行モード設定部102は、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったか否かの判定を行う。一方、第2のモータジェネレータ24がロックしている可能性があると判定されなかった場合、走行モード設定部102は、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったか否かの判定を行わなくてもよい。
走行モード設定部102は、シングルモータEV走行モード中に、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回った場合において、第1のモータジェネレータ20の温度が所定の温度より低く、かつ、第1のモータジェネレータ20へ電力を供給するバッテリである高電圧バッテリ50の残存容量SOCが所定の残存容量以上である場合に、ツインモータEV走行モードへ切り替えてもよい。当該所定の温度は、第1のモータジェネレータ20によって目標トルクを出力可能な程度に、第1のモータジェネレータ20の温度が低下しているか否かを判別し得る温度に設定される。また、当該所定の残存容量は、第1のモータジェネレータ20によって目標トルクを出力可能な程度に、高電圧バッテリ50に電力が充電されているか否かを判別し得る値に設定される。
一方、走行モード設定部102は、第1のモータジェネレータ20の温度が所定の温度より低くない、又は、第1のモータジェネレータ20へ電力を供給する高電圧バッテリ50の残存容量SOCが所定の残存容量以上でない場合、エンジン走行モード又はハイブリッド走行モードへ切り替えてもよい。それにより、第2のモータジェネレータ24がロックした際に、第1のモータジェネレータ20によって目標トルクを出力することができない場合であっても、駆動モータの出力の低下による目標トルクの不足分をエンジン10の出力によって補償することができる。
走行モード設定部102は、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったことに応じて走行モードが切り替えられた後におけるツインモータEV走行モード中において、所定の条件が満たされた場合に、シングルモータEV走行モードへ切り替えてもよい。
例えば、走行モード設定部102は、当該ツインモータEV走行モード中において、第2のモータジェネレータ24の温度が所定の温度を下回った場合に、シングルモータEV走行モードへ切り替えてもよい。当該所定の温度は、第2のモータジェネレータ24の温度が、ロックしたことに起因して上昇した後、第2のモータジェネレータ24によって目標トルクを出力可能な程度に、低下したか否かを判別し得る温度に設定される。それにより、第2のモータジェネレータ24がロックした後において、第2のモータジェネレータ24によって目標トルクを出力することが可能になったときに、シングルモータEV走行モードへの切り替えを行うことができる。
また、走行モード設定部102は、当該ツインモータEV走行モード中において、第1のモータジェネレータ20の温度が閾値TH2を上回った場合に、シングルモータEV走行モードへ切り替えてもよい。当該閾値TH2は、第1のモータジェネレータ20が、ロックしたことに起因して、継続的に加熱されている状態であるか否かを判定し得る値に適宜設定され得る。それにより、第2のモータジェネレータ24がロックした後において、さらに第1のモータジェネレータ20がロックした際に、駆動輪80を駆動するための駆動力を第2のモータジェネレータ24に出力させることができる。ゆえに、エンジン10を始動させることなく、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24によって、目標トルクを継続的に出力することができる。
後述するように、第1のモータジェネレータ20の温度が制限温度を上回った場合に、第1の出力制限部106によって第1のモータジェネレータ20の出力が制限される。上記閾値TH2は、例えば、当該制限温度に設定されてもよい。制限温度は、第1のモータジェネレータ20の種類及び性能に応じて設定され、第1のモータジェネレータ20の破損が生じ得る高温状態が生じているか否かを判別するための温度である。閾値TH2が制限温度に設定されることによって、第1のモータジェネレータ20の出力が制限されたときに、目標トルクの不足分を第2のモータジェネレータ24の出力によって補償することができる。
また、上記閾値TH2は、当該制限温度より低い温度に設定されてもよい。閾値TH2が制限温度より低い温度に設定されることによって、第1のモータジェネレータ20の出力が制限されるより前の時点において、第1のモータジェネレータ20の出力を低下させることができる。ゆえに、第1のモータジェネレータ20の温度が制限温度へ到達し、第1のモータジェネレータ20の出力が制限されることを抑制することができる。
[3−2.第1のモータトルク算出部]
第1のモータトルク算出部104は、第1のモータジェネレータ20のトルクの指令値である第1トルク指令値を算出し、モータECU400へ出力する。それにより、モータECU400により、第1のモータジェネレータ20によって出力されるトルクが当該第1トルク指令値となるように、第1のモータジェネレータ20が制御される。
また、第1のモータトルク算出部104は、走行モード設定部102によって設定された走行モードに基づいて、第1トルク指令値を算出する。例えば、シングルモータEV走行モード、エンジン走行モード、及びハイブリッド走行モードでは、第1のモータトルク算出部104は、第1トルク指令値として、0を算出する。また、ツインモータEV走行モードでは、第1のモータトルク算出部104は、第1トルク指令値と、第2のモータジェネレータ24のトルクの指令値である第2トルク指令値と、の和が目標トルクとなるように、第1トルク指令値を算出する。
なお、目標トルクは、例えば、アクセル開度及び車速に基づいて、ハイブリッドECU100によって算出される。また、第1トルク指令値、第2トルク指令値、及びエンジンのトルクの指令値であるエンジントルク指令値は、第1のモータトルク算出部104、第2のモータトルク算出部108、及びエンジントルク算出部112によって、協調してそれぞれ算出され得る。
第1のモータトルク算出部104は、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったことに応じてツインモータEV走行モードへの切り替えが行われた場合に、目標トルクから第2トルク指令値を減算して得られる値を、第1トルク指令値として算出してもよい。それにより、第2のモータジェネレータ24がロックした際に、第2のモータジェネレータ24の出力の低下による目標トルクの不足分を、第1のモータジェネレータ20の出力によって、より適切に補償することができる。
また、第2トルク指令値は、例えば、第2のモータトルク算出部108から第1のモータトルク算出部104へ出力されてもよく、その場合には、第1のモータトルク算出部104は、第2のモータトルク算出部108から出力された第2トルク指令値を用いて、第1トルク指令値を算出し得る。
また、第1のモータトルク算出部104は、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったことに応じて走行モードが切り替えられた後におけるツインモータEV走行モード中において、第1のモータジェネレータ20の温度が閾値TH2を上回った場合に、第1トルク指令値を減少させてもよい。それにより、第2のモータジェネレータ24がロックした後において、さらに第1のモータジェネレータ20がロックした際に、第1のモータジェネレータ20へ供給される電力を低下させることができる。ゆえに、第1のモータジェネレータ20が過剰に加熱されることを防止することができる。
なお、第1のモータトルク算出部104は、第1のモータジェネレータ20の温度が制限温度を上回った場合には、第1の出力制限部106からの動作指令に基づいて、第1トルク指令値を減少させる。
[3−3.第1の出力制限部]
第1の出力制限部106は、第1のモータジェネレータ20の温度が制限温度を上回った場合に、第1のモータジェネレータ20の出力を制限する。具体的には、第1の出力制限部106は、第1のモータジェネレータ20の温度が制限温度を上回った場合に、第1のモータトルク算出部104へ動作指令を出力することによって、第1のモータジェネレータ20の出力を減少させる。それにより、第1のモータジェネレータ20の破損が生じ得る高温状態が生じている際に、第1のモータジェネレータ20の出力を低下させることによって、第1のモータジェネレータ20へ供給される電力を低下させることができる。ゆえに、第1のモータジェネレータ20の破損を防止することができる。
[3−4.第2のモータトルク算出部]
第2のモータトルク算出部108は、第2のモータジェネレータ24のトルクの指令値である第2トルク指令値を算出し、モータECU400へ出力する。それにより、モータECU400により、第2のモータジェネレータ24によって出力されるトルクが当該第2トルク指令値となるように、第2のモータジェネレータ24が制御される。
また、第2のモータトルク算出部108は、走行モード設定部102によって設定された走行モードに基づいて、第2トルク指令値を算出する。例えば、シングルモータEV走行モードでは、第2のモータトルク算出部108は、第2トルク指令値を、目標トルクと一致するように算出する。また、ツインモータEV走行モードでは、第2のモータトルク算出部108は、第1トルク指令値と、第2トルク指令値と、の和が目標トルクとなるように、第2トルク指令値を算出する。また、エンジン走行モードでは、第2のモータトルク算出部108は、第2トルク指令値として、0を算出する。また、ハイブリッド走行モードでは、第2のモータトルク算出部108は、第2トルク指令値と、エンジントルク指令値と、の和が目標トルクとなるように、第2トルク指令値を算出する。
第2のモータトルク算出部108は、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったことに応じてツインモータEV走行モードへの切り替えが行われた場合に、第2トルク指令値を減少させてもよい。それにより、第2のモータジェネレータ24がロックした際に、第2のモータジェネレータ24へ供給される電力を低下させることができる。ゆえに、第2のモータジェネレータ24が過剰に加熱されることを防止することができる。
また、第2のモータトルク算出部108は、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったことに応じてツインモータEV走行モードへの切り替えが行われた場合に、第2トルク指令値が所定の値に近づくように、第2トルク指令値を減少させてもよい。当該所定の値は、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったことに応じてツインモータEV走行モードへの切り替えが行われた場合における、第2のモータジェネレータ24により出力されるトルクの目標値である第2のモータジェネレータ目標トルクに相当する。当該第2のモータジェネレータ目標トルクは、第2のモータジェネレータ24の温度を、ロックしたことに起因して上昇した後、第2のモータジェネレータ24によって目標トルクを出力可能な程度に、低下可能な値に設定される。
第2のモータトルク算出部108は、ツインモータEV走行モードへの切り替えが行われた時点における第2のモータジェネレータ24の温度に基づいて、第2のモータジェネレータ目標トルクを算出してもよい。例えば、第2のモータトルク算出部108は、図8に示したマップM10を用いて、第2のモータジェネレータ目標トルクを算出してもよい。マップM10は、ツインモータEV走行モードへの切り替えが行われた時点における第2のモータジェネレータ24の温度と第2のモータジェネレータ目標トルクとの関係性を表す。具体的には、図8に示したように、第2のモータジェネレータ目標トルクは、ツインモータEV走行モードへの切り替えが行われた時点における第2のモータジェネレータ24の温度が高いほど、小さい値に設定されてもよい。
なお、第2のモータトルク算出部108は、第2の走行モードへの切り替えが行われた場合に、第2トルク指令値が0に近づくように、第2トルク指令値を減少させてもよい。当該第2の走行モードは、第2のモータジェネレータ24から駆動力は出力されず、第1のモータジェネレータ20によって駆動輪80が駆動される走行モードに相当する。また、第2のモータトルク算出部108は、第2のモータジェネレータ24の温度が制限温度を上回った場合には、第2の出力制限部110からの動作指令に基づいて、第2トルク指令値を減少させる。
また、第2のモータトルク算出部108は、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったことに応じて走行モードが切り替えられた後におけるツインモータEV走行モード中において、第1のモータジェネレータ20の温度が閾値TH2を上回った場合に、目標トルクから第1トルク指令値を減算して得られる値を、第2トルク指令値として算出してもよい。それにより、第2のモータジェネレータ24がロックした後において、さらに第1のモータジェネレータ20がロックした際に、第1のモータジェネレータ20の出力の低下による目標トルクの不足分を、第2のモータジェネレータ24の出力によって、より適切に補償することができる。
また、第1トルク指令値は、例えば、第1のモータトルク算出部104から第2のモータトルク算出部108へ出力されてもよく、その場合には、第2のモータトルク算出部108は、第1のモータトルク算出部104から出力された第1トルク指令値を用いて、第2トルク指令値を算出し得る。
[3−5.第2の出力制限部]
第2の出力制限部110は、第2のモータジェネレータ24の温度が制限温度を上回った場合に、第2のモータジェネレータ24の出力を制限する本発明に係る出力制限部の一例である。具体的には、第2の出力制限部110は、第2のモータジェネレータ24の温度が制限温度を上回った場合に、第2のモータトルク算出部108へ動作指令を出力することによって、第2のモータジェネレータ24の出力を減少させる。それにより、第2のモータジェネレータ24の破損が生じ得る高温状態が生じている際に、第2のモータジェネレータ24の出力を低下させることによって、第2のモータジェネレータ24へ供給される電力を低下させることができる。ゆえに、第2のモータジェネレータ24の破損を防止することができる。
[3−6.エンジントルク算出部]
エンジントルク算出部112は、エンジン10のトルクの指令値であるエンジントルク指令値を算出し、エンジンECU200へ出力する。それにより、エンジンECU200により、エンジン10によって出力されるトルクが当該エンジントルク指令値となるように、エンジン10が制御される。
また、エンジントルク算出部112は、走行モード設定部102によって設定された走行モードに基づいて、エンジントルク指令値を算出する。例えば、シングルモータEV走行モード及びツインモータEV走行モードでは、エンジントルク算出部112は、エンジントルク指令値として、0を算出する。また、エンジン走行モードでは、エンジントルク算出部112は、エンジントルク指令値を、目標トルクと一致するように算出する。また、ハイブリッド走行モードでは、エンジントルク算出部112は、第2トルク指令値と、エンジントルク指令値と、の和が目標トルクとなるように、エンジントルク指令値を算出する。
[3−7.クラッチ状態設定部]
クラッチ状態設定部114は、各クラッチの断接状態を設定し、当該各クラッチの断接状態を示す情報を、制御指令として、トランスミッションECU300へ出力する。それにより、トランスミッションECU300により、各クラッチの断接状態が当該制御指令に対応する状態となるように、各クラッチの作動油の油圧が制御される。
また、クラッチ状態設定部114は、走行モード設定部102によって設定された走行モードに基づいて、各クラッチの断接状態を設定する。例えば、シングルモータEV走行モードでは、クラッチ状態設定部114は、エンジンクラッチ42、第1の伝達クラッチ44及び第2の伝達クラッチ46がすべて開放された状態を、各クラッチの断接状態として設定する。また、ツインモータEV走行モードでは、クラッチ状態設定部114は、エンジンクラッチ42が開放され、第1の伝達クラッチ44及び第2の伝達クラッチ46が締結された状態を、各クラッチの断接状態として設定する。また、エンジン走行モード及びハイブリッド走行モードでは、クラッチ状態設定部114は、エンジンクラッチ42、第1の伝達クラッチ44及び第2の伝達クラッチ46がすべて締結された状態を、各クラッチの断接状態として設定する。
<4.動作>
続いて、図9〜図11を参照して、本実施形態に係るハイブリッドECU100が行う処理の流れについて説明する。
図9は、本実施形態に係るハイブリッドECU100の走行モード設定部102が行う、シングルモータEV走行モード中における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図9に示した処理は、車両の走行モードとしてシングルモータEV走行モードが設定されている状態において実行される。
図9に示したように、まず、走行モード設定部102は、第2のモータジェネレータ24がロックしている可能性があるか否かを判定する。具体的には、走行モード設定部102は、アクセル開度が所定の開度以上であること、車速が所定の速度より低いこと、及びブレーキがOFFであること、がすべて満たされるか否かに応じて、第2のモータジェネレータ24がロックしている可能性があるか否かを判定する(ステップS502)。
アクセル開度が所定の開度以上であること、車速が所定の速度より低いこと、及びブレーキがOFFであること、のうちの少なくとも1つが満たされない場合(ステップS502/NO)、走行モード設定部102は、第2のモータジェネレータ24がロックしている可能性がないと判定し、図9に示した処理は終了する。一方、アクセル開度が所定の開度以上であること、車速が所定の速度より低いこと、及びブレーキがOFFであること、がすべて満たされる場合(ステップS502/YES)、走行モード設定部102は、第2のモータジェネレータ24がロックしている可能性があると判定し、ステップS504へ進む。
ステップS504において、走行モード設定部102は、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったか否かを判定する(ステップS504)。第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったと判定されなかった場合(ステップS504/NO)、図9に示した処理は終了する。一方、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったと判定された場合(ステップS504/YES)、走行モード設定部102は、第1のモータジェネレータ20の温度が所定の温度より低く、かつ、高電圧バッテリ50の残存容量SOCが所定の残存容量以上であるか否かを判定する(ステップS506)。
第1のモータジェネレータ20の温度が所定の温度より低く、かつ、高電圧バッテリ50の残存容量SOCが所定の残存容量以上であると判定された場合(ステップS506/YES)、走行モード設定部102は、ツインモータEV走行モードへの切り替えを行い(ステップS508)、図9に示した処理は終了する。一方、第1のモータジェネレータ20の温度が所定の温度より低くない、又は、高電圧バッテリ50の残存容量SOCが所定の残存容量以上でないと判定された場合(ステップS506/NO)、走行モード設定部102は、エンジン走行モード又はハイブリッド走行モードへの切り替えを行い(ステップS510)、図9に示した処理は終了する。
図10は、シングルモータEV走行モード中に第2のモータジェネレータ24がロックした際に、本実施形態に係るハイブリッドECU100による制御が行われた場合における、各種状態量の推移の一例を示す説明図である。図10に示したように、第2のモータジェネレータ24の出力によって走行するシングルモータEV走行モード中に、時刻T12において、ブレーキが解除され、アクセルが踏まれた場合、駆動輪80へ伝達されるトルクの目標値である目標トルクが上昇を開始する。また、シングルモータEV走行モード中では、第2のモータジェネレータ24のトルクの指令値である第2トルク指令値は、第2のモータトルク算出部108によって、目標トルクと一致するように算出される。ゆえに、時刻T12以後において、第2のモータジェネレータ24により出力されるトルクが、目標トルクの上昇に伴い、上昇する。
時刻T12において、第2のモータジェネレータ24がロックした場合、第2のモータジェネレータ24は回転しないので、図10に示したように、時刻T12以後において、車速は上昇しない。時刻T14において目標トルクが上昇を終了した場合、時刻T14以後において、第2のモータジェネレータ24は、所定のトルクを継続して出力する。そして、第2のモータジェネレータ24により継続してトルクが出力されることに伴い、図10に示したように、時刻T14以後において、第2のモータジェネレータ24の温度は継続して上昇する。
図10に示したように、時刻T16において、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回った場合、本実施形態に係る走行モード設定部102は、ツインモータEV走行モードへの切り替えを行う。なお、時刻T16において、アクセル開度が所定の開度以上であること、車速が所定の速度より低いこと、及びブレーキがOFFであること、はすべて満たされており、さらに、第1のモータジェネレータ20の温度は所定の温度より低く、かつ、高電圧バッテリ50の残存容量SOCは所定の残存容量以上であるものとする。
そして、時刻T16以後において、第2のモータトルク算出部108は、第2のモータジェネレータ24が過剰に加熱されることを防止するために、例えば、第2トルク指令値が第2のモータジェネレータ目標トルクに近づくように、第2トルク指令値を減少させる。それにより、図10に示したように、時刻T16以後において、第2のモータジェネレータ24により出力されるトルクが低下し、時刻T16より後の時刻T18において、第2のモータジェネレータ目標トルクに到達する。また、第2のモータジェネレータ24により出力されるトルクの低下に伴って、時刻T16以後において、第2のモータジェネレータ24の温度は低下する。
また、時刻T16以後において、第1のモータトルク算出部104は、例えば、目標トルクから第2トルク指令値を減算して得られる値を、第1のモータジェネレータ20のトルクの指令値である第1トルク指令値として算出する。それにより、図10に示したように、時刻T16以後において、第1のモータジェネレータ20により出力されるトルクが上昇する。ゆえに、時刻T16以後において、第2のモータジェネレータ24の出力の低下による目標トルクの不足分を、第1のモータジェネレータ20の出力によって、補償することができる。
さらに、本実施例によれば、時刻T16において、エンジン10は始動しないので、図10に示したように、時刻T16以後において、エンジン10により出力されるトルク及びエンジンの回転数は上昇しない。ゆえに、第2のモータジェネレータ24がロックした際に、運転者へ違和感を与えることなく、第2のモータジェネレータ24の出力の低下による目標トルクの不足分を補償することが可能となる。
図11は、本実施形態に係るハイブリッドECU100の走行モード設定部102が行う、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったことに応じて走行モードが切り替えられた後におけるツインモータEV走行モード中における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図11に示したように、まず、走行モード設定部102は、第1のモータジェネレータ20の温度が閾値TH2を上回ったか否かを判定する(ステップS702)。第1のモータジェネレータ20の温度が閾値TH2を上回ったと判定されなかった場合(ステップS702/NO)、図11に示した処理は終了する。一方、第1のモータジェネレータ20の温度が閾値TH2を上回ったと判定された場合(ステップS702/YES)、走行モード設定部102は、第2のモータジェネレータ24の温度が所定の温度を下回ったか否かを判定する(ステップS704)。
第2のモータジェネレータ24の温度が所定の温度を下回ったと判定された場合(ステップS704/YES)、走行モード設定部102は、シングルモータEV走行モードへの切り替えを行い(ステップS706)、図11に示した処理は終了する。一方、第2のモータジェネレータ24の温度が所定の温度を下回ったと判定されなかった場合(ステップS704/NO)、走行モード設定部102によるシングルモータEV走行モードへの切り替えは行われず、図11に示した処理は終了する。
なお、図11に示した処理の流れにおいて、ステップS702の判定処理とステップS704の判定処理の順序は逆であってもよく、ステップS702の判定処理及びステップS704の判定処理のいずれか一方は省略されてもよい。
<5.変形例>
上述した駆動系1では、第2のモータジェネレータ24のモータ軸25は、第2の伝達クラッチ46を介して、セカンダリ軸36に連設されているが、第2のモータジェネレータ24の配置は係る例に限定されない。以下、駆動系1と比較して、第2のモータジェネレータ24の配置が異なる変形例に係る駆動系2について説明する。
図12は、変形例に係るハイブリッド車両の駆動系2の概略構成の一例を示す模式図である。変形例に係る駆動系2では、図2を参照して説明した駆動系1と比較して、第2のモータジェネレータ24の配置が異なる。また、変形例に係る駆動系2は、駆動系1と異なり、第2の伝達クラッチ46を備えない。図12に示したように、変形例では、第2のモータジェネレータ24のモータ軸25は、プライマリ軸34に連設され、モータ軸25を介して出力される駆動力がプライマリ軸34に伝達可能になっている。また、セカンダリ軸36は、図示しない減速ギヤ及び駆動軸を介して駆動輪80に連設され、セカンダリ軸36を介して出力される駆動力が駆動輪80に伝達可能になっている。以下、変形例に係る駆動系2における各種走行モードについて説明する。
変形例では、シングルモータEV走行モードの場合、トランスミッションECU300は、エンジンクラッチ42及び第1の伝達クラッチ44を開放する。また、モータECU400は、インバータ70を介して第2のモータジェネレータ24を駆動させ、トルクを出力させる。それにより、高電圧バッテリ50からインバータ70を介して第2のモータジェネレータ24へ電力が供給される。そして、第2のモータジェネレータ24から出力されるトルクが、CVT31を介してセカンダリ軸36に伝達され、駆動輪80を駆動するための駆動力として、駆動輪80に伝達される。
また、変形例では、ツインモータEV走行モードの場合、トランスミッションECU300は、エンジンクラッチ42を開放し、第1の伝達クラッチ44を締結する。また、モータECU400は、インバータ70を介して第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24をそれぞれ駆動させ、トルクを出力させる。それにより、高電圧バッテリ50からインバータ70を介して第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24へ電力が供給される。そして、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24から出力されるトルクが、CVT31を介してセカンダリ軸36に伝達され、駆動輪80を駆動するための駆動力として、駆動輪80に伝達される。
また、変形例では、エンジン走行モードの場合、トランスミッションECU300は、エンジンクラッチ42及び第1の伝達クラッチ44を締結する。また、エンジンECU200は、エンジン10を駆動させ、トルクを出力させる。それにより、エンジン10から出力されるトルクが、CVT31を介してセカンダリ軸36に伝達され、駆動輪80を駆動するための駆動力として、駆動輪80に伝達される。
また、変形例では、ハイブリッド走行モードの場合、トランスミッションECU300は、エンジンクラッチ42及び第1の伝達クラッチ44を締結する。また、エンジンECU200は、エンジン10を駆動させ、トルクを出力させる。また、モータECU400は、インバータ70を介して第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24のうちの少なくとも一方を駆動させ、トルクを出力させる。それにより、エンジン10から出力されるトルクが、CVT31を介してセカンダリ軸36に伝達され、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24のうちの少なくとも一方から出力されるトルクと合わせて、駆動輪80を駆動するための駆動力として、駆動輪80に伝達される。
<6.むすび>
以上説明したように、本実施形態によれば、走行モード設定部102は、第2のモータジェネレータ24の出力によって駆動輪80を駆動する第1の走行モード中において、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値を上回った場合に、少なくとも第1のモータジェネレータ20の出力を用いて駆動輪80を駆動する第2の走行モードへ切り替える。それにより、第2のモータジェネレータ24がロックした際に、駆動輪80を駆動するための駆動力を第1のモータジェネレータ20に出力させることができる。ゆえに、第2のモータジェネレータ24がロックした際に、エンジン10を始動させることなく、第2のモータジェネレータ24の出力の低下による目標トルクの不足分を補償することができる。従って、駆動モータがロックした際に、運転者へ違和感を与えることなく、駆動モータの出力の低下による目標トルクの不足分を補償することが可能となる。
上記では、第2のモータトルク算出部108は、第2のモータジェネレータ24の温度が閾値TH1を上回ったことに応じてツインモータEV走行モードへの切り替えが行われた場合に、第2トルク指令値を減少させる例について説明したが、第2のモータトルク算出部108は、第2トルク指令値を減少させた後、増大させてもよい。例えば、当該ツインモータEV走行モードへの切り替えが行われた後において、第2のモータジェネレータ24の温度が、第2のモータジェネレータ24によって目標トルクを出力可能な程度に、低下した場合、第2のモータトルク算出部108は、第2トルク指令値を第1トルク指令値と略等しくなるように算出してもよい。それにより、モータジェネレータ1つあたりの発熱量を低減することができるので、第1のモータジェネレータ20及び第2のモータジェネレータ24のいずれか一方の温度が制限温度に到達するまでの時間を増大させることができる。
また、上記では、本実施形態に係る車両の駆動系1がモータジェネレータを2つ備える例について説明したが、本発明の技術的範囲は、係る例に限定されない。例えば、モータジェネレータを3つ以上備える車両についても本発明を適用し得る。
また、本明細書においてフローチャートを用いて説明した処理は、必ずしもフローチャートに示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は応用例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、2 駆動系
10 エンジン
11 クランクシャフト
15 オイルポンプ
20 第1のモータジェネレータ(M/G1)
21 モータ軸
24 第2のモータジェネレータ(M/G2)
25 モータ軸
28 オイルポンプ
30 自動変速装置
31 無段変速機(CVT)
33 プライマリプーリ
34 プライマリ軸
35 セカンダリプーリ
36 セカンダリ軸
37 動力伝達部材
42 エンジンクラッチ
44 第1の伝達クラッチ
46 第2の伝達クラッチ
50 高電圧バッテリ
55 DC/DCコンバータ
60 低電圧バッテリ
70 インバータ
80 駆動輪
91 第1の温度センサ
93 第2の温度センサ
95 アクセル開度センサ
97 車速センサ
99 バッテリ残存容量センサ
100 ハイブリッド制御ユニット(ハイブリッドECU)
102 走行モード設定部
104 第1のモータトルク算出部
106 第1の出力制限部
108 第2のモータトルク算出部
110 第2の出力制限部
112 エンジントルク算出部
114 クラッチ状態設定部
200 エンジン制御ユニット(エンジンECU)
300 トランスミッション制御ユニット(トランスミッションECU)
400 モータ制御ユニット(モータECU)

Claims (9)

  1. 駆動輪を駆動するための駆動力を出力可能なエンジンと、
    前記駆動輪を駆動するための駆動力をそれぞれ独立して出力可能な第1のモータジェネレータ及び第2のモータジェネレータと、
    を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、
    前記ハイブリッド車両の走行モードを、走行状態に応じて、設定する走行モード設定部を備え、
    前記走行モード設定部は、
    前記第2のモータジェネレータの出力によって前記駆動輪を駆動する第1の走行モード中において、前記第2のモータジェネレータの温度が第1の閾値を上回った場合に、前記第1のモータジェネレータの出力を少なくとも用いて前記駆動輪を駆動する第2の走行モードへ切り替え
    前記第2の走行モード中において、前記第1のモータジェネレータの温度が第2の閾値を上回った場合に、前記第1の走行モードへ切り替える、
    ハイブリッド車両の制御装置。
  2. 駆動輪を駆動するための駆動力を出力可能なエンジンと、
    前記駆動輪を駆動するための駆動力をそれぞれ独立して出力可能な第1のモータジェネレータ及び第2のモータジェネレータと、
    を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、
    前記ハイブリッド車両の走行モードを、走行状態に応じて、設定する走行モード設定部を備え、
    前記走行モード設定部は、前記第2のモータジェネレータの出力によって前記駆動輪を駆動する第1の走行モード中に、前記第2のモータジェネレータの温度が第1の閾値を上回った場合において、前記第1のモータジェネレータの温度が所定の第2の温度より低く、かつ、前記第1のモータジェネレータへ電力を供給するバッテリの残存容量が所定の残存容量以上である場合に、前記第1のモータジェネレータの出力を少なくとも用いて前記駆動輪を駆動する第2の走行モードへ切り替える、
    ハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記第1のモータジェネレータのトルクの指令値である第1トルク指令値を算出する第1のモータトルク算出部と、
    前記第2のモータジェネレータのトルクの指令値である第2トルク指令値を算出する第2のモータトルク算出部と、
    を備え、
    前記第2のモータトルク算出部は、前記第2の走行モードへの切り替えが行われた場合に、前記第2トルク指令値を減少させ、
    前記第1のモータトルク算出部は、前記第2の走行モードへの切り替えが行われた場合に、前記駆動輪へ伝達されるトルクの目標値である目標トルクから前記第2トルク指令値を減算して得られる値を、前記第1トルク指令値として算出する、
    請求項1又は2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. 駆動輪を駆動するための駆動力を出力可能なエンジンと、
    前記駆動輪を駆動するための駆動力をそれぞれ独立して出力可能な第1のモータジェネレータ及び第2のモータジェネレータと、
    を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、
    前記ハイブリッド車両の走行モードを、走行状態に応じて、設定する走行モード設定部と、
    前記第1のモータジェネレータのトルクの指令値である第1トルク指令値を算出する第1のモータトルク算出部と、
    前記第2のモータジェネレータのトルクの指令値である第2トルク指令値を算出する第2のモータトルク算出部と、
    を備え、
    前記走行モード設定部は、前記第2のモータジェネレータの出力によって前記駆動輪を駆動する第1の走行モード中において、前記第2のモータジェネレータの温度が第1の閾値を上回った場合に、前記第1のモータジェネレータの出力を少なくとも用いて前記駆動輪を駆動する第2の走行モードへ切り替え、
    前記第2の走行モードへの切り替えが行われた場合に、
    前記第2のモータトルク算出部は、前記第2トルク指令値を減少させ、
    前記第1のモータトルク算出部は、前記駆動輪へ伝達されるトルクの目標値である目標トルクから前記第2トルク指令値を減算して得られる値を、前記第1トルク指令値として算出し、
    前記第2の走行モード中において、前記第1のモータジェネレータの温度が第2の閾値を上回った場合に、
    前記第1のモータトルク算出部は、前記第1トルク指令値を減少させ、
    前記第2のモータトルク算出部は、前記駆動輪へ伝達されるトルクの目標値である目標トルクから前記第1トルク指令値を減算して得られる値を、前記第2トルク指令値として算出する、
    ハイブリッド車両の制御装置。
  5. 前記第2のモータトルク算出部は、前記第2の走行モードへの切り替えが行われた場合に、前記第2トルク指令値が所定の値に近づくように、前記第2トルク指令値を減少させる、請求項3又は4に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  6. 前記第1の閾値は、前記第2のモータジェネレータの破損が生じ得る高温状態が生じているか否かを判別するための温度である前記第2のモータジェネレータの制限温度に設定される、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  7. 前記第1の閾値は、前記第2のモータジェネレータの破損が生じ得る高温状態が生じているか否かを判別するための温度である前記第2のモータジェネレータの制限温度より低い温度に設定される、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  8. 前記走行モード設定部は、前記第2の走行モード中において、前記第2のモータジェネレータの温度が所定の第1の温度を下回った場合に、前記第1の走行モードへ切り替える、請求項1〜のいずれか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  9. 駆動輪を駆動するための駆動力を出力可能なエンジンと、
    前記駆動輪を駆動するための駆動力をそれぞれ独立して出力可能な第1のモータジェネレータ及び第2のモータジェネレータと、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置と、
    を備えるハイブリッド車両。
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